JP4210387B2 - 住宅用土間コンクリートの排水施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は土間コンクリートの排水施工の施工性が良いとともに土間コンクリート上の水が滞留することなくスムースに排水できる住宅用土間コンクリートの排水施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の住宅用土間コンクリートの排水施工方法は、円筒形の厚紙型枠を設置して土間コンクリートを打設し、土間コンクリートの養生後該型枠内に排水管を別途モルタルで埋設している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の住宅用土間コンクリートの排水施工方法では、コンクリートとモルタルの作業が2工程になり、作業性が悪く打ち継ぎ部分から割れが生じる恐れがある。
【0004】
本発明は上記従来の問題を解決したものであり、土間コンクリートの排水施工の施工性が良いとともに土間コンクリート上の水が滞留することなくスムースに排水できる住宅用土間コンクリートの排水施工方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決した本発明の住宅用土間コンクリートの排水施工方法は、上端が土間コンクリートの設置レベルよりも少し高い位置の状態で排水管を略直立姿勢で地盤面に埋設した状態で土間コンクリートを打設し、該土間コンクリートの養生後、排水管の土間コンクリートから突出した部分を除去することを特徴とするものである。
【0006】
各構成要件について、詳説する。
本発明の排水施工方法に使用する排水管は、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂等の合成樹脂、鉄、アルミニウム等金属で直管状に形成される。その寸法は、内径20mm〜100mm、長さ300mm〜1000mmに形成し、使用時に適宜長さに切断して使用する。上部が閉口したものを使用し、土間コンクリート打設後この閉口部分を含む上部を除去することにすると土間コンクリート打設時に管内にコンクリートの侵入を防止でき好適である。管内上部に網状、格子状、或いは多数の孔を穿孔した仕切り板等の異物遮断体を形成すると、使用の際床下に飛来した落ち葉やゴミ等が排水管に侵入して詰まることを防止できる。また排水管の開口上端に開閉蓋を装備すると、土間コンクリートで防蟻処理した床下地盤面の唯一の蟻道となりえる排水管内の経路を遮断できるため、白蟻の侵入を防止できるともに排水管内部への異物侵入を阻止できる。更に開閉蓋を防蟻薬剤含有樹脂で形成したり、表層を防蟻薬剤含有樹脂で被覆すると防蟻効果が更に高まるので好適である。
【0007】
本発明の排水施工方法は以下の如くである。
先ず、土間コンクリートを打設する地盤面に栗石を敷き詰め、その中に上部を突出した状態で排水管を略直立状態に埋設する。次いで排水管周囲を含み地盤面に土間コンクリートを打設する。土間コンクリートの上面は排水管に向かって下り勾配を設けて仕上げる。土間コンクリートの養生硬化後、土間コンクリート表面から突出した排水管の部分を切断して除去する。排水管の上部を別体に形成し、この上部を排水管本体に対しネジ固定する構造を採用すると、土間コンクリートから突出した部分の除去作業が簡単に行なえる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面にに基づき説明する。
図1の排水管1は、上端が閉口した塩化ビニル樹脂製で内径150mm、長さ500mm、肉厚5mmである。上端から150mmの位置にステンレス製の網状の異物遮蔽体2を設けている。
【0009】
図2に示す如く、排水管1を栗石を敷き詰めた床下の地盤面3に上部180mmが突出するようにで埋設する。次いで図3に示す如く、上面が排水管1に向かって下り勾配をつけて、地盤面3上に厚さ90mmの土間コンクリート4を打設する。この時排水管1は上部90mmが土間コンクリート4上面から突出する。
【0010】
図4に示す如く、土間コンクリート4打設から48時間養生した後、グランダーを使用して土間コンクリート4表面から突出した排水管1の閉口した上端部分を切断するとともに、切断面を研削して仕上げる。尚この状態で、排水管1の開口端から60mm深さに異物遮蔽体2が位置することになる。排水管1の開口端には防蟻薬剤含有樹脂層5で被覆した塩化ビニル樹脂製の開閉蓋6を装備しており、常時はこの開閉蓋6で閉止しておき、排水の必要な時に開閉蓋6を外す。
尚、図5は同上本発明の実施例による方法で完成した排水構造の全体を示している。
【0011】
【発明の効果】
本発明の請求項1の住宅用土間コンクリートの排水施工方法は、上端が土間コンクリートの設置レベルよりも少し高い位置の状態で排水管を略直立姿勢で地盤面に埋設した状態で土間コンクリートを打設し、該土間コンクリートの養生後、排水管の土間コンクリートから突出した部分を除去することを特徴とするので、土間コンクリートの排水管周囲のレベルを基準に排水管の上端レベルを排水管の上部を除去するという簡単な作業で正確に設定できる。従って、土間コンクリートの排水施工の施工性が良いとともに土間コンクリート上の水が滞留することなくスムースに排水できる。
【0012】
請求項2の発明では、上記請求項1の発明の効果に加え、排水管の上端は閉口したものであり、この閉口部分を除去して開口させることを特徴とするのでコンクリート打設時に誤って排水管内にコンクリートが侵入して排水管が詰まる事が無く、又施工時にコンクリートの排水管への侵入を配慮する手間が不要であり施工性も良い。
【0013】
請求項3の発明では、上記請求項1または2の発明の効果に加え、排水管内部の切除予定部分よりも下位置に異物侵入を阻止する異物遮断体を形成したことを特徴とするので別途異物遮断体を取り付ける手間が不要であり施工性が良いとともに異物遮断体を取り付け忘れによる排水管の詰まりの恐れがなくなる。
【0014】
請求項4の発明では、上記請求項1、2または3の発明の効果に加え、排水管の開口上端に開閉蓋を装備したことを特徴とするので、排水の必要なときだけ排水管を開口して使用することにより、土間コンクリートで防蟻処理した床下地盤面の唯一の蟻道となりえる排水管内の経路を遮断できるため、白蟻の侵入を防止できるともに排水管内部への異物侵入を阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に使用する排水管の斜視図。
【図2】本発明の実施形態の一工程を示す要部断面図。
【図3】同上の実施形態の異なる工程を示す要部断面図。
【図4】同上の実施形態の更に異なる工程を示す要部断面図。
【図5】同上の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
1 排水管
2 異物遮断体
3 地盤面
4 土間コンクリート
6 開閉蓋

Claims (4)

  1. 上端が土間コンクリートの設置レベルよりも少し高い位置の状態で排水管を略直立姿勢で地盤面に埋設した状態で土間コンクリートを打設し、該土間コンクリートの養生後、排水管の土間コンクリートから突出した部分を除去することを特徴とする住宅用土間コンクリートの排水施工方法。
  2. 排水管の上端は閉口したものであり、この閉口部分を除去して開口させることを特徴とする請求項1の住宅用土間コンクリートの排水施工方法。
  3. 排水管内部の切除予定部分よりも下位置に異物侵入を阻止する異物遮断体を形成したことを特徴とする請求項1または2の住宅用土間コンクリートの排水施工方法。
  4. 排水管の開口上端に開閉蓋を装備したことを特徴とする請求項1、2または3項の住宅用土間コンクリートの排水施工方法。
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