しかしながら、テストページの印刷結果を確認するためには、ユーザは、テストページが印刷された記録紙をプリンタまで取りに行かなければならず、煩わしいという問題があった。特に、プリンタドライバのインストールに何度も失敗した場合、ユーザは、インストールする度に、プリンタまで記録紙を取りに行かなければならず、煩わしさは更に増大するとともに、記録紙を無駄に消費してしまうという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、記録紙にテストページを印刷することなく、プリンタに適合するプリンタドライバがインストールされているか否かの確認を行なうことができる印刷システム及びドライバプログラムを提供することを目的とする。
本発明にかかる印刷システムは、印刷データを記録紙に出力する印刷装置と、前記印刷装置に対して通信可能に接続され、前記印刷装置に印刷データを送信する印刷データ送信装置とを備える印刷システムであって、前記印刷データ送信装置は、装置内に前記印刷データの送信を制御するためのドライバプログラムがインストールされた際、前記印刷装置に適合するドライバプログラムがインストールされているか否かを確認するためのテスト印刷データを生成するテスト印刷データ生成手段と、前記ドライバプログラムが備えるコード形式変換データを用い、前記テスト印刷データのコード形式を、前記ドライバプログラムが備える第2のフォントデータのコード形式に一致させるコード形式変換手段と、前記コード形式変換手段によってコード形式が変換されたテスト印刷データを前記印刷装置に送信する印刷データ送信手段とを備え、前記印刷装置は、前記印刷データ送信装置から送信されたテスト印刷データを、第1のフォントデータを用いてビットマップ画像に展開し、記録紙に出力可能な第1のビットマップ画像データを生成する第1のビットマップ画像データ生成手段を備え、前記印刷データ送信装置は、前記印刷装置から前記第1のビットマップ画像データを取得する取得手段と、前記コード形式変換手段によって、コード形式が変換されたテスト印刷データを、前記第2のフォントデータを使用してビットマップ画像に展開し、第2のビットマップ画像データを生成する第2のビットマップ画像データ生成手段と、前記第1のビットマップ画像データ及び前記第2のビットマップ画像データが一致するか否かを判定し、判定結果をユーザに提示する提示手段とを更に備えることを特徴とする。
また、上記構成において、前記印刷装置は、画像処理の種類を指定するための画像処理情報を記憶する画像処理情報記憶手段をさらに備え、前記第1のビットマップ画像データ生成手段は、ビットマップ画像に展開されたテスト印刷データに対し、更に、前記画像処理情報によって指定された画像処理を施し、得られた画像データを前記第1のビットマップ画像データとして生成し、前記印刷データ送信装置は、前記印刷装置から前記画像処理情報を取得する画像処理情報取得手段を更に備え、前記第2のビットマップ画像データ生成手段は、ビットマップ画像に展開された印刷データに対し、更に、前記画像処理情報取得手段によって取得された画像処理情報によって指定された画像処理を施し、得られた画像データを前記第2のビットマップ画像データとして生成することを特徴とする。
また、上記構成において、前記印刷データ送信装置は、種々の画像を表示する表示装置をさらに備え、前記提示手段は、前記表示装置に前記提示手段による判定結果を表示させることが好ましい。
また、上記構成において、前記印刷データ送信装置は、前記テスト印刷データを記録紙に印刷するか否かのユーザからの印刷指令を受け付ける印刷指令受付手段をさらに備え、前記印刷装置は、前記印刷指令受付手段によって、テスト画像データを記録紙に印刷する印刷指令が受け付けられた場合、前記第1のビットマップ画像データを記録紙に出力することを特徴とする。
また、本発明にかかるドライバプログラムは、通信可能に接続された印刷装置に印刷データを送信する印刷データ送信装置を、前記印刷データ送信装置へのドライバプログラムのインストールが終了された時、前記印刷装置に適合するドライバプログラムであるか否かを確認するためのテスト印刷データを生成するテスト印刷データ生成手段と、前記ドライバプログラムが備えるコード形式変換データを用い、前記テスト印刷データのコード形式を、前記ドライバプログラムが備える第2のフォントデータのコード形式に一致させるための変換処理を行なうコード形式変換手段と、前記コード形式変換手段によってコード形式が変換されたテスト印刷データを前記印刷装置に送信する印刷データ送信手段と、前記テスト印刷データを受信した前記印刷装置が、前記テスト印刷データを、前記第1のフォントデータを用いて、ビットマップ画像に展開することにより生成した第1のビットマップ画像データを取得する第1のビットマップ画像データ取得手段と、前記コード形式変換手段によって、コード形式が変換されたテスト印刷データを、前記第2のフォントデータを使用してビットマップ画像に展開し、第2のビットマップ画像データを生成する第2のビットマップ画像データ生成手段と、前記第1のビットマップ画像データと前記第2のビットマップ画像データとの一致の有無を判定し、判定結果をユーザに提示する提示手段として機能させることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、印刷データ送信装置に、印刷データの送信を制御するドライバプログラムがインストールされると、印刷データ送信装置によって、インストールが適正に行なわれたか否かを確認するためのテスト印刷データが生成される。生成されたテスト印刷データは、ドライバプログラムが備えるコード形式変換データを用いて、コード形式の変換処理が施される。これにより、テスト印刷データのコード形式は、ドライバプログラムが備える第2のフォントデータのコード形式に一致される。ここで、第2のフォントデータは、印刷データ送信装置が、印刷データをビットマップ画像に展開する際に使用するデータである。
コード形式が変換された印刷データは、印刷装置に受信されると、印刷装置によって、印刷装置が備える第1のフォントデータを用いてビットマップ画像に展開され、記録紙に出力可能な第1のビットマップ画像データとされる。ここで、第1のフォントデータは、印刷装置が、印刷データをビットマップ画像に展開する際に使用するデータである。
一方、印刷データ送信装置において、コード形式が変換されたテスト印刷データは、ドライバプログラムが備える第2のフォントデータを用いて、ビットマップ画像に展開され、第2のビットマップ画像データとされる。また、印刷データ送信装置において、印刷装置によって生成された第1のビットマップ画像データが取得される。
印刷装置に適合するドライバプログラムがインストールされていない場合、ドライバプログラムが備えるコード変換データのコード形式と、印刷装置が備える第1のフォントデータのコード形式とが一致しないため、第1のビットマップ画像データは、記録紙に文字化けして出力される。
また、印刷装置に適合するドライバプログラムがインストールされている場合、ドライバプログラムが備えるコード変換データのコード形式と、印刷装置が備える第1のフォントデータのコード形式とが一致するため、第1のビットマップ画像データは、記録紙に文字化けすることなく出力される。
一方、コード形式変換データは、コード形式が、第2のフォントデータのコード形式に一致するように作成されているため、両データのコード形式は必ず一致し、第2のビットマップ画像データは文字化けしない。
したがって、プリンタ装置に適合するドライバプログラムがインストールされている場合、第1のビットマップ画像データと、第2のビットマップ画像データとはともに文字化けせず一致することとなる。一方、プリンタ装置に適合するドライバプログラムがインストールされていない場合、第1のビットマップ画像データが文字化するため、両画像データは一致しないこととなる。そのため、両画像データの一致の有無により、インストールされたドライバプログラムが、印刷装置に適合するものであるか否かの判定を行なうことができる。
そして、この判定結果をユーザに提示すれば、ユーザは、テスト印刷データを記録紙に出力しなくても、印刷装置に適合するドライバプログラムが、インストールされているか否かを確認することができる。その結果、ユーザは、テスト印刷データが印刷された記録紙をプリンタまで取りに行く必要がなくなるとともに、記録紙の無駄な消費を防止することができる。
請求項2記載の発明によれば、印刷装置は、第1のフォントデータを用いてビットマップ画像に展開した印刷データに対し、更に、画像処理情報によって指定された画像処理を施し、第1のビットマップ画像データを生成している。この画像処理情報による画像処理は、通常の印刷プロセスにおいて実施されるものである。
一方、印刷データ送信装置は、印刷装置から画像処理情報を取得し、第2のフォントデータを用いてビットマップ画像に展開した印刷データに対し、更に、取得した画像処理情報を用いた画像処理を施し、第2のビットマップ画像データを生成している。すなわち、印刷装置で実行される画像処理と同一の画像処理を施したものが第2のビットマップ画像データとされる。
したがって、このようにして生成された第1及び第2のビットマップ画像データを比較すれば、より実際の印刷プロセスに近いビットマップ画像データが比較されることとなり、インストールされたドライバプログラムが、プリンタに適合するか否かの判定をより正確に行なうことができる。
請求項3記載の発明によれば、判定結果が表示装置に表示されるため、適合するドライバプログラムがインストールされたか否かの判定を速やかに行なうことができる。
請求項4記載の発明によれば、テスト印刷データを記録紙に印刷するか否かの印刷指令に応じて記録紙にテスト印刷データが印刷されるため、ユーザは、テスト印刷データの文字化けの有無を目視により確認することができる。
請求項5記載の発明によれば、印刷データ送信装置に、印刷データの送信を制御するドライバプログラムがインストールされると、印刷データ送信装置によって、インストールが適正に行なわれたか否かを確認するためのテスト印刷データが生成される。生成されたテスト印刷データは、ドライバプログラムが備えるコード形式変換データを用いて、コード形式の変換処理が施される。これにより、テスト印刷データのコード形式は、ドライバプログラムが備える第2のフォントデータのコード形式に一致される。ここで、第2のフォントデータは、印刷データ送信装置が、印刷データをビットマップ画像に展開する際に使用するデータである。
コード形式が変換された印刷データは、印刷装置に受信されると、印刷装置によって、印刷装置が備える第1のフォントデータを用いてビットマップ画像に展開され、記録紙に出力可能な第1のビットマップ画像データとされる。ここで、第1のフォントデータは、印刷装置が、印刷データをビットマップ画像に展開する際に使用するデータである。
一方、印刷データ送信装置において、コード形式が変換されたテスト印刷データは、ドライバプログラムが備える第2のフォントデータを用いて、ビットマップ画像に展開され、第2のビットマップ画像データとされる。また、印刷データ送信装置において、印刷装置によって生成された第1のビットマップ画像データが取得される。
印刷装置に適合するドライバプログラムがインストールされていない場合、ドライバプログラムが備えるコード変換データのコード形式と、印刷装置が備える第1のフォントデータのコード形式とが一致しないため、第1のビットマップ画像データは、記録紙に文字化けして出力される。
また、印刷装置に適合するドライバプログラムがインストールされている場合、ドライバプログラムが備えるコード変換データのコード形式と、印刷装置が備える第1のフォントデータのコード形式とが一致するため、第1のビットマップ画像データは、記録紙に文字化けすることなく出力される。
一方、コード形式変換データは、コード形式が、第2のフォントデータのコード形式に一致するように作成されているため、両データのコード形式は必ず一致し、第2のビットマップ画像データは文字化けしない。
したがって、プリンタ装置に適合するドライバプログラムがインストールされている場合、第1のビットマップ画像データと、第2のビットマップ画像データとはともに文字化けせず一致することとなる。一方、プリンタ装置に適合するドライバプログラムがインストールされていない場合、第1のビットマップ画像データが文字化けするため、両画像データは一致しないこととなる。そのため、両画像データの一致の有無により、インストールされたドライバプログラムが、印刷装置に適合するものであるか否かの判定を行なうことができる。
そして、この判定結果をユーザに提示すれば、ユーザは、テスト印刷データを記録紙に出力しなくても、印刷装置に適合するドライバプログラムが、インストールされているか否かを確認することができる。その結果、ユーザは、テスト印刷データが印刷された記録紙をプリンタまで取りに行く必要がなくなるとともに、記録紙の無駄な消費を防止することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明にかかる印刷システムの実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る印刷システムの概略構成図を示している。本通信システムは、n台(nは整数)のコンピュータ10及びプリンタ20から構成される。コンピュータ10及びプリンタ20間は、10BASE−T又は100BASE−TX等の通信ケーブル30により相互に通信可能に接続されている。コンピュータ10は、CPU(中央演算装置)と、CPUの作業領域として用いられ、種々のデータを一時的に記憶するRAM(ランダムアクセスメモリ)と、BIOS(basic input output system)等の制御プログラムを記憶するROM(リードオンリーメモリ)と、ハードディスク等から構成され、オペレーティングシステム及びプリンタドライバを記憶する外部記憶装置と、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体からデータを読み取る記録媒体駆動装置、通信ボードから構成され、データの送受信制御を行なう通信I/F(インターフェイス)と、キーボード、マウス等から構成される入力装置と、CRT(陰極線管)、液晶パネル、プラズマディスプレイ等から構成される表示装置と、を備える通常のパーソナルコンピュータである。
なお、上記印刷システムは一例にすぎず、あるコンピュータ10及びプリンタ20間を、セントロニクスインターフェイスなどのパラレルケーブルあるいはRS−232Cなどシリアルケーブルを用いてプリンタを接続してもよい。また、USBや無線によって接続してもよい。
図2は、プリンタ20の機械的な構成を示した図である。なお、本実施の形態では、プリンタ20は、コピー機能等を備えるデジタル複合機として構成されているが、プリンタ機能のみを備えたものであっても良い。本体部200と、本体部200の左側に配設された用紙後処理部300と、ユーザが種々の操作指令等を入力するための操作部400と、本体部200の上部に配設された原稿読み取り部500と、原稿読み取り部500の上方に配設された原稿給送部600とから構成される。
操作部400は、タッチパネル401、スタートキー402及びテンキー403等を備える。タッチパネル401は、種々の操作画面を表示するとともに、ユーザが種々の操作指令を入力するための種々の操作ボタン等を表示する。スタートキー402は、ユーザが印刷実行指令等を入力するために用いられ、テンキー403は、印刷部数等を入力するために用いられる。
原稿給送部600は、原稿載置部601、原稿排出部602、給紙ローラ603及び原稿搬送部604等を備え、原稿読み取り部500は、スキャナ501等を備える。給紙ローラ603は、原稿載置部601にセットされた原稿を繰り出し、原稿搬送部604は、繰り出される原稿を1枚ずつ順にスキャナ501上に搬送する。スキャナ501は搬送される原稿を順次読み取り、読み取られた原稿は原稿排出部602に排出される。
本体部200は、複数の給紙カセット201、複数の給紙ローラ202、転写ローラ203、中間転写体ローラ204、感光体ドラム205、露光装置206、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色用の現像装置207Y,207M,207C,207K、定着ローラ208、排出口209、及び排出トレイ210等を備える。
感光体ドラム205は、矢印方向に回転しながら帯電装置(図示省略)によって一様に帯電される。露光装置206は、原稿読み取り部500において読み取られた原稿の画像データに基づいて生成された変調信号をレーザ光に変換して出力し、感光体ドラム205に各色別に静電潜像を形成する。現像装置207Y,207M,207C,207Kは、各色の現像剤を感光体ドラム205に供給して各色別のトナー像を形成する。
中間転写体ローラ204は、感光体ドラム205から各色のトナー像が転写され、中間転写体ローラ204上にカラーのトナー像が形成される。
一方、給紙ローラ202は、記録紙が収納された給紙カセット201から記録紙を引き出し、転写ローラ203まで給送する。転写ローラ203は、搬送された記録紙に中間転写体ローラ204上のトナー像を転写させ、定着ローラ208は、転写されたトナー像を加熱して記録紙に定着させる。その後、記録紙は、本体部200の排出口209から用紙後処理部300に搬入される。また、記録紙は、必要に応じて排出トレイ210へも排出される。
用紙後処理部300は、搬入口301、記録紙搬送部302、搬出口303及びスタックトレイ304等を備える。記録紙搬送部302は、排出口209から搬入口301に搬入された記録紙を順次搬送し、最終的に搬出口303からスタックトレイ304へ記録紙を排出する。スタックトレイ304は、搬出口303から搬出された記録紙の集積枚数に応じて矢印方向に上下動可能に構成されている。
図3は、本実施の形態にかかる通信システムの機能ブロック図を示している。まず、コンピュータ10の構成から説明する。インストール検知部101は、CPUから構成され、コンピュータ10に対して、プリンタドライバのインストールが終了したか否かの検知を行う。例えば、インストール検知部101は、コンピュータ10の記録媒体駆動装置に、プリンタドライバが記録された記録媒体が装填されてインストールが開始され、当該プリンタドライバの全てのデータが外部記憶装置に格納されたとき、インストールの終了したことを検知する。
画像処理パラメータ取得部102は、CPUから構成され、インストール検知部101がプリンタドライバのインストールの終了を検知した時、プリンタ20が備える画像処理パラメータを取得するための送信依頼信号を通信制御部114に出力し、プリンタ20から画像処理パラメータを取得する。画像処理パラメータについては後述する。
テスト印刷データ記憶部103は、外部記憶装置から構成され、コンピュータ10にインストールされたプリンタドライバが、プリンタ20に適合するものであるか否かを確認するためのテスト印刷に使用されるテスト印刷データを記憶する。このテスト印刷データは、予め作成されたものである。
コード形式変換部104は、CPUから構成され、インストール検知部101によって、プリンタドライバのインストールの終了が検知された時、テスト印刷データ記憶部103からテスト印刷データを読み出し、当該印刷データのコード形式を、コード形式変換データ記憶部110に記憶されたコード形式変換データを用いて、第2のフォントデータのコード形式に変換し、通信制御部114及びビットマップ展開部105に出力する。コード形式変換データ記憶部110は、外部記憶装置から構成され、コード形式変換データを記憶している。コード形式変換データは、印刷データの各文字のコードと、第2のフォントデータの各文字のコードとが対応付けられたデータベースである。
ビットマップ展開部105は、CPUから構成され、コード形式変換部104によってコード形式が変換されたテスト印刷データに対し、第2のフォントデータ記憶部111に記憶されている第2のフォントデータを用いて、ビットマップ画像に展開し、画像処理部106に出力する。
第2のフォントデータ記憶部111は、外部記憶装置から構成され、ビットマップ展開部105が印刷データをビットマップデータに展開する際に使用する第2のフォントデータを記憶する。第2のフォントデータは、各文字を表すコードと、各文字の画像データとが対応付けられたデータベースである。この第2のフォントデータと、コード形式変換データ記憶部110に記憶されているコード形式変換データとは、共に、同一のプリンタドライバが備えるものであり、両データのコード形式は一致している。そのため、コード形式変換部104によってコード形式が変換された印刷データを、第2のフォントデータを用いてビットマップ画像に展開しても、文字化けは発生しない。
画像処理部106は、CPUから構成され、ビットマップ展開部105によって、ビットマップ画像に展開されたテスト印刷データに対し、画像処理パラメータ取得部102によって取得された画像処理パラメータを用いた画像処理を施し、第2のビットマップ画像データを生成し、第2のビットマップ画像データ記憶部107に記憶させる。上述したように、第2のフォントデータとコード形式変換データ記憶部110が記憶するコード形式変換データとは一致しているため、第2のビットマップ画像データは、文字化けしない。
第2のビットマップ画像データ記憶部107は、RAMから構成され、画像処理部106によって生成された第2のビットマップ画像データを記憶する。
第1のビットマップ画像データ記憶部109は、RAMから構成され、プリンタ20から送信された第1のビットマップ画像データを記憶する。
比較部108は、CPUから構成され、第1のビットマップ画像データ記憶部109に記憶された第1のビットマップ画像データと第2のビットマップ画像データ記憶部107に記憶された第2のビットマップ画像データとの一致の有無を判定し、判定結果を表示制御部112に出力する。コンピュータ10にインストールされたプリンタドライバが、プリンタ20に適合しないものである場合、第1のビットマップ画像データは、文字化けするため、第2のビットマップ画像データと一致しない。一方、プリンタドライバが、プリンタ20に適合するものである場合、第1のビットマップ画像データは、文字化けしないため、第2のビットマップ画像データと一致する。そのため、両ビットマップ画像データの一致の有無によりコンピュータ10にインストールされたプリンタドライバが、プリンタ20に適合するものであるか否かを判定することができる。
表示制御部112は、CPU等から構成され、比較部108による判定結果を表示部113に表示させる。表示部113は、表示装置から構成され、表示制御部112の制御の下、種々の画像を表示する。
通信制御部114は、CPU及び通信I/Fから構成され、画像処理パラメータを取得するために、画像処理パラメータ取得部102から出力された送信依頼信号をプリンタ20に送信する。また、通信制御部114は、当該送信依頼信号によって、プリンタ20から送信された画像処理パラメータを受信し、画像処理パラメータ取得部102に出力する。
さらに、通信制御部114は、コード形式変換部104によって、コード形式が変換されたテスト印刷データを、プリンタ20に送信する。この場合、通信制御部114は、送信するテスト印刷データのヘッダ部に、プリンタドライバのインストールの終了時に送信されたテスト印刷データであることを示すインストール情報を付加する。さらに、通信制御部114は、プリンタ20から送信された第1のビットマップ画像データを受信して、第1のビットマップ画像データ記憶部109に記憶させる。さらに、通信制御部114は、操作部115が、テスト印刷データを記録紙に出力する印刷指令を受け付けた場合、印刷依頼信号をプリンタ20に送信する。一方、通信制御部114は、操作部115が、テスト印刷データを記録紙に出力しない印刷指令を受け付けた場合、印刷キャンセル信号をプリンタ20に送信する。
操作部115は、入力装置から構成され、テスト印刷データを記録紙に出力するか否かのユーザからの操作指令を受け付ける。
次に、プリンタ20の構成について説明する。通信制御部21は、CPU及び通信ボード等から構成され、コンピュータ10から送信された画像処理パラメータを取得するための送信依頼信号を受信し、画像処理パラメータ記憶部22に記憶されている画像処理パラメータを読み出し、コンピュータ10に送信する。また、通信制御部21は、コンピュータ10から送信されたテスト印刷データを受信し、印刷データ記憶部23に記憶させる。また、通信制御部21は、第1のビットマップ画像データ記憶部27から第1のビットマップ画像データを読み出し、コンピュータ10に送信する。さらに、通信制御部21は、コンピュータ10から印刷依頼信号を受信した場合、受信した印刷依頼信号を転写制御部28に出力する。一方、通信制御部21は、コンピュータ10から印刷キャンセル信号を受信した場合、受信したキャンセル信号を転写制御部28に出力する。
印刷データ記憶部23は、RAMから構成され、コンピュータ10から送信された印刷データを記憶する。画像処理パラメータ記憶部22は、画像処理部26によって実行される画像処理の種類を指定するための画像処理パラメータを記憶している。本実施形態では、画像処理パラメータとしては、ディザ処理、γ補正及びスムージング処理を示すパラメータが存在する。なお、例示した画像処理の種類は、一例にすぎず、他の画像処理を実行しても良いし、一部の画像処理を実行しなくてもよい。
ビットマップ展開部24は、印刷データ記憶部23からテスト印刷データを読み出し、読み出したテスト印刷データを、第1のフォントデータ記憶部25に記憶された第1のフォントデータを用いて、ビットマップ画像に展開する。第1のフォントデータ記憶部25は、ビットマップ展開部24がビットマップ展開処理を実行する際に使用する第1のフォントデータを記憶する。ここで、第1のフォントデータは、印刷データの各文字のコードと、各文字の画像データとを対応づけて記憶するデータベースである。
この第1のフォントデータは、プリンタ20が備えるものであり、コンピュータ10にインストールされたプリンタドライバがプリンタ20に適合しないものである場合、第1のフォントデータは、コンピュータ10が備える第2のフォントデータと一致しないため、ビットマップ展開部24によって展開された印刷データは、文字化けする。一方、コンピュータ10にインストールされたプリンタドライバがプリンタ20に適合するものである場合、第1のフォントデータは、コンピュータ10が備える第2のフォントデータと一致するため、ビットマップ展開部24によって展開された印刷データは、文字化けしない。
画像処理部26は、ビットマップ展開部24によってビットマップ画像に展開されたテスト印刷データに対し、画像処理パラメータ記憶部22に記憶された画像処理パラメータによって指定された画像処理を施し、第1のビットマップ画像データを生成し、第1のビットマップ画像データ記憶部27に記憶させる。上述したように、コンピュータ10にインストールされたプリンタドライバが、プリンタ20に適合するものである場合、第1のビットマップ画像データは、文字化けせず、第2のビットマップ画像データと一致する。一方、コンピュータ10にインストールされたプリンタドライバが、プリンタ20に適合するものでない場合、第1のビットマップ画像データは、文字化けし、第2のビットマップ画像データと一致しない。
転写制御部28は、第1のビットマップ画像データ記憶部27から第1のビットマップ画像データを読み出し、転写部29を制御することにより、記録紙に第1のビットマップ画像データを出力する。これにより、テスト印刷データが記録紙に印刷される。
転写部29は、転写ローラ203、中間転写体ローラ204、感光体ドラム205、現像装置207Y、207M、207C、207K、定着ローラ208から構成され、転写制御部28の制御の下、記録紙に印刷データを出力する。
本実施の形態では、コンピュータ10が印刷データ送信装置に相当し、プリンタ20が印刷装置に相当し、プリンタドライバがドライバプログラムに相当し、テスト印刷データ記憶部103及び通信制御部114が画像データ生成手段に相当し、コード形式変換部104が、コート形式変換手段に相当し、通信制御部114が、印刷データ送信手段に相当し、ビットマップ展開部24及び画像処理部26が、第1のビットマップ画像データ生成手段に相当し、通信制御部114が、第1のビットマップ画像データ取得手段に相当し、ビットマップ展開部105及び画像処理部106が第2のビットマップ画像データ生成手段に相当し、比較部108、表示制御部112及び表示部113が提示手段に相当する。
次に、本印刷システムの動作について、図4及び図5に示すフローチャートを用いて説明する。まず、インストール検知部101によって、プリンタドライバのインストールの終了が検知されると(ステップS101)、画像処理パラメータ取得部102は、プリンタ20から画像処理パラメータを取得するための送信依頼信号を通信制御部114に出力し、通信制御部114は、受信した送信依頼信号を通信ケーブル30を介してプリンタ20に送信する(ステップS102)。
プリンタ20の通信制御部21によって、画像処理パラメータを取得するための送信依頼信号が受信されると(ステップS201)、通信制御部21は、画像処理パラメータ記憶部22から画像処理パラメータを読み出し、通信ケーブル30を介してコンピュータ10に送信する(ステップS202)。
コンピュータ10の通信制御部114によって、画像処理パラメータが受信されると(ステップS103でYES)、コード形式変換部104は、テスト印刷データ記憶部103からテスト印刷データを読み出し、コード形式変換データを用いて、テスト印刷データのコード形式を、コンピュータ10が備える第2のフォントデータのコード形式に変換する(ステップS104)。一方、通信制御部21によって画像処理パラメータが受信されない場合(ステップS103でNO)、処理がステップS103に戻される。
ステップS105において、通信制御部114は、コード形式変換部104によって、コード形式が変換されたテスト印刷データをプリンタ20に送信する。
プリンタ20の通信制御部21が、コンピュータ10から送信されたテスト印刷データを受信すると(ステップS203でYES)、通信制御部21は、受信したテスト印刷データのヘッダ部に含まれるインストール情報を基に、受信したテスト印刷データがプリンタドライバのインストール終了時に送信されたテスト印刷データであるか否かを判定し(ステップS204)、インストール終了時に送信されたテスト印刷データであると判定した場合(ステップS204でYES)、受信した印刷データを印刷データ記憶部23に記憶させる。一方、ステップS203において、通信制御部21がテスト印刷データを受信しない場合(ステップS203でNO)、処理がステップS203に戻される。
ステップS204において、通信制御部21によって受信されたテスト印刷データが、プリンタドライバインストール終了時に送信されたテスト印刷データでないと判定された場合(ステップS204でNO)、処理が終了される。
ステップS205において、ビットマップ展開部24は、印刷データ記憶部23からテスト印刷データを読み出してビットマップ画像に展開し、画像処理部26は、ビットマップ画像に展開されたテスト印刷データに対し、画像処理パラメータを用いた画像処理を施し、第1のビットマップ画像データを生成し、第1のビットマップ画像データ記憶部27に記憶させる。
ステップS206において、通信制御部21は、第1のビットマップ画像データ記憶部27から第1のビットマップ画像データを読み出し、コンピュータ10に送信する。
ステップS106において、コンピュータ10のビットマップ展開部105は、コード形式が変換されたテスト印刷データに対し、第2のフォントデータを用いて、ビットマップ画像に展開し、画像処理部106は、展開されたビットマップ画像に画像処理パラメータによって指定された画像処理を施し、第2のビットマップ画像データを生成し、第2のビットマップ画像データ記憶部107に記憶させる。
ステップS107において、コンピュータ10が、第1のビットマップ画像データを受信すると(ステップS107でYES)、通信制御部114は、受信した第1のビットマップ画像データを第1のビットマップ画像データ記憶部27に記憶させる(ステップS108)。
ステップS109において、比較部108は、第2のビットマップ画像データ記憶部107に記憶された第2のビットマップ画像データと、第1のビットマップ画像データ記憶部109に記憶された第1のビットマップ画像データとの一致の有無を判定する。この場合、比較部108は、第1のビットマップ画像データと第2のビットマップ画像データとを比較するにあたり、位置が対応する全画素の画素データを比較し、全画素データが一致する場合、両画像データは一致すると判断し、一つでも画素データが一致しない場合、両画像データは一致しないと判断する。ただし、これは一例であって、一定の許容範囲を設けて、両ビットマップ画像データの一致の有無を判定してもよい。
ステップS109において、比較部108が、第1のビットマップ画像データと第2のビットマップ画像データとが一致すると判定した場合(ステップS109でYES)、表示制御部112は、適正なプリンタドライバがインストールされたことを報知するための画像を表示部113に表示させる(ステップS110)。この場合、表示部113には、例えば、「適正なプリンタドライバがインストールされました。」との文言が表示されたダイアログ画像が表示される。
一方、ステップS109において、比較部108が、第1のビットマップ画像データと第2のビットマップ画像データとが一致しないと判定した場合(ステップS109でNO)、表示制御部112は、適正なプリンタドライバがインストールされていないことを報知するための画像を表示部113に表示させる(ステップS113)。この場合、表示部113には、例えば「適正なプリンタドライバがインストールされませんでした。」との文言が表示されたダイアログ画像が表示される。
ステップS111において、操作部115が、ユーザからのテスト印刷データを記録紙に出力する操作指令を受け付けた場合(ステップS111でYES)、通信制御部114は、テスト印刷データを記録紙に出力させるための印刷依頼信号をプリンタ20に送信する(ステップS112)。
ステップS207において、プリンタ20の通信制御部21が、印刷依頼信号を受信すると(ステップS207でYES)、転写制御部28は、転写部29を駆動させることにより、第1のビットマップ画像データを、記録紙に出力する(ステップS208)。
一方、ステップS111において、操作部115が、ユーザからのテスト印刷データを記録紙に出力しない操作指令を受け付けた場合(ステップS112でNO)、通信制御部21は、テスト印刷データを記録紙に印刷することをキャンセルするキャンセル信号をプリンタ20に送信する(ステップS114)。
ステップS207において、プリンタ20の通信制御部21が、キャンセル信号を受信した場合(ステップS207でNO)、転写制御部28は、第1のビットマップ画像データを記録紙に出力することなく、処理が終了される。
以上説明したように、本実施の形態にかかる印刷システムによれば、コンピュータ10にプリンタドライバがインストールされると、コンピュータ10は、プリンタ20から画像処理パラメータを取得するとともに、テスト印刷データのコード形式を、コード形式変換データを用いて変換し、プリンタ20に送信する。そして、印刷データを受信したプリンタ20は、コード形式が変換されたテスト印刷データを、第1のフォントデータを用いてビットマップ画像に展開するとともに、ビットマップ画像に展開された印刷データに対し、画像処理パラメータで指定された画像処理を施し、第1のビットマップ画像データを生成し、コンピュータ10に送信する。
一方、コンピュータ10は、コード形式を変換した印刷データに対し、第2のフォントデータを用いてビットマップ画像に展開するとともに、ビットマップ画像に展開された印刷データに対し、画像処理パラメータで指定された画像処理を施し第2のビットマップ画像データを生成する。
そして、第1のビットマップ画像データと第2のビットマップ画像データとを比較し、両画像データが一致する場合、適正なプリンタドライバがインストールされたことを表示部113に表示し、両画像データが一致しない場合、適正なプリンタドライバがインストールされなかったことを表示部113に表示する。そのため、ユーザは、テスト印刷データを記録紙に出力することなく、適正なプリンタドライバがインストールされたか否かの判断を行うことができる。その結果、ユーザは、テスト印刷データが出力された記録紙をプリンタ20まで取りに行かなくとも、適正なプリンタドライバがインストールされたか否かを確認することができるとともに、印刷データが出力されることによる記録紙の無駄な消費を防止することができる。
なお、上記実施の形態では、テスト印刷データ記憶部103に予め記憶されたテストデータを用いて、テスト印刷を行なったが、これに限定されず、オペレーティングシステムによって提供されるテスト印刷データを用いてもよい。