JP4214204B2 - マルチメディア・コールセンタ・システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はCTI(Computer Telephony Integration)サーバ、ウェブサーバ、メールサーバなどのマルチメディアサーバ群から構成されているコールセンタシステムにおいて、同一オペレータが電話、インターネットのウェブ経由のアクセス、電子メールなどのマルチメディア情報を扱うことが可能となり、オペレータが配信されたマルチメディア情報を確認できる画面を操作することで、当該オペレータの意思により、当該情報を処理する順序をコントロールすることが可能な技術を提供することにある。更に、本発明は、オペレータが対応した業務で規則性がある業務についてはそれを登録する学習機能を備えた技術を提供することによって、コールセンタの運用形態の多様化を図ることも可能である。
【0002】
【従来の技術】
サービスや商品の注文、又利用方法の相談その他の、顧客や利用者や関係者などからの問い合せの受け付けは、従来では電話を媒体とするものが中心である。なお、利用者や関係者も広い意味では顧客であり、顧客や利用者や関係者など問い合わせをしてくるものを、以下単に顧客と総称する。
【0003】
しかしながら近年では、FAXや、更にはインターネットでアクセスするウェブに開設するオームページで受け付けるという形態や、同じくインターネットを経由する電子メールで受け付ける形態など、顧客から問い合せが到来する媒体は多様化している。なお、このように顧客からの受け付け業務で利用されている、あるいは将来利用されるであろう媒体を総称して、以下単にメディアと呼ぶ。
【0004】
又、複数のメディアを対象としたマルチメディア・コールセンタ・では、特開平11−17806に記載されているように、マルチメディア・コールセンタ側で、予め、電話、インターネットのウェブ経由のアクセス、電子メール、FAXなどのマルチメディアのコンタクト先を登録しおき、利用者が決定する技術が公開されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、電話や、FAXや、インターネットのウェブ経由のアクセスや、電子メールなど、それぞれのメディアにおいて、顧客からの受け付け頻度にはピーク時期もあれば、閑散時期もある。通常これらはメディア毎に相互に異なる。従って、例えば電話での受け付け業務がピーク時期でも、他の例えばFAXによる受け付け業務は閑散時期であるといったこともあり得る。
【0006】
しかしながら、特開平11−17806は、メディア毎に専任オペレータが固定的に割り当てられている。このため、オペレータ自身は業務を行う経験などの資格があっても、閑散時期の業務を担当しているオペレータを、ピーク時期の他の受け付け業務に動的に割り当てることが困難である。このため、人的な資源や設備資源が有効利用されず、余分な資源を必要としてコストが上昇したり、あるいは顧客に対する応対ができずにサービス低下を招くといった問題がある。
【0007】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、様々なメディアにおいて受け付け業務を遂行する際に、異なるメディア間でオペレータを動的に融通し易くすることができるマルチメディア・コールセンタ・システムを提供することを目的とする。
【0008】
又、本発明においては、CTIサーバ、ウェブサーバ、メールサーバなどのマルチメディアサーバ群から構成されているコールセンタシステムにおいて、同一オペレータが電話、インターネットのウェブ経由のアクセス、電子メールなどのマルチメディア情報を扱うことが可能となり、オペレータが配信されたマルチメディア情報を確認できる画面を操作することで、当該オペレータの意思により、当該情報を処理する順序をコントロールすることが可能な技術を提供することができるマルチメディア・コールセンタ・システムを付随した目的とする。
【0009】
更に、本発明は、例えば、オペレータが対応した業務で規則性がある業務については、それを登録する学習機能を備えた技術を提供することも可能である。このように学習機能を備えた技術を提供することによって、手間やコストを省きながら、コールセンタの運用形態を多様化することができるマルチメディア・コールセンタ・システムを提供することを、付随した目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
まず、本願の第1発明のマルチメディア・コールセンタ顧客情報処理方法は、CTIサーバ、ウェブサーバ、及びメールサーバの内の少なくとも2つを実現対象のサーバとし、これら実現対象サーバに対するものとして、それぞれのメディアを経由して顧客から到来する、インタフェイスの異なった情報を取得し、それぞれの該情報のインタフェイスを統一し、該インタフェイス統一の情報を、ある規則の場合にその規則に従った処理を実行する内容が登録されているデータベースと照合することにより、該データベースから該当処理を実行するための情報を取得し、当該処理に従った処理を実行し、該実行の処理結果をデータベースに登録すると共に、前記インタフェイス統一の情報を解析し、人手による処理が必要であると判断される場合には、当該情報又その解析結果の少なくとも一部の受渡し情報を共通のインボックスに格納し、オペレータ側は、該インボックスから抽出された受渡し情報に基づき最も適切なオペレータに当該情報を配信し、顧客から到来した情報をオペレータが処理できるようにし、オペレータの処理結果をインボックスに格納し、該インボックスを読み出し、データベースに既に登録されている過去の処理結果を付き合わせて、該処理結果に規則性があるかどうかを判断し、規則性があったと判断された場合は、前記内容が登録されているデータベースに、当該規則に従った処理を実行する内容の情報を登録し、前記オペレータ処理結果をデータベースに登録するようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
【0011】
又、本願の第2発明のマルチメディア・コールセンタ装置は、CTIサーバ、ウェブサーバ、及びメールサーバの内の少なくとも2つを実現対象のサーバとし、これら実現対象サーバに対するものとして、それぞれのメディアを経由して顧客から到来する、インタフェイスの異なった情報を取得する手段と、それぞれの該情報のインタフェイスを統一する手段と、該インタフェイス統一の情報を、ある規則の場合にその規則に従った処理を実行する内容が登録されているデータベースと照合することにより、該データベースから該当処理を実行するための情報を取得する手段と、当該処理に従った処理を実行する手段と、該実行の処理結果をデータベースに登録する手段と、前記インタフェイス統一の情報を解析して人手による処理が必要であるか少なくとも判断する手段と、人手による処理が必要であると判断された情報又その解析結果の少なくとも一部の受渡し情報を共通のインボックスに格納する手段と、当該インボックスから受渡し情報を抽出する手段と、抽出された受渡し情報に基づき最も適切なオペレータに当該情報を配信する手段と、更に、どのような情報が当該オペレータに配信されたかを、当該情報を配信されたオペレータが確認できる画面を表示するマンマシン・インタフェイスと、オペレータの処理結果をインボックスに格納する手段と、該インボックスを読み出し、データベースに既に登録されている過去の処理結果を付き合わせて、該処理結果に規則性があるかどうかを判断する手段と、規則性があったと判断された場合は、前記内容が登録されているデータベースに、当該規則に従った処理を実行する内容の情報を登録する学習手段と、前記オペレータ処理結果をデータベースに登録する手段と、を具備することによって、同一オペレータが電話、インターネットのウェブ経由のアクセス、電子メールなどのマルチメディア情報を当該オペレータの判断により、扱えるようにしたことにより、前記課題を解決したものである。
【0015】
更に、本願の第3発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記第2発明に記載のマルチメディア・コールセンタ装置を実現するコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することで、前記課題を解決したものである。
【0016】
以下、本発明の作用について、簡単に説明する。
【0017】
本発明においては、CTIサーバ、ウェブサーバ、及びメールサーバの内の少なくとも2つを実現対象のサーバとする。あるいは、顧客からの問い合せの受け付け業務で利用されている、あるいは将来利用されるであろうメディアを取り扱うその他のサーバをも含めて、その内の少なくとも2つを実現対象のサーバとする。
【0018】
そうして、これら実現対象サーバに対するものとして、それぞれのメディアを経由して顧客から到来する、インタフェイスの異なった情報を取得する。メディアが異なると、到来する情報は、形態や構成が異なる。又、マルチメディア・コールセンタ側での受け付け形態も、メディア毎に異なる。
【0019】
即ち、これら形態には、CTI(Computer Telephony Integration)装置により受け付けられる顧客に実際に接続中の電話や、電話からの音声録音がある。該音声録音はデータファイルとして取り扱うことも可能である。更に、ファクシミリ受信画像、インターネットのウェブ経由のアクセスを記録したデータファイル、電子メールの内容のデータファイルなど、多用な形態である。
【0020】
このため、それぞれの形態での情報のインタフェイスを統一する。即ち、オペレータに対する顧客対応業務の受渡し、オペレータの顧客対応業務の取り扱いが容易になるように、いずれの形態においてもコンピュータ装置の端末操作程度で顧客対応業務をオペレータが選択できるようにし、又いずれの形態においてもその内容をオペレータが閲覧しながら業務を遂行できるようにする。
【0021】
又、本発明はこれに限定されるものではないが、これら顧客対応業務に関する情報の概要情報を取得しておいて、オペレータが処理しようとして顧客対応業務を選択する場合の判断情報として利用できるようになど、必要に際してオペレータにこのような概要情報を提示できるようにしてもよい。
【0022】
上記の閲覧とは、実際に接続中の電話であれば、例えば電話の送受話器や、イヤフォン及びマイクロフォンを装備したヘッドセットなどにより、オペレータが顧客と通話できるように接続することである。例えば顧客からのカタログ送付依頼などの、電話からの音声録音であれば、上述のようなヘッドセットによる録音内容の聞き取りである。ファクシミリ受信画像や、インターネットのウェブ経由のアクセスを記録したデータファイルや、電子メールの内容のデータファイルであれば、これらの画像や文字情報の、例えばディスプレィ装置への表示である。
【0023】
上記の概要情報とは、実際に接続中の電話や、電話からの音声録音であれば、例えば発信者番号通知などにより特定される顧客の氏名その他の顧客情報である。ファクシミリ受信画像や、インターネットのウェブ経由のアクセスを記録したデータファイルや、電子メールの内容のデータファイルであれば、これらの画像や文字情報の、例えばディスプレィ装置へ表示可能な、いわゆるサムネイル画像と称する縮小ページ画像や、画像情報や文字情報の先頭一部情報などである。
【0024】
本発明においては、このようにインタフェイスを統一して得た情報を解析し、人手による処理が必要である場合には、当該解析結果を共通のインボックスに格納する。又、オペレータ側は、該インボックスから抽出された解析結果に基づき最も適切なオペレータに当該情報を配信し、顧客から到来した情報をオペレータが処理できるようにする。
【0025】
従って本発明によれば、特定のメディアに固定的にオペレータが割り当てられることがなく、様々なメディアを利用した顧客からの問い合せが、取り扱い易い形態に加工されてオペレータに配信される。このため、様々なメディアにおいて受け付け業務を遂行する際に、異なるメディア間でオペレータを動的に融通し易くすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明が適用された実施形態のマルチメディア・コールセンタ装置の構成を示すブロック図である。
【0028】
本実施形態のマルチメディア・コールセンタ装置は、1つのサーバ装置本体20、及び実際に稼動するオペレータの人員数と同数又はそれ以上の台数のクライアント装置10とにより構成されいてる。
【0029】
まずクライアント装置10は、オペレータ毎に配置されている。該クライアント装置10は、少なくともオペレータ関連アプリケーション・プログラム12を備える。又、該クライアント装置10は、オペレータが操作したり、オペレータに対して情報を提示するために利用される、図示されない、CRT(Cathode Ray Tube)装置と、キーボードと、いわゆるポインティング入力装置であるマウスと、オペレータが頭部に装着するためのイヤフォン及びマイクロフォンを装備したヘッドセットとを備えている。
【0030】
次にサーバ装置本体20は、インタフェイス制御部22と、ルーティング制御部24と、オペレータ制御部26と、データベース制御部28と、インボックス30を備える。更に、データベース制御部28によって管理されている、処理結果データベース42と、顧客データベース44と、ルーティング・データベース46とを備える。
【0031】
まずインタフェイス制御部22は、CTI制御部、ウェブ制御部、電子メール制御部、FAX制御部、及びその他マルチメディア制御部を有している。なお、これらCTI制御部、ウェブ制御部、電子メール制御部、FAX制御部、及びその他マルチメディア制御部をそれぞれ、以下メディア単位制御部と称する。
【0032】
インタフェイス制御部22では、これらメディア単位制御部を経由して受け取る、顧客から送信されてきた情報のインタフェイスを統一して、図2の符号F1に示すフォーマットのデータをルーティング制御部24に送信する。又、ルーティング制御部24から受ける、図2の符号F2に示すフォーマットのデータで表される情報を、これらメディア単位制御部の該当するものに対して配信する。
【0033】
次にルーティング制御部24は、インタフェイス制御部22から送信された情報を元に、ルーティング・データベース46に登録されている規則から当該規則に従った処理が行えるものは、当該処理を実施する。そうして、この後ルーティング制御部24は、インタフェイス制御部22に処理結果情報を送信すると共に、該処理結果情報を処理結果データベース42に登録する。又、ルーティング・データベース46に登録されている規則から当該規則に従った処理が行えないものについては、ルーティング制御部24は、当該情報をオペレータ制御部26に送信する。オペレータ制御部26が当該処理を実施すると、該実施後、オペレータ制御部26からルーティング制御部24経由でインタフェイス制御部22に対して、処理結果情報が送信される。
【0034】
オペレータ制御部26は、オペレータの状態、及び処理結果データベース42に基づいて、オペレータに既に配信された情報を管理している。該オペレータ制御部26は、ルーティング制御部24から送信されてきた情報、及び顧客データベース44に格納されている顧客情報に基づいて、又、それぞれのオペレータの状態に基づいて、ルーティング制御部24から送信されてきた情報に関する顧客に対する業務を受け付けて処理するのに最も適したオペレータを選び出して、該情報を該当オペレータに対して配信する。
【0035】
更に該オペレータ制御部26は、オペレータが処理した結果を処理結果データベース42に登録する。そうして、オペレータ制御部26は、ルーティング・データベース46に登録する規則性があるかをチェックして、規則性があるならばルーティング・データベース46に当該処理結果を登録する。該規則性の有無のチェックは、今回の処理結果や、処理結果データベース42に既に登録されている過去の処理結果を付き合わせて行うことができる。
【0036】
データベース制御部28は、前述したように処理結果データベース42、顧客データベース44、ルーティング・データベース46を管理している。処理結果データベース42には、図2の符号F3に示すフォーマットで情報が格納されている。ルーティング・データベース46には、図2の符号F4に示すフォーマットで情報が格納されている。又、該データベース制御部28は、ルーティング制御部24、オペレータ制御部26からアクセスされる。
【0037】
なお図1において、符号S1では、インタフェイス制御部22とルーティング制御部24間のおける電文の送受信を行う。符号S2では、ルーティング制御部24がデータベース制御部28に対して、ルーティング・データベース46及び処理結果データベース42に対するアクセスを依頼すると、ルーティング制御部24はその結果を獲得することができる。
【0038】
符号S3では、データベース制御部28は、ルーティング・データベース46に登録されている規則の読込み処理を行う。符号S4では、データベース制御部28は、顧客データベース44に登録されている顧客情報の読込み処理や書込み処理を行う。符号S5では、データベース制御部28は、処理結果データベース42に対して処理結果情報の読込み処理や書込み処理を行う。
【0039】
符号S6では、ルーティング制御部24とオペレータ制御部26間において電文の送受信を行う。符号S7では、オペレータ制御部26はデータベース制御部28に対して、ルーティング・データベース46及び処理結果データベース42に対するアクセスを依頼すると、オペレータ制御部26はその結果を獲得することができる。符号S8では、オペレータ制御部26がインボックス30ヘマルチメディア情報を格納する。又該符号S8では、オペレータ関連アプリケーション・プログラム12に含まれるアプリケーション・プログラムが格納した、そのアプリケーション・プログラムの処理結果を読み出す。
【0040】
符号S9では、インボックス30からマルチメディア情報を、オペレータ関連アプリケーション・プログラム12に含まれる該当アプリケーション・プログラムに配信する。又該符号S9では、アプリケーション・プログラムにおける処理結果をインボックス30に格納する。符号S10では、オペレータ関連アプリケーション・プログラム12の各アプリケーション・プログラムがデータベース制御部28に対して、処理結果データベース42、顧客データベース44、ルーティング・データベース46に対するアクセスを依頼すると、該当アプリケーション・プログラムははその結果を獲得することができる。
【0041】
図3は、本実施形態において実行されるインタフェイス制御部処理を示すフローチャートである。
【0042】
該インタフェイス制御部処理は、図1に図示されるインタフェイス制御部22を中心としてなされる。
【0043】
まずステップ112では、CTI制御部、ウェブ制御部、電子メール制御部、FAX制御部、及びその他マルチメディア制御部のいずれかのメディア単位制御部により、外部から該当するメディアを経由する顧客からの問い合せがあったことにより発生した情報を通知する電文を受信する。ここで受信する情報は、外部から受けたそのままの情報、あるいはそのままに近い情報である。
【0044】
該情報は、例えばCTI制御部からのものであれば、発信者番号通知で公衆回線網から伝達された発信者の電話番号などを含む、PBX(Private Branch eXchange)が提供する着信情報の通知がある。又、電子メール制御部からのもので、電子メールに関するものであれば、テキストデータなど着信した電子メールの内容そのままの情報、あるいはそのままに近い情報である。
【0045】
次にステップ113では、上述のように様々なメディアを経由した顧客からの問い合せに関する情報を、統一のインタフェイスにする。即ち、必要な情報を抽出すると共に、利用し易いフォーマットのデータで表した情報に変換する。
【0046】
ステップ114では、このようにインタフェイスが統一された情報を、ルーティング制御部24に送信する。するとステップ115では、該ルーティング制御部24において図4のフローチャートに示すような、ルーティング制御部処理を行う。ステップ116では、ルーティング制御部24から送られた処理結果を当該インタフェイス制御部22が受信する。
【0047】
受信した処理結果は、ステップ117において、CTI制御部、ウェブ制御部、電子メール制御部、FAX制御部、及びその他マルチメディア制御部の内、ステップ112で電文を送信した該当するメディア単位制御部に適合するインタフェイスに変更する。即ち、受信した処理結果に基づいて、該当するメディア単位制御部が処理結果として受け付ける必要がある情報の内容やフォーマットのデータに変換する。
【0048】
そうしてステップ118では、このように変更され変換されて得られたデータの情報を、該当するメディア単位制御部を経由して、サーバ装置本体20外部の該当装置に送信する。該送信が終了すると、この図3のフローチャートの処理を全て終了する。送信先の装置は、例えばPBXや、インターネットのウェブにおいてホームページを開設するコンピュータ装置や、インターネット経由で電子メールを受けるコンピュータ装置などである。
【0049】
図4は、本実施形態において実行されるルーティング制御部処理を示すフローチャートである。
【0050】
該ルーティング制御部処理は、図1に図示されるルーティング制御部24を中心としてなされる。又、該ルーティング制御部処理は、図3におけるステップ115の処理に該当する。
【0051】
まずステップ132では、図3のステップ114においてインタフェイス制御部22が送信した電文を受信する。ステップ133では、受信した電文を、データベース制御部28を経由してルーティング・データベース46と照合する。
【0052】
ステップ134において、規則に従った処理が実行可能か判定する。即ち、上記の照合結果に基づき、受信した電文に関する顧客からの問い合せに対する対応業務の処理を、ルーティング・データベース46に登録されている情報に基づいて自動的に処理できるか判定する。例えば、インターネットのウェブにおいて開設されているホームページや、インターネット経由による電子メールよって受け付けた、例えば『指定商品についての顧客からのカタログ請求』などは、ルーティング・データベース46に処理方法を登録しておいて、該登録に基づいてオペレータの手間を介することなく自動的に処理することも可能である。
【0053】
ステップ134で実行可能と判定された場合、次にステップ142においてルーティング・データベース46に登録されている情報に基づいて、インタフェイス制御部22から受信した情報に関する、顧客からの問い合せに対する対応業務の処理を自動的に実行する。
【0054】
例えば上述の『指定商品についての顧客からのカタログ請求』であれば、カタログ配送部門に対してカタログ発送に必要な情報を通知したり、発送に際してカタログの梱包に貼り付ける宛先ステッカーを自動的に印刷作成したりする。カタログ送付先の住所氏名などは、ホームページや、インターネット経由による電子メールよって受け付けた顧客からの情報からインタフェイス制御部22経由で自動抽出し、インタフェイスが統一された情報としてからルーティング制御部24に伝達することができている。
【0055】
そうしてステップ143において、処理結果データベース42に対して、該処理の自動実行の処理結果を登録する。又、ステップ144において、該処理結果をインタフェイス制御部22に送信し、通知する。すると該通知は、前述した図3のステップ116において、インタフェイス制御部22に受信される。又、上述のステップ144の送信が終了すると、この図4のフローチャートの処理を全て終了する。
【0056】
一方、前述のステップ134において自動的に実行可能ではないと判定された場合、ステップ146に進む。ステップ146では、オペレータにより人手で処理すべく、インタフェイス制御部22から受信した情報に基づいた電文を、オペレータ制御部26に対して送信する。するとステップ147では、該オペレータ制御部26において図5のフローチャートに示すような、オペレータ制御部処理を行う。ステップ148では、オペレータ制御部26から送られた処理結果を当該ルーティング制御部24が受信する。又、該ステップ148の受信が終了すると、この図4のフローチャートの処理を全て終了する。
【0057】
図5は、本実施形態において実行されるオペレータ制御部処理を示すフローチャートである。
【0058】
該オペレータ制御部処理は、図1に図示されるオペレータ制御部26を中心としてなされる。又、該オペレータ制御部処理は、図4におけるステップ147の処理に該当する。
【0059】
まずステップ162では、図4のステップ147においてルーティング制御部24が送信した電文を受信する。ステップ163では、顧客からの問い合せの対応業務を処理するオペレータを決定する。該決定は、個々のオペレータの状態、及び処理結果データベース42に格納されている情報に基づいて行う。
【0060】
オペレータが決定されると、ステップ164では、該決定結果及びルーティング制御部24から受信した情報に基づいた電文を作成する。そうして、オペレータ関連アプリケーション・プログラム12内の該当アプリケーション・プログラムに送信すべく、このように作成された電文をインボックス30に格納し、電文を送信する。この後ステップ165では、該当アプリケーション・プログラムが、該電文を読み出し、該電文に基づいて該当するオペレータが対応業務を遂行するよう処理を勧める。具体的には該当アプリケーション・プログラムは、後述する図6や図7のような表示画面を該当オペレータに提示し、対応業務を遂行するよう処理を勧める。このようにしてステップ165の処理が終了すると、該当アプリケーション・プログラムは処理結果をインボックス30に格納し、送信する。
【0061】
次にステップ166では、インボックス30に格納されている情報を読み出し、これにより該当するアプリケーション・プログラムの処理結果を受信する。又、ステップ170では受信した処理結果に基づいて、アプリケーション・プログラムを経由してオペレータが行った対応業務の処理結果を把握し、該処理結果に規則性があるか判定する。規則性がある場合は、ステップ171において、今回オペレータが行った対応業務を次回は自動的に処理するための情報、例えば新しい自動処理規則のようなものを生成し、生成したものをルーティング・データベース46に登録する。
【0062】
そうしてステップ172において、処理結果データベース42に対して、ステップ165でアプリケーション・プログラムを経由してオペレータが行った対応業務の処理結果を登録する。又、ステップ173において、該処理結果に基づいて電文を作成し、作成された電文をルーティング制御部24送信し、通知する。すると該通知は、前述した図4のステップ148において、ルーティング制御部24に受信される。又、上述のステップ173の送信が終了すると、この図5のフローチャートの処理を全て終了する。
【0063】
図6及び図7は、本実施形態においてオペレータに対して表示される一例の画面全体を示す表示画面図である。矢印の付された図6中の「A」、又矢印の付された図7中の「B」は、画面表示の一部ではなく、説明上の符号であることを明瞭にするために、斜体文字で図示している。
【0064】
これらの図において、例えば、これらの図において最左上に図示される、『インボックス』と表示された矩形など、4角がまるめられた矩形はいずれも、ポインティング入力装置であるマウスによる位置指示及びクリック操作によりプッシュ操作できる、画面上の押しボタン表示である。
【0065】
例えば上記の『インボックス』の押しボタン表示を、マウスによる位置指示及びクリック操作によりプッシュ操作すると、これら図6及び図7のどちらの画面にも表示されているような、『インボックス・ワーク項目』の一覧表が表示される。該『インボックス・ワーク項目』一覧表においては、図示されるように左から順に、『ワークステーションID』、『優先度』、『サブジェクト』、『発信日付』、『リプライ』、『受取り日付』、『インターアクション』、『アサイン』の各項がある。
【0066】
又図6では、この『インボックス・ワーク項目』の一覧表の表示において、図中における矢印Aの行中のいずれかの箇所をマウスによって位置指示し、クリック操作によるプッシュ操作を行っている。これら操作により、実際の画面表示では矢印Aの該一覧表中の行が高輝度表示となることで、これら操作による該行の選択完了が表示される。又該表示と共に、図示されるように、画面の最右下部の『添付するワーク項目』の部分において、選択された行のインボックス・ワーク項目について、『メールです』なる表示がなされている。
【0067】
図7では、この『インボックス・ワーク項目』の一覧表の表示において、図中における矢印Bの行中のいずれかの箇所をマウスによって位置指示し、クリック操作によるプッシュ操作を行っている。これら操作により、実際の画面表示では矢印Bの該一覧表中の行が高輝度表示となることによって、これら操作による該行の選択完了が表示される。又該表示と共に、図示されるように、画面の最右下部の『添付するワーク項目』の部分において、選択された行のインボックス・ワーク項目について、『FAXです』なる表示がなされている。
【0068】
以上のように本実施形態においては、本発明を効果的に適用することができる。従って、様々なメディアにおいて受け付け業務を遂行する際に、異なるメディア間でオペレータを動的に融通し易くすることができる。
【0069】
なお、図8は、以上に説明した実施形態の変形例の構成を示すブロック図である。
【0070】
該変形例においては、マルチメディア・サーバ群50を構成するものとして、例えば従来からあるCTIサーバ、ウェブサーバ、電子メールサーバ、FAXサーバ、及びその他マルチメディアサーバなどの、マルチメディア・コールセンタ装置の外部のサーバを利用することができる。従って、新規設備投資削減などを期待できる。
【0071】
前述の実施形態ではインタフェイス制御部22の内部にあった、CTI制御部、ウェブ制御部、電子メール制御部、FAX制御部、及びその他マルチメディア制御部が、本変形例においては、いずれもこのような外部のサーバとされている。又、これら外部サーバは、ルーティング制御部24Aを介して接続されている。ルーティング制御部24から見た場合、前述の実施形態のインタフェイス制御部22の各メディア単位制御部も、あるいは本変形例の外部サーバも、同一になるようになっている。
【0072】
このような変形例においても、本発明が適用されているといえることは言うまでもない。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、様々なメディアにおいて受け付け業務を遂行する際に、異なるメディア間でオペレータを動的に融通し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施形態のマルチメディア・コールセンタ装置の構成を示すブロック図
【図2】上記実施形態における諸情報のデータのフォーマットを示す線図
【図3】前記実施形態において実行されるインタフェイス制御部処理を示すフローチャート
【図4】前記実施形態において実行されるルーティング制御部処理を示すフローチャート
【図5】前記実施形態において実行されるオペレータ制御部処理を示すフローチャート
【図6】前記実施形態においてオペレータに対して表示される第1例の画面全体を示す表示画面図
【図7】前記実施形態においてオペレータに対して表示される第2例の画面全体を示す表示画面図
【図8】前記実施形態の変形例のマルチメディア・コールセンタ装置における構成を示すブロック図
【符号の説明】
10…クライアント装置
12…オペレータ関連アプリケーション・プログラム
20…サーバ装置本体
22…インタフェイス制御部
24…ルーティング制御部
26…オペレータ制御部
28…データベース制御部
30…インボックス
42…処理結果データベース
44…顧客データベース
46…ルーティング・データベース
50…マルチメディア・サーバ群50
Claims (3)
- CTIサーバ、ウェブサーバ、及びメールサーバの内の少なくとも2つを実現対象のサーバとし、これら実現対象サーバに対するものとして、それぞれのメディアを経由して顧客から到来する、インタフェイスの異なった情報を取得し、
それぞれの該情報のインタフェイスを統一し、
該インタフェイス統一の情報を、ある規則の場合にその規則に従った処理を実行する内容が登録されているデータベースと照合することにより、該データベースから該当処理を実行するための情報を取得し、
当該処理に従った処理を実行し、
該実行の処理結果をデータベースに登録すると共に、
前記インタフェイス統一の情報を解析し、人手による処理が必要であると判断される場合には、当該情報又その解析結果の少なくとも一部の受渡し情報を共通のインボックスに格納し、
オペレータ側は、該インボックスから抽出された受渡し情報に基づき最も適切なオペレータに当該情報を配信し、顧客から到来した情報をオペレータが処理できるようにし、
オペレータの処理結果をインボックスに格納し、
該インボックスを読み出し、データベースに既に登録されている過去の処理結果を付き合わせて、該処理結果に規則性があるかどうかを判断し、
規則性があったと判断された場合は、前記内容が登録されているデータベースに、当該規則に従った処理を実行する内容の情報を登録し、
前記オペレータ処理結果をデータベースに登録するようにしたことを特徴とするマルチメディア・コールセンタ顧客情報処理方法。 - CTIサーバ、ウェブサーバ、及びメールサーバの内の少なくとも2つを実現対象のサーバとし、これら実現対象サーバに対するものとして、それぞれのメディアを経由して顧客から到来する、インタフェイスの異なった情報を取得する手段と、
それぞれの該情報のインタフェイスを統一する手段と、
該インタフェイス統一の情報を、ある規則の場合にその規則に従った処理を実行する内容が登録されているデータベースと照合することにより、該データベースから該当処理を実行するための情報を取得する手段と、
当該処理に従った処理を実行する手段と、
該実行の処理結果をデータベースに登録する手段と、
前記インタフェイス統一の情報を解析して人手による処理が必要であるか少なくとも判断する手段と、
人手による処理が必要であると判断された情報又その解析結果の少なくとも一部の受渡し情報を共通のインボックスに格納する手段と、
当該インボックスから受渡し情報を抽出する手段と、
抽出された受渡し情報に基づき最も適切なオペレータに当該情報を配信する手段と、
更に、どのような情報が当該オペレータに配信されたかを、当該情報を配信されたオペレータが確認できる画面を表示するマンマシン・インタフェイスと、
オペレータの処理結果をインボックスに格納する手段と、
該処理結果をデータベースに登録する手段と、
該インボックスを読み出し、データベースに既に登録されている過去の処理結果を付き合わせて、該処理結果に規則性があるかどうかを判断する手段と、
規則性があったと判断された場合は、前記内容が登録されているデータベースに、当該規則に従った処理を実行する内容の情報を登録する学習手段と、
前記オペレータ処理結果をデータベースに登録する手段と、を具備することによって、
同一オペレータが電話、インターネットのウェブ経由のアクセス、電子メールなどのマルチメディア情報を当該オペレータの判断により、扱えるようにしたことを特徴とするマルチメディア・コールセンタ装置。 - 請求項2に記載のマルチメディア・コールセンタ装置を実現するコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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