JP4211231B2 - 電力測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電力測定装置に関し、詳しくは電圧/電流の入力にあたってトランス絶縁入力方式を用いた場合における復調ノイズの影響の低減に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は、トランス絶縁入力方式を用いた電力測定装置の一例を示すブロック図である。図3において、電圧入力は電圧絶縁入力回路1を介して演算回路4にフローティング入力され、電流入力は電流絶縁入力回路2を介して演算回路4にフローティング入力されている。
変調/復調制御回路3は、電圧絶縁入力回路1および電流絶縁入力回路2が電圧および電流入力を所定の周波数の信号によりパルス波形に変調して絶縁伝送を行い、絶縁伝送されたパルス波形を復調して電圧、電流入力を再生するように制御する。
表示器5は演算回路4における有効電力の演算結果を表示する。
【0003】
図4は、図3における電圧絶縁入力回路1および電流絶縁入力回路2の詳細図である。図4において、絶縁トランス6の1次側巻線(変調側)の両端には相補的にオンオフ駆動されるスイッチSW1とSW2が接続され、2次側巻線(復調側)の両端にも相補的にオンオフ駆動されるスイッチSW3とSW4が接続されている。これらスイッチSW1〜SW4は、変調/復調制御回路3によりオンオフ駆動される。ローパスフィルタ7は、絶縁トランス6で復調した入力信号のノイズ成分をカットする。
【0004】
図4の動作を図5を用いて説明する。
変調/復調制御回路3はある周波数fmでSW1とSW2のオンオフ切り替えを行い、電圧入力および電流入力を図5(A),(B)に示すようなパルス波形に変調する。
【0005】
同時に、変調/復調制御回路3は、
(i) SW1:ONの時SW3:ON(ただしSW4:OFF)
(ii) SW2:ONの時SW4:ON(ただしSW3:OFF)
となるようにスイッチSW3とSW4のオンオフ切り替えも行い、変調された信号を、図5(C),(D)に示すような元の入力と同じ波形に復調する。
【0006】
この時、図5(C),(D)に示すように復調時のノイズが発生する。この復調ノイズは、ローパスフィルタ7でカットしているが、カットしきれない成分が残り、図6(A),(B)に示すように変調周波数とその整数倍fm,2fm,・・・においてノイズ成分として現われる。
【0007】
これらノイズ成分の影響について、詳しく説明する。
入力信号の周波数をfi、電圧の振幅をEi、電流の振幅をIi、時間をtとすると、電圧入力は、
【0008】
【数1】
【0009】
の繰り返し波として表わすことができ、電流入力は、
【0010】
【数2】
【0011】
の繰り返し波として表わすことができる。ここで、en,inはそれぞれ電圧および電流のノイズ成分である。
【0012】
変調/復調制御回路3がスイッチSW1〜SW4をオンオフ駆動するスイッチング周波数をfmとしたとき、復調側の電圧および電流は、図5で示される復調ノイズ成分まで含めると、電圧については、
【0013】
【数3】
【0014】
と表わすことができ、電流については、
【0015】
【数4】
【0016】
と表わすことができる。
また、T=1/入力周波数、またはT=(1/2)・(1/入力周波数)としたときの有効電力Pは、
【0017】
【数5】
【0018】
で求めることができる。この数5式に数3式および数4式を代入して計算すると、
【0019】
【数6】
【0020】
となる。ただし、φiはその周波数成分における電圧と電流の位相差である。
図5に示した従来例における電圧および電流を変調/復調するスイッチングの位相は同じであることから、φm1=φm2=・・・=0となる。また、cosφm1=cosφm2=・・・=1である。これらから、数6式は次のようになる。
【0021】
【数7】
【0022】
なお、直流成分を含むアナログ電気信号を接地電位に対して絶縁した状態で伝送する方法として、アナログ電気信号をA/D変換器でデジタルデータに変換し、このデジタルデータをフォトカプラを介してパラレルまたはシリアルで絶縁伝送することも行われている。
【0023】
このようなパラレル伝送にあたって高精度伝送を行うために分解能を上げようとすると、必要ビット数だけフォトカプラを用いなければならない。
この結果、部品点数の増加により小型化が困難になり、消費電力が増大することになる。また、対接地容量も増大するので高周波特性が劣化し、高周波信号測定に支障を来すことになる。
【0024】
シリアル伝送にすればフォトカプラを大幅に減らせるが、例えばサンプリングクロック300kHzで分解能16ビットのデジタルデータを伝送しようとすると、その伝送速度は4.8Mbpsになる。ところが、現状では、この伝送速度で安定に伝送できるフォトカプラは一般には入手困難である。
【0025】
そこで、これらフォトカプラに起因する不都合を改善する方式として、図3および図4に示すように絶縁トランスを用いてアナログ電気信号そのものを伝送し、絶縁トランスの2次側の演算回路4にA/D変換器を設けてデジタルデータに変換することが行われている。これにより、フォトカプラに比べてより高い耐電圧特性も得られる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図5に示す従来のスイッチング駆動方式では、先に説明した数7式から明らかなように、電圧/電流の復調時ノイズ成分は、電圧/電流の測定誤差要因になるだけではなく、有効電力演算値の誤差要因にもなってしまうという問題がある。
【0027】
本発明は、このような問題点を解決するものであり、その目的は、電圧/電流の復調時におけるノイズ成分の影響を低減でき、高精度の電力測定が行える電力測定装置を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成する請求項1記載の発明は、
絶縁トランスの1次側巻線の両端に接続され相補的にオンオフ駆動されるスイッチを介して伝送対象信号が入力されることによりパルス波形に変調され、前記絶縁トランスの2次側巻線の両端に接続され1次側巻線のスイッチとは逆の動作で相補的にオンオフ駆動されるスイッチを介して前記パルス波形を復調再生し前記伝送対象信号を取り出すように構成された信号絶縁入力回路を用いて、電圧入力および電流入力を有効電力演算回路に取り込むように構成された電力測定装置において、
前記電圧系統と電流系統の信号絶縁入力回路におけるスイッチを駆動する駆動信号の位相差を90度にし、前記有効電力の演算値に電圧/電流の復調時におけるノイズ成分を含まないようにしたことを特徴とする。
【0029】
これにより、電力測定における電圧/電流の復調時におけるノイズ成分の影響を低減でき、高精度の測定が行える。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の動作説明図であり、図5と共通する部分には同一の符号を付けている。図1と図5の相違点は、電圧系統と電流系統のスイッチ駆動信号の位相差の有無である。すなわち、図1では両者の位相差を90度ずらしているが、図5では0度になっている。なお、周波数は変えていない。
【0031】
図2は、このような位相差が90度の2系統の駆動信号A,Bを生成する回路の具体例図である。図2の回路は、2個のTフリップフロップと1つのNOT回路とで構成されている。
【0032】
図1のような位相関係で電圧系統と電流系統のスイッチを駆動することにより、前述の数6式におけるφm1=φm2=・・・=90となってcosφm1=cosφm2=・・・=0になる。これにより、数6式は次のようになる。
【0033】
【数8】
【0034】
すなわち、数6式の右辺第4項以降は0となって、入力された電圧成分と電流成分だけが残ることになる。これは電圧/電流入力が一般の任意の繰返し波に対しても同様の結果となる。
【0035】
つまり、図1のようなスイッチ駆動方法によれば、有効電力の演算値は変調/復調時に発生するノイズ成分を含まないことになり、従来の駆動方法に比べてより精度の高い有効電力演算が実現できるようになる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電圧/電流の復調時におけるノイズ成分の影響を低減でき、高精度の電力測定が行える電力測定装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電力測定時における動作説明図である。
【図2】90度の位相差を有する駆動信号を生成する回路の具体例図とタイミングチャートである。
【図3】トランス絶縁入力方式を用いた電力測定装置の一例を示すブロック図である。
【図4】図3における電圧絶縁入力回路1および電流絶縁入力回路2の詳細図である。
【図5】図4の動作説明図である。
【図6】復調側におけるノイズ成分の説明図である。
【符号の説明】
1 電圧絶縁入力回路
2 電流絶縁入力回路
3 変調/復調制御回路
4 演算回路
5 表示器
6 絶縁トランス
7 ローパスフィルタ
Claims (1)
- 絶縁トランスの1次側巻線の両端に接続され相補的にオンオフ駆動されるスイッチを介して伝送対象信号が入力されることによりパルス波形に変調され、前記絶縁トランスの2次側巻線の両端に接続され1次側巻線のスイッチとは逆の動作で相補的にオンオフ駆動されるスイッチを介して前記パルス波形を復調再生し前記伝送対象信号を取り出すように構成された信号絶縁入力回路を用いて、電圧入力および電流入力を有効電力演算回路に取り込むように構成された電力測定装置において、
前記電圧系統と電流系統の信号絶縁入力回路におけるスイッチを駆動する駆動信号の位相差を90度にし、前記有効電力の演算値に電圧/電流の復調時におけるノイズ成分を含まないようにしたことを特徴とする電力測定装置。
Priority Applications (1)
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JP2001116870A JP4211231B2 (ja) | 2001-04-16 | 2001-04-16 | 電力測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001116870A JP4211231B2 (ja) | 2001-04-16 | 2001-04-16 | 電力測定装置 |
Publications (2)
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JP2002311066A JP2002311066A (ja) | 2002-10-23 |
JP4211231B2 true JP4211231B2 (ja) | 2009-01-21 |
Family
ID=18967531
Family Applications (1)
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JP2001116870A Expired - Lifetime JP4211231B2 (ja) | 2001-04-16 | 2001-04-16 | 電力測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
JP7034401B2 (ja) * | 2020-03-19 | 2022-03-11 | 三菱電機株式会社 | 非接触電力センサ装置 |
-
2001
- 2001-04-16 JP JP2001116870A patent/JP4211231B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002311066A (ja) | 2002-10-23 |
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