JP4207419B2 - 製紙工程における製品の付着物の付着原因発生場所の探索方法および微生物制御方法 - Google Patents

製紙工程における製品の付着物の付着原因発生場所の探索方法および微生物制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙製品中に欠点、はん点などの付着物を形成する微生物の微生物相または優占微生物をDNAの塩基配列を指標にして分析し、この分析結果から付着原因発生場所を突き止めることができる付着原因発生場所の探索方法、ならびにこの付着原因に基いて付着物を低減させることができる微生物制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製紙工場の製紙プロセスは、パルプを水に分散懸濁させ、所望する大きさとパルプ濃度に調製後、各種製紙薬品を加えて抄紙機で抄紙するものであり、パルプ原料調製系、損紙系、製紙薬品調製系、調成系、白水循環系および白水回収系などから構成されている。製紙工場における品質管理上の最も大きな問題点は、なんらかの異物が抄紙時に紙の上に付着し、この付着物が原因となって製品中に欠点(ホール、はん点、目玉とも呼ばれる)と呼ばれている不良部分が発生することである。欠点は製品の品質を大幅に落とすばかりでなく、印刷時における種々のトラブルの原因となっている。また、こうした欠点は断紙の原因となり、抄紙機の運転を困難にさせ、生産性を著しく低下させる。
【0003】
欠点を引き起こす付着物の本体は、スライム(微生物およびそれらが産生する粘質物)、ピッチ、スケール、サイズ、夾雑物、およびこれらの複合体であることが知られている。製紙工程の中でも抄紙工程は微生物が生育しやすい環境になっていることから、微生物由来のスライムには大きな注意が払われており、その発生を抑制するためにスライムコントロール処理が通常行われている。
製品に発生した欠点が微生物スライム由来であるかどうかは、顕微鏡観察やニンヒドリン反応等の化学分析によって調べることができる。欠点がスライム由来であることが特定されれば、スライムコントロール処理を改善し、欠点の発生を防止する必要がある。
【0004】
しかしながら、紙製品は高温で乾固されており欠点中の微生物はすでに死滅しているので、欠点から微生物を分離培養して、その名称を特定したり、それらの微生物の構成比、すなわち微生物相、または優占微生物を調べることは難しい。このため、欠点の原因となっている微生物(以下、原因微生物という場合がある)が何であり、またその原因微生物の発生場所が抄紙機、水系または原料のどこなのかを特定することは不可能である。
従来、強固な胞子や芽胞を形成する微生物の一部を紙から分離した例(Vaisanenら、Journal of Applied Bacteriology、71巻、130〜133ぺ−ジ、1991年)はあるが、ほとんどの微生物は死滅しているので、やはり欠点の原因微生物および発生場所を突き止めることはできない。
【0005】
したがって、原因微生物およびその発生場所を特定し、その微生物に最も効果的な方法で微生物制御処理を行うというような、科学的かつ合理的な対応を実施することは不可能である。このため、現状では経験的かつ状況的判断により抄紙機まわりのスライムコントロール量を増大したり、比較的菌数の高いチェスト等を殺菌するなどの対処療法が行われているだけであり、微生物に起因する欠点を確実に低減させることは難しい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、紙製品の欠点の原因となっている微生物を簡単に、かつ確実に特定することができ、紙製品の欠点の原因となっている微生物の発生場所を簡単に、かつ確実に特定することができる製紙工程における製品の付着物の付着原因発生場所の探索方法を提案することである。
本発明のさらに他の課題は、紙製品の欠点の原因となっている微生物の発生場所を簡単に、かつ確実に特定し、これに基いて紙製品の欠点の発生を簡単に、かつ確実に低減させることができる製紙工程における微生物制御方法を提案することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は紙製品の欠点から微生物に由来するDNAを抽出し、そのDNAの遺伝情報をもとに、付着物を構成している微生物の種類、名称、構成比、優占微生物などを解析することが可能であることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち本発明は次の製紙工程における製品の付着物の付着原因発生場所の探索方法および微生物制御方法である。
(1) 製紙工程において、製品に付着した付着物から微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にして付着物の微生物相または優占微生物を分析し、
製紙工程において、原料調製系、損紙系、製紙薬剤調製系、調成系、白水循環系、白水回収系および抄紙機周辺機器からなる群から選ばれる2箇所以上から採取したスライムから微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にしてスライムの微生物相または優占微生物を分析し、
前記付着物の微生物相または優占微生物と、前記製紙工程内の2箇所以上から採取したスライムの微生物相または優占微生物とを比較し、
付着物の微生物相または優占微生物と一致または類似する微生物相または優占微生物を有するスライムを、付着物の原因となったスライムと特定し、
上記方法で特定したスライムの採取場所を、付着物の原因となったスライムの発生場所であると判定することにより、付着物の原因となったスライムの発生場所を特定することを特徴とする製紙工程における製品の付着物の付着原因発生場所の探索方法。
(2) 製紙工程において、製品に付着した付着物から微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にして付着物の微生物相または優占微生物を分析し、
製紙工程において、原料調製系、損紙系、製紙薬剤調製系、調成系、白水循環系、白水回収系および抄紙機周辺機器からなる群から選ばれる2箇所以上から採取したスライムから微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にしてスライムの微生物相または優占微生物を分析し、
前記付着物の微生物相または優占微生物と、前記製紙工程内の2箇所以上から採取したスライムの微生物相または優占微生物とを比較し、
付着物の微生物相または優占微生物と一致または類似する微生物相または優占微生物を有するスライムを、付着物の原因となったスライムと特定し、
上記方法で特定したスライムの採取場所を、付着物の原因となったスライムの発生場所であると判定することにより、付着物の原因となったスライムの発生場所を特定し、
特定したスライムの発生場所に対して殺菌・防腐処理を行うことを特徴とする製紙工程における微生物制御方法。
(3) 微生物相または優占微生物を分析するために使用するDNAが、リボソームRNAをコードするDNAである上記(1)または(2)記載の方法。
【0009】
本明細書において、「付着物」は紙製品に発生し、製紙分野において欠点(ホール、はん点、目玉とも呼ばれる)と呼ばれている不良部分を意味する。
また「微生物」は細菌、酵母、糸状菌(カビ)、藻類およびアーキア(古細菌)等を含む。
また「微生物相」は欠点などの試料中の個々の微生物の種類と構成比を意味する。
【0010】
本発明の分析方法を適用する対象は、紙を製造する製紙工程において製造された紙製品であり、紙の種類、製造方法などに制限はない。製紙工程は、通常、パルプに填料や薬品を添加して紙の原料をつくる調成工程、抄紙機で紙を抄く抄紙工程、および紙の表面を塗料等で覆って印刷適性をよくする塗工工程などの工程にさらに分類されるが、このような工程を経て製造された紙製品について分析することができる。
【0011】
本発明において製品に付着した付着物から微生物に由来するDNAを抽出する方法は限定されず、例えば紙製品から付着物(欠点)または付着物を含む部分を切り取り、これを裁断し、緩衝液などの抽出液中に充分浸漬した後、機械的破砕など物理的処理、または界面活性剤処理や酵素処理などの化学的処理を単独または組み合わせて行い、付着物中の微生物細胞よりDNAを抽出する方法などが採用できる。この場合、微生物は死滅していてもDNAの抽出は可能である。
【0012】
上記物理的処理の具体的な方法としては超音波破砕や凍結融解法;微細なガラスまたは鉱物性のビーズなどを用いたホモジナイゼーションなどがあげられる。また化学処理の具体的な方法としては、リゾチーム等の容菌酵素、セルラーゼ、アルギン酸リアーゼ等の多糖類分解酵素、プロテアーゼ、ペプチダーゼ等のタンパク質分解酵素などによる酵素処理;ラウリル硫酸ナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、Triton−X100等の非イオン性界面活性剤などによる処理があげられる。このような物理的または化学的処理により、DNAは溶解物として得られるが、さらに精製するのが好ましい。溶解物からのDNAの精製は、エタノール、イソプロパノール等の有機溶媒による沈殿回収;ガラスビーズや樹脂への吸着を利用した方法など公知の方法が利用できる。
【0013】
抽出したDNAから微生物の性状、構成比を分析するには、微生物を特定できる塩基配列の相対的含量を調べることによって行われる。また優占微生物を特定するには、上記方法で調べた相対的含量の多い微生物を優占微生物とすることができる。微生物を特定できるDNAとしては、解析対象とするすべての微生物が保有しているDNAであれば差し支えないが、16SrDNA、18SrDNA、23SrDNAなどのリボソームRNA(以下、rDNAという場合がある)をコードするDNAや、それらのスペーサー配列、gyrEなど、塩基配列から微生物を特定できるデータベースがすでに構築されているDNAが望ましい。
【0014】
ドットハイブリダイゼーションやDNAチップを用いた効率的ハイブリダイゼーション方法によって、抽出したDNAを直接ターゲットにして、DNAの種類や相対的な量を調べることもできるが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)等の試験管内DNA増幅方法によって対象DNAを増幅させてから調べる方法が一般的である。たとえば16SrDNAであれば、大多数の微生物に共通に存在する配列をデザインしたユニバーサルプライマーを用いて、抽出された全DNAを鋳型として16SrDNAを混合物として増幅することができる。
【0015】
抽出された16SrDNAは付着物の原因となる1種以上の微生物に由来する1種以上の混合物であるので、この16SrDNAの混合物を増幅させ、増幅させたDNAの構成比を特定するとともに、それらのDNAから微生物の名称を特定することによって、付着物の微生物相または優占微生物を特定することができる。DNAの構成比を求めるには公知の方法が利用でき、例えばDGGE法(Denatured Gradient Gel Electrophoresis: Muyzerら、Applied and Environmental Microbiology誌、59巻、695〜700ぺ−ジ、1993年)、TGGE法(Temperature Gradient Gel Electrophoresis: Eichnerら、Applied and Environmental Microbiology誌、65巻、102〜109ぺージ、1999年)、SSCP法(Single Strand Conformational Polymorphism: Schwiegerら、Applied and Environmental Microbiology誌、64巻、4870〜4876ページ、1998年)等の電気泳動法やTRFLP法(Terminal Restriction Fragment Length Polymorphism: Liuら、Applied and Environmental Microbiology誌、63巻、4516〜4522ぺージ、1997年)等の分離手法を用いることができる。微生物固有の増幅産物量を特定し、全増幅産物量に対する割合として微生物の構成比を概算することができる。上述の電気泳動法やTRFLP法を用いた場合には、増幅産物量はDNAのバンドの強度やTRFに相当する蛍光強度として捉えることができ、これらの強度の比を微生物の構成比として捉えることができる。
また、大腸菌等の確立された宿主ベクター系を用いて、増幅産物をランダムクローニング(Dunbarら、Applied and Environmental Microbiology誌、65巻、1662〜1669ページ、1999年)し、得られたクローンの遺伝子解析とそれらの構成比から、微生物相を特定することも可能である。
【0016】
DNAからの微生物の特定は、DNAの塩基配列をDNAシークエンサー等を用いて決定し、その配列を後述のデータベースと比較することにより、該当するDNAを保有する微生物の分類上の位置付けや、名称を明らかにすることができる。単一種のDNA分子が全体の9割程度を占める試料であれば、増幅産物の塩基配列を直接決定することで優占微生物の塩基配列を決定することができる。電気泳動法等により多様なDNA分子を分離した場合には、該当するバンド(DNA)をゲルから回収し、再度PCRで増幅したのち、それぞれのDNAについて、DNAシークエンサーで塩基配列を決定することができる。
【0017】
前記データベースとしては、GenBank、EMBL、DDBJなどの公的データベースやミシガン州立大学に設置されているRibosomal Database Projectなどがあげられる。検索方法はFASTA、BLAST等の既存のプログラムによって短時間に効率的に行うことができる。また、MicroSeq 16SrDNA Sequence Database(アプライドバイオシステムズジャパン社)などの商用の検素データベースをMicroSeq Analysis Software(アプライドバイオシステムズジャパン社)などの市販のソフトウェアにより検索することもできる。またこうしたデータベースを自身で構築し、それを利用してもよい。またデータベースから微生物の名称が特定できない場合、最も相同性の高い近縁の微生物または新種の微生物であると判断することができる。
【0018】
上記のようにして付着物の微生物相または優占微生物を分析することにより、微生物を培養することなく、DNAの塩基配列を指標として、原因微生物の名称、構成比または優占微生物などを簡単に、かつ確実に特定することができる。
【0019】
本発明の付着原因発生場所の探索方法は、上記分析方法で特定した付着物の微生物相または優占微生物と、製紙工程内に発生したスライムの微生物相または優占微生物とを比較し、付着物の微生物相または優占微生物と一致または類似する微生物相または優占微生物を有するスライムを、付着物の原因となったスライムと特定し、上記方法で特定したスライムの採取場所を、付着物の原因となったスライムの発生場所であると判定することにより、付着原因発生場所を特定する方法である。スライムの微生物相または優占微生物はDNAの塩基配列を指標にして、付着物の微生物相または優占微生物を特定した前記方法と同じ方法により特定することができる。
【0020】
スライムをサンプリングする場所は限定されず、製紙工程の任意の場所から採取することができるが、2箇所以上、好ましくは5〜20箇所から採取する。スライムの採取場所が多いほど、付着物の原因となったスライムを正確に判定することができる。
具体的には、CGP(Chemical Ground Pulp)パルパー、CGPチェスト、LBKP(Laubholz Bleached Kraft Pulp)パルパー、LBKPチェストなどから構成されるパルプ原料調製系;ウェット損紙パルパー、ウェット損紙チェスト、ドライ損紙パルパー、ドライ損紙チェストなどから構成される損紙系;サイズ剤タンク、硫酸バンドタンク、染料タンク、スライムコントロール剤タンク、内添デンプン糊液タンクなどから構成される製紙薬剤調製系;ミキシングチェスト、マシンチェスト、種箱などから構成される調成系;抄紙機、スクリーン装置、インレット、ヘッドボックス、セーブオール、白水サイロなどから構成される白水循環系;脱水機、クリア白水ピット、CP(Consistency Profiling Control System)チューブなどから構成される白水回収系;ワイヤー、ホイールなどから構成される抄紙機周辺機器等からスライムを採取することができる。また白水、槽内液などを採取し、これらの試料の微生物相または優占微生物を前記分析方法で分析することにより、スライムの発生場所をある程度予測し、その場所から重点的にスライムを採取することもできる。
【0021】
本発明の付着原因発生場所の探索方法は、紙製品に付着した付着物から前記分析方法で特定した微生物相または優占微生物と、製紙工程内に発生したスライムの微生物相または優占微生物とを比較し、付着物の微生物相または優占微生物と一致または類似する微生物相または優占微生物を有するスライムを、付着物の原因となったスライム特定し、上記方法で特定したスライムの採取場所を、付着物の原因となったスライムの発生場所であると判定することにより、付着原因発生場所を特定しているので、紙製品の欠点の原因となっている微生物が高濃度に存在する場所や発生源を簡単に、かつ確実に特定することができる。
【0022】
本発明の微生物制御方法は、上記探索方法で特定したスライムの付着場所を、付着物の原因となったスライムの発生場所であると判定し、このようにして特定したスライムの発生場所に対して殺菌・防腐処理を行う微生物制御方法である。殺菌・防腐処理は、スライムを構成する微生物、特に優占微生物に対して殺菌・防腐効果を有するスライムコントロール剤を添加するなどの方法により行うことができる。スライムコントロール剤は抗菌試験等により決定することができる。また、原因微生物の名称が特定されている場合は、その微生物に対して殺菌・防腐効果を有することが知られている薬剤を使用することもできる。
【0023】
このような微生物制御方法では、原因微生物に対して効果的な薬剤を的確に選択して、原因微生物が高濃度に存在する場所や旺盛に繁殖している場所に対して、重点的に、かつ必要最小限の薬剤で殺菌、防腐処理を行うことができるので、経験的かつ状況的判断に頼ることなく、効率的、合理的、かつ低コストで欠点の発生を防止することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の製紙工程における製品の付着物の分析方法は、付着物から微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にして付着物の微生物相または優占微生物を分析しているので、紙製品の欠点の原因となっている微生物を簡単に、かつ確実に特定することができる。
本発明の製紙工程における製品の付着物の付着原因発生場所の探索方法は、付着物から微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にして付着物の微生物相または優占微生物を分析し、製紙工程において、原料調製系、損紙系、製紙薬剤調製系、調成系、白水循環系、白水回収系および抄紙機周辺機器からなる群から選ばれる2箇所以上から採取したスライムから微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にしてスライムの微生物相または優占微生物を分析し、前記付着物の微生物相または優占微生物と、前記製紙工程内の2箇所以上から採取したスライムの微生物相または優占微生物とを比較し、付着物の微生物相または優占微生物と一致または類似する微生物相または優占微生物を有するスライムを、付着物の原因となったスライムと特定し、上記方法で特定したスライムの採取場所を、付着物の原因となったスライムの発生場所であると判定することにより、付着物の原因となったスライムを特定し、付着原因発生場所を特定しているので、紙製品の欠点の原因となっている微生物の発生場所を簡単に、かつ確実に特定することができる。
本発明の製紙工程における微生物制御方法は、紙製品に付着した付着物から微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にして付着物の微生物相または優占微生物を分析し、製紙工程において、原料調製系、損紙系、製紙薬剤調製系、調成系、白水循環系、白水回収系および抄紙機周辺機器からなる群から選ばれる2箇所以上から採取したスライムから微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にしてスライムの微生物相または優占微生物を分析し、前記付着物の微生物相または優占微生物と、前記製紙工程内の2箇所以上から採取したスライムの微生物相または優占微生物とを比較し、付着物の微生物相または優占微生物と一致または類似する微生物相または優占微生物を有するスライムを、付着物の原因となったスライムと特定し、上記方法で特定したスライムの採取場所を、付着物の原因となったスライムの発生場所であると判定することにより、付着物の原因となったスライムの発生場所を特定し、特定したスライムの発生場所に対して殺菌・防腐処理を行うので、紙製品の欠点の原因となっている微生物の発生場所を簡単に、かつ確実に特定し、これに基いて紙製品の欠点の発生を簡単に、かつ確実に低減させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例について説明する。
【0026】
実施例1:
A工場Z抄紙機(日産290トン、上質紙、pH7.3)において、操業開始直後より直径1〜1.5mmの褐色の欠点が多発した。紙片より欠点部分を切り取り、その30個(約7.5mg)を2mL容量のプラスチック製微量遠心管に入れた。1mLのDNA抽出液(100mM Tris−Cl、100mM EDTA−Na、100mM Na2HPO4、1.5M NaCl(pH8.0))を加え、室温に30分間放置して紙片を充分に浸漬させた。
【0027】
次に、2gの0.1mmジルコニアシリカビーズ(Bio Spec Products, Inc社)を加え細胞破砕機(ビートビータ:BioSpec Products, Inc社)で2分間ホモジナイズした。次に、10mg/mL濃度のプロテイネースK(生化学工業株式会社)水溶液を10μL加え、37℃で15分間反応を行った。10%SDS水溶液250μLを加え、ビートビーターで1分間ホモジナイズしたのち、60℃で30分間放置した。12000rpmで25℃、10分間遠心分離したのち、上清600μLを新しいプラスチックチューブに移し、600μLのクロロホルムを加えた。充分に混合したのち、12000rpmで25℃、10分間遠心分離した。上層液550μLを新しいチューブに移し、330μLのイソプロパノールを加えて緩やかに混合して室温に30分間静置した。遠心分離後(12000rpm、25℃、10分間)、上澄みを廃棄し、70%エタノールでチューブ内をリンスしてから、沈殿物を減圧乾燥した。乾燥した沈殿物は50μLのTE水溶液(10mM Tris−Cl、1mM EDTA(pH8.0))に懸濁し、DNA懸濁液を得た。また紙片の正常部についても7.5mg相当を30等分割し、上記と同様の方法でDNAを抽出した。すべての抽出操作は再現性を確認するため、各試料につき2連で行った。
【0028】
上記方法により欠点部および正常部より抽出した各DNA懸濁液を鋳型として、PCR反応により、細菌特異的プライマー(Bact27f: 5'-AGAGTTTGATCMTGGCTCAG-3'、Bact519R: 5'-GWATTACCGCGGCKGCTG-3')、および真菌特異的プライマー(NS1: 5'-GTAGTCATATGCTTGTCTC-3'、NS2: 5'-GGCTGCTGGCACCAGACTTGC-3')を用いて、ssrDNAを増幅した。試薬はPyroBestDNAポリメラーゼ(宝酒造株式会社)を用い、反応装置はGeneAmp2400(アプライドバイオシステムズジャパン社)を用いた。PCRは、30μLの反応液で、温度条件は94℃で0.2分間、55℃で0.3分間、72℃で1分間の反応を30サイクル繰り返し、最終回は72℃で7分間の反応を行った。
【0029】
増幅産物2μLを2%濃度のアガロースゲル電気泳動に供し、100mV、45分間の泳動の後、エチジウムブロマイド染色でDNAを染色し、紫外線照射下において観察した。その結果、図1に示すように、細菌特異的プライマーを用いた場合には、欠点部および正常部ともにssrDNAのバンドが見られたが、真菌特異的プライマーを用いた場合には、欠点部では18SrDNAのバンドが観察されたが、正常部ではバンドが観察されなかった。この結果から、欠点部の細菌量は正常部と同レベルであるのに対し、欠点部は顕著な量の真菌を含むことがわかった。
【0030】
増幅された18SrDNA水溶液25μLをMicroSpin S-300HRカラム(アマシャムファルマシアバイオテク株式会社)に供し、未反応のプライマーを除去したのち、その一部をBigDye Cycle Sequencing FS Ready Reaction Kit(アプライドバイオシステムズジャパン社)を用いてシークエンシング反応を行った。シークエンシングプライマーは上述のNS1、NS2を用い、シークエンサーはABI Prism 310 Genetic Analyzer(アプライドバイオシステムズジャパン社)を用いた。その結果、配列表の配列番号1に示す塩基配列が得られた。
【0031】
配列番号1の塩基配列をデータベース上で検索した。すなわち、GenBankデータベースにアクセスし、データベース上の18SrDNA配列とBLASTを用いて比較したところ、Sarcinomyces属の糸状菌の18SrDNA配列と最もよく一致し、94%の相同性を示すことがわかった。
【0032】
上記方法で特定されたSarcinomyces属の糸状菌の発生場所を次の方法で突き止めた。すなわち、白水および各原料ラインのかび数をPDA平板培地上に形成されるコロニー数を指標として調べた。さらに、コロニーの形態を指標としてグループ化し、上述のDNAシークエンシングにより、コロニーの18SrDNAの塩基配列を指標として個々のカビの同定を行った。その結果、表1に示すように、白水およびLBKPスラリー中に優占微生物として観察される赤褐色のカビのDNAの塩基配列が、欠点部から分離したDNAの塩基配列と完全に一致した。以上の結果から、この赤褐色のカビが欠点の原因であること、およびこれらのカビの多くがLBKPスラリーから由来していることがわかった。
【0033】
【表1】
Figure 0004207419
【0034】
上記結果を基に、欠点の発生を防止するため、次のような対策を行った。まず、LBKPの製造工程を調べたところ、シックナーのろ液ラインに赤褐色のスライムが発生していることが明かになり、このスライムのカビ数を調べた結果、スライム1g(湿重量)あたり5×106CFUのカビが見いだされた。すべて白水中の優占微生物と同じ赤褐色のカビで、塩基配列も一致した。顕微鏡観察結果からも、カビを主体とするスライムであることがわかった。そこで、本ラインをNaOH洗浄するとともに、ろ液ラインスライムから分離したカビに最も有効であった4,5−ジクロロ−1,2−ジチオラン−3−オンを主成分とするスライムコントロール剤を間欠注入し、殺菌・防腐処理を行った。その結果、欠点の発生は完全になくなった。
【0035】
実施例2:
B工場Y抄紙機(日産410トン、微塗工紙、pH7.5)において、操業開始11日目より直径約5mmの薄い褐色の欠点が多発し、操業を停止するに至った。紙片より欠点部分を切り取り、その3個(約8.1mg)を2mm四方に裁断後、2mL容量のプラスチック製微量遠心管に入れた。1mLのDNA抽出液(100mM Tris−Cl、100mM EDTA−Na、100mM Na2HPO4、1.5M NaCl(pH8.0))を加え、室温に30分間放置して紙片を充分に浸漬させた。
【0036】
次に、2gの0.1mmジルコニア/シリカビーズを加え、ビートビータで2分間ホモジナイズした。次に、10mg/mL濃度のプロテイネースK水溶液を10μL加え、37℃で15分間反応を行った。10%SDS水溶液250μLを加え、ビートビーターで1分間ホモジナイズしたのち、60℃で30分間放置した。12000rpmで25℃、10分間遠心分離したのち、上清600μLを新しいプラスチックチューブに移し、600μLのクロロホルムを加えた。充分に混合したのち、12000rpmで25℃、10分間遠心分離した。上層550μLを新しいチューブに移し、330μLのイソプロパノールを加えて緩やかに混合して室温に30分間静置した。遠心分離後(12000rpm、25℃、10分間)、上澄みを廃棄し、70%エタノールでチューブ内をリンスしてから、沈殿物を減圧乾燥した。乾燥した沈殿物は50μLのTE水溶液(10mMTris−Cl、1mM EDTA(pH8.0))に懸濁し、DNA懸濁液を得た。また紙片の正常部についても8.1mg相当を25等分割し、上記と同様の方法でDNAを抽出した。すべての抽出操作は再現性を確認するため、各試料につき2連で行った。
【0037】
上記方法により欠点部および正常部より抽出した各DNA懸濁液を鋳型として、PCR反応により、実施例1と同じ細菌特異的プライマー(Bact27f、Bact519R)および真菌特異的プライマー(NS1、NS2)を用いて、ssrDNAをPCR増幅した。試薬はPyroBestDNAポリメラーゼを用い、反応装置はGeneAmp2400を用いた。PCRの反応条件は94℃で0.2分間、55℃で0.3分間、72℃で1分間の反応を30サイクル繰り返し、最終回は72℃で7分間の反応を行った。
【0038】
増幅産物2μLを2%濃度のアガロースゲル電気泳動に供し、100mV、45分間の泳動の後、エチジウムブロマイド染色でDNAを染色し、紫外線照射下において観察した。その結果、細菌特異的プライマーを用いた揚合では、欠点部では明瞭なssrDNAのバンドが観察されたが、正常部ではきわめて薄いバンドが観察された。真菌特異的プライマーを用いた場合には、欠点部および正常部ともにバンドは観察されなかった。
以上の結果から、欠点部は正常部と比較して顕著な量の細菌を含むことがわかった。
【0039】
欠点が多発した時期では系内は全体に汚れており、欠点の原因となる汚染箇所を目視観察により特定することはできなかった。そこで、系内のスライムを採取し、スライムの微生物相と欠点部の微生物相との比較を行った。サンプルは以下の箇所から採取した。
1)ヘッドボックス内スライム
2)ホイール下スライム
3)白水サイロ壁スライム
4)種箱壁スライム
5)CP(Consistency Profiling Control System)チューブスライム
6)白水
【0040】
スライムは湿重量で50mg相当から、白水は2mLを10000rpm、4℃、10分間遠心分離して得られた沈殿物から、上述の方法に従ってDNAを抽出した。乾燥した沈殿物は50μLのTE水溶液に懸濁した。
【0041】
微生物相の比較にはTRFLP法を用いた。上記スライムおよび白水から抽出したDNA懸濁液ならびに欠点から抽出したDNA懸濁液を鋳型として、上述と同条件でPCR反応を行った。前記プライマーBact27fは5’末端側を4,4,2',4',5',7'-hexachloro-6-carboxyfluorescein(6−HEX)でラベルしたものを用いた。増幅された16SrDNA水溶液25μLをMicroSpin S-400HRカラム(アマシャムファルマシアバイオテク株式会社)に供し、未反応のプライマーを除去したのち、その0.5μLを制限酵素BstUI(ニューイングランドバイオラボ社)2単位を含む2μLのNE2緩衝液と混合し、65℃で2時間反応した。反応物に12μLのホルムアミド、0.5μLのGene-Scan 500 Rox Size Standard(アプライドバイオシステムズジャパン社)を順次混合しよく攪拌した。混合物は94℃で2分間反応後、氷水中で急速に冷却し、ABI PRISM310 Genetic Analyzerを用いて、GeneScanプログラム(アプライドバイオシステムズジャパン社)を用いたフラグメント解析を行った。解析結果を図2に示す。
【0042】
ひとつの細菌は、複数コピーの保有による多形性や制限酵素認識配列のオーバーラップなどの例外を除いて、固有のピークを示す。比較対象とする二つの試料の間で、ピークの位置と量を指標としたフラグメントパターンが似ていれば、両者の微生物相はおおむね似ていると判断される。図2からわかるように、欠点由来のフラグメントパターンは201baseのTRF(Terminal Restriction Fragment)を主体とするもので、CPチューブスライム由来のパターンと極めてよく似ていたが、223baseのTRFを主体とする白水、ならびに他のスライム由来のパターンとは明らかに異なるものであった。
【0043】
以上の解析結果から、欠点はCPチューブに発生したスライムがはく離するなどして製紙工程に混入して発生したものと推測された。CPラインは、白水をポリディスクフィルターで処理したクリア白水が利用されているが、これまでスライムコントロール処理はされていなかった。そこで、クリアピットに2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドを主体とするスライムコントロール剤を一日2回間欠注入した。その結果、その後の操業からCPチューブのスライムは激減し、欠点の発生もなくなった。
【0044】
【配列表】
Figure 0004207419
Figure 0004207419
Figure 0004207419

【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において行った電気泳動の結果を示す図である。
【図2】実施例2において解析したDNAのTRFLP法によるフラグメントパターンを示すグラフである。全てのグラフにおいて、縦軸は蛍光強度、横軸はTRF(Terminal Restriction Fragment)の長さ(bases)である。

Claims (3)

  1. 製紙工程において、製品に付着した付着物から微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にして付着物の微生物相または優占微生物を分析し、
    製紙工程において、原料調製系、損紙系、製紙薬剤調製系、調成系、白水循環系、白水回収系および抄紙機周辺機器からなる群から選ばれる2箇所以上から採取したスライムから微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にしてスライムの微生物相または優占微生物を分析し、
    前記付着物の微生物相または優占微生物と、前記製紙工程内の2箇所以上から採取したスライムの微生物相または優占微生物とを比較し、
    付着物の微生物相または優占微生物と一致または類似する微生物相または優占微生物を有するスライムを、付着物の原因となったスライムと特定し、
    上記方法で特定したスライムの採取場所を、付着物の原因となったスライムの発生場所であると判定することにより、付着物の原因となったスライムの発生場所を特定することを特徴とする製紙工程における製品の付着物の付着原因発生場所の探索方法。
  2. 製紙工程において、製品に付着した付着物から微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にして付着物の微生物相または優占微生物を分析し、
    製紙工程において、原料調製系、損紙系、製紙薬剤調製系、調成系、白水循環系、白水回収系および抄紙機周辺機器からなる群から選ばれる2箇所以上から採取したスライムから微生物に由来するDNAを抽出し、得られたDNAの塩基配列を指標にしてスライムの微生物相または優占微生物を分析し、
    前記付着物の微生物相または優占微生物と、前記製紙工程内の2箇所以上から採取したスライムの微生物相または優占微生物とを比較し、
    付着物の微生物相または優占微生物と一致または類似する微生物相または優占微生物を有するスライムを、付着物の原因となったスライムと特定し、
    上記方法で特定したスライムの採取場所を、付着物の原因となったスライムの発生場所であると判定することにより、付着物の原因となったスライムの発生場所を特定し、
    特定したスライムの発生場所に対して殺菌・防腐処理を行うことを特徴とする製紙工程における微生物制御方法。
  3. 微生物相または優占微生物を分析するために使用するDNAが、リボソームRNAをコードするDNAである請求項1または2記載の方法。
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