JP4207428B2 - 便器装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洋式の便器装置に関し、特に、便器のボウル部およびトラップ部へ洗浄水を供給する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
本願に関連する従来の便器装置として、例えば図8に示すようなものがある。この便器装置90は、便器91のボウル部92内の汚物を排出するトラップ93と、トラップ93に洗浄水を噴出する噴出口94と、トラップ93とボウル部92とを区画するための隔壁95と、給水源である水道管96から噴出口94へ洗浄水を供給するトラップ給水路97と、リム部99内のリム通水路99aを経由してボウル部92へ洗浄水を供給するボウル給水路98と、出水命令に基づいて水道管96からボウル給水路98、トラップ給水路97への送水を時間を隔てて順番に開始する機能を有する洗浄水供給装置80などを備えている。
【0003】
洗浄水供給装置80は、水道管96から供給される水道水を導入する給水管85と、給水管85から導入される水道水をトラップ給水路97、ボウル給水路98へ分配する洗浄水分配室86と、洗浄水分配室86で分配された水道水をそれぞれトラップ給水路97、ボウル給水路98へ送給するトラップ給水ポート87およびボウル給水ポート88と、トラップ給水ポート87およびボウル給水ポート88にそれぞれ配置された負圧破壊弁89b,89aなどを備えている。洗浄水分配室86には、モータ(図示せず)によって駆動軸84と共に時計回り、反時計回りに回動するカム82およびモータ(図示せず)によって時計回り、反時計回りに回動する切替弁83が設けられ、洗浄水分配室86の下方には給水管85からの導水経路を開閉するダイヤフラム式の主弁70と、主弁70の中心に立設された弁軸71と、弁軸71に連結されたパイロット弁72と、パイロット弁72が収納され水道管96からの水圧によって主弁70を開閉させる圧力室73などが設けられている。
【0004】
図8に示す便器装置において、出水命令があるとモータ(図示せず)が作動して駆動軸84が時計回りに回転するので、駆動軸84とともにカム82が時計回りに回転し、カム82が弁軸71に当接してこれを傾斜させてパイロット弁72を開いて圧力室73内の圧力を逃がすことによって主弁70が開いて給水管85から洗浄水分配室86内へ水道水が導入される。このとき、切替弁83はトラップ給水ポート87への出水口87aを閉止しているので、洗浄水分配室86内へ導入された水道水は出水口88aへ流れ込み負圧破壊弁89aを押し上げてボウル給水ポート88からボウル給水路98へ送り込まれ、便器91のリム通水路99aを周回しながらボウル部92へ排出され、ボウル部92の洗浄に供される。
【0005】
この後、一定時間経過するとモータ(図示せず)によって切替弁83は時計回りに回転してトラップ給水ポート87の出水口87aを開放し、ボウル給水ポート88の出水口88aを閉止した時点で停止するので、洗浄水分配室86内へ導入された水道水は出水口87aへ流れ込んで負圧破壊弁89bを押し上げてトラップ給水路97へ送り込まれ、便器91の噴出口94からトラップ93に向かって洗浄水として噴出され、トラップ93にサイホン作用を起動させることによってボウル部92内の汚物を排出する。
【0006】
噴出口94からの洗浄水噴出が一定時間行われると、切替弁83が反時計回りに回転し、トラップ給水ポート87の出水口87aを閉止しながら、ボウル給水ポート88の出水口88aを開放するので洗浄水分配室86内へ導入された水道水は再び出水口88aへ流れ込み前述と同じ経路を通ってボウル部92へ排出され溜水Wを形成する。この後、駆動軸84は反時計回りに回転し、カム82が弁軸71から離脱して主弁70が閉じて水道水の導入を停止した後、停止する。
【0007】
以上のような便器洗浄過程におけるボウル給水およびトラップ給水の瞬間流量と時間との関係を図示すると図9に示すタイミングチャートとなる。図9に示すように、出水命令があるとボウル給水が始まり、一定時間経過するとボウル給水を停止しつつトラップ給水が始まり、トラップ給水のみを一定時間継続した後、トラップ給水を停止しつつボウル給水が再び始まり、ボウル給水のみを一定時間継続した後、ボウル給水が停止する。このように、ボウル給水とトラップ給水とを時間を隔てて順番に開始することにより、優れた便器洗浄効果が得られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示す従来の便器装置においては、洗浄終了後、衛生上の対応から、洗浄水供給装置80に設けられた負圧破壊弁89a,89bによってトラップ給水路97およびボウル給水路98に空気が導入され、トラップ93およびボウル部92内の溜水Wと給水源である水道管96との連通が遮断されているため、便器91が待機状態にあるときトラップ給水路97内には空気が存在している。
【0009】
このため、ボウル給水の後にトラップ給水が開始されると、トラップ給水路97内の空気が洗浄水に巻き込まれて噴出口94から噴出し、激しい騒音を発生させている。また、洗浄水とともに噴出口94から噴出した空気は気泡となってボウル部92の溜水W中を浮上するので見た目が悪く、水面で気泡が消失するときの破裂音も騒音要因の一つとなっている。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、便器洗浄過程中の騒音が比較的小さく、ボウル部の溜水中に気泡が出現することもない便器装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の便器装置は、ボウル部内の汚物を排出するトラップ、前記トラップに洗浄水を噴出する噴出口、および前記トラップと前記ボウル部とを区画するための隔壁を有する便器と、給水源から前記噴出口へ洗浄水を供給するトラップ給水路と、給水源から前記ボウル部へ洗浄水を供給するボウル給水路と、を備え、さらに、出水命令により前記ボウル給水路への送水、前記トラップ給水路への送水を開始し、その後、停止する機能を有する洗浄水供給装置を前記トラップ給水路および前記ボウル給水路の上流側に備えた便器装置において、前記噴出口を前記隔壁の下縁部よりも排水方向寄りに配置し、前記ボウル給水路への送水開始後から前記トラップ給水路への送水開始前の間に前記トラップ給水路内の空気を排出するための排気用注水を行う注水手段として、前記ボウル給水路のみへの送水開始後、ボウル給水を一定時間行い、前記トラップ給水路へ所定流量の洗浄水が送給開始される前に、前記ボウル給水路への送水経路を開放状態に保ちながら給水源から前記トラップ給水路への送水経路を部分開放する回転式の切替弁を前記洗浄水供給装置に設けたことを特徴とする。
【0012】
このような構成とすれば、出水命令があったとき、注水手段からの排気用注水によってトラップ給水路内の空気の大部分が排出された後、トラップ給水路への送水が開始されることとなるので、便器洗浄過程中の騒音を軽減することが可能であり、排気用注水時および洗浄水噴出時に気泡化して噴出口から出てくるトラップ給水路内の空気は隔壁の下縁部よりも排水方向寄りのトラップ内で発生するので、ボウル部の溜水中に気泡が出現することがなくなり見た目も良好となる。また、サイホン発生時、トラップ内の洗浄水に含まれる気泡が少なくなるので、サイホン力が増大し、その結果、汚物排出性能が向上する。
【0013】
ここで、前記注水手段として、前記ボウル給水路のみへの送水開始後、ボウル給水を一定時間行い、前記トラップ給水路へ所定流量の洗浄水が送給開始される前に、前記ボウル給水路への送水経路を開放状態に保ちながら給水源から前記トラップ給水路への送水経路を部分開放する回転式の切替弁を前記洗浄水供給装置に設けたことにより、トラップ給水路へ所定流量の洗浄水が送給される前にこれより少流量の水がトラップ給水路へ注水されるので、トラップ給水路内の空気を噴出口から静かに排出することができ、サイホン発生時、トラップ内の洗浄水に含まれる気泡が少なくなるので、サイホン力が増大して、汚物排出性能が向上する。
【0014】
一方、前記注水手段として、前記ボウル給水路への給水経路と前記トラップ給水路への給水経路とを連通するバイパス流路を設ければ、ボウル給水路への送水開始後、ボウル給水路へ送水される水の一部がバイパス流路を通ってトラップ給水路へ注水されることとなるので、トラップ給水路内の空気を噴出口から静かに排出することができる。なお、バイパス流路の通水機能は、ボウル給水路の通水機能およびトラップ給水路の通水機能より小さく設定しておくことが望ましい。
【0015】
この場合、前記バイパス流路に流量制限用の絞り機構を設けることが望ましい。このような絞り機構を設ければ、バイパス流路に過大な量の水が流れ込んでボウル部の洗浄水が不足するような事態が生じないので、ボウル部の洗浄を十分に行うことが可能となる。
【0016】
また、前記バイパス流路に流量一定化用の弁機構を設けることが望ましい。このような弁機構を設ければ、バイパス流路に分配される水量を一定化することができるので、トラップ給水路内の空気を確実に排出するとともに、ボウル部の洗浄を十分に行うことが可能となる。流量一定化用の弁機構としては、定流量弁、調圧弁あるいは減圧弁などを好適に使用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態である便器装置を示す概略構成図、図2は図1に示す便器装置を構成する便器の一部切欠平面図、図3は図1に示す便器装置における洗浄過程を示すタイミングチャートである。
【0018】
本実施形態の便器装置1は、便器2と洗浄水供給装置3とで構成され、便器2には、ボウル部4内の汚物を排出するトラップ5と、トラップ5に洗浄水を噴出する噴出口6と、トラップ5とボウル部4とを区画するための隔壁7が設けられ、隔壁7の下縁部7aより排水方向D寄りに噴出口6が配置されている。また、便器2の空洞部2aには、給水源である水道管8から送給される水道水を洗浄水として噴出口6へ供給するためのトラップ給水路9と、リム部11を経由してボウル部4へ洗浄水を供給するためのボウル給水路10などを備えている。洗浄水供給装置3は、出水命令に基づいて、ボウル給水路10への送水とトラップ給水路9への送水とを時間を隔てて順番に開始し、その後、送水を停止する機能を有している。
【0019】
洗浄水供給装置3は、水道管8から送給される水道水を導入する導水管12と、導水管12から導入される水道水をトラップ給水路9、ボウル給水路10へ分配する洗浄水分配室13と、洗浄水分配室13で分配された水道水をそれぞれトラップ給水路9、ボウル給水路10へ送給するトラップ給水ポート14およびボウル給水ポート15と、大気を導入するためにトラップ給水ポート14およびボウル給水ポート15にそれぞれ配置された負圧破壊弁16,17などを備えている。
【0020】
洗浄水分配室13には、モータ(図示せず)によって駆動軸19と共に時計回り、反時計回りに回動するカム20およびモータ(図示せず)によって時計回り、反時計回りに回動する扇形の切替弁21が設けられ、洗浄水分配室13の下方には導水管12からの導水経路を開閉するダイヤフラム式の主弁22と、主弁22の中心に立設された弁軸23と、弁軸23に連結されたパイロット弁18と、パイロット弁18が収納され水道管8からの水圧によって主弁22を開閉させる圧力室25などが設けられ、洗浄水分配室13の側方には、ボウル給水路10への給水経路とトラップ給水路9への給水経路とを連通するバイパス流路24が設けられている。
【0021】
図1に示す便器装置1において、洗浄水供給装置3に出水命令が送信されると、モータ(図示せず)が作動して駆動軸19が時計回りに回転し始め、駆動軸19とともにカム20が時計回りに回転し、カム20が弁軸23に当接してこれを傾斜させることでパイロット弁18を開き、これによって圧力室25内の圧力が逃がされて主弁22が開くので、導水管12から洗浄水分配室13内へ水道水が導入される。
【0022】
このとき、切替弁21はトラップ給水ポート14への出水口14aを閉止しているので、洗浄水分配室13内へ導入された水道水は出水口15aへ流れ込み負圧破壊弁17を押し上げてボウル給水ポート15からボウル給水路10へ送り込まれ、便器2のリム部11を周回しながらボウル部4へ落下していくことによってボウル部4の洗浄が行われる。
【0023】
これと同時に、主弁22を通過した水道水はバイパス経路24を通過して出水口14aへ流れ込み負圧破壊弁16を押し上げてトラップ給水ポート14からトラップ給水路9へ送り込まれるので、トラップ給水路9内に存在していた空気はこれらの少量の水道水とともに噴出口6からトラップ5内の溜水W内へ静かに排出される。噴出口6は隔壁7の真下の隠れた位置にあるため、噴出口6から排出される気泡がボウル部4の溜水W中に出現することがなく見た目も良好であり、トラップ5内の溜水W中に出現してその水面で消失する気泡の破裂音も隔壁7で遮音されるため騒音も大幅に抑制される。
【0024】
この後、切替弁21はモータ(図示せず)によって時計回りに回転し、トラップ給水ポート14の出水口14aを開放し、ボウル給水ポート15の出水口15aを閉止した時点で停止するので、洗浄水分配室13内へ導入された水道水は出水口14aへ流れ込んで負圧破壊弁16を押し上げてトラップ給水路9へ流入し、便器2の噴出口6からトラップ5に向かって洗浄水として噴出されるが、トラップ給水路9内の空気は既に排出されているので洗浄水噴出時の騒音は極めて小さなものとなる。噴出口6からトラップ5への洗浄水噴出が一定時間継続されるとトラップ5にサイホン作用が発生し、これによってボウル部4内の汚物は溜水Wとともに排出される。また、サイホン発生時、トラップ5内の洗浄水に含まれる気泡が少なくなるのでサイホン力が増大し、その結果、汚物排出性能が向上する。
【0025】
噴出口6からの洗浄水噴出が一定時間行われると、切替弁21が反時計回りに回転し、トラップ給水ポート14の出水口14aを閉止するとともにボウル給水ポート15の出水口15aを開放するので、洗浄水分配室13内へ導入された水道水は再び出水口15aへ流れ込みボウル給水路10を通ってボウル部4へ排出され溜水Wを形成する。このとき、主弁22を通過した水道水の一部もバイパス経路24を通って前述と同様にトラップ給水路9へ流れ込んで噴出口6から噴出され溜水Wの形成に供される。この後、駆動軸19は反時計回りに回転し、カム20が弁軸23から離脱して主弁22が閉じて水道水の導入を停止した時点で停止する。
【0026】
このような便器装置1の便器洗浄過程におけるボウル給水およびトラップ給水の瞬間流量と時間との関係を図示すると図3に示すタイミングチャートとなる。図3に示すように、出水命令があるとボウル給水と同時に少量のトラップ給水が始まりこの過程でトラップ給水路9内の空気が排出され、一定時間経過するとボウル給水を停止しつつトラップ給水が始まり、トラップ給水のみを継続する。この後、一定時間が経過するとトラップ給水量が減少するとともにボウル給水が再開され、少量のトラップ給水および所定量のボウル給水を一定時間継続した後、ボウル給水およびトラップ給水が停止する。
【0027】
このような過程でボウル給水、トラップ給水を行うことにより、トラップ給水路9内に残留していた空気に起因する騒音を大幅に軽減することができ、優れた便器洗浄効果が得られる。なお、便器2の洗浄終了後は、従来の洗浄水供給装置80などと同様、衛生上の対応から、洗浄水供給装置3に設けられた負圧破壊弁16,17によってトラップ給水路9およびボウル給水路10に空気が導入され、トラップ5およびボウル部4内の溜水Wと給水源である水道管8との連通が遮断された状態となる。
【0028】
次に図4〜図6を参照して、本発明の便器装置を構成する洗浄水供給装置に関する他の実施の形態について説明する。
【0029】
図4に示す洗浄水供給装置30は前述した洗浄水供給装置3と同様にバイパス経路24を備え、このバイパス経路24の途中に絞り機構31を設けている。絞り機構31を設けることによって、バイパス流路24に過大な量の水が流れ込んで、ボウル部へ供給される洗浄水が不足したり、トラップ給水路への注水量が増加して空気排出音が増大したりするのを防止している。その他の構造、機能については前述した洗浄水供給装置3と同様である。
【0030】
図5に示す洗浄水供給装置40は前述した洗浄水供給装置3と同様にバイパス経路24を備えるとともに、このバイパス経路24の途中に定流量弁41を設けている。このような定流量弁41を設ければ、バイパス流路24に分配される水量を一定化することができるので、トラップ給水路内の空気を確実に排出するとともに、ボウル部の洗浄を十分に行うことができる。その他の構造、機能については前述した洗浄水供給装置3と同様である。なお、流水量を一定化する弁機構であれば、定流量弁41の他に調圧弁あるいは減圧弁などを用いることも可能である。
【0031】
図6に示す洗浄水供給装置50においては、トラップ給水路内の空気排出用の注水手段として、カム51が時計回りに回転してボウル給水路への送水開始したとき、トラップ給水ポート14へ出水口14aを部分開放する切替弁52を設けている。ボウル給水が一定時間行われトラップ給水ポート14へ所定流量の洗浄水が送給開始される前に、これより少流量の水がトラップ給水ポート14からトラップ給水路へ注水されるので、トラップ給水路内の空気を噴出口から静かに排出することができる。その他の構造、機能については前述した洗浄水供給装置3と同様である。
【0032】
洗浄水供給装置50を用いた洗浄過程におけるボウル給水およびトラップ給水の瞬間流量と時間との関係を図示すると図7に示すタイミングチャートとなる。図7に示すタイミングチャートは、図3に示すタイミングチャートとほぼ同じ形状となっているが、図7のタイミングチャートでは、最初のボウル給水開始時と次のボウル給水終了時に瞬間流量が最大ピーク値を示す点で異なっている。このようなピーク値が出現することは、洗浄開始時および洗浄終了時に、ボウル部に瞬間的に大量の洗浄水が供給されることを示しており、これによってボウル部の洗浄効果を向上させることができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明により、以下の効果を奏する。
【0034】
(1)トラップ、洗浄水噴出口および隔壁を有する便器と、噴出口へ洗浄水を供給するトラップ給水路と、ボウル部へ洗浄水を供給するボウル給水路とを備え、出水命令によりボウル給水路への送水、トラップ給水路への送水を時間を隔てて順番に開始する機能を有する便器装置において、噴出口を隔壁の下縁部よりも排水方向寄りに配置し、ボウル給水路への送水開始後からトラップ給水路への送水開始前の間にトラップ給水路内の空気を排出するための排気用注水を行う注水手段を設けることにより、便器洗浄過程中の騒音を軽減することが可能であり、ボウル部溜水中に気泡が出現することがなくなり見た目も良好となる。また、サイホン発生時、トラップ内の洗浄水に含まれる気泡が減少するのでサイホン力が増大して汚物排出性能が向上する。
【0035】
(2)前記注水手段として、前記ボウル給水路のみへの送水開始後、ボウル給水を一定時間行い、前記トラップ給水路へ所定流量の洗浄水が送給開始される前に、前記ボウル給水路への送水経路を開放状態に保ちながら給水源から前記トラップ給水路への送水経路を部分開放する回転式の切替弁を前記洗浄水供給装置に設けたことにより、トラップ給水路へ所定流量の洗浄水が送給される前にこれより少流量の水がトラップ給水路へ注水されるので、トラップ給水路内の空気を噴出口から静かに排出することができる。また、サイホン発生時、トラップ内の洗浄水に含まれる気泡が減少するのでサイホン力が増大して汚物排出性能が向上する。
【0036】
(3)前記注水手段として、ボウル給水路への給水経路とトラップ給水路への給水経路とを連通するバイパス流路を設けることにより、ボウル給水路への送水開始後、ボウル給水路へ送水される水の一部がバイパス流路を通ってトラップ給水路へ注水されることとなるので、トラップ給水路内の空気を噴出口から静かに排出することができ、サイホン発生時、トラップ内の洗浄水に含まれる気泡が減少するのでサイホン力が増大して汚物排出性能が向上する。
【0037】
(4)前記バイパス流路に流量制限用の絞り機構を設けることにより、バイパス流路に過大量の水が流れ込んでボウル部の洗浄水が不足したり、トラップ給水路への注水量が増加して空気排出音が増大したりするのを防止することができ、サイホン発生時、トラップ内の洗浄水に含まれる気泡が減少するのでサイホン力が増大して汚物排出性能が向上する。
【0038】
(5)前記バイパス流路に流量一定化用の弁機構を設けることにより、バイパス流路に分配される水量が一定化されるため、トラップ給水路内の空気を排出するとともに、ボウル部の洗浄を十分に行うことが可能となり、サイホン発生時、トラップ内の洗浄水に含まれる気泡が減少するのでサイホン力が増大して汚物排出性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態である便器装置を示す概略構成図である。
【図2】 図1に示す便器装置を構成する便器の一部切欠平面図である。
【図3】 図1に示す便器装置における洗浄過程を示すタイミングチャートである。
【図4】 洗浄水供給装置に関する他の実施の形態を示す縦断面図である。
【図5】 洗浄水供給装置に関する他の実施の形態を示す縦断面図である。
【図6】 洗浄水供給装置に関する他の実施の形態を示す縦断面図である。
【図7】 図6に示す洗浄水供給装置を用いた便器装置における洗浄過程を示すタイミングチャートである。
【図8】 従来の便器装置を示す概略構成図である。
【図9】 図8に示す便器装置における洗浄過程を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 便器装置
2 便器
3,30,40,50 洗浄水供給装置
4 ボウル部
5 トラップ
6 噴出口
7 隔壁
7a 下縁部
8 水道管
9 トラップ給水路
10 ボウル給水路
11 リム部
12 導水管
13 洗浄水分配室
14 トラップ給水ポート
15 ボウル給水ポート
14a,15a 出水口
16,17 負圧破壊弁
18 パイロット弁
19 駆動軸
20,51 カム
21,52 切替弁
22 主弁
23 弁軸
24 バイパス経路
25 圧力室
31 絞り弁
41 定流量弁
D 排水方向
W 溜水

Claims (1)

  1. ボウル部内の汚物を排出するトラップ、前記トラップに洗浄水を噴出する噴出口、および前記トラップと前記ボウル部とを区画するための隔壁を有する便器と、
    給水源から前記噴出口へ洗浄水を供給するトラップ給水路と、
    給水源から前記ボウル部へ洗浄水を供給するボウル給水路と、を備え、
    さらに、出水命令により前記ボウル給水路への送水、前記トラップ給水路への送水を開始し、その後、停止する機能を有する洗浄水供給装置を前記トラップ給水路および前記ボウル給水路の上流側に備えた便器装置において、
    前記噴出口を前記隔壁の下縁部よりも排水方向寄りに配置し、
    前記ボウル給水路への送水開始後から前記トラップ給水路への送水開始前の間に前記トラップ給水路内の空気を排出するための排気用注水を行う注水手段として、
    前記ボウル給水路のみへの送水を開始後、ボウル給水を一定時間行い、前記トラップ給水路へ所定流量の洗浄水が送給開始される前に、前記ボウル給水路への送水経路を開放状態に保ちながら給水源から前記トラップ給水路への送水経路を部分開放する回転式の切替弁を前記洗浄水供給装置に設けたことを特徴とする便器装置。
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