JP4210975B2 - 筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置 Download PDF

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置に係り、特に始動時補正制御手段に新たな機能を付加し、良好な始動時補正制御を実現する筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
筒内噴射エンジンは、インジェクタから筒内に燃料を噴射するものである。そして、この筒内噴射エンジンにおいては、噴霧の微粒化を促進するために、インジェクタに供給する燃料の圧力を高圧に維持する必要があり、燃料圧力に上昇に高圧ポンプが使用されている。
【0003】
前記筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置としては、特開平11−173199号公報に開示されるものがある。この公報に開示される筒内燃料噴射エンジンの燃料噴射制御装置は、エンジン運転状態に基づいて設定した燃料噴射量を燃料圧力に応じて補正し、噴射量による燃料をインジェクタにより筒内に噴射する筒内燃料噴射エンジンの燃料噴射制御装置において、エンジン運転状態に基づき基本燃料噴射量を設定する基本燃料噴射量設定手段と、基本燃料噴射量を得るためのインジェクタに対する基本燃料噴射パルス幅を、基本燃料噴射量に基づいて設定する基本燃料噴射パルス幅設定手段と、基本燃料噴射パルス幅と燃料圧力に基づいて、基本燃料噴射パルス幅を燃料圧力に応じて補正するための燃料圧力補正係数を設定する燃料圧力補正係数設定手段と、基本燃料噴射パルス幅を燃料圧力補正係数により補正してインジェクタに対する最終的な燃料噴射パルス幅を設定する燃料噴射パルス幅設定手段とを備え、インジェクタ特性に対する補正と燃料圧力に対する補正とを分離し、燃料噴射量のセッティングを容易とし、制御精度を向上させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置において、上述した特開平11−173119号公報に開示されるものは、インジェクタの流量特性に応じた補正と燃料圧力に応じた補正を演算し、燃料噴射パルス幅の設定を実施している。
【0005】
ここで、参考までに、図11に示す現在使用されている燃料噴射制御用フローチャートを説明する。
【0006】
燃料噴射用プログラムがスタート(402)すると、前記筒内噴射エンジン2の運転状態の検出(404)が行われ、基本噴射量が算出(406)される。
【0007】
そして、前記制御手段によって、水温補正及び燃料圧力補正テーブル(図8の(a)参照)による燃料圧力補正、その他の処理(408)に移行する。
【0008】
また、各処理の後に噴射量を決定(410)し、燃料噴射用プログラムを終了(412)させる。
【0009】
しかし、従来の筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置における吸気行程噴射モードで運転されるサイドエントリー式筒内噴射エンジンにおいては、クランキングから完爆に至るまでの始動区間で、気筒判別時間の長短や燃料圧力変化、インジェクタの噴霧特性の不安定が混在し、適合が非常に困難であるとともに、適合の不完全さからエンジン性能を低下させてしまうという不都合がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、少なくともエンジンの始動時に、冷却水温度に応じて燃料噴射量を補正する始動時補正制御手段を備えた筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置において、冷却水温度を検出可能な冷却水温度検出手段を設け、燃料圧力を検出可能な燃料圧力検出手段を設け、始動時の冷却水温度に応じて燃料圧力補正量を設定する機能を前記始動時補正制御手段に付加して設け、燃料噴射量に燃料圧力が減少後に再度上昇を始めることを燃料噴射量が判定燃料噴射量を下回ることにより判定する判定燃料噴射量を燃料圧力補正実施条件として設定して設けるとともに、この燃料圧力補正実施条件には切り替え可能な少なくとも2つ以上の始動時水温別燃料圧力補正テーブルを始動時の冷却水温度によって切り替え使用するように始動時の冷却水温度と比較する設定水温を設定して設け、この始動時補正制御手段は、クランキングから完爆に至るまでの始動時に、前記燃料圧力補正実施条件を満たしているときには、燃料噴射量が判定燃料噴射量を下回る時から冷却水温度に応じた前記始動時水温別燃料圧力補正テーブルによって燃料圧力補正量を設定し、この燃料圧力補正量による補正制御を実行することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
上述の如く発明したことにより、始動時において、冷却水温度検出手段により検出された冷却水温度が、設定温度より低く、且つ始動信号の出力時から決められた時間内にあるときには、始動時補正制御手段に付加した機能によって燃料圧力による始動時補正制御を停止し、燃料圧力の変化に左右されることのない始動時補正制御を実現している。
【0012】
【実施例】
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
【0013】
図1〜図5はこの発明の第1実施例を示すものである。図2において、2は図示しない車両に搭載された筒内噴射エンジン、4はシリンダブロック、6はシリンダヘッド、8はヘッドカバー、10はピストン、12は燃焼室、14は吸気ポート、16は排気ポート、18は吸気バルブ、20は排気バルブである。
【0014】
筒内噴射エンジン2は、吸気系としてエアクリーナ22と吸気管24とスロットルボディ26とサージタンク28と吸気マニホルド(「インテークマニホルド」ともいう)30とを順次に接続し、吸気ポート14に連通する吸気通路32を設けている。スロットルボディ26の吸気通路32には、スロットルバルブ34を設けている。
【0015】
このとき、前記吸気管24途中には、上流側からターボチャージャ36のコンプレッサ38と、インタクーラ40とを順次配設する。
【0016】
また、筒内噴射エンジン2は、排気系として排気マニホルド(「エキゾーストマニホルド」ともいう)42と排気管44と触媒コンバータ46とを順次に接続し、排気ポート16に連通する排気通路48を設けている。触媒コンバータ46内には、三元触媒50を設けている。
【0017】
そして、前記排気管44途中に、前記ターボチャージャ36のタービン52を配設するとともに、このタービン52をバイパスするウエストゲート通路54を設け、ウエストゲート通路54途中にはウエストゲートバルブ56を設ける。
【0018】
前記筒内噴射エンジン2は、シリンダヘッド6に燃焼室12に指向させて燃料噴射手段である高圧用のインジェクタ(「燃料噴射弁」ともいう)58を設けている。このインジェクタ58は、燃料供給通路60及び燃料戻り通路62により燃料タンク64に連絡されている。燃料タンク64内には、燃料供給通路60に燃料を送給する燃料ポンプ(「フューエルポンプ」ともいう)66を設けている。燃料タンク64内の燃料供給通路60の途中には、燃料フィルタ68と、燃料圧力を調整するプレッシャレギュレータ70とを設け、前記燃料供給通路60及び燃料戻り通路62に連通し、且つインジェクタ58の近傍には、高圧燃料ポンプと高圧レギュレータとからなる高圧ユニット72を設けている。
【0019】
前記燃料タンク64には、エバポ通路74の一端側を2ウェイチェックバルブ76を介して連通している。エバポ通路74の他端側は、キャニスタ78に連通されている。このキャニスタ78には、パージ通路80の一端側を連通している。パージ通路80の他端側は、スロットルバルブ34よりも下流側の吸気通路32に連通している。
【0020】
そして、このパージ通路80の途中には、キャニスタパージバルブ(VSV)82を配設する。
【0021】
また、前記筒内噴射エンジン2のサージタンク28よりも下流側の吸気通路32と前記ターボチャージャ36のタービン52よりも上流側の排気通路48とを連絡するEGR(「排気ガス還流」ともいう)通路84を設けるとともに、このEGR通路84の吸気通路32側の端部にはEGRバルブ86を配設する。
【0022】
前記筒内噴射エンジン2には、図示しない点火プラグに飛び火させるイグニションコイル88を設け、気筒判別のためのクランク角及びエンジン回転数を検出するクランク角センサ90を設け、図示しないカムの角度を検出するカム角センサ92を設け、吸入空気温度を検出する吸気温センサ94を設け、筒内噴射エンジン2の冷却水温度の検出可能な冷却水温度検出手段である水温センサ96を設け、スロットルバルブ34のスロットル開度を検出するスロットルセンサ98を設け、吸気通路32内の吸入空気圧力を検出する圧力センサ100を前記サージタンク28の上流側に連絡して設け、前記ウエストゲート通路54との合流部位よりも下流側の排気通路48に空燃比を検出する空燃比検出手段、例えば排気ガス中の酸素濃度を検出するO2(オーツー)センサ102を設けている。
【0023】
前記インジェクタ58と、燃料ポンプ66と、高圧燃料ポンプと高圧レギュレータとからなる高圧ユニット72と、イグニションコイル88と、クランク角センサ90と、カム角センサ92と、吸気温センサ94と、水温センサ96と、スロットルセンサ98と、圧力センサ100とO2センサ102とは、燃料噴射制御装置104を構成する制御手段(「ECM」ともいう)106に接続されている。
【0024】
なお、符号108は前記制御手段106に接続されるインジェクタドライバ、110は前記インジェクタ58近傍に配設される燃料圧力の検出可能な燃料圧力検出手段である燃圧センサ、112はノックレベルを出力するノックセンサ、114はエアバイパスバルブ(「ABV」ともいう)である。
【0025】
そして、前記制御手段106は、少なくともエンジンの始動時に、冷却水温度に応じて燃料噴射量を補正する始動時補正制御手段116を備えている。この始動時補正制御手段116は、燃料圧力補正テーブル(図8の(a)参照)によって補正量を決定している。
【0026】
このとき、始動時において、冷却水温度検出手段である水温センサ96により検出された冷却水温度が、設定温度より低く、且つ始動信号の出力時から決められた時間内にあるときには、燃料圧力による始動時補正制御を停止する機能を前記始動時補正制御手段116に付加して設ける構成とする。
【0027】
詳述すれば、前記制御手段106の始動時補正制御手段116は、始動時水温が設定温度TFWより低く、つまり
始動時水温<設定温度TFW
であり、且つ始動信号であるスタータ信号の出力されるON時から決められた時間、例えばX行程の間内、あるいは図4に示す如き燃料圧力補正禁止時間テーブルによる燃料圧力補正禁止時間内である場合には、燃料圧力による始動時補正制御を停止するものである。
【0028】
また、図5に示す如く、燃料圧力補正禁止時燃料圧力補正初期値テーブルを設け、始動時水温に応じて燃料圧力補正初期値を設定する。
【0029】
次に、図1の筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置の燃料噴射用フローチャートに沿って作用を説明する。
【0030】
燃料噴射用プログラムがスタート(202)すると、前記筒内噴射エンジン2の運転状態の検出(204)が行われ、基本噴射量が算出(206)される。
【0031】
そして、前記制御手段106の始動時補正制御手段116によって、始動時水温が設定温度TFWより低く、つまり
始動時水温<設定温度TFW
であるか否か、且つ始動信号であるスタータ信号の出力されるON時から決められた時間、例えばX行程の間内であるか否かの判断(208)が行われる。
【0032】
このとき、判断(208)がYESの場合には、燃料圧力補正禁止(210)を実施し、その後の処理である水温補正及び燃料圧力補正テーブル(図8の(a)参照)による燃料圧力補正、その他の処理(212)に移行する。
【0033】
また、判断(208)がNOの場合には、燃料圧力補正禁止(210)を実施せずに、その後の処理である水温補正及び燃料圧力補正テーブル(図8の(a)参照)による燃料圧力補正、その他の処理(212)に移行する。
【0034】
そして、各処理の後に噴射量を決定(214)し、燃料噴射用プログラムを終了(216)させる。
【0035】
ここで、燃料圧力補正禁止条件に関して追記すると、図3の(a)〜(d)に示す如く、燃料噴射は、気筒判別終了後から行われるが、始動信号であるスタータ信号の出力されるON時から気筒判別終了までの間、燃料圧力は上昇し、燃料が吹かれることが一旦下降する。このような動きは、気筒判別時間により燃料圧力上昇量が異なるため、適合が困難であった。
【0036】
このため、図4及び図5に開示される条件を追加し、気筒判別時間のばらつきの吸収を可能とし、始動時噴射量の適合を容易とするものである。
【0037】
これにより、始動信号であるスタータ信号の出力されるON時から決められた時間内にあるときには、燃料圧力による燃料噴射量の補正を行わないため、燃料圧力の変化に左右されることのない始動時補正制御の実現が可能となり、実用上有利である。
【0038】
また、良好な混合気形成が可能となるとともに、出力や燃費、排気ガス性能を向上させることが可能となり、しかもノッキングを抑制し得る。
【0039】
図6〜図10はこの発明の第2実施例を示すものである。この第2実施例において上述第1実施例のものと同一機能を果たす箇所には、同一符号を付して説明する。
【0040】
この第2実施例の特徴とするところは、始動時において、燃料圧力補正実施条件を満たしているときには、始動時の冷却水温度に応じて燃料圧力補正量を設定する機能を始動時補正制御手段(図示せず)に付加して設けた点にある。
【0041】
すなわち、始動時補正制御手段は、通常、図8の(a)に示す燃料圧力補正テーブルによって燃料圧力補正量を決定し、燃料圧力補正を行っているが、この始動時補正制御手段には、2以上、例えば2つの図8の(b)、(c)に示す始動時水温別燃料圧力補正テーブル(燃料噴射量<XFIW、始動時水温<TFW)または始動時水温別燃料圧力補正テーブル(燃料噴射量<XFIW、始動時水温>TFW)によって、燃料圧力補正量を設定する機能を付加するものである。
【0042】
また、燃料圧力補正実施条件としては、燃料噴射量が判定燃料噴射量XFIW未満、つまり
燃料噴射量<XFIW
且つ始動時水温が設定水温TFW未満、つまり
始動時水温<TFW
の場合に、図8の(b)に示す始動時水温別燃料圧力補正テーブル(燃料噴射量<XFIW、始動時水温<TFW)を使用し、燃料噴射量が判定燃料噴射量XFIW未満、つまり
燃料噴射量<XFIW
且つ始動時水温が設定水温TFWを越えている、つまり
始動時水温>TFW
の場合に、図8の(c)に示す始動時水温別燃料圧力補正テーブル(燃料噴射量<XFIW、始動時水温>TFW)を使用するものである。
【0043】
すなわち、図7の(a)〜(d)に示す如く、始動時において、燃料噴射量が判定燃料噴射量XFIWを下回ると、燃料圧力が上昇を始めることが解っている。
【0044】
このとき、現在の制御では、冷却水温度に関係なく、燃料圧力補正を算出しているので、図7の(d)に示す如く、始動時水温別燃料圧力補正区間において、始動時水温による切り替え可能な2つ以上の燃料圧力補正テーブルを使用してエンジン性能を向上させ、より正確な燃料噴射量とするものである。
【0045】
更に、前記始動時補正制御手段は、インジェクタ駆動時間に応じて設定されたインジェクタ補正量を備えている。
【0046】
すなわち、インジェクタ流量特性において、図9に示す如く、インジェクタ駆動時間が1.0msより短い領域では、リニアリティが大きくずれることが解っており、リニアリティに見合った補正を導入することにより、より正確な燃料噴射量とすることが可能となる。
【0047】
現在はインジェクタ駆動時間が1.0msより長い領域で傾きを算出し、燃料噴射量の補正に用いている(1つの値)が、インジェクタ駆動時間を、図10に示す如く、インジェクタ補正テーブルとすることにより、エンジン性能を向上させるものである。
【0048】
次に、図6の筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置の燃料噴射用フローチャートに沿って作用を説明する。
【0049】
燃料噴射用プログラムがスタート(302)すると、前記筒内噴射エンジン2の運転状態の検出(304)が行われ、基本噴射量が算出(306)される。
【0050】
そして、前記制御手段の始動時補正制御手段は、図8の(b)、(c)に示す始動時水温別燃料圧力補正テーブル(燃料噴射量<XFIW、始動時水温<TFW)または始動時水温別燃料圧力補正テーブル(燃料噴射量<XFIW、始動時水温>TFW)の始動時水温別テーブルを参照(308)する。
【0051】
また、この始動時水温別テーブルを参照(308)の後には、その後の処理である水温補正及び燃料圧力補正テーブル(図8の(b)、(c)参照)による燃料圧力補正、インジェクタ補正テーブル(図10参照)インジェクタ補正、その他の処理(310)に移行する。
【0052】
そして、各処理の後に噴射量を決定(312)し、燃料噴射用プログラムを終了(314)させる。
【0053】
これにより、冷却水温度に応じて燃料圧力補正量を設定することができ、精度の良い始動時燃料噴射制御が可能となり、実用上有利である。
【0054】
また、良好な混合気形成が可能となるとともに、出力や燃費、排気ガス性能を向上させることが可能となる。
【0055】
更に、前記始動時補正制御手段が、インジェクタ駆動時間に応じて設定されたインジェクタ補正量を備えていることにより、インジェクタの性能に即した精度の良い燃料噴射制御が実施可能となるものである。
【0056】
なお、この発明は上述第1及び第2実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
【0057】
例えば、この発明の第1実施例においては、始動時補正制御手段に、始動時において、冷却水温度検出手段により検出された冷却水温度が、設定温度より低く、且つ始動信号の出力時から決められた時間内にあるときには、燃料圧力による始動時補正制御を停止する機能を付加するとともに、この発明の第2実施例においては、始動時補正制御手段に、始動時において、燃料圧力補正実施条件を満たしているときには、始動時の冷却水温度に応じて燃料圧力補正量を設定する機能を付加する構成としたが、第1実施例の機能と第2実施例の機能とを組み合わせて使用することもできる。
【0058】
また、この発明の第1及び第2実施例においては、冷却水温度を判断基準値あるいは制御値として使用する構成としたが、筒内噴射エンジンの冷機状態を検出できるものであればよく、冷却水温度以外の温度検出値、例えば機関温度やエンジン油温、触媒温度等を使用する特別構成とすることも可能である。
【0059】
更に、この発明の第1実施例においては、冷却水温度を判断基準値として使用する構成としたが、燃料圧力の変動時期を検出し、この燃料圧力の変動に応じて始動時の判断制御を行う特別構成とすることも可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上詳細に説明した如くこの本発明によれば、始動信号であるスタータ信号の出力されるON時から決められた時間内にあるときには、燃料圧力による燃料噴射量の補正を行わないため、燃料圧力の変化に左右されることのない始動時補正制御の実現が可能となり、実用上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例を示す筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置の燃料噴射用フローチャートである。
【図2】 筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置の概略構成図である。
【図3】 燃料圧力補正禁止条件を示し、(a)はエンジン回転数と時間との関係を示す図、(b)は燃料圧力と時間との関係を示す図、(c)は燃料噴射量と時間との関係を示す図、(d)は燃料圧力補正と時間との関係を示す図である。
【図4】 燃料圧力補正禁止時間テーブルを示す図である。
【図5】 燃料圧力補正禁止時燃料圧力補正初期値テーブルを示す図である。
【図6】 この発明の第2実施例を示す筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置の燃料噴射用フローチャートである。
【図7】 始動時水温別燃料圧力補正を示し、(a)はエンジン回転数と時間との関係を示す図、(b)は燃料圧力と時間との関係を示す図、(c)は燃料噴射量と時間との関係を示す図、(d)は燃料圧力補正と時間との関係を示す図である。
【図8】 燃料圧力補正テーブルを示し、(a)は現在の燃料圧力補正テーブルを示す図、(b)は始動時水温別燃料圧力補正テーブル(燃料噴射量<XFIW、始動時水温<TFW)を示す図、(c)は始動時水温別燃料圧力補正テーブル(燃料噴射量<XFIW、始動時水温>TFW)を示す図である。
【図9】 インジェクタ補正におけるインジェクタ流量特性を示す図である。
【図10】 インジェクタ補正テーブルを示す図である。
【図11】 この発明の従来技術を示す筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置の燃料噴射用フローチャートである。
【符号の説明】
2 筒内噴射エンジン
14 吸気ポート
16 排気ポート
18 吸気バルブ
20 排気バルブ
22 エアクリーナ
26 スロットルボディ
28 サージタンク
30 吸気マニホルド(「インテークマニホルド」ともいう)
32 吸気通路
34 スロットルバルブ
36 ターボチャージャ
40 インタクーラ
42 排気マニホルド(「エキゾーストマニホルド」ともいう)
46 触媒コンバータ
48 排気通路
56 ウエストゲートバルブ
58 インジェクタ
64 燃料タンク
66 燃料ポンプ
70 プレッシャレギュレータ
72 高圧ユニット
74 エバポ通路
78 キャニスタ
80 パージ通路
82 キャニスタパージバルブ(VSV)
86 EGRバルブ
90 クランク角センサ
92 カム角センサ
94 吸気温センサ
96 水温センサ
98 スロットルセンサ
100 圧力センサ
102 O2(オーツー)センサ
104 燃料噴射制御装置
106 制御手段(「ECM」ともいう)
108 インジェクタドライバ
110 燃圧センサ
116 始動時補正制御手段

Claims (1)

  1. 少なくともエンジンの始動時に、冷却水温度に応じて燃料噴射量を補正する始動時補正制御手段を備えた筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置において、冷却水温度を検出可能な冷却水温度検出手段を設け、燃料圧力を検出可能な燃料圧力検出手段を設け、始動時の冷却水温度に応じて燃料圧力補正量を設定する機能を前記始動時補正制御手段に付加して設け、燃料噴射量に燃料圧力が減少後に再度上昇を始めることを燃料噴射量が判定燃料噴射量を下回ることにより判定する判定燃料噴射量を燃料圧力補正実施条件として設定して設けるとともに、この燃料圧力補正実施条件には切り替え可能な少なくとも2つ以上の始動時水温別燃料圧力補正テーブルを始動時の冷却水温度によって切り替え使用するように始動時の冷却水温度と比較する設定水温を設定して設け、この始動時補正制御手段は、クランキングから完爆に至るまでの始動時に、前記燃料圧力補正実施条件を満たしているときには、燃料噴射量が判定燃料噴射量を下回る時から冷却水温度に応じた前記始動時水温別燃料圧力補正テーブルによって燃料圧力補正量を設定し、この燃料圧力補正量による補正制御を実行することを特徴とする筒内噴射エンジンの燃料噴射制御装置。
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