JP4206419B2 - 鉱石処理方法、鉱石処理装置、製鉄方法及び製鉄・製鋼方法 - Google Patents

鉱石処理方法、鉱石処理装置、製鉄方法及び製鉄・製鋼方法 Download PDF

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Description

本発明は、有用元素の酸化物を含有する鉱石の品質を向上させるために鉱石を処理する方法に関し、特に、製鉄・製鋼に用いる鉱石を処理する鉱石処理方法、鉱石処理装置、製鉄方法及び製鉄・製鋼方法に関する。
高炉を用いて鉄鉱石から銑鉄を生産するプロセスは、製鉄方法において多く用いられているプロセスである。高炉は、内面を耐火物で構成した略円筒状の構造物であり、高炉の操業においては、原料である鉄鉱石及びコークスを上部から層状に装入し、高温に加熱した空気を高炉の下部に設けた送風羽口から吹き込む。送風羽口から空気を吹き込む際には、同時に微粉炭を吹き込むことが多い。鉄鉱石に含まれる酸化鉄は、コークス及び微粉炭の燃焼又は二酸化炭素とのガス化で生じる一酸化炭素によって長時間をかけて還元されると共に溶解し、溶銑となって高炉の下部から排出される。コークス及び微粉炭に含まれる炭素は還元剤として働くものの、高炉内では炭素と酸化鉄との距離は数cmオーダーであって炭素と酸化鉄との固体間反応である直接還元は生じず、主に一酸化炭素ガスによる間接還元が行われている。また以上のように、現状の製鉄業では、化石資源である石炭由来のコークス及び微粉炭を炭素源として利用している。
一方、地球温暖化防止の観点から、化石資源の消費を抑制すべく有機質の廃棄物又はバイオマス資源の利用が模索されている。バイオマス資源とは、生物に由来する有機物で化石資源を除いたものを指し、生産及び消費の二段階を合わせた二酸化炭素の放出量がほぼゼロであるという所謂カーボンニュートラルの特徴を有する。これら有機質の廃棄物又はバイオマス資源を乾溜し、乾溜によって生成するガスをエネルギー源として利用することが試みられている。しかしながら、生成したガスには常温で高粘度の液体となるタール等の有機化合物が含まれており、タール等の有機化合物がガスの冷却に伴って液化して炉内又は配管内等に付着し、ガスを継続的に発生させることに支障がある。特許文献1には、ガスからタール分を除去するために、アルミナ又は二酸化珪素等を成分とするセラミックスにタールを吸着させる技術が開示されている。
特開2001−327861号公報
近年、製鉄の原料に用いる鉄鉱石として、良質な高品位のヘマタイト鉱石が減少し、脈石成分が多く結晶水を含有するリモナイト鉱石の割合が増加している。低品質の鉄鉱石を原料に用いた場合は、酸化鉄の還元に時間がかかり還元剤であるコークスの消費量も増加する。このため、このような低品質の鉄鉱石を処理して製鉄で有効活用するための技術の開発が急務となっている。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、有用元素の酸化物と炭素とを近接させることによって、より容易に酸化物の還元を行うことができるように鉱石を改良することができる鉱石処理方法を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、鉱石に含まれる結晶水等の結合水を利用して鉱石中の酸化物が還元され易いように処理することにより、結合水を含有する低品質の鉱石であってもより利用しやすいように改良することができる鉱石処理方法を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、鉱石に含まれる酸化物を還元する炭素源として有機質の廃棄物又はバイオマス資源等の有機物を利用することにより、有機物を有効利用すると共に化石資源の消費量を抑制することができる鉱石処理方法及び鉱石処理装置を提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、容易な方法で鉱石に含まれる有用元素の酸化物を部分的に還元することにより、低品質の鉱石であってもより利用しやすいように改良することができる鉱石処理方法を提供することにある。
更に本発明の他の目的とするところは、製鉄・製鋼等の有用元素の製錬において酸化物の還元がより容易になるように処理された鉱石を用いることにより、製錬に必要なエネルギー及び還元剤の消費量を削減することができる鉱石処理方法、製鉄方法及び製鉄・製鋼方法を提供することにある。
本発明に係る鉱石処理方法は、炉へ投入するために、結合水を含有する鉱石を加熱し、結合水を水蒸気として脱水させることによって、シングルナノメートル径の細孔壁を有する多孔質化した特定の元素の酸化物を含有する多孔質鉱石に、分子の大きさが前記細孔壁よりも一桁小さいサブナノメートルである有機化合物を含む有機液体又は有機ガスを接触させることによって、有機化合物を前記多孔質鉱石の前記シングルナノメートル径の細孔壁に付着させることを特徴とする。
発明に係る鉱石処理方法は、有機物を乾溜することによって前記有機ガスを製造することを特徴とする。
発明に係る鉱石処理方法は、有機化合物を付着させた前記多孔質鉱石を500℃以上の温度範囲で加熱することによって、前記多孔質鉱石が含有する酸化物を還元させることを特徴とする。
発明に係る鉱石処理方法は、前記多孔質鉱石は鉄の酸化物を含有してなることを特徴とする。
発明に係る鉱石処理方法は、前記多孔質鉱石は、Al,Si,Ti,Cr,Mn,Ni,Pb,W,V,Nb,Moの内で少なくとも一つの元素の酸化物を含有してなることを特徴とする。
本発明に係る鉱石処理装置は、有機物を乾溜する手段と、炉へ投入するために、前記手段によって得られる分子の大きさがサブナノメートルである乾溜ガスを、結合水を含有する鉱石を加熱し、結合水を水蒸気として脱水させることによって、シングルナノメートル径の細孔壁を有する多孔質化した特定の元素の酸化物を含有する多孔質鉱石の前記シングルナノメートル径の細孔壁に接触させる手段とを備えることを特徴とする。
発明に係る製鉄方法は、高炉を用いて銑鉄を製造する製鉄方法において、上述の鉱石処理方法で処理した多孔質鉱石を、送風羽口から高炉内へ吹き込むことを特徴とする。
発明に係る製鉄・製鋼方法は、製鉄炉及び/又は製鋼炉を用いた製鉄・製鋼方法において、上述の鉱石処理方法で処理した多孔質鉱石を原料として製鉄・製鋼用の焼結鉱又はペレットを製造し、製造した焼結鉱又はペレットを製鉄・製鋼用の原料として製鉄炉及び/又は製鋼炉へ投入することを特徴とする。
発明においては、特定の有用元素の酸化物を含有する多孔質鉱石に、液状の有機化合物を含むコールタール等の有機液体、又はタール等の気化した有機化合物を含む有機ガスを接触させることにより、多孔質鉱石の細孔内を含む表面に接触した有機化合物が反応し、多孔質鉱石の表面に有機化合物が付着する。
発明においては、結晶水等の結合水を含有する鉱石を加熱することにより、結合水が水蒸気となって脱水し、鉱石内部から外部へ脱水した水蒸気の経路が細孔となり、鉱石を多孔質化した多孔質鉱石が生成される。
発明においては、有機質の廃棄物又はバイオマス資源等の有機物を乾溜することにより、タール等の気化した有機化合物を含む有機ガスが発生し、多孔質鉱石に有機化合物が付着される。
発明においては、タール等の有機化合物を付着させた多孔質鉱石を500℃以上の温度範囲で加熱することにより、互いに密接に近接している鉱石に含まれる酸化物と有機化合物に含まれる炭素との間で還元反応が生起し、酸化物が還元される。
発明においては、多孔質鉱石は酸化鉄を含有する鉱石であり、処理後の多孔質鉱石を焼結鉱又はペレットに加工して、製鉄・製鋼用の原料に利用することができる。
発明においては、多孔質鉱石は、有用元素としてAl,Si,Ti,Cr,Mn,Ni,Pb,W,V,Nb,Moの内で少なくとも一つの元素の酸化物を含有する鉱石であり、これらの有用元素の製錬の原料に利用することができる。
発明においては、タール等の有機化合物を付着させた多孔質鉱石は、高炉の送風羽口から吹き込むことにより、有機化合物に含まれる炭素が高炉内で還元剤として作用する。
発明にあっては、特定の有用元素の酸化物を含有する多孔質鉱石にタール等の有機化合物が付着することにより、鉱石に含まれる酸化物と有機化合物に含まれる炭素とが密接に近接しているので、鉱石に含まれる酸化物をより容易に還元することが可能となり、脈石成分を多く含む低品質の鉱石であっても製錬用の原料としてより利用しやすいように改良することが可能となる。
発明にあっては、結晶水等の結合水を含有する鉱石を多孔質化した多孔質鉱石を生成し、更にタール等の有機化合物を付着させた多孔質鉱石を生成することができるので、結合水を含有する低品質の鉱石であっても製錬用の原料としてより利用しやすいように改良することが可能となる。
発明にあっては、有機物を乾溜した乾溜ガスに含まれるタール等の有機化合物を多孔質鉱石に付着させることにより、有機物を有効利用することができる。特に、有機物として有機質の廃棄物又はバイオマス資源を利用した場合は、製鉄等の有用元素の製錬の過程で必要な化石資源の消費を抑制することが可能となる。
発明にあっては、タール等の有機化合物を付着させた多孔質鉱石を500℃以上に加熱することによって鉱石に含まれる酸化物を部分的に容易に還元できるので、低品質の鉱石であっても、製錬時に酸化物を還元するために必要なエネルギー及び還元剤の消費量を削減することができるように改良することが可能となる。
発明にあっては、本発明の鉱石処理方法で還元した多孔質鉱石を製鉄・製鋼の原料として利用することにより、鉱石を還元して銑鉄又は鋼を製造するために必要なエネルギー及び還元剤の消費量を削減することができる。また、本発明の鉱石処理方法でタール等の有機化合物を付着させた多孔質鉱石を製鉄・製鋼の原料として利用することにより、酸化鉄が容易に還元され、鉱石を還元して銑鉄・鋼を製造するために必要なエネルギー及び還元剤の消費量を削減することができる。
発明にあっては、有用元素であるAl,Si,Ti,Cr,Mn,Ni,Pb,W,V,Nb,Mo等の酸化物を含む鉱石を本発明の鉱石処理方法で処理し、Al,Si,Ti,Cr,Mn,Ni,Pb,W,V,Nb,Mo等の製錬時に処理後の鉱石を原料として利用することにより、製錬に必要なエネルギー及び還元剤の消費量を削減することが可能となる。
発明にあっては、多孔質鉱石に付着したタール等の有機化合物に含まれる炭素が還元剤として作用するので、高炉を用いた製鉄の過程で利用するコークス又は微粉炭等の還元剤の消費量を削減することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
(鉱石処理方法)
図1は、本発明の鉱石処理方法の手順を示す概念図である。本発明では、まず、結晶水を含有する鉱石を加熱し、結晶水を水蒸気として脱水させることによって、鉱石を多孔質化させた多孔質鉱石を生成する。結晶水を含有する鉱石は予め細粒状又は粉末状にしておくことが望ましい。本発明では、次に、バイオマス資源等の有機物を乾溜した乾溜ガス、又はコールタール等の有機液体に多孔質鉱石を接触させる。乾溜ガスには気化したタール等の有機化合物が含まれており、乾溜ガスに多孔質鉱石を接触させると、多孔質鉱石の表面に接触した有機化合物が液化又は固化し、多孔質鉱石の表面に付着する。また有機液体に多孔質鉱石を接触させると、有機液体が多孔質鉱石内に浸透し、有機液体に含まれる有機化合物が多孔質鉱石の表面に付着する。このようにして、タール等の有機化合物が付着した多孔質鉱石が生成される。本発明では、次に、有機化合物が付着した多孔質鉱石を不活性雰囲気下で加熱し、含有する有用元素の酸化物が有機化合物中の炭素によって還元された鉱石を生成する。
以下、具体的な鉱石を処理する実施例を用いて本発明を詳しく説明する。図2は、実施例で処理した鉱石を示す図表である。C鉱石は、60%以上の鉄を含有する良質の鉄鉱石である。H鉱石及びR鉱石は、リモナイト系鉱石でギブサイト、ゲーサイトを含有し、いずれも鉄の含有量が60%以下で3%以上の結晶水を含有する低品位の鉄鉱石である。図2には、鉄及び結晶水の含有量と共に、各鉱石のBET比表面積を示している。いずれの鉱石も粉末状に形成してある。
C鉱石、H鉱石及びR鉱石を大気中で450℃に加熱し、各鉱石を多孔質化した多孔質鉱石を生成した。この多孔質鉱石を生成する過程では、鉱石中の結晶水を脱水する必要があるので、250℃以上に加熱する必要がある。図3は、多孔質鉱石の生成過程を示す模式的断面図である。図中には鉱石の粒子の断面を示す。図3(a)は加熱前の鉱石を示し、鉱石中に結晶水が含有されている。図3(b)は加熱中の鉱石を示す。加熱によって結晶水が鉱石の結晶から分離し、水蒸気となって脱水する。図3(c)は加熱後の鉱石を示す。鉱石内部から外部へ脱水した水蒸気の経路が細孔となり、多孔質鉱石が生成される。図2に示す如く、いずれの鉱石も脱水前に比べて脱水後にBET比表面積が増大した。特に、結晶水をより多く含んだR鉱石でBET比表面積の増大が顕著である。なお、本実施
例では結晶水の例を示しているが、鉱石が結晶水以外の種類の結合水を含有している場合でも、同様の処理により鉱石中の結合水を脱水させて多孔質鉱石を生成することが可能である。
次に、夫々の多孔質鉱石に有機化合物を付着させる処理を行った。有機物の乾溜ガスを多孔質鉱石に接触させることによって多孔質鉱石に有機化合物を付着させる処理の実施例を示す。図4は、乾溜ガスを用いて多孔質鉱石に有機化合物を付着させる実験に用いた実験装置の一部を示す概略図である。反応管11の一方から有機物の粒子及び窒素ガスが流入し、他方からガスが流出する構成としてある。また反応管11内にワイヤメッシュ12を設け、流入した有機物の粒子がワイヤメッシュ12上に集積するように構成してある。更に反応管11内のワイヤメッシュ12の下方に分散板13を設け、分散板13上に多孔質鉱石の粉末を充填してある。反応管11は、電気炉21内に設置されており、反応管11の複数の部分の温度を測定するための熱電対23,23,…が備えられている。熱電対23,23,…は温度調節器22に接続されており、温度調節器22は、熱電対23,23,…を用いて反応管11の各部分の温度を測定し、反応管11の各部分の温度が所定の温度になるように電気炉21の動作を制御する構成となっている。
反応管11内では、窒素ガスが、ワイヤメッシュ12上に集積した有機物の粒子、ワイヤメッシュ12、分散板13上に充填した多孔質鉱石、及び分散板13を通過して流れる。電気炉21で有機物の粒子を加熱することにより、有機物が乾溜されて乾溜ガスが発生し、発生した乾溜ガスは、窒素ガスの流れに伴って多孔質鉱石の粉末に浸透した後、反応管11外へ流出する。実験では、有機物として松のおが屑を用い、松のおが屑を0.07g/分の速度で投入し、松のおが屑を600℃に加熱することによって乾溜ガスを発生させ、500℃に保持した3.0gの多孔質鉱石に乾溜ガスを40分間流通させた。多孔質鉱石の温度は、乾溜ガスの温度よりも低い温度に保つことが必要である。
図5は、多孔質鉱石に有機化合物を付着させる過程を模式的に示す模式図である。図中には、細孔を有する多孔質鉱石の表面を示す。有機物を乾溜した乾溜ガスは、タール等の気化した有機化合物を含んでいる。図5(a)に示す如く、多孔質鉱石の表面に乾溜ガスを接触させた場合、多孔質鉱石の表面に接触した有機化合物の一部が液化又は固化し、多孔質鉱石の表面に付着する。乾溜ガスに含まれる有機化合物が細孔を含む表面に付着し、図5(b)に示す如く、表面に広く有機化合物が付着した多孔質鉱石が生成される。
図4に示す実験装置を用いて処理した多孔質鉱石に対して、還元特性評価のために不活性雰囲気中で900℃まで昇温してTG−DTA解析すると共に、化学分析、XRD分析、比表面及び細孔径分布の測定を行った。図2に示す如く、有機化合物付着後にBET比表面積が減少したことが測定された。図6は、多孔質鉱石に付着した有機化合物の炭素含有量を示す特性図である。図中の縦軸は有機化合物が付着した多孔質鉱石に含まれる炭素の含有量を示す。R鉱石は、表面積が大きいので、有機化合物が顕著に付着しており、実験では4.04%の炭素が付着している。この炭素量は、R鉱石に含まれる酸化鉄を完全に還元するための炭素最小必要量(9.22%)の約半分である。有機化合物が付着した多孔質鉱石に含まれる炭素の含有量は、多孔質鉱石を乾溜ガスに接触させる時間を調整することで制御可能である。有機化合物が付着した多孔質鉱石は、内部及び表面が黒色に変色しており、また室温下では粘結性は低い。
図7は、R鉱石の細孔径分布の測定結果を示す特性図である。図中の横軸は細孔径を示し、縦軸は各径の細孔の内容積の割合を示す。図7には、R鉱石の脱水前、脱水後、及び有機化合物付着後の細孔径分布を示しており、いずれも平均細孔径は4nmであった。また脱水の処理により、各径の細孔が大幅に増加したことが明らかである。更に有機化合物の付着によって、4nm以下の細孔の割合が減少したことから、孔径4nm以下の細孔に
優先的に有機化合物が付着したことが推察される。これは、付着した有機化合物の分子の大きさが細孔径よりも一桁小さいサブナノメートルの大きさであり、シングルナノメートル径の細孔壁に有機化合物の分子が効率的に衝突して付着したことを示唆している。
次に、乾溜ガスを用いて有機化合物を付着させた多孔質鉱石を、加熱によって還元する処理を行った。有機化合物を付着させたR鉱石を不活性雰囲気下で500℃以上に加熱した。500℃以上の温度でR鉱石の重量が減少することが観測された。通常800℃以上でなければ酸化鉄のガス還元は生じないが、有機化合物を付着させた多孔質鉱石では、鉱石に含まれる酸化鉄とタール等の有機化合物に含まれる炭素とがナノメートルオーダーで密接に近接しているので、炭素と酸化鉄との固体間反応である直接還元が生起したと推察される。炭素が酸化鉄を還元することによって、有機化合物に含まれる炭素は二酸化炭素となって放出される。結果として、本実施例の実験では、有機化合物を付着させたR鉱石の質量の内、還元率41%に相当する12%の質量減少が観測された。
一方、図1に示したように、本発明の鉱石処理方法では、有機液体を多孔質鉱石に接触させることによって多孔質鉱石に有機化合物を付着させることもできる。有機液体を用いて有機化合物を多孔質鉱石に付着させることを目的に次の実験を実施した。有機液体としては、コールタールの他、石油精製工程で発生する各種の重質油を対象とする。有機液体の粘性が大きい場合は、粘性低下のための溶剤を添加し、細孔内に有機液体が浸入することを可能にする。
まず室温下でコールタールをビーカー内にTHF(テトラヒドロフラン)溶剤と共に投入し、粘度を低下させた溶液(タール濃度0.20g/ml)を作成した。次に、予め大気中で450℃に3時間保持し結合水9.02%を除去することによって多孔質化したリモナイト鉱石(ローブリバー鉱石)2.0gを、作成した溶液内に十分な時間浸した。最後にロータリーエバポレーターでTHF溶液を乾燥除去し、細孔内を含む表面に有機化合物が付着した多孔質鉱石が得られた。
得られた多孔質鉱石について有機化合物の付着前後での物質収支を確認した。得られた結果は、多孔質鉱石が重量規準で6.22%のタール(有機化合物)を含浸したことを示し、多孔質鉱石の多孔質構造に変化があったことを明らかにした。図8は、有機化合物付着前後での多孔質鉱石の細孔径分布の測定結果を示す特性図である。図中の横軸は細孔径を示し、縦軸は各径の細孔の容積を示す。有機化合物の付着により、多孔質鉱石の細孔容積は9.060E-02 cc/gから1.646E-02 cc/gへ減少し、また多孔質鉱石の比表面積は74.90m3/gから4.00m3/gへ大幅に減少した。多孔質鉱石の細孔容積及び比表面積が減少したことから、有機液体に含まれる有機化合物が細孔内に付着することにより多孔質鉱石が有機化合物で含浸されていることは明らかである。
なお、真空雰囲気下で以上の処理を実施し細孔内空気を気泡の形態で除去することにより、有機化合物を多孔質鉱石に効果的に含浸させることも可能である。また、有機液体としてコールタール以外の各種の重質油を使用した場合でも、同様の処理により有機化合物を多孔質鉱石に付着させることができる。また有機液体の粘性を低下させるための溶剤として、THFに変えて、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、ピリジン又はキノリンを利用することも可能である。有機液体の粘性が十分に低い場合は、溶剤を用いずに有機液体中の有機化合物を多孔質鉱石に付着させる処理を行うことも可能である。このように有機液体を用いて有機化合物を付着させた多孔質鉱石についても、乾溜ガスを用いて有機化合物を付着させた多孔質鉱石と同様に、加熱によって鉱石を還元することができる。
以上のように、本発明では、酸化鉄を含む多孔質鉱石に、有機物を乾溜した乾溜ガス、又はコールタール等の有機液体を接触させることによって、多孔質鉱石にタール等の有機
化合物を付着させ、有機化合物を付着させた多孔質鉱石を500℃以上に加熱することによって、多孔質鉱石に含まれる酸化鉄を還元することができる。溶鉱炉を用いる方法等の従来の方法に比べて、本発明では、より容易に、またより低エネルギーで鉱石を還元することが可能となる。また本発明で生成できる有機化合物を付着させた多孔質鉱石は、鉱石に含まれる酸化鉄とタール等の有機化合物に含まれる炭素とが密接に近接しているので、製鉄・製鋼の原料として利用した場合に、より容易に酸化鉄を還元することが可能である。従って、本発明の鉱石処理方法により、脈石成分が多く結晶水を含有するリモナイト鉱石等の低品質の鉱石を、製鉄・製鋼用の原料としてより利用しやすいように改良することが可能となる。
(鉱石処理装置)
図9は、有機化合物を付着させた多孔質鉱石を生成する本発明の鉱石処理装置の構成例を示すブロック図である。本発明の鉱石処理装置は、有機物を乾溜して乾溜ガスを発生させる乾溜炉31と、内部に多孔質鉱石を収納してタール等の有機化合物を付着させる反応容器である鉱石処理部32とを備えている。乾溜炉31は、有機物を供給する供給機33が設けられており、供給機33から供給された有機物を加熱して乾溜ガスを発生させる構成となっている。乾溜炉31が乾溜する有機物としては、木材等のバイオマス資源、有機質の廃棄物又はアスファルト等を用いればよい。また有機物として、化石資源である石炭、又はオリマルジョン、オイルシェール、若しくはオイルサンド等の重質原油を用いてもよい。乾溜炉31には、乾溜後に残った固形炭化物を回収する回収機34が設けられている。
乾溜炉31は、鉱石処理部32に配管で接続されており、鉱石処理部32へ乾溜ガスを供給する。鉱石処理部32は、細粒状又は粉末状の多孔質鉱石を供給する供給機35が設けられており、供給機35から供給された多孔質鉱石を集積し、内部の温度を所定の温度に調整し、乾溜炉31からの乾溜ガスを多孔質鉱石に接触させる構成となっている。また鉱石処理部32は、供給機35からの多孔質鉱石を上方へ集積し、十分に乾溜ガスに接触させて有機化合物を付着させた多孔質鉱石を下部から排出する構成となっている。鉱石処理部32には、有機化合物を付着させた多孔質鉱石を回収する回収機36が設けられている。更に鉱石処理部32には、乾溜ガスが多孔質鉱石に接触した後のガスを回収するガス回収部37が設けられている。
以上の如き本発明の鉱石処理装置により、タール等の有機化合物を付着させた多孔質鉱石と、固形炭化物と、ガスとが回収される。固形炭化物及びガスは燃料としての利用が可能であり、鉱石処理装置は、回収した固形炭化物及びガスを乾溜炉31及び鉱石処理部32での温度を保つための燃料として利用する構成であってもよい。
図10は、本発明の鉱石処理装置の他の構成例を示す模式図である。鉱石処理装置は、内部に有機物を収納する反応容器である乾溜部41と、内部に多孔質鉱石を収納する反応容器である鉱石処理部42とを備えている。乾溜部41は、有機物を供給され、電気炉等を用いて有機物を加熱して乾溜ガスを発生させ、有機物を乾溜した後の固形炭化物を排出する構成となっている。また乾溜部41の下部はメッシュ状に構成されており、不活性ガスを下部から吹き込まれる構成となっている。乾溜部41と鉱石処理部42とはメッシュ板43で区切られた構成となっており、乾溜部41が発生させた乾溜ガスは、乾溜部41の下部から吹き込まれた不活性ガスの流れに従って鉱石処理部42へ流入する。
鉱石処理部42は、多孔質鉱石を供給され、電気炉等を用いて温度を所定の温度に保ちながら、供給されて内部に収納した多孔質鉱石に、乾溜部41から流入した乾溜ガスを接触させる構成となっている。鉱石処理部42の上部はメッシュ状に構成されており、乾溜ガスが多孔質鉱石に接触した後のガスは鉱石処理部42の上部へ排出される。また鉱石処
理部42は、十分に乾溜ガスに接触させて有機化合物を付着させた多孔質鉱石を排出する構成となっている。
以上の如き鉱石処理装置によっても、有機化合物を付着させた多孔質鉱石と、固形炭化物と、ガスとが回収される。乾溜部41と鉱石処理部42との間の距離が短いので、乾溜部41で発生させた乾溜ガスに含まれるタール等の有機化合物が無駄なく多孔質鉱石に付着し、多孔質鉱石の処理効率を向上させることが可能となる。なお、以上の実施例では、多孔質鉱石に有機化合物を付着させるための有機ガスとして、バイオマス資源等の有機物を乾溜した乾溜ガスを利用する例を示しているが、これに限るものではなく、コークス炉の排気ガス等、その他の有機ガスを利用してもよい。
(製鉄方法及び製鉄・製鋼方法)
図11は、本発明の鉱石処理方法で生成した鉱石の利用法を示す模式図である。図中には、鉄鉱石から銑鉄を製造する高炉を示しており、高炉は、原料である鉄鉱石及びコークスを上部から投入され、高温に加熱した空気及び微粉炭を下部に設けた送風羽口から吹き込まれ、溶融した銑鉄を下部から排出する構成となっている。本発明の鉱石処理方法で還元した多孔質鉱石又は有機化合物を付着させた多孔質鉱石は、細粒状又は粉末状となっており、これらの多孔質鉱石をコークス又は石灰石等の所定の材料と混ぜ合わせて焼き固めることにより、製鉄用の焼結鉱又はペレットを製造する。製造した焼結鉱又はペレットを鉄鉱石及びコークスと共に高炉へ投入することにより、本発明の鉱石処理方法で生成した鉱石を製鉄の原料として利用する。また、有機化合物を付着させた多孔質鉱石の粉末状のものを、加熱した空気及び微粉端と共に送風羽口から高炉内へ吹き込む。
なお、本発明の鉱石処理方法で還元した多孔質鉱石又は有機化合物を付着させた多孔質鉱石は、高炉を用いた製鉄工程での原料に利用するものに限らず、電気炉又は転炉等の製鋼炉を用いた製鋼工程での原料に利用することも可能である。製鋼工程で利用する場合は、本発明の鉱石処理方法で還元した多孔質鉱石又は有機化合物を付着させた多孔質鉱石を原料として製鋼用の焼結鉱又はペレットを製造し、製造した焼結鉱又はペレットを電気炉又は転炉等の製鋼炉へ投入することにより、本発明の鉱石処理方法で生成した鉱石を製鋼の原料として利用する。
本発明の鉱石処理方法で還元した多孔質鉱石は、酸化鉄がある程度まで還元しているので、製鉄・製鋼の原料として利用することにより、鉱石を還元して銑鉄・鋼を製造するために必要なエネルギー及び還元剤の消費量を削減することができる。また、本発明の鉱石処理方法で有機化合物を付着させた多孔質鉱石は、鉱石に含まれる酸化鉄とタール等の有機化合物に含まれる炭素とが密接に近接しているので、製鉄・製鋼の原料として利用することにより、酸化鉄が容易に還元され、鉱石を還元して銑鉄・鋼を製造するために必要なエネルギー及び還元剤の消費量を削減することができる。
また製鉄工程において、有機化合物を付着させた多孔質鉱石を送風羽口から高炉内へ吹き込むことにより、タール等の有機化合物に含まれる炭素が還元剤として作用し、製鉄で利用するコークス又は微粉炭等の還元剤の消費量を削減することができる。また、多孔質鉱石に有機化合物を付着させる有機ガスとして、有機質の廃棄物又はバイオマス資源を乾溜した乾溜ガスを利用することにより、有機質の廃棄物又はバイオマス資源を有効利用できると共に、製鉄・製鋼の過程で必要な化石資源の消費を抑制することが可能となる。
なお、本実施の形態においては、酸化鉄を含有する鉱石を本発明の処理対象とする形態を示したが、これに限るものではなく、本発明の処理対象とする鉱石は、鉄以外の有用元素の酸化物を含有する鉱石であってもよい。例えば、本発明では、Al,Si,Ti,Cr,Mn,Ni,Pb,W,V,Nb,Moの内で少なくとも一つの元素の酸化物を含有
する鉱石を処理対象としてもよい。これらの有用元素を含有する鉱石についても、本発明の鉱石処理方法を実行することにより、有機化合物を付着させた多孔質鉱石又は酸化物を還元した多孔質鉱石を生成することができる。Al,Si,Ti,Cr,Mn,Ni,Pb,W,V,Nb,Mo等の製錬時に処理後の鉱石を原料として利用することにより、製錬に必要なエネルギー及び還元剤の消費量を削減することが可能となる。
本発明の鉱石処理方法の手順を示す概念図である。 実施例で処理した鉱石を示す図表である。 多孔質鉱石の生成過程を示す模式的断面図である。 乾溜ガスを用いて多孔質鉱石に有機化合物を付着させる実験に用いた実験装置の一部を示す概略図である。 多孔質鉱石に有機化合物を付着させる過程を模式的に示す模式図である。 多孔質鉱石に付着した有機化合物の炭素含有量を示す特性図である。 R鉱石の細孔径分布の測定結果を示す特性図である。 有機化合物付着前後での多孔質鉱石の細孔径分布の測定結果を示す特性図である。 有機化合物を付着させた多孔質鉱石を生成する本発明の鉱石処理装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の鉱石処理装置の他の構成例を示す模式図である。 本発明の鉱石処理方法で生成した鉱石の利用法を示す模式図である。
符号の説明
11 反応管
31 乾溜炉
32、42 鉱石処理部
41 乾溜部

Claims (8)

  1. 炉へ投入するために、結合水を含有する鉱石を加熱し、結合水を水蒸気として脱水させることによって、シングルナノメートル径の細孔壁を有する多孔質化した特定の元素の酸化物を含有する多孔質鉱石に、分子の大きさが前記細孔壁よりも一桁小さいサブナノメートルである有機化合物を含む有機液体又は有機ガスを接触させることによって、有機化合物を前記多孔質鉱石の前記シングルナノメートル径の細孔壁に付着させること
    を特徴とする鉱石処理方法。
  2. 有機物を乾溜することによって前記有機ガスを製造すること
    を特徴とする請求項1に記載の鉱石処理方法。
  3. 有機化合物を付着させた前記多孔質鉱石を500℃以上の温度範囲で加熱することによって、前記多孔質鉱石が含有する酸化物を還元させること
    を特徴とする請求項1または2に記載の鉱石処理方法。
  4. 前記多孔質鉱石は鉄の酸化物を含有してなること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の鉱石処理方法。
  5. 前記多孔質鉱石は、Al,Si,Ti,Cr,Mn,Ni,Pb,W,V,Nb,Moの内で少なくとも一つの元素の酸化物を含有してなること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の鉱石処理方法。
  6. 有機物を乾溜する手段と、
    炉へ投入するために、前記手段によって得られる分子の大きさがサブナノメートルである乾溜ガスを、結合水を含有する鉱石を加熱し、結合水を水蒸気として脱水させることによって、シングルナノメートル径の細孔壁を有する多孔質化した特定の元素の酸化物を含有する多孔質鉱石の前記シングルナノメートル径の細孔壁に接触させる手段と
    を備えることを特徴とする鉱石処理装置。
  7. 高炉を用いて銑鉄を製造する製鉄方法において、
    請求項4に記載の鉱石処理方法で処理した多孔質鉱石を、送風羽口から高炉内へ吹き込むこと
    を特徴とする製鉄方法。
  8. 製鉄炉及び/又は製鋼炉を用いた製鉄・製鋼方法において、
    請求項4に記載の鉱石処理方法で処理した多孔質鉱石を原料として製鉄・製鋼用の焼結鉱又はペレットを製造し、
    製造した焼結鉱又はペレットを製鉄・製鋼用の原料として製鉄炉及び/又は製鋼炉へ投入すること
    を特徴とする製鉄・製鋼方法。
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