JP4210176B2 - 手摺り - Google Patents

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Description

本発明は、上下の横桟間に複数本の縦桟が所定間隔置きに連結された構造の手摺り、特に横桟及び縦桟がアルミ押出型材等の金属製で屋外部に立設される手摺りに関する。
建物の屋上、ベランダ、外部に臨む通路、道路沿い等の屋外部に立設される手摺りの代表的な形態として、コンクリート躯体等に立設した支柱間に上部及び下部の横桟が架設されると共に、これら上下の横桟間に多数本の縦桟が所定間隔置きに配設されたものがある。なお、縦桟の上端を連結する上部の横桟は、笠木である場合と、笠木の下位に配設した横桟である場合とがある。しかして、このような形態の手摺りでは、材料コスト、組立施工性、耐久性等の面より、各構成部材をアルミ押出型材にて構成すると共に、縦桟に中空状のものを用い、その内側に設けたビスホールを利用して当該縦桟の上下端を上下の横桟にビス止め固定する構造が汎用されている。
図9〜図11は上記構造の手摺りの一構成例を示す。図において、11は内側四隅に長手方向に連続するビスホール11a…を備えた角筒状の左右一対の支柱、12は縦断面下向き開放コ字形の笠木本体12aとその下面側に係嵌する笠木受け12bとからなる笠木、13は下方に開いたコ字枠状の横桟本体13aとその下面側に係嵌する底板13bとからなる下部横桟、14は内側の2箇所に長手方向に連続するビスホール14a…を備えた角筒状の縦桟である。
この手摺りにおける支柱11と笠木12とは、笠木受け12bに上方から貫通させたビス15…を支柱11の各ビスホール11aに螺挿することによって連結されている。また、支柱11と下部横桟13とは、横桟本体13aの両側壁内面側に一体形成された複数本の凸条16…に、該横桟本体13aの端から等位置で縦断方向の切り込みを入れ、この切り込み部分に挿嵌させた受け板17と対向する支柱11の側壁部11bとをボルト・ナット18の締め付けによって引き付けて固定している。一方、縦桟14は、上端側では笠木受け12bに上方から、下端側では下部横桟13の上壁部を下方から、それぞれ2本ずつ貫通させたビス15をビスホール14aに螺挿することにより、該笠木受け12bと下部横桟13とに連結固定されている。
しかしながら、この種の屋外部に立設される手摺りは、一般的に風を受けた際に金属音を交えた耳障りな騒音が発生し易く、しかも日常的に多い3〜8m/秒程度の特に強風とも言えない風速範囲での騒音レベルが非常に高くなる傾向があるため、近辺の住環境が悪化するという問題があった。
本発明者らは、上述の情況に鑑み、騒音が発生しにくい手摺りを開発するために、まず従来のこの種手摺りにおける騒音発生のメカニズムについて、送風実験を重ねて子細に調べた。その結果、風が縦桟間を通過する際に過渦を発生し、これによって縦桟が撓んで振れ動く形で振動し、この振動に伴って縦桟の上下端のビス止め部分ががた付き、横桟との間で材料同士の衝当が反復して断続的な騒音を発生し、特に風速3〜8m/秒程度の範囲で手摺りの固有振動数との関係から該騒音が共振現象によって著しく拡大することが判明した。そこで、この知見に基づいて更に検討を重ねたところ、縦桟の端部近傍で周面に密接嵌合する抑え枠を設けた場合に、縦桟端部の拘束による制振効果と固定効果により、騒音を著しく低減できることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、請求項1の発明に係る手摺りは、図面の参照符号を付して示せば、上下の金属製の横桟(笠木2,下部横桟3)間に、内側に長手方向に連続するビスホール4aを備えた金属中空押出型材からなる複数本の縦桟4A〜4Cが、上下端面を横桟2,3に突き合わせて横桟2,3側から前記ビスホール4aに螺入するビス5を介して所定間隔置きに連結され、上下の横桟2,3の少なくとも一方側に、各縦桟4の端部近傍に縦桟周長の50%以上にわたって密接嵌合する複数の嵌合部61〜63を備えた抑え枠6A〜6Dが、横桟2,3と平行に配設されてなる構成としている。
そして、請求項2の発明は、請求項1の手摺りにおける前記抑え枠6A〜6Dが、所定間隔置きに前記嵌合部61〜63を設けた水平壁部6aと、垂直壁部6bとで縦断面L字形をなすものとしている。また、請求項3の発明は、請求項2の手摺りにおける前記抑え枠6A,6B,6Dの嵌合部61,62が、水平壁部6aの側端縁に開く切欠状に形成されると共に、縦桟4A,4Bを水平方向に嵌入し得る形状を有してなるものとしている。
更に、上記請求項1〜3のいずれかの手摺りにおいて、請求項4の発明では前記抑え枠6A〜6Cが横桟2,3に一体形成されてなる構成を、請求項5の発明では前記抑え枠6Dが横桟2,3にビス止めされてなる構成を、それぞれ採用している。
また、請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれの手摺りにおいて、抑え枠6Eを上下2段の水平壁部6a,6cと垂直壁部6bとからなる縦断面略F字形をなす構成としている。
また、請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかの手摺りにおいて、前記抑え枠6A〜6Dの嵌合部61〜63が、縦桟4,4A〜4Cの端より10〜50mm離れた位置で当該縦桟4に密接嵌合してなる構成としている。
請求項1の発明によれば、横桟にビス止めされた各縦桟の端部近傍に、抑え枠が半周以上にわたって密接嵌合していることから、各縦桟は端部を拘束された形で全体の剛性が大きくなり、この剛性に基づく強い制振効果によって風を受けた際の縦桟の振動が抑えられる上に共振現象も生じにくく、加えて縦桟の部がビス止め部分と抑え枠による嵌合部分とで固定されてがたつかず、もって風による騒音が発生しにくい手摺りが提供される。
請求項2の発明によれば、上記の手摺りにおいて、抑え枠が縦断面L字形をなすため、該抑え枠と横枠との間に雨水が溜まるような封鎖空間を生じず、もって雨水による腐食劣化を回避できる。
請求項3の発明によれば、上記の抑え枠が縦断面L字形をなす手摺りにおいて、手摺りを組み立てる際に縦桟を後付けで横桟に連結できるため、その組立作業が容易になる。
請求項4の発明によれば、上記手摺りの抑え枠が横桟と一体であることから、手摺りを組み立てる際に該抑え枠を取り付ける手間が要らず、それだけ作業能率が向上する。
請求項5の発明によれば、上記の手摺りにおいて、抑え枠が独立部材であるため、その嵌合部の形成が容易になる。
請求項6の発明によれば、抑え枠の上下2段の水平壁部によって縦桟が嵌合され、且つビスなどの固定具によって両者が互いに嵌合保持されており、更に縦桟の下端面と横桟本体の上面との間に隙間を形成することができるため、一層縦桟のたわみや破損あるいは共振現象による騒音の発生を極力防止することが可能である。
請求項7の発明によれば、上記の手摺りにおいて、抑え枠の嵌合部が縦桟の端より適度に離れた位置で密接嵌合していることから、縦桟の制振効果がより大きくなり、風による騒音をより低減できる。
以下、本発明に係る手摺りの好適な実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図3は本発明に係る第一実施形態の手摺りを示す。これら図において、1はコンクリート躯体10に立設された左右一対の支柱、2は両支柱1,1の頂部間に架設された笠木、3は両支柱1,1の下部間に架設された横桟、4Aは両支柱1,1と笠木2及び横桟3とで構成される矩形枠内に一定間隔置きに平行配置された縦桟である。しかして、これら支柱1、笠木2、横桟3、はいずれもアルミ押出型材からなる。
この第一実施形態の手摺りにおける支柱1及び縦桟4Aは、既述した従来例の手摺りと同様構成であり、図3に示すように、支柱1は角筒状であって内側四隅に長手方向に連続するビスホール1a…を備えており、縦桟4Aは支柱1よりも一回り横断面サイズが小さい角筒状であって内側の2箇所に長手方向に連続するビスホール4a…を備えている。
一方、笠木2と横桟3は、それら自体は既述した従来例の手摺りと同様構成である。すなわち、図2に示すように、笠木2は、縦断面下向き開放コ字形の笠木本体21と、下面を構成する略帯板状の笠木受け22とからなり、笠木本体21の両側縁内側の係止枠部21a,21aに、笠木受け22の両側縁に設けた係止条片22a,22aを係嵌させることにより、一体の中空枠を形成している。また、横桟3は、下方に開いたコ字枠状の横桟本体31と、その下面側に係嵌する底板32とからなる。しかるに、笠木受け22の下面側と横桟本体31の上面側には、それぞれ長手方向全長にわたり、水平壁部6aと垂直壁部6bとで縦断面L字形をなす抑え枠6Aが、水平壁部6aを離間して垂直壁部6b側で繋がる形で一体形成されている。
これら抑え枠6A,6Aは、図4の横桟本体31側で代表して示すように、水平壁部6aの長手方向に沿って一定間隔置きに、側端縁に開く切欠状をなす矩形の嵌合部61…が形成されている。そして、各抑え枠6Aにおける嵌合部61…の配置ピッチは手摺りにおける縦桟4A…の配置ピッチと等しく、また各嵌合部61は幅が縦桟4Aの手摺り組み付け状態での左右幅と一致して、且つ奥行きが縦桟4Aの同前後幅の半分を越える寸法になるように設定されている。この奥行きは、本実施形態では水平壁部6aの全幅と等しくなっている。なお、図4において、31cは各嵌合部61に対応して横桟本体31の上壁部31aに設けたビス挿通孔であり、図示を省略しているが、笠木受け22側にも同様のビス挿通孔が各嵌合部61に対応して設けられている。
この手摺りにおける支柱1と笠木2とは、図2に示すように、笠木受け22に上方から貫通させたビス5…を支柱1の各ビスホール1aに螺挿することによって連結されている。また、支柱1と下部横桟3とは、図2及び図3に示すように、横桟本体31の両側壁内面側に一体形成された複数本の凸条31b…に、該横桟本体31の端から等位置で縦断方向の切り込みを入れ、この切り込み部分に挿嵌させた受け板8と対向する支柱1の側壁部1bとをボルト・ナット9の締め付けによって引き付けて固定している。
一方、各縦桟4Aは、図2及び図3に示すように、上下両端部が上下の抑え枠6Aの嵌合部61に各々嵌合する状態で、上下端を笠木受け22の下面と横桟本体31の上面に突き合わせ、上下各2本のビス5を上方からは笠木受け22を貫通して、下方からは横桟本体31の上壁部31aを貫通して、それぞれ各ビスホール4aに螺挿することにより、該笠木受け22と横桟本体31とに連結固定されている。
上記構成の手摺りにおける各縦桟4Aは、上下端部で笠木2の笠木受け22と横桟3の横桟本体31とにビス止さめれているが、このビス止めされた上下端部の近傍で抑え枠6Aの嵌合部61に半周以上にわたって密接嵌合していることから、上下端部を拘束された形で全体の剛性が大きく、この剛性に基づく強い制振作用を備えると共に、上下両端部がビス止め部分と抑え枠6Aによる嵌合部分とで固定されて動きを生じにくい状態になっている。従って、屋外部に立設した手摺りが風を受けた際、縦桟4A…間を通過する風によって過渦が発生しても、縦桟4A…は撓みを伴う振動を生じにくく、その上下端部のがたつきも少ないため、衝当音の発生が抑えられ、加えて制振効果によって風速3〜8m/秒程度の範囲での共振現象も発生せず、もって抑え枠6Aのない従来構成の手摺りに比較して風による騒音レベルが著しく低減する。
しかして、上記第一実施形態の手摺りにあっては、抑え枠6Aが縦断面L字形をなし、該抑え枠6Aと横枠3との間は外部に開放した形になっているから、雨水が溜まることによる腐食劣化を生じる懸念がない。また、抑え枠6Aの各嵌合部61が角筒状の縦桟4Aに対応した矩形で水平壁部61の側端縁に開いた切欠状をなすため、手摺りを組み立てる際に、左右の支柱1,1と笠木受け22及び横桟本体31とからなる矩形枠に対し、縦桟4A…を側方から後付けで組み付けることが可能であり、これによって組立作業が容易になる。更に、抑え枠6Aは笠木受け22及び横桟本体31に一体形成されているから、手摺りを組み立てる際に該抑え枠6Aを取り付ける手間が要らず、それだけ作業能率が向上する。
図5(イ)〜(ハ)は、第二実施形態の手摺りを示す。この手摺りでは、前記第一実施形態の手摺りにおける角筒状の縦桟4Aに代えて、図5(ロ)の如く四周側面が凸円弧状の前後側面と平面状の左右側面とからなり、内側一箇所に長手方向に連続するビスホール4aを備えた縦桟4Bを用いている。そして、笠木2の笠木受け22の下面側ならびに下部横桟3の横桟本体31の上面側には、該縦桟4Bに対応した抑え枠6Bが一体形成されている。すなわち、この抑え枠6Bは、前記第一実施形態の抑え枠6Aと同様に水平壁部6aと垂直壁部6bとで縦断面L字形をなすが、図5(ハ)の横桟本体31側で代表して示すように、その水平壁部6aの側端縁に開く切欠状の嵌合部62が、直線状の両側側縁62a,62aと凹円弧状の奥端縁62bとからなっている。
しかして、各縦桟4Bは、上下両端部が上下の抑え枠6Bの嵌合部62に各々密接嵌合する状態で、上下端を笠木受け22の下面と横桟本体31の上面に突き合わせ、上下各1本のビス5を笠木受け22及び横桟本体31の上壁部31aを貫通して、それぞれビスホール4aに螺挿することにより、該笠木受け22と横桟本体31とに連結固定されている。なお、これら以外の構成は前記第一実施形態と同様であるため、該第一実施形態と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
この第二実施形態の手摺りにおいても、各縦桟4Bは、ビス止めされた上下端部の近傍で抑え枠6Bの嵌合部62に約3/4周にわたって密接嵌合していることから、全体の剛性が大きく、この剛性に基づく強い制振作用を備えると共に、上下両端部が動きを生じにくい状態になっている。従って、この手摺りが風を受けた際、縦桟4B…に撓みを伴う振動を生じにくく、その上下端部のがたつきも少ないために衝当音の発生が抑えられ、風速3〜8m/秒程度の範囲での共振現象も生じず、もって騒音は非常に小さくなる。また、この手摺りにおいても、縦桟4Bと抑え枠6Bの嵌合部62との嵌合形態から、組み立てに際して縦桟4B…を側方から後付けで組み付けることが可能である。
図6(イ),(ロ)は、第三実施形態の手摺りの下部を示す。この手摺りでは、円筒状で内側二箇所に長手方向に連続するビスホール4a,4aを備えた縦桟4Cを用いると共に、笠木受け(図示省略)及び横枠本体31に該縦桟4Cに対応した抑え枠6Cが一体形成されている。すなわち、この抑え枠6Cは、前記第一及び第二実施形態の抑え枠6A,6Bと同様に水平壁部6aと垂直壁部6bとで縦断面L字形をなすが、その水平壁部6aには縦桟4Cの円形の横断面形状に対応した切欠円形の嵌合部63…が側端縁に開く形で形成されている。
この第三実施形態の手摺りにおいても、各縦桟4Cは、ビス止めされた上下端部の近傍で抑え枠6Cの嵌合部63に約3/4周にわたって密接嵌合し、全体の剛性が大きく強い制振作用を備え、且つ上下両端部が動きにくくなっているから、風を受けた際、撓みを伴う振動を生じにくく、上下端部のがたつきによる衝当音の発生も抑えられ、風速3〜8m/秒程度の範囲での共振現象も生じず、騒音は非常に小さくなる。
なお、第三実施形態の手摺りは抑え枠6Cの嵌合部63が円筒状の縦桟4Cの半周以上に密接嵌合する形であるため、手摺りを組み立てる際、各縦桟4cは上下端部を予め抑え枠6Dに嵌め込んだ形で笠木受け22及び横枠本体31にビス止めする必要がある。しかるに、図6(イ),(ロ)で一点鎖線6a1 で示すように、嵌合部63を縦桟4Cの丁度半周に密接嵌合する半円形とすれば、該縦桟4Cを側方から後付けで組み付けることが可能となる。一方、該縦桟4Cを後付けで組み付けしないという前提では、嵌合部63を切欠状ではなく、同図の二点鎖線6a2 で示すように円形穴としてもよい。
本発明の手摺りにおいては、抑え枠による縦桟の制振効果と固定効果を確実に発揮させ、もって風による騒音レベルを充分に低くするためには、既述の第一〜第三実施形態のように、抑え枠の嵌合部は縦桟に対して周長の50%以上にわたって密接嵌合する必要がある。また、その嵌合位置は、特に制約されないが、高い制振効果を得る上で縦桟の端より10〜50mm離れた位置に設定することが推奨される。
一方、抑え枠については、既述の第一〜第三実施形態のように横桟(笠木を含む)に一体形成する以外に、例えば次の第四実施形態の手摺りのように、独立部材としてもよい。図7は、第四実施形態の手摺りとして、横桟本体31に、独立部材である抑え枠6Dを取り付けた状態を示す。この抑え枠6Dは、前記第一〜第三実施形態における抑え枠6A〜6Cと同様に、縦桟4Aに密接嵌合する嵌合部(図示省略)を設けた水平壁部6aと垂直壁部6bとで縦断面L字状をなすが、垂直壁部6bの水平壁部6a側とは反対側の側縁に、当該水平壁部6aとは逆方向に短く突出する取付用条片6cが全長にわたって連設されており、この取付用条片6cにおいて横桟本体31の上壁部31aにビス7を介して固着するようにしている。なお、図示はしていないが、笠木側についても同様の抑え枠6Bをビス止めすることになる。
この第四実施形態の手摺りのように抑え枠を独立部材とした場合は、横桟(笠木を含む)に対する取り付けの手間を要する反面、それ自体の構造が横桟との一体物ものよりも簡素で且つ軽量になるため、アルミ押出型材等の原材に嵌合部を形成する際の加工が容易になるという利点がある。
図8は、第五実施形態の抑え枠6Eを示すもので、この実施形態にあっては、上下2段の水平壁部6a,6cと垂直壁部6bとからなる断面略F状の抑え枠6Eを横桟本体31(あるいは笠木受け22にも)に一体形成し、上下2段の水平壁部6a,6cに夫々嵌合部63を設け、これに縦桟4Aを嵌合し、両水平壁部6a,6c間の垂直壁部分6a1 にビス又はブラインドリベットなどの固定具80を縦桟4Aに固定してなるもので、この実施形態にあっては、抑え枠6Eの上下2段の水平壁部6a,6cによって縦桟4Aが嵌合され、且つビスなどの固定具80によって両者が互いに嵌合保持されており、更に縦桟4Aの下端面と横桟本体31の上面31aとの間に隙間αを形成することができるため、一層縦桟4Aのたわみや破損あるいは共振現象による騒音の発生を極力防止することが可能である。
なお、上記の第一〜第五実施形態の手摺りでは縦桟の上端側を笠木2の笠木受け部22にビス止めしているが、笠木とは別に上部横桟を有する構造の手摺りにおいては、この上部横桟に縦桟の上端側をビス止めすると共に、上部側の抑え枠も該上部横桟に沿って設けることは言うまでもない。また、本発明の手摺りは、上下の横桟の少なくとも一方側に抑え枠を設けたものであればよい。これは、手摺りの設置場所で想定される風向きや風速域によっては、抑え枠を上下の一方側のみに設けても充分な騒音低減効果が得られることによる。
更に、本発明の手摺りは、笠木、横桟、縦桟、支柱等の各構成部材の外形及び構造、縦桟を除く構成部材相互の連結構造等、細部構成については実施例以外に種々設計変更可能である。
〔騒音測定試験〕
図12に示すように、消音風洞Sと残響室Rとの間を縦横1mの角筒状の通風ダクトDで繋ぎ、残響室R内の通風ダクトDの出口開口から1.5m離れた位置に供試体の手摺りTを設置し、消音風洞Sの上流側にある送風機(図示省略)から送られて来る無音風が通風ダクトDを通して手摺りTに吹き付けられるように設定した。そして、手摺りTとして、既述した図8〜10に示す従来構成のものと、図1〜図3に示す第一実施形態のものとを用い、送風方向に対する設置角度と風速とを種々異ならせた各条件下でそれぞれ、通風ダクトD内に設置したピトー管Pによって動圧を測定し、この動圧から風速を求めると共に、残響室R内の床上4.5mに設置したマイクロフォンMによって残響室内平均拡散音圧レベル(SPL)を測定し、下式により、残響室補正を行って種々の風速及び設置角度における手摺りTの自己発生音パワーレベル(PWL)を求めた。その結果を、従来構成の手摺りについては図13(イ)に、第一実施形態の手摺りについては図13(ロ)に示す。なお、両手摺りの寸法構成は次の通りであり、両者の違いは抑え枠6Aの有無のみである。
Figure 0004210176
〔手摺りの寸法構成〕
地上部の高さ ・・・1070mm。
支柱1,11 ・・・前後幅60mm、左右幅30mm。
笠木2,12 ・・・長さ2000mm、幅100mm、高さ30mm。
下部横桟3,13・・・長さ1800mm、幅50mm、高さ30mm。
縦桟4A,14 ・・・長さ980mm、前後幅35mm、左右幅20mm。
上下の抑え枠6A・・・嵌合部61の奥行き20mm=縦桟4Aの周長の約54.5% に密接嵌合、嵌合位置=縦桟4Aの上下端から20mm。
図13(イ)で示すように、従来構成の手摺りでは、特に送風方向に対して手摺り面方向が垂直となる設置角度を0°として、当該設置角度が0°,15°,30°である場合に風速3〜8m/秒程度で著しく騒音レベルが大きくなっており、さほど強くない風でも共振現象によって騒音が異常に拡大し、また風速が14m/秒以上になると該設置角度が0〜45°の範囲でも騒音レベルが急上昇することが判る。これに対し、図13(ロ)で示すように、本発明構成の手摺りによる騒音は、風速に対して略比例的に大きくなるが、騒音の風速3〜8m/秒程度での異常拡大や風速14m/秒以上での急上昇がなく、低レベルに抑えられることが明らかである。
本発明の第一実施形態に係る手摺りの正面図である。 同手摺りの縦断側面図である。 同手摺りの横断平面図てある。 同手摺りに用いる下部横桟の横桟本体の斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る手摺りを示し、(イ)は全体の縦断側面図、(ロ)は要部の横断平面図、(ハ)は下部横桟の横桟本体の斜視図である。 本発明の第三実施形態に係る手摺りを示し、(イ)は下部の縦断側面図、(ロ)は要部の横断平面図である。 本発明の第四実施形態に係る手摺りにおける下部横桟の横桟本体の斜視図である。 本発明の第五実施形態に係る手摺りを示し、(イ)は要部の横断平面図、(ロ)は下部の縦断側面図である。 従来構成の手摺りの正面図である。 同手摺りの縦断側面図である。 同手摺りの横断平面図てある。 騒音測定試験における測定部の概略を示す平面図である。 同騒音測定試験によるダクト面風速と自己発生騒音レベルとの相関特性を示し、(イ)は従来構成の手摺りの特性図、(ロ)は本発明の第一実施形態に係る手摺りの特性図である。
符号の説明
1 支柱
2 笠木
21 笠木本体
22 笠木受け
3 下部横桟
31 横桟本体
4,4A〜4C 縦桟
5 ビス
6A〜6D 抑え枠
6a 水平壁部
6b 垂直壁部
61〜63 嵌合部
7 ビス
T 手摺り

Claims (7)

  1. 上下の金属製の横桟間に、内側に長手方向に連続するビスホールを備えた金属中空押出型材からなる複数本の縦桟が、上下端面を横桟に突き合わせて横桟側から前記ビスホールに螺入するビスを介して所定間隔置きに連結され、
    上下の横桟の少なくとも一方側に、各縦桟の端部近傍に縦桟周長の50%以上にわたって密接嵌合する複数の嵌合部を備えた抑え枠が、横桟と平行に配設されてなる手摺り。
  2. 前記抑え枠が、所定間隔置きに前記嵌合部を設けた水平壁部と垂直壁部とで縦断面L字形をなす請求項1記載の手摺り。
  3. 前記抑え枠の嵌合部が、水平壁部の側端縁に開く切欠状に形成されると共に、縦桟を水平方向に嵌入し得る形状を有してなる請求項2記載の手摺り。
  4. 前記抑え枠が横桟に一体形成されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の手摺り。
  5. 前記抑え枠が横桟にビス止めされてなる請求項1〜3のいずれかに記載の手摺り。
  6. 前記抑え枠が上下2段の水平壁部と垂直壁部とで縦断面略F字形をなす請求項1〜5のいずれかに記載の手摺り。
  7. 前記抑え枠の嵌合部が、縦桟の端より10〜50mm離れた位置で当該縦桟に密接嵌合してなる請求項1〜5のいずれかに記載の手摺り。
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