JP2006090230A - 筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置 - Google Patents

筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置 Download PDF

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友之 今村
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朋久 藤川
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Abstract

【課題】 燃料不足を抑制しつつ、燃料の気化不良によるスモークの発生を抑制し得る筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置を提供する。
【解決手段】 燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置であって、エンジンが吸気行程にあるとき、燃料噴射終了時期とその時点での運転状態より算出された燃料噴射パルス幅とに基づき、燃料噴射開始時期を設定する燃料噴射時期制御装置において、燃料噴射開始時期が、該燃料噴射開始時期について予め設定された所定の限界値である噴射開始ガードよりも進角側に設定された場合に、該燃料噴射開始時期が噴射開始ガードに一致するように、燃料噴射開始時期を遅角補正する。また、燃料噴射開始時期の遅角補正に伴い、先に算出された噴射パルス幅に対応する燃料噴射期間を確保するように、該燃料噴射終了時期を遅角補正する。
【選択図】図3

Description

本発明は、気筒の燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置に関する。
周知の通り、筒内噴射式エンジンは燃焼室内に燃料を噴射するため、エンジンの運転状態やピストン位置によっては、燃料噴射弁から噴射された燃料がピストンの頂面に液状のまま衝突して付着することがある。かかる燃料の付着が生じた場合には、ピストン頂面にて燃料の不完全燃焼が起こり、燃料の気化不良によるスモークが発生する惧れがある。これに関連して、従来、例えば特開平8−312401号公報には、筒内噴射式エンジンにおいて、予め設定された燃料噴射終了時期と燃料噴射パルス幅とから求めた燃料噴射開始時期を上限値に規制することにより、スモーク発生を抑制し得るエンジンの燃料噴射制御装置が開示されている。
特開平8−312401号公報
ところで、エンジンにおいては、燃料タンクから汲み上げられた燃料を加圧して噴射弁へ送り出す高圧ポンプ等を含む燃料供給系が設けられるが、例えば燃料供給系の異常が生じた場合には、燃圧が上がらないという事態が起こり得る。場合によっては、要求量の燃料を噴射するために設定される燃料噴射弁の開弁時間が大幅に長くなる。この場合に、燃料噴射時期を上限値で規制すると、燃料噴射パルス幅が短くなり、燃料の不足が大きくなるという問題がある。
この発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたもので、燃料不足を抑制しつつ、燃料の気化不良によるスモークの発生を抑制し得る筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置を提供することを目的とする。
本願の請求項1に係る発明は、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置であって、エンジンが吸気行程にあるとき、燃料噴射終了時期とその時点での運転状態より算出された燃料噴射パルス幅とに基づき、燃料噴射開始時期を設定する燃料噴射時期制御装置において、燃料噴射開始時期が、該燃料噴射開始時期について予め設定された所定の限界値である噴射開始ガードよりも進角側に設定される場合に、該燃料噴射開始時期が上記噴射開始ガードに一致するように、該燃料噴射開始時期を遅角補正するとともに、該遅角補正に伴い、上記燃料噴射パルス幅に対応する燃料噴射期間を確保するように、該燃料噴射終了時期を遅角補正することを特徴としたものである。
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、上記燃料噴射終了時期の遅角補正に伴い、該燃料噴射終了時期が、該燃料噴射終了時期について予め設定された所定の限界値である噴射終了ガードよりも遅角側に設定されると予め判断された場合に、上記燃焼室内に吸入される空気量(エア流量)を減量することを特徴としたものである。
更に、本願の請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、上記燃焼室内に吸入される空気量の減量後、上記燃料噴射終了時期が上記噴射終了ガードよりも遅角側に設定される場合には、該噴射終了ガードになった時点で燃料噴射を強制終了させることを特徴としたものである。
本願の請求項1に係る発明によれば、例えば燃料供給系の異常等の理由から燃圧が低下し、噴射パルス幅が大きくなるに伴い、燃料噴射開始時期が噴射開始ガードを越えた場合に、まず、噴射開始時期が遅角補正され、噴射開始時におけるピストンへの直接噴射が優先的に回避された上で、噴射パルス幅に応じた燃料噴射期間を確保すべく、噴射終了時期が遅角補正されるため、燃料不足を抑制しつつ、燃料がピストンに衝突し付着することを防止し、燃料の気化不良によるスモークの発生を抑制することができる。
また、本願の請求項2に係る発明によれば、燃料噴射終了時期の遅角補正に伴い、その燃料噴射終了時期が噴射終了ガードを越えると予め判断された場合には、燃焼室内に供給される空気量が減量され、噴射パルス幅が縮小化されるため、スモークの発生を抑制することができる。
更に、本願の請求項3に係る発明によれば、空気量の減量後に、空気量が減るまでの応答遅れに伴い、噴射終了時期が噴射終了ガードを越える場合が考慮されて、噴射終了ガードになった時点で燃料噴射が強制的に終了させられるため、スモークの発生を確実に抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る筒内噴射式エンジン及び該エンジンに対して燃料噴射時期制御を行うシステム構成をあらわす図である。筒内噴射式エンジン1は、基本的に、ピストン13の吸気する行程時に燃料を燃焼室4内に噴射することで、燃焼室4内の混合気が均一である状態での燃焼(所謂均一燃焼)を行うエンジンである。
このエンジン1では、吸気弁2が開かれたときに、シリンダヘッド16内に構成される吸気ポート3を介して燃焼室4内に燃料燃焼用のエアが吸入され、かかる燃焼室4内のエア中に、所定のタイミングでインジェクタ5から燃料(ガソリン)が噴射され、混合気が形成される。気筒14毎に設けられた各インジェクタ5には、燃料供給系31内で低圧ポンプ(不図示)により燃料タンク(不図示)から汲み上げられ、更に、高圧ポンプ47で加圧された燃料が、共通の燃料分配通路30を介して送り込まれる。この燃料分配通路30には、各インジェクタ5に供給される燃料の圧力(燃圧)を検出する燃圧センサ30aが設けられている。また、燃料分配通路30には、各インジェクタ5に供給される燃料の圧力を検出する燃圧センサや燃料の流量を計測する燃料流量計が設けられてもよい。
燃焼室4内で形成された混合気は、ピストン13により圧縮され、点火プラグ7及びそれに接続される点火回路8により所定のタイミングで点火されて燃焼する。点火プラグ7及び点火回路8は、エンジン本体に構成される気筒14毎に設けられ、それぞれ、所定の点火タイミングで点火を行い、混合気を燃焼させる。なお、点火プラグ7の点火タイミングは、自在にリタード(遅角)させる若しくはアドバンス(進角)させることができる。燃焼ガスすなわち排気ガスは、排気弁9が開かれたときに、シリンダヘッド16内に構成された排気ポート17を通じて排気マニホールド18へ排出される。
また、吸気弁2及び排気弁9には、それぞれ、可変動弁機構2a及び9aが取り付けられ、これら可変動弁機構2a及び9aにより吸気弁2及び排気弁9の開閉作動時期(バルブタイミング)が個々に変更されるようになっている。
排気ポート17に連通する排気マニホールド18には、排気中の酸素濃度に基づき空燃比を検出するリニアOセンサ21が設けられている。また、排気マニホールド18に接続する排気管19には、排気浄化用触媒としてCO,HC及びNOxを浄化する三元触媒を用いた触媒コンバータ20が介設され、触媒コンバータ20の下流側には、触媒の劣化状態を判定するために、出力が理論空燃比を境に反転するラムダOセンサ22が設けられている。また、排気管19には、該排気管19内に通過する排気ガスの一部をEGR(exhaust gas recirculation)として吸気管32に戻す排気ガス再循環通路(以下、EGR通路と表記)23が設けられ、このEGR通路23に、EGRガス流量を制御するEGR弁29が介設されている。
他方、吸気ポート3に連通する吸気マニホールド24には、燃費向上を図り、燃料と空気の混合比を最適化すべく、吸気マニホールド24内のエア流動を制御する吸気流動制御弁(TSCV)25が設けられている。また、吸気マニホールド24に連通する吸気管32には、エアの流れを安定化させるサージタンク26と、アクセルペダル(図示せず)の踏み込み量に応じて開閉されてエアを絞るスロットル弁27と、吸気管32内に通過する吸入エアの流量を検出するエアフローセンサ28とが設けられている。スロットル弁27には、該スロットル弁27の開度、すなわちアクセルペダル(不図示)の踏み込み量を検出するアクセル開度センサ45が取り付けられている。なお、特に図示しないが、エアフローセンサ28の上流側には、通常、エア中のダスト等を除去するエアクリーナが設けられる。
この実施形態では、エンジン本体において、シリンダブロック10に配設されて、ウォータジャケット15内を還流する冷却水の温度を検出する水温センサ41,シリンダブロック10の下部側壁に配設されて、クランク軸11の基準位置からの回転角度(クランク角)を検出するクランク角センサ42が設けられている。クランク角を検出することで、クランク軸11にロッド12を介して連結されたピストン13の気筒14内での位置が求まる。
また、エンジン本体に直接に配設されるセンサ以外に、エンジン1には、例えばエンジン1のエアクリーナ(不図示)に配設されて、吸気ポート3へ吸入されるエアの温度(吸気温度)を検出する吸気温センサ43,エンジン1の回転数を検出するエンジン回転数センサ44と、が設けられている。なお、ここでは、エンジンに搭載されるセンサとして代表的なもの若しくは本発明に関連するもののみを挙げ、それ以外のセンサについてはその説明を省略する。
以上のような構成を備えたエンジン1に対して、該エンジン1を制御するエンジンコントロールユニット(以下、ECUと表記)40が設けられている。このECU40は、コンピュータからなる、エンジン1用の総合的な制御装置であって、各種センサから検出された情報、例えば、エアフローセンサ28によって検出される燃焼室4内へ吸入されるエア流量,水温センサ41によって検出されるエンジン水温,クランク角センサ42によって検出されるクランク角,吸気温センサ43によって検出される吸気温度,エンジン回転数センサ44によって検出されるエンジン回転数,アクセル開度センサ45やアイドルスイッチ(アクセルペダル全閉時にONされるスイッチであるが、ここでは不図示)によって検出されるアクセル開度,燃料流量計によって検出されるインジェクタ5への燃料流量等の各種パラメータ情報に基づいて、インジェクタ5における燃料噴射時期制御や燃圧制御,点火プラグ7における点火時期制御,スロットル弁27におけるアイドル回転数制御,TSCV25における吸気マニホールド24内のエア流動制御などの各種制御を行う。このECU40は、その内部に、制御回路(不図示)を有しており、各種制御を行うに際して実行される補正,演算,判定等の処理は、その制御回路によって行われる。
特に、本実施形態では、ECU40が、スモークの発生を十分に抑制するために、インジェクタ5から燃焼室4内に燃料が噴射される燃料噴射時期を制御するようになっている。この燃料噴射時期制御によれば、例えば燃料供給系31や高圧ポンプ47等の異常による燃圧低下に伴い、噴射パルス幅が大きくなるという事態が生じた場合に、噴射開始時期及び噴射終了時期が進角補正又は遅角補正され、燃焼室4内に燃料が噴射される燃料噴射期間(噴射開始時期から噴射終了時期までの期間)が、燃料噴射開始時期について予め設定された限界値(以下、噴射開始ガードという)と燃料噴射終了時期について予め設定された限界値(以下、噴射終了ガードという)とで規定される所定の範囲内に収められる。以下、ECU40により実行される燃料噴射時期制御について詳しく説明する。
図2は、ECU40により実行される燃料噴射時期制御についての概略的な説明図である。この図では、「正常時」,「噴射開始ガードを越えるとき」及び「噴射開始ガード及び噴射終了ガードを越えるとき」の各々についての燃料噴射期間を、エンジン1の吸気行程,圧縮行程又は爆発行程に対応するクランク角範囲にわたって延びる矢印であらわす。「噴射開始ガードを越えるとき」及び「噴射開始ガード及び噴射終了ガードを越えるとき」については、燃料噴射時期制御に基づく補正前又は補正中の燃料噴射期間を破線の矢印であらわし、また、補正後の燃料噴射期間を実線の矢印であらわす。
「噴射終了時期」とは、燃焼室4内での混合気の気化霧化及び排気の浄化が最も良好になるタイミングとして予め設定されたもので、ここでは、クランク角約25°に設定されている。燃料噴射時期制御においては、まず、この噴射終了時期と、その時点での運転状態(エア流量や燃圧等)に基づき算出される噴射パルス幅に応じた燃料噴射期間とから噴射開始時期が算出され、その噴射開始時期が噴射開始ガードを越える場合、すなわち噴射開始ガードより進角側にある場合に、噴射開始時期及び噴射終了時期が進角補正又は遅角補正される。
また、「噴射開始ガード」及び「噴射終了ガード」は、ピストン13に直接衝突し付着する燃料が所定以下に抑制され、燃料の気化不良によるスモークの発生を十分に抑制し得るクランク角範囲を規定する限界値である。ここでは、噴射開始ガードが、ピストン13が上死点に位置するクランク角360°から少し遅角側(約345°)に設定され、他方、噴射終了ガードが、ピストン13が下死点に位置するクランク角180°から少し遅角側(約125°)に設定される。なお、噴射終了ガードについては、アイドル時又は低回転時や高回転時などの運転状態に応じて変更される。
図2に示すように、正常時には、噴射終了時期と燃料噴射期間とから算出される噴射開始時期が噴射開始ガードを越えることなく、算出された噴射開始時期と予め設定された噴射終了時期とで規定される燃料噴射期間(矢印A参照)で燃料噴射が実行される。
また、噴射終了時期と燃料噴射期間とから算出される噴射開始時期が噴射開始ガードを越えるときには、まず、噴射開始時期が噴射開始ガードに一致するように補正される。ここでは、算出された噴射開始時期が噴射開始ガードよりクランク角Δd分進角側にくるため(矢印B参照)、噴射開始時期をΔdだけ遅角補正することで、噴射開始時期を噴射開始ガードに一致させる。更に、噴射開始時期の遅角補正後、先に算出された噴射パルス幅に対応する燃料噴射期間を確保するために、予め設定された噴射終了時期をΔdだけ遅角補正する(矢印C参照)。遅角補正された噴射終了時期が噴射終了ガードを越えないときには、噴射開始ガードに一致する噴射開始時期と遅角補正された噴射終了時期とで規定される燃料噴射期間で燃料噴射が実行される。
他方、噴射開始時期の遅角補正に伴い遅角補正された噴射終了時期が噴射終了ガードを越えるときには(矢印D参照)、噴射終了時期が強制的に噴射終了ガードに設定される。これにより、噴射開始ガードに一致する噴射開始時期と噴射終了ガードに一致する噴射終了時期とで規定される燃料噴射期間(矢印E参照)で燃料噴射が実行される。
本実施形態では、噴射終了時期を噴射終了ガードに一致させる設定に先んじて、燃焼室4内に吸入されるエア流量が減量される制御が行われる。エア流量を減量することで、燃料の要求量が減少し、結果的に、エア流量や燃圧に基づき算出される噴射パルス幅が縮小化され、該噴射パルス幅に応じた燃料噴射期間が短縮化される。これにより、噴射終了時期が噴射終了ガードより進角側にくるようにする。ただし、実際には、スロットル弁27が閉状態になるまでの機械的な遅れやスロットル弁27が閉状態になってから燃焼室4内に吸入されるエア流量が減るまでの遅れ等により、エア流量が減るまでの応答遅れがあり、噴射終了時期が噴射終了ガードを越えることがある。したがって、エア流量が減るまでの応答遅れが生じている間に、噴射終了時期が噴射終了ガードを越える場合には、噴射終了時期が強制的に噴射終了ガードに設定される。
なお、かかるエア流量の減量制御に伴い、特に運転中にアクセルを踏んだ場合には、ドライバが違和感を受ける可能性があるが、そもそも噴射開始時期が噴射開始ガードを越えかつ噴射終了時期が噴射終了ガードを越える現象は、高圧ポンプや燃料供給系の異常によりもたらされるもので、この場合には、例えば、ドライバに異常を知らせるインジケータランプ(不図示)を点灯させることで、ドライバを納得させることができる。
図3は、ECU40により実行される一連の制御処理に含まれる燃料噴射時期制御処理についてのフローチャートである。この処理では、まず、各種センサから検出される、燃料噴射パルス幅を算出するための各種パラメータ信号が読み込まれる(♯11)。具体的には、エアフローセンサ28によって検出される燃焼室4内に吸入されるエア流量,燃圧センサ30aによって検出される燃圧を含むパラメータ信号が読み込まれる。また、これに限定されることなく、例えばエンジン回転数センサ44によって検出されるエンジン回転数,水温センサ41によって検出されるエンジン水温等の他のパラメータ情報が読み込まれてもよい。
次に、♯11で読み込まれたエアフローセンサ28や燃圧センサ30aからのエア流量や燃圧をあらわすパラメータ信号に基づき、要求された燃料噴射パルス幅が算出される(♯12)。より詳しくは、エンジン1回転当たりに燃焼室4内に吸入されるエア流量(所謂エア充填効率)の演算後に、それに見合った要求噴射量が決められ、その要求噴射量に対して、吸気温補正,エンジン水温補正,加速補正等の各種補正が行われることで、燃料噴射パルス幅が算出される。
次に、予め設定された燃料噴射終了時期が読み出される(♯13)。更に、その燃料噴射終了時期と#12で算出された噴射パルス幅に応じた燃料噴射期間とにより、燃料噴射開始時期が算出される(♯14)。その後、#14で算出された噴射開始時期が噴射開始ガードを越えるか否か、すなわち噴射開始ガードより進角側にくるか否かが判断される(♯15)。その結果、噴射開始時期が噴射開始ガードより進角側に来ないと判断される場合には、#21へ進み、他方、噴射開始時期が噴射開始ガードより進角側にくると判断される場合には、引き続き、燃料噴射開始時期が噴射開始カードに一致するように設定される(♯16)。その後、#12で算出された噴射パルス幅に応じた燃料噴射期間を確保するために、噴射終了時期が噴射開始時期遅角分だけ遅角させられる(♯17)。
次に、噴射終了時期が噴射終了ガードを越えるか否か、すなわち噴射終了ガードより遅角側にくるか否かが判断される(♯18)。その結果、噴射終了時期が噴射終了ガードより遅角側に来ないと判断される場合には、#21へ進み、他方、噴射終了時期が噴射終了ガードより遅角側にくると判断された場合には、引き続き、スロットル弁27の開度を小さくすることで、燃焼室4内に吸入されるエア流量が減量される(♯19)。前述したように、エア流量の減量制御は、燃料噴射期間を短縮化するために行われるが、エア流量が減るまでの応答遅れに伴い、噴射終了時期が噴射終了ガードを越える場合を考慮して、エア流量の減量後、エア流量噴射終了時期が噴射終了ガードに一致するように設定される(♯20)。
その後、噴射開始時期であるか否かが判断され(♯21)、その結果、噴射開始時期でないと判断された場合には、メインルーチンへリターンされ、他方、噴射開始時期であると判断された場合には、引き続き、燃料噴射が開始される(♯22)。次に、噴射終了時期であるか否かが判断され(♯23)、その結果、噴射終了時期でないと判断された場合には、メインルーチンへリターンされ、他方、噴射終了時期であると判断された場合には、燃料噴射が終了される(♯24)。以上でメインルーチンへリターンされる。
以上の説明から明らかなように、ECU40により実行される燃料噴射時期制御によれば、燃圧の低下に応じて噴射パルス幅が大きくなることで、燃料噴射開始時期が噴射開始ガードを越えた場合に、まず、噴射開始時期が遅角補正され、噴射開始時におけるピストン13への直接噴射が優先的に回避された上で、噴射パルス幅に応じた燃料噴射期間を確保すべく、噴射終了時期が遅角補正される。これにより、燃料がピストン13に衝突し付着することが防止され、燃料の気化不良によるスモークの発生が抑制され得る。また、これによれば、例えば燃料供給系31や高圧ポンプ47の異常等により燃圧が大幅に低下した場合にも、燃料噴射期間が所定の範囲内に収められ、スモークの発生が抑制され得る。
また、遅角補正された燃料噴射終了時期が噴射終了ガードを越えると判断された場合には、燃焼室4内に供給されるエア流量が減量され、噴射パルス幅が縮小化されることで、スモークの発生が抑制され得る。エア流量の減量後、エア流量が減るまでの応答遅れが生じて得る間には、噴射終了ガードになった時点で燃料噴射が強制的に終了させられることで、噴射終了時期が噴射終了ガードを越える事態が回避され、スモークの発生が確実に抑制され得る。
なお、本発明は、例示された実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
本願発明に係る筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置は、自動車等の車両を含み、筒内噴射式エンジンが搭載されるものであれば、いかなるものにも適用可能である。
本発明の実施形態に係る筒内噴射式エンジン及び該エンジンに対して燃料噴射時期制御を行うシステム構成をあらわす図である。 ECUにより実行される燃料噴射時期制御についての概略的な説明図である。 ECUにより実行される燃料噴射時期制御処理についてのフローチャートである。
符号の説明
1…エンジン
2…吸気弁
3…吸気ポート
4…燃焼室
5…インジェクタ
7…点火プラグ
8…点火回路
9…排気弁
11…クランク軸
12…ロッド
13…ピストン
14…気筒
20…触媒コンバータ
24…吸気マニホールド
25…吸気流動制御弁
27…スロットル弁
28…エアフローセンサ
30…燃料分配通路
30a…燃圧センサ
31…燃料供給系
40…ECU
41…水温センサ
42…クランク角センサ
43…吸気温センサ
44…エンジン回転数センサ
45…アクセル開度センサ
47…高圧ポンプ

Claims (3)

  1. 燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置であって、エンジンが吸気行程にあるとき、燃料噴射終了時期とその時点での運転状態より算出された燃料噴射パルス幅とに基づき、燃料噴射開始時期を設定する燃料噴射時期制御装置において、
    上記燃料噴射開始時期が、該燃料噴射開始時期について予め設定された所定の限界値である噴射開始ガードよりも進角側に設定される場合に、該燃料噴射開始時期が上記噴射開始ガードに一致するように、該燃料噴射開始時期を遅角補正するとともに、該遅角補正に伴い、上記燃料噴射パルス幅に対応する燃料噴射期間を確保するように、該燃料噴射終了時期を遅角補正することを特徴とする筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置。
  2. 上記燃料噴射終了時期の遅角補正に伴い、該燃料噴射終了時期が、該燃料噴射終了時期について予め設定された所定の限界値である噴射終了ガードよりも遅角側に設定されると予め判断された場合に、上記燃焼室内に吸入される空気量を減量することを特徴とする請求項1記載の筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置。
  3. 上記燃焼室内に吸入される空気量の減量後、上記燃料噴射終了時期が上記噴射終了ガードよりも遅角側に設定される場合には、該噴射終了ガードになった時点で燃料噴射を強制終了させることを特徴とする請求項2記載の筒内噴射式エンジンの燃料噴射時期制御装置。
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