JP4001357B2

JP4001357B2 - Piezoelectric ceramic

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Publication number: JP4001357B2
Application number: JP2001146257A
Authority: JP
Inventors: 泰治宮内; 保石山; 勝七尾
Original assignee: TDK Corp
Current assignee: TDK Corp
Priority date: 2001-05-16
Filing date: 2001-05-16
Publication date: 2007-10-31
Anticipated expiration: 2021-05-16
Also published as: JP2002338352A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電共振子などに適した圧電磁器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
現在、圧電磁器を用いた圧電共振子は、フィルタ，レゾネータあるいはセンサなどに幅広く用いられている。特に、チタン酸鉛（ＰＴ）あるいはチタン酸ジルコン酸鉛（ＰＺＴ）などの圧電材料は、水晶などに代表される単結晶の圧電材料に比べて安価であり、ＣＤ−ＲＯＭ（Compact Disc-Read Only Memory ），ＨＤＤ（Hard Disk Drive ）あるいはＤＶＤ（Digital Versatile Disc）などの記録媒体の再生装置等において基準信号（クロック）を発生させるレゾネータとして広く用いられている。しかし、これらの圧電材料は鉛（Ｐｂ）を含有しているので、最近では環境への配慮から鉛を含有しない圧電材料の開発が望まれている。
【０００３】
鉛を含有しない圧電材料としては、例えば、タンタル酸化合物あるいはニオブ酸化合物などのペロブスカイト構造を有する化合物およびその固溶体（特開平７−８２０２４号公報）、イルメナイト構造を有する化合物およびその固溶体、ビスマス（Ｂｉ）を含む層状構造化合物またはタングステンブロンズ構造を有する化合物などが知られている。また、最近では、タングステンブロンズ構造を有する化合物とニオブ酸ナトリウムとの複合体について比較的高い機械的品質係数Ｑ_mが得られたとの報告もある（特開平９−１６５２６２号公報，特開平１０−２９７９６９号公報あるいは特開平１１−２４０７５９号公報など）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの鉛を含まない圧電材料は、鉛系の圧電材料に比べて圧電特性が低く、レゾネータなどの圧電共振子に用いる場合には、振動の起こりやすさを表すＱ_maxを更に大きくしなければならないという問題があった。このＱ_maxが大きいほど定電圧で安定した発振が可能となる。なお、Ｑ_maxというのは、位相角の最大値をθ_maxとしたときのｔａｎθ_maxである。すなわち、振動の起こりやすさを表す値であり、インピーダンスにおけるリアクタンスＸの絶対値をそのレジスタンスＲで除算した値（Ｑ＝｜Ｘ｜／Ｒ）の最大値である。
【０００５】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、大きなＱ_maxを得ることができ、低公害化、対環境性および生態学的見地からも優れた圧電磁器を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明による圧電磁器は、化１に示した磁器組成物を含有するものである。
【０００７】
本発明による圧電磁器では、化１に示した磁器組成物を含有しているので、大きなＱ_maxが得られる。
【００１０】
また、化１に示したＭａは、マグネシウム（Ｍｇ），カルシウム（Ｃａ），ストロンチウム（Ｓｒ）およびバリウム（Ｂａ）からなるアルカリ土類金属元素群のうちの少なくとも１種であることが好ましい。化１に示したＭｂとＭｄとの合計に対する、ＭａとＭｃとの合計の組成比（Ｍａ＋Ｍｃ）／（Ｍｂ＋Ｍｄ）は、モル比で、０．９５以上１．０５以下の範囲内であることが好ましい。
【００１１】
更に、この磁器組成物を主成分とし、副成分として、マンガン（Ｍｎ）を含む酸化物を、主成分の０．０１質量％以上１質量％以下の範囲内で含有することが好ましい。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【００１３】
本発明の一実施の形態に係る圧電磁器は、主成分として、パイロクロア型酸化物とペロブスカイト型酸化物とを含む磁器組成物を含有している。パイロクロア型酸化物とペロブスカイト型酸化物とは固溶していてもよく、固溶していなくてもよい。これにより、この圧電磁器では、Ｑ_maxを向上させることができるようになっている。
【００１４】
磁器組成物におけるパイロクロア型酸化物とペロブスカイト型酸化物との組成比は、モル比で化２に示した範囲内であることが好ましい。ｘが０．００５未満であると、パイロクロア型酸化物を複合化することによる効果、すなわちＱ_maxなどの特性向上を十分に図ることができず、ｘが０．０４以上であると、Ｑ_maxなどの圧電特性が低下してしまうからである。
【００１５】
【化２】
ｘＡ＋（１−ｘ）Ｂ
式中、Ａはパイロクロア型酸化物、Ｂはペロブスカイト型酸化物をそれぞれ表し、ｘは０．００５≦ｘ≦０．０４の範囲内の値である。
【００１６】
パイロクロア型酸化物は、第１の元素と第２の元素と酸素とからなり、その化学式は例えば化３で表される。なお、化３は化学量論組成で表したものであり、化学量論組成からずれていてもよい。
【化３】
Ｍａ₂Ｍｂ₂Ｏ₇
式中、Ｍａは第１の元素を表し、Ｍｂは第２の元素を表す。
【００１７】
第１の元素としては、例えば、アルカリ土類金属元素のうちの少なくとも１種を含むことが好ましく、中でも、マグネシウム，カルシウム，ストロンチウムおよびバリウムからなるアルカリ土類金属元素群のうちの少なくとも１種を含むことが好ましい。第２の元素としては、例えば、ニオブ，タンタルおよびバナジウムからなる群のうちの少なくとも１種を含むことが好ましい。これらの場合に、鉛を含有せずあるいは鉛の含有量を少なくして、より優れた圧電特性を得ることができるからである。
【００１８】
ペロブスカイト型酸化物は、第３の元素と第４の元素と酸素とからなり、その化学式は例えば化４で表される。なお、化４は化学量論組成で表したものであり、化学量論組成からずれていてもよい。
【化４】
ＭｃＭｄＯ₃
式中、Ｍｃは第３の元素を表し、Ｍｄは第４の元素を表す。
【００１９】
第３の元素としては、例えば、アルカリ金属元素のうちの少なくとも１種を含むことが好ましく、中でも、リチウム，ナトリウムおよびカリウムからなるアルカリ金属元素群のうちの少なくとも１種を含むことが好ましい。第４の元素としては、例えば、ニオブ，タンタルおよびバナジウムからなる群のうちの少なくとも１種を含むことが好ましい。これらの場合に、鉛を含有せずあるいは鉛の含有量を少なくして、より優れた圧電特性を得ることができるからである。なお、第４の元素と第２の元素とは、同一でもよく、異なっていてもよい。
【００２０】
第２の元素と第４の元素との合計に対する、第１の元素と第３の元素との合計の組成比（第１の元素＋第３の元素）／（第２の元素＋第４の元素）は、化学量論組成であればモル比で１であるが、化学量論組成でなくてもよい。但し、モル比で０．９５以上１．０５以下の範囲内であることが好ましい。化学量論組成からのずれが大きくなると、優れた圧電特性を得ることができないからである。
【００２１】
この圧電磁器は、また、主成分である上記磁器組成物に加え、副成分として、遷移金属元素および希土類金属元素のうちの少なくとも１種を含む酸化物を、主成分の０．０１質量％以上１質量％以下の範囲内で含有することが好ましい。焼結性を向上させることにより圧電特性をより向上させることができるからである。中でも、遷移金属元素のマンガンを含む酸化物が好ましい。この副成分の酸化物は、主成分の磁器組成物の粒界に存在していることもあるが、主成分の磁器組成物の一部に拡散して存在していることもある。
【００２２】
この圧電磁器は、例えば、圧電素子であるレゾネータなどの圧電共振子の材料として好ましく用いられる。
【００２３】
このような圧電磁器および圧電共振子は、例えば、次のようにして製造することができる。
【００２４】
まず、主成分の原料として、例えば、アルカリ土類金属元素のうちの少なくとも１種、ニオブ，タンタルおよびバナジウムからなる群のうちの少なくとも１種、並びにアルカリ金属元素のうちの少なくとも１種を含む酸化物粉末をそれぞれ用意する。また、副成分の原料として、必要に応じて、例えば遷移金属および希土類元素のうちの少なくとも１種を含む酸化物粉末を用意する。なお、これら主成分および副成分の原料には、酸化物でなく、炭酸塩あるいはシュウ酸塩のように焼成により酸化物となるものを用いてもよい。次いで、これら原料を十分に乾燥させたのち、最終組成が上述した範囲となるように秤量する。
【００２５】
続いて、例えば、秤量した原料をボールミルなどにより有機溶媒中または水中で十分に混合したのち、乾燥し、９００℃〜１２００℃で１時間〜４時間仮焼する。仮焼したのち、例えば、この仮焼物をボールミルなどにより有機溶媒中または水中で十分に粉砕し、再び乾燥して、一軸プレス成形機あるいは静水圧成形機（ＣＩＰ）などを用いプレス成形する。
【００２６】
成形したのち、例えば、この成形体を１２００℃〜１４５０℃で２時間〜６時間焼成する。焼成ののち、得られた焼結体を必要に応じて研磨し、分極用電極を設け、加熱したシリコーンオイル中で電界を印加して分極処理を行う。これにより、上述した圧電磁器が得られる。そののち、分極用電極を除去し、必要に応じてこの圧電磁器を加工して圧電基板を形成し、電極を蒸着することにより、圧電共振子が得られる。
【００２７】
このように本実施の形態によれば、パイロクロア型酸化物とペロブスカイト型酸化物とを含む磁器組成物を含有するようにしたので、Ｑ_maxを向上させることができ、安定した発振を得ることができる。よって、鉛を含有しない、あるいは鉛の含有量が少ない圧電磁器および圧電素子についても、利用の可能性を高めることができる。すなわち、焼成時における鉛の揮発が少なく、市場に流通し廃棄された後も環境中に鉛が放出される危険性が低い、低公害化、対環境性および生態学的見地から極めて優れた圧電磁器および圧電素子の活用を図ることができる。
【００２８】
特に、パイロクロア型酸化物とペロブスカイト型酸化物との組成比を、化２に示したようにｘＡ＋（１−ｘ）Ｂ（Ａはパイロクロア型酸化物、Ｂはペロブスカイト型酸化物）で表した場合に、モル比でｘが０．００５≦ｘ≦０．０４の範囲内となるようにすれば、より高い圧電特性を得ることができる。
【００２９】
また、パイロクロア型酸化物が、アルカリ土類金属元素のうちの少なくとも１種を含む第１の元素と、ニオブ，タンタルおよびバナジウムからなる群のうちの少なくとも１種を含む第２の元素と、酸素とからなるようにすれば、または、ペロブスカイト型酸化物が、アルカリ金属元素のうちの少なくとも１種を含む第３の元素と、ニオブ，タンタルおよびバナジウムからなる群のうちの少なくとも１種を含む第４の元素と、酸素とからなるようにすれば、より優れた圧電特性を得ることができる。
【００３０】
更に、第１の元素が、マグネシウム，カルシウム，ストロンチウムおよびバリウムからなるアルカリ土類金属元素群のうちの少なくとも１種を含むようにすれば、または、第３の元素が、リチウム，ナトリウムおよびカリウムからなるアルカリ金属元素群のうちの少なくとも１種を含むようにすれば、より優れた圧電特性を得ることができる。
【００３１】
加えて、副成分として遷移金属元素および希土類金属元素のうちの少なくとも１種を含む酸化物を、主成分の０．０１質量％以上１質量％以下の範囲内で含有するようにすれば、焼結性を向上させることができ、圧電特性をより向上させることができる。
【００３２】
【実施例】
更に、本発明の具体的な実施例について説明する。
【００３３】
（実施例１〜４）
実施例１〜４として、化５に示したパイロクロア型酸化物とペロブスカイト型酸化物とを含む磁器組成物を主成分として含有する圧電磁器を作製した。パイロクロア型酸化物にはニオブ酸カルシウムストロンチウムバリウムを用い、ペロブスカイト型酸化物にはニオブ酸ナトリウムを用いた。
【００３４】
【化５】

【００３５】
まず、主成分の原料として、炭酸ストロンチウム（ＳｒＣＯ₃）粉末、炭酸バリウム（ＢａＣＯ₃）粉末、炭酸カルシウム（ＣａＣＯ₃）粉末、炭酸ナトリウム（Ｎａ₂ＣＯ₃）粉末、および酸化ニオブ（Ｎｂ₂Ｏ₅）粉末をそれぞれ用意した。また、副成分の原料として、炭酸マンガン（ＭｎＣＯ₃）粉末を用意した。次いで、これら主成分および副成分の原料を十分に乾燥させ秤量したのち、ボールミルにより水中で５時間混合し、乾燥して原料混合粉末を得た。
【００３６】
その際、実施例１〜４で、化５における主成分の組成ｘ、すなわちパイロクロア型酸化物のモル比による含有量が表１に示した値となるように原料混合粉末の配合比を調整した。また、副成分の原料である炭酸マンガン粉末の混合量は、主成分の原料のうち炭酸塩をＣＯ₂が解離した酸化物に換算し、その換算した主成分の原料の合計質量に対して０．５質量％となるようにした。すなわち、圧電磁器における酸化マンガンの含有量は、実施例１〜４で表１に示したように、主成分に対して０．３１質量％となる。
【００３７】
【表１】

【００３８】
続いて、この原料混合粉末を１１００℃で２時間仮焼したのち、ボールミルを用いて水中で１５時間粉砕し、再び乾燥して、約４０ＭＰａの圧力で直径１７ｍｍの円柱状に成形し、更に約４００ＭＰａの圧力で静水圧成形した。
【００３９】
成形したのち、この成形体を１３２５℃で４時間焼成し、この焼成体をスライス加工およびラップ加工により厚さ０．６ｍｍの円板状とした。そののち、この円板の両面に銀ペーストを印刷して６５０℃で焼き付けて分極用電極を形成し、１５０℃のシリコーンオイル中で７ｋＶ／ｍｍの電界を１５分間印加して分極処理を行った。これにより、実施例１〜４の圧電磁器を得た。
【００４０】
得られた実施例１〜４の圧電磁器について、圧電特性として、円板状振動子の径方向振動の電気機械結合係数ｋｒ、その時のＱ_max、および比誘電率εｒを測定した。電気機械結合係数ｋｒおよびＱ_maxは、インピーダンスアナライザー（ヒューレット・パッカード社製ＨＰ４１９４Ａ）を用いて共振反共振法により測定し、電気機械結合係数ｋｒはＥＭＡＳ−６１００に準じて求めた。比誘電率εｒはＬＣＲメータ（ヒューレットパカード社製ＨＰ４２８４Ａ）により測定した。それらの結果を表１に示す。
【００４１】
また、本実施例に対する比較例１として、ペロブスカイト型酸化物のニオブ酸ナトリウムＮａＮｂＯ₃主成分としたことを除き、他は本実施例と同様にして圧電磁器を作製した。すなわち、比較例１は、化５における組成ｘが零の場合である。なお、副成分の原料である炭酸マンガン粉末の混合量は、本実施例と同様に、酸化物に換算した主成分の原料の合計質量の０．５質量％とした。すなわち、圧電磁器における酸化マンガンの含有量は、主成分に対する質量％で表１に示したようになる。比較例１についても、本実施例と同様にして、径方向振動の電気機械結合係数ｋｒ、その時のＱ_max、および比誘電率εｒを測定した。それらの結果についても表１に合わせて示す。
【００４２】
表１に示したように、実施例１〜４によれば、Ｑ_maxおよび比誘電率εｒについて、比較例１よりも大きな値が得られた。すなわち、パイロクロア型酸化物とペロブスカイト型酸化物とを含む磁器組成物を含有するようにすれば、Ｑ_maxおよび比誘電率εｒなどの圧電特性を向上させることができることが分かった。
【００４３】
また、Ｑ_maxは、ｘの値、すなわちパイロクロア型酸化物の含有量が増加するに従って大きくなり、極大値を示したのち、小さくなる傾向が見られた。更に、電気機械結合係数ｋｒは、ｘの値、すなわちパイロクロア型酸化物の含有量が増加するに従って小さくなる傾向が見られた。なお、比誘電率εｒは、ｘの値、すなわちパイロクロア型酸化物の含有量が増加するに従って大きくなる傾向が見られた。すなわち、ｘの値が０．００５≦ｘ≦０．０４の範囲内となるようにすれば、より優れた圧電特性を得られることが分かった。
【００４４】
（実施例５〜８）
実施例５〜８として、化６に示した磁器組成物を主成分として含有するようにしたことを除き、他は実施例１〜４と同様にして圧電磁器を作製した。なお、化６に示した磁器組成物は、化５におけるｘを０．０１とし、パイロクロア型酸化物のバリウム，ストロンチウムおよびカルシウムの組成ｓ，ｔ，ｕを実施例５〜８で表２に示したように変化させたものである。
【００４５】
【化６】

【００４６】
【表２】

【００４７】
実施例５〜８についても、実施例１〜４と同様にして、円板状振動子の径方向振動の電気機械結合係数ｋｒ、その時のＱ_max、および比誘電率εｒを測定した。それらの結果を実施例２の結果と共に表２に示す。
【００４８】
表２に示したように、実施例５〜８によれば、実施例２と同等の結果が得られた。すなわち、パイロクロア型酸化物の組成を変えても、Ｑ_maxおよび比誘電率εｒなどの圧電特性を向上させることができ、更に、その組成を最適化すれば、より大きなＱ_maxを得られることが分かった。
【００４９】
（実施例９〜１２）
実施例９〜１２として、化７に示した磁器組成物を主成分として含有するようにしたことを除き、他は実施例１〜４と同様にして圧電磁器を作製した。化７に示した磁器組成物は、化５におけるｘを０．０１とし、ペロブスカイト型酸化物としてニオブ酸ナトリウムＮａＮｂＯ₃に加えてＭc1ＮｂＯ₃を含むものである。なお、Ｍc1はナトリウム以外の第３の元素を表しており、実施例９，１０ではＭc1をリチウムとし、原料には炭酸リチウム（Ｌｉ₂ＣＯ₃）粉末を用い、実施例１１，１２ではＭc1をカリウムとし、原料には炭酸カリウム（Ｋ₂ＣＯ₃）粉末を用いた。また、Ｍc1ＮｂＯ₃の含有量ｙは実施例９〜１２で表３に示したように変化させた。
【００５０】
【化７】

【００５１】
【表３】

【００５２】
実施例９〜１２についても、実施例１〜４と同様にして、円板状振動子の径方向振動の電気機械結合係数ｋｒ、その時のＱ_max、および比誘電率εｒを測定した。それらの結果を実施例２の結果と共に表３に示す。
【００５３】
表３に示したように、実施例９〜１２によれば、実施例２と同等またはそれ以上の結果が得られた。特に、第３の元素としてナトリウムとカリウムとを含む実施例１０，１１によれば、より大きなＱ_maxが得られた。すなわち、ペロブスカイト型酸化物の組成を変えても、Ｑ_maxおよび比誘電率εｒなどの圧電特性を向上させることができ、更に、その組成を最適化すれば、より大きなＱ_maxを得られることが分かった。
【００５４】
なお、上記実施例では、パイロクロア型酸化物およびペロブスカイト型酸化物の組成、あるいはそれらの組成比についていくつかの例を挙げて具体的に説明したが、他のパイロクロア型酸化物あるいは他のペロブスカイト型酸化物を用いても、またはそれらの組成比を変えても、同様の結果を得ることができる。
【００５５】
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形することができる。例えば、上記実施の形態および実施例では、パイロクロア型酸化物とペロブスカイト型酸化物との磁器組成物を含有する場合について説明したが、この磁器組成物にパイロクロア型酸化物およびペロブスカイト型酸化物以外の他の成分を更に含んでいてもよい。
【００５６】
また、上記実施の形態および実施例では、主成分の磁器組成物が第１の元素としてアルカリ土類金属元素のうちの少なくとも１種を含み、第２の元素としてニオブ，タンタルおよびバナジウムからなる群のうちの少なくとも１種を含み、第３の元素としてアルカリ金属元素のうちの少なくとも１種を含み、第４の元素としてニオブ，タンタルおよびバナジウムからなる群のうちの少なくとも１種を含む場合について説明したが、これら第１の元素，第２の元素，第３の元素および第４の元素は、これら以外の他の元素を更に含んでいてもよい。
【００５７】
更に、上記実施の形態および実施例では、主成分の磁器組成物に加えて副成分を含む場合について説明したが、本発明は、主成分の磁器組成物を含んでいれば副成分を含まない場合についても広く適用することができる。また、他の副成分を含む場合についても同様に適用することができる。
【００５８】
加えて、上記実施の形態および実施例では、圧電素子として圧電共振子を例に挙げて説明したが、他の圧電素子についても本発明を適用することができる。
【００５９】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項１ないし請求項４のいずれかに記載の圧電磁器によれば、化１に示した磁器組成物を含有するようにしたので、Ｑ_maxを向上させることができ、安定した発振を得ることができる。よって、鉛を含有しない、あるいは鉛の含有量が少ない圧電磁器および圧電素子についても、利用の可能性を高めることができる。すなわち、焼成時における鉛の揮発が少なく、市場に流通し廃棄された後も環境中に鉛が放出される危険性が低い、低公害化、対環境性および生態学的見地から極めて優れた圧電磁器および圧電素子の活用を図ることができる。
【００６２】
また、請求項２ないし請求項４のいずれかに記載の圧電磁器によれば、化１に示したＭａが、マグネシウム，カルシウム，ストロンチウムおよびバリウムからなるアルカリ土類金属元素群のうちの少なくとも１種を含むようにしたので、より優れた圧電特性を得ることができる。
【００６３】
加えて、請求項４記載の圧電磁器によれば、副成分としてマンガンを含む酸化物を、主成分の０．０１質量％以上１質量％以下の範囲内で含有するようにしたので、焼結性を向上させることができ、圧電特性をより向上させることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a piezoelectric ceramic suitable for a piezoelectric resonator and the like.
[0002]
[Prior art]
At present, piezoelectric resonators using piezoelectric ceramics are widely used in filters, resonators, sensors, and the like. In particular, a piezoelectric material such as lead titanate (PT) or lead zirconate titanate (PZT) is cheaper than a single crystal piezoelectric material represented by quartz or the like, and is a CD-ROM (Compact Disc-Read Only). It is widely used as a resonator for generating a reference signal (clock) in a reproducing apparatus for a recording medium such as a memory (HDD), a hard disk drive (HDD), or a DVD (digital versatile disc). However, since these piezoelectric materials contain lead (Pb), recently, development of piezoelectric materials not containing lead has been desired for environmental considerations.
[0003]
Examples of the lead-free piezoelectric material include a compound having a perovskite structure such as a tantalate compound or a niobate compound and a solid solution thereof (Japanese Patent Laid-Open No. 7-82024), a compound having an ilmenite structure and a solid solution thereof, bismuth (Bi ) Or a compound having a tungsten bronze structure is known. Recently, there has been a report that a relatively high mechanical quality factor Q _m was obtained for a complex of a compound having a tungsten bronze structure and sodium niobate (Japanese Patent Laid-Open Nos. 9-165262 and 10- No. 297969 or JP-A-11-240759).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, these lead-free piezoelectric materials have lower piezoelectric characteristics than lead-based piezoelectric materials, and when used for piezoelectric resonators such as resonators, the Q _max representing the likelihood of vibration is further increased. There was a problem that had to be. The larger Q _max is, the more stable oscillation is possible at a constant voltage. Note that Q _max is tan θ _max when the maximum value of the phase angle is θ _max . That is, it is a value representing the likelihood of vibration, and is the maximum value of the value (Q = | X | / R) obtained by dividing the absolute value of reactance X in impedance by its resistance R.
[0005]
The present invention has been made in view of such problems, and an object of the present invention is to provide a piezoelectric ceramic that can obtain a large Q _max and is excellent in terms of low pollution, environmental friendliness, and ecology. is there.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The piezoelectric ceramic according to the present invention contains the porcelain composition shown in Chemical formula 1 .
[0007]
In the piezoelectric ceramic according to the present invention, since the ceramic composition shown in Chemical Formula 1 is contained, a large Q _max can be obtained.
[0010]
Further, reduction Ma shown in 1, magnesium (Mg), calcium (Ca), is preferably at least one of the alkaline earth metal element group consisting of strontium (Sr) and barium (Ba). The total composition ratio ( Ma + Mc ) / ( Mb + Md ) of Ma and Mc with respect to the sum of Mb and Md shown in Chemical Formula 1 is within a range of 0.95 to 1.05 in terms of molar ratio. It is preferable that
[0011]
Moreover, this ceramic composition as a main component, as a subcomponent, an oxide containing manganese (Mn), is preferably contained in the range below 1 wt% 0.01 wt% of the main component.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0013]
The piezoelectric ceramic according to one embodiment of the present invention contains a porcelain composition containing a pyrochlore oxide and a perovskite oxide as main components. The pyrochlore type oxide and the perovskite type oxide may be in solid solution or may not be in solution. Thereby, in this piezoelectric ceramic, _Qmax can be improved.
[0014]
The composition ratio of the pyrochlore type oxide to the perovskite type oxide in the porcelain composition is preferably within the range shown in Chemical Formula 2 in terms of molar ratio. When x is less than 0.005, the effect of compounding the pyrochlore type oxide, that is, the characteristics such as Q _max cannot be sufficiently improved, and when x is 0.04 or more, Q _max This is because the piezoelectric characteristics such as are deteriorated.
[0015]
[Chemical 2]
xA + (1-x) B
In the formula, A represents a pyrochlore type oxide, B represents a perovskite type oxide, and x is a value within a range of 0.005 ≦ x ≦ 0.04.
[0016]
The pyrochlore type oxide is composed of a first element, a second element, and oxygen, and its chemical formula is represented by, for example, Chemical Formula 3. Chemical formula 3 is expressed in stoichiometric composition, and may deviate from the stoichiometric composition.
[Chemical 3]
Ma ₂ Mb ₂ O ₇
In the formula, Ma represents the first element, and Mb represents the second element.
[0017]
As the first element, for example, it is preferable to contain at least one of alkaline earth metal elements, and among them, at least one of the alkaline earth metal element group consisting of magnesium, calcium, strontium and barium is preferable. It is preferable to include. For example, the second element preferably includes at least one selected from the group consisting of niobium, tantalum, and vanadium. This is because in these cases, it is possible to obtain more excellent piezoelectric characteristics without containing lead or by reducing the lead content.
[0018]
The perovskite oxide is composed of a third element, a fourth element, and oxygen, and its chemical formula is represented by, for example, Chemical formula 4. In addition, Chemical formula 4 is represented by a stoichiometric composition, and may deviate from the stoichiometric composition.
[Formula 4]
McMdO ₃
In the formula, Mc represents a third element, and Md represents a fourth element.
[0019]
As a 3rd element, it is preferable that at least 1 sort (s) of an alkali metal element is included, for example, and it is preferable to contain at least 1 sort (s) in the alkali metal element group which consists of lithium, sodium, and potassium among these. For example, the fourth element preferably includes at least one selected from the group consisting of niobium, tantalum, and vanadium. This is because in these cases, it is possible to obtain more excellent piezoelectric characteristics without containing lead or by reducing the lead content. Note that the fourth element and the second element may be the same or different.
[0020]
The total composition ratio of the first element and the third element to the total of the second element and the fourth element (first element + third element) / (second element + fourth element) The element) has a molar ratio of 1 if it is a stoichiometric composition, but it does not have to be a stoichiometric composition. However, the molar ratio is preferably in the range of 0.95 to 1.05. This is because when the deviation from the stoichiometric composition becomes large, excellent piezoelectric characteristics cannot be obtained.
[0021]
In addition to the above-described porcelain composition as a main component, this piezoelectric ceramic contains, as a subcomponent, an oxide containing at least one of a transition metal element and a rare earth metal element in an amount of 0.01% by mass or more of the main component. It is preferable to contain within 1 mass% or less. This is because the piezoelectric characteristics can be further improved by improving the sinterability. Among these, an oxide containing manganese as a transition metal element is preferable. The subcomponent oxide may be present at the grain boundaries of the main component porcelain composition, but may be diffused into a part of the main component porcelain composition.
[0022]
This piezoelectric ceramic is preferably used as a material for a piezoelectric resonator such as a resonator that is a piezoelectric element.
[0023]
Such a piezoelectric ceramic and a piezoelectric resonator can be manufactured as follows, for example.
[0024]
First, as a main component raw material, for example, an oxidation containing at least one of alkaline earth metal elements, at least one of the group consisting of niobium, tantalum and vanadium, and at least one of alkali metal elements Prepare each powder. Moreover, as an auxiliary component material, for example, an oxide powder containing at least one of a transition metal and a rare earth element is prepared as necessary. The raw materials for these main components and subcomponents may be those that become oxides upon firing, such as carbonates or oxalates, instead of oxides. Next, these raw materials are sufficiently dried, and then weighed so that the final composition is in the above-described range.
[0025]
Subsequently, for example, the weighed raw materials are sufficiently mixed in an organic solvent or water using a ball mill or the like, then dried and calcined at 900 ° C. to 1200 ° C. for 1 hour to 4 hours. After calcining, for example, the calcined product is sufficiently pulverized in an organic solvent or water using a ball mill or the like, dried again, and press-molded using a uniaxial press molding machine or a hydrostatic pressure molding machine (CIP).
[0026]
After molding, for example, the compact is fired at 1200 to 1450 ° C. for 2 to 6 hours. After firing, the obtained sintered body is polished as necessary, provided with a polarization electrode, and subjected to polarization treatment by applying an electric field in heated silicone oil. Thereby, the piezoelectric ceramic mentioned above is obtained. After that, the piezoelectric electrode is obtained by removing the polarization electrode, processing the piezoelectric ceramic as necessary to form a piezoelectric substrate, and depositing the electrode.
[0027]
As described above, according to the present embodiment, since the porcelain composition containing the pyrochlore oxide and the perovskite oxide is contained, Q _max can be improved and stable oscillation can be obtained. it can. Therefore, it is possible to increase the possibility of use of piezoelectric ceramics and piezoelectric elements that do not contain lead or have a low lead content. In other words, there is little volatilization of lead at the time of firing, and the risk of lead being released into the environment is low even after it has been distributed to the market and discarded. It is extremely excellent in terms of low pollution, environmental friendliness, and ecological viewpoint. Utilization of porcelain and piezoelectric elements can be achieved.
[0028]
In particular, when the composition ratio of the pyrochlore type oxide and the perovskite type oxide is expressed by xA + (1-x) B (A is a pyrochlore type oxide and B is a perovskite type oxide) as shown in Chemical Formula 2. In addition, if the molar ratio x is in the range of 0.005 ≦ x ≦ 0.04, higher piezoelectric characteristics can be obtained.
[0029]
Further, the pyrochlore type oxide includes a first element containing at least one of alkaline earth metal elements, a second element containing at least one of the group consisting of niobium, tantalum and vanadium, oxygen Or the perovskite oxide includes a third element containing at least one alkali metal element and at least one selected from the group consisting of niobium, tantalum and vanadium. If the element 4 is composed of oxygen and oxygen, more excellent piezoelectric characteristics can be obtained.
[0030]
Furthermore, if the first element includes at least one of the alkaline earth metal element group consisting of magnesium, calcium, strontium, and barium, or the third element includes lithium, sodium, and potassium. If at least one kind of the alkali metal element group to be included is included, more excellent piezoelectric characteristics can be obtained.
[0031]
In addition, if an oxide containing at least one of a transition metal element and a rare earth metal element is contained as a subcomponent within a range of 0.01% by mass to 1% by mass of the main component, the firing The crystallinity can be improved and the piezoelectric characteristics can be further improved.
[0032]
【Example】
Furthermore, specific examples of the present invention will be described.
[0033]
(Examples 1-4)
As Examples 1 to 4, piezoelectric ceramics containing as a main component a porcelain composition containing the pyrochlore oxide and the perovskite oxide shown in Chemical Formula 5 were prepared. Calcium strontium barium niobate was used for the pyrochlore type oxide, and sodium niobate was used for the perovskite type oxide.
[0034]
[Chemical formula 5]

[0035]
First, strontium carbonate (SrCO ₃ ) powder, barium carbonate (BaCO ₃ ) powder, calcium carbonate (CaCO ₃ ) powder, sodium carbonate (Na ₂ CO ₃ ) powder, and niobium oxide (Nb ₂ O _{5) are used as the main components.} ) Prepared each powder. In addition, manganese carbonate (MnCO ₃ ) powder was prepared as a raw material for the accessory component. Next, the raw materials of the main component and subcomponent were sufficiently dried and weighed, then mixed in water for 5 hours by a ball mill, and dried to obtain a raw material mixed powder.
[0036]
At that time, in Examples 1 to 4, the mixing ratio of the raw material mixed powder was adjusted so that the composition x of the main component in Chemical Formula 5, that is, the content by the molar ratio of the pyrochlore type oxide became the value shown in Table 1. . Further, the mixing amount of the manganese carbonate powder which is a raw material of the subcomponent is 0 with respect to the total mass of the converted main component raw material by converting the carbonate of the main component raw material into an oxide in which CO ₂ is dissociated. .5% by mass. That is, the content of manganese oxide in the piezoelectric ceramic is 0.31% by mass with respect to the main component as shown in Table 1 in Examples 1 to 4.
[0037]
[Table 1]

[0038]
Subsequently, this raw material mixed powder was calcined at 1100 ° C. for 2 hours, then pulverized in water for 15 hours using a ball mill, dried again, and formed into a cylindrical shape having a diameter of 17 mm at a pressure of about 40 MPa. Hydrostatic pressing was performed at a pressure of 400 MPa.
[0039]
After molding, this molded body was fired at 1325 ° C. for 4 hours, and the fired body was formed into a disk shape having a thickness of 0.6 mm by slicing and lapping. After that, a silver paste was printed on both sides of this disk and baked at 650 ° C. to form a polarization electrode, and a polarization treatment was performed by applying an electric field of 7 kV / mm in 150 ° C. silicone oil for 15 minutes. . This obtained the piezoelectric ceramic of Examples 1-4.
[0040]
For the obtained piezoelectric ceramics of Examples 1 to 4, as the piezoelectric characteristics, the electromechanical coupling coefficient kr of the radial vibration of the disk-shaped vibrator, the Q _max at that time, and the relative dielectric constant εr were measured. Electromechanical coupling factor kr and Q _max are determined by the resonance-antiresonance method using an impedance analyzer (Hewlett-Packard HP4194A), the electromechanical coupling factor kr is determined according to EMAS-6100. The relative dielectric constant εr was measured by an LCR meter (HP4284A manufactured by Hewlett-Packard). The results are shown in Table 1.
[0041]
Further, as Comparative Example 1 for this example, a piezoelectric ceramic was fabricated in the same manner as in this example, except that the main component was sodium niobate NaNbO ₃ as a perovskite oxide. That is, Comparative Example 1 is a case where the composition x in Chemical Formula 5 is zero. In addition, the mixing amount of the manganese carbonate powder, which is a raw material of the subcomponent, was set to 0.5% by mass of the total mass of the main component raw materials converted into oxides, as in this example. That is, the content of manganese oxide in the piezoelectric ceramic is as shown in Table 1 in mass% with respect to the main component. Also in Comparative Example 1, the electromechanical coupling coefficient kr of radial vibration, Q _max at that time, and relative dielectric constant εr were measured in the same manner as in this example. The results are also shown in Table 1.
[0042]
As shown in Table 1, according to Examples 1 to 4, values larger than those of Comparative Example 1 were obtained for Q _max and relative dielectric constant εr. That is, it has been found that if a ceramic composition containing a pyrochlore type oxide and a perovskite type oxide is contained, piezoelectric characteristics such as Q _max and relative dielectric constant εr can be improved.
[0043]
In addition, Q _max increased as the value of x, that is, the content of the pyrochlore type oxide, increased, showed a tendency to decrease after showing the maximum value. Furthermore, the electromechanical coupling coefficient kr tended to decrease as the value of x, that is, the content of the pyrochlore oxide increased. The relative dielectric constant εr tended to increase as the value of x, that is, the content of the pyrochlore oxide increased. That is, it has been found that if the value of x is in the range of 0.005 ≦ x ≦ 0.04, more excellent piezoelectric characteristics can be obtained.
[0044]
(Examples 5 to 8)
As examples 5-8, piezoelectric ceramics were produced in the same manner as in examples 1-4, except that the ceramic composition shown in Chemical formula 6 was contained as the main component. In the porcelain composition shown in Chemical formula 6, x in chemical formula 5 is 0.01, and compositions s, t, and u of pyrochlore oxide barium, strontium and calcium are shown in Table 2 in Examples 5-8. It has been changed.
[0045]
[Chemical 6]

[0046]
[Table 2]

[0047]
For Examples 5 to 8, as in Examples 1 to 4, the electromechanical coupling coefficient kr of the radial vibration of the disk-shaped vibrator, Q _max at that time, and relative dielectric constant εr were measured. The results are shown in Table 2 together with the results of Example 2.
[0048]
As shown in Table 2, according to Examples 5 to 8, results equivalent to Example 2 were obtained. That is, even if the composition of the pyrochlore type oxide is changed, the piezoelectric characteristics such as Q _max and the relative dielectric constant εr can be improved. Further, if the composition is optimized, a larger Q _max can be obtained. I understood.
[0049]
(Examples 9 to 12)
As Examples 9-12, piezoelectric ceramics were produced in the same manner as in Examples 1-4 except that the ceramic composition shown in Chemical Formula 7 was contained as the main component. Ceramic composition represented by Chemical Formula 7, and 0.01 to x in formula 5, is intended to include Mc1NbO ₃ in addition to sodium niobate NaNbO ₃ as perovskite oxides. Mc1 represents a third element other than sodium. In Examples 9 and 10, Mc1 is lithium, lithium carbonate (Li ₂ CO ₃ ) powder is used as a raw material, and in Examples 11 and 12, Mc1 is Potassium carbonate (K ₂ CO ₃ ) powder was used as a raw material. Further, the content y of Mc1NbO ₃ was changed as shown in Table 3 in Examples 9-12.
[0050]
[Chemical 7]

[0051]
[Table 3]

[0052]
Also in Examples 9 to 12, as in Examples 1 to 4, the electromechanical coupling coefficient kr of the radial vibration of the disc-shaped vibrator, the Q _max at that time, and the relative dielectric constant εr were measured. The results are shown in Table 3 together with the results of Example 2.
[0053]
As shown in Table 3, according to Examples 9 to 12, results equal to or higher than those of Example 2 were obtained. In particular, according to Examples 10 and 11 containing sodium and potassium as the third element, a larger Q _max was obtained. That is, even if the composition of the perovskite oxide is changed, the piezoelectric characteristics such as Q _max and the relative dielectric constant εr can be improved. Further, if the composition is optimized, a larger Q _max can be obtained. I understood.
[0054]
In the above embodiment, the composition of the pyrochlore type oxide and the perovskite type oxide, or the composition ratio thereof has been specifically described with some examples, but other pyrochlore type oxides or other perovskite type oxides have been described. Similar results can be obtained by using oxides or changing their composition ratio.
[0055]
The present invention has been described with reference to the embodiment and examples. However, the present invention is not limited to the above embodiment and example, and various modifications can be made. For example, in the above-described embodiments and examples, the case where a porcelain composition of a pyrochlore type oxide and a perovskite type oxide has been described, but the porcelain composition has a composition other than the pyrochlore type oxide and the perovskite type oxide. It may further contain other components.
[0056]
In the above-described embodiments and examples, the main component porcelain composition includes at least one of alkaline earth metal elements as the first element, and the group consisting of niobium, tantalum, and vanadium as the second element. And at least one of alkali metal elements as the third element and at least one of the group consisting of niobium, tantalum and vanadium as the fourth element. However, these 1st element, 2nd element, 3rd element, and 4th element may further contain other elements other than these.
[0057]
Further, in the above-described embodiments and examples, the case where the subcomponent is included in addition to the main component porcelain composition has been described. However, the present invention does not include the subcomponent if the main component porcelain composition is included. The case can be widely applied. The same applies to the case where other subcomponents are included.
[0058]
In addition, in the above-described embodiments and examples, a piezoelectric resonator has been described as an example of a piezoelectric element, but the present invention can also be applied to other piezoelectric elements.
[0059]
【The invention's effect】
As described above, according to the piezoelectric ceramic according to any one of claims 1 to 4 , since the porcelain composition represented by Chemical Formula 1 is contained, Q _max can be improved, Stable oscillation can be obtained. Therefore, it is possible to increase the possibility of use of piezoelectric ceramics and piezoelectric elements that do not contain lead or have a low lead content. In other words, there is little volatilization of lead at the time of firing, and the risk of lead being released into the environment is low even after it has been distributed to the market and discarded. It is extremely excellent in terms of low pollution, environmental friendliness, and ecological viewpoint. Utilization of porcelain and piezoelectric elements can be achieved.
[0062]
Further, according to the piezoelectric ceramic according to any one of claims 2 to 4, of 1 Ma shown in the magnesium, calcium, at least one of the alkaline earth metal element group consisting of strontium and barium since to include, it can be obtained good Ri excellent piezoelectric characteristics.
[0063]
In addition, according to the piezoelectric ceramic according to claim 4 , since the oxide containing manganese as a subsidiary component is contained within the range of 0.01% by mass to 1% by mass of the main component, sintering is performed. Performance can be improved, and piezoelectric characteristics can be further improved.

Claims

Piezoelectric ceramic characterized by containing a ceramic composition represented by Chemical Formula 1.

(In the formula, Ma represents at least one of alkaline earth metal elements, and Mb represents at least one of the group consisting of niobium (Nb), tantalum (Ta), and vanadium (V). Mc represents It represents sodium (Na) or sodium and potassium (K) or lithium (Li), and Md represents at least one member selected from the group consisting of niobium (Nb), tantalum (Ta) and vanadium (V). Is a value within the range of 0.005 ≦ x ≦ 0.04.)

Ma shown in the Formula 1, a request, which is a magnesium (Mg), calcium (Ca), strontium (Sr) and at least one of alkaline earth metal element group consisting of barium (Ba) Item 1. A piezoelectric ceramic according to item 1 .

The composition ratio ( Ma + Mc ) / ( Mb + Md ) of the sum of Ma and Mc to the sum of Mb and Md shown in Chemical Formula 1 is 0.95 or more in terms of a molar ratio. The piezoelectric ceramic according to claim 1, wherein the piezoelectric ceramic is within a range of 05 or less.

The ceramic composition contains the porcelain composition as a main component, and further contains an oxide containing manganese (Mn) as a subcomponent within a range of 0.01% by mass to 1% by mass of the main component. The piezoelectric ceramic according to any one of claims 1 to 3 .