JP4210927B2 - 車両用乗員保護装置 - Google Patents

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本発明は、車両用乗員保護装置に関する。
従来、車両用乗員保護装置として、例えば、開平9−290704号公報に開示されているものがある。この車両用乗員保護装置は、バッテリと、昇圧回路と、バックアップコンデンサと、点火機構とから構成されている。昇圧回路はバッテリの出力電圧を昇圧している。バックアップコンデンサは昇圧回路の出力電圧で充電される。点火機構は、スクイブと、スクイブの両端にそれぞれ接続されるセーフィングセンサと、点火トランジスタとから構成されている。この点火機構は、バッテリ、昇圧回路及びバックアップコンデンサに接続されている。そして、車両衝突時の衝撃によりセーフィングセンサと点火トランジスタがオンすることで、バッテリから昇圧回路を経てスクイブに点火電流が流れエアバッグが展開する。また、衝突に伴ってバッテリから昇圧回路への給電が停止した場合であっても、充電されているバックアップコンデンサから点火機構に点火電流が供給され、エアバッグが展開し、衝突による衝撃から乗員を確実に保護する。
特開平9−290704号公報
車両衝突時の衝撃により、バッテリと乗員保護装置以外の電装品とを接続するワイヤハーネスが切断された場合、電気負荷の急激な軽減に伴って、バッテリの出力電圧が急激に上昇する、いわゆるロードダンプサージが発生する。このサージ電圧は、直接又は昇圧回路を経て点火機構に構成する点火トランジスタに印加される。そのため、点火トランジスタは、このサージ電圧以上の耐圧を有する必要がある。さらに、このサージ電圧が印加された状態においても充分な点火電流を流せるだけの容量も必要となる。これらの条件を満足しようとすると点火トランジスタは大きくなり、乗員保護装置を小型化することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、点火手段に印加されるロードダンプサージを抑えることにより、信頼性を確保しつつ小型化できる車両用乗員保護装置を構成することを目的とする。
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、点火手段を抵抗を介して充電されるバックアップコンデンサのみに接続することにより、ロードダンプサージが減衰されて伝達されないことを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の車両用乗員保護装置は、直流電源と、前記直流電源に接続され抵抗を介して前記直流電源の出力電圧で充電されるバックアップコンデンサを有するバックアップ電源と、前記バックアップ電源に接続され点火素子に点火電流を流す点火手段とを備えた車両用乗員保護装置において、さらに、前記点火手段は、前記バックアップコンデンサのみに接続され、前記抵抗と前記バックアップコンデンサは、ローパスフィルタを構成して前記直流電源のサージ電圧を除去することを特徴とする。
請求項2に記載の車両用乗員保護装置は、請求項1に記載の車両用乗員保護装置において、さらに、前記直流電源を前記バックアップコンデンサに接続し前記直流電源の出力電圧で前記バックアップコンデンサを直接充電する充電切換え手段と、前記充電切換え手段を制御する充電切換え制御手段とを有することを特徴とする。
請求項3に記載の車両用乗員保護装置は、請求項2に記載の車両用乗員保護装置において、さらに、前記充電切換え制御手段は、前記バックアップコンデンサの電圧が所定の電圧に達するまで前記充電切換え手段により前記直流電源を前記バックアップコンデンサに接続することを特徴とする。
請求項4に記載の車両用乗員保護装置は、請求項2又は3に記載の車両用乗員保護装置において、さらに、前記充電切換え手段は、寄生ダイオードを有する2つのトランジスタを前記寄生ダイオードが互いに逆向きに直列接続されるようにしてなることを特徴とする。
請求項5に記載の車両用乗員保護装置は、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の車両用乗員保護装置において、さらに、 前記点火手段、前記充電切換え手段及び前記充電切換え制御手段は、ICとして一体に構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の車両用乗員保護装置は、請求項1に記載の車両用乗員保護装置において、さらに、前記バックアップコンデンサの充電時のみ、前記点火手段を前記直流電源に接続して前記直流電源で前記点火手段に直接給電し、前記バックアップコンデンサの充電後は、前記点火手段を前記バックアップコンデンサのみに接続する電源切換え手段と、前記電源切換え手段を制御する電源切換え制御手段とを有することを特徴とする。
請求項7に記載の車両用乗員保護装置は、請求項6に記載の車両用乗員保護装置において、さらに、前記電源切換え制御手段は、前記バックアップコンデンサの出力電圧が所定の電圧に達するまで前記電源切換え手段により前記直流電源を前記点火手段に接続することを特徴とする。
請求項8に記載の車両用乗員保護装置は、請求項6又は7に記載の車両用乗員保護装置において、さらに、前記電源切換え手段は、寄生ダイオードを有する2つのトランジスタを前記寄生ダイオードが互いに逆向きに直列接続されるようにしてなることを特徴とする。
請求項9に記載の車両用乗員保護装置は、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の車両用乗員保護装置において、さらに、前記点火手段、前記電源切換え手段及び前記電源切換え制御手段は、ICとして一体に構成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の車両用乗員保護装置によれば、抵抗とバックアップコンデンサとを有するバックアップ電源を介して、直流電源の出力電圧を点火手段に印加することができる。ところで、ロードダンプサージは直流電源の出力電圧に重畳される高周波成分かならなる急峻な電圧変化である。そのため、ロードダンプサージが発生しても、そのサージ電圧は、抵抗とバックアップコンデンサとからなるローパスフィルタによって除去されるため、点火手段には過大な電圧が伝達されない。これにより、点火手段の耐圧を下げることができ、点火手段を小型化できる。従って、信頼性を確保しつつ車両用乗員保護装置を小型化することができる。
請求項2に記載の車両用乗員保護装置によれば、直流電源でバックアップコンデンサを直接充電するにより、バックアップコンデンサの充電時間を短縮することができる。ところで、車両用乗員保護装置は、信頼性を確保するために、始動直後などで直流電源が立上った直後のわずかな時間の間に各部の故障診断を行う。例えば、点火手段の故障診断は、点火手段を部分的に作動させ、その時に点火素子に印加される電圧を測定することにより行われている。そのため、故障診断の開始時に、点火手段に充分な電圧が印加される必要がある。従って、点火手段に接続されるバックアップコンデンサの充電時間が短縮されることで、点火手段の故障診断を速やかに実施することができる。
請求項3に記載の車両用乗員保護装置によれば、バックアップコンデンサの電圧を速やかに所定の電圧にすることができる。そのため、点火手段に印加される電圧が確保され、点火手段の故障診断を確実に実施することができる。
請求項4に記載の車両用乗員保護装置によれば、充電切換え手段を構成するトランジスタをオフした後に、トランジスタの寄生ダイオードを介してバックアップコンデンサから昇圧手段へ流れる漏れ電流を防止することができる。そのため、バックアップコンデンサの電圧低下が防止され、点火素子に安定した点火電流を供給することができる。
請求項5に記載の車両用乗員保護装置によれば、ICを小型化することができる。
請求項6に記載の車両用乗員保護装置によれば、直流電源で点火手段に直接給電することにより、点火手段に印加される電圧を速やかに確保することができる。そのため、点火手段の故障診断を速やか、かつ、確実に実施することができる。
請求項7に記載の車両用乗員保護装置によれば、バックアップコンデンサの出力電圧が所定の電圧に達するまで、点火手段に印加される電圧を確実に確保することができる。そのため、点火手段に印加される電圧の変動が抑えられ、点火手段に安定した点火電流を供給することができる。
請求項8に記載の車両用乗員保護装置によれば、電源切換え手段を構成するトランジスタをオフした後に、トランジスタの寄生ダイオードを介してバックアップコンデンサから昇圧手段へ流れる漏れ電流を防止することができる。そのため、バックアップコンデンサの電圧低下が防止され、点火素子に安定した点火電流を供給することができる。
請求項9に記載の車両用乗員保護装置によれば、ICを小型化することができる。
本実施形態は、本発明に係る車両用乗員保護装置を、エアバッグ装置に適用した例を示す。
(第1実施形態)
第1実施形態におけるエアバッグ装置の回路図図1に示す。そして、この回路図を参照し、構造、動作、効果の順で具体的に説明する。
まず、図1を参照して具体的構造について説明する。図1に示すように、エアバッグ装置1(車両用乗員保護装置)は、バッテリ2と、昇圧回路3と、バックアップ電源4と、点火回路5(点火手段)と、スクイブ6と、充電切換え回路7(充電切換え手段)と、充電切換え制御回路8(充電切換え制御手段)とから構成されている。
バッテリ2は、例えば、出力電圧12〜15Vの電源である。このバッテリ2の正極端はイグニッションスイッチ20の一端に接続され、負極端は車体に接地されている。イグニッションスイッチ20の他端はダイオード21のアノードに接続されている。また、イグニッションスイッチ20の他端と車体との間には、例えば、ツェナー電圧35Vのツェナーダイオード22が接続されている。
昇圧回路3は、ダイオード21を介して入力されるバッテリ2の出力電圧を、例えば、24〜27Vに昇圧する回路である。この昇圧回路3の入力端はダイオード21のカソードに接続され、出力端はバックアップ電源4に接続されている。そして、これらバッテリ2と昇圧回路3とによって直流電源が構成されている。
バックアップ電源4は、抵抗4aと、バックアップコンデンサ4bとから構成され、点火電流を供給するための電源である。抵抗4aの一端は昇圧回路3の出力端に接続され、他端はバックアップコンデンサ4bに接続されている。バックアップコンデンサ4bはエアバッグ展開用の点火エネルギーを蓄積する大容量のコンデンサである。このバックアップコンデンサ4bの一端は抵抗4aの他端に接続されるとともにダイオード40のアノードに接続され、他端は車体に接地されている。
点火回路5は2つの電界効果トランジスタ5a,5bで構成され、ダイオード40を介して入力されるバックアップ電源4の出力電圧によりスクイブ6に点火電流を供給する回路である。電界効果トランジスタ5aのドレインはダイオード40のカソードに接続され、ソースはスクイブ6の一端に接続されている。電界効果トランジスタ5bのドレインはスクイブ6の他端に接続され、ソースは車体に接地されている。そして、電界効果トランジスタ5a,5bのゲートは点火制御回路(図略)に接続され、点火制御回路の指令に基づいてオンする。
スクイブ6は、点火電流が流れることにより点火する点火素子である。このスクイブ6は、電界効果トランジスタ5aのソースと電界効果トランジスタ5bゲートの間に直列に接続されている。
充電切換え回路7は2つの電界効果トランジスタ7a,7bで構成され、昇圧回路3の出力端を抵抗4aに接続されているバックアップコンデンサ4bの一端に接続する回路である。電界効果トランジスタ7a,7bは、ソースとドレインとの間に、アノードをソース側に、カソードをドレイン側にして並列に接続される寄生ダイオードを有している。電界効果トランジスタ7aのソースは電界効果トランジスタ7bのソースに、電界効果トランジスタ7aのゲートは電界効果トランジスタ7bのゲートにそれぞれ接続されている。これにより、電界効果トランジスタ7a、7bの寄生ダイオードが互いに逆向きに直列接続される。さらに、電界効果トランジスタ7aのドレインは昇圧回路3の出力端に、電界効果トランジスタ7bのドレインは抵抗4aに接続されているバックアップコンデンサ4bの一端にそれぞれ接続されている。電界効果トランジスタ7a、7bのゲートは充電切換え制御回路8に接続されている。
充電切換え制御回路8は、抵抗8a,8bと、コンパレータ8cと、基準電源8dと、AND回路8eとから構成されている。そして、バッテリ2の出力電圧が立ち上がり、バックアップコンデンサ4bの電圧が所定の電圧、例えば、24Vに達するまで充電切換え回路7の電界効果トランジスタ7a,7bをオンする回路である。抵抗8aと抵抗8bとは直列接続されている。この直列接続された抵抗8a,8bはイグニッションスイッチ20の他端と車体との間に接続されている。そのため、バッテリ2の出力電圧は抵抗8aと抵抗8bとによって分圧される。コンパレータ8cの一方の入力端は抵抗8aと抵抗8bとの接続点に、他方の入力端は基準電源8dにそれぞれ接続されている。この基準電源8dはバッテリ2の出力電圧が立上ったことを判定できる適切な値に設定されている。AND回路8eの一方の入力端はコンパレータ8cの出力端に、他方の入力端はバックアップコンデンサ電圧判定回路(図略)に、出力端は電界効果トランジスタ7a,7bのゲートにそれぞれ接続されている。このバックアップコンデンサ電圧判定回路は、バックアップコンデンサ4bの電圧が所定の電圧24Vに達するまでHighレベルの信号を出力する。
このエアバッグ装置のうち、点火回路5、充電切換え回路7及び充電切換え制御回路8はIC9として一体に構成されている。
次に、具体的動作について説明する。イグニッションスイッチ20がオンされると、バッテリ2の出力電圧がダイオード21を介して昇圧回路3に出力される。昇圧回路3はバッテリ2の出力電圧を24〜27Vに昇圧する。また、充電切換え制御回路8はバッテリ2の出力電圧を抵抗8aと抵抗8bとで分圧する。分圧された電圧はコンパレータ8cで基準電源8dの電圧と比較される。バッテリ2の出力電圧が充分に立上ると、コンパレータ8cはAND回路8eにHighレベルの信号を出力する。このとき、バックアップコンデンサ4bは充電されておらず、その電圧はほぼゼロであり、バックアップコンデンサ電圧判定回路はHighレベルの信号を出力する。そのため、AND回路8eの他端にはHighレベルの信号が入力される。これにより、AND回路8eは充電切換え回路7にHighレベルの信号を出力する。この信号は電界効果トランジスタ7a、7bのゲートに入力され、電界効果トランジスタ7a,7bがオンし、抵抗4aに接続されたバックアップコンデンサ4bの一端を昇圧回路3の出力端に接続する。バックアップコンデンサ4bは昇圧回路3の出力電圧で直接充電される。バックアップコンデンサ4bと昇圧回路3との間にはほとんど抵抗がないため、バックアップコンデンサ4bは極わずかな時間で充電される。バックアップコンデンサ4bの電圧が所定の電圧24Vに達すると、バックアップコンデンサ電圧判定回路はLowレベルの信号を出力する。そのため、充電切換え制御回路8のAND回路8eの入力端の一方がLowレベルとなり、充電切換え回路7の電界効果トランジスタ7a,7bはオフする。バックアップコンデンサ4bの電圧はダイオード40を介して点火回路5に印加される。
ここで、点火回路5の故障診断が行われる。点火回路5の故障診断は、電界効果トランジスタ5a、5bをそれぞれ別々にオンし、その時のスクイブ6の電圧を測定することにより行われる。このとき、バックアップコンデンサ4bは短時間で充分に充電されており、点火回路5の故障診断を速やか、かつ、確実に行うことができる。
以降、バックアップコンデンサ4bは、抵抗4aを介して昇圧回路3の出力電圧で充電され、ダイオード40を介して点火回路5に給電する。ここで、車両が衝突すると、点火回路5の電界効果トランジスタ5a,5bgがともにオンし、スクイブ6に点火電流が流れてエアバッグが展開する。
最後に具体的効果について説明する。第1の実施形態によれば、エアバッグ装置1は、抵抗4aとバックアップコンデンサ4bとを有するバックアップ電源4を介して、昇圧回路3の出力電圧を点火回路5に印加することができる。そのため、ロードダンプサージが発生しても、そのサージ電圧は、抵抗4aとバックアップコンデンサ4bとからなるローパスフィルタによって除去されるため、点火回路5には過大な電圧が伝達されない。これにより、点火回路5を構成する電界効果トランジスタ5a,5bの耐圧を下げることができ、電界効果トランジスタ5a,5bを小型化できる。従って、信頼性を確保しつつエアバッグ装置1を小型化することができる。
エアバッグ装置1は、昇圧回路3でバックアップコンデンサ4bを直接充電するにより、バックアップコンデンサ4bの充電時間を短縮することができる。そのため、点火回路5の故障診断を速やかに実施することができる。
エアバッグ装置1は、バックアップコンデンサ4bの電圧を速やかに所定の電圧にすることができる。そのため、点火回路5に印加される電圧が確保され、点火回路5の故障診断を確実に実施することができる。
また、エアバッグ装置1は、充電切換え回路7を構成する電界効果トランジスタ7a,7bをオフした後に、電界効果トランジスタ7a,7bの寄生ダイオードを介してバックアップコンデンサ4bから昇圧回路3へ流れる漏れ電流を防止することができる。そのため、バックアップコンデンサ4bの電圧低下が防止され、スクイブ6に安定した点火電流を供給することができる。
さらに、エアバッグ装置1は、点火回路5を構成する電界効果トランジスタ5a,5bが小型化されることにより、これらを含み一体的に構成されるICを小型化することができる。
なお、上述した実施形態においては、充電切換え回路7は、寄生ダイオードを有する2つの電界効果トランジスタ7a、7bを寄生ダイオードが互いに逆向きに直列接続されるようにして構成される例を挙げているが、これに限られるものではない。例えば、寄生ダイオードを有する1つの電界効果トランジスタにその寄生ダイオードと逆向きに別のダイオードを直列接続して構成されていてもよい。
(第2実施形態)
次に第2実施形態におけるエアバッグ装置の回路図を図2に示す。ここでは、第1実施形態におけるエアバッグ装置との相違部分についてのみ説明し、共通する部分ついては、必要とされる箇所以外説明を省略する。なお、前記実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明する。
まず図2を参照して具体的構造について説明する。図2に示すように、エアバッグ装置1(車両用乗員保護装置)は、バッテリ2と、昇圧回路3と、バックアップ電源4と、点火回路5(点火手段)と、スクイブ6と、電源切換え回路9(電源切換え手段)と、電源切換え制御回路10(電源切換え制御手段)とから構成されている。
電源切換え回路10は2つの電界効果トランジスタ10a,10bとで構成され、昇圧回路3の出力端を点火回路5に接続する回路である。電界効果トランジスタ10a,10bは、ソースとドレインとの間に、アノードをソース側に、カソードをドレイン側にして並列に接続される寄生ダイオードを有している。電界効果トランジスタ10aのソースは電界効果トランジスタ10bのソースに、電界効果トランジスタ10aのゲートは電界効果トランジスタ10bのゲートにそれぞれ接続されている。電界効果トランジスタ10aのドレインは昇圧回路3の出力端に、電界効果トランジスタ10bのドレインは点火回路4の電界効果トランジスタ5aのドレインにそれぞれ接続されている。電界効果トランジスタ10a、10bのゲートは電源切換え制御回路11に接続されている。
電源切換え制御回路11は抵抗11a,11bと、コンパレータ11cと、基準電源11dと、AND回路11eとから構成され、バックアップコンデンサ4bの電圧が所定の電圧、例えば、24Vに達するまで充電切換え回路7の電界効果トランジスタ7a,7bをオンする回路である。抵抗11aと抵抗11bとは直列接続されている。この直列接続された抵抗11a,11bはイグニッションスイッチ20の他端と車体との間に接続されている。そのため、バッテリ2の出力電圧は抵抗11aと抵抗11bとによって分圧される。コンパレータ11cの一方の入力端は抵抗11aと抵抗11bとの接続点に、他方の入力端は基準電源11dにそれぞれ接続されている。この基準電源11dはバッテリ2の出力電圧が立上ったことを判定できる適切な値に設定されている。AND回路11eの一方の入力端はコンパレータ11cの出力端に、他方の入力端はバックアップコンデンサ電圧判定回路(図略)に、出力端は電界効果トランジスタ7a,7bのゲートにそれぞれ接続されている。このバックアップコンデンサ電圧判定回路は、バックアップコンデンサ4bの電圧が所定の電圧24Vに達するまでHighレベルの信号を出力する。
このエアバッグ装置1のうち、点火回路5、電源充電切換え回路10及び電源切換え制御回路11はIC12として一体に構成されている。
次に具体的動作について説明する。イグニッションスイッチ20がオンされると、バッテリ2の出力電圧がダイオード21を介して昇圧回路3に出力される。昇圧回路3はバッテリ2の出力電圧を24〜27Vに昇圧する。また、電源切換え制御回路11はバッテリ2の出力電圧を抵抗11aと抵抗11bとで分圧する。分圧された電圧はコンパレータ11cで基準電源11dの電圧と比較される。バッテリ2の出力電圧が充分に立上ると、コンパレータ11cはAND回路11eにHighレベルの信号を出力する。このとき、バックアップコンデンサ4bは充電されておらず、その電圧はほぼゼロであり、バックアップコンデンサ電圧判定回路はHighレベルの信号を出力する。そのため、AND回路11eの他端にはHighレベルの信号が入力される。これにより、AND回路11eは電源切換え回路10にHighレベルの信号を出力する。この信号は電界効果トランジスタ10a、10bのゲートに入力され、電界効果トランジスタ10a,10bがオンする。点火回路5の電界効果トランジスタ5aのドレインは昇圧回路3の出力端に接続され、点火回路5に昇圧回路3の出力電圧が印加される。
ここで、点火回路5の故障診断が行われる。点火回路5の故障診断は、電界効果トランジスタ5a、5bをそれぞれ別々にオンし、その時のスクイブ6の電圧を測定することにより行われる。このとき、点火回路5に印加される電圧は昇圧回路3によって確保されており、点火回路5の故障診断を速やか、かつ、確実に行うことができる。
バックアップコンデンサ4bは抵抗4aを介して昇圧回路3の出力電圧で充電される。バックアップコンデンサ4bの電圧は、バックアップコンデンサ4bの容量と抵抗4aの抵抗値とで決まる時定数に基づいて徐々に上昇していく。バックアップコンデンサ4bの電圧が所定の電圧24Vに達すると、バックアップコンデンサ電圧判定回路はLowレベルの信号を出力する。そのため、電源切換え制御回路11のAND回路11eの入力端の一方がLowレベルとなり、電源切換え回路10の電界効果トランジスタ10a,10bはオフする。バックアップコンデンサ4bの電圧はダイオード40を介して点火回路5に印加される。以降、バックアップコンデンサ4bは、抵抗4aを介して昇圧回路3の出力電圧で充電され、ダイオード40を介して点火回路5に給電する。ここで、車両が衝突すると、点火回路5の電界効果トランジスタ5a,5bgがともにオンし、スクイブ6に点火電流が流れてエアバッグが展開する。
最後に具体的効果について説明する。第2の実施形態によれば、エアバッグ装置1は、昇圧回路3で点火回路5に直接給電することにより、点火回路5に印加される電圧を速やかに確保することができる。そのため、点火回路5の故障診断を速やか、かつ、確実に実施することができる。
エアバッグ装置1は、バックアップコンデンサ4bの出力電圧が所定の電圧に達するまで、点火回路5に印加される電圧を確実に確保することができる。そのため、点火回路5に印加される電圧の変動が抑えられ、点火回路5に安定した点火電流を供給することができる。
また、エアバッグ装置1は、電源切換え回路10を構成する電界効果トランジスタ10a,10bをオフした後に、電界効果トランジスタ10a、10bの寄生ダイオードを介してバックアップコンデンサ4bから昇圧回路3へ流れる漏れ電流を防止することができる。そのため、バックアップコンデンサ4bの電圧低下が防止され、スクイブ6に安定した点火電流を供給することができる。
さらに、エアバッグ装置1は、点火回路5を構成する電界効果トランジスタ5a,5bが小型化されることにより、これらを含み一体的に構成されるICを小型化することができる。昇圧回路3の出力電圧が印加される端子数が減少することにより、端子配列設計の自由度を向上することができる。
なお、上述した第1及び第2の実施形態においては、IC内に1つの点火回路が配設されている例をあげているが、これに限られるものではない。IC内に複数の点火回路が配設されていてもよい。この場合、ICをより効果的に小型化することができる。
第1実施形態におけるエアバッグ装置の回路図を示す。 第2実施形態におけるエアバッグ装置の回路図を示す。
符号の説明
1 ・・・ エアバッグ装置装置(車両用乗員保護装置)
2 ・・・ バッテリ
3 ・・・ 昇圧回路
4 ・・・ バックアップ電源
4a ・・・ 抵抗
4b ・・・ バックアップコンデンサ
5 ・・・ 点火回路(点火手段)
5a、5b ・・・ 電界効果トランジスタ
6 ・・・ スクイブ
7 ・・・ 充電切換え回路(充電切換え手段)
7a、7b ・・・ 電界効果トランジスタ
8 ・・・ 充電切換え制御回路(充電切換え制御手段)
8a、8b ・・・抵抗
8c ・・・ コンパレータ
8d ・・・ 基準電源
8e ・・・ AND回路
9 ・・・ IC
10 ・・・ 電源切換え回路(電源切換え手段)
10a、10b ・・・ 電界効果トランジスタ
11 ・・・ 電源切換え制御回路(電源切換え制御手段)
11a、11b ・・・抵抗
11c ・・・ コンパレータ
11d ・・・ 基準電源
11e ・・・ AND回路
12 ・・・ IC

Claims (9)

  1. 直流電源と、前記直流電源に接続され抵抗を介して前記直流電源の出力電圧で充電されるバックアップコンデンサを有するバックアップ電源と、前記バックアップ電源に接続され点火素子に点火電流を流す点火手段とを備えた車両用乗員保護装置において、
    さらに、前記点火手段は、前記バックアップコンデンサのみに接続され、
    前記抵抗と前記バックアップコンデンサは、ローパスフィルタを構成して前記直流電源のサージ電圧を除去することを特徴とする車両用乗員保護装置。
  2. 前記車両用乗員保護装置は、さらに、前記直流電源を前記バックアップコンデンサに接続し前記直流電源の出力電圧で前記バックアップコンデンサを直接充電する充電切換え手段と、前記充電切換え手段を制御する充電切換え制御手段とを有することを特徴とする請求項1記載の車両用乗員保護装置。
  3. 前記充電切換え制御手段は、前記バックアップコンデンサの電圧が所定の電圧に達するまで前記充電切換え手段により前記直流電源を前記バックアップコンデンサに接続することを特徴とする請求項2記載の車両用乗員保護装置。
  4. 前記充電切換え手段は、寄生ダイオードを有する2つのトランジスタを前記寄生ダイオードが互いに逆向きに直列接続されるようにしてなることを特徴とする請求項2又は3記載の車両用乗員保護装置。
  5. 前記点火手段、前記充電切換え手段及び前記充電切換え制御手段は、ICとして一体に構成されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の車両用乗員保護装置。
  6. 前記車両用乗員保護装置は、さらに、前記バックアップコンデンサの充電時のみ、前記点火手段を前記直流電源に接続して前記直流電源で前記点火手段に直接給電し、前記バックアップコンデンサの充電後は、前記点火手段を前記バックアップコンデンサのみに接続する電源切換え手段と、前記電源切換え手段を制御する電源切換え制御手段とを有することを特徴とする請求項1記載の車両用乗員保護装置。
  7. 前記電源切換え制御手段は、前記バックアップコンデンサの出力電圧が所定の電圧に達するまで前記電源切換え手段により前記直流電源を前記点火手段に接続することを特徴とする請求項6記載の車両用乗員保護装置。
  8. 前記電源切換え手段は、寄生ダイオードを有する2つのトランジスタを前記寄生ダイオードが互いに逆向きに直列接続されるようにしてなることを特徴とする請求項6又は7記載の車両用乗員保護装置。
  9. 前記点火手段、前記電源切換え手段及び前記電源切換え制御手段は、ICとして一体に構成されていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の車両用乗員保護装置。
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