JP4210371B2 - プレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造 - Google Patents
プレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、平行に張設された一対のエンドレスチェーン間に多数の平プレートを平行に順次掛け渡し、これらの平プレート上に物品を載置して搬送するプレート式フィードコンベアにおける平プレートの取付構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プレート式フィードコンベアは図4及び図5に示す如く、機枠1に所定間隔あけて回転自在に設けられた複数のスプロケット2に巻回されて搬送方向に沿って張設された左右一対のエンドレスチェーン3,3と、これら一対のエンドレスチェーン3,3間に掛け渡されて取り付けられる多数の合成樹脂製の平プレート4,4…とを主要な構成要素とし、平プレート上に物品aを載置してチェーンの搬送方向に搬送するものである。
【0003】
エンドレスチェーン3,3はローラチェーンでなり、この各チェーン3,3には平プレート取付部材5,5…が側方に向けて突設されている。この平プレート取付部材5,5…はローラリンクプレート6,6…に一体形成されており、側方に折曲形成されている。そして、各平プレート4,4…はこれら取付部材5,5…を介してエンドレスチェーン3,3に取り付けられる。
【0004】
平プレート4と平プレート取付部材5,5との結合構造としては、実用新案登録第2583697号に示されており、この取付構造では図6に示すように、平プレート取付部材5,5には貫通孔7が形成される一方、平プレート4にはその裏面両側部に上記貫通孔7に嵌合される軸部8と、軸部8に対して近接・離間する方向に弾性変形して上記取付部材5の縁部に係合する鈎溝を有する係合片9とが垂設されている。
【0005】
平プレート4を上記取付部材5,5に取り付けるには、取付部材5,5の貫通孔7に平プレート4の軸部8を合わせて押入してやればよい。即ち、この押入により、平プレート4の係合片9は取付部材5,5の縁部に当接しつつ弾性変形して外方に傾斜し、その鈎溝に前記縁部が嵌合すると係合片9は弾性復帰して平プレート4に自動的に係合し、平プレート4を取付部材5,5に装着する。
【0006】
また、平プレート4を取付部材5,5から取り外す際には、先ず、係合片9を外方へ強制的に弾性変形させつつ平プレート4を上方に引き上げ、この係合片9の鈎溝と平プレート取付部材5,5の縁部との係合を解除する。その後は平プレート4を持ち上げてその軸部8を取付部材5,5の貫通孔7から抜脱してやればよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のプレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造では、取付部材5は一般的に金属製からなっており、その先端縁部が合成樹脂製の係合片9の鈎溝に係合することによって相互が係止されているため、チェーンの走行によりこの係合部に繰り返し振動が加えられると、この鈎溝は徐々に摩耗して両者の係合が緩くなり、プレートにガタ付きが生じるといった問題があった。
【0008】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その目的は平プレートをその取付部材に係合する取付作業を容易に行うことができ、取付後はチェーンの走行時の振動によってその係合部が摩耗する可能性が大幅に低減されてなるプレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、平行に張設した一対のエンドレスチェーンに、その側方に向かって突出する平プレート取付部材を所定の間隔をあけて多数設け、該取付部材を介して多数の平プレートを該一対のチェーン間に掛け渡して取付けてなるプレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造において、該取付部材に貫通孔を形成する一方、該平プレートの裏面両側部に、該貫通孔に嵌合する軸部と、一端部が該軸部に対して近接・隔離する方向に弾性変形して揺動自在な自由端として形成されるとともに他端部が該平プレートの裏面に一体的に連結固定されて基部として形成される断面略U字形の可撓片とを設け、該自由端の先端と該平プレートの裏面との間は該取付部材の先端部の肉厚に相当する間隔だけ分離して形成し、該平プレートの該軸部を該取付部材の該貫通孔に挿通して取り付ける際に、該可撓片の該一端部の自由端が該取付部材の端部によって該軸部から隔離する方向に弾性変形されて該平プレートの挿入を許容し、該平プレートの挿入の完了と同時に該一端部の自由端が弾性復帰して該取付部材の前記先端部の裏面に当接または近接して該平プレートの離脱を阻止してなることを特徴とする。
【0010】
【作用】
上記の構造により、平プレートをチェーンに固定された取付部材に取り付ける作業は従来と同様に取付部材の貫通孔7に平プレート4の軸部を合わせて押入してやればよい。そして、この取付後は可撓片の自由端の先端が取付部材の先端部の裏面に当接または近接して平プレートの離脱を阻止するので、チェーンの走行時の振動によって取付部材を介して可撓への自由端の先端部に加えられる摩擦抵抗によって生じる摩耗は極めて少なく、平プレートのチェーンに対する取付状態を長期間に渡って安定的に維持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るプレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造の好適な一実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、図中従来例で示したものと同一部分については同一符号を付して説明する。
【0012】
本発明は平プレート4を改良することによって、プレート取付構造を改善したもので、エンドレスチェーン3,このチェーン3に取り付けられる平プレート取付部材5,5の構造は前述した従来例と全く同一であるので、その詳細な説明を省略する。
【0013】
図1(a)、(b)に示す本発明の平プレート4は、例えば「デルリン」(米国Dupon社の商品名)で知られるポリアセタール樹脂等の合成樹脂の射出成形によって形成され、その外形は、例えば図1(a),(b)の場合、縦14mmで横160mmの横長な長方形に形成されている。図1(a)における上面(表面)は平坦に形成されて、その下面(裏面)の両端近傍には円筒部8aとテーパー部8bとからなる軸部8が下方に突出形成されている。この軸部8,8の内側にこれと隣接して可撓片10,10が一体的に設けられている。この各可撓片10は図1(a)に示すように断面略U字形に形成され、このU字形の内側部の基部11は平プレートの裏面に一体的に連結して形成されている一方、その外側部は平プレートの裏面から分離した自由端12として形成されている。そして、この外側自由端12の先端と平プレートの裏面との間の間隔は断面L字形に折り曲げ形成された金属板からなる平プレート取付部材5の先端部の肉厚と等しいか或いは僅かに大きく形成されている。なお、左右の可撓片10,10の間の平プレート4の中央部下面には平プレートの撓みを防止するためにリブ13が下方に突出して一体的に形成されている。
【0014】
上記のような構造に係る平プレート4をチェーン3に取り付けられた平プレート取付部材5に取り付けるには、平プレートの軸部8を取付部材5の上方に位置させ、その軸部8を取付部材5の貫通孔7に強制的に押し込む。このようにして押し込むと、まず、取付部材5の先端が可撓片10の外側自由端12に当接し、図2(a)に示すように、これを弾性変形させて内側に押しやりながら軸部8が貫通孔7に入って行く。そして、平プレート4の下面が取付部材5の上面に当接する位置まで来ると、図2(b)に示すように、可撓片10の外側自由端12がもとの位置へ弾性復帰する。この時、前述のように、外側自由端12の先端と平プレートの裏面との間の間隔は平プレート取付部材5の先端部5aの肉厚と等しいか或いは僅かに大きく形成されているので、前記弾性復帰位置では外側自由端12の先端が取付部材5の下面に当接または近接する。このようにして、取付部材5の先端部5aは平プレート4の下面と可撓片10の自由端12の先端によって挾まれた形となるので、通常の使用状態において、平プレート4がその取付部材5から離脱することはない。
【0015】
一方、この平プレート4をその取付部材5から取り外すには、図2(b)の状態から指先或いは工具を用いて可撓片10の外側自由端12を内側に押し込みながら平プレートを図2(a)の状態に持ち上げ、その後はただこの平プレートを上方に引き上げてやればよい。
【0016】
本発明の上記実施例では、チェーン3及び平プレート取付部材5,5が平プレートの外側に位置する場合の例について説明したが、本発明では、チェーン3が図3に示すように平プレート4の下方に位置する場合にも適用することができる。
【0017】
この場合には、軸部8と可撓片10の位置が前記実施例の場合と逆転し、可撓片10が平プレート4の外側に位置し、軸部10がその内側に位置し、また可撓片の自由端12は基部11の内側に向いている。その他の構造及び取り付け方法等は前記実施例の場合と同様である。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造においては、チェーンに固定された平プレート取付部材に貫通孔を形成し、平プレートの裏面両側部に、該貫通孔に嵌合する軸部と、一端部が該軸部に対して近接・隔離する方向に弾性変形して揺動自在な自由端として形成されるとともに、他端部が該平プレートの裏面に一体的に連結固定されて基部として形成される断面略U字形の可撓片とを設け、該自由端の先端と該平プレートの裏面との間は該取付部材の先端部の肉厚に相当する間隔だけ分離して形成し、該平プレートの該軸部を該取付部材の該貫通孔に挿通して取り付ける際に、該可撓片の該一端部の自由端が該取付部材の端部によって該軸部から隔離する方向に弾性変形されて該平プレートの挿入を許容し、該平プレートの挿入の完了と同時に該一端部の自由端が弾性復帰して該取付部材の前記先端部の裏面に当接または近接して該平プレートの離脱を阻止してなるので、取付部材の先端部は平プレートの裏面とU字形の可撓片の自由端側の先端とによって挾まれた形となるので、通常の使用状態において生じる振動によって可撓片の先端が摩耗することはほとんどないので、平プレートのチェーンに対する取付状態を長期間に渡って安定的に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造の平プレートを示す図で、(a)はその正面図で(b)はその底面図である。
【図2】図1に示した平プレートをチェーンに取り付けられた平プレート取付部材に取り付ける状態を示す要部正面図で、(a)はその取付の途中の状態を示し、(b)は取付の完了状態を示す。
【図3】本発明の他の実施例に係る平プレート取付構造を示す要部正面図。
【図4】一般的なプレート式フィードコンベアを示す斜視図。
【図5】図3のプレート式フィードコンベアに従来のプレート取付構造を採用した状態の部分断面正面図。
【図6】図3の一方のプレート取付部分を拡大して示す部分断面図である。
【符号の説明】
3 エンドレスチェーン
4 平プレート
5 平プレート取付部材
5a 取付部材の先端部
7 貫通孔
8 軸部
10 可撓片
11 基部
12 自由端
Claims (1)
- 平行に張設した一対のエンドレスチェーンに、その側方に向かって突出する平プレート取付部材を所定の間隔をあけて多数設け、該取付部材を介して多数の平プレートを該一対のチェーン間に掛け渡して取付けてなるプレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造において、
該取付部材に貫通孔を形成する一方、
該平プレートの裏面両側部に、該貫通孔に嵌合する軸部と、一端部が該軸部に対して近接・隔離する方向に弾性変形して揺動自在な自由端として形成されるとともに他端部が該平プレートの裏面に一体的に連結固定されて基部として形成される断面略U字形の可撓片とを設け、
該自由端の先端と該平プレートの裏面との間は該取付部材の先端部の肉厚に相当する間隔だけ分離して形成し、
該平プレートの該軸部を該取付部材の該貫通孔に挿通して取り付ける際に、該可撓片の該一端部の自由端が該取付部材の端部によって該軸部から隔離する方向に弾性変形されて該平プレートの挿入を許容し、該平プレートの挿入の完了と同時に該一端部の自由端が弾性復帰して該取付部材の前記先端部の裏面に当接または近接して該平プレートの離脱を阻止してなることを特徴とするプレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造。
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JP30435398A JP4210371B2 (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | プレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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JP30435398A Expired - Lifetime JP4210371B2 (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | プレート式フィードコンベアにおけるプレート取付構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP4210371B2 (ja) |
-
1998
- 1998-10-26 JP JP30435398A patent/JP4210371B2/ja not_active Expired - Lifetime
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