JP4214021B2 - エンジンヒートポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンヒートポンプの装置構成に関するものであり、より詳しくは、圧縮機の圧縮仕事を最小限に抑えることでエネルギー効率の向上を図る技術に関するものである。
エンジンにて圧縮機を駆動する構成のエンジンヒートポンプにおいては、従来、図15に示すごとくの冷媒回路の構成が公知となっている。本構成のエンジンヒートポンプ200の冷媒回路には、室外熱交換器5と室内熱交換器8・8とを結ぶ主経路26に過冷却熱交換器15を設け、該過冷却熱交換器15では、冷房サイクル時(冷房時)には、前記主経路26の分岐経路27に設けた過冷却熱交換器用膨張弁22にて温度低下した過冷却用冷媒によって、主経路26を流れる冷媒の過冷却が行われる構成としている。このように過冷却を行うことにより、単位質量当たりの冷媒の冷房能力(kJ/kg)を向上させ、冷凍サイクル効率の向上を図っている。そして、前記過冷却用冷媒は、過冷却熱交換器15にて過冷却を行った後、経路47を通り、室内熱交換器8・8にて熱交換された後の冷媒が通過する経路48に合流するようになっており、合流点49にて合流した全量の冷媒がエンジン廃熱回収器6を通過した後に圧縮機28に吸入されるようにしている。ここで、合流点49においては、冷媒の流動抵抗を最小限に抑え、冷媒の循環を円滑に行う観点から、両経路47・48を通過する冷媒圧力を略均等とすることが望ましい。このため、前記過冷却熱交換器用膨張弁22の開度は、経路47を流れる冷媒圧力P6が、経路48を流れる冷媒圧力P7と略同一となるように制御されている。また、図15において、12はアキュムレータ、46はオイルセパレータ、24は四方弁、21は室外熱交換器用膨張弁、23は室内熱交換器用膨張弁である。また、前記過冷却熱交換器15について、具体的な構成を開示する文献も存在する(例えば、特許文献1参照。)。
一方、室外熱交換器とエンジン廃熱回収器を別経路に設け、各経路にそれぞれ圧縮機を設け、両圧縮機により冷媒圧縮を行う技術についても公知となっている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平10−288407号公報 特開昭62−293066号公報
上述した図15に示す冷媒回路における冷凍サイクルのモリエル線図は、図16のごとくとなる。この冷凍サイクルに関し、冷房時、主経路26を通じて室内熱交換器8へと流れる冷媒については、圧縮区間ABでは、前記圧縮機28により、単位質量流量の冷媒につき、圧縮仕事ΔW1が行われ、凝縮区間BCでは、室外熱交換器5での冷媒の凝縮による放熱が行われ、膨張区間CDでは、室内熱交換器用膨張弁23により冷媒を膨張させて室内気温線Nよりも圧力・温度の低い冷媒液とし、蒸発区間DAでは、室内熱交換器8にて室内空気からの吸熱による冷媒の蒸発が行われる。ここで、蒸発区間DAにおける冷媒圧力は、図15に示される経路48の冷媒圧力P7と同等である。また、冷房時、分岐経路27を通じて過冷却熱交換器15へ向かう冷媒については、同様に、圧縮区間ABでは、圧縮機28により、単位質量流量の冷媒につき、圧縮仕事ΔW1が行われ、凝縮区間BCでは、室外熱交換器5での冷媒の凝縮による放熱が行われ、膨張区間CDでは、過冷却熱交換器用膨張弁22により冷媒を膨張させて凝縮区間BCにおける冷媒温度線Rよりも圧力・温度の低い冷媒液とし、蒸発区間DAでは、過冷却熱交換器15にて主経路26を流れる冷媒から吸熱することにより、主経路26を流れる冷媒の過冷却が行われる。ここで、蒸発区間DAにおける冷媒圧力は、図15に示される経路47の冷媒圧力P6と同等である。以上のように、図15に示す冷媒回路の主経路26、及び分岐経路27を流れる冷媒のモリエル線図は重なるようになっており、膨張区間CDでは、互いに略同一となる冷媒圧力P6・P7まで圧力降下されるものである。そして、このように冷媒圧力P6・P7を互いに略同一とするのは、上述のごとく、合流点49において、経路47・48を流れる冷媒を合流させるためである。このため、冷媒の全量について室内熱交換器の蒸発圧力、即ち、冷媒圧力P6・P7から圧縮する必要があり、冷媒の全量について単位質量流量当たりの圧縮仕事はΔW1とされている。
ここで、分岐経路27における冷凍サイクルに着目するに、蒸発区間DAにおいては、分岐経路27を流れる過冷却用冷媒により過冷却が行われるのであるが、この過冷却用冷媒は、主経路26を流れる冷媒よりも低温となればよいことから、膨張区間CDでは、過冷却用冷媒を、主経路26を流れる冷媒よりも低温となるまで膨張させることで足りる。つまり、図16に示すモリエル線図においては、分岐経路27における冷凍サイクルの蒸発区間DAの冷媒圧力P6は、主経路26を流れる冷媒の冷媒温度線Rに対応する冷媒圧力P8よりも低ければよいといえ、例えば、冷媒圧力P8からの圧力降下を冷媒圧力P9までにとどめる、即ち、冷媒圧力P6を冷媒圧力P9に変更して蒸発区間EFとした場合でも過冷却を行うことができることになる。そして、分岐経路27における冷凍サイクルにつき、このように蒸発区間EFとすることができれば、圧縮区間FBでは、圧縮仕事ΔW2が必要とされることになり、圧縮区間ABとする場合における圧縮仕事ΔW1と比較して、圧縮機における圧縮仕事を大幅に低減することができる。このような圧縮仕事の低減は、圧縮機を駆動するエンジンの燃料消費量の削減に直結するものであり、冷房運転時の成績係数(冷暖房能力/(燃料消費量+電気消費量))、即ち、エネルギー効率を向上させる点からも有効である。一方、主経路26における冷凍サイクルについては、蒸発区間DAの冷媒圧力P7は、室内気温線Nの圧力よりも低く維持しなければならず、圧縮仕事ΔW1を大幅に低減することはできない。即ち、冷媒圧力P7については、大幅な変更はできないことになる。
以上の検討より、分岐経路27における冷凍サイクルにつき、蒸発区間EFとすることが圧縮仕事の低減から有効であるといえるが、従来の図15に示す冷媒回路構成では、合流点49にて冷媒が合流するものであり、冷媒圧力P7に対応する圧力を確保すべく、冷媒圧力P6の変更はできないものである。そこで、新たな冷媒回路構成を検討するに、主経路26を通過した冷媒を圧縮する圧縮機と、分岐経路27を通過した過冷却用冷媒を圧縮する圧縮機とを個別に設け、経路26・27を流れる各冷媒を合流させずに各々別の圧縮機にて圧縮させることによれば、主経路26を通過した冷媒の圧縮機においては、圧縮仕事ΔW1を行わせる一方、分岐経路27を通過した過冷却用冷媒の圧縮機においては、圧縮仕事ΔW2を行わせることができるようになる。ここで、上記特許文献2で開示される従来技術では、各圧縮機にて室内熱交換器の蒸発圧力、即ち、冷媒圧力P7からの圧縮を行う構成としており、特に、過冷却熱交換器を用いての圧縮仕事の低減については触れていない。本発明は、以上の検討より、圧縮仕事の低減からエネルギー効率の向上を図る新たな冷媒回路の構成を提案するものである。尚、本明細書中において、エネルギー効率とは、成績係数(冷暖房能力/(燃料消費量+電気消費量))に対応するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次に該課題を解決する為の手段を説明する。
請求項1においては、エンジンで駆動される主圧縮機、室外熱交換器、室外熱交換器用膨張弁、室内熱交換器、室内熱交換器用膨張弁で構成される冷媒サイクルを用いたエンジンヒートポンプにおいて、室外熱交換器と室内熱交換器を結ぶ経路に、冷媒を一部分岐して過冷却する為の過冷却熱交換器と膨張弁を設け、前記過冷却熱交換器を通過した冷媒を圧縮する補助圧縮機を設け、前記主圧縮機の吸入ラインと、前記補助圧縮機の吸入ラインを開閉弁で連通する構成とし、前記過冷却熱交換器を通過した冷媒の前記補助圧縮機への吸入ラインを、前記開閉弁よりも前記補助圧縮機側に接続し、前記補助圧縮機より吐出された冷媒を前記主圧縮機より吐出された冷媒と合流させる構成とし、前記補助圧縮機をその体積容量が主圧縮機の体積容量よりも小さいもので電動機駆動とし、冷房負荷が、前記補助圧縮機の体積容量の、前記主圧縮機と前記補助圧縮機の合計容量に対する割合よりも小さい低負荷では、前記補助圧縮機の単独運転とし、前記低負荷でも前記過冷却熱交換器用膨張弁の開度調整を行って過冷却を可能に構成したものである。
請求項2においては、請求項1に記載のエンジンヒートポンプにおいて、補助圧縮機の体積容量を、主圧縮機の体積容量と補助圧縮機の体積容量の合計容量の略20%以下に構成したものである。
請求項3においては、請求項1に記載のエンジンヒートポンプにおいて、冷房負荷が0%から15%の、低負荷では補助圧縮機を単独で運転し、15%から60%の、中負荷では主圧縮機を単独で運転し、60%から100%の、高負荷では主圧縮機と補助圧縮機を運転する構成としたものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、エンジンで駆動される主圧縮機、室外熱交換器、室外熱交換器用膨張弁、室内熱交換器、室内熱交換器用膨張弁で構成される冷媒サイクルを用いたエンジンヒートポンプにおいて、室外熱交換器と室内熱交換器を結ぶ経路に、冷媒を一部分岐して過冷却する為の過冷却熱交換器と膨張弁を設け、前記過冷却熱交換器を通過した冷媒を圧縮する補助圧縮機を設け、前記主圧縮機の吸入ラインと、前記補助圧縮機の吸入ラインを開閉弁で連通する構成とし、前記過冷却熱交換器を通過した冷媒の前記補助圧縮機への吸入ラインを、前記開閉弁よりも前記補助圧縮機側に接続し、前記補助圧縮機より吐出された冷媒を前記主圧縮機より吐出された冷媒と合流させる構成とし、前記補助圧縮機をその体積容量が主圧縮機の体積容量よりも小さいもので電動機駆動とし、冷房負荷が、前記補助圧縮機の体積容量の、前記主圧縮機と前記補助圧縮機の合計容量に対する割合よりも小さい低負荷では、前記補助圧縮機の単独運転とし、前記低負荷でも前記過冷却熱交換器用膨張弁の開度調整を行って過冷却を可能に構成したので、冷媒全量を単一の圧縮仕事ΔW1にて圧縮する従来の冷媒回路構成と比較して、圧縮仕事を低減させることができる。
また、装置を小型に構成することが可能であり、エンジンヒートポンプのパッケージ内での設置スペースの確保も容易であることから、従来の設計を踏襲したまま増設して構成することができる。
また、該開閉弁の開閉により、低・中・高負荷の各運転モードに対応する冷媒回路を形成することができる。
また、エンジンの燃費の悪い低負荷領域では電力による運転が可能となるので、ヒートポンプ全体としての効率が向上する。
請求項2においては、請求項1に記載のエンジンヒートポンプにおいて、補助圧縮機の体積容量を、主圧縮機の体積容量と補助圧縮機の体積容量の合計容量の略20%以下に構成したので、両圧縮機を運転する場合に要する駆動動力(kW)が、主圧縮機を単独で運転する場合に要する駆動動力(kW)よりも少なくなり、エンジンヒートポンプ全体としてのエネルギー効率を向上させることができる。
請求項3においては、請求項1に記載のエンジンヒートポンプにおいて、冷房負荷が0%から15%の、低負荷では補助圧縮機を単独で運転し、15%から60%の、中負荷では主圧縮機を単独で運転し、60%から100%の、高負荷では主圧縮機と補助圧縮機を運転する構成としたので、負荷に応じて運転する圧縮機が切替えられ、これにより、エネルギー効率の向上が図られる。
エンジンで駆動される主圧縮機、室外熱交換器、室外熱交換器用膨張弁、室内熱交換器、室内熱交換器用膨張弁で構成される冷媒サイクルを用いたエンジンヒートポンプにおいて、室外熱交換器と室内熱交換器を結ぶ経路に、冷媒を一部分岐して過冷却する為の過冷却熱交換器と膨張弁を設け、前記過冷却熱交換器を通過した冷媒を圧縮する補助圧縮機を設け、前記補助圧縮機より吐出された冷媒を前記主圧縮機より吐出された冷媒と合流させる構成とすることにより、冷媒全量が単一の圧縮仕事ΔW1にて圧縮される従来の冷媒回路構成と比較して、圧縮仕事を低減させるという目的を実現する。
次に、本発明の実施例を、図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るエンジンヒートポンプの冷媒回路図、図2は同じく制御機器類のブロック図、図3は発明の冷媒回路構成による冷房サイクルのモリエル線図、図4は体積容量比と体積容量の数値組合せの一例を示す表、図5は体積容量比E(%)と補助圧縮機の駆動動力、及び過冷却用冷媒の冷媒圧力の関係を示すグラフである。
図6は冷房時にて、補助圧縮機の単独運転による冷媒回路の構成を示す図、図7は同じく冷房時にて、主圧縮機の単独運転による冷媒回路の構成を示す図、図8は同じく冷房時にて、主圧縮機と補助圧縮機の運転による冷媒回路の構成を示す図、図9は各運転モードでの対応可能な負荷範囲について示す図、図10は暖房時にて、補助圧縮機の単独運転による冷媒回路の構成を示す図、図11は同じく暖房時にて、主圧縮機の単独運転による冷媒回路の構成を示す図、図12は同じく暖房時にて、主圧縮機と補助圧縮機の運転による冷媒回路の構成を示す図、図13は低・中・高の負荷領域と、各領域において運転される圧縮機の関係について示す図、図14は本発明の冷媒回路構成による暖房サイクルにおけるモリエル線図、図15は従来のエンジンヒートポンプの冷媒回路図、図16は冷凍サイクルのモリエル線図である。
まず、図1を用いて、本発明に係るエンジンヒートポンプ100の構成と、冷媒サイクルについて説明する。図1に示すごとく、エンジンヒートポンプ100は、エンジン4で駆動される主圧縮機2、室外熱交換器5、室外熱交換器用膨張弁21、室内熱交換器8、室内熱交換器用膨張弁23で構成される冷媒サイクルを用いるものであり、室外熱交換器5と室内熱交換器8を結ぶ主経路26に過冷却熱交換器15を設け、該過冷却熱交換器15では、前記主経路26の分岐経路27の過冷却熱交換器用膨張弁22にて温度低下した過冷却用冷媒によって過冷却が行われる構成とするとともに、前記過冷却熱交換器15にて熱交換がされた後の過冷却用冷媒を圧縮する補助圧縮機3を設け、該補助圧縮機3より吐出される冷媒と、前記主圧縮機2より吐出される冷媒とを、各圧縮機2・3から四方弁24に至るまでの経路にある合流点65にて合流させる構成としている。
また、図1に示すごとく、主圧縮機2は、アキュムレータ12にて液冷媒を分離したガス冷媒を吸引・圧縮し、高温高圧のガス冷媒を吐出する。この主圧縮機2は、エンジン4により駆動される。
また、図1に示すごとく、補助圧縮機3は、前記過冷却熱交換器15を通じた過冷却用冷媒のうち、アキュムレータ13にて液冷媒が分離されたガス冷媒を吸引・圧縮し、高温高圧のガス冷媒を吐出する。この補助圧縮機3は、電動機40により駆動される。また、前記過冷却熱交換器15と、アキュムレータ13の冷媒入り口側とは、経路33を介して連通されており、過冷却用冷媒は経路33を通ってアキュムレータ13へ送られる。
また、前記四方弁24とアキュムレータ12の冷媒入り口側を結ぶ経路32と、アキュムレータ13の冷媒入り口側は、連絡経路34により連通されており、該連絡経路34には、開閉弁35が設けられている。即ち、主圧縮機2の吸入ラインを構成する経路32と、補助圧縮機3の吸入ラインを構成する経路33を、開閉弁35により連通する構成としている。これにより、開閉弁35の開閉により、連絡経路34の開通又は非開通を切替えることができ、後述する低・中・高負荷の各運転モードに対応する冷媒回路を形成することができる。
また、前記四方弁24と前記合流点65との間には、オイルセパレータ46が設けられている。該オイルセパレータ46では、高温高圧のガス冷媒中に含まれる冷凍機油を分離し、分離された冷凍機油を主圧縮機2、及び補助圧縮機3の吸入側に還流させることで、両圧縮機の潤滑が良好に行われるようにしている。
そして、以上のように構成される冷媒サイクルを用い、四方弁24による冷媒の流れ方向の切替により、冷房サイクル又は暖房サイクルが行なわれる。まず、冷房サイクルについては、主圧縮機2及び補助圧縮機3にて圧縮された冷媒は、合流点65にて合流し、四方弁24を介して室外熱交換器5に送られ、該室外熱交換器5で放熱して凝縮した後、過冷却熱交換器15を通過する。この過冷却熱交換器15にて過冷却された冷媒は、室内熱交換器用膨張弁23・23にて膨張し、室内熱交換器8・8にて吸熱して蒸発した後、アキュムレータ12を介して主圧縮機2に吸引され、該主圧縮機2にて圧縮された後に再び吐出される。また、室外熱交換器5と室内熱交換器8を結ぶ主経路26を通過する冷媒の一部は、分岐経路27に分流され、過冷却熱交換器用膨張弁22にて膨張・温度低下して低温の過冷却用冷媒となり、主経路26を流れる冷媒を過冷却する。このようして過冷却を行うことで、冷凍サイクル効率の向上が図られている。そして、過冷却用冷媒は、アキュムレータ13を介して補助圧縮機3に吸引され、該補助圧縮機3にて圧縮された後に再び吐出される。
一方、暖房サイクルについては、図1に示すごとく、主圧縮機2及び補助圧縮機3にて圧縮された冷媒は、合流点65にて合流し、四方弁24を介して室内熱交換器8・8に送られ、該室内熱交換器8・8で放熱して凝縮した後、室外熱交換器用膨張弁21により膨張し、室外熱交換器5にて吸熱して蒸発した後、アキュムレータ12を介して主圧縮機2に吸引される。また、開閉弁35が開いている場合には、連絡経路34を通って一部の冷媒がアキュムレータ13を介して補助圧縮機3に吸引される。そして、これら圧縮機2・3により吸引された冷媒は、各圧縮機2・3により圧縮された後に再び吐出される。
次に、図2を用いて本発明に係るエンジンヒートポンプの運転制御に関する装置構成について説明する。図2に示すごとく、制御装置であるコントローラ25は、室外熱交換器5の出入り口の冷媒温度差を検出する温度センサー41、過冷却熱交換器15の出入り口の冷媒温度差を検出する温度センサー42、及び室内熱交換器8の出入り口の冷媒温度差を検出する温度センサー43と接続されており、コントローラ25は、各箇所での温度及び温度差を認識するようにしている。また、同じくコントローラ25は、室外熱交換器用膨張弁21、過冷却熱交換器用膨張弁22、及び室内熱交換器用膨張弁23と接続されており、コントローラ25は、各膨張弁の開度を制御するようにしている。また、同じくコントローラ25は、主圧縮機2の冷媒の冷媒吸入圧力P2を検出する圧力センサー51、補助圧縮機3の冷媒の冷媒吸入圧力P4を検出する圧力センサー52、そして、両圧縮機2・3から吐出された冷媒の冷媒吐出圧力P3・P5を検出する圧力センサー53と接続されており、コントローラ25は、各箇所での冷媒圧力を認識するようにしている。また、同じくコントローラ25は、前記連絡経路34に設けられる開閉弁35と接続されており、コントローラ25は、該開閉弁35の開閉を制御するようにしている。更に、コントローラ25は、エンジン4(の制御回路)及び電動機40(の駆動回路)と接続されており、コントローラ25は、これらエンジン4、電動機40の発停を行うことにより、主圧縮機2、補助圧縮機3の運転を制御するようにしている。尚、補助圧縮機3は、電動機40にて駆動する構成のため、コントローラ25による補助圧縮機3単独の回転数・圧縮比の制御を可能としている。そして、以上の構成において、コントローラ25は、過冷却熱交換器用膨張弁22を通過後の過冷却用冷媒の冷媒圧力(補助圧縮機3の冷媒吸入圧力P4)が、室内熱交換器用膨張弁23を通過後の冷媒圧力(主圧縮機2の冷媒吸入圧力P2)よりも高くなるように、過冷却熱交換器用膨張弁22の開度を制御するものであり、これにより、図3に示すごとく、補助圧縮機3による圧縮仕事ΔW2を、主圧縮機2による圧縮仕事ΔW1と比較して小さくできるようにしている。このようにして、冷媒全量を単一の圧縮仕事ΔW1にて圧縮する従来の冷媒回路構成と比較して、全圧縮仕事(ΔW1+ΔW2)の低減を図るものである。
次に、以上のように構成したエンジンヒートポンプにおける主圧縮機2と補助圧縮機3の体積容量の関係について説明する。主圧縮機2の体積容量V2と、補助圧縮機3の体積容量V3の好適な相対比については、体積容量比E(%)、即ち、主圧縮機2の体積容量V2と補助圧縮機3の体積容量V3を合計した全体積容量(V2+V3)に対する、補助圧縮機3の体積容量V3の割合を基準として決定できる。
〔E(%)=V3/(V2+V3)×100〕
図4の表は、主圧縮機2・補助圧縮機3それぞれの体積容量(cc/サイクル)の値の組合せ、各組合わせに対応する駆動動力割合K1(%)を示したものである。ここで、体積容量とは、それぞれの圧縮機2・3に備える回転体の一サイクル(一回転)当たりの冷媒の吸入体積(cc/サイクル)をいうものである。また、図4の表において、駆動動力割合K1(%)とは、主圧縮機2単独で冷房能力QL(kW)とする場合に必要となる駆動動力U1(kW)に対する、両圧縮機2・3全体で冷房能力QL(kW)とする場合に必要となる駆動動力U0(kW)の割合をいうものであり、主圧縮機2単独で運転される場合の割合を100(%)とするものである(K1=U0/U1×100)。この駆動動力割合K1(%)は、主圧縮機2と補助圧縮機3の二つの圧縮機を駆動することが、主圧縮機2を単独で駆動する場合と比較して、エネルギー効率が向上するか否かを判断する指標となるものであり、100(%)を下回る場合にはエネルギー効率が向上、100(%)を上回る場合にはエネルギー効率が低下、といった具合である。また、駆動動力割合K2・K3(%)は、駆動動力割合K1(%)に占める各圧縮機2・3の駆動動力(kW)の配分をいうものである。
また、図5のグラフは、体積容量比E(%)として横軸とし、左縦軸を補助圧縮機3の駆動動力(kW)、右縦軸を過冷却用冷媒の冷媒圧力(MPa)とするものであり、図4の表の内、体積容量比(%)を50、25、20、15、10とする場合での補助圧縮機3の駆動動力(kW)、及び過冷却用冷媒の冷媒圧力(MPa)の計測結果を示すものである。尚、これらの計測は、冷房能力QL(kw)を一定とする条件の下で行われるものである。そして、この図5のグラフにおいて、補助圧縮機3の駆動動力(kW)(棒グラフ)は、体積容量比E(%)を50から25とした場合に急激に減少し、その後、体積容量比E(%)を10とする場合まで緩やかな減少傾向を呈する。この補助圧縮機3の駆動動力(kW)が減少する傾向は、過冷却用冷媒の冷媒圧力P4(MPa)が増加する傾向に追従するものである。これは、体積容量比E(%)が20以下となる範囲では、過冷却用冷媒の冷媒圧力P4(MPa)が高くなり、図3に示すモリエル線図における補助圧縮機3の圧縮仕事ΔW2が減少することに基づくものである。
一方、図4の表において、駆動動力割合K1(%)について着目すると、該駆動動力割合K1(%)は、体積容量比E(%)を0とする場合、即ち、主圧縮機2単独で運転される場合が100であり、体積容量比E(%)を50とする場合は140となる。このことは、主圧縮機2単独で運転する方が、主圧縮機2と補助圧縮機3とを体積容量比E(%)を50で運転する場合と比較して、圧縮機2・3全体としては少ない駆動動力(kW)で足りる、即ち、エネルギー効率が良いことを意味するものであり、逆に、体積容量比E(%)を50としてしまうと、エネルギー効率が悪く、本発明に係る回路構成とするメリットがないことを意味するものである。同様に考えて、体積容量比E(%)を20とする場合では、駆動動力割合K1(%)が101となり、体積容量比E(%)を100とする場合と略同等のエネルギー効率となり、さらに、体積容量比E(%)を15とする場合では、駆動動力割合K1(%)は93、体積容量比E(%)を10とする場合では、駆動動力割合K1(%)は84となり、エネルギー効率が向上するといえる。そして、図4の表から、この駆動動力割合K1(%)の減少には、補助圧縮機3の駆動動力割合K3(%)の減少が大きく貢献していることがわかり、このことから、体積容量比E(%)を略20以下に設定することで、エネルギー効率を向上できるといえる。
以上のように、補助圧縮機3の体積容量V3を主圧縮機2の体積容量V2よりも小さいものとし、さらに、補助圧縮機3の体積容量V3を主圧縮機2と補助圧縮機3の合計容量の略20(%)以下とする(体積容量比E(%)略20以下とする)ことにより、両圧縮機2・3を運転する場合に要する駆動動力(kW)が、主圧縮機を単独で運転する場合に要する駆動動力(kW)よりも少なくなり、エンジンヒートポンプ全体としてのエネルギー効率を向上させることができる。このエネルギー効率については、圧縮仕事の低減に基づく仕事量、即ち、
〔冷媒全量(kg)×E(%)/100×ΔW2(kJ/kg)〕
から、その効率の向上の度合いを求めることができる。
尚、以上のような体積容量比E(%)の設定例は、エネルギー効率向上の観点から、本実施例における装置構成にとって好適な設定であり、該体積容量比E(%)を他の装置構成にとって好適な値に設定することにより、各装置構成の特性に応じ、さらなるエネルギー効率の向上を図ることができる。
また、上記構成において、補助圧縮機3の体積容量V3は、主圧縮機2の体積容量V2よりも小さく構成されることから、装置を小型に構成することが可能であり、エンジンヒートポンプのパッケージ内での設置スペースの確保も容易であることから、従来の設計を踏襲したまま増設して構成することができる。
次に、以上のエンジンヒートポンプの構成において、空調負荷の大小に応じた主圧縮機2及び補助圧縮機3の運転・停止の制御により、エネルギー効率の向上を図る構成について説明する。この制御は、冷房時においては、図6乃至図8に示すごとく、空調負荷が低負荷では補助圧縮機3を単独で運転し、中負荷では主圧縮機2を単独で運転し、高負荷では、主圧縮機2と補助圧縮機3を運転するとともに、過冷却熱交換器15にて過冷却を行う構成とするものである。一方、暖房時においては、図10乃至図12に示すごとく、空調負荷が低負荷では、補助圧縮機3を単独で運転し、中負荷では主圧縮機2を単独で運転するとともに、エンジン廃熱回収器6にて熱交換を行い、高負荷では主圧縮機2と補助圧縮機3を運転するとともに、エンジン廃熱回収器6にて熱交換を行う構成とするものである。尚、以上にいう空調負荷の高低については、図13に示すごとく、概ねエンジンヒートポンプの空調負荷(%)が0%から15%の範囲を低負荷、15%から60%の範囲を中負荷、60%から100%の範囲を高負荷とするものである。
以上の構成につき、まず、冷房時の運転について説明すると、空調負荷が低負荷のときは、図6に示すごとく、補助圧縮機3の単独運転による運転モードとされる。即ち、前記コントローラ25(図2)は、開閉弁35を開くとともに、補助圧縮機3を運転させる。これにより、補助圧縮機3より吐出された冷媒は、室外熱交換器5にて放熱して凝縮した後、室内熱交換器用膨張弁23・23により膨張し、室内熱交換器8・8にて吸熱して蒸発させられ、四方弁24、開閉弁35を介して補助圧縮機3にて吸入・圧縮された後、該補助圧縮機3により吐出される。このように、所要空調負荷が低い低負荷の運転においては、主圧縮機2を運転させることなく、補助圧縮機3のみの運転によるエネルギー効率のよい運転を行うことができる。つまり、所要空調負荷が低い場合には、電動機40にて補助圧縮機3を運転することで、燃費効率の悪い低速回転領域にてエンジン4を運転させる場合と比較して、燃費面からのエネルギー効率の向上が図られる。
また、この際、前記コントローラ25は、過冷却熱交換器用膨張弁22を完全に閉じて過冷却を行わないようにすることで、室内熱交換器8・8では、より低負荷領域(低い冷房能力)での安定した冷房を行うことができる。また、これとは逆に、前記コントローラ25は、過冷却熱交換器用膨張弁22の開度を制御し、過冷却熱交換器15にて過冷却を行うことで、補助圧縮機3の単独運転における高負荷側の適用範囲を拡大することもできる。つまり、図9に示すごとく、過冷却なしの場合に補助圧縮機3の単独運転で対応可能な負荷領域71を、過冷却ありの場合に補助圧縮機3の単独運転で対応可能な負荷領域72まで拡張するものである。これによれば、所要空調負荷が負荷領域71よりも大きくなった場合でも、負荷領域72内では補助圧縮機3の単独運転により対応し、後述の主圧縮機2の単独運転による運転モード(負荷領域73)への切替えを行わずに、エンジン4の作動に伴うエネルギーロス、及び、電動機40の停止に伴うエネルギーロスの発生の防止を図ることができる。このように、過冷却熱交換器15を、「補助圧縮機3の単独運転で対応可能な負荷領域を拡張するためのデバイス」として有効利用することによれば、エネルギー効率の更なる向上を図ることができる。尚、この際、合流点64(図6)での圧力関係を考慮し、前記コントローラ25は、過冷却熱交換器15を通過後の冷媒圧力が、室内熱交換器8・8を通過後の冷媒圧力と略一致するように、過冷却熱交換器用膨張弁22の開度調整を行う。
また、冷房時において、空調負荷が中負荷のときは、図7に示すごとく、主圧縮機2の単独運転による運転モードとされる。即ち、前記コントローラ25(図2)は、主圧縮機2を単独で運転させる。これにより、主圧縮機2より吐出された冷媒は、室外熱交換器5にて放熱して凝縮した後、主経路26を通って室内熱交換器用膨張弁23・23により膨張し、室内熱交換器8・8にて吸熱して蒸発させられ、四方弁24、開閉弁35を介して主圧縮機2にて吸入・圧縮された後、該主圧縮機2により吐出される。このように、所要空調負荷が中負荷であるときの運転においては、補助圧縮機3を運転させることなく、主圧縮機2のみの運転によるエネルギー効率のよい運転を行うことができる。つまり、燃費効率がよい中回転領域から高回転領域にてエンジン4を運転することにより、燃費面からのエネルギー効率の向上が図られる。
また、この際、前記コントローラ25は、所要空調負荷の変化に応じ、開閉弁35を開き、過冷却熱交換器用膨張弁22の開度の制御により、過冷却熱交換器15にて過冷却を行い、冷凍サイクル効率の向上、又は低下を制御するようにしている。これによれば、上述の補助圧縮機3の単独運転におけるものと同様、図9において、負荷領域73を負荷領域74まで拡張することができ、過冷却熱交換器15を、「主圧縮機2の単独運転で対応可能な負荷領域を拡張するためのデバイス」として有効利用し、エンジン4や電動機40の発停によるエネルギーロスの発生を防止し、エネルギー効率の更なる向上を図ることができる。尚、この際、合流点63(図7)での圧力関係を考慮し、前記コントローラ25は、過冷却熱交換器15を通過後の冷媒圧力が、室内熱交換器8・8を通過後の冷媒圧力と略一致するように、過冷却熱交換器用膨張弁22の開度調整を行う。
また、冷房時において、空調負荷が高負荷のときは、図8に示すごとく、主圧縮機2と補助圧縮機3を運転させる運転モードとされる。即ち、前記コントローラ25(図2)は、過冷却熱交換器用膨張弁22の開度を制御し、過冷却熱交換器15での過冷却を行う。また、前記コントローラ25は、開閉弁35を閉じるとともに、主圧縮機2、及び補助圧縮機3を運転させる。これにより、主圧縮機2、及び補助圧縮機3より略同一の冷媒圧力で吐出された冷媒は、合流点65にて合流し、室外熱交換器5にて放熱して凝縮した後、大部分の冷媒は主経路26を通って室内熱交換器用膨張弁23・23により膨張し、室内熱交換器8・8にて吸熱して蒸発させられ、四方弁24を介して主圧縮機2に吸入・圧縮された後、該主圧縮機2により吐出される。このように、所要空調負荷が高負荷であるときの運転においては、主圧縮機2と補助圧縮機3の運転により、高い空調負荷の要求に対応できるようになる。また、この際、過冷却によりエネルギー効率のよい運転を行うことができる。そして、この過冷却に関しては、上述のごとく、補助圧縮機3では圧縮仕事ΔW2(図3)が行われるため、冷媒の圧縮仕事に必要なエネルギーの低減により、エネルギー効率の向上を図ることができる。
尚、主圧縮機2、及び補助圧縮機3を運転させる場合においては、開閉弁35を開く一方、過冷却熱交換器用膨張弁22を完全に閉じることにより、過冷却を行わないようにすることもできる。即ち、上述したものと同様、図9において、負荷領域75を負荷領域76まで拡張すること(エンジン4や電動機40を停止させずに、より低い負荷領域まで対応可能とすること)ができ、過冷却熱交換器15を、「主圧縮機2と補助圧縮機3の運転で対応可能な負荷領域を拡張するためのデバイス」として有効利用し、エンジン4や電動機40の発停によるエネルギーロスの発生を防止し、エネルギー効率の更なる向上を図ることができる。
次に、暖房時の運転について説明すると、空調負荷が低負荷のときは、図10に示すごとく、補助圧縮機3の単独運転による運転モードとされる。即ち、前記コントローラ25(図2)は、過冷却熱交換器用膨張弁22を完全に閉じ、開閉弁35を開くとともに、補助圧縮機3を運転させる。これにより、補助圧縮機3より吐出された冷媒は、室内熱交換器8・8にて放熱して凝縮し、室外熱交換器用膨張弁21により膨張し、室外熱交換器5にて吸熱して蒸発し、開閉弁35を通じて補助圧縮機3に吸入される。
このように、所要暖房能力の低い低負荷運転においては、補助圧縮機3だけで少容量の圧縮仕事がされるので、エンジン4を駆動して主圧縮機2を運転させる場合と比べて、エネルギー効率のよい暖房運転を行うことができる。
また、暖房時において、空調負荷が中負荷のときは、図11に示すごとく、主圧縮機2の単独運転による運転モードとされる。即ち、前記コントローラ25(図2)は、主圧縮機2を単独で運転させる。これにより、主圧縮機2より吐出された冷媒は、室内熱交換器8・8にて放熱して凝縮し、室外熱交換器用膨張弁21により膨張し、室外熱交換器5にて吸熱して蒸発し、開閉弁35を通じて主圧縮機2に吸引される。このように、所要暖房能力が中間となる中負荷運転においては、補助圧縮機3を駆動することなく、主圧縮機2のみで、主圧縮機2における中間から最大容量の圧縮仕事がされるので、主圧縮機2においてエネルギー効率のよい暖房運転を行うことができる。
また、暖房時において、空調負荷が高負荷のときは、図12に示すごとく、主圧縮機2と補助圧縮機3を運転させる運転モードとされる。即ち、前記コントローラ25(図2)は、開閉弁35を閉じるとともに、主圧縮機2と補助圧縮機3とを運転させる。これにより、主圧縮機2及び補助圧縮機3より吐出された冷媒は、合流点65にて合流した後、室内熱交換器8・8にて放熱して凝縮する。そして、冷媒の大部分は、主経路26を通り室外熱交換器用膨張弁21により膨張し、室外熱交換器5にて吸熱して蒸発し、四方弁24を介して主圧縮機2に吸入される。一方、主経路26から分岐する分岐経路27に流入した冷媒は、過冷却熱交換器用膨張弁22により膨張し、過冷却熱交換器15を通過してエンジン廃熱回収器6にて吸熱して蒸発し、補助圧縮機3に吸入される。このように、所要暖房能力の高い高負荷運転においては、主圧縮機2及び補助圧縮機3の両者を駆動させ、大容量の圧縮仕事を行い、暖房能力の高い要求に対応できるようになっている。
本発明の活用例として、上記補助圧縮機の体積容量は、主圧縮機の体積容量よりも小さく構成され、装置構成がコンパクトであること、また、補助圧縮機が電動機にて駆動される構成であることから、エンジンヒートポンプ装置内での設置スペースの確保が容易であり、本発明は、従来のエンジンヒートポンプの基本設計を踏襲したまま適用できる。
本発明に係るエンジンヒートポンプの冷媒回路図である。 同じく制御機器類のブロック図である。 発明の冷媒回路構成による冷房サイクルのモリエル線図である。 体積容量比と体積容量の数値組合せの一例を示す表である。 体積容量比E(%)と補助圧縮機の駆動動力、及び過冷却用冷媒の冷媒圧力の関係を示すグラフである。 冷房時にて、補助圧縮機の単独運転による冷媒回路の構成を示す図である。 同じく冷房時にて、主圧縮機の単独運転による冷媒回路の構成を示す図である。 同じく冷房時にて、主圧縮機と補助圧縮機の運転による冷媒回路の構成を示す図である。 各運転モードでの対応可能な負荷範囲について示す図である。 暖房時にて、補助圧縮機の単独運転による冷媒回路の構成を示す図である。 同じく暖房時にて、主圧縮機の単独運転による冷媒回路の構成を示す図である。 同じく暖房時にて、主圧縮機と補助圧縮機の運転による冷媒回路の構成を示す図である。 低・中・高の負荷領域と、各領域において運転される圧縮機の関係について示す図である。 本発明の冷媒回路構成による暖房サイクルにおけるモリエル線図である。 従来のエンジンヒートポンプの冷媒回路図である。 冷凍サイクルのモリエル線図である。
符号の説明
2 主圧縮機
3 補助圧縮機
4 エンジン
5 室外熱交換器
8 室内熱交換器
15 過冷却熱交換器
21 室外熱交換器用膨張弁
22 過冷却熱交換器用膨張弁
23 室内熱交換器用膨張弁
100 エンジンヒートポンプ

Claims (3)

  1. エンジンで駆動される主圧縮機、室外熱交換器、室外熱交換器用膨張弁、室内熱交換器、室内熱交換器用膨張弁で構成される冷媒サイクルを用いたエンジンヒートポンプにおいて、室外熱交換器と室内熱交換器を結ぶ経路に、冷媒を一部分岐して過冷却する為の過冷却熱交換器と膨張弁を設け、前記過冷却熱交換器を通過した冷媒を圧縮する補助圧縮機を設け、前記主圧縮機の吸入ラインと、前記補助圧縮機の吸入ラインを開閉弁で連通する構成とし、前記過冷却熱交換器を通過した冷媒の前記補助圧縮機への吸入ラインを、前記開閉弁よりも前記補助圧縮機側に接続し、前記補助圧縮機より吐出された冷媒を前記主圧縮機より吐出された冷媒と合流させる構成とし、前記補助圧縮機をその体積容量が主圧縮機の体積容量よりも小さいもので電動機駆動とし、冷房負荷が、前記補助圧縮機の体積容量の、前記主圧縮機と前記補助圧縮機の合計容量に対する割合よりも小さい低負荷では、前記補助圧縮機の単独運転とし、前記低負荷でも前記過冷却熱交換器用膨張弁の開度調整を行って過冷却を可能に構成したことを特徴とするエンジンヒートポンプ。
  2. 請求項1に記載のエンジンヒートポンプにおいて、補助圧縮機の体積容量を、主圧縮機の体積容量と補助圧縮機の体積容量の合計容量の略20%以下に構成したことを特徴とするエンジンヒートポンプ。
  3. 請求項1に記載のエンジンヒートポンプにおいて、冷房負荷が0%から15%の、低負荷では補助圧縮機を単独で運転し、15%から60%の、中負荷では主圧縮機を単独で運転し、60%から100%の、高負荷では主圧縮機と補助圧縮機を運転する構成としたことを特徴とするエンジンヒートポンプ。
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