以下、本発明の一実施形態にかかる画像形成システム及び画像形成方法について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成システムの全体を示す図である。
図1に示す画像形成システム100は、複数、例えば3台の情報処理装置1a、1b、及び1c(以下、情報処理装置1と総称する。)と、画像形成装置2とを備える。また、画像形成システム100では、情報処理装置1と画像形成装置2とは、例えばイントラネットやインターネット等のネットワークNを通じて、印刷ジョブやメッセージ等のデータを送受信する。
ここで、図2を参照して、上記情報処理装置1について具体的に説明する。図2は、情報処理装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
情報処理装置1は、例えばパーソナルコンピューターやスマートフォン等である。情報処理装置1は、制御ユニット10と、操作部20と、表示部21と、タッチパネル22と、通信部23と、HDD24とを有する。これら各部は、互いにCPUバスによりデータ又は信号の送受信が可能とされている。制御ユニット10は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU、又はASICである。この制御ユニット10は、上記HDD24等に記憶された印刷要求プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部11、表示制御部12、及びハッシュタグ作成部14として機能する。なお、制御ユニット10の制御部11、表示制御部12、及びハッシュタグ作成部14は、上記印刷要求プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。以下、特に触れない限り、各実施形態について同様である。また、上記プロセッサーが、HDD24に記憶されたプリンタードライバーPDを実行することにより、プリンタードライバー部13として機能する。
制御部11は、情報処理装置1の全体的な動作制御を司る。尚、制御部11は、特許請求の範囲における第1の制御部の一例である。
表示制御部12は、表示部21による表示動作を制御する機能を有する。表示制御部12による制御のもと、表示部21に表示される設定画面には、例えば、ドキュメントデータの指定、印刷条件の指定等の詳細な印刷ジョブの作成に関する設定を受け付けるための複数の設定項目が表示される。尚、表示制御部12は、特許請求の範囲における第1の表示制御部の一例である。
また、制御部11は、操作部20やタッチパネル22に対するユーザーからの操作に応じて、HDD24に記憶されているドキュメントデータや、情報処理装置1の外部、例えば通信部23にネットワークNを通じて接続されたサーバー等からドキュメントデータを読み出す。
ドキュメントデータは、例えば情報処理装置1で実行されるワードプロセッサーや表計算ソフト、図面ソフト等のアプリケーションで作成されたファイル、又はjpeg、PDF等のイメージデータ等である。
プリンタードライバー部13は、後述の第1の操作受付部が受け付けたユーザーの操作指示に従って、ユーザーによって指定されたドキュメントデータを、画像形成装置2に適したプリンター言語からなるデータに変換し、変換したプリンター言語からなるデータを用いて、ユーザーによって指定された印刷条件に従って作成した印刷対象データを含んだ印刷ジョブ(例えば、PRNファイル)を作成する。
ハッシュタグ作成部14は、プリンタードライバー部13が作成した印刷ジョブについて、例えば、予め定められたハッシュ関数を適用することにより、当該印刷ジョブの内容に対応したハッシュタグを作成する。すなわち、ハッシュタグ作成部14は、印刷ジョブを構成するデータに対し、既知の上記ハッシュ関数による演算処理を行うことにより、当該印刷ジョブのデータから規則性のない固定長のハッシュタグ、例えばアルファベット及び数字からなる15桁のハッシュタグを作成する。また、ハッシュタグ作成部14は、後に詳述するように、同一の印刷ジョブのデータ(つまり、印刷ジョブの内容)については、同一のハッシュタグを作成する。更に、この作成されたハッシュタグは、後に詳述するように、画像形成装置2において、当該ハッシュタグに対応する印刷ジョブについての2回目以降の印刷処理に要する時間を短縮するために用いられる。
また、表示制御部12は、上記第1の操作受付部がユーザーからドキュメントデータを印刷対象として受け付けた場合に、ハッシュタグの作成要否を問い合わせる表示を表示部21に行わせる。
制御部11は、例えば、上記第1の操作受付部がハッシュタグの作成の指示を受け付けた場合に、ハッシュタグ作成部14にハッシュタグを作成させる。また、制御部11は、プリンタードライバー部13が作成した印刷ジョブに、ハッシュタグ作成部14が作成したハッシュタグを含めて、通信部23からネットワークNを通じて画像形成装置2に向けて送信させる。
操作部20は、ハードキーを備えたキーボード、マウス、ポインティングデバイス等を有し、この操作部20には、ユーザーにより、印刷対象となるドキュメントデータや印刷条件を指定する指示等が入力される。
表示部21は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等から構成される。表示部21は、表示制御部12による制御のもと、画像形成装置2での印刷処理の印刷条件等の指示入力画面等を表示する。
表示部21の前面には、タッチパネル22が配置されている。タッチパネル22は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式等のタッチパネルであって、タッチパネル22上におけるユーザーによる接触(タッチ)をその接触位置とともに検知する。タッチパネル22は、ユーザーによる接触を検知すると、その接触点の座標位置を示す検知信号を制御部11などに出力する。尚、操作部20とタッチパネル22とは、特許請求の範囲における第1の操作受付部の一例である。
通信部23は、LANボード等の通信モジュールを有しており、制御部11等の制御のもと、当該通信部23に接続されたネットワークNを通じて、画像形成装置2等との間で種々のデータを送受信する。尚、通信部23は、特許請求の範囲における第1の通信部の一例である。
HDD(ハードディスクドライブ)24は、上記アプリケーション及びこのアプリケーションで作成されたドキュメントデータ等を記憶する大容量の記憶装置である。また、HDD24には、プリンタードライバーPDが予め記憶されている。
次に、図3を参照して、本実施形態の画像形成装置1について具体的に説明する。図3は、画像形成装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、画像形成装置2は、例えば、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能、及びファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えた複合機である。画像形成装置2は、制御ユニット30を備える。制御ユニット30は、CPU、RAM、ROM及び専用のハードウェア回路等から構成され、画像形成装置2の全体的な動作制御を司る。
また、画像形成装置2は、原稿読取部40、原稿給送部41、印刷部42、画像メモリー43、画像処理部44、表示部50、タッチパネル51、操作部52、通信部53、及び記憶部54を備えて構成されている。
画像形成装置2が原稿読取動作を行う場合、原稿給送部41により給送されてくる原稿の画像等を原稿読取部40が光学的に読み取り、画像データを生成する。
画像形成装置2が画像形成動作(すなわち、印刷動作)を行う場合は、上記原稿読取動作により生成された画像データ、情報処理装置1からの印刷ジョブ等に基づいて、制御ユニット30の後述の制御部31が、図略の給紙部から給紙される記録媒体としての記録紙に対する印刷処理を印刷部42に実行させて、当該記録紙上に画像を形成する。例えば、制御部31は、情報処理装置1からの印刷ジョブについて展開処理を行うことにより、ビットマップデータを生成して、生成したビットマップデータに基づく印刷処理を印刷部42に行わせる。
原稿読取部40は、制御ユニット30による制御の下、光照射部及びCCDセンサー等を有する読取機構を備える(図示せず)。原稿読取部40は、光照射部により原稿を照射し、その反射光をCCDセンサーで受光することにより、原稿から画像を読み取り、画像データを生成する。
画像メモリー43は、原稿読取部40による読取で得られた原稿画像の画像データを一時的に記憶したり、印刷部42のプリント対象となる印刷処理用のデータを一時的に保存したりする領域である。
画像処理部44は、画像メモリー43から原稿読取部40で読み取られた画像を読み出して画像処理する。例えば、画像処理部44は、原稿読取部40により読み取られた画像が印刷部42により画像形成された後の品質を向上させるために、シェーディング補正等の予め定められた画像処理を行う。
印刷部42は、原稿読取部40で読み取られた画像データや制御部31が情報処理装置1のプリンタードライバー部13で作成された印刷ジョブを展開して生成したビットマップデータ等の画像形成を行う。具体的には、印刷部42が例えばカラー印刷を行う場合、印刷部32のマゼンタ用の画像形成ユニット、シアン用の画像形成ユニット、イエロー用の画像形成ユニット、及びブラック用の画像形成ユニットは、それぞれに、上記印刷用データを構成するそれぞれの色成分からなる画像に基づいて、帯電、露光、及び現像の工程により感光体ドラム上にトナー像を形成し、当該トナー像を一次転写ローラーにより中間転写ベルト上に転写させる(図示せず)。
上記の中間転写ベルト上に転写される上記各色のトナー画像は、転写タイミングを調整して中間転写ベルト上で重ね合わされ、カラーのトナー像となる。2次転写ローラーは、中間転写ベルトの表面に形成された当該カラーのトナー像を、中間転写ベルトを挟んで駆動ローラーとのニップ部において、上記の給紙部から搬送路を搬送されてきた記録紙に転写させる(図示せず)。この後、定着部が、記録紙上のトナー像を、熱圧着により記録紙に定着させる(図示せず)。定着処理の完了したカラー画像形成済みの記録紙は、図略の排出トレイに排出される。
表示部50は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等から構成される。表示部50は、後述の表示制御部32による制御のもと、ユーザーのアクセスコードの入力画面や上記共有記憶領域に記憶されている印刷ジョブを指定する指定画面等を表示する。尚、表示部50は、特許請求の範囲における第2の表示部の一例である。
表示部50の前面には、タッチパネル51が配置されている。タッチパネル51は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式等のタッチパネルであって、タッチパネル51上におけるユーザーによる接触(タッチ)をその接触位置とともに検知する。タッチパネル51は、ユーザーによる接触を検知すると、その接触点の座標位置を示す検知信号を上記制御部31などに出力する。
操作部52は、例えば、メニューを呼び出すメニューキー、メニューを構成するGUIのフォーカスを移動させる矢印キー、メニューを構成するGUIに対して確定操作を行う決定キー等を備えるハードキーである。尚、タッチパネル51と操作部52とは、特許請求の範囲における第2の操作受付部の一例である。
通信部53は、LANボード等の通信モジュールを有しており、上記制御部31の制御のもと、当該通信部53に接続されたネットワークNを通じて、情報処理装置1等との間で種々のデータ通信を行う。尚、通信部53は、特許請求の範囲における第2の通信部の一例である。
記憶部54は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の大容量の記憶装置である。この記憶部54には、情報処理装置1から送信されてきた印刷ジョブについて制御部31が展開処理を行うことによって生成されたビットマップデータと、当該印刷ジョブに含まれていたハッシュタグとが関連付けられて記憶されている。
制御ユニット30は、CPU、ROM及びRAM等からなり、画像形成装置2の全体的な動作を司る。制御ユニット30は、制御部31、表示制御部32、及び判別部33を備えている。
制御ユニット30は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU、又はASICである。この制御ユニット30は、上記記憶部54等に記憶された印刷実行プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部31、表示制御部32、及び判別部33として機能する。なお、制御部31、表示制御部32、及び判別部33は、上記印刷実行プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。以下、特に触れない限り、各実施形態について同様である。
制御部31は、画像形成装置2の全体的な動作を司るものであり、原稿読取部40、原稿給送部41、印刷部42、画像メモリー43、画像処理部44、表示部50、タッチパネル51、操作部52、通信部53、及び記憶部54等と接続され、これら各部の駆動制御を行う。尚、制御部31は、特許請求の範囲における第2の制御部の一例である。
また、制御部31は、上記第2の操作受付部がユーザーから上記ハッシュタグとビットマップデータとを記憶する上述の記憶領域の設定要求を受け付けた場合に、記憶部54に上記記憶領域を設定して、当該記憶領域にハッシュタグとビットマップデータとを互いに関連付けて記憶させる。また、制御部31は、第2の操作受付部が受け付けたユーザーからの操作指示に応じて、記憶部54の記憶領域に記憶されているハッシュタグ及びこれに関連するビットマップデータを当該記憶領域から消去させる。
表示制御部32は、表示部50による表示動作を制御する機能を有する。尚、表示制御部32は、特許請求の範囲における第2の表示制御部の一例である。
また、表示制御部32は、制御部31が記憶部54に上記記憶領域を設定した場合に、当該記憶領域での記憶可能な最大データ量の設定を促す表示を表示部50に行わせる。制御部31は、上記第2の操作受付部が記憶領域での最大データ量の設定を受け付けた場合、当該記憶領域に記憶されるハッシュタグとビットマップデータとを設定された最大データ量以下に制限させる。
また、表示制御部32は、制御部31が記憶部54に上記記憶領域を設定した場合に、当該記憶領域での記憶可能な最大ビットマップデータ数の設定を促す表示を表示部50に行わせる。制御部31は、上記第2の操作受付部が記憶領域での最大ビットマップデータ数の設定を受け付けた場合、当該記憶領域に記憶されるビットマップデータの数を設定された最大ビットマップデータ数以下に制限させる。
判別部33は、通信部53が情報処理装置1からハッシュタグを含んだ印刷ジョブを受信した場合に、受信した印刷ジョブから当該印刷ジョブに含まれたハッシュタグを抽出する。判別部33は、抽出したハッシュタグ(受信した印刷ジョブに含まれるハッシュタグ)と、記憶部54に記憶されているハッシュタグとが一致するか否かを判別する。
制御部31は、判別部33において、受信した印刷ジョブに含まれるハッシュタグと、記憶部54に記憶されているハッシュタグとが一致することが判別された場合には、受信した印刷ジョブについて上記展開処理を行わずに、当該ハッシュタグに関連付けられて記憶部54に記憶されているビットマップデータを当該記憶部54から読み出す。制御部31は、読み出したビットマップデータに基づく印刷処理を印刷部42に行わせる。一方、制御部31は、判別部33において、受信した印刷ジョブに含まれるハッシュタグと、記憶部54に記憶されているハッシュタグとが一致しないことが判別された場合には、受信した印刷ジョブについて、展開処理を行うことにより、その印刷ジョブについてのビットマップデータを生成して、生成したビットマップデータに基づく印刷処理を印刷部42に行わせる。
また、画像形成システム100では、以下の画像形成方法を実施する。すなわち、この画像形成方法は、情報処理装置1において、ドキュメントデータから画像形成装置2での印刷処理の印刷条件に従って作成した印刷対象データを含んだ印刷ジョブを作成する第1作成ステップと、情報処理装置1において、作成した印刷ジョブについて、当該印刷ジョブの内容に対応したハッシュタグを作成する第2作成ステップと、情報処理装置1において、作成した印刷ジョブに、作成したハッシュタグを含めて、画像形成装置2に向けて送信させる送信ステップと、を備える。
また、この画像形成方法は、画像形成装置2において、情報処理装置1から受信された印刷ジョブについて展開処理を行うことによって生成されたビットマップデータと、当該印刷ジョブに含まれていたハッシュタグとを関連付けて記憶部54に記憶する記憶ステップと、画像形成装置2において、情報処理装置1から受信した印刷ジョブに含まれるハッシュタグと、記憶部54に記憶されているハッシュタグとが一致するか否かを判別する判別ステップと、画像形成装置2において、受信した印刷ジョブに含まれるハッシュタグと、記憶部54に記憶されているハッシュタグとが一致することが判別された場合には、受信した印刷ジョブについて展開処理を行わずに、当該ハッシュタグに関連付けられて記憶部54に記憶されているビットマップデータに基づく印刷処理を実行する印刷ステップと、を備える。
次に、本実施形態に係る画像形成システム100の動作について具体的に説明する。まず図4を参照して、本実施形態の情報処理装置1での印刷ジョブの作成処理及び当該印刷ジョブの送信処理について具体的に説明する。図4は、情報処理装置での処理の流れを示すフローチャートである。
制御部11は、ユーザーにより、印刷ジョブの作成を指示する要求を上記第1の操作受付部が受け付けたか否かを判別する(S1)。例えば、表示制御部12は、印刷ジョブ作成キーを表示部21に表示させたときに(図示せず)、制御部11は、上記印刷ジョブ作成キーがユーザーに指定されたか否かを検出することにより、印刷ジョブの作成を指示する要求が行われたか否かを判別する。制御部11は、上記印刷ジョブ作成キーが指定されたことをタッチパネル22が検出していなければ(S1でNO)、S2には進まずに、情報処理装置1を待機状態とする。
一方、制御部11は、ユーザーにより上記印刷ジョブ作成キーが指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は(S1でYES)、ユーザーにより、印刷処理の対象となるドキュメントデータが指定されたか否かを判別する(S2)。また、プリンタードライバー部13は、印刷ジョブ作成キーが指定され、タッチパネル22に受け付けられた時点で立ち上がる。そして、表示制御部12は、例えば、図5(A)に示すように、印刷処理の対象となるドキュメントデータの指定を促す表示、例えば印刷処理の対象となるドキュメントデータを指定する指定欄22Aを表示部21に表示させる。そして、制御部11は、指定欄22Aが指定されたことをタッチパネル22が検出していなければ(S2でNO)、S3には進まずに、情報処理装置1を待機状態とする。
一方、制御部11は、ユーザーにより指定欄22Aが指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は(S2でYES)、上記ドキュメントデータの指定処理が要求されたと判断する。そして、表示制御部12は、HDD24に予め記憶されているドキュメントデータのファイル名、例えば「文章1.pdf」、「文章2.txt」、及び「文章3.pdf」を表示部21に表示させる(図示せず)。そして、例えば、制御部11は、ユーザーにより「文章1.pdf」が指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は、指定されたドキュメントデータとして当該「文章1.pdf」のドキュメントデータを設定する(S3)。そして、表示制御部12は、図5(A)に示すように、指定欄22A内に指定されたドキュメントデータのファイル名「文章1.pdf」を表示させる。
そして、制御部11は、ユーザーにより、印刷処理での印刷条件の指定が要求されたか否かを判別する(S4)。例えば、表示制御部12は、図5(A)に示すように、印刷条件を設定する条件設定キー22B、例えば両面印刷キー22B1、頁集約キー22B2、及び印刷部数キー22B3を表示部21に表示させる。そして、制御部11は、条件設定キー22Bが指定されたことをタッチパネル22が検出していなければ(S4でNO)、S5には進まずに、情報処理装置1を待機状態とする。
一方、制御部11は、ユーザーにより条件設定キー22Bが指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は(S4でYES)、上記印刷条件の指定が要求されたと判断する。そして、制御部11は、指定された印刷条件を設定する(S5)。例えば、制御部11は、ユーザーにより、図5(A)に示す表示画面において、両面印刷キー22B1が指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は、表示制御部12は、両面印刷を行うか否かの指定を促す表示を表示部21に行わせる(図示せず)。そして、制御部11は、例えば、ユーザーにより、両面印刷を行うこと(オン)が指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は、印刷条件として、両面印刷を行うことを設定する。一方、制御部11は、ユーザーにより、両面印刷を行わないこと(オフ)が指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は、印刷条件として、両面印刷を行わないこと、つまり片面印刷を行うことを設定する。そして、表示制御部12は、図5(A)に示すように、両面印刷キー22B1の表示箇所に指定された「オフ」を表示させる。なお、制御部11が、両面印刷を行うことを設定した場合には、表示制御部12は、両面印刷キー22B1の表示箇所に指定された「オン」を表示させる(図示せず)。
また、例えば、制御部11は、ユーザーにより、図5(A)に示す表示画面において、頁集約キー22B2が指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は、表示制御部12は、頁集約を行うか否かの指定を促す表示を表示部21に行わせる(図示せず)。そして、制御部11は、例えば、ユーザーにより、頁集約を行うこと(オン)が指定され、タッチパネル42により受け付けられたことを検出した場合は、「2in1」や「4in1」等の具体的な頁集約の指定を促す表示を表示部21に行わせる(図示せず)。そして、制御部11は、ユーザーにより、例えば「2in1」の頁集約が指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は、印刷条件として、「2in1」の頁集約を設定する。そして、表示制御部12は、頁集約キー22B2の表示箇所に設定された「2in1」を表示させる(図示せず)。一方、制御部11は、ユーザーにより、頁集約を行わないこと(オフ)が指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は、印刷条件として、頁集約を行わないことを設定する。そして、表示制御部12は、図5(A)に示すように、頁集約キー22B2の表示箇所に指定された「オフ」を表示させる。
また、例えば、制御部11は、ユーザーにより、図5(A)に示す表示画面において、印刷部数キー22B3が指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は、表示制御部12は、印刷部数の指定を促す表示を表示部21に行わせる(図示せず)。例えば、表示制御部12は、印刷部数の数字を入力させるために、テンキーを表示部21に表示させる(図示せず)。そして、制御部11は、ユーザーにより、例えば「1」が指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は、印刷部数として1部が指定されたと判断し、印刷条件として、1部の印刷部数を設定する。また、表示制御部12は、図5(A)に示すように、印刷部数キー22B3の表示箇所に指定された印刷部数「1部」を表示させる。
そして、制御部11は、印刷ジョブの作成の指示を上記第1の操作受付部が受け付けたか否かを判別する(S6)。例えば、制御部11は、図5(A)に示した表示画面において、設定キー22Dがユーザーに指定されたか否かを検出することにより、印刷ジョブの作成の指示が行われたか否かを判別する。制御部11は、設定キー22Dが指定されたことをタッチパネル22が検出していなければ(S6でNO)、S7には進まずに、情報処理装置1を待機状態とする。
一方、制御部11は、ユーザーにより設定キー22Dが指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は(S6でYES)、プリンタードライバー部13は、例えば上記S2で指定されたドキュメントデータ(例えば、ファイル名「文書1.pdf」のドキュメントデータ)を、画像形成装置1に適したプリンター言語からなるデータに変換し、変換したプリンター言語からなるデータを用いて、上記S4で指定された印刷条件(例えば、「両面印刷;オフ」、「頁集約;オフ」、「印刷部数;1部」)に従って作成した印刷対象データを含んだ印刷ジョブを作成する(S7:第1作成ステップ)。また、このようにプリンタードライバー部13が印刷ジョブを作成した場合、当該プリンタードライバー部13は、作成した印刷ジョブをHDD24に記憶させる。更に、本実施形態の画像形成システム100では、情報処理装置1のプリンタードライバー部13がユーザーによって設定された印刷条件を反映した印刷ジョブを作成しているので、画像形成装置2において、ユーザーは当該画像形成装置2を操作することによって印刷条件の設定を行うことなく、当該印刷ジョブに基づく印刷処理を簡便に実行させることが可能になる。
続いて、制御部11は、ハッシュタグの作成の指示を上記第1の操作受付部が受け付けたか否かを判別する(S8)。例えば、表示制御部12は、図5(B)に示すように、ハッシュタグの作成要否を問い合わせる表示を表示部21に行わせる。そして、制御部11は、図5(B)に示した表示画面において、ハッシュタグ作成するキー22C1又はハッシュタグ作成しないキー22C2がユーザーに指定されたか否かを検出することにより、ハッシュタグの作成の指示が行われたか否かを判別する。制御部11は、ハッシュタグ作成しないキー22C2が指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は(S8でNO)、ハッシュタグは作成されないと判断して、処理は後述のS10に進む。
一方、制御部11は、ユーザーによりハッシュタグ作成するキー22C1が指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は(S8でYES)、ハッシュタグ作成部14は、上記S7で作成された印刷ジョブについて、例えば予め定められたハッシュ関数を適用することにより、当該印刷ジョブの内容に対応したハッシュタグを作成する(S9:第2作成ステップ)。そして、ハッシュタグ作成部14は、作成したハッシュタグをHDD24に記憶させる。また、制御部11は、上記S7で作成された印刷ジョブに、S9で作成されたハッシュタグを含めて、HDD24に記憶させる。
例えば、ハッシュタグ作成部14は、図6(A)に示すように、モノクロのテキストデータD1と、カラーの画像データD2とが含まれた、例えばpdf形式の原稿G1についての印刷ジョブがプリンタードライバー部13によって作成された場合、上記ハッシュ関数によって定められた演算処理を当該印刷ジョブのデータに行うことにより、例えば「678f81a714fbc72」のハッシュタグを作成する。
また、ハッシュタグ作成部14は、印刷ジョブの内容(つまり、原稿に含まれたデータや印刷条件のデータ等)に応じて、ハッシュタグを作成する。つまり、ハッシュタグ作成部14は、例えば、2つの同一内容の印刷ジョブについては、同一のハッシュタグを作成するが、内容が異なる2つの印刷ジョブについては、互いに異なる2つのハッシュタグを作成する。例えば、ハッシュタグ作成部14は、図6(B)に示すように、上記原稿G1と、モノクロのテキストデータD1と、カラーの画像データD2との記載箇所が異なる、pdf形式の原稿G2についての印刷ジョブに対しては、原稿G1での上記ハッシュタグとは異なる、例えば「90cfe6f041a367f」のハッシュタグを作成する。
図4に戻って、制御部11は、印刷ジョブの送信の指示を上記第1の操作受付部が受け付けたか否かを判別する(S10)。例えば、制御部11は、図5(A)に示した表示画面において、送信キー22Eがユーザーに指定されたか否かを検出することにより、印刷ジョブの送信の指示が行われたか否かを判別する。制御部11は、送信キー22Eが指定されたことをタッチパネル22が検出していなければ(S10でNO)、S11には進まずに、情報処理装置1を待機状態とする。
一方、制御部11は、ユーザーにより送信キー22Eが指定され、タッチパネル22により受け付けられたことを検出した場合は(S10でYES)、上記S7で作成された印刷ジョブ又は上記S9で作成されたハッシュタグを含んだ当該印刷ジョブを通信部23からネットワークNを通じて画像形成装置2に向けて送信させる(S11:送信ステップ)。
次に、図7乃至図10を参照して、本実施形態の画像形成装置2の動作について具体的に説明する。まず図7を用いて、本実施形態の画像形成装置2での上記記憶領域を記憶部54に設定する設定処理について具体的に説明する。図7は、画像形成装置での処理の流れを示すフローチャートである。
制御部31は、ユーザーにより、上記記憶領域の設定を指示する要求を上記第2の操作受付部が受け付けたか否かを判別する(S21)。例えば、表示制御部32は、記憶領域設定キーを表示部50に表示させたときに(図示せず)、制御部31は、上記記憶領域設定キーがユーザーに指定されたか否かを検出することにより、記憶領域の設定を指示する要求が行われたか否かを判別する。制御部31は、上記記憶領域設定キーが指定されたことをタッチパネル51が検出していなければ(S21でNO)、S22には進まずに、画像形成装置2を待機状態とする。
一方、制御部31は、ユーザーにより上記記憶領域設定キーが指定され、タッチパネル51により受け付けられたことを検出した場合は(S21でYES)、ユーザーにより、記憶領域での記憶可能な最大データ量が設定されたか否かを判別する(S22)。例えば、表示制御部32は、図8(A)に示すように、上記最大データ量の設定を促す表示を表示部50に行わせる。また、表示制御部32は、図8(A)に示した表示画面において、最大データ量の設定欄51Aが指定され、タッチパネル51により受け付けられたことを検出した場合は、当該最大データ量の数値を入力させるために、テンキーを表示部50に表示させる(図示せず)。
そして、制御部31は、ユーザーにより、設定欄51Aに対して、例えば「20」が指定され、タッチパネル51により受け付けられたこと、及び図8(A)に示した表示画面において、設定キー51B1が指定され、タッチパネル51により受け付けられたことを検出した場合は、ユーザーによって最大データ量が設定されたと判別し(S22でYES)、設定欄51Aに指定された「20」を最大データ量として設定する(S23)。これにより、記憶部54では、その記憶可能な最大データ量の20%の記憶容量がハッシュタグとビットマップデータとを互いに関連付けて記憶する上記記憶領域の記憶容量として割り当てられ、当該記憶領域の最大データ量は記憶部54の最大データ量の20%以下に制限される。
一方、制御部31は、図8(A)に示した表示画面において、デフォルト値キー51B2が指定され、タッチパネル51により受け付けられたことを検出した場合は、ユーザーによって最大データ量が設定されないと判別し(S22でNO)、当該最大データ量として予め定められているデフォルト値(例えば、10%)を設定する(S24)。これにより、記憶部54では、その記憶可能な最大データ量の10%の記憶容量がハッシュタグとビットマップデータとを互いに関連付けて記憶する上記記憶領域の記憶容量として割り当てられ、当該記憶領域の最大データ量は記憶部54の最大データ量の10%以下に制限される。
続いて、制御部31は、ユーザーにより、記憶領域での記憶可能な最大ビットマップデータ数が設定されたか否かを判別する(S25)。例えば、表示制御部32は、図8(B)に示すように、上記最大ビットマップデータ数の設定を促す表示を表示部50に行わせる。また、表示制御部32は、図8(B)に示した表示画面において、最大ビットマップデータ数の設定欄51Cが指定され、タッチパネル51により受け付けられたことを検出した場合は、当該最大ビットマップデータ数の数値を入力させるために、テンキーを表示部50に表示させる(図示せず)。
そして、制御部31は、ユーザーにより、設定欄51Cに対して、例えば「30」が指定され、タッチパネル51により受け付けられたこと、及び図8(A)に示した表示画面において、設定キー51D1が指定され、タッチパネル51により受け付けられたことを検出した場合は、ユーザーによって最大ビットマップデータ数が設定されたと判別し(S25でYES)、設定欄51Cに指定された「30」を最大ビットマップデータ数として設定する(S26)。これにより、記憶部54では、上記記憶領域において、記憶されるビットマップのデータ数(つまり、印刷ジョブのデータ数)が30個以下に制限される。
一方、制御部31は、図8(B)に示した表示画面において、デフォルト値キー51D2が指定され、タッチパネル51により受け付けられたことを検出した場合は、ユーザーによって最大データ量が設定されないと判別し(S25でNO)、当該最大ビットマップデータ数として予め定められているデフォルト値(例えば、20個)を設定する(S27)。これにより、記憶部54では、上記記憶領域において、記憶されるビットマップのデータ数(つまり、印刷ジョブのデータ数)が20個以下に制限される。
次に、図9を用いて、本実施形態の画像形成装置2での印刷処理について具体的に説明する。図9は、画像形成装置での他の処理の流れを示すフローチャートである。尚、以下の説明では、ハッシュタグを含んだ印刷ジョブに基づく印刷処理について主に説明する。また、後述のS39の動作が既に行われることにより、ハッシュタグとこれに関連するビットマップデータとが記憶部54の上記記憶領域に予め記憶されている場合について説明する。
制御部31は、通信部53がネットワークNを通じて情報処理装置1からハッシュタグを含んだ印刷ジョブを受信したか否かを判別する(S31)。制御部31は、ハッシュタグを含んだ印刷ジョブを通信部53が受信したことを判別しなければ(S31でNO)、S32には進まずに、画像形成装置2を待機状態とする。
一方、制御部31は、ハッシュタグを含んだ印刷ジョブを通信部53が受信したことを判別すれば(S31でYES)、判別部33は、受信した印刷ジョブからハッシュタグを抽出する(S32)。
続いて、判別部33は、抽出したハッシュタグが記憶部54に記憶されているハッシュタグと一致するか否かを判別する(S33:判別ステップ)。例えば、判別部33は、記憶部54の記憶領域54D内に記憶されているハッシュタグについてのディレクトリー(図10)を参照することにより、抽出したハッシュタグが記憶部54に記憶されているハッシュタグと一致するか否かを判別する。
そして、制御部31は、抽出したハッシュタグが記憶部54に記憶されているハッシュタグと一致することを判別部33が判別した場合には(S33でYES)、上記S31で受信した印刷ジョブについて、展開処理を行わずに(つまり、当該印刷ジョブからビットマップデータを生成せずに)、一致したハッシュタグに関連付けられて記憶部54に記憶されているビットマップデータを当該記憶部54から読み出す(S34)。その後、制御部31は、読み出したビットマップデータに基づく印刷処理を印刷部42に行わせる(S35:印刷ステップ)。これにより、本実施形態では、ハッシュタグに対応する印刷ジョブについての2回目以降の印刷処理に要する時間を短縮することができる。
一方、制御部31は、抽出したハッシュタグが記憶部54に記憶されているハッシュタグと一致しないことを判別部33が判別した場合には(S33でNO)、上記S31で受信した印刷ジョブについて、展開処理を行うことにより、当該印刷ジョブからビットマップデータを生成する(S36)。
続いて、制御部31は、記憶部54から当該記憶部54の記憶領域に記憶されている現時点の記憶データ量を取得し、取得した記憶データ量に、生成した上記ビットマップデータのデータ量と上記S32で抽出されたハッシュタグのデータ量とを加算して、当該ビットマップデータを記憶領域に記憶させた場合での合計データ量を求める。そして、制御部31は、求めた合計データ量が上記S23又はS24で設定された最大データ量以下となるか否かを判別する(S37)。制御部31は、合計データ量が設定された最大データ量を超えることを判別すれば(S37でNO)、上記S36で生成したビットマップデータに基づく印刷処理を印刷部42に行わせる(S35)。
一方、制御部31は、合計データ量が設定された最大データ量以下となることを判別すれば(S37でYES)、例えば、図10に示したハッシュタグについてのディレクトリーを参照することにより、記憶部54の記憶領域に記憶されている現時点のビットマップデータの記憶数を取得する。続いて、制御部31は、取得した記憶数に、生成した上記ビットマップデータの数(すなわち、「1」)を加算して、当該ビットマップデータを記憶領域に記憶させた場合での合計記憶数を求める。そして、制御部31は、求めた合計記憶数が上記S26又はS27で設定された最大ビットマップデータ数以下となるか否かを判別する(S38)。制御部31は、合計記憶数が設定された最大ビットマップデータ数を超えることを判別すれば(S38でNO)、上記S36で生成したビットマップデータに基づく印刷処理を印刷部42に行わせる(S35)。
一方、制御部31は、合計記憶数が設定された最大ビットマップデータ数以下となることを判別すれば(S38でYES)、上記S32で抽出されたハッシュタグと、S36で生成されたビットマップデータとを互いに関連付けて記憶部54の記憶領域に記憶させる(S39:記憶ステップ)。そして、制御部31は、記憶させたビットマップデータに基づく印刷処理を印刷部42に行わせる(S35)。
以上のように本実施形態では、情報処理装置1において、プリンタードライバー部13は、上記第1の操作受付部が受け付けた印刷処理の対象となるドキュメントデータから第1の操作受付部が受け付けた印刷条件に従って作成した印刷対象データを含んだ印刷ジョブを作成する。また、ハッシュタグ作成部14は、プリンタードライバー部13が作成した印刷ジョブについて、例えば予め定められたハッシュ関数を適用することにより、当該印刷ジョブの内容に対応したハッシュタグを作成する。また、制御部11は、プリンタードライバー部13が作成した印刷ジョブに、ハッシュタグ作成部14が作成したハッシュタグを含めて、通信部23からネットワークNを通じて画像形成装置2に向けて送信させる。また、画像形成装置2において、記憶部54は、情報処理装置1から受信された印刷ジョブについて展開処理を行うことによって生成されたビットマップデータと、当該印刷ジョブに含まれていたハッシュタグとを関連付けて記憶する。また、判別部33は、通信部53が情報処理装置1からハッシュタグを含んだ印刷ジョブを受信した場合に、受信した印刷ジョブに含まれるハッシュタグと、記憶部54に記憶されているハッシュタグとが一致するか否かを判別する。また、制御部31は、判別部33において、受信した印刷ジョブに含まれるハッシュタグと、記憶部54に記憶されているハッシュタグとが一致することが判別された場合には、受信した印刷ジョブについて展開処理(つまり、ビットマップデータの生成処理)を行わずに、当該ハッシュタグに関連付けられて記憶部54に記憶されているビットマップデータに基づく印刷処理を印刷部42に行わせる。これにより、本実施形態では、上記従来例と異なり、ビットマップデータの生成処理を省略することができ、複数のユーザーが同一のデータを別々の機会に印刷処理する場合でも、当該印刷処理を簡略に行うことを可能にすることができる。
また、本実施形態では、上記S8に例示したように、ユーザーは、ハッシュタグの作成の要否を選択することができる。このため、本実施形態では、ユーザーは、ハッシュタグを作成させることにより、そのハッシュタグに対応付けられた印刷ジョブに基づく印刷処理を複数回行う場合、2回目以降の印刷処理に要する時間を短縮させることができ、当該印刷処理による印刷物を迅速に得ることができる。
また、本実施形態では、上記S21に例示したように、ユーザーから設定要求が行われた場合に、上記記憶領域が記憶部54に設定される。このため、本実施形態では、記憶部54、ひいては画像形成装置2を適切に動作させつつ、記憶領域に記憶されるハッシュタグを用いた印刷処理での時間短縮を適宜行うことができる。
また、本実施形態では、上記S23及びS24に例示したように、記憶領域の記憶可能な最大データ量が設定されている。このため、本実施形態では、記憶部54の記憶領域に記憶されるハッシュタグ及びビットマップデータを制限して、これらハッシュタグ及びビットマップデータが過度に記憶部54の記憶領域に記憶されることを防ぐことができる。
また、本実施形態では、上記S26及びS27に例示したように、記憶領域での記憶可能な最大ビットマップデータ数が設定されている。このため、本実施形態では、記憶部54の記憶領域に記憶されるビットマップデータの数を制限して、ビットマップデータが過度に記憶部54の記憶領域に記憶されることを防ぐことができる。
尚、上記の説明では、ハッシュタグ作成部14は、画像形成装置2での印刷処理の対象となるドキュメントデータと当該印刷処理での印刷条件とが同一である場合に、同一のハッシュタグを作成する場合について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ハッシュタグ作成部14は、上記印刷処理での印刷条件に関わらず、当該印刷処理の対象となるドキュメントデータが同一であれば、同一のハッシュタグを作成する構成でもよい。
尚、上記の説明以外に、上記記憶領域の最大データ量又は最大ビットマップデータ数の一方のみを設定する構成でもよい。
なお、上記実施形態において、図1乃至図10を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。