JP4211551B2 - アルデヒド捕捉剤及びアルデヒド捕捉塗工材 - Google Patents

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本発明は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒドを捕捉除去するためのアルデヒド捕捉剤及びアルデヒド捕捉塗工材に関するものである。
住宅等の建築物の室内において、空気中のホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒドが、居住者の健康に害を及ぼすことが問題になっており、空気中のアルデヒドを効率的に捕捉除去できるアルデヒド捕捉剤が要望されている。
従来は、アルデヒド吸着用に、活性炭などの多孔質剤が用いられている。しかし、活性炭を溶液に混合し、塗工材とする際、活性炭の孔へ溶質が浸入し、塗工して製品となった際、溶質の孔への侵入分が、本来の吸着能力を損なわせるという問題があった。
そこで、活性炭とホットメルト剤をシートに散布後、他のシートと熱プレスしてシーティングするなどの、溶液状の塗工材としない方法が提案されている(特許文献1)。しかし、この様な方法によるものは、汎用性に乏しく、壁面や物品表面などへの塗布などが容易な塗工材としうるアルデヒド捕捉剤が要望されている。
下記は本発明に関連する先行技術文献情報である。
特開平10−99421号公報
本発明は、従来の技術における上記のような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、溶液との混合の際、多孔質剤へ溶質が侵入しない様にすることにより、溶液状の塗工材が提供可能であり、壁面や物品表面などへの塗布により簡便にアルデヒド捕捉機能を付与可能なアルデヒド捕捉剤と、それを用いたアルデヒド捕捉塗工材とを提供することにある。
本発明は、吸水性ポリマーからなる殻の内部に、多孔質剤を内包したマイクロカプセルからなり、前記吸水性ポリマーは、水不溶性かつ該吸水性ポリマー自身の体積を超える体積の水分を内部に吸収貯蔵可能なポリマーであり、前記多孔質剤は、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、ラジオライト、珪藻土、焼成タルクからなる群から選ばれた一つ以上の材料からなる多孔質剤であることを特徴とするアルデヒド捕捉剤である。
また、上記アルデヒド捕捉剤が分散されたアルデヒド捕捉塗工材である。
本発明のアルデヒド捕捉剤は、吸水性ポリマーからなる殻の内部に、多孔質剤を内包したマイクロカプセルとしたことにより、溶液との混合時に多孔質剤の孔部への溶質の侵入が防げるため、本来アルデヒドを捕捉するために必要な孔部を保護することが可能となった。
しかも、アルデヒドは易水溶解性のため、マイクロカプセルの殻である吸水性ポリマーが雰囲気から吸収した水分に溶解され、その水分が内包された多孔質剤へ伝わることにより、アルデヒドが多孔質剤の孔部に吸着されて捕捉されるので、アルデヒド捕捉機能を有効に発揮することができる。
従って、本発明のアルデヒド捕捉剤を、溶液と混合した塗工材の形として、壁面や物品表面などへ塗布することにより、優れたアルデヒド捕捉機能を簡便に付与することが可能となった。
マイクロカプセルの殻に用いられる吸水性ポリマーとしては、水酸基やカルボキシル基等の親水性の官能基を多く含む比較的疎な構造の物質であって、自身の体積を超える多量の水分を内部に吸収貯蔵可能な物質であればよく、公知の一般的なものが用いられる。
この吸水性ポリマーとしては具体的には、例えば、澱粉−アクリル酸グラフト重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト重合体、セルロース−アクリロニトリルグラフト重合体、ポリビニルアルコール架橋重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、アクリル酸メチル−酢酸ビニル共重合体鹸化物等が用いられる。
また、馬鈴薯澱粉やデキストリン類、コラーゲン(膠質)、ゼラチン、カゼイン、キトサン等の天然物を用いることもでき、これらの吸水性ポリマーはそれぞれを単独で、または2種以上を任意に混合して使用することができる。
内包剤である多孔質剤は、例えば活性炭、シリカゲル、ゼオライト、ラジオライト、珪藻土、焼成タルク等の様に、大きな比表面積を有する多孔質の親水性無機物質の粒子からなる物質が用いられる。
吸水性ポリマーによって多孔質剤を被覆する殻を形成する方法としては、例えば界面重合法、in situ重合法、コアセルベーション法、液中乾燥法、気中懸濁被覆法、噴霧乾燥法、液中硬化被覆法等が知られている。
いずれの製法や材料による場合であっても、殻の構成材料である樹脂自体が水溶性である場合、架橋等の手段を用いて水不溶化させることが望ましい。水溶性樹脂の水不溶化の手段としては公知の技術を用い、例えばイソシアネート化合物又はエポキシ化合物等の架橋剤を共存させ、各架橋剤の架橋条件にあわせて架橋構造をとらせることができる。
殻と内包剤の重量比率としては、殻が10〜90重量%、より好ましくは10〜60重量%、内包剤である多孔質剤が90〜10重量%、より好ましくは90〜40重量%の範囲内とすることが好ましい。
マイクロカプセルの粒径については、本発明において特に制限はないが、あまり小さ過ぎると、溶液と混合して塗工材を調製した際に、溶液の増粘を引き起こし、逆にあまり大き過ぎると、塗工適性が悪化したり、塗膜の表面が極端に粗面化したりする原因となるので、一般的には、平均粒径0.1〜100μm程度とすることが望ましい。
本発明のアルデヒド捕捉塗工材は、以上に詳述したマイクロカプセル型のアルデヒド捕捉剤を、任意の溶媒と任意の溶質からなる溶液と混合して分散させたものである。溶媒及び溶質は、塗工材の用途に応じて任意に選べば良い。なお、上記の溶液は、いわゆる真溶液のみならず、エマルジョンのような分散液であっても勿論構わない。
以下に本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げて更に詳細に説明する。
<マイクロカプセルの調製>
シクロヘキサン100重量部に平均粒径5μmの活性炭を5重量部ホモブレンダーにて20分間分散し、これを一次分散液とした。これにアクリル酸ナトリウムを20重量部添加し、保護コロイド作用としてポリビニルアルコールを0.2重量部加え、触媒投入後重合を開始した。重合終了後、ポリアクリル酸ナトリウムを殻とし活性炭を内包するマイクロカプセルを取り出し、乾燥後、平均粒径7μmの粒状のマイクロカプセルが得られた。
<塗工材の調製>
上記のマイクロカプセル10重量部を、固形分50重量%のアクリル系樹脂水性エマルジョン100重量部と混合したところ、増粘したりゲル化したりすることなく、良好な塗工適性を有する水性樹脂塗工材が得られた。
<アルデヒド捕捉機能の検証>
上記の塗工材を、165mm角のガラス板に乾燥後の塗布量100g/mに塗布した試料について、「JIS A 1901」に準拠し、ホルムアルデヒド捕捉能力の測定を行った。条件は、内容積20lのチャンバー内に上記試料をフォルダーに設置し、500μg/m換算のホルムアルデヒドを注入する。温度は40℃に加熱する。72時間経過後、ホルムアルデヒドの濃度を測定したところ、23μg/mであり、ホルムアルデヒドの捕捉率は95.4%であった。なお、開始時の湿度は65%RHであったが、72時間経過後は、殻の吸水性ポリマーが吸湿したことにより、46%RHであった。
比較例1
塗工材の調製においてマイクロカプセルを除いたものを塗工材として用い、上記実施例1と同様にして測定を行った。その結果、72時間経過後のホルムアルデヒドの濃度は491g/mであり、ホルムアルデヒドは殆ど捕捉除去されていなかった。なお、湿度は72時間経過後も65%RHであった。
比較例2
塗工材の調製においてマイクロカプセルの代わりに平均粒径5μmの活性炭を用い、上記実施例1と同様にして測定を行った。測定結果は、72時間経過後のホルムアルデヒドの濃度は276μg/mであり、ホルムアルデヒドの捕捉率は44.8%であった。なお、72時間経過後の湿度は59%RHであった。
以上のように、多孔質剤である活性炭をそのまま溶液に混合して塗工材を調製した場合(比較例2)よりも、活性炭を吸水性ポリマーの殻に内包させたマイクロカプセルの形で用いた場合(実施例1)の方が、約2倍のホルムアルデヒド捕捉率を示した。なお、実施例1の場合は、湿度が下がっていることから、殻の吸水性ポリマーは水分を吸い、その作用も加味され、内包活性炭に捕捉されているものと考えられる。

Claims (2)

  1. 吸水性ポリマーからなる殻の内部に、多孔質剤を内包したマイクロカプセルからなり、
    前記吸水性ポリマーは、水不溶性かつ該吸水性ポリマー自身の体積を超える体積の水分を内部に吸収貯蔵可能なポリマーであり、
    前記多孔質剤は、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、ラジオライト、珪藻土、焼成タルクからなる群から選ばれた一つ以上の材料からなる多孔質剤であること
    を特徴とするアルデヒド捕捉剤。
  2. 請求項1に記載のアルデヒド捕捉剤が分散されてなるアルデヒド捕捉塗工材。
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