JP4213523B2 - ペレタイザ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、押出機に付帯されるペレタイザ装置に関し、特にダイフェイスに対する切断手段の押付け力を調整可能なペレタイザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、押出機内で溶融された樹脂は、押出機におけるダイのダイフェイスの多数のダイ孔から糸状に連続的に押し出されるので、この押し出される溶融樹脂を粒状に加工するためのひとつの手段としてペレタイザ装置がある。このペレタイザ装置はさまざまな種類があるが、このうちの一つのペレタイザ装置としては、前記ダイフェイスに対して直交する方向に進退されて装置本体に回転自在に軸承された回転軸の先端に複数のカッタ刃が取り付けられ、この複数のカッタ刃が直接ダイフェイスに当てられて回転軸が回転されることによって、ダイフェイスから押し出された溶融樹脂が複数のカッタ刃によって短間隔で切断され、粒状に成形される。
【0003】
より詳しくは、上記の複数のカッタ刃は回転軸に固定されたカッタヘッドに放射状に配置されており、回転軸が回転されると、カッタ刃が扇風機のように回転することになる。一方、ダイフェイスには溶融樹脂を押し出す多数のダイ孔がカッタ刃の回転中心とほぼ同じ位置を中心とする円状に配置されている場合が多い。
【0004】
上記の複数のカッタ刃はダイフェイスに接触しながら回転させる必要があるが、ダイフェイスに対するカッタ刃の押付け力が強すぎると、カッタ刃の摩耗が早くなるために寿命が短くなると共に、回転軸に加わる負荷が増すために所要電力も多くなり、ランニングコストが大きくなる。一方、ダイフェイスに対するカッタ刃の押付け力が弱すぎてカッタ刃がダイフェイスからわずかに離れると、切れが悪くなり、成形不良が発生する。
【0005】
そのために、ペレタイザ装置を運転する前には、ダイフェイスとカッタ刃との隙間が0(ゼロ)の状態に調整される必要がある。つまり、上記の押付け力が強すぎず、弱すぎずという微妙な調整が必要となる。そこで、上記の押付け力を管理するために、ダイヤルゲージ等の計測器を用いて上記の隙間の0(ゼロ)点を予め調整しておき、ペレタイザ装置の運転中に、モータ負荷とダイヤルゲージの読みとペレット成形の状況を確認しながら、オペレータが手動で調整する方法が行われていた。
【0006】
また、従来の例えばアンダーウォータカット式のペレタイザ装置においては、ダイフェイスに対するカッタ刃の押付け力が複数の圧力調整弁で制御されるように構成されている。回転軸の回転数と、カッタ刃を内蔵するカッタケースの中を流れる温水のヘッド圧が制御装置に取り込まれ、回転軸の回転によって生じる推力の影響が予め計算されて予測されることにより、回転軸の回転数が変更するたびに、上記の制御装置により適切な押付け力に自動的に調整される(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−228923号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した前者のペレタイザ装置においては、ダイフェイスとカッタ刃の当たりの調整は、微妙な作業であり、時間がかかるという問題点があった。
【0009】
また、上記の調整作業は、ペレタイザ装置を運転する前でないと作業不可能であるが、運転前と運転中とではダイフェイスとカッタ刃の周囲の部品の温度変化、或いは押出機ヘッド部内の圧力によって、ダイフェイスに対するカッタ刃の押付け力が狂うこともあるという問題点があった。また、カッタ刃の摩耗によっても、調整が必要になる。
【0010】
さらに、溶融樹脂やペレタイザ装置の運転の状態によっては、運転中もたびたび調整が必要となる場合もあり、その調整時間が多くかかるという問題点があった。
【0011】
以上のように、従来では、ダイフェイスに対するカッタ刃の押付け力の微妙な調整を高い頻度で繰り返さなくてはならない煩雑さや、運転中に各外乱によってせっかくの調整が狂ってしまうという問題点があった。
【0012】
近年、ペレットの特性を一定にするため、ペレットの形状、体積、寸法等に関し、従来よりも一層の精密さが要請されており、ペレタイザ装置においても上記のようなペレットを効率良く製造することが課題となっている。
【0013】
ところが、前述した後者のペレタイザ装置においては、ダイフェイスに対するカッタ刃の押付け力を油圧制御により発生させているので、溶融樹脂の切断・造粒に関して精密な位置決め制御を行うことができないものであった。したがって、より一層の微細かつ精密な精度を要請されるペレットの製造には、はなはだ適さなくなっているという問題点があった。
【0014】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、より一層の微細なかつ精密な精度を要請されるペレットの製造に適するように、ダイフェイスに対する切断手段の押付け力の調整を常時自動的に制御可能なペレタイザ装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明のペレタイザ装置は、溶融樹脂が押し出されるダイフェイスに対して直交する前後方向に側面から見て凹部を中央部に備えた装置本体の前部に前記前後方向へ延伸された回転軸保持部材と、
この回転軸保持部材内に回転可能に支持された回転軸と、
この回転軸の先端に設けられた切断手段と、
前記装置本体の凹部に前記回転軸保持部材の後部が突出された突出部に一体化された回転駆動部と、
この回転駆動部の外部に設けられ、前記回転軸を回転せしめる回転軸用回転駆動装置と、
前記装置本体の凹部に設けられ、前記回転駆動部に一体化された支持部材と、
この支持部材と前記回転駆動部との間に介在された押圧力検出装置と、
前記支持部材の後部に設けられたナット部材に螺合された送りねじと、
この送りねじの後部が前記装置本体の後部に回転可能に支持されると共に前記装置本体の後部上に設けられた送りねじ用回転駆動装置と、
この送りねじ用回転駆動装置の後部に連結された送りねじ用回転検出装置と、
前記装置本体の凹部上の中央部に設けられ、前記支持部材を回転止めされると共に前後方向へ移動可能に支持された支持フレームと、
前記回転軸の前後方向の位置座標の原点を、前記ナット部材に設けられたドグに対して対向して設けられた原点センサにより設定する位置座標系設定手段と、
前記送りねじ用回転検出装置により検出された検出データに基づいて前記ダイフェイスに対する切断手段の押付力を調整すべく前記回転軸の進退位置を制御する位置制御部と、
前記回転軸用回転検出装置により検出された検出データに基づいて回転軸の回転数と回転位置とを制御する回転制御部と、
前記位置制御部と回転制御部を制御する制御装置と、
を備えていることを特徴とするものである。
【0016】
したがって、送りねじ駆動装置の送りねじが回転することにより、回転軸保持部材を介して回転軸が精密に前進移動され、ダイフェイスに対する切断手段の微妙な接触が可能となる。このとき、送りねじ用回転検出装置により送りねじの回転数が検出されるので、この検出された検出データに基づいて適切な押付け力となるように位置制御部により前記送りねじが回転制御されて自動的に微妙に調整される。この適切な押付け力で切断手段がダイフェイスに接触しながら回転するので、カッタ刃の寿命を延ばすことができ、また、より一層微細なかつ精密な精度で一定の粒状のペレットが切断加工される。
【0017】
その結果、形状、体積、寸法などの形態において精密なペレットが生産可能となる。
【0019】
また、送りねじ駆動装置が回転駆動装置と送りねじとナット部材との構成であるので、回転軸の進退方向の位置決め調整を高精度に行うことが可能となるため、ダイフェイスに対する切断手段の押付け力が微妙に調整される。
【0021】
また、切断手段がダイフェイスに接触した0(ゼロ)点よりさらに押付けられると、押付け力が押圧力検出装置により検出され、この検出データに基づいて制御装置により最適な押付け力が常時保持されるように送りねじ駆動装置が制御される。
【0023】
また、回転軸用回転検出装置によって回転軸用回転駆動装置の回転数が検出されることにより、回転軸の回転数が間接的に検出されることになり、前記回転軸用回転検出装置により検出された検出データに基づいて回転制御部により回転軸の回転数が制御されるので、切断手段の回転速度が自動的に制御され、豊富な種類のペレットが生産可能となる。切断手段の回転速度が速くなると、より一層細かい粒状となり、回転速度が遅くなると、より一層大きい粒状のペレットとなる。
【0025】
さらに、位置座標系設定手段により回転軸の前後方向の位置座標が設定されるので、送りねじ駆動装置の送りねじ回転制御が微妙に行われる。その結果、カッタ刃の寿命が延び、また、より一層微細なかつ精密な精度で一定の粒状のペレットが加工される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0027】
図1を参照するに、第1の実施の形態に係るペレタイザ装置1は、押出機3に付帯されるもので、押出機3内で溶融された樹脂がダイ5のダイフェイス7に備えた多数のダイ孔9から糸状に連続的に押出されるときに、この押し出される溶融樹脂を回転する切断手段により粒状に切断してペレットに加工するものである。なお、上記の多数のダイ孔9はペレタイザ装置1に設けた切断手段の回転中心とほぼ同じ位置を中心とする円状に配置されている。
【0028】
ペレタイザ装置1には、回転軸11がダイ5の図1において左側に位置し、前記ダイ5のダイフェイス7に対して直交する方向に進退されて回転自在に設けられており、さらに前記回転軸11は図1において左右方向に進退移動調整可能に設けられている。
【0029】
また、回転軸11の先端には切断手段12が取り付けられている。この切断手段12は回転軸11の先端に取り付けられたカッタヘッド13と、このカッタヘッド13に適宜な間隔で放射状に取り付けられた複数のカッタ刃15とで構成されている。前記回転軸11が図1において左右方向に移動調整されることにより、複数のカッタ刃15がダイフェイス7に向けて進退移動調整されることになる。したがって、上記の複数のカッタ刃15が直接ダイフェイス7に当てられて回転軸11が回転されることによって、ダイフェイス7の外側へ押し出された溶融樹脂が複数のカッタ刃15によって短間隔で切断されて粒状に成形されることとなる。
【0030】
上記の回転軸11の回転駆動機構17としては、回転軸11が軸受部19を介して軸承されるための回転軸保持部材としての例えば円筒形状をなす中空のスリーブ21が設けられており、このスリーブ21の図1において左側には前記回転軸11を回転駆動する回転軸用回転駆動装置としての例えば回転軸用モータ23を保持する回転駆動部25が一体的に設けられている。なお、上記の回転軸用モータ23としては、この第1の実施の形態では段階的な回転制御を行うことが可能なインダクションモータ(誘導電動機)がインバータ装置を用いて使用される。インバータ装置を用いずにモータの巻き線などの切換えで回転制御を段階的に行ってもよい。
【0031】
また、上記のスリーブ21は、ペレタイザ装置1の装置本体27の前部内に設けた複数のスライドベアリング29を介して図1において左右方向に摺動可能に設けられている。なお、スリーブ21の先端と回転軸11との間にはオイルシール30が設けられている。
【0032】
また、上記の回転駆動機構17の図1において左側には、カッタ刃15をダイフェイス7に向けて進退移動せしめるための送りねじ駆動装置31が設けられている。この送りねじ駆動装置31としては、送りねじとしての例えばボールネジ33が装置本体27の前後部内に設けられた凹部内に軸受部32を介して軸承されており、このボールネジ33を回転駆動せしめる送りねじ用回転駆動装置(押付け力駆動手段)としての例えば送りねじ用サーボモータ35が装置本体27の後部上に設けられており、前記ボールネジ33に螺合するナット部材37が回転駆動部25の左側に前記スリーブ21の図1において左側に設けられた支持部材39に一体的に取り付けられている。なお、この支持部材39は回転軸保持部材の一部を構成するものである。
【0033】
図2を併せて参照するに、前記装置本体27上の前記凹部内の図1において左右中央部分には支持フレーム41が複数のボルト取り付けられており、この支持フレーム41上にはローラ43Rで挟まれてローラフォロア43が複数のボルトで取り付けられ、このローラフォロア43上に前記支持部材39が回転止めされると共に図1において左右方向へ移動可能に支持されている。
【0034】
また、上記の送りねじ用サーボモータ35には、ボールネジ33の回転数を検出するための送りねじ用回転検出装置としての例えば絶対値検出型の光エンコーダ45が取り付けられている。つまり、光エンコーダ45により送りねじ用サーボモータ35の駆動軸の回転数を検出することによって間接的にボールネジ33の回転数が検出されるように構成されている。
【0035】
光エンコーダ45が絶対値タイプであるので、この光エンコーダ45の原点をカッタ位置決め用の位置座標系、つまり回転軸11の進退移動方向の位置座標系の原点として用いることにより、カッタ位置決め用の位置座標系が設定される。このカッタ位置決め用の位置座標系によりカッタ位置の制御が可能になる。
【0036】
なお、上記の送りねじ用回転検出装置としては、前述した絶対値検出型の光エンコーダ45の他に、他の方式のロータリエンコーダあるいは他の回転数センサであっても構わない。
【0037】
また、上記の回転軸用モータ23、送りねじ用サーボモータ35、光エンコーダ45は図3に示した制御装置47に接続されている。
【0038】
図3を参照するに、制御装置47としては、中央処理装置としてのCPU49に、制御プログラムなどのデータを入力するためのキーボードなどの入力装置51と、スイッチ入力52と、モニタなどの表示装置53と、入力されたデータなどを記憶するためのメモリとしてのROM55及びRAM57が接続されている。
【0039】
また、上記のCPU49には、例えば上記の光エンコーダ45や他の種々の検出装置からの検出データに基づいて種々の演算を行うための演算装置59が接続されている。
【0040】
さらに、上記のCPU49には、キーボード入力、スイッチ入カにより種々のデータが入力され、さらに、カッタ刃15の押付け力を調整すべく回転軸11の進退位置を制御する位置制御部としての例えばモータドライバ61(MD1)と、カッタ刃15の回転速度を調整すべく回転軸13の回転数を制御する回転制御部としてのモータドライバ63(MD2)の2系統のモータドライバが接続されている。
【0041】
また、モータドライバ61(MD1)には送りねじ用サーボモータ35及び光エンコーダ45が接続されており、モータドライバ63(MD2)には回転軸用モータ23が接続されている。なお、この第1の実施の形態では、回転軸用モータ23がサーボモータではないインダクションモータ65(誘導電動機)であり、モータドライバ63(MD2)ではインダクションモータ65の段階的なまたはインバータ制御による連続的な回転制御が可能となっている。
【0042】
以上のような一般的な構成により、ROM55に記憶された制御プログラムにより、データや状態情報、信号状態などはRAM57を使用しながら一時記憶が行なわれ、CPU49の指令によって各動力系の制御が行なわれる。
【0043】
CPU49では、オペレータによる入力装置51としてのキーボードからの指示に基づいて、カッタ刃15の押付け力を調節するために回転軸11の進退方向を位置決めするようモータドライバ61(MD1)へ制御情報が送出される。
【0044】
同様に、CPU49では、オペレータによるキーボードからの指示に基づいて、回転軸11の回転数を調節するためにモータドライバ63(MD2)へ制御情報が送出される。
【0045】
したがって、ボールネジ33が送りねじ用サーボモータ35によって正逆回転駆動されると、ナット部材37を介して支持部材39、回転駆動部25およびスリーブ21が図1において左右方向に移動するので、カッタ刃15がダイフェイス7に向けて進退移動することになる。なお、ダイフェイス7に対するカッタ刃15の押付け力は、送りねじ用サーボモータ35が回転制御されることによって、従来の油圧制御では不可能であった高精度な微妙な調整が可能となる。
【0046】
より詳しくは、光エンコーダ45の原点がカッタ位置決め用の位置座標系の原点として設定されるので、ペレタイザ装置1を運転する前に、予めダイフェイス7とカッタ刃15との隙間が0(ゼロ)となるように送りねじ用サーボモータ35によってボールネジ33が回転される。このとき、送りねじ用サーボモータ35の駆動軸の回転数が光エンコーダ45により検出され、この検出データが制御装置47に送られて演算装置59により上記の0(ゼロ)点の座標値が演算されてから状態情報としてRAM57に記憶される。
【0047】
実際に運転されるとき、オペレータによるキーボードからの指示に基づいて、CPU49からモータドライバ63(MD2)に制御情報が与えられ、回転軸用回転駆動装置であるインダクションモータ65により段階的な回転制御が行われる。これと同時に、オペレータによるキーボードからの指示に基づいて、CPU49では、ROM55に記憶された制御プログラムによりRAM57に記憶されている0(ゼロ)点の座標値を基準として適切な押付け力となるように、回転軸11の進退方向を位置決めするようモータドライバ61(MD1)へ制御情報が送出される。
【0048】
したがって、押出機3内で溶融された樹脂はダイフェイス7の多数のダイ孔9から糸状に連続的に押出され、この押し出される溶融樹脂が適切な押付け力でダイフェイス7に接触しながら回転する複数のカッタ刃15により、より一層微細なかつ精密な精度で一定の粒状のペレットに切断加工される。その結果、カッタ刃の長寿命となり、また、形状、体積、寸法などの形態における精密なペレットが生産可能となる。
【0049】
なお、インダクションモータ65により段階的な回転制御が行われることにより、インバータ装置を用いて連続的あるいはモータ巻き線等の多段切換等により、形状、体積、寸法などにおいて豊富な種類のペレットが生産可能となる。ちなみに、カッタ刃15の回転速度が速くなると、より細かい粒状のペレットとなり、回転速度が遅くなると、より大きい粒状のペレットとなる。
【0050】
次に、この発明の第2の実施の形態のペレタイザ装置67について図4を参照して説明する。なお、図4において、前述した第1の実施の形態のペレタイザ装置1と同様の部材は同一の符号を付して異なる部分のみを説明し、同一部分の説明は省略する。
【0051】
図4において、ダイフェイス7に対する複数のカッタ刃15の押付け力を検出する押圧力検出装置としての例えばロードセル69がスリーブ21と支持部材44の間に介設されており、前記ロードセル69は図2に示した制御装置47に接続されている。その他は第1の実施の形態のペレタイザ装置1と同様である。
【0052】
図3を併せて参照するに、制御装置47では、CPU49に、上記のロードセル69と、このロードセル69により検出された実際の押付け力が予め設定した押付け力の設定値に達したことを比較判断する比較判断装置71が接続されている。
【0053】
したがって、送りねじ用サーボモータ35によってボールネジ33が回転され、複数のカッタ刃15がダイフェイス7に接触した0(ゼロ)点よりさらに押付けられると、ロードセル69がその時点の押付け力を検出し、この検出データが制御装置47に送られる。この検出データは演算装置59により実際の押付け力の実測値として計算され、この計算された計算値が予め設定した押付け力の設定値と同じになったことを比較判断装置71により判断され、CPU49からモータドライバ61(MD1)へボールネジ33の回転を停止せしめる制御情報が送出されるので、最適な押付け力が常時保持されることとなる。その結果、より一層微細なかつ精密な精度で一定の粒状のペレットが加工される。
【0054】
次に、この発明の第3の実施の形態のペレタイザ装置73について図5を参照して説明する。なお、図5において前述した第2の実施の形態のペレタイザ装置67と同様の部材は同一の符号を付して異なる部分のみを説明し、同一部分の説明は省略する。
【0055】
図5を参照するに、第2の実施の形態の場合は回転軸用モータ23が回転駆動部25に内蔵されて回転軸11と直結されているが、第3の実施の形態の回転軸用回転駆動装置としては回転駆動部25の外側に支持部材75を回転軸用サーボモータ77が取り付けられている。また、この回転軸用サーボモータ77の回転は駆動軸の駆動プーリ79と回転軸11の従動プーリ81とにVベルト83が卷回されて伝達されるように構成されている。
【0056】
また、上記の回転軸用サーボモータ77には、回転軸11の回転数を検出するための回転軸用回転検出装置としての例えば絶対値検出型の光エンコーダ85が取り付けられている。つまり、光エンコーダ85により回転軸用サーボモータ77の駆動軸の回転数を検出することによって間接的に回転軸11の回転数が検出されるように構成されている。その他は第2の実施の形態のペレタイザ装置67と同様である。
【0057】
図3を併せて参照するに、制御装置47では、CPU49に、カッタ刃15の回転速度を調整すべく回転軸11の回転数を制御する回転制御部としてのモータドライバ87(MD2’)が接続されている。また、モータドライバ87(MD2’)には上記の回転軸用サーボモータ77及び光エンコーダ85が接続されている。
【0058】
したがって、光エンコーダ85により検出された回転軸用サーボモータ77の駆動軸の回転数の回転信号が制御装置47に送出され、CPU49では、上記の回転信号による実際のデータと、オペレータによるキーボードからの指示とに基づいて、回転軸11の回転数を調節するためにモータドライバ87(MD2’)へ制御情報が送出されるので、精密な回転制御が可能となる。
【0059】
また、光エンコーダ85の原点をカッタ回転位置決め用の回転位置座標系、つまり、回転軸11の回転方向の回転位置座標系の原点として用いることにより、回転位置決め用の回転位置座標系が設定される。この回転位置決め用の回転位置座標系によりカッタ回転位置座標系によりカッタ回転の制御が可能となる。したがって、回転軸11の回転を制御することにより、カッタ刃15をダイフェイス面の出口と干渉しない回転位置に位置決め停止することができる。その結果、より一層微細なかつ精密な精度で一定の粒状のペレットが加工され、しかも種類の豊富なペレットが加工される。
【0060】
図6(A),(B)を参照するに、前述した第1〜第3の実施の形態では、カッタ位置決め用の位置座標系の設定には、絶対値タイプの光エンコーダ45の原点がカッタ位置決め用の位置座標系の原点として用いられたが、図6(A)に示されているように例えばインクリメンタルエンコーダ89を使用して、装置本体27に設けた原点検出装置としての例えば原点センサ91と、回転軸保持部材の一部を構成する支持部材39に一体的なナット部材37に設けた検出部としての例えばドグ93と、の組み合わせにより上記の位置座標系の原点を決めてもよい。
【0061】
この場合、送りねじ用サーボモータ35によりボールネジ33が回転してナット部材37が進退移動し、ナット部材37のドグ93が原点センサ91を通過するときに、図6(B)に示されているように原点センサ91によるセンサ信号がONとなり、このセンサ信号が位置座標系の原点としてインクリメンタルエンコーダ89で回転数が検出され、この検出データが制御装置47へ送出される。
【0062】
図7を参照するに、カッタ位置決め用の位置座標系を設定するための他の例としては、第1〜第3の実施の形態における光エンコーダ45の一回転信号を利用し、図6(A),(B)におけるドグ93に対する原点センサ91によるセンサ信号と組み合わせることができる。これによって、上記の位置座標系の原点がより一層精密に設定されることとなる。
【0063】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
【0064】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、送りねじが回転する送りねじ駆動装置により、回転軸保持部材を介して回転軸を精密に前進移動せしめて切断手段をダイフェイスに微妙に接触させることができる。このとき、送りねじ用回転検出装置により送りねじの回転数を検出し、この検出された検出データに基づいて適切な押付け力となるように位置制御部により前記送りねじを回転制御して自動的に微妙に調整できる。この適切な押付け力で切断手段をダイフェイスに接触させながら回転できるので、より一層微細なかつ精密な精度で一定の粒状のペレットを加工できる。
【0065】
その結果、形状、体積、寸法などの形態において精密なペレットを生産できる。
【0066】
請求項2の発明によれば、送りねじ駆動装置が回転駆動装置とボールネジ部材とナット部材との構成であるので、回転軸の進退方向の位置決め調整を高精度に行うことができるため、ダイフェイスに対する切断手段の押付け力を微妙に調整できる。
【0067】
請求項3の発明によれば、切断手段がダイフェイスに接触した0(ゼロ)点よりさらに押付けられると、このときの押付け力を押圧力検出装置により正確に検出できるので、この検出データに基づいて制御装置により最適な押付け力を常時保持するように送りねじ装置を制御できる。
【0068】
請求項4の発明によれば、回転軸用回転検出装置によって回転軸用回転駆動装置の回転数を検出することにより、回転軸の回転数を間接的に検出できる。前記回転軸用回転検出装置により検出された検出データに基づいて回転制御部により回転軸の回転数を制御できるので、切断手段の回転速度を自動的に制御でき、豊富な種類のペレットを生産できる。切断手段の回転速度を速くすると、より一層細かい粒状にでき、回転速度を遅くすると、より一層大きな粒状のペレットを加工できる。
【0069】
請求項5の発明によれば、位置座標系設定手段により回転軸の前後方向の位置座標を設定できるので、送りねじ駆動装置の送りねじ回転制御を微妙に行うことができ、その結果、より一層微細なかつ精密な精度で一定の粒状のペレットを加工できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態のペレタイザ装置の概略的な断面図である。
【図2】図1におけるII矢視拡大図である。
【図3】制御装置の構成ブロック図である。
【図4】この発明の第2の実施の形態のペレタイザ装置の概略的な断面図である。
【図5】この発明の第3の実施の形態のペレタイザ装置の概略的な断面図である。
【図6】(A)はこの発明の実施の形態の位置座標系の設定手段を示す概略的な説明断面図で、(B)は原点センサによる原点におけるセンサ信号の波形図である。
【図7】この発明の実施の形態の位置座標系の設定の説明図で、原点センサによる原点におけるセンサ信号と光エンコーダの1回転信号とを組み合わせて原点としたときの波形図である。
【符号の説明】
1 ペレタイザ装置(第1の実施の形態の)
7 ダイフェイス
9 ダイ孔
11 回転軸
12 切断手段
13 カッタヘッド
15 カッタ刃
17 回転駆動機構
21 スリーブ(回転軸保持部材)
23 回転軸用モータ(回転軸用回転駆動装置)
25 回転駆動部
31 送りねじ駆動装置
33 ボールネジ(送りねじ)
35 送りねじ用サーボモータ(送りねじ用回転駆動装置;押付け力駆動手段)
37 ナット部材
39 支持部材
45 光エンコーダ(送りねじ用回転検出装置、位置座標系の設定手段)
47 制御装置
49 CPU
51 入力装置
55 ROM
57 RAM
61 モータドライバ(MD1;位置制御部)
63 モータドライバ(MD2;回転制御部)
65 インダクションモータ(誘導電動機;回転軸用回転駆動装置)
67 ペレタイザ装置(第2の実施の形態の)
69 ロードセル(押圧力検出装置)
73 ペレタイザ装置(第3の実施の形態の)
77 回転軸用サーボモータ(回転軸用回転駆動装置)
85 光エンコーダ(回転軸用回転検出装置)
87 モータドライバ(MD2’;回転制御部)
89 インクリメンタルエンコーダ(送りねじ用回転検出装置、位置座標系の設定手段)
91 原点センサ(原点検出装置;位置座標系の設定手段)
93 ドグ(検出部;位置座標系の設定手段)
Claims (1)
- 溶融樹脂が押し出されるダイフェイスに対して直交する前後方向に側面から見て凹部を中央部に備えた装置本体の前部に前記前後方向へ延伸された回転軸保持部材と、
この回転軸保持部材内に回転可能に支持された回転軸と、
この回転軸の先端に設けられた切断手段と、
前記装置本体の凹部に前記回転軸保持部材の後部が突出された突出部に一体化された回転駆動部と、
この回転駆動部の外部に設けられ、前記回転軸を回転せしめる回転軸用回転駆動装置と、
前記装置本体の凹部に設けられ、前記回転駆動部に一体化された支持部材と、
この支持部材と前記回転駆動部との間に介在された押圧力検出装置と、
前記支持部材の後部に設けられたナット部材に螺合された送りねじと、
この送りねじの後部が前記装置本体の後部に回転可能に支持されると共に前記装置本体の後部上に設けられた送りねじ用回転駆動装置と、
この送りねじ用回転駆動装置の後部に連結された送りねじ用回転検出装置と、
前記装置本体の凹部上の中央部に設けられ、前記支持部材を回転止めされると共に前後方向へ移動可能に支持された支持フレームと、
前記回転軸の前後方向の位置座標の原点を、前記ナット部材に設けられたドグに対して対向して設けられた原点センサにより設定する位置座標系設定手段と、
前記送りねじ用回転検出装置により検出された検出データに基づいて前記ダイフェイスに対する切断手段の押付力を調整すべく前記回転軸の進退位置を制御する位置制御部と、
前記回転軸用回転検出装置により検出された検出データに基づいて回転軸の回転数と回転位置とを制御する回転制御部と、
前記位置制御部と回転制御部を制御する制御装置と、
を備えていることを特徴とするペレタイザ装置。
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