JP4212289B2 - Method of manufacturing a piezoelectric ceramic - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペロブスカイト型酸化物を含有する圧電磁器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧電磁器としては、従来より、優れた圧電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が最も多く利用されている。しかし、チタン酸ジルコン酸鉛は鉛を多く含んでいるので、最近では、酸性雨による鉛の溶出など地球環境におよぼす悪影響が問題となっている。そこで、チタン酸ジルコン酸鉛に代替する、鉛を含有しない圧電磁器の開発が望まれている。
【0003】
鉛を含有しない圧電磁器としては、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO3 )を主成分として含むものが知られている(特開平2−159079号公報参照)。この圧電磁器は、比誘電率εrおよび電気機械結合係数krが優れており、アクチュエータ用の圧電材料として有望である。また、鉛を含有しない他の圧電磁器としては、例えば、ニオブ酸ナトリウムカリウムリチウムを主成分として含むものが知られている(特開昭49−125900号公報または特公昭57−6713号公報参照)。この圧電磁器は、キュリー温度が350℃以上と高く、電気機械結合係数krも優れていることから、圧電材料として期待されている。更に、最近では、ニオブ酸ナトリウムカリウムとタングステンブロンズ型酸化物とを複合化したものも報告されている(特開平9−165262号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの鉛を含まない圧電磁器は、鉛系の圧電磁器に比べて圧電特性が低く、十分に大きな発生変位量を得ることができないという問題があった。特に、ニオブ酸ナトリウムカリウムリチウムなどのペロブスカイト型酸化物では、ナトリウム(Na),カリウム(K)およびリチウム(Li)などいわゆるAサイトに位置する第1元素と、ニオブ(Nb)などいわゆるBサイトに位置する第2元素との組成比に影響を受け、その組成比が小さいと異相の増加により特性が低下し、組成比が大きいと異相は減少するが特性は低下してしまうことも一因となっている。
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ペロブスカイト型酸化物の第1元素と第2元素との組成比を調整し、特性を向上させることができる圧電磁器の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による圧電磁器の製造方法は、第1元素と第2元素と酸素とからなるペロブスカイト型酸化物を含有する圧電磁器を製造するものであって、第1元素および第2元素を含む原料について、第2元素に対する第1元素の組成比を1よりも大きく1.02よりも小さく調整し、仮焼する工程と、この仮焼により得られた仮焼物に第2元素の原料を混合し、第2元素に対する第1元素の組成比を1±0.001の範囲内に調整したのち、本焼成する工程とを備え、第1元素としてナトリウム(Na),カリウム(K)およびリチウム(Li)を含み、第2元素としてニオブ(Nb)およびタンタル(Ta)からなる群のうち少なくともニオブを含むものである。
【0007】
本発明による圧電磁器の製造方法では、仮焼の際に、第2元素に対する第1元素の組成比が1よりも大きく1.02よりも小さく調整され、本焼成の際に、第2元素に対する第1元素の組成比が1±0.001の範囲内に調整される。よって、ペロブスカイト型酸化物の異相が少なくなり、圧電特性が向上する。
【0009】
また、この製造方法は、ペロブスカイト型酸化物に加えて、タングステンブロンズ型酸化物を含む組成物を含有する圧電磁器を製造する場合に好ましく、中でも、長周期型周期表2族の元素と、ニオブおよびタンタルからなる群のうちの少なくともニオブとを含むタングステンブロンズ型酸化物を含有する圧電磁器を製造する場合に好ましく用いられる。この組成物におけるタングステンブロンズ型酸化物の含有量は5mol%以下とすることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明の一実施の形態に係る圧電磁器の製造方法における工程を表すものである。この製造方法は、ペロブスカイト型酸化物を含む圧電磁器の製造に関するものであり、例えば、ペロブスカイト型酸化物とタングステンブロンズ型酸化物とを含む組成物を主成分として含有する圧電磁器を製造する際に好ましく用いられる。この組成物において、ペロブスカイト型酸化物とタングステンブロンズ型酸化物とは、固溶していてもよく、完全に固溶していなくてもよい。
【0012】
なお、本実施の形態では、ペロブスカイト型酸化物が、長周期型周期表1族の元素を含む第1元素と、ニオブおよびタンタルからなる群のうちの少なくともニオブを含む第2元素と、酸素とからなり、タングステンブロンズ型酸化物が、長周期型周期表2族の元素を含む第3元素と、ニオブおよびタンタルからなる群のうちの少なくともニオブを含む第4元素と、酸素とからなる場合について具体的に説明する。なお、第1元素はペロブスカイト型酸化物のいわゆるAサイトに位置し、第2元素はペロブスカイト型酸化物のいわゆるBサイトに位置し、第3元素はタングステンブロンズ型酸化物のいわゆるAサイトに位置し、第4元素はタングステンブロンズ型酸化物のいわゆるBサイトに位置するものである。このペロブスカイト型酸化物の化学式は例えば化1で表され、タングステンブロンズ型酸化物の化学式は例えば化2で表される。
【0013】
【化1】
M1m (Nb1-z Taz )O3
式中、M1は第1元素を表し、zは0≦z<1の範囲内の値である。mは化学量論組成であれば1であるが、化学量論組成からずれていてもよい。酸素の組成は化学量論的に求めたものであり、化学量論組成からずれていてもよい。
【0014】
【化2】
M2(Nb1-w Taw 2 6
式中、M2は第3元素を表し、wは0≦w<1の範囲内の値である。第3元素と第4元素(Nb1-w Taw )と酸素との組成比は化学量論的に求めたものであり、化学量論組成からずれていてもよい。
【0015】
まず、主成分の原料を用意する。例えば、第1元素,第2元素,第3元素および第4元素を含む酸化物をそれぞれ用意する。または、酸化物でなく、炭酸塩あるいはシュウ酸塩のように焼成により酸化物となるものを用いてもよい。次いで、これら原料を十分に乾燥させたのち、秤量し混合する(ステップS101)。
【0016】
その際、第1元素としては、長周期型周期表1族の元素のうちのナトリウム,カリウムおよびリチウムを用意することが好ましく、第2元素としては、ニオブおよび必要に応じてタンタルを用意することが好ましい。また、第3元素としては、長周期型周期表2族の元素のうちのマグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),ストロンチウム(Sr)およびバリウム(Ba)からなる群のうちの少なくとも1種を用意することが好ましく、第4元素としては、ニオブおよび必要に応じてタンタルを用意することが好ましい。このような場合に、鉛を含有せずあるいは鉛の含有量を少なくして、より優れた圧電特性を有する圧電磁器を得ることができるからである。
【0017】
第1元素に関する原料の配合比は、第1元素におけるカリウムの含有量を10mol%以上90mol%以下、リチウムの含有量を20mol%以下とすることが好ましい。カリウムの含有量が少ないと発生変位量を大きくすることができず、カリウムの含有量が多いと焼成時におけるカリウムの揮発が激しく、焼成が難しいからである。また、リチウムの含有量が多いと発生変位量を大きくすることができないからである。
【0018】
第1元素と第2元素とに関する原料の配合比は、第2元素に対する第1元素の組成比(第1元素/第2元素、いわゆるA/B比;以下、単にA/B比と表す)を、モル比で1よりも大きく1.02よりも小さくすることが好ましい。1以下では異相の増加により発生変位量が低下し、1.02以上では過剰な第1元素の存在により発生変位量が低下してしまうからである。
【0019】
第2元素または第4元素としてタンタルを添加する場合には、第2元素および第4元素に関する原料の配合比は、第2元素と第4元素との合計におけるタンタルの含有量を50mol%以下とすることが好ましい。タンタルの含有量が多いと、キュリー温度が低くなると共に、発生変位量が小さくなってしまうからである。なお、第2元素と第4元素とは同一となるようにしてもよく、異なるようにしてもよい。
【0020】
ペロブスカイト型酸化物とタングステンブロンズ型酸化物とに関する原料の配合比は、ペロブスカイト型酸化物とタングステンブロンズ型酸化物との組成比をモル比で化3に示した範囲内とすることが好ましい。すなわち、組成物におけるタングステンブロンズ型酸化物の含有量を、0mol%よりも大きく5mol%以下とすることが好ましい。タングステンブロンズ型酸化物を添加することにより焼成を容易とすることができると共に、発生変位量を大きくすることができる一方で、タングステンブロンズ型酸化物の含有量が多すぎると、発生変位量が小さくなってしまうからである。
【0021】
【化3】
(1−n)X+nY
式中、Xはペロブスカイト型酸化物、Yはタングステンブロンズ型酸化物をそれぞれ表し、nは0<n≦0.05の範囲内の値である。
【0022】
また、主成分に加えて、必要に応じて副成分を添加するようにしてもよい。副成分としては、長周期型周期表における3族から12族の元素のうちの少なくとも1種を含む酸化物が好ましく、中でも、マンガン(Mn)を含む酸化物が好ましい。焼結性を向上させることにより圧電特性をより向上させることができるからである。副成分の原料としては、主成分と同様に、酸化物を用いてもよいが、炭酸塩あるいはシュウ酸塩のように焼成により酸化物となるものを用いてもよい。副成分の添加量は、主成分の0.1質量%以上1質量%以下となるようにすることが好ましい。
【0023】
続いて、主成分の原料および必要に応じて副成分の原料を添加した混合物を仮焼する(ステップS102)。仮焼温度は、例えば本実施の形態において具体的に説明した組成であれば、650℃〜950℃とすることが好ましい。これにより、ペロブスカイト型酸化物およびタングステンブロンズ型酸化物が合成される。その際、本実施の形態では、原料におけるA/B比を1よりも大きく1.02よりも小さくしているので、異相の少ないペロブスカイト型酸化物が得られる。
【0024】
仮焼したのち、この仮焼物に第2元素の原料を添加して、粉砕・混合する(ステップS103)。これにより、第2元素の原料を添加した後の混合粉におけるA/B比を、1±0.001の範囲内に調整する。この範囲内において圧電特性を向上させることができ、大きな発生変位量を得ることができるからである。
【0025】
仮焼物に第2元素の原料を混合したのち、例えば、バインダを加えて造粒し、一軸プレス成形機あるいは静水圧成形機(CIP)などを用いプレス成形する(ステップS104)。成形したのち、例えば、この成形体を加熱して脱バインダを行い(ステップS105)、本焼成する(ステップS106)。焼成温度は仮焼温度以上とすることが好ましく、例えば本実施の形態において具体的に説明した組成であれば、950℃〜1350℃とすることが好ましい。そののち、この焼結体を必要に応じて加工し、電極を形成し、加熱したシリコーンオイル中で電界を印加して分極を行う(ステップS107)。これにより、圧電磁器が得られる。
【0026】
このように本実施の形態によれば、仮焼時におけるA/B比を1よりも大きく1.02よりも小さくし、本焼成時におけるA/B比を1±0.001の範囲内とするようにしたので、ペロブスカイト型酸化物の異相を少なくし、圧電特性を向上させることができる。
【0027】
【実施例】
更に、本発明の具体的な実施例について説明する。
【0028】
実施例1〜3として、化4に示したペロブスカイト型酸化物とタングステンブロンズ型酸化物とを含む組成物を主成分として含有する圧電磁器を作製した。
【0029】
【化4】

Figure 0004212289
【0030】
まず、主成分の原料として、炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )粉末、炭酸カリウム(K2 CO3 )粉末、炭酸リチウム(Li2 CO3 )粉末、酸化ニオブ(Nb2 5 )粉末、酸化タンタル(Ta2 5 )粉末および炭酸バリウム(BaCO3 )粉末をそれぞれ用意した。また、副成分の原料として、炭酸マンガン(MnCO3 )粉末を用意した。次いで、これら主成分および副成分の原料を十分に乾燥させ秤量したのち、ボールミルにより水中で5時間混合し、乾燥して原料混合粉末を得た(図1;ステップS101参照)。
【0031】
その際、原料混合粉末の配合比は、主成分が化4に示した組成となるように調整した。但し、原料混合粉末のA/B比は実施例1〜3で表1に示したように変化させ、仮焼時のA/B比を調整した。また、副成分である酸化マンガンの含有量はMnOを基準として主成分に対して0.31質量%となるようにした。なお、副成分の含有量は、主成分の原料のうち炭酸塩をCO2 が解離した酸化物に換算し、その換算した主成分の原料の合計質量に対して副成分の原料である炭酸マンガン粉末の混合量が0.5質量%となるようにしたものである。
【0032】
【表1】
Figure 0004212289
【0033】
続いて、この原料混合物をプレス成形して、850℃〜950℃で2時間仮焼した(図1;ステップS102参照)。得られた仮焼物について、X線回折により組成の分析を行った。実施例2のX線回折プロファイルを図2に示す。
【0034】
仮焼したのち、この仮焼物に第2元素の原料(酸化ニオブ粉末および酸化タンタル粉末)をA/B比が1.0000となるように添加して、本焼成時のA/B比を1.0000に調整した。すなわち、圧電磁器のA/B比、つまり化4におけるmが1.0000となるようにした。第2元素の原料を添加したのち、ボールミルを用いて水中で粉砕・混合し、乾燥させた(図1;ステップS103参照)。そののち、この混合粉にポリビニルアルコールを加えて造粒し、一軸プレス成形機により約40MPaの圧力で直径17mmの円柱状に成形して、更に約400MPaの圧力で静水圧成形した(図1;ステップS104参照)。
【0035】
成形したのち、この成形体を650℃で4時間加熱して脱バインダを行い(図1;ステップS105参照)、更に1000℃〜1100℃で4時間本焼成した(図1;ステップS106参照)。そののち、この焼成体をスライス加工およびラップ加工により厚さ0.6mmの円板状とし、両面に電極を形成して、加熱したシリコーンオイル中で5kV/mmの電界を15分間印加して分極処理を行った(図1;ステップS107参照)。これにより、実施例1〜3の圧電磁器を得た。
【0036】
得られた実施例1〜3の圧電磁器について、24時間放置したのち、圧電特性として、電気機械結合係数kr、比誘電率εr、および3kV/mmの電界を印加した際の発生変位量を測定した。電気機械結合係数krおよび比誘電率εrの測定にはインピーダンスアナライザー(ヒューレット・パッカード社製HP4194A)を用い、比誘電率εrを測定する際の周波数は1kHzとした。発生変位量の測定には、図2に示したような渦電流による変位測定装置を用いた。この変位測定装置は、一対の電極11,12の間に試料13を挟み、直流電流を印加した場合の試料13の変位を変位センサ14により検出し、変位検出器15によりその発生変位量を求めるものである。
【0037】
得られた結果を表1に示す。なお、表1に示した発生変位量は、測定値を試料の厚さで割り100を掛けた値(測定値/試料の厚さ×100)である。
【0038】
本実施例に対する比較例1〜8として、仮焼時のA/B比および本焼成時のA/B比を表1に示したように変化させたことを除き、他は実施例1〜3と同様にして圧電磁器を作製した。なお、比較例1〜7は仮焼時のA/B比と本焼成時のA/B比とを同一としたものであり、比較例8は仮焼時のA/B比を1.0200と大きくしたものである。比較例1〜8についても、実施例1〜3と同様にして、仮焼物の組成、並びに圧電磁器の電気機械結合係数kr、比誘電率εrおよび3kV/mmの電界を印加した際の発生変位量を測定した。比較例1〜3,7,8のX線プロファイルを図2に合わせて示すと共に、電気機械結合係数kr、比誘電率εrおよび発生変位量の結果を表1に合わせて示す。
【0039】
図2に示したように、仮焼時のA/B比を1.000以上とした比較例3,実施例2および比較例7,8では、K3 LiNb6 17などの異相を示すピークが小さく、仮焼時のA/B比を1.000よりも小さくした比較例1,2では大きかった。
【0040】
また、表1に示したように、実施例1〜3によれば、仮焼時のA/B比と本焼成時のA/B比とを同一とした比較例1〜7よりも、電気機械結合係数kr、比誘電率εr、および発生変位量を大きくすることができた。更に、仮焼時のA/B比を1.0200と大きくし、本焼成時のA/B比を1.0000とした比較例8は、仮焼時も本焼成時もA/B比を1.0000とした比較例3よりも発生変位量が小さかった。
【0041】
すなわち、仮焼時のA/B比を1よりも大きく1.02よりも小さくし、本焼成時のA/B比を1±0.001とすれば、異相を少なくすることができると共に、圧電特性を向上させることができ、発生変位量を大きくできることが分かった。
【0042】
なお、上記実施例では、化4に示した組成を有する圧電磁器を作製する場合について具体的に説明したが、他の組成を有するペロブスカイト型酸化物を含む圧電磁器を作製する場合においても同様の結果を得ることができる。
【0043】
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形することができる。例えば、上記実施の形態および実施例では、ペロブスカイト型酸化物と、タングステンブロンズ型酸化物とを含む圧電磁器を製造する場合について説明したが、本発明は、少なくともペロブスカイト型酸化物を含む圧電磁器を製造する場合について広く適用することができる。すなわち、ペロブスカイト型酸化物のみからなる圧電磁器を製造する場合でもよく、ペロブスカイト型酸化物に加えて、タングステンブロンズ型酸化物に限らず他の化合物を含む圧電磁器を製造する場合でもよい。
【0044】
また、上記実施の形態および実施例では、ペロブスカイト型酸化物の原料と、タングステンブロンズ型酸化物の原料とを混合したのち、仮焼するようにしたが、ペロブスカイト型酸化物の原料とタングステンブロンズ型酸化物の原料とを別々に混合して、それぞれを個別に仮焼するようにしてもよい。これは、ペロブスカイト型酸化物とタングステンブロンズ型酸化物とを含む圧電磁器を製造する場合に限らず、ペロブスカイト型酸化物と他の化合物とを含む圧電磁器を製造する場合においても同様である。
【0045】
更に、上記実施の形態および実施例では、副成分の原料も主成分の原料と共に混合し、仮焼するようにしたが、仮焼後に副成分の原料を添加するようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の圧電磁器の製造方法によれば、第2元素に対する第1元素の組成比を1よりも大きく1.02よりも小さく調整して仮焼したのち、第2元素の原料を混合し、第2元素に対する第1元素の組成比を1±0.001の範囲内に調整して本焼成するようにしたので、ペロブスカイト型酸化物の異相を少なくし、圧電特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る圧電磁器の製造方法を表す流れ図である。
【図2】本発明の実施例および比較例における仮焼物のX線プロファイルを示す特性図である。
【図3】本発明の実施例および比較例において発生変位量の測定に用いた変位測定装置を表す構成図である。
【符号の説明】
11,12…電極、13…試料、14…変位センサ、15…変位検出器。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a piezoelectric ceramic containing a perovskite oxide.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, lead zirconate titanate (PZT) having excellent piezoelectricity has been most frequently used as a piezoelectric ceramic. However, since lead zirconate titanate contains a large amount of lead, recently, adverse effects on the global environment such as elution of lead by acid rain have become a problem. Therefore, development of a piezoelectric ceramic that does not contain lead, which replaces lead zirconate titanate, is desired.
[0003]
As a piezoelectric ceramic not containing lead, for example, one containing barium titanate (BaTiO 3 ) as a main component is known (see Japanese Patent Laid-Open No. 2-1579079). This piezoelectric ceramic is excellent in relative dielectric constant εr and electromechanical coupling coefficient kr, and is promising as a piezoelectric material for an actuator. Further, as other piezoelectric ceramics not containing lead, for example, those containing sodium potassium lithium niobate as a main component are known (see JP-A-49-125900 or JP-B-57-6713). . This piezoelectric ceramic is expected as a piezoelectric material because it has a high Curie temperature of 350 ° C. or higher and an excellent electromechanical coupling coefficient kr. Furthermore, recently, a composite of sodium potassium niobate and a tungsten bronze type oxide has also been reported (see JP-A-9-165262).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, these lead-free piezoelectric ceramics have the problem that the piezoelectric characteristics are lower than that of lead-based piezoelectric ceramics, and a sufficiently large amount of generated displacement cannot be obtained. In particular, in perovskite oxides such as sodium potassium lithium niobate, the first element located at the so-called A site such as sodium (Na), potassium (K), and lithium (Li) and the so-called B site such as niobium (Nb). It is influenced by the composition ratio with the second element located, and if the composition ratio is small, the characteristics deteriorate due to the increase in the different phases, and if the composition ratio is large, the characteristics decrease. It has become.
[0005]
The present invention has been made in view of such problems, and an object of the present invention is to provide a method for manufacturing a piezoelectric ceramic capable of improving the characteristics by adjusting the composition ratio between the first element and the second element of the perovskite oxide. Is to provide.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
A method for manufacturing a piezoelectric ceramic according to the present invention is for manufacturing a piezoelectric ceramic containing a perovskite oxide composed of a first element, a second element, and oxygen, and a raw material containing the first element and the second element. Adjusting the composition ratio of the first element to the second element to be larger than 1 and smaller than 1.02, mixing the raw material of the second element to the calcined product obtained by the calcining, And adjusting the composition ratio of the first element to the second element within a range of 1 ± 0.001, followed by a main firing step. Sodium (Na), potassium (K) and lithium (Li) as the first element And at least niobium in the group consisting of niobium (Nb) and tantalum (Ta) as the second element .
[0007]
In the method for manufacturing a piezoelectric ceramic according to the present invention, the composition ratio of the first element to the second element is adjusted to be larger than 1 and smaller than 1.02 at the time of calcination. The composition ratio of the first element is adjusted within the range of 1 ± 0.001. Therefore, the heterogeneous phase of the perovskite oxide is reduced and the piezoelectric characteristics are improved.
[0009]
This manufacturing method is preferable when manufacturing a piezoelectric ceramic containing a composition containing a tungsten bronze type oxide in addition to a perovskite type oxide. And a piezoelectric ceramic containing a tungsten bronze type oxide containing at least niobium in the group consisting of tantalum. The content of the tungsten bronze type oxide in this composition is preferably 5 mol% or less.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0011]
FIG. 1 shows steps in a method for manufacturing a piezoelectric ceramic according to an embodiment of the present invention. This manufacturing method relates to the manufacture of a piezoelectric ceramic containing a perovskite oxide. For example, when manufacturing a piezoelectric ceramic containing as a main component a composition containing a perovskite oxide and a tungsten bronze oxide. Preferably used. In this composition, the perovskite oxide and the tungsten bronze oxide may be in solid solution or may not be completely in solution.
[0012]
Note that in this embodiment, the perovskite oxide includes a first element containing a long-period periodic table group 1 element, a second element containing at least niobium from the group consisting of niobium and tantalum, and oxygen. And the tungsten bronze type oxide is composed of a third element containing a long-period group 2 element, a fourth element containing at least niobium from the group consisting of niobium and tantalum, and oxygen. This will be specifically described. The first element is located at the so-called A site of the perovskite oxide, the second element is located at the so-called B site of the perovskite oxide, and the third element is located at the so-called A site of the tungsten bronze oxide. The fourth element is located at the so-called B site of the tungsten bronze type oxide. The chemical formula of this perovskite oxide is represented by, for example, Chemical Formula 1, and the chemical formula of the tungsten bronze oxide is represented by, for example, Chemical Formula 2.
[0013]
[Chemical 1]
M1 m (Nb 1-z Ta z ) O 3
In the formula, M1 represents the first element, and z is a value in the range of 0 ≦ z <1. m is 1 if it is a stoichiometric composition, but may deviate from the stoichiometric composition. The composition of oxygen is determined stoichiometrically and may deviate from the stoichiometric composition.
[0014]
[Chemical formula 2]
M2 (Nb 1-w Ta w ) 2 O 6
In the formula, M2 represents a third element, and w is a value within a range of 0 ≦ w <1. The composition ratio between the third element, the fourth element (Nb 1-w Ta w ), and oxygen is determined stoichiometrically, and may deviate from the stoichiometric composition.
[0015]
First, a raw material for the main component is prepared. For example, oxides including a first element, a second element, a third element, and a fourth element are prepared. Alternatively, instead of an oxide, a material that becomes an oxide by firing, such as carbonate or oxalate, may be used. Next, after these materials are sufficiently dried, they are weighed and mixed (step S101).
[0016]
At that time, it is preferable to prepare sodium, potassium and lithium among the elements of group 1 of the long-period periodic table as the first element, and niobium and tantalum as necessary as the second element. Is preferred. Also, as the third element, at least one of the group consisting of magnesium (Mg), calcium (Ca), strontium (Sr) and barium (Ba) among the elements of Group 2 of the long-period periodic table is prepared. Preferably, niobium and, if necessary, tantalum are preferably prepared as the fourth element. This is because in such a case, a piezoelectric ceramic having superior piezoelectric characteristics can be obtained without containing lead or by reducing the lead content.
[0017]
The compounding ratio of the raw materials related to the first element is preferably such that the potassium content in the first element is 10 mol% or more and 90 mol% or less, and the lithium content is 20 mol% or less. This is because if the potassium content is low, the generated displacement cannot be increased, and if the potassium content is high, the volatilization of potassium during firing is severe and firing is difficult. Moreover, it is because generation | occurrence | production displacement amount cannot be enlarged when there is much content of lithium.
[0018]
The mixing ratio of the raw materials with respect to the first element and the second element is the composition ratio of the first element to the second element (first element / second element, so-called A / B ratio; hereinafter simply referred to as A / B ratio). Is preferably greater than 1 and less than 1.02 in molar ratio. This is because the amount of generated displacement decreases due to an increase in the different phase at 1 or less, and the amount of generated displacement decreases due to the presence of an excessive first element at 1.02 or more.
[0019]
When adding tantalum as the second element or the fourth element, the mixing ratio of the raw materials related to the second element and the fourth element is such that the tantalum content in the total of the second element and the fourth element is 50 mol% or less. It is preferable to do. This is because if the content of tantalum is large, the Curie temperature becomes low and the generated displacement becomes small. The second element and the fourth element may be the same or different.
[0020]
The blending ratio of the raw materials with respect to the perovskite oxide and the tungsten bronze oxide is preferably set within the range shown in the chemical formula 3 by molar ratio of the composition ratio of the perovskite oxide to the tungsten bronze oxide. That is, it is preferable that the content of the tungsten bronze type oxide in the composition is greater than 0 mol% and not greater than 5 mol%. By adding tungsten bronze type oxide, firing can be facilitated and the amount of generated displacement can be increased. On the other hand, if the content of tungsten bronze type oxide is too large, the amount of generated displacement is reduced. Because it becomes.
[0021]
[Chemical 3]
(1-n) X + nY
In the formula, X represents a perovskite oxide, Y represents a tungsten bronze oxide, and n is a value in the range of 0 <n ≦ 0.05.
[0022]
In addition to the main component, a subcomponent may be added as necessary. As the subcomponent, an oxide containing at least one element from Group 3 to Group 12 in the long-period periodic table is preferable, and an oxide containing manganese (Mn) is particularly preferable. This is because the piezoelectric characteristics can be further improved by improving the sinterability. As a raw material of the subcomponent, an oxide may be used as in the case of the main component, but a material that becomes an oxide by firing, such as carbonate or oxalate, may be used. The addition amount of the subcomponent is preferably 0.1% by mass or more and 1% by mass or less of the main component.
[0023]
Subsequently, the mixture containing the main component raw material and, if necessary, the sub component raw material is calcined (step S102). The calcining temperature is preferably 650 ° C. to 950 ° C., for example, if the composition is specifically described in the present embodiment. Thereby, a perovskite oxide and a tungsten bronze oxide are synthesized. At this time, in this embodiment, since the A / B ratio in the raw material is larger than 1 and smaller than 1.02, a perovskite oxide with few different phases can be obtained.
[0024]
After calcining, the raw material of the second element is added to the calcined material and pulverized and mixed (step S103). Thereby, the A / B ratio in the mixed powder after adding the raw material of the second element is adjusted within a range of 1 ± 0.001. This is because the piezoelectric characteristics can be improved within this range, and a large amount of generated displacement can be obtained.
[0025]
After mixing the raw material of the second element with the calcined material, for example, a binder is added and granulated, and press molding is performed using a uniaxial press molding machine or a hydrostatic pressure molding machine (CIP) (step S104). After the molding, for example, the molded body is heated to remove the binder (step S105), and is then fired (step S106). The firing temperature is preferably equal to or higher than the calcination temperature. For example, in the case of the composition specifically described in the present embodiment, it is preferable to set the firing temperature to 950 ° C to 1350 ° C. After that, the sintered body is processed as necessary to form electrodes, and polarization is performed by applying an electric field in heated silicone oil (step S107). Thereby, a piezoelectric ceramic is obtained.
[0026]
Thus, according to the present embodiment, the A / B ratio at the time of calcination is set to be larger than 1 and smaller than 1.02, and the A / B ratio at the time of main firing is within a range of 1 ± 0.001. As a result, the heterogeneous phase of the perovskite oxide can be reduced and the piezoelectric characteristics can be improved.
[0027]
【Example】
Furthermore, specific examples of the present invention will be described.
[0028]
As Examples 1 to 3, piezoelectric ceramics containing as a main component a composition containing a perovskite oxide and a tungsten bronze oxide shown in Chemical Formula 4 were produced.
[0029]
[Formula 4]
Figure 0004212289
[0030]
First, as raw materials for the main components, sodium carbonate (Na 2 CO 3 ) powder, potassium carbonate (K 2 CO 3 ) powder, lithium carbonate (Li 2 CO 3 ) powder, niobium oxide (Nb 2 O 5 ) powder, tantalum oxide (Ta 2 O 5 ) powder and barium carbonate (BaCO 3 ) powder were prepared. In addition, manganese carbonate (MnCO 3 ) powder was prepared as a raw material for the accessory component. Next, the raw materials of these main components and subcomponents were sufficiently dried and weighed, then mixed in water for 5 hours by a ball mill and dried to obtain a raw material mixed powder (see FIG. 1; step S101).
[0031]
At that time, the mixing ratio of the raw material mixed powder was adjusted so that the main component had the composition shown in Chemical formula 4. However, the A / B ratio of the raw material mixed powder was changed as shown in Table 1 in Examples 1 to 3, and the A / B ratio during calcination was adjusted. Further, the content of manganese oxide as a subcomponent was set to 0.31% by mass with respect to the main component based on MnO. In addition, the content of the subcomponent is calculated by converting the carbonate of the main component raw material into an oxide in which CO 2 is dissociated, and manganese carbonate which is the subcomponent raw material with respect to the total mass of the converted main component raw material. The mixing amount of the powder is 0.5% by mass.
[0032]
[Table 1]
Figure 0004212289
[0033]
Subsequently, this raw material mixture was press-molded and calcined at 850 ° C. to 950 ° C. for 2 hours (see FIG. 1; step S102). About the obtained calcined material, the composition was analyzed by X-ray diffraction. The X-ray diffraction profile of Example 2 is shown in FIG.
[0034]
After calcination, the raw material of the second element (niobium oxide powder and tantalum oxide powder) is added to the calcined product so that the A / B ratio is 1.0000, and the A / B ratio during the main calcination is 1 Adjusted to .0000. That is, the A / B ratio of the piezoelectric ceramic, that is, m in the chemical formula 4 was set to 1.0000. After adding the raw material of the second element, it was pulverized and mixed in water using a ball mill and dried (see FIG. 1; step S103). After that, the mixed powder is granulated by adding polyvinyl alcohol, formed into a cylindrical shape having a diameter of 17 mm at a pressure of about 40 MPa by a uniaxial press molding machine, and further hydrostatically formed at a pressure of about 400 MPa (FIG. 1; (See step S104).
[0035]
After molding, the molded body was heated at 650 ° C. for 4 hours to remove the binder (see FIG. 1; step S105), and further fired at 1000 ° C. to 1100 ° C. for 4 hours (see FIG. 1; step S106). After that, this fired body is formed into a disk shape having a thickness of 0.6 mm by slicing and lapping, electrodes are formed on both sides, and an electric field of 5 kV / mm is applied in heated silicone oil for 15 minutes for polarization. Processing was performed (see FIG. 1; step S107). This obtained the piezoelectric ceramic of Examples 1-3.
[0036]
The obtained piezoelectric ceramics of Examples 1 to 3 were allowed to stand for 24 hours, and then, as piezoelectric characteristics, the electromechanical coupling coefficient kr, the relative dielectric constant εr, and the amount of displacement generated when an electric field of 3 kV / mm was applied were measured. did. An impedance analyzer (HP4194A manufactured by Hewlett-Packard Company) was used to measure the electromechanical coupling coefficient kr and the relative dielectric constant εr, and the frequency when measuring the relative dielectric constant εr was 1 kHz. For the measurement of the generated displacement amount, a displacement measuring device using eddy current as shown in FIG. 2 was used. In this displacement measuring device, a sample 13 is sandwiched between a pair of electrodes 11, 12, the displacement of the sample 13 when a direct current is applied is detected by a displacement sensor 14, and the generated displacement amount is obtained by a displacement detector 15. Is.
[0037]
The obtained results are shown in Table 1. The generated displacement shown in Table 1 is a value obtained by dividing the measured value by the thickness of the sample and multiplying by 100 (measured value / sample thickness × 100).
[0038]
As Comparative Examples 1 to 8 with respect to the present Example, except that the A / B ratio at the time of calcination and the A / B ratio at the time of the main calcination were changed as shown in Table 1, other than Examples 1 to 3 A piezoelectric ceramic was produced in the same manner as described above. In Comparative Examples 1 to 7, the A / B ratio at the time of calcination is the same as the A / B ratio at the time of the main calcination, and in Comparative Example 8, the A / B ratio at the time of calcination is 1.0200. It is a big one. Also in Comparative Examples 1 to 8, in the same manner as in Examples 1 to 3, the composition of the calcined product and the generated displacement when an electric field having a piezoelectric ceramic electromechanical coupling coefficient kr, relative dielectric constant εr, and 3 kV / mm was applied. The amount was measured. The X-ray profiles of Comparative Examples 1 to 3, 7, and 8 are shown in FIG. 2, and the results of the electromechanical coupling coefficient kr, the relative dielectric constant εr, and the generated displacement are shown in Table 1.
[0039]
As shown in FIG. 2, in Comparative Example 3, Example 2 and Comparative Examples 7 and 8 in which the A / B ratio during calcination was 1.000 or more, a peak showing a different phase such as K 3 LiNb 6 O 17 In Comparative Examples 1 and 2 in which the A / B ratio at the time of calcination was smaller than 1.000, it was large.
[0040]
Moreover, as shown in Table 1, according to Examples 1 to 3, compared to Comparative Examples 1 to 7 in which the A / B ratio during calcination and the A / B ratio during main firing were the same, The mechanical coupling coefficient kr, the relative dielectric constant εr, and the generated displacement amount could be increased. Further, in Comparative Example 8 in which the A / B ratio at the time of calcination was increased to 1.0200 and the A / B ratio at the time of main firing was 1.0000, the A / B ratio was increased during both calcination and main firing. The amount of generated displacement was smaller than that of Comparative Example 3 which was 1.000.
[0041]
That is, if the A / B ratio at the time of calcination is larger than 1 and smaller than 1.02, and the A / B ratio at the time of main firing is 1 ± 0.001, the heterogeneous phase can be reduced, It was found that the piezoelectric characteristics can be improved and the generated displacement can be increased.
[0042]
In the above-described embodiment, the case where the piezoelectric ceramic having the composition shown in Chemical Formula 4 is manufactured has been specifically described. However, the same applies to the case of manufacturing a piezoelectric ceramic containing a perovskite oxide having another composition. The result can be obtained.
[0043]
The present invention has been described with reference to the embodiments and examples. However, the present invention is not limited to the above embodiments and examples, and various modifications can be made. For example, in the embodiments and examples described above, the case where a piezoelectric ceramic including a perovskite oxide and a tungsten bronze oxide is manufactured has been described. However, the present invention provides a piezoelectric ceramic including at least a perovskite oxide. It can be widely applied to the case of manufacturing. That is, a piezoelectric ceramic made only of a perovskite oxide may be manufactured, or a piezoelectric ceramic containing not only a tungsten bronze oxide but also other compounds may be manufactured in addition to the perovskite oxide.
[0044]
In the above embodiments and examples, the perovskite oxide raw material and the tungsten bronze oxide raw material are mixed and then calcined, but the perovskite oxide raw material and the tungsten bronze type are mixed. The oxide raw materials may be mixed separately, and each may be calcined separately. This is not limited to the case of manufacturing a piezoelectric ceramic containing a perovskite oxide and a tungsten bronze oxide, and the same applies to the case of manufacturing a piezoelectric ceramic containing a perovskite oxide and another compound.
[0045]
Furthermore, in the above-described embodiments and examples, the auxiliary component raw material is also mixed with the main component raw material and calcined. However, the auxiliary component raw material may be added after calcining.
[0046]
【The invention's effect】
As described above, according to the method for manufacturing a piezoelectric ceramic according to any one of claims 1 to 4 , the composition ratio of the first element to the second element is adjusted to be larger than 1 and smaller than 1.02. After calcining, the raw material of the second element is mixed, and the composition ratio of the first element to the second element is adjusted within the range of 1 ± 0.001, so that the main firing is performed. It is possible to reduce the heterogeneous phase of the object and improve the piezoelectric characteristics.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart showing a method of manufacturing a piezoelectric ceramic according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a characteristic diagram showing X-ray profiles of calcined materials in examples and comparative examples of the present invention.
FIG. 3 is a configuration diagram showing a displacement measuring device used for measuring a generated displacement amount in an example and a comparative example of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 11, 12 ... Electrode, 13 ... Sample, 14 ... Displacement sensor, 15 ... Displacement detector.

Claims (4)

第1元素と第2元素と酸素とからなるペロブスカイト型酸化物を含有する圧電磁器の製造方法であって、
前記第1元素および前記第2元素を含む原料について、前記第2元素に対する前記第1元素の組成比を1よりも大きく1.02よりも小さく調整し、仮焼する工程と、
この仮焼により得られた仮焼物に前記第2元素の原料を混合し、前記第2元素に対する前記第1元素の組成比を1±0.001の範囲内に調整したのち、本焼成する工程とを備え、
前記第1元素としてナトリウム(Na),カリウム(K)およびリチウム(Li)を含み、前記第2元素としてニオブ(Nb)およびタンタル(Ta)からなる群のうち少なくともニオブを含む
ことを特徴とする圧電磁器の製造方法。
A method for manufacturing a piezoelectric ceramic containing a perovskite oxide composed of a first element, a second element, and oxygen,
A step of adjusting the composition ratio of the first element with respect to the second element to be larger than 1 and smaller than 1.02 and calcining the raw material containing the first element and the second element;
A step of mixing the raw material of the second element with the calcined product obtained by this calcining, adjusting the composition ratio of the first element to the second element within the range of 1 ± 0.001, and then performing the main firing. It equipped with a door,
The first element includes sodium (Na), potassium (K), and lithium (Li), and the second element includes at least niobium from the group consisting of niobium (Nb) and tantalum (Ta). A method of manufacturing a piezoelectric ceramic.
前記ペロブスカイト型酸化物に加えて、タングステンブロンズ型酸化物を含む組成物を含有する圧電磁器を製造する
ことを特徴とする請求項1記載の圧電磁器の製造方法。
Wherein in addition to the perovskite oxide, a manufacturing method of the piezoelectric ceramic according to claim 1 Symbol mounting, characterized in that to produce a piezoelectric ceramic containing a composition comprising a tungsten bronze-type oxide.
前記組成物における前記タングステンブロンズ型酸化物の含有量を5mol%以下とする
ことを特徴とする請求項記載の圧電磁器の製造方法。
The method for manufacturing a piezoelectric ceramic according to claim 2, wherein the content of the tungsten bronze oxide in the composition is 5 mol% or less.
長周期型周期表2族の元素と、ニオブおよびタンタルからなる群のうちの少なくともニオブとを含むタングステンブロンズ型酸化物を含有する圧電磁器を製造する
ことを特徴とする請求項または請求項3に記載の圧電磁器の製造方法。
And elements of the long form of the periodic table Group 2, claim 2 or claim 3, characterized in that to produce a piezoelectric ceramic containing a tungsten bronze-type oxide including at least niobium selected from the group consisting of niobium and tantalum A method for manufacturing a piezoelectric ceramic according to claim 1.
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