JP4213152B2 - 内燃機関の燃料噴射量の補正装置、および、これを用いた内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量の補正装置、および、これを用いた内燃機関の制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、内燃機関の燃料制御に関するものであり、さらには排気管に設けた酸素センサの出力値によりフィードバック制御を実施する内燃機関の燃料噴射量の補正装置、および、これを用いた内燃機関の制御装置に関する。
従来の内燃機関の燃料噴射制御装置は、Oフィードバック開始後の初回反転までは通常時よりも制御ゲインを大きくする制御を実施している(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−232248号公報
従来の内燃機関の燃料噴射制御装置では、Oフィードバック開始後の初回反転までは通常時よりも制御ゲインを大きくすることにより、フィードバック開始後のストイキオ(理論空燃比)への追従速度を早めている。
内燃機関の温度が低い場合は、燃焼が不安定であり、空燃比A/Fのリーン側の燃焼余裕範囲が小さい。例えば、暖機後には空燃比A/F=17まで燃焼可能であっても、冷機時には空燃比A/F=15以上では燃焼が不可能となる。
また、燃焼可能範囲であっても空燃比A/Fがリーン側に移行する時のトルク低下が大きいため、フィードバックゲインを大きく設定し、早くリーン化させようとすると、回転低下が大きくなるという課題があった。
さらに、内燃機関の燃焼状態が燃焼限界(リーン側)を越えると、失火が発生し、場合によってはエンジン・ストールに至るという課題があった。
また、始動直後も燃焼が不安定であり、冷機時同様にフィードバックゲインが大きいため、早くリーン化させようとすると、回転低下、失火、エンジン・ストール等が生じるという課題があった。
また、高負荷運転領域に比べ低負荷運転領域の方が空燃比A/Fのリーン側の燃焼余裕範囲が小さく、特に始動直後の低負荷運転領域でもフィードバックゲインが大きいため、早くリーン化させようとすると、回転低下、失火、エンジン・ストール等が生じるという課題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、第1に、機関低温時に燃焼限界を越えるような空燃比A/Fのリーン側への燃料補正をなくし、回転低下、失火、エンジン・ストールを防止することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
また、第2に、機関始動直後の燃焼限界を越えるような空燃比A/Fのリーン側への燃料補正をなくし、回転低下、失火、エンジン・ストールを防止することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
また、第3に、機関低負荷時の燃焼限界を越えるような空燃比A/Fのリーン側への燃料補正をなくし、回転低下、失火、エンジン・ストールを防止することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
この発明の内燃機関の運転制御装置は、内燃機関の排気系に設けられた空燃比検出手段によって検出される空燃比と、機関回転数検出手段によって検出される機関回転数と、吸気管圧力センサによって検出される吸気管圧力と、冷却水温度検出手段によって検出される内燃機関の冷却水温度とを用いて内燃機関の運転制御を行う内燃機関の運転制御装置であって、前記空燃比検出手段によって検出される空燃比の状態がリッチであるかリーンであるかを判定する空燃比状態判定手段と、機関回転数及び吸気管圧力によって値が決定される積分ゲイン特性及び比例ゲイン特性と、冷却水温度に応じて前記積分ゲインを補正する冷却水温度係数が決定される冷却水温度係数特性とを保持する特性保持手段と、前記空燃比状態判定手段の判定結果によって得られる符号、前記積分ゲイン、及び、前記比例ゲインを用いて燃料噴射量の補正値を求める際に、前記積分ゲインに前記冷却水温度係数を乗算する燃料補正量演算手段とを備え、前記冷却水温度係数特性の冷却水温度係数は、冷却水の温度が定常温度より低い領域において、定常値よりも小さく設定され、前記特性保持手段は、冷却水温度の上昇または始動後経過時間に伴い、積分演算における積分上限値を第1上限レベルより高い第2上限レベルに増大させると共に、積分演算における積分下限値を第1下限レベルより低い第2下限レベルに減少させる、積分演算における積分上限値と積分下限値の特性を有し、この特性を用いて、前記燃料補正量演算手段は、燃料噴射量の補正値を求めるためのゲインを算出する
この発明は、空燃比補正量算出手段で算出する空燃比補正量の更新値を内燃機関温度に応じて算出し、内燃機関温度が低い程小さく設定するので、内燃機関の燃焼状態における燃焼限界を越えるような空燃比A/Fのリーン側への燃料補正をなくし、回転低下、失火、エンジン・ストール等の発生を防止することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の制御装置を示す図である。
内燃機関101は、内燃機関101が吸入する空気を浄化するエアクリーナ102、吸気管103、内燃機関101が吸入する空気量を調整するスロットルバルブ104、スロットルバルブ104下流の吸気管の圧力を計測する圧力センサ105、内燃機関101が吸入する空気に燃料を供給し混合気を形成するインジェクタ106、排気管107、内燃機関101から排出する排気ガスの残存空気量を計量するOセンサ108、排気ガスの有害成分であるHC、CO、NOxを無害なCO、HOに変換する三元触媒109、一次コイルに電流を通電、遮断することで二次コイルに高電圧を発生させる点火コイル110、点火コイルで発生した高電圧により火花を発生させる点火プラグ111、カム角信号を発生するカム角センサ112、カム角センサで信号を発生させるための突起もしくは窪みが形成されたカム角センサプレート113、クランク角信号を発生するクランク角センサ114、クランク角センサ114で信号を発生させるための突起もしくは窪みが形成されたクランク角センサプレート115、内燃機関を冷却するための冷却水116、冷却水の温度を検出するための水温センサ117、カム角センサ112、クランク角センサ114、圧力センサ105、Oセンサ108、水温センサ117等の出力信号を入力し、燃料噴射量、点火タイミング等を演算し、インジェクタ、点火コイルに信号を出力するコントロールユニット(以下ECUと称する)118を備える。
図2は、ECU118で演算される燃料噴射量の算出のためのモード判定を行う処理を示すフローチャートである。
また、この図2に示すフローは、ECU118によって、例えば、点火タイミング毎に実行されるものである。
なお、以下の説明では図2以外のフローチャートも用いるが、いずれのフローチャートによる制御処理も点火タイミング毎に実行される処理である。
このECU118は、内燃機関の運転制御装置であり、特に下記の手段としての機能を有する。
(1)空燃比検出手段によって検出される空燃比の状態がリッチであるかリーンであるかを判定する空燃比状態判定手段。
(2)機関回転数及び吸気管圧力によって値が決定される積分ゲイン特性及び比例ゲイン特性と、冷却水温度に応じて積分ゲインを補正する冷却水温度係数が決定される冷却水温度係数特性とを保持する特性保持手段。
(3)空燃比状態判定手段の判定結果によって得られる符号、積分ゲイン、及び、比例ゲインを用いて燃料噴射量の補正値を求める際に、前記積分ゲインに前記冷却水温度係数を乗算する燃料補正量演算手段。
なお、特性保持手段は必ずしもECU118内のメモリではなく、外部メモリでもよい。
ステップS201では、吸気管圧力(Pb)がOフィードバックモードの上限吸気管圧力(Pbmax)以上であるかを判定する。
吸気管圧力(Pb)がOフィードバックモードの上限吸気管圧力(Pbmax)以上であると判定した場合は、フローはステップS204に進行する。
ステップS204では、エンリッチモード(E/R)と判定する。
一方、ステップS201において、吸気管圧力(Pb)がOフィードバックモードの上限吸気管圧力(Pbmax)以上でないと判定した場合は、フローはステップS202に進行する。
ステップS202では、吸気管圧力(Pb)がOフィードバックモードの下限吸気管圧力(Pbmin)よりも低いかを判定する。
吸気管圧力(Pb)がOフィードバックモードの下限吸気管圧力(Pbmin)よりも低い場合は、フローはステップS205に進行する。
ステップS205では、オープンループモード(O/L)と判定する。
ステップS202において、吸気管圧力(Pb)がOフィードバックモードの下限吸気管圧力(Pbmin)よりも低くないと判定した場合は、フローはステップS203に進行する。
ステップS203では、水温(WT)がOフィードバック実行水温(Kwt)以上でかつOセンサ108が活性状態であるかを判定する。
水温(WT)がOフィードバック実行水温(Kwt)以上でかつOセンサ108が活性状態であると判定した場合は、フローはステップS206に進行する。
ステップS206では、フィードバックモード(F/B)を実行する。
一方、ステップS203において、水温(WT)がOフィードバック実行水温(Kwt)以上でかつOセンサ108が活性状態であるという条件を満たさないと判定した場合は、オープンループモード(O/L)を実行する。
ここで、Oセンサ108が活性状態になったか否かの判定は、Oセンサ108の出力電圧が閾値(0.45V)以上であるかどうかに基づいて行う。
ここで、オープンループモード(O/L)とは、Oセンサ108の出力をF/B制御しない制御モードであり、内燃機関回転数と負荷とで決まる燃料噴射量のベースマップの通りに燃料噴射量を制御する。
図3は、ECU118で演算される燃料噴射量の補正量を導出する処理を示すフローチャートである。
ステップS301では、Oフィードバックモード(F/B)であるかを判定する。
フィードバックモード(F/B)であると判定した場合は、フローはステップS302に進行する。
ステップS302では、比例補正値(Kp)と積分補正値(SKi)を加算して燃料補正量(CFB)を算出する。
この燃料補正量(CFB)の算出方法については後述する。
ステップS301において、Oフィードバックモード(F/B)でないと判定すると、フローはステップS303に進行する。
ステップS303では、燃料補正量(CFB)を1.0に設定する。
ステップS304では、エンリッチモード(E/R)であるかを判定する。
エンリッチモード(E/R)であると判定した場合は、フローはステップS305に進行する。
ステップS305では、回転速度(Ne)と吸気管圧力(Pb)とで組まれた燃料噴射量の補正量のマップを参照し、そのときの回転速度(Ne)と吸気管圧力(Pb)に対応する値をエンリッチ補正量(CER)として設定する。
なお、機関回転数と吸気管圧力に基づいて空燃比をリッチに補正するための補正量のマップであるが、このマップは周知のものであるので説明を省略する。
一方、ステップS304において、エンリッチモード(E/R)ではないと判定した場合は、フローはステップS306に進行する。
ステップS306では、エンリッチ補正量(CER)を1.0に設定する。
図4は、図3のステップS302のOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理の具体的内容を示すフローチャートである。すなわち、図4に示す処理はECU118によって行われる。
ステップS401では、Oセンサ108の出力信号によりリッチ状態(RICH)であるかを判定する。
センサ108の出力は、排気ガスが理論空燃比よりもリッチである場合はほぼ1V、リーンである場合はほぼ0Vである。このため、排気ガスが理論空燃比よりもリッチかリーンであるかを判定するための閾値を0.45Vに設定し、空燃比の状態を判定する。
ステップS401でOセンサ108の出力信号により、空燃比がリッチ(RICH)であると判定した場合は、フローはステップS402に進行する。
ステップS402では、次式を用いて比例値(Kp)を算出する。
Kp=1.0−Gp
ここで、Gpは比例ゲインである。
続くステップS403では、積分ゲイン(Kit)を次式で設定する。
Kit=−Gi
ステップS401でOセンサ108の出力信号によりリッチ状態(RICH)でないと判定した場合は、フローはステップS404に進行する。
ステップS404では、次式を用いて比例値(Kp)を算出する。
Kp=1.0+Gp
ここで、Gpは比例ゲインである。
続くステップS405では、積分ゲイン(Kit)にGiを設定する。
続くステップS406では、積分ゲイン(Kit)と冷却水温度係数(Kwt(WT))を乗じて最終積分ゲイン(Ki)を算出する。冷却水温度係数(Kwt(WT))については、図7を用いて後述する。
さらに、ステップS407では、前回積分値(SKi(i−1))と最終積分ゲイン(Ki)を加算して積分値(SKi)を算出する。
続くステップS408では、積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいか否かを判定する。
積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいと判定した場合は、フローはステップS409に進行する。
ステップS409では、ステップS407で得た積分値(SKi)を積分上限値(SKiMX)とする。
続くステップS410では、積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいかを判定する。
積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいと判定した場合は、フローはステップS411に進行する。
ステップS411では、積分値(SKi)を積分下限値(SKiMN)とする。
さらに続くステップS412では、Oフィードバック補正量(CFB)を比例値(Kp)と積分値(SKi)の加算値とする。
なお、ステップS408において、積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)以下であると判定した場合は、フローはステップS410に進行する。
また、ステップS410において、積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)以上であると判定した場合は、フローはステップS412に進行する。
図5は、エンジンの回転数(Ne)と吸気管内の圧力(Pb)に対応して用いる比例ゲイン(Gp)を示すテーブルである。
図6は、エンジンの回転数(Ne)と吸気管内の圧力(Pb)に対応して用いる積分ゲイン(Gi)を示すテーブルである。
このように、回転速度(Ne)と吸気管圧力(Pb)により切り分けられたゾーン毎に比例ゲイン(Gp)と積分ゲイン(Gi)の値が設定されており、回転速度(Ne)と吸気管圧力(Pb)の条件に応じた比例ゲイン(Gp)と積分ゲイン(Gi)を選定する。スロットルセンサの出力値がほぼ全閉位置にあるときはアイドルと判定され、アイドル用のゲインを用いる。
アイドル用のゲインは、図5及び図6の特性における左下(原点に隣接する)領域の値である。
図7は、積分ゲイン(Kit)に乗算する冷却水温度係数(Kwt(WT))の水温特性を示す特性図である。
水温が低い領域では、冷却水温度係数を小さく(第1レベル(0.5)に)設定しており、冷却水温度係数乗算後の最終積分ゲイン(Ki)は小さい値となる。冷却水温度の上昇に伴い、所定の冷却水の温度帯域(ここでは20℃から80℃の間)において、第1レベルよりも大きい第2レベル(1.0)に冷却水温度係数を線形的に切り替える特性である。この特性は非線形的な特性でもよいし、所定の冷却水温度において、第1レベルよりも大きい第2レベルに冷却水温度係数を切り替える特性であってもよい。
インジェクタの開弁時間(Ti)を調整して吸気管に供給する燃料量を調整するため、供給する燃料量に応じたインジェクタ開弁時間(Ti)を次式で算出する。
Ti=(Pb×Kp2t×K1×CFB)+(Tacc−Tdec)+Td
ここで、Ti:インジェクタ開弁時間[msec]、Pb:吸気管内圧力[kPa]、Kp2t:吸気管内圧力・開弁時間変換係数[msec/kPa]、K1:各種補正係数(エンリッチ補正、暖機補正等)、CFB:Oフィードバック補正係数、Tacc:加速増量[msec]、Tdec:機関回転数の低下[msec]、Td:無駄時間[msec]である。
吸気管に供給された燃料は、吸入された空気と混合され内燃機関で燃焼した後に、排気管に排出され、Oセンサ108によって残存酸素量が計量される。
フィードバックモードである場合には、最終積分ゲイン(Ki)の増減量調整をOセンサ108の出力値に基づいてOフィードバック補正係数(CFB)によって行う。
図8は、水温20℃で始動した場合におけるエンジンの回転数(Ne)、残存酸素量、Oフィードバック補正係数CFB及び空燃比A/Fの変化の様子を示すタイムチャートである。
時点Aでエンジンの始動を開始し、クランク角センサ114とカム角センサ112の出力により気筒識別がなされ、気筒識別が完了するとそれぞれの気筒に対し燃料供給と点火が行われてエンジンが運転を開始する。
時点Bでは回転速度が安定する。Oセンサ108はある程度温度が上昇しないと正しい出力がなされないため、暖機補正により空燃比A/Fはリッチ側にある。このため、Oセンサ108の温度が上昇してくるとOセンサ出力も上昇する。
時点CでOセンサ108の出力が閾値を越えると、ECUは、Oセンサ108は正しい出力値が得られる温度に到達し、活性化したと判定する。
この判定の時点からOフィードバック制御を開始する。
破線は、従来の内燃機関の制御装置による制御を行った場合の特性を示し、実線は本発明の内燃機関の制御装置で制御を行った場合の特性を示す。
フィードバック制御の開始後、従来制御(破線)では、Oフィードバックの積分ゲインが初回反転までは大きく、冷機時に対してはゲインが大きすぎるため空燃比A/Fのリーンが大きく、エンジンの回転が落ちる。
冷間時は暖機時に比べ、燃焼可能な空燃比A/Fのリーン限界が低く、燃焼限界を越えた場合には、さらに大きく回転落ちもしくはエンジン・ストールが発生する場合もある。
これに対して、本発明の制御(実線)では、Oフィードバックの積分ゲインを暖機時よりも小さい値とすることにより、リーン側への過補正がなくなり、空燃比A/Fをリーン化することができ、大幅な回転落ちやエンジン・ストールの発生を抑制することができる。
以上のように、エンジン温度に相当する冷却水温によりOフィードバックの積分ゲインを補正し、冷却水温が低い場合は、冷却水温が高い場合に較べてOフィードバックの積分ゲインを小さく設定することにより、燃焼限界の低い低温時においても安定した空燃比A/Fと回転挙動を得ることができる。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2に係る内燃機関の制御装置におけるOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理内容を示すフローチャートである。ここに示す算出方法は、実施の形態1におけるOフィードバック補正量(CFB)とは異なるものである。
この発明の実施の形態2に係る内燃機関の運転制御装置のECU118は、内燃機関の運転制御装置であり、特に下記の手段としての機能を有する。
(1)空燃比検出手段によって検出される空燃比の状態がリッチであるかリーンであるかを判定する空燃比状態判定手段。
(2)機関回転数及び吸気管圧力によって値が決定される積分ゲイン特性及び比例ゲイン特性と、始動後経過時間によって積分ゲインを補正する経過時間係数が決定される経過時間係数特性とを保持する特性保持手段。
(3)空燃比状態判定手段の判定結果によって得られる符号、積分ゲイン、及び、比例ゲインを用いて燃料噴射量の補正値を求める際に、積分ゲインに経過時間係数を乗算する燃料補正量演算手段。
なお、特性保持手段は必ずしもECU118内のメモリではなく、外部メモリでもよい。
図9に示すように、まず、ステップS901でOセンサ108の出力信号により空燃比A/Fがリッチ側(RICH)であるかを判定する。
センサ108の出力は、排気ガスが理論空燃比よりもリッチである場合はほぼ1V、リーンである場合はほぼ0Vである。このため、排気ガスが理論空燃比よりもリッチかリーンであるかを判定するための閾値を0.45Vに設定し、空燃比の状態を判定する。
センサ108の出力が閾値(0.45V)より高く、空燃比A/Fがリッチ側(RICH)であると判定した場合は、フローはステップS902に進行する。
ステップS902では、比例値(Kp)を次式で算出する。
Kp=1.0−Gp
ここで、Gpは比例ゲインである。
ステップS903では、積分ゲイン(Kit)を次式で設定する。
Kit=−Gi
一方、ステップS901において、Oセンサ108の出力が閾値(0.45V)以下であり、空燃比A/Fがリーンであると判定した場合は、フローはステップS904に進行する。
ステップS904では、比例値(Kp)を次式で算出する。
Kp=1.0+Gp
ここで、Gpは比例ゲインである。
続くステップS905では、積分ゲイン(Kit)をGiとする。
さらに続くステップS906では、積分ゲイン(Kit)と始動後経過時間補正係数(Kst(ST))を乗じて最終積分ゲイン(Ki)を算出する。
ステップS907では、前回積分値(SKi(i−1))と最終積分ゲイン(Ki)を加算して積分値(SKi)を算出する。
ここで、前回積分値(SKi(i−1))とは、点火タイミング毎に実行されるエンジン制御処理において、前回の処理で算出された積分値をいう。
続くステップS908では、積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいか否かを判定する。
積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいと判定した場合は、フローはステップS909に進行する。
ステップS909では、積分値(SKi)を積分上限値(SKiMX)とする。
さらに続くステップS910では、積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいかを判定する。
積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいと判定した場合は、フローはステップS911に進行する。
ステップS911では、積分値(SKi)を積分下限値(SKiMN)とする。
さらに続くステップS912において、比例値(Kp)と積分値(SKi)を加算してOフィードバック補正量(CFB)を求める。
なお、ステップS908において、積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)以下であると判定した場合は、フローはステップS910に進行する。
また、ステップS910において、積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)以上であると判定した場合は、フローはステップS912に進行する。
図10は、積分ゲイン(Kit)に乗算する始動後経過時間補正係数の時間特性を示す特性図である。
始動後経過時間があまり経過していない領域(60秒以内)では補正係数を小さく(第1レベル(0.5)に)設定してあり、所定始動後経過時間(60秒)経過後は、補正係数を第1レベルより大きい第2レベル(1.0:補正なし)に設定する。
図11は、積分ゲイン(Kit)に乗算する始動後経過時間補正係数の時間特性を示す特性図である。
この特性は図10に示す特性と異なり、エンジン始動後に時間経過とともに徐々に補正係数が大きくなる特性を有する。積分ゲイン(Kit)に乗算する始動後経過時間補正係数の時間特性を示す特性としては、図10に示す特性に限らず、この図11に示すような第1レベルより大きい第2レベルに経過時間係数を線形的に切り替わる特性を用いてもよい。なお、経過時間係数を非線形的に切り替えてもよい。
以上のように、エンジン始動後の時間経過によってOフィードバックの積分ゲインを補正し、始動後経過時間が少ない場合は、始動後に十分に時間が経過している場合に較べてOフィードバックの積分ゲインを小さく設定することにより、燃焼限界の低い始動直後においても安定した空燃比A/Fと回転挙動を得ることができる。
実施の形態3.
図12は、この発明の実施の形態3に係る内燃機関の制御装置におけるOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理内容を示すフローチャートである。
図12に示すように、ステップS1201においてOセンサ108の出力信号により空燃比A/Fがリッチ状態(RICH)であるかを判定する。
センサ108の出力は、排気ガスが理論空燃比よりもリッチである場合はほぼ1V、リーンである場合はほぼ0Vである。このため、排気ガスが理論空燃比よりもリッチかリーンであるかを判定するための閾値を0.45Vに設定し、空燃比の状態を判定する。
センサ108の出力信号により、空燃比A/Fがリッチである場合は、フローはステップS1202に進行する。
ステップS1202では、比例値(Kp)を次式で算出する。
Kp=1.0−Gp
ここで、Gpは比例ゲインである。
ステップS1203では、積分ゲイン(Kit)を次式で設定する。
Kit=−Gi
一方、ステップS1201において、Oセンサ108の出力が閾値(0.45V)以下であり、空燃比A/Fがリーンであると判定した場合は、フローはステップS1204に進行する。
ステップS1204では、比例値(Kp)を次式で算出する。
Kp=1.0+Gp
ここで、Gpは比例ゲインである。
続くステップS1205では、積分ゲイン(Kit)をGiとする。
さらに続くステップS1206では、前回積分値(SKi(i−1))に積分ゲイン(Ki)を加算して積分値(SKi)を求める。
ステップS1207では、積分上限値(SKiMX)を始動後経過時間のマップ(Kmx(ST))より算出する。
続くステップS1208では、積分下限値(SKiMN)を始動後経過時間のマップ(Kmn(ST))より算出する。
なお、図13及び図14は、積分上限値(SKiMX)と積分下限値(SKiMN)の始動後経過時間特性を示す特性図である。
さらに続くステップS1209では、積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいか否かを判定する。
積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいと判定した場合は、フローはステップS1210に進行する。
ステップS1210では、積分値(SKi)を積分上限値(SKiMX)とする。
続くステップS1211では、積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいかを判定する。
積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいと判定した場合は、フローはステップS1212に進行する。
ステップS1212では、積分値(SKi)を積分下限値(SKiMN)とする。
ステップS1213では、Oフィードバック補正量(CFB)を比例値(Kp)と積分値(SKi)の加算値とする。
図13は、エンジン始動後における積分上限値(SKiMX)と積分下限値(SKiMN)の設定値の時間特性を示す図である。
図13に示すように、エンジン始動後十分に時間が経過していない領域(始動後60秒以内)では、積分上下限範囲を狭く設定しており、所定始動後経過時間(始動後60秒経過以後)が経過した後は、積分上下限範囲を広く設定する。
すなわち、燃料補正量演算手段としての機能を担うECU118は、冷却水温度の上昇または始動後経過時間に伴い、積分演算における積分上限値を第1上限レベルより高い第2上限レベルに増大させると共に、積分演算における積分下限値を第1下限レベルより低い第2下限レベルに減少させる、積分演算における積分上限値と積分下限値の特性を用いて、燃料噴射量の補正値を求めるためのゲインを算出する燃料補正量演算手段としての機能を有する。
なお、この特性を保持する特性保持手段は、ECU118内のメモリであってもよいし、ECU118の外部メモリであってもよい。
図14はエンジン始動後における積分上限値(SKiMX)と積分下限値(SKiMN)の設定値の時間特性を示す図である。この特性は、図13に示す特定と異なり、積分上下限範囲を小さい設定から大きい設定に増大させる際に、徐々に増大させる過渡領域を設けてある。
このような過渡領域を有するエンジン始動後における積分上限値(SKiMX)と積分下限値(SKiMN)の設定値の時間特性を用いれば、よりきめの細かい制御処理を行うことができる。
以上、この発明の実施の形態3に係る内燃機関の制御装置によれば、上述のように、始動後の時間経過によってOフィードバック補正係数の積分ゲインの上下限範囲を変更するので、エンジン始動後の経過時間が十分でない場合に積分ゲインの上下限範囲を小さくすることによって、安定した空燃比A/Fと回転挙動を得ることができる。
実施の形態4.
図15は、この発明の実施の形態4に係る内燃機関の制御装置におけるOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理内容を示すフローチャートである。
図15に示すように、ステップS1501でOセンサ108の出力信号により空燃比A/Fがリッチ状態(RICH)であるかを判定する。
センサ108の出力は、排気ガスが理論空燃比よりもリッチである場合はほぼ1V、リーンである場合はほぼ0Vである。このため、排気ガスが理論空燃比よりもリッチかリーンであるかを判定するための閾値を0.45Vに設定し、空燃比の状態を判定する。
センサ108の出力信号により空燃比A/Fがリッチ状態である場合は、フローはステップS1502に進行する。
ステップS1502では、比例値(Kp)を次式で算出する。
Kp=1.0−Gp
ここで、Gpは比例ゲインである。
ステップS1503では、積分ゲイン(Kit)を次式で設定する。
Kit=−Gi
一方、ステップS1501において、Oセンサ108の出力が閾値(0.45V)以下であり、空燃比A/Fがリーンであると判定した場合は、フローはステップS1504に進行する。
ステップS1504では、比例値(Kp)を次式で算出する。
Kp=1.0+Gp
ここで、Gpは比例ゲインである。
続くステップS1505では、積分ゲイン(Kit)をGiとする。
さらに続くステップS1506では、積分ゲイン(Kit)と始動後補正係数(Kst(ST、WT))を乗じて最終積分ゲイン(Ki)を算出する。
ステップS1507では、積分値(SKi)を前回積分値(SKi(i−1))と最終積分ゲイン(Ki)を加算して算出する。
続くステップS1508では、積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいか否かを判定する。
積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいと判定した場合は、フローはステップS1509に進行する。
ステップS1509では、積分値(SKi)を積分上限値(SKiMX)とする。
続くステップS1510では、積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいかを判定する。
積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいと判定した場合は、フローはステップS1511に進行する。
ステップS1511では、積分値(SKi)を積分下限値(SKiMN)とする。
続くステップS1512では、Oフィードバック補正量(CFB)を比例値(Kp)と積分値(SKi)の加算値とする。
図16は、エンジン始動後における積分ゲイン(Kit)に乗算する始動後経過時間補正係数の時間特性を示す図である。
内燃機関の運転制御装置であるECU118は、空燃比及び始動後経過時間に加え、さらに冷却水温度検出手段によって検出される冷却水温度を用いて内燃機関の運転制御を行うように構成されるとともに、特性保持手段は、冷却水温度によって積分ゲインを補正する冷却水温度係数が決定される冷却水温度係数特性をさらに有しており、燃料補正量演算手段としてのECU118は、燃料噴射量の補正値を求める際に、積分ゲインにさらに冷却水温度係数を乗算するように構成されている。
具体的には、エンジン始動後の経過時間が十分でない領域では、補正係数を小さく(0.5)設定しており、エンジン始動後の所定時間が経過した以降は、補正係数を大きく(1.0:補正なし)設定する。
ここで、図16中に点線(水温40度)及び一点鎖線(水温20度)で示すように、補正係数を小さい値から大きい値に切り替える始動後経過時間を水温によって変更し、水温が低いときほど、その切り替えのタイミングを遅くすれば、水温に応じた積分ゲインを設定し、さらにきめの細かい制御処理を実現することができる。
図17は、エンジン始動後における積分ゲイン(Kit)に乗算する始動後経過時間補正係数の時間特性を示す図である。
この特性は、図16に示す特性と異なり、始動後経過時間補正係数を小さい設定から大きい設定に増大させる際に、徐々に増大させる過渡領域を設けてある。
このような過渡領域を有する始動後経過時間補正係数の時間特性を用いれば、よりきめの細かい制御処理を行うことができる。
以上、このように、エンジン始動後の時間経過によってOフィードバック補正係数の積分ゲインを補正し、エンジン始動後の経過時間が十分でない場合には積分ゲインが小さくなるように補正し、また、水温が低い程、積分ゲインを小さく補正する時間を長くするので、さらに、空燃比A/Fのリーン化を図ることができると共に、これにより安定した回転挙動を得ることができる。
実施の形態5.
図18は、この発明の実施の形態5に係る内燃機関の制御装置におけるOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理内容を示すフローチャートである。
実施の形態5に係る内燃機関の運転制御装置であるECU118は、空燃比状態検出手段によって空燃比がリッチだと判定された場合にのみ、冷却水温度または始動後経過時間に基づいて、燃料噴射量の補正値を求めるためのゲインを設定する燃料補正量演算手段としての機能を有する。
図18に示すように、ステップS1801でOセンサ108の出力信号により空燃比A/Fがリッチ状態(RICH)であるかを判定する。
センサ108の出力は、排気ガスが理論空燃比よりもリッチである場合はほぼ1V、リーンである場合はほぼ0Vである。このため、排気ガスが理論空燃比よりもリッチかリーンであるかを判定するための閾値を0.45Vに設定し、空燃比の状態を判定する。
センサ108の出力信号により空燃比A/Fがリッチ状態である場合は、フローはステップS1802に進行する。
ステップS1802では、比例値(Kp)を次式で算出する。
Kp=1.0−Gp
ここで、Gpは比例ゲインである。
ステップS1803では、積分ゲイン(Kit)を次式で設定する。
Kit=−Gi
さらに続くステップS1804では、積分ゲイン(Kit)に冷却水温度係数(Kwt(WT))を乗算して最終積分ゲイン(Ki)を算出する。
一方、ステップS1801において、Oセンサ108の出力が閾値(0.45V)以下であり、空燃比A/Fがリーンであると判定した場合は、フローはステップS1805に進行する。
ステップS1805では、比例値(Kp)を次式で算出する。
Kp=1.0+Gp
ここで、Gpは比例ゲインである。
続くステップS1806では、積分ゲイン(Kit)をGiとする。
さらに続くステップS1807では、前回積分値(SKi(i−1))と最終積分ゲイン(Ki)を加算して積分値(SKi)を算出する。
ステップS1808では、積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいか否かを判定する。
積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいと判定した場合は、フローはステップS1809に進行する。
ステップS1809では、積分値(SKi)を積分上限値(SKiMX)とする。
続くステップS1810では、積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいか否かを判定する。
積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいと判定した場合は、フローはステップS1811に進行する。
ステップS1811では、積分値(SKi)を積分下限値(SKiMN)とする。
続くステップS1812では、Oフィードバック補正量(CFB)を比例値(Kp)と積分値(SKi)の加算値とする。
冷却水温度係数(Kwt(WT))は、図7に示す特性で求まる係数を用いる。
以上、本発明の実施の形態5に係る内燃機関の制御装置によれば、Oフィードバック補正係数の積分補正値の水温補正を減量側のみとし、減量側のみ低水温時の積分ゲインを小さくすることにより、リーン側への補正を抑制して、空燃比A/Fのリーン化を図ることができると共に、これにより安定した回転挙動を得ることができる。
増量側への補正ゲインを小さくしないため増量動作の応答速度は速くなり、さらにリーン化抑制効果がある。
実施の形態6.
図19は、この発明の実施の形態6に係る内燃機関の制御装置におけるOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理内容を示すフローチャートである。
この発明の実施の形態6に係る内燃機関の運転制御装置であるECU118は、空燃比状態検出手段によって空燃比がリッチだと判定された場合にのみ、冷却水温度または始動後経過時間に基づいて、燃料噴射量の補正値を求めるためのゲインを設定する燃料補正量演算手段としての機能を有する。
図19に示すように、ステップS1901では、Oセンサ108の出力信号により空燃比A/Fがリッチ状態(RICH)であるかを判定する。
センサ108の出力は、排気ガスが理論空燃比よりもリッチである場合はほぼ1V、リーンである場合はほぼ0Vである。このため、排気ガスが理論空燃比よりもリッチかリーンであるかを判定するための閾値を0.45Vに設定し、空燃比の状態を判定する。
センサ108の出力信号により空燃比A/Fがリッチ状態である場合は、フローはステップS1902に進行する。
ステップS1902では、比例値(Kp)を次式で算出する。
Kp=1.0−Gp
ここで、Gpは比例ゲインである。
続くステップS1903では、次式で積分ゲイン(Kit)を設定する。
Kit=−Gi
ステップS1904積分ゲイン(Kit)に始動後補正係数(Kst(ST))を乗算して最終積分ゲイン(Ki)を算出する。
一方、ステップS1901でNoの場合は、ステップS1905で比例値(Kp)を1.0+比例ゲイン(Gp)で算出し、ステップS1906で最終積分ゲイン(Ki)をGiとする。
続くステップS1907では、前回積分値(SKi(i−1))と最終積分ゲイン(Ki)を加算して積分値(SKi)を算出する。
ステップS1908では、積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいかを判定し、大きい場合はステップS1909で積分値(SKi)を積分上限値(SKiMX)とする。
ステップS1910では、積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいかを判定し、小さい場合はステップS1911で積分値(SKi)を積分下限値(SKiMN)とする。
ステップS1912では、Oフィードバック補正量(CFB)を比例値(Kp)と積分値(SKi)の加算値とする。
始動後補正係数(Kst(ST))は、図10もしくは図11に示す係数である。
以上のように、Oフィードバック補正係数の積分補正値の始動後補正を減量側のみとし、減量側のみ始動後経過時間が早い時の積分ゲインを小さくすることにより、リーン側への補正を抑制し、空燃比A/Fのリーン化や機関回転数の低下を抑制することができる。ここで、空燃比A/Fの増量側への補正ゲインは小さくしないので、増量動作が迅速に行われる。このため、空燃比のリーン化を迅速に抑制できる。
実施の形態7.
図20は、図3の302の他のOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理の具体的内容を示す図である。
この発明の実施の形態7に係る内燃機関の運転制御装置であるECU118は、燃料噴射量の補正値を求めるためのゲインを算出するにあたり、積分演算における最小値のみを設定し、最大値を設定しない燃料補正量演算手段としての機能を有する。
図20に示すように、ステップS2001でOセンサ108の出力信号によりリッチ状態(RICH)であるかを判定する。Oセンサは理論空燃比よりもリッチである場合はほぼ1V、リーンである場合はほぼ0Vを出力する特性であるため、閾値(0.45V)よりも高いか低いかで判定する。
空燃比がリッチである場合は、ステップS2002で比例値(Kp)を1.0−比例ゲイン(Gp)なる式で算出し、ステップS2003で積分ゲイン(Ki)を−Giに設定する。
ステップS2001で空燃比がリッチでないと判定した場合は、ステップS2004で比例値(Kp)を1.0+比例ゲイン(Gp)なる式で算出し、ステップS2005で積分ゲイン(Ki)をGiに設定する。
ステップS2006では、積分値(SKi)を前回積分値(SKi(i−1))と積分ゲイン(Ki)を加算して算出する。
ステップS2007では、積分下限値(SKiMN)を始動後経過時間より算出する。
ステップS2008では、積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいかを判定し、大きいと判定した場合はステップS2009で積分値(SKi)を積分上限値(SKiMX)とする。
ステップS2010では、積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいかを判定し、小さいと判定した場合はステップS2011で積分値(SKi)を積分下限値(SKiMN)とする。
ステップS2012では、比例値(Kp)と積分値(SKi)の加算値をOフィードバック補正量(CFB)とする。
始動後経過時間より算出する積分下限値(SKiMN)は、図13もしくは図14のSKiMNに示すような値である。
以上のように、Oフィードバック補正係数の下限値を始動後経過時間で設定し、始動後経過時間が早いほど減量を抑制するように設定することで、空燃比A/Fのリーン化や機関回転数の低下を抑制することができる。
実施の形態8.
図21は、図3の302の他のOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理の具体的内容を示す図である。
この発明の実施の形態7に係る内燃機関の運転制御装置であるECU118は、内燃機関の機関回転数低下を検出する機関回転数低下検出手段をさらに備え、始動後所定期間以内に、機関回転数低下検出手段によって内燃機関の機関回転数低下が検出された場合には、燃料噴射量の補正値を初期化する燃料補正量演算手段としての機能を有する。
機関回転数低下検出手段としては、クランク角センサ114の検出信号をECU118で監視することにより実現できる。
図21に示すように、ステップS2101でOセンサ108の出力信号によりリッチ状態(RICH)であるかを判定する。Oセンサは理論空燃比よりもリッチである場合はほぼ1V、リーンである場合はほぼ0Vを出力する特性であるため、閾値(0.45V)よりも高いか低いかで判定する。
リッチであると判定した場合は、ステップS2102で比例値(Kp)を1.0−比例ゲイン(Gp)なる式で算出し、ステップS2103で積分ゲイン(Ki)に−Giを設定する。
ステップS2101でリッチではないと判定した場合は、ステップS2104で比例値(Kp)を1.0+比例ゲイン(Gp)なる式で算出し、ステップS2105で積分ゲイン(Ki)にGiを設定する。
ステップS2106では、前回積分値(SKi(i−1))と積分ゲイン(Ki)を加算して積分値(SKi)を算出する。
ステップS2107では、前回減速減量(Tdec(i−1))がゼロで今回減速減量(Tdec)がゼロでなく、なおかつ始動後経過時間(Tst)が所定時間(Kst)以内であるかを判定する。
減速減量は、吸気管圧力の減量変化量が所定値以上の場合に設定するようになっており、減速減量がゼロからゼロより大きくなったかの判定は、減速を開始したかの判定を意味する。
所定時間(Kst)はここでは定数としているが、始動時の水温により変更できるようにしてもよい。
ステップS2107において、条件を満たす(Yes)場合は、ステップS2108で積分値(SKi)をゼロに設定する。
ステップS2109では、積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいかを判定し、大きいの場合は、ステップS2ステップS120で積分値(SKi)を積分上限値(SKiMX)とする。
ステップS2111では、積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいかを判定し、小さいと判定した場合は、ステップS2112で積分値(SKi)を積分下限値(SKiMN)に設定する。
ステップS2113では、Oフィードバック補正量(CFB)を比例値(Kp)と積分値(SKi)の加算値とする。
以上のように、特に燃焼が不安定になる低負荷領域への移行である機関回転数の低下開始時に、Oフィードバック補正値の積分値をゼロにリセットすることにより、Oフィードバック積分値が減量側に補正され、空燃比A/Fがリーン状態にあったとしてもリッチ側に即座に戻すことができる。この結果、燃焼限界を越えての失火発生や回転落ちの抑制の他、エンジン・ストールを回避できる。
実施の形態9.
図22は、図3の302の他のOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理の具体的内容を示す図である。
この発明の実施の形態7に係る内燃機関の運転制御装置であるECU118は、空燃比状態判定手段によって空燃比の状態がリッチであると判定された場合にのみ、燃料噴射量の補正値の初期化を実施する燃料補正量演算手段としての機能を有する。
ステップS2201では、Oセンサ108の出力信号によりリッチ状態(RICH)であるかを判定する。Oセンサは理論空燃比よりもリッチである場合はほぼ1V、リーンである場合はほぼ0Vを出力する特性であるため、閾値(0.45V)よりも高いか低いかで判定する。
リッチである場合は、ステップS2202で比例値(Kp)を1.0−比例ゲイン(Gp)なる式でで算出し、ステップS2203で積分ゲイン(Ki)を−Giに設定する。
ステップS2201でリッチでないと判定した場合は、ステップS2204で比例値(Kp)を1.0+比例ゲイン(Gp)なる式で算出し、ステップS2205で積分ゲイン(Ki)をGiとする。
ステップS2206では、前回積分値(SKi(i−1))と積分ゲイン(Ki)を加算して積分値(SKi)を算出する。
ステップS2207では、前回機関回転数の低下(Tdec(i−1))がゼロで今回機関回転数の低下(Tdec)がゼロでなく、なおかつ始動後経過時間(Tst)が所定時間(Kst)以内であるかを判定する。
機関回転数の低下は、吸気管圧力のマイナス側における変化量が所定値以上の場合にECU118が判定するように設定されており、機関回転数の低下がゼロからゼロより大きくなったかの判定は、機関回転数が低下し始めたかの判定を意味する。
所定時間(Kst)はここでは定数としているが、始動時の水温により変更できるようにしても良い。
ステップS2207で条件を満たす(Yes)場合は、ステップS2208で積分値(SKi)がゼロよりも小さいかを判定する。
小さい場合は、ステップS2209で積分値(SKi)をゼロに設定する。
ステップS2210で積分値(SKi)が積分上限値(SKiMX)よりも大きいか否かを判定する。
大きい場合は、ステップS2211で積分値(SKi)を積分上限値(SKiMX)とする。
ステップS2212では、積分値(SKi)が積分下限値(SKiMN)よりも小さいかを判定する。
小さい場合は、ステップS2213で積分値(SKi)を積分下限値(SKiMN)とする。
ステップS2214では、比例値(Kp)と積分値(SKi)の加算値をOフィードバック補正量(CFB)とする。
以上のように、特に燃焼が不安定になる低負荷領域への移行である減速の開始時に、Oフィードバック補正値の積分値がゼロよりも小さい値にある(即ち減量補正状態にある)場合には、積分補正値をゼロにリセットすることにより、Oフィードバック積分値が減量側に補正され空燃比A/Fがリーン状態にあったとしてもリッチ側に即座に戻すことができる。この結果、燃焼限界を越えての失火発生や回転落ちの抑制の他、エンジン・ストールを回避できる。
この発明の実施の形態1に係る内燃機関の制御装置を示す図である。 ECU118で演算される燃料噴射量の算出のためのモード判定を行う処理を示すフローチャートである。 ECU118で演算される燃料噴射量の補正量を導出する処理を示すフローチャートである。 図3のステップS302のOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理の具体的内容を示すフローチャートである。 エンジンの回転数(Ne)と吸気管内の圧力(Pb)に対応して用いる比例ゲイン(Gp)を示すテーブルである。 エンジンの回転数(Ne)と吸気管内の圧力(Pb)に対応して用いる積分ゲイン(Gi)を示すテーブルである。 積分ゲイン(Kit)に乗算する冷却水温度係数(Kwt(WT))の水温特性を示す特性図である。 水温20℃で始動した場合におけるエンジンの回転数(Ne)、残存酸素量、Oフィードバック補正係数CFB及び空燃比A/Fの変化の様子を示すタイムチャートである。 この発明の実施の形態2に係る内燃機関の制御装置におけるOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理内容を示すフローチャートである。 積分ゲイン(Kit)に乗算する始動後経過時間補正係数の時間特性を示す特性図である。 積分ゲイン(Kit)に乗算する始動後経過時間補正係数の時間特性を示す特性図である。 この発明の実施の形態3に係る内燃機関の制御装置におけるOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理内容を示すフローチャートである。 積分上限値(SKiMX)と積分下限値(SKiMN)の始動後経過時間特性を示す特性図である。 積分上限値(SKiMX)と積分下限値(SKiMN)の始動後経過時間特性を示す特性図である。 この発明の実施の形態4に係る内燃機関の制御装置におけるOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理内容を示すフローチャートである。 エンジン始動後における積分ゲイン(Kit)に乗算する始動後経過時間補正係数の時間特性を示す図である。 エンジン始動後における積分ゲイン(Kit)に乗算する始動後経過時間補正係数の時間特性を示す図である。 この発明の実施の形態5に係る内燃機関の制御装置におけるOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態6に係る内燃機関の制御装置におけるOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理内容を示すフローチャートである。 図3の302の他のOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理の具体的内容を示す図である。 図3の302の他のOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理の具体的内容を示す図である。 図3の302の他のOフィードバック補正量(CFB)を算出する処理の具体的内容を示す図である。
符号の説明
101 内燃機関、102 エアクリーナ、103 吸気管、104 スロットルバルブ、105 圧力センサ、106 インジェクタ、107 排気管、108 O2センサ、109 三元触媒、110 点火コイル、111 点火プラグ、112 カム角センサ、113 カム角センサプレート、114 クランク角センサ、115 クランク角センサプレート、116 冷却水、117 水温センサ、118 ECU。

Claims (9)

  1. 内燃機関の排気系に設けられた空燃比検出手段によって検出される空燃比と、機関回転数検出手段によって検出される機関回転数と、吸気管圧力センサによって検出される吸気管圧力と、冷却水温度検出手段によって検出される内燃機関の冷却水温度とを用いて内燃機関の運転制御を行う内燃機関の運転制御装置であって、
    前記空燃比検出手段によって検出される空燃比の状態がリッチであるかリーンであるかを判定する空燃比状態判定手段と、
    機関回転数及び吸気管圧力によって値が決定される積分ゲイン特性及び比例ゲイン特性と、冷却水温度に応じて前記積分ゲインを補正する冷却水温度係数が決定される冷却水温度係数特性とを保持する特性保持手段と、
    前記空燃比状態判定手段の判定結果によって得られる符号、前記積分ゲイン、及び、前記比例ゲインを用いて燃料噴射量の補正値を求める際に、前記積分ゲインに前記冷却水温度係数を乗算する燃料補正量演算手段と
    を備え、
    前記冷却水温度係数特性の冷却水温度係数は、冷却水の温度が定常温度より低い領域において、定常値よりも小さく設定され
    前記特性保持手段は、冷却水温度の上昇または始動後経過時間に伴い、積分演算における積分上限値を第1上限レベルより高い第2上限レベルに増大させると共に、積分演算における積分下限値を第1下限レベルより低い第2下限レベルに減少させる、積分演算における積分上限値と積分下限値の特性を有し、この特性を用いて、前記燃料補正量演算手段は、燃料噴射量の補正値を求めるためのゲインを算出する
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  2. 前記冷却水温度係数特性は、冷却水温度の上昇に伴い、所定の冷却水温度において、第1レベルよりも大きい第2レベルに冷却水温度係数を切り替える特性、または、冷却水温度の上昇に伴い、所定の冷却水の温度帯域において、第1レベルよりも大きい第2レベルに冷却水温度係数を線形的あるいは非線形的に切り替える特性であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の運転制御装置。
  3. 内燃機関の排気系に設けられた空燃比検出手段によって検出される空燃比と、機関回転数検出手段によって検出される機関回転数と、吸気管圧力センサによって検出される吸気管圧力と、内燃機関の始動後経過時間計測手段によって計測される始動後経過時間とを用いて内燃機関の運転制御を行う内燃機関の運転制御装置であって、
    前記空燃比検出手段によって検出される空燃比の状態がリッチであるかリーンであるかを判定する空燃比状態判定手段と、
    機関回転数及び吸気管圧力によって値が決定される積分ゲイン特性及び比例ゲイン特性と、始動後経過時間によって前記積分ゲインを補正する経過時間係数が決定される経過時間係数特性とを保持する特性保持手段と、
    前記空燃比状態判定手段の判定結果によって得られる符号、前記積分ゲイン、及び、前記比例ゲインを用いて燃料噴射量の補正値を求める際に、前記積分ゲインに経過時間係数を乗算する燃料補正量演算手段と
    を備え、
    前記経過時間係数特性の経過時間係数は、内燃機関の指導後経過時間が所定時間より短い領域において、定常値よりも小さく設定され
    前記特性保持手段は、冷却水温度の上昇または始動後経過時間に伴い、積分演算における積分上限値を第1上限レベルより高い第2上限レベルに増大させると共に、積分演算における積分下限値を第1下限レベルより低い第2下限レベルに減少させる、積分演算における積分上限値と積分下限値の特性を有し、この特性を用いて、前記燃料補正量演算手段は、燃料噴射量の補正値を求めるためのゲインを算出する
    ことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  4. 前記経過時間係数特性は、所定の始動後経過時間を境に、第1レベルより大きい第2レベルに経過時間係数を切り替える特性、または、始動後経過時間の所定区間において、第1レベルより大きい第2レベルに経過時間係数を線形的あるいは非線形的に切り替える特性であることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の運転制御装置。
  5. 前記内燃機関の運転制御装置は、空燃比及び始動後経過時間に加え、さらに冷却水温度検出手段によって検出される冷却水温度を用いて内燃機関の運転制御を行うように構成されるとともに、前記特性保持手段は、冷却水温度によって前記積分ゲインを補正する冷却水温度係数が決定される冷却水温度係数特性をさらに有しており、
    前記燃料補正量演算手段は、燃料噴射量の補正値を求める際に、前記積分ゲインにさらに冷却水温度係数を乗算することを特徴とする請求項3または4記載の内燃機関の運転制御装置。
  6. 前記燃料補正量演算手段は、前記空燃比状態検出手段によって空燃比がリッチだと判定された場合にのみ、前記冷却水温度または前記始動後経過時間に基づいて、燃料噴射量の補正値を求めるためのゲインを設定することを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項記載の内燃機関の運転制御装置。
  7. 前記燃料補正量演算手段は、燃料噴射量の補正値を求めるためのゲインを算出するにあたり、積分演算における最小値のみを設定し、最大値を設定しないことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項記載の内燃機関の運転制御装置。
  8. 前記内燃機関の運転制御装置は、内燃機関の機関回転数低下を検出する機関回転数低下検出手段をさらに備え、
    前記燃料補正量演算手段は、始動後所定期間以内に、前記機関回転数低下検出手段によって前記内燃機関の機関回転数低下が検出された場合には、前記燃料噴射量の補正値を初期化することを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項記載の内燃機関の運転制御装置。
  9. 前記燃料補正量演算手段は、前記空燃比状態判定手段によって空燃比の状態がリッチであると判定された場合にのみ、前記燃料噴射量の補正値の初期化を実施することを特徴とする請求項記載の内燃機関の運転制御装置。
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