JP5092385B2 - 炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

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この発明は、炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
炭化珪素(SiC)は、従来の珪素(Si)に比べ高い耐電圧特性を有する炭化珪素半導体装置が製作可能である。この炭化珪素半導体装置の基本構造を示すものとして、例えば図27に示すようなpnダイオードが広く知られている。図27において、1はn型の半導体基板であり、通常、炭化珪素基板からなる。2は半導体基板1の主面上に形成されたn型の炭化珪素層である。3は炭化珪素層2の表面内に選択的に形成されたp型のウェル領域である。4は炭化珪素層2の表面内に、pn接合部の一部に生じる強い電界の緩和のため、ウェル領域3の周囲を囲むように形成された電界緩和領域である。この電界緩和領域4は、ウェル領域3の不純物濃度より相対的に薄い不純物濃度を有するp型であり、通常JTE(Junction Termination Extension)と呼ばれる。電界緩和領域4には、他にFLR(Field Limiting Ring)と呼ばれるものもある。このFLRは、ウェル領域3の周囲を囲むようにして、炭化珪素層2の露出した領域とp型の不純物からなる電界緩和領域4を順次複数配置して、全体として、ウェル領域4の不純物濃度より相対的に薄い不純物濃度の領域を実現するものである。5はウェル領域3上に形成されたアルミニウム等の導電性の金属からなるアノード電極である。6はアノード電極5の形成部分を除くウェル領域3、電界緩和領域4および炭化珪素層2を覆うように形成された酸化膜であり、通常、熱酸化膜が用いられる。7は酸化膜6上に形成された絶縁膜であり、通常、TEOS(Tetraethoxysilane)酸化膜が用いられる。8はアノード電極5および絶縁膜7を覆うように形成された保護膜であり、通常、BPSG(Boro-Phospho Silicated Glass)膜が用いられる。9は保護膜8上に形成された封止樹脂であり、通常、熱可塑性樹脂(例えば、PPS(Polyphenylene Sulfide))が用いられる。また半導体基板1の裏面にはアルミニウム等の導電性の金属からなるカソード電極10が形成されている。
図27に示すpnダイオードに代表される炭化珪素半導体装置の耐電圧性能を測るものとして絶縁破壊電圧がある。そしてこの絶縁破壊電圧に影響を与える要因の一つとして、絶縁膜7中に存在する固定電荷がある。この固定電荷は、pn接合部における空乏層の形成に影響を与え、絶縁破壊電圧を変動させる。
絶縁膜7中に存在する固定電荷を除去し、絶縁破壊電圧の低減を防止する方法としては、例えば、特許文献1における、半導体基板と半導体基板上に形成された絶縁膜(酸化膜)の界面に、電子線照射などにより補正用の電荷を導入して固定電荷などの影響をキャンセルするもの、また特許文献2における、絶縁膜(酸化膜)上にシリコン窒化膜(SiN)を形成し、シリコン窒化膜中の電荷量が熱処理温度によって変化することを利用して、絶縁膜中の固定電荷の影響を補償するもの、などが参考となる。
特開平8−255919号公報 特開2006−80249号公報
しかしながら、前述した方法を用いた場合、電子線照射やシリコン窒化膜形成などの新たな製造方法を採用しなければならず、そのため製造方法が複雑になる問題がある。また製造方法が複雑になることは、炭化珪素半導体装置に対する耐電圧特性を変動させる要因となる。
この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、絶縁膜中に存在する耐電圧性能に影響する量の固定電荷の除去を、簡易な方法により可能とする炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。この結果、高耐電圧な炭化珪素半導体装置を安定して得ることが可能となる。
この発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、第1導電型の炭化珪素ウエハの表面内に第2導電型の電界緩和領域を形成する工程と、この電界緩和領域上に固定電荷が表層部に存在する絶縁膜を形成する工程と、この絶縁膜の表層部を除去する工程とを含むことを特徴とするものである。
この発明によれば、絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在する絶縁膜7の表層部を除去する工程を含むようにしたので、絶縁膜の表層部の削除という簡易な方法でもって絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷の除去が可能になり、高耐電圧な炭化珪素半導体装置を安定して得ることが可能となる。
実施の形態1
この発明の実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造される炭化珪素半導体装置の素子構造を図1に示す。ここでは炭化珪素半導体装置の一例として、pnダイオードの断面構造を示す。また、この発明の実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法、具体的にはpnダイオードの製造方法を図2〜図6に示す。なお図1〜図6において、従来のpnダイオードの素子構造を示した図27のものと同一又は相当するものについては同一の符号を付してある。
図1において、1はn型(第1導電型)の半導体基板、2はn型(第1導電型)の炭化珪素層、3はp型(第2導電型)のウェル領域、4はp型(第2導電型)の電界緩和領域、5はアノード電極(第1の主電極)、6は酸化膜、7´は絶縁膜7の表層部が除去された残余の絶縁膜、10はカソード電極(第2の主電極)をそれぞれ示す。従来技術との相違部分は、絶縁膜7の表層部を除去した残余の絶縁膜を絶縁膜7’としている点にある。なお従来技術の図27で示した保護膜8および封止樹脂9は省略している。
この発明の実施の形態1の炭化珪素半導体装置の製造方法、具体的にはpnダイオードの製造方法を図2〜図6に基づいて説明する。
まずエピタキシャル結晶成長法により、n型の半導体基板1上に炭化珪素からなるn型の炭化珪素層2を形成する(図2)。半導体基板1としては、例えば、n型の炭化珪素基板が好適である。通常、この半導体基板1と炭化珪素層2でもって炭化珪素ウエハを構成する。
次に炭化珪素層2の表面内に、レジストをマスクとして不純物をイオン注入して、p型のウェル領域3を形成する。さらにレジストをマスクとして不純物をイオン注入して、ウェル領域3の周囲に、ウェル領域3に接するように、p型の電界緩和領域4を形成する(図3)。図3に示す電界緩和領域4は、一般的にはJTE領域と呼ばれる。炭化珪素層2の表面内でp型となる不純物としては、例えばボロン(B)あるいはアルミニウム(Al)が挙げられる。
次にウエハを高温で熱処理(例えば、アルゴン(Ar)雰囲気で1500℃,30分)を行うと、注入イオンが電気的に活性化され、かつイオン注入より形成された結晶欠陥が回復する。
次に熱酸化法によってウエハの全面に、二酸化珪素(SiO)からなる酸化膜6を形成する(図4)。この工程で形成される酸化膜は熱酸化膜である。
次にTEOS(Tetraethoxysilane)ガスを用いた化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)によって、酸化膜6の全面に、二酸化珪素(SiO)からなる絶縁膜7を形成する(図4)。この工程で形成される絶縁膜はTEOS酸化膜である。なおTEOS酸化膜の代わりにBPSG(Boro-Phospho Silicated Glass)からなるBPSG膜を用いることも可能である。
次にレジストをマスクとして、ウェットあるいはプラズマを用いたエッチング法によって、電界緩和領域104が露出しない範囲で、ウェル領域3上に形成された酸化膜6および絶縁膜7を除去する。
次に酸化膜6および絶縁膜7が除去され露出したウェル領域3上に、レジストをマスクとして、スパッタリングなどの物理気相成長法(PVD:Physical Vapor Deposition)によって、アノード電極(第1の主電極)5を形成する。続いて同方法によって、半導体基板1の裏面側にカソード電極(第2の主電極)10を形成する(図5)。アノード電極及びカソード電極となる材料としては、例えばアルミニウム(Al)またはニッケル(Ni)が挙げられる。
最後に、レジストをマスクとして、ウェットあるいはプラズマを用いたエッチング法を用いて絶縁膜7の表層部を除去する(図6)。これにより図1に示すような炭化珪素半導体装置の素子構造の主要部が完成する。なお図6では、絶縁膜7の表層部を除去した残余の絶縁膜を絶縁膜7´としてある。除去する表層部の厚さは、耐電圧性能、具体的には絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在する表層部の厚さである。絶縁膜7の表層部には、後に具体的に示すように、絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在しており、この絶縁破壊電圧に影響を与える量の固定電荷が存在する表層部を削除することにより、安定しかつ高耐圧な炭化珪素半導体装置が得られるのである。
この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法においては、図6に示すように、絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在する絶縁膜7の表層部を除去する工程を含むものである。この絶縁膜7の表層部を除去する工程は、例えば、アノード電極5を形成する際に用いたウェットエッチング法またはプラズマエッチング法の利用が可能なため同一装置を用いることも可能であり、加えて絶縁膜7の表層部の除去のみでよいため、製造工程が簡易となる。また炭化珪素半導体装置の耐電圧特性の変動要因も少なくなる。以上のことより、高耐圧な炭化珪素半導体装置を安定して得ることができる。
次に、この発明の実施の形態1にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法において、絶縁膜7の表層部に絶縁破壊電圧を低下させる程度の固定電荷が存在し、この絶縁破壊電圧を低下させる程度の固定電荷が存在する表層部を除去することで、この固定電荷の存在に起因する炭化珪素半導体装置の絶縁破壊電圧の低下が防止可能でことを、実験およびシミュレーションによる実施例に基づいて説明する。
実施例
この実施例では、炭化珪素半導体装置として図7〜図9に示す3種類の素子構造のpnダイオードを製作し、それぞれにおいて絶縁破壊電圧を測定した。図7は図5に示すpnダイオード(以下、サンプルAと記す。)であり、図27に示した従来技術に係る素子構造を備える。図8は図6に示すpnダイオード(以下、サンプルBと記す。)であり、この発明に係る実施の形態1で示した図1の素子構造を備える。図9は絶縁膜7および酸化膜6を全て除去したpnダイオード(以下、サンプルCと記す。)である。
サンプルA〜Cの主要な諸元および絶縁破壊電圧の測定方法は次の通りである。
まず炭化珪素層2の不純物(キャリア)濃度を1.13×1016cm−3、膜厚を11.15μm、酸化膜6の膜厚を約500Å(0.05μm)、絶縁膜7の膜厚を約1μmとし、電界緩和領域4の不純物濃度を1×1017cm−3〜4×1017cm−3の範囲で変化させた図7に示すサンプルAを複数製作し、絶縁破壊電圧を測定した。
次に、サンプルAの絶縁膜7の表層部を約0.5μmエッチング除去して、図8に示す絶縁膜7´を有するサンプルBを複数製作し、絶縁破壊電圧を測定した。
最後に、サンプルBの絶縁膜7´および酸化膜6を全てエッチング除去して、図9に示すサンプルCを複数製作し、絶縁破壊電圧を測定した。
絶縁破壊電圧の測定は、カソード電極10を接地し、アノード電極5に印加する電圧を掃引して、アノード電極5とカソード電極10の間に流れる電流を測定した。そして所定の電流値に達した際の電圧値を絶縁破壊電圧とした。
図10〜図12は、それぞれサンプルA〜Cの電界緩和領域4の不純物濃度に対する絶縁破壊電圧を示したものである。図中、横軸は不純物濃度(図中、JTE濃度と記す。)、縦軸は絶縁破壊電圧(図中、耐圧と記す。)である。また図中、黒丸は測定値を示し、図11および図12に示した実線は絶縁膜6および酸化膜7に絶縁破壊電圧に影響を与える固定電荷が存在しない理想的な場合を想定して計算したシミュレーション結果である。
絶縁膜7の表層部の一部または全部を除去した図11および図12においては、絶縁破壊電圧の測定結果とシミュレーション結果はほぼ一致している。これに対し絶縁膜7の表層部を除去していない図10においては、シミュレーション結果を図示していないが、絶縁破壊電圧はシミュレーション結果と一致していないことは明らかであり、絶縁破壊電圧は、不純物濃度の全域において低下している。
そして図11および図12の絶縁破壊電圧の測定結果およびシミュレーション結果がほぼ一致することから、絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が絶縁膜7の表層部に存在することは明らかである。よって絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在する絶縁膜7の表層部を除去することにより、高耐圧な炭化珪素半導体装置を安定して得ることができる。この実施例から言えば、除去する絶縁膜7の表層部の厚さは、約0.5μmであり、絶縁膜7の表層部を少なくとも約0.5μm除去するという簡易な製造方法により、高耐圧な炭化珪素半導体装置を安定して得ることができるのである。
なお炭化珪素半導体装置の絶縁破壊電圧は、大体1300V以上であることが所望される。この点から見れば、電界緩和領域4の不純物濃度(JTE濃度)は、図11の範囲Aに示すように、1.6×1017〜3.2×1017cm−3の範囲にあることが望ましい。より望ましいのは、図11の範囲Bに示すように、絶縁破壊電圧がほぼピーク値を示す1450Vである不純物濃度の範囲2.0×1017〜2.8×1017cm−3である。さらには不純物濃度の最適値は2.0×1017cm−3となる。
なお、実施の形態1では、電界緩和領域4としてJTE領域を用いたものを示したが、前述したようにFLR領域を用いることも可能である。
また、実施の形態1では、絶縁膜7の表層部を全面除去しているが、固定電荷はpn接合部の空乏層の形成に影響を与えて絶縁破壊電圧を変動させるものであるため、pn接合部の近傍にないウェル領域3上に形成されている絶縁膜7の表層部は、必ずしも除去する必要はない。
実施の形態1では、炭化珪素半導体装置としてpnダイオードを例にして説明したが、電界緩和領域4を有する炭化珪素半導体装置であれば、実施の形態1と同じ効果を奏することができる。以下では、このような電界緩和領域4を有する炭化珪素半導体装置の他の例について説明する。
実施の形態2
この発明の実施の形態2の炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造される炭化珪素半導体装置の素子構造を図13に示す。ここでは炭化珪素半導体装置の一例としてパワーMOSFET(Power Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の断面構造を示す。また、この発明の実施の形態2の炭化珪素半導体装置の製造方法、具体的にはパワーMOSFETの製造方法を図14〜図23に示す。なお図14〜図23において、実施の形態1の図1〜図6で示したものと同一又は相当するものについては同一の符号を付してある。
図13において、1はn型(第1導電型)の半導体基板、2はn型(第1導電型)の炭化珪素層、3はp型(第2導電型)のウェル領域、4はp型(第2導電型)の電界緩和領域、6は酸化膜、7´は絶縁膜7表層部が除去された残余の絶縁膜、11はn型(第1導電型)のソース領域、12はゲート酸化膜、13はゲート電極、14は層間絶縁膜、15はソース電極(第1の主電極)、16はドレイン電極(第2の主電極)、17は電極パッド、をそれぞれ示す。この実施の形態2においても、その特徴的なところは、実施の形態1と同様、絶縁膜7の表層部を除去し絶縁膜7’としている点にある。なお従来技術の図27で示した保護膜8および封止樹脂9は省略している。
この発明の実施の形態2の炭化珪素半導体装置の製造方法、具体的にはパワーMOSFETの製造方法を図14〜図23に基づいて説明する。
まずエピタキシャル結晶成長法により、n型の半導体基板1上に炭化珪素からなるn型の炭化珪素層2を形成する(図14)。半導体基板1としては、例えば、n型の炭化珪素基板が好適である。通常、この半導体基板1と炭化珪素層2でもって炭化珪素ウエハを構成する。
次に炭化珪素層2の表面内の所定の間隔に離間した部位に、レジストをマスクとして不純物をイオン注入して、複数のp型のウェル領域3を形成する(図15)。さらにレジストをマスクとして不純物をイオン注入して、複数のウェル領域3の周囲に、ウェル領域3に接するように、p型の電界緩和領域4を形成する(図15)。図15に示す電界緩和領域は、一般的にはJTE領域と呼ばれる。炭化珪素層2の表面内でp型となる不純物としては、例えばボロン(B)あるいはアルミニウム(Al)が挙げられる。さらにそれぞれのウェル領域3の表面内に、レジストをマスクとして不純物をイオン注入して、n型のソース領域11を形成する(図15)。ウェル領域3の表面内でn型となる不純物としては、例えばリン(P)あるいは窒素(N)が挙げられる。
次にウエハを高温で熱処理(例えば、アルゴン(Ar)雰囲気で1500℃,30分)を行うと、注入イオンが電気的に活性化され、かつイオン注入より形成された結晶欠陥が回復する。
次に、熱酸化法によってウエハ全面に、二酸化珪素(SiO)からなる酸化膜6を形成する(図16)。この工程で形成される酸化膜は熱酸化膜である。
次に、TEOSガスを用いたCVDなどの化学気相成長法によって酸化膜6の全面に、二酸化珪素(SiO)からなる絶縁膜7を形成する(図16)。この工程で形成される絶縁膜はTEOS酸化膜である。なおTEOS酸化膜の代わりBPSG膜を用いることも可能である。
次に、レジストをマスクとして、ウェットあるいはプラズマを用いたエッチング法によって、電界緩和領域4が露出しない範囲で、ウェル領域3およびソース領域11並びにウェル領域3の間の炭化珪素層2の上に形成された酸化膜6および絶縁膜7を除去する(図17)。
次に、酸化膜6および絶縁膜7が除去され露出したウェル領域3およびソース領域11並びにウェル領域3の間の炭化珪素層2の上に、熱酸化法によって二酸化珪素(SiO)からなるゲート酸化膜12を形成する。この工程で形成されるゲート酸化膜12は熱酸化膜である(図18)。
次に、化学気相成長法によって、ゲート酸化膜12上にポリシリコン膜を形成し、その後不要部分を、レジストをマスクとして、ウェットあるいはプラズマを用いたエッチング法により除去してゲート電極13を形成する(図19)。このゲート電極13は、ソース領域11の間に形成されるMOSチャネル領域を覆うように形成される。
次に、TEOSガスを用いた化学気相成長法によってウエハ全面に、二酸化珪素(SiO)からなる層間絶縁膜14を形成する(図20)。この工程で形成される層間絶縁膜14はTEOS酸化膜である。なおTEOS酸化膜の代わりにBPSG膜を用いることも可能である。
次に、レジストをマスクとして、ウェットあるいはプラズマを用いたエッチング法によって、ゲート電極13を若干覆う範囲の層間絶縁膜14を残し、かつウェル領域3およびソース領域11の一部が露出するように、層間絶縁膜14およびゲート酸化膜12を除去する(図21)。
次に、ゲート酸化膜12および層間絶縁膜14が除去され露出したウェル領域3およびソース領域11上に、レジストをマスクとして、スパッタリングなどの物理気相成長法によって、ソース電極(第1の主電極)15を形成する(図22)。続いて同方法によって、半導体基板1の裏面側にドレイン電極(第2の主電極)16を形成する(図22)。さらに同方法によって、ゲート電極13を覆う層間絶縁膜14およびソース電極15の上に、レジストをマスクとして、電極パッド17を形成する(図22)。ソース電極15、ドレイン電極16および電極パッド17となる材料としてはアルミニウム(Al)またはニッケル(Ni)が挙げられる。
最後に、レジストをマスクとして、ウェットあるいはプラズマを用いたエッチング法によって、絶縁膜7上の層間絶縁膜14および絶縁膜7の表層部を除去する(図23)。これにより、図13に示すような炭化珪素半導体装置であるパワーMOSFETの素子構造の主要部が完成する。なお図23では、絶縁膜7の表層部を除去した残余の絶縁膜を絶縁膜7´としてある。除去する表層部の厚さは、耐電圧性能、具体的には絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在する表層部の厚さである。絶縁膜7の表層部には、実施の形態1で示したのと同様に、絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在しており、この絶縁破壊電圧に影響を与える固定電荷が存在する表層部を削除することにより、高耐圧な炭化珪素半導体装置が安定して得られるのである。
この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法においては、図23に示すように、絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在する絶縁膜7の表層部を除去する工程を含むものである。この絶縁膜7の表層部を除去する工程は、例えば、層間絶縁膜14およびゲート酸化膜12を除去する際に用いたウェットエッチング法またはプラズマエッチング法などを用いることが可能なため同一装置を用いることも可能であり、加えて絶縁膜7の表層部の除去のみでよいため、製造方法が簡易となる。また炭化珪素半導体装置の耐電圧特性の変動要因も少なくなる。以上のことより、高耐圧な炭化珪素半導体装置を安定して得ることができる。なお、この実施の形態2において、実施の形態1で示した実施例の結果は、全てにおいて利用可能なものである。
なお、この実施の形態2では、電界緩和領域4としてJTE領域を用いたものを示したが、前述したようにFLR領域を用いることも可能である。
また、この実施の形態2では、絶縁膜7の表層部を全面除去しているが、実施の形態1と同様にpn接合部の近傍にないウェル領域3上に形成されている絶縁膜7の表層部は、必ずしも除去する必要はない。
また、この実施の形態2では、絶縁膜7上の層間絶縁膜14および絶縁膜7の表層部を除去したものを示したが、例えば、図24に示すように、下層である絶縁膜7と上層である層間絶縁膜14の二層からなる絶縁膜のうち、層間絶縁膜14の表層部を除去することにより、層間絶縁膜14の表層部に存在する、絶縁破壊電圧に影響を与える量の固定電荷は除去される。よってパワーMOSFETの耐電圧が改善される効果を奏する。なお図24において、層間絶縁膜14の表層部を除去した残余の層間絶縁膜を層間絶縁膜14´としてある。
実施の形態3
この発明の実施の形態3の炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造される炭化珪素半導体装置の素子構造を図25に示す。ここでは炭化珪素半導体装置の一例としてショットキーダイオードの断面構造を示す。なお図25において、実施の形態1の図1〜図6で示したものと同一又は相当するものについては同一の符号を付す。
図25に示したショットキーダイオードにおいて、実施の形態1の図1に示したpnダイオードと素子構造において相違する点は、アノード電極5の代わりに第1の主電極としてショットキー電極18があること、ウェル領域3がショットキー電極18の周囲に形成されている点にある。また実施の形態1の図2〜図6に示した製造方法で相違する点は、ショットキー電極18の周囲に、レジストをマスクとして不純物をイオン注入して、p型のウェル領域3を形成している点にある。その他の素子構造および製造方法は図1〜図6に示したものと同一又は相当する。
この発明の実施の形態3に係る炭化珪素半導体装置の製造方法においては、図25に示すように、絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在する絶縁膜7の表層部を除去する工程を含むものであり、これは実施の形態1および2で示したものと同じである。この絶縁膜7の表層部を除去する工程は、例えば、アノード電極5を形成する際に用いたウェットエッチング法またはプラズマエッチング法などを用いることが可能なため同一装置を用いることも可能であり、加えて絶縁膜7の表層部の除去のみでよいため、製造方法が簡易となる。また炭化珪素半導体装置の耐電圧特性の変動要因も少なくなる。以上のことより、高耐圧な炭化珪素半導体装置を安定して得ることができる。なお、この実施の形態3においても、実施の形態1で示した実施例の結果は、全てにおいて利用可能なものである。
なお、この実施の形態3では、電界緩和領域4としてJTE領域を用いたものを示したが、前述したようにFLR領域を用いることも可能である。
また、この実施の形態3では、絶縁膜7の表層部を全面除去しているが、実施の形態1と同様にpn接合部の近傍にないウェル領域3上に形成されている絶縁膜7の表層部は、必ずしも除去する必要はない。
実施の形態4
実施の形態1〜3では、絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在する絶縁膜7の表層部を除去する工程を含む炭化珪素半導体装置の製造方法を提供し、絶縁膜7の表層部分を一定量除去することにより、絶縁膜7に存在する絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が除去可能であり、これにより簡易な方法でもって、高耐圧の炭化珪素半導体装置を安定して得ることができることを示した。
このように、絶縁膜7の表層部分を一定量除去することにより、絶縁膜7に存在する絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が除去可能であるが、通常、絶縁膜7の表層部に存在する絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷の分布は、炭化珪素半導体装置の製造方法やその製造に用いる製造装置などの要因により一様ではない。例えば、絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が絶縁膜7の表面上に存在する場合もあり、表面部に分布して存在する場合もある。また絶縁膜7に絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在しない場合も考えられる。
また、炭化珪素半導体装置の耐電圧性から見れば、絶縁膜7は厚い方がよい。即ち、絶縁膜7の除去量は極力少ないほうがよく、例えば、前述した絶縁膜に絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在しないような場合には絶縁膜7の表層部を除去する必要は無い。これを実現するためには、絶縁破壊電圧を監視しながら絶縁膜7の除去量を制御し、絶縁破壊電圧が所定の電圧設定値に到達した時点で絶縁膜7の除去を停止するようにすればよい。これにより絶縁膜7の除去量を極力少なくして、高い耐電圧性を得ることが可能になる。これにより実施の形態1〜3に比して、簡易な方法でもって、より安定性の増した高耐圧の炭化珪素半導体装置を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態4の炭化珪素半導体装置の製造方法を図26に基づいて説明する。
図26は、絶縁破壊電圧を監視しながら絶縁膜7の除去量を制御する工程を示した工程図である。この工程図は、実施の形態1〜3に示したそれぞれの炭化珪素半導体装置における絶縁膜7の除去工程について示したものであり、その前後の製造工程については、実施の形態1〜3に示した炭化珪素半導体装置の製造方法に示す通りである。以下、図26に基づいて順を追って説明する。
(工程1)炭化珪素半導体装置の絶縁破壊電圧を測定する。絶縁破壊電圧の測定は、実施の形態1で示した方法、またはこれに相当する方法を用いる。
(工程2)測定した絶縁破壊電圧が、所定の電圧設定値以上か否かを判別する。この所定の電圧設定値は、例えば、実施の形態1の図11の範囲Aから1300Vを設定してもよいし、範囲Bから1450Vを設定してもよい。さらには1300Vから1450Vの間に設定してもよく、任意の値を設定可能である。
(工程3)測定した絶縁破壊電圧が、所定の電圧設定値に満たない場合は、絶縁膜7の表層部をウェットまたはプラズマによるエッチング法を用いて所定量除去する。この所定量は任意に設定可能である。実施の形態1〜3から見れば、所定量は0.5μm以下が適当である。その後、工程1に戻る。
(工程4)測定した絶縁破壊電圧が、所定の電圧設定値以上である場合は、絶縁膜7の表層部の除去を終了する。
この実施の形態4によれば、絶縁破壊電圧を監視しながら絶縁膜7の除去量を制御し、所定の電圧設定値に到達した時点で絶縁膜7の除去を停止するようにしたので、絶縁膜7の除去量を極力少なくし、かつ絶縁破壊電圧を所定の電圧設定値にすることが可能となる。これにより、実施の形態1〜3に比して、簡易な方法でもって、より安定性の増した高耐圧の炭化珪素半導体装置を得ることができる。
なおここで示した絶縁膜7の除去工程は、実施の形態2における層間絶縁膜14の除去に適用することが可能である。
実施の形態1〜4においては、ウエハ全面、詳しくは炭化珪素層2上に酸化膜6を形成したものを示したが、この発明においては、特に必要とするものではなく、ウエハ面上に絶縁膜7を直接形成してもよい。この場合においても、実施の形態1〜4における効果と同等の効果を得ることができる。
また実施の形態1〜4においては、この発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法として、pnダイオード、MOSFETおよびショットキーダイオードの素子構造を一例にして、簡易な方法でもって高耐電圧の炭化珪素半導体装置を安定して得るために、絶縁破壊電圧を低下させる量の固定電荷が存在する絶縁膜7の表層部を除去する工程を含む製造方法について示した。この発明に係るこの特徴的な製造方法は実施の形態1〜4に示した炭化珪素半導体装置に限らず、電界緩和領域4を備えた素子構造を有する炭化珪素半導体装置であれば適用可能であり、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、バイポーラトランジスタ、GTO(Gate Turn Off Thyristor)およびサイリスタなどの製造方法に対しても用いることが可能である。
この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造される炭化珪素半導体装置(pnダイオード)の断面図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の実施例における絶縁破壊電圧の測定で用いた炭化珪素半導体装置(pnダイオード)の一つのサンプル(サンプルA)を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の実施例における絶縁破壊電圧の測定で用いた炭化珪素半導体装置(pnダイオード)の一つのサンプル(サンプルB)を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の実施例における絶縁破壊電圧の測定で用いた炭化珪素半導体装置(pnダイオード)の一つのサンプル(サンプルC)を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の実施例における炭化珪素半導体装置(pnダイオード)の一つのサンプル(サンプルA)を用いて測定された絶縁破壊電圧の電界集中緩和領域の不純物濃度依存性を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の実施例における炭化珪素半導体装置(pnダイオード)の一つのサンプル(サンプルB)を用いて測定された絶縁破壊電圧の電界集中緩和領域の不純物濃度依存性を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の実施例における炭化珪素半導体装置(pnダイオード)の一つのサンプル(サンプルC)を用いて測定された絶縁破壊電圧の電界集中緩和領域の不純物濃度依存性を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造される炭化珪素半導体装置(パワーMOSFET)の断面図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造される炭化珪素半導体装置(ショットキーダイオード)の断面図である。 この発明の実施の形態4に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す工程図である。 従来の炭化珪素半導体装置の製造方法によって製造される炭化珪素半導体装置(pnダイオード)の断面図である。
符号の説明
1 n型(第1導電型)の炭化珪素基板、2 n型(第1導電型)の炭化珪素層、3 p型(第2導電型)のウェル領域、4 p型(第2導電型)の電界緩和領域、5 アノード電極(第1の主電極)、6 酸化膜、7 絶縁膜、7´ 表層部が除去された残余の絶縁膜、8 保護膜、9 封止樹脂、10はカソード電極(第2の主電極)、11 n型(第1導電型)のソース領域、12 ゲート酸化膜、13 ゲート電極、14 層間絶縁膜、15 ソース電極(第1の主電極)、16 ドレイン電極(第2の主電極)、17 電極パッド、18 ショットキー電極(第1の主電極)

Claims (13)

  1. 炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の炭化珪素ウエハの表面内に第2導電型の電界緩和領域を形成する工程と、
    前記電界緩和領域上に固定電荷が表層部に存在する絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜の表層部を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の炭化珪素ウエハの表面内に第2導電型のウェル領域を形成する工程と、
    前記炭化珪素ウエハの表面内で、かつ前記ウェル領域の周囲に第2導電型の電界緩和領域を形成する工程と、
    前記電界緩和領域を覆うように前記炭化珪素ウエハの表面上に固定電荷が表層部に存在する絶縁膜を形成する工程と、
    前記ウェル領域上に第1の主電極を形成する工程と、
    前記炭化珪素ウエハの裏面上に第2の主電極を形成する工程と、
    前記絶縁膜の表層部を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の炭化珪素ウエハの表面内に所定の間隔に離間して複数の第2導電型のウェル領域を形成する工程と、
    前記炭化珪素ウエハ表面内で、かつ前記複数のウェル領域の周囲に第2導電型の電界緩和領域を形成する工程と、
    前記複数のウェル領域の表面内にそれぞれ第1導電型のソース領域を形成する工程と、
    それぞれの前記ソース領域の間で、かつ前記炭化珪素ウエハ上にゲート酸化膜を形成する工程と
    前記ゲート酸化膜上にゲート電極を形成する工程と、
    前記炭化珪素ウエハ上に前記ソース領域と電気的に接続される第1の主電極を形成する工程と、
    前記電界緩和領域を覆うように、前記炭化珪素ウエハの表面上に固定電荷が表層部に存在する絶縁膜を形成する工程と、
    前記炭化珪素ウエハの裏面上に第2の主電極を形成する工程と、
    前記絶縁膜の表層部を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 請求項3に記載の炭化珪素装置の製造方法であって、
    前記絶縁膜は下層の絶縁膜と上層の層間絶縁膜からなり、前記絶縁膜の表層部の除去は、
    前記層間絶縁膜に対して行われることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    第1導電型の炭化珪素ウエハの表面内に第1の主電極の周囲に第2導電型のウェル領域を形成する工程と、
    前記炭化珪素ウエハ表面内で、かつ前記ウェル領域の周囲に第2導電型の電界緩和領域を形成する工程と、
    前記電界緩和領域を覆うように固定電荷が表層部に存在する絶縁膜を形成する工程と、
    前記ウェル領域に接し、かつ前記ウェル領域の内側に、かつ前記炭化珪素ウエハ上に第1の主電極を形成する工程と、
    前記炭化珪素ウエハの裏面に第2の主電極を形成する工程と、
    前記絶縁膜の表層部を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 請求項2から5のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記絶縁膜の表層部を除去は、前記ウェル領域上に形成された前記絶縁膜の表層部は除去しないことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記電界緩和領域を形成する工程と前記固定電荷が表層部に存在する絶縁膜を形成する工程の間に、熱酸化膜を形成する工程を更に含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記絶縁膜はTEOS酸化膜からなることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記炭化珪素ウエハは第1導電型の炭化珪素基板上にエピタキシャル結晶長法により炭化珪素層を形成する工程からなることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記絶縁膜の表層部を除去する工程において削除する前記表層部の厚さは、少なくとも0.5μmであることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  11. 請求項10に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記電界緩和領域の不純物濃度の範囲は1.6×1017〜3.2×1017cm−3であることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  12. 請求項10に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記電界緩和領域の不純物濃度の範囲は2.0×1017〜2.8×1017cm−3であることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  13. 請求項1から9のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記絶縁膜の表層部を除去する工程は、
    前記炭化珪素半導体装置の絶縁破壊電圧を測定する工程と、
    前記絶縁破壊電圧の測定値が所定の電圧設定値以上か否かを判別する工程と、
    前記絶縁破壊電圧の測定値が前記所定の電圧設定値に満たない場合は、前記絶縁膜の表層部を所定量除去し、前記炭化珪素半導体装置の絶縁破壊電圧を測定する工程に戻る工程と
    前記絶縁破壊電圧の測定値が前記所定の電圧設定値以上の場合は、前記絶縁膜の表層部の除去を停止する工程と、
    からなることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
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