JP4209585B2 - 炭化珪素半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、SiC(炭化珪素)上にオーミックコンタクトを形成した炭化珪素半導体装置、およびこの炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
n型SiC表面に導体膜による電極を低抵抗でコンタクトさせるための製造方法として、高温熱処理を行わずに製造する技術が知られている(たとえば、特開平7−161658号公報)。上記の方法によれば、Si基板表面にヘテロエピタキシャル成長させた3C-SiC膜(キャリア濃度1017cm-3)を一旦熱酸化し、フッ酸を用いて酸化膜を除去することによって表面の変質部分を除去する。上記フッ酸による処理後に、シャドーマスクを用いた真空蒸着法でTi層を形成し、Ti層の上からNi層を積層することにより、室温でSiCと電極との間にオーミックコンタクトを形成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Ti層上にNi層を積層した電極を形成後に、TiおよびNi層の電極をドライエッチングする際に使用したマスクを周知の酸素プラズマ装置で灰化するとき、電極を酸素プラズマ雰囲気に晒すと、SiCと電極との間のコンタクト抵抗が増加してオーミックコンタクトが得られなくなることを発明者が見出した。
【0004】
本発明の目的は、導体膜による電極形成後に酸素雰囲気内での処理に耐えるようにしたオーミックコンタクトを有する炭化珪素半導体装置、および炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0005】
本発明は、炭化珪素半導体装置に関し、炭化珪素半導体基板上に設けられ、周囲に比べて表面電子濃度が高いコンタクト領域と、基板上に設けられ、炭化珪素の熱酸化膜と熱酸化以外の方法で成膜される絶縁膜とからなる積層絶縁膜と、コンタクト領域上の一部で積層絶縁膜を貫通するように設けられるコンタクトホールと、Al,Ti,およびYのいずれかの金属で形成され、コンタクト領域に接するとともにコンタクトホールの底部を覆うように配設される第1の導体膜と、Cr、Ir、Al、Pd、TiN、およびZrNのうち、第1の導体膜と異なる導電体で形成され、第1の導体膜を覆うように配設される第2の導体膜とを含むコンタクト構造を、配線部材と別に備えるようにしたものである。
【0007】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、次のような効果を奏する。
(1)請求項1〜5に記載の発明では、第2の導体膜が酸素雰囲気に晒されても第1の導体膜が酸化されにくくなる結果、低抵抗の良質なオーミックコンタクトが得られる。
(2)とくに、請求項2に記載の発明では、不純物イオンの注入とイオン注入後の活性化熱処理により炭化珪素半導体基板にコンタクト領域を形成するようにしたので、表面電子濃度が高いコンタクト領域が得られる。この結果、炭化珪素および導体間のショットキー障壁が下がってコンタクト抵抗を低くできる。
(3)とくに、請求項3に記載の発明では、窒素を添加したエピタキシャル炭化珪素膜により炭化珪素半導体基板にコンタクト領域を形成したので、表面電子濃度が高いコンタクト領域が得られる。この結果、炭化珪素および導体間のショットキー障壁が下がってコンタクト抵抗を低くできる。
(4)とくに、請求項4に記載の発明では、積層絶縁膜の熱酸化膜の厚さを50nm未満としたので、熱酸化膜形成時の熱酸化処理を過度に行う必要がなく、炭化珪素基板表面が熱酸化で粗くなることがない。この結果、炭化珪素および導体間のショットキー障壁の上昇が抑えられ、コンタクト抵抗が高くなることもない。
(5)とくに、請求項5に記載の発明では、積層絶縁膜の厚さを100nm以上としたので、たとえば、基板に対してドライエッチングなどの処理を行う際に、炭化珪素基板表面を保護できる。この結果、炭化珪素および導体間のショットキー障壁の上昇が抑えられ、コンタクト抵抗が高くなることもない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
−第一の実施の形態−
図1は、第一の実施の形態により製造される、導体とSiCとのオーミックコンタクト構造体の要部断面図である。SiC基板1の表面のうち、オーミックコンタクトを形成する領域にn型領域2が形成されている。n型領域2は高い表面電子濃度を有し、n型領域2上でSiC基板1と後述する導体膜とが接触する。n型領域2の表面電子濃度は、少なくとも1×10 18 /cm以上にされており、好ましくは1×10 19 /cm以上であることが望ましい。SiC基板1の伝導型は、オーミックコンタクト構造体を利用する半導体装置によって異なり、MOSFETの場合はp型、MESFETやショトキーバリヤダイオードの場合はn型である。
【0009】
SiC基板1の上には、SiCの熱酸化膜(SiO2)3とその上に堆積された上部絶縁膜4からなるフィールド絶縁膜5が形成されている。上部絶縁膜4は、たとえば、PSG(リン珪酸ガラス)膜あるいはSiO2膜の積層膜である。熱酸化膜3の厚みは50nm未満にされており、好ましくは5〜20nmの範囲であることが望ましい。また、フィールド絶縁膜5の総厚は、少なくとも100nm以上にされており、好ましくは300nm以上であることが望ましい。
【0010】
フィールド絶縁膜5に設けられている開口部6は、n型領域2上においてフィールド絶縁膜5の一部を貫通するコンタクトホールである。第1の導体膜7は、開口部6の底面のn型領域2が露出している部分に接し、かつn型領域2を覆うように埋設されている。第1の導体膜7の上には、常温耐酸化性の第2の導体膜8が埋設されている。第1の導体膜7は、n型SiC基板1の仕事関数と概ね等しいか、これより小さいアルカリ金属元素、およびアルカリ土類金属元素を含まない導電性の材料により形成される。具体的には、Al,Ti,V,Mn,Y,Zr,Nb,Hf,Taのいずれか1つ、または2つ以上の元素で構成される金属膜、合金膜、化合物膜、あるいはこれらの複合膜である。第1の導体膜7の仕事関数がn型SiC基板1の仕事関数と概ね等しいと、導体膜7とSiC界面の界面準位が減少したときにショットキー障壁を著しく下降させる。つまり、第1の導体膜7の仕事関数がSiC基板1の仕事関数以下であると、ショットキー障壁が低くなり、SiCと導体膜間のコンタクト抵抗が小さくなる。
【0011】
耐酸化性の第2の導体膜8は、Cr、Ir、Al、Pd、Ru、Rh、TiN、ZrNなどの耐酸化性材料により形成される。ここで耐酸化性とは、酸化種を第1の導体膜7に透過させない能力のことをいう。この耐酸化性が、結果として第1の導体膜7を酸化させないようにはたらく。PtやNiは自ら酸化しにくい性質を有するが、酸化種(酸素ラジカルなど)を容易に透過するので、ここでいう耐酸化性材料には属さない。
【0012】
第3の導体膜9は、上述したコンタクト部を他の部位と結線するための配線膜で、周知のAl等の材料が選ばれる。
【0013】
上述したオーミックコンタクト構造体の製造方法について、図2を参照して説明する。図2(a)において、SiC基板1の表面全面に、厚さ約1.5μmのSiO2からなるマスク膜100をCVD法で堆積する。マスク膜100のn型領域に対応する部分101を周知のフォトリソグラフィとウェットエッチングで開口した後で、再びCVD法で薄いSiO2膜102を全面に堆積する。SiO2膜102は、後述するイオン注入の飛程(深さ)を調節するために設けられるもので、いわゆるイオン注入スルー膜である。本実施の形態による製造方法では、n型不純物の高濃度分布がSiC基板1の表面から直ちに始まるように、スルー膜102の厚みが設定される。後述するPイオン条件では、スルー膜102の厚みを20〜25nmにする。
【0014】
スルー膜102を堆積した後、SiC基板1の全面にP、N、Asなどのn型不純物103を、少なくともSiC基板1の表面の不純物濃度が1×10 20 /cm以上になり、かつ、SiCの結晶性を損なわないようにイオン注入する。Pをイオン注入する場合の最適条件の一例を示すと、500℃の温度に加熱したSiC基板に次のドーズ量/加速エネルギーで多段注入するのがよい。5×1014 cm−2/40KeV、5×1014 cm−2/70KeV、1×1015 cm−2/100KeV、1×1015 cm−2/150KeV、2×1015 cm−2/200KeV、2×1015 cm−2/250KeV。
【0015】
図2(b)において、イオン注入が終了したところで、マスク膜100とスルー膜102とをフッ酸(HF)で全面除去する。フッ酸による処理の後から常圧のAr雰囲気で1700℃の温度に1分の急速加熱処理を行うと、イオン注入されたPが充分に活性化され、高い電子濃度を有するn型領域2がSiCの所定の領域に形成される。n型領域2の表面電子濃度が高いと、ショットキー障壁が低くなる。
【0016】
図2(c)において、周知のRCA洗浄、すなわち、H2O2+NH4OH混合液SC-1とH2O2+HCl混合液SC-2による浸漬処理を組み合わせて行う半導体基板の洗浄などによってSiC基板1を十分に清浄する。清浄後のSiC基板1を酸素雰囲気でドライ酸化し、SiC基板1の表面に厚さ10nmの熱酸化膜3を成長させる。さらに、熱酸化膜3の上に常圧CVD法によって厚さ400nmのPSG膜からなる上部絶縁膜4を堆積する。これにより、熱酸化膜3および上部絶縁膜4の2層からなるフィールド絶縁膜5が形成される。
【0017】
SiC熱酸化膜3の形成は、表面研磨やイオン注入で生じたSiC基板1の損傷領域、およびSiC基板1の表面の異物を除去することを目的に行う。このため、SiC熱酸化膜の厚さは、上述したように5〜20nmが望ましい。熱酸化によってSiC熱酸化膜3を形成させると、SiC基板1の表面に存在するカーボンなどの異物がSiC熱酸化膜3内に取り込まれる。後述するように、開口部6内に形成されるSiC熱酸化膜3は除去されるので、SiC基板1の損傷領域と異物とを熱酸化膜3とともに除去できる。SiC熱酸化膜3の厚さが5nmより薄いと、損傷領域を除去する効果および異物を除去する効果が乏しくなる。SiC熱酸化膜3の厚さが50nmより厚いと、過度な酸化によりSiC基板1の表面が次第に荒れてしまう。つまり、SiC熱酸化膜3の厚さは薄すぎても厚すぎても、SiCと導体膜間のコンタクト抵抗の低減に役立たない。
【0018】
フィールド絶縁膜5の表面に厚さ1〜2μmのフォトレジスト104を塗布し、露光、現像することによって、開口部6に対応する部分のフォトレジストを除去する。SiC基板1を緩衝フッ酸溶液(NH4F+HF混合液)に浸漬してウエットエッチングすることにより、フィールド絶縁膜5の所定領域に開口部6を形成する。このウエットエッチングにより、上述した熱酸化膜3が除去される。微細な開口部6を形成する場合には、CF4ガスプラズマなどを用いるドライエッチングを併用することができる。この場合には、最初にドライエッチングを行い、フィールド絶縁膜5を厚さ数100nmを残したところで、上記のウエットエッチングに切換える。フィールド絶縁膜5を貫通する時点でウエットエッチングを用いる理由は、次のとおりである。すなわち、ドライエッチングでフィールド絶縁膜5を貫通すると、SiC表面がプラズマ損傷を受けてSiC表面に大量の未結合手が発生し、未結合手がショットキー障壁の低下を妨げるからである。
【0019】
図2(d)において、レジストマスク104が付着した状態のSiC基板1は、緩衝フッ酸溶液を超純水で完全にすすぎ落とし、乾燥させた後、直ちに高真空の背圧に維持された蒸着装置の中に載置される。SiC基板1の表面に第1の導体膜7を蒸着し、続いて耐酸化性の第2の導体膜8を真空のまま蒸着する。上述した開口部6の開口エッチングと、第1の導体膜7の蒸着との間の放置時間および雰囲気は、コンタクト抵抗の大小を左右する極めて重要な因子である。この放置時間が長いと、開口部6のSiC表面に自然酸化膜が生成されたり、異物が付着したりする。自然酸化膜や異物は、コンタクト抵抗を劇的に増加させる原因になるので、開口部6を形成した後は可能な限り早く第1の導体膜7を被着させる必要がある。また、第1の導体膜7と第2の導体膜8とを真空を破らずに連続して蒸着する理由は、活性な第1の導体膜7の表面が大気中の酸素(または水蒸気)と反応して酸化膜が形成され、正味のコンタクト抵抗が増大するのを防ぐためである。なお、第1の導体膜7が酸素に対して不活性である場合、たとえば、Al,V,Mn,Zr,Nb,Taなどの材料の場合には、第2の導体膜8を不連続に蒸着してもよいし、第2の導体膜8を省略することもできる。
【0020】
第1および第2の導体膜7、8を全面に被着させたSiC基板1を、アセトンなどの有機溶剤あるいは専用の剥離液に浸漬させ、SiC基板1の表面に残されているフォトレジスト104を完全に除去する。このとき、フォトレジスト104の上に被着している第1の導体膜7および第2の導体膜8もフォトレジスト104とともに除去される。この結果、図2(e)に示すように、開口部6内にのみ第1の導体膜7および第2の導体膜8が被着された基板構造ができあがる。上述したように、第2の導体膜8を耐酸化性材料により形成しているので、フォトレジスト104を除去する際に、第1の導体膜7が酸化されない。
【0021】
上述した第1の導体膜7、第2の導体膜8のパターニング法の利点は、どのような種類、構造の導体膜でもパターニングが可能な点にある。この利点は、次の3つの場合にとくに有効である。▲1▼第1あるいは第2の導体膜の実用的なエッチング速度が得られるエッチャント、すなわち、エッチング液あるいはエッチングガスが存在しない場合、▲2▼第1あるいは第2の導体膜が酸素や水分に著しく反応する場合、あるいは、第1の導体膜が第2の導体膜のエッチャントに著しく反応する場合、▲3▼第1あるいは第2の導体膜とフィールド絶縁膜5との密着性が悪い場合である。たとえば、大気や水に対して活性なTiからなる第1の導体膜と、適当なエッチャントがないRuからなる第2の導体膜とで構成される積層膜をパターニングする場合などは、上記の利点が有効にはたらく。
【0022】
図2(e)のSiC基板1の表面全面にAlなどの第3の導体膜材料を蒸着し、フォトリソグラフィとエッチングでパターニングして第3の導体膜9(Al配線)を形成すると、図1に示した導体とSiCとのオーミックコンタクト構造体が完成する。第3の導体膜材料には、AlのほかにCu、Ti−W合金などを用いてもよい。なお、第3の導体膜9をパターニングする際にエッチャントが第2の導体膜8を侵すときは、第2の導体膜8を覆うように第3の導体膜9を配設する。
【0023】
第一の実施の形態により製造されるオーミックコンタクトを精密に評価するために、評価用のリニアTLM(Transmission Line Model)コンタクト群を作成した。第1の導体膜7はTi(80nm厚)、第2の導体膜8はRu(200nm厚)、第3の導体膜9はAl(300nm厚)、フィールド絶縁膜5の熱酸化膜3は1100℃の温度によるドライ酸化膜(10nm厚)、上部絶縁膜4は常圧CVDで成膜したSiO2膜(400nm厚)である。コンタクトの幅および長さは、それぞれ200μm、100μm、コンタクトの間隔はL=6、10、15、20、25、30μmである。
【0024】
リニアTLMによる評価法は、長方形の素子分離領域(ここではn型領域)の長辺方向に、コンタクト間隔が異なる複数の方形のコンタクト群を横一列に並べた構造を作り、隣接する2つのコンタクト間の電流−電圧特性を測定してコンタクト抵抗を求めるものである。求めたコンタクト抵抗をコンタクト間隔の関数として整理し、これを直線近似して数式処理を行うことにより、精密なコンタクト抵抗ρc(Specific contact resistance)を求める。
【0025】
図3は、コンタクト間隔をパラメータにして、隣接するコンタクト電極間の電流−電圧特性を示す。電流−電圧特性が原点を通る直線になることから、TLMを構成するすべての電極でオーミックコンタクトが得られている。図3の直線の傾きから求めたコンタクト電極間の抵抗とコンタクト電極間の距離との関係をプロットすると、図4のような近似直線が得られる。図4の近似直線から、TLM法によるコンタクト抵抗ρc=2.5×10-6Ωcm2が求まる。第2の導体膜8Ruを形成した後のリニアTLMをレジスト灰化装置に収納し、30分間酸素プラズマに晒してもコンタクト抵抗の増大はない。なお、酸素プラズマに晒したRuの表面は僅かに酸化してRuO2が形成されるが、RuO2は絶縁体ではなく導体であり、敢えて除去する必要のないものである。
【0026】
第一の実施の形態による製造方法によれば、次の作用効果が得られる。
(1)SiC基板1の表面に厚さ10nmのSiC熱酸化膜3を形成し、コンタクトホール6部分のSiC熱酸化膜3を除去するようにした。SiC基板1の表面に異物があると、SiC熱酸化膜3に取り込まれる。SiC熱酸化膜3を除去することで、SiC基板1の表面の損傷領域と異物とをともに除去することができる。この結果、ショットキー障壁が低くなり、SiCと導体膜間のコンタクト抵抗が小さくなる。
(2)高い電子濃度を有するn型領域2をコンタクト形成領域に設けるようにしたので、ショットキー障壁が低くなってSiCと導体膜間のコンタクト抵抗が小さくなる。
(3)第1の導体膜7の仕事関数がn型SiC基板1の仕事関数以下となるようにしたので、ショットキー障壁が低くなり、SiCと導体膜間のコンタクト抵抗が小さくなる。
(4)ウエットエッチングすることによって、フィールド絶縁膜5の所定領域を貫通して開口部6を形成するようにした。ドライエッチングによってフィールド絶縁膜5を貫通させると、SiC表面がプラズマ損傷を受けてSiC表面に大量の未結合手が発生してしまう。しかし、ウエットエッチングを行うとプラズマ損傷が生じにくい。ショットキー障壁の低下を妨げる未結合手の発生が抑えられる結果、SiCと導体膜間のコンタクト抵抗が上昇することを防止できる。
(5)耐酸化性の第2の導体膜8を第1の導体膜7の上に形成するようにしたので、成膜後に第1の導体膜7が酸化されることを防止できる。この結果、導体に形成される酸化膜によってコンタクト抵抗が上昇することを防止できる。
【0027】
−第二の実施の形態−
図5は、第二の実施の形態により製造される、導体とSiCとのオーミックコンタクト構造体の要部断面図である。第一の実施の形態による図1と共通する部位は、図1と同じ符号を付して説明を省略する。図5において、厚さ50nm未満のSiC熱酸化膜3'と、厚さ100nm以上の上部絶縁膜4'とによってフィールド絶縁膜5'が形成されている。第1の導体膜7は、第一の実施の形態と同様に、開口部6の底面のn型領域2を覆うように設けられている。第1の導体膜7の上には、耐酸化性の第2の導体膜8'がコンタクトホール6の周縁のフィールド絶縁膜5'に乗りあがるように設けられている。
【0028】
第2の導体膜8'は、Cr、Ir、Al、Pd、Ru、Rh、TiN、ZrNなどの耐酸化性材料により形成される。なお、第1の導体膜7が第2の導体膜8'の要件を兼備するとき、第1の導体膜7を省略することができる。逆に、第1の導体膜7を省略して第2の導体膜8'を残す構成にしてもよい。たとえば、Al膜やTi/TiN積層膜(TiがSiC側)を第1の導体膜7に選ぶと、第2の導体膜8'の省略が可能である。
【0029】
第二の実施の形態によるオーミックコンタクト構造体の製造方法について、図6を参照して説明する。第二の実施の形態では、上部絶縁膜4'を先に堆積させて、後から熱酸化膜3'を成長させる点が第一の実施の形態と異なる。図6において、第一の実施の形態による図2と共通する部位は、図2と同じ符号を付して説明を省略する。SiC基板1の所定の領域に、高い電子濃度を有するn型領域2を形成するまでは第一の実施の実施の形態による製造方法と同じである。
【0030】
図6(a)において、RCA洗浄などによってSiC基板1を十分に清浄する。清浄後のSiC基板1の表面に、常圧CVD法でSiO2からなる上部絶縁膜4'を堆積する。次に、SiC基板1を酸素雰囲気でドライ酸化し、SiC基板1と上部絶縁膜4'との間に、たとえば、10nm厚のSiC熱酸化膜3'を成長させる。これにより、SiC熱酸化膜3'および上部絶縁膜4'の2層からなるフィールド絶縁膜5'が形成される。
【0031】
SiC熱酸化膜3'の厚さは50nm未満、好ましくは5〜20nmが望ましい。上述した第一の実施の形態と同様に、膜厚が薄すぎても厚すぎてもSiCと導体膜間のコンタクト抵抗の低減に役立たない。
【0032】
第一の実施の形態による方法と同様に、フィールド絶縁膜5'の所定領域に開口部6を形成し、SiC基板1の表面に第1の導体膜7を蒸着する。次に、SiC基板1をアセトンなどの有機溶剤あるいは専用の剥離液に浸漬させ、SiC基板1の表面に残されているフォトレジスト104を完全に除去する。このとき、フォトレジスト104の上に被着している第1の導体膜7もフォトレジスト104とともに除去される。この結果、図6(b)に示すように、開口部6内にのみ第1の導体膜7が被着された基板構造ができあがる。
【0033】
図6(c)において、十分に洗浄したSiC基板1の表面に第2の導体膜材料を蒸着させた後、フォトリソグラフィとエッチングでパターニングして第2の導体膜8'を形成する。第1の導体膜7の表面に絶縁性の自然酸化膜が形成されている場合は、第2の導体膜8'を蒸着する前に逆スパッタエッチを施して自然酸化膜を取り除く。
【0034】
SiC基板1の表面全面に第3のAlなどの導体膜材料を蒸着して、フォトリソグラフィとエッチングでパターニングして第3の導体膜9を形成すると、図5に示した導体とSiCとのオーミックコンタクト構造体が完成する。第3の導体膜材料には、AlのほかにCu、Ti−W合金などを用てもよい。なお、第2の導体表面8'に絶縁性の自然酸化膜が形成されている場合は、第3の導体膜9を蒸着する前に逆スパッタエッチを施して自然酸化膜を取り除く。また、第3の導体膜9をパターニングする際にエッチャントが第2の導体膜8'を侵すときは、第2の導体膜8'を覆うように第3の導体膜9を配設する。
【0035】
第二の実施の形態により製造されるオーミックコンタクトを精密に評価するために、評価用のリニアTLMコンタクト群を作製した。第1の導体膜7はY(10nm厚)/TiN(150nm厚)からなる積層膜(YがSiCと接する)、第2の導体膜8'はIr(250nm厚)、第3の導体膜9はAl(300nm厚)、フィールド絶縁膜5'の熱酸化膜3'は1100℃の温度によるドライ酸化膜(10nm厚)、上部絶縁膜4'は常圧CVDで成膜したSiO2膜(400nm厚)である。コンタクトの幅および長さは、それぞれ200μm、100μm、コンタクトの間隔はL=6、10、15、20、25、30μmである。以上の評価用のリニアTLMコンタクト群を用いて評価すると、コンタクト抵抗ρc=3.5×10-6Ωcm2が求まる。
【0036】
第二の実施の形態による製造方法によれば、次の作用効果が得られる。
(1)SiC基板1の表面に厚さ10nmのSiC熱酸化膜3'を形成し、コンタクトホール6部分のSiC熱酸化膜3'を除去するようにしたので、第一の実施形態と同様に、ショットキー障壁が低くなり、SiCと導体膜間のコンタクト抵抗が小さくなる。
(2)耐酸化性の第2の導体膜8'を第1の導体膜7'の上に形成するようにしたので、成膜後に第1の導体膜7'が酸化されることを防止できる。この結果、導体に形成される酸化膜によってコンタクト抵抗が上昇することを防止できる。
(3)第1および第2の導体膜7',8'に対する成膜後の熱処理を不要にしたので、PDA(Post-deposition anneal)法と異なり、製造工程を簡略化できる。
【0037】
−第三の実施の形態−
図7は、第三の実施の形態により製造される導体とSiCとのオーミックコンタクト構造体の要部断面図である。上述した図1、図5と共通する部位は、図1、図5と同じ符号を付して説明を省略する。図7において、SiC基板1"の表面のうち、オーミックコンタクトを形成する領域にn型メサ領域2"が形成されている。n型メサ領域2"は、SiC基板1"の表面に形成された高い表面電子濃度を有するエピタキシャルSiC膜をエッチングで素子分離して形成する。n型メサ領域2"の表面電子濃度は、少なくとも1×10 18 /cm以上にされており、好ましくは1×10 19 /cm以上であることが望ましい。n型メサ領域2"は、イオン注入と活性化により作られた高濃度のn型層をメサエッチした構成でもよい。
【0038】
第1の導体膜7"は、開口部6の底面のn型メサ領域2"が露出している部分に接し、かつ、コンタクトホール6の周縁のフィールド絶縁膜5に乗りあがるように設けられている。第1の導体膜7"の上には、耐酸化性の第2の導体膜8"が設けられている。第1の導体膜7"は、n型SiC基板1"の仕事関数と概ね等しいか、これより小さいアルカリ金属元素、およびアルカリ土類金属元素を含まない導電性の材料により形成される。具体的には、Al,Ti,V,Mn,Y,Zr,Nb,Hf,Taのいずれか1つ、または2つ以上の元素で構成される金属膜、合金膜、化合物膜、あるいはこれらの複合膜である。
【0039】
耐酸化性の第2の導体膜8"は、Cr、Ir、Al、Pd、Ru、Rh、TiN、ZrNなどの耐酸化性材料により形成される。第1の導体膜7"が耐酸化性を有する場合には、第2の導体膜8"を省略することができる。Al膜やTi/TiN積層膜(TiがSiC側)が第1の導体膜7"に選ぶと、第2の導体膜8"を省略してよい。
【0040】
第三の実施の形態によるオーミックコンタクト構造体の製造方法について、図8を参照して説明する。図8において、図2、図6と共通する部位は、図2、図6と同じ符号を付して説明を省略する。図8(a)において、不純物として高濃度(1×10 19 /cm以上)の窒素Nを含む厚さ数100nmのn型エピタキシャルSiC層200を有するSiC基板1"の表面の所定の領域に、厚さ1.2μmのSiOをCVD法で堆積する。堆積したSiOのうち、n型領域に対応する部分を周知のフォトリソグラフィとエッチングで残して、エッチングマスク膜201とする。リソグラフィで使用したフォトレジストを除去した後、SFとOとをエッチャントガスに用いるリアクティブ・イオン・エッチング法で、エッチングマスク膜201の領域以外の不要なエピタキシャル層200を除く。さらに、フッ酸を用いてエッチングマスク膜201を全面除去すると、図8(b)のように素子分離されたn型メサ領域2"が形成される。
【0041】
図8(c)において、RCA洗浄などでSiC基板1"を十分に清浄する。清浄後のSiC基板1"を酸素雰囲気でドライ酸化し、表面1"の表面に、たとえば、厚さ10nmの熱酸化膜3を成長させる。さらに、熱酸化膜3の上に常圧CVD法によって、たとえば、厚さ400nmのSiO2からなる上部絶縁膜4を堆積する。これにより、熱酸化膜3および上部絶縁膜4の2層からなるフィールド絶縁膜5が形成される。
【0042】
フィールド絶縁膜5の表面に厚さ1〜2μmのフォトレジスト(不図示)を塗布し、露光、現像することによって、開口部6に対応する部分のフォトレジストを除去する。SiC基板1"を緩衝フッ酸溶液に浸漬してウエットエッチングすることにより、フィールド絶縁膜5の所定領域に開口部6を形成する。開口部6を形成した後、SiC基板1"に残されているフォトレジストを専用の剥離剤などを用いて除去する。
【0043】
図8(d)において、開口部6を形成したSiC基板1"の表面をRCA洗浄などで充分に清浄した後、SiC基板1"を緩衝フッ酸溶液に瞬時浸漬することにより、RCA洗浄時に開口部6の底部で生成された化学的酸化膜を除去する。化学的酸化膜を除去したSiC基板1"を超純水で十分すすぎ、乾燥させる。乾燥したSiC基板1"は、直ちに高真空の背圧に維持された蒸着装置の中に載置される。SiC基板1"の表面全面に第1の導体膜材料を蒸着し、続いて耐酸化性の第2の導体膜材料を真空のまま蒸着する。
【0044】
十分に洗浄したSiC基板1"の表面に第1および第2の導体膜材料を蒸着させた後、フォトリソグラフィとエッチングでパターニングして第1の導体膜7"および第2の導体膜8"を形成する。パターンは、開口部6および開口部6の周縁のフィールド絶縁膜5上に両導体膜7"、8"が残る形状である。エッチングは、ドライエッチングでもウエットエッチングでもよい。
【0045】
第1および第2の導体膜7"、8"をパターニングしたSiC基板1"の表面全面にAlなどの第3の導体膜材料を蒸着し、フォトリソグラフィとエッチングでパターニングして第3の導体膜9を形成すると、図7に示した導体とSiCとのオーミックコンタクト構造体が完成する。第3の導体膜材料には、AlのほかにCu、Ti−W合金などを用てもよい。なお、第3の導体膜9をパターニングする際にエッチャントが第2の導体膜8"を侵すときは、第2の導体膜8"を覆うように第3の導体膜9を配設する。
【0046】
第三の実施の形態により製造されるオーミックコンタクトを精密に評価するために、評価用のリニアTLMコンタクト群を作製した。第1の導体膜7"はTi(50nm厚)/TiN(150nm厚)からなる積層膜(TiがSiCと接する)、第2の導体膜8"はAl、第3の導体膜9はAl(400nm厚)である。第2の導体膜8"と第3の導体膜9とはともにAlであり、第3の導体膜9は第2の導体膜8"の性質を明らかに兼備するので、第2の導体膜8"を省略してもよい。上記の第2の導体膜8"の厚さを記載しなかったのは、第2の導体膜8"を省略したためである。フィールド絶縁膜5の熱酸化膜3は1100℃の温度によるドライ酸化膜(10nm厚)、上部絶縁膜4は常圧CVDで成膜したSiO2膜(400nm厚)である。コンタクトの幅および長さは、それぞれ200μm、100μm、コンタクトの間隔はL=6、10、15、20、25、30μmである。以上の評価用のリニアTLMコンタクト群を用いて評価すると、コンタクト抵抗ρc=5.0×10-6Ωcm2が求まる。
【0047】
第三の実施の形態による製造方法によれば、次の作用効果が得られる。
(1)SiC基板1"の表面に厚さ10nmのSiC熱酸化膜3を形成し、コンタクトホール6部分のSiC熱酸化膜3を除去するようにしたので、ショットキー障壁が低くなり、SiCと導体膜間のコンタクト抵抗が小さくなる。
(2)耐酸化性の第2の導体膜8"を第1の導体膜7"の上に形成するようにしたので、成膜後に第1の導体膜7"が酸化されることを防止できる。この結果、導体に形成される酸化膜によってコンタクト抵抗が上昇することを防止できる。
(3)第1および第2の導体膜7",8"に対する成膜後の熱処理を不要にしたので、PDA(Post-deposition anneal)法と異なり、製造工程を簡略化できる。
【0048】
−第四の実施の形態−
図9は、第四の実施の形態により製造される導体とSiCとのオーミックコンタクト構造体の要部断面図である。上述した第三の実施の形態の変形例であり、第1の導体膜および第2の導体膜が省略され、第3の導体膜9"が第1の導体膜および第2の導体膜の役割を兼備する。図9において、図7と共通する部位には図7と同じ符号を付してある。
【0049】
図9のオーミックコンタクト構造体の製造方法を図8を参照して説明する。図8(c)のようにフィールド絶縁膜5の所定領域に開口部6を形成した後、SiC基板1"に残されているフォトレジストを専用の剥離剤などを用いて除去する。SiC基板1"の表面をRCA洗浄などで充分に清浄した後、SiC基板1"を緩衝フッ酸溶液に瞬時浸漬することにより、RCA洗浄時に開口部6の底部で生成された化学的酸化膜を除去する。化学的酸化膜を除去したSiC基板1"を超純水で十分すすぎ、乾燥させる。乾燥したSiC基板1"は、直ちに高真空の背圧に維持された蒸着装置の中に載置される。SiC基板1"の表面全面にAlなどの第3の導体膜材料を蒸着する。フォトリソグラフィとエッチングでパターニングして第3の導体膜9"を形成すると、図9に示した導体とSiCとのオーミックコンタクト構造体が完成する。第3の導体膜材料には、AlのほかにTi/W積層膜、Ti/TiN/Al積層膜などを用てもよい。
【0050】
第四の実施の形態により製造されるオーミックコンタクトを精密に評価するために、評価用のリニアTLMコンタクト群を作製した。第3の導体膜9"はAl(500nm厚)、フィールド絶縁膜5の熱酸化膜3は1100℃の温度によるドライ酸化膜(10nm厚)、上部絶縁膜4は常圧CVDで成膜したSiO2膜(400nm厚)である。コンタクトの幅および長さは、それぞれ200μm、100μm、コンタクトの間隔はL=6、10、15、20、25、30μmである。以上の評価用のリニアTLMコンタクト群を用いて評価すると、コンタクト抵抗ρc=5.3×10-6Ωcm2が求まる。
【0051】
以上説明したように第四の実施の形態による製造方法によれば、第1および第2の導体膜を省略し、第3の導体膜9"で第1および第2の導体膜の役割を兼備するようにしたので、製造工程をさらに簡略化することが可能になる。
【0052】
以上の説明では、第1の導体膜7(7")がn型領域2(2")上においてn型領域2(2")と接触するようにしたが、第1の導体膜7(7")がn型領域2(2")およびSiC基板1(1")にまたがってn型領域2(2")およびSiC基板1(1")に接触するようにしてもよい。
【0053】
特許請求の範囲における各構成要素と、発明の実施の形態における各構成要素との対応について説明すると、SiC基板1,1"が炭化珪素半導体基板に、n型領域2,2"がコンタクト領域に、SiC熱酸化膜3,3'が熱酸化膜に、上部絶縁膜4,4'が絶縁膜に、フィールド絶縁膜5,5'が積層絶縁膜に、開口部6がコンタクトホールに、第1の導体膜7,7"および第2の導体膜8,8'および8"が導体膜に、それぞれ対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態によるオーミックコンタクト構造体の要部断面図である。
【図2】第一の実施の形態による製造方法を説明する図である。
【図3】TLMコンタクト群の電流−電圧特性を表す図である。
【図4】TLMコンタクト群のTLM特性を表す図である。
【図5】第二の実施の形態によるオーミックコンタクト構造体の要部断面図である。
【図6】第二の実施の形態による製造方法を説明する図である。
【図7】第三の実施の形態によるオーミックコンタクト構造体の要部断面図である。
【図8】第三の実施の形態による製造方法を説明する図である。
【図9】第四の実施の形態によるオーミックコンタクト構造体の要部断面図である。
【符号の説明】
1、1"…SiC基板、 2、2"…n型領域、
3、3'…SiC熱酸化膜、 4、4'…上部絶縁膜、
5、5'…フィールド絶縁膜、 6…フィールド絶縁膜の開口部、
7、7"…第1の導体膜、 8、8'、8"…第2の導体膜、
9、9"…第3の導体膜(配線膜)

Claims (5)

  1. 炭化珪素半導体基板上に設けられ、周囲に比べて表面電子濃度が高いコンタクト領域と、
    前記基板上に設けられ、炭化珪素の熱酸化膜と熱酸化以外の方法で成膜される絶縁膜とからなる積層絶縁膜と、
    前記コンタクト領域上の一部で前記積層絶縁膜を貫通するように設けられるコンタクトホールと、
    Al,Ti,およびYのいずれかの金属で形成され、前記コンタクト領域に接するとともに前記コンタクトホールの底部を覆うように配設される第1の導体膜と、
    Cr、Ir、Al、Pd、TiN、およびZrNのうち、前記第1の導体膜と異なる導電体で形成され、前記第1の導体膜を覆うように配設される第2の導体膜とを含むコンタクト構造を、配線部材と別に備えることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  2. 請求項1に記載の炭化珪素半導体装置において、
    前記コンタクト領域は、前記炭化珪素半導体基板表面に窒素、リン、ヒ素のn型不純物のイオン注入、および前記イオン注入後の活性化熱処理によって形成されることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  3. 請求項1に記載の炭化珪素半導体装置において、
    前記コンタクト領域は、窒素を添加したエピタキシャル炭化珪素膜を前記炭化珪素半導体基板上に化学的に堆積することによって形成されることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  4. 請求項1に記載の炭化珪素半導体装置において、
    前記積層絶縁膜の熱酸化膜は、厚さ50nm未満であることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  5. 請求項1に記載の炭化珪素半導体装置において、
    前記積層絶縁膜は、前記熱酸化膜を含めた厚さが100nm以上であることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
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