JP4205529B2 - 除雪機 - Google Patents
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Description
機体の後部とカバーの後部とで形成した隙間は、排気管をカバーの外に導く役割を果たすとともに、カバー内に空気を導いて、カバー内のエンジンを冷却する役割を果たす。
このため、マフラーから放射した熱を、機体の後部とカバーの後部とで形成した隙間からカバー内に直接取り入れることになる。
マフラーから放射した熱を、前記隙間からカバー内に直接取り入れると、カバー内に配置したエンジンを良好に冷却することができないことが考えられる。
これにより、マフラーの放射熱を吸気口からカバー体内に直接的に導くことを防止する。
そこで、請求項2において、隔壁の上端とカバー体との間に隙間を設けることで、この隙間から、マフラーの放射熱を吸気口側に導くようにした。
これにより、マフラーの放射熱で、カバー体のうち、吸気口近傍に付着した雪粉を解かして蒸発することで、雪粉を吸気口からカバー体内に導かないようにする。
図1は本発明に係る除雪機を示す側面図である。
除雪機10は、機体としての伝動ケース11の下部左右側にそれぞれ走行用の電動モータ12,13を取り付け、左右の電動モータ12,13に走行装置14を連結するとともに、走行装置14を伝動ケース11の下部に備え、伝動ケース11の上部にエンジン15を搭載し、エンジン15で駆動する除雪装置16を伝動ケース11の前部に備え、除雪装置16の後部およびエンジン15をカバー体18で覆い、このエンジン15にマフラー45を排気管46を介して接続し、このマフラー45をエンジン15の下方でかつ伝動ケース11の後方に配置し、この伝動ケース11の上部から後上方へ向けて左右の操作ハンドル(操作ハンドル)21,22を延ばし、これら左右の操作ハンドル21,22間に操作盤23を取り付け、作業者が左右の操作ハンドル21,22のグリップ24,25を握った状態で操作盤23の後から連れ歩く、自力走行式の歩行型作業機である。
左走行部26は、左側の電動モータ12に連結する左側の駆動輪(駆動輪)31を備え、この駆動輪31の後方に左側の遊転輪32を回転自在に備え、左側の駆動輪31および左側の遊転輪32に左側のクローラベルト33を巻き掛けたものである。
また、除雪装置16は、オーガ部35、ブロア部36およびシュータ37などで構成したものである。
この状態において、エンジン15で除雪装置16、すなわちオーガ部35およびブロア部36を駆動して除雪作業をおこなう。
エンジン15は、クランクシャフト48を縦置きにした形式のバーチカルエンジンである。
また、オーガ部35は、ブロアハウジング61の前部にオーガハウジング64を取り付け、このオーガハウジング64内にオーガ65を回転自在に取り付けたものである。
伝動ケース11の上部にエンジン15を搭載するとともに、伝動ケース11の下部左右側に左右の走行部26,27(右走行部27は図3も参照)を備える。
カバー体18を構成する下カバー部42の底部43に開口44を形成して、開口44に排気管46を通すことで、エンジン15に排気管46を介してマフラー45を接続する。
このマフラー45をエンジン15の下方に配置するとともに、伝動ケース11の後方で、かつ左右の走行部26,27間に配置する(図3も参照)。
エンジン15でクランクシャフト48を回転し、クランクシャフト48で冷却ファン49を回転することで吸気口53から外気(空気)をカバー体18内に取り入れる。
吸気口53からカバー体18内に矢印の如く空気を上向きに取り入れ、取り入れた空気をエアクリーナ52および気化器51に導く。
このシリンダヘッド17は、エンジン15のクランクシャフト48後方に配置され、除雪機10の後方に向けて取り付けられている。
マフラー45と吸気口53との間に隔壁55を介在させ、隔壁55の上端56とカバー体18、具体的には下カバー部42の底部43との間に隙間58を鉛直に設けた。
伝動ケース11の前方に、ブロアハウジング61を介してオーガハウジング64を設け、このオーガハウジング64を伝動ケース11の幅方向に延びるように配置する。
また、伝動ケース11にオーガ65およびブロア62などを駆動するエンジン15を配置し、このエンジン15の排気系にマフラー45を接続し、伝動ケース11の後部から左右の操作ハンドル21,22を後方へ延ばす。
テールパイプ67の先端部68を角度θ分前方に傾斜させることで、先端部68を平面視で斜め前方へ延ばし、かつテールパイプ67の先端部68から排気ガス71(想像線で示す)を排出した際に、排気ガス71がオーガハウジング64の左後角部66に当たらないようにした。
そこで、上述したように、排気ガス71をオーガハウジング64に当たらないようにすることで、オーガハウジング64内に凍結が発生することを防止する。
なお、除雪機10の左横に想像線で示す雪壁114は、オーガ部36で除雪処理を実施した後に残る雪の壁である。
左走行部26は、左支持体73を前後方向に水平に延ばし、左支持体73の前端部73aに左側の駆動輪31(図2参照)を設け、左支持体73の後端部73bに左側の遊転輪32を設け、左側の駆動輪31および左側の遊転輪32に左側のクローラベルト33を巻き掛けたものである(図2参照)。
さらに、マフラー45を左右の支持体74,75間、すなわち左右の走行部26,27間に配置する(図2、図3参照)。
さらに、連結部材75の右端部75bを右支持体74の後端部74bに嵌め込み、右端部75bを後端部74bにボルト83・・・で取り付ける。
昇降調整手段86は、図2に示す伝動ケース11を、左右の駆動輪31の車軸を軸にして上下方向にスイングするものである。
マフラー45の左右端部45a,45bを左右の走行部26,27で保護するとともに、マフラー45の後部45cを連結部材75で保護することで、マフラー45の損傷を防ぐ。
さらに、左右の走行部26,27をマフラー45の保護部材として兼用することで、マフラー45を保護する部材を減らすことが可能になる。
マフラー45の後部45cから上方に排気管46を延ばし、この排気管46の上端をフランジ47を介してエンジン15の排気系に接続する(図2参照)。
マフラー45は、図2に示す取付ブラケット91を介して伝動ケース11の後部に取り付けられている。
すなわち、エンジン15のシリンダヘッド17の下方で、かつ左右の走行部26,27間には地面108に臨む空間109、いわゆるデッドスペースとなる空間が存在し、この空間109にマフラー45を配置する。
なお、マフラー45を空間109に配置した理由については後述する。
テールパイプ67は、マフラー45の左端部45aから横方向に基端部87を延ばし、基端部45aから上方に中央部88を延ばし、中央部88の上端88aを左側のクローラベルトの上方に配置し、中央部88の上端88aから横方向に先端部68を延ばす。
これにより、テールパイプ67の先端部68を左側のクローラベルトの上方に配置する。
テールパイプ67の先端部68は、図3に示すように、中央部88の上端88a側の半分の部位を横方向に延ばし、排気口89側の半分の部位を、図3に示すように角度θ分前方に傾斜させる。
隔壁55は、マフラー45の後部45cと平行に後板95を配置し、後板95の左端から左ブラケット96を前方に向けて折り曲げ、後板95の右端から右ブラケット97を前方に向けて折り曲げることで、平面視で略コ字形に形成したものである。
これにより、左操作ハンドルを左ブラケット96の内側に沿わせるとともに、右操作ハンドルを右ブラケット97の内側に沿わせる。
左操作ハンドルと左ブラケット96との間に左サポート部101を配置するとともに、右操作ハンドルと右ブラケット97との間に右サポート部102を配置する。
これにより、隔壁55を左右の操作ハンドル21,22に取り付ける。なお、左右の操作ハンドル21,22は、それぞれの先端部が、図2に示すように伝動ケース11にボルト104・・・で取り付けられている。
これにより、左サポート部101の受け部101aおよび右サポート部102の受け部102aで、下カバー部42の底部43のうちの水平部43aを支える。
なお、隔壁55を平面視で略コ字形に形成した理由は後述する。
図5は本発明に係る除雪機のマフラーの放射熱について説明する側面図である。
エンジン15でクランクシャフト48を回転し、クランクシャフト48で冷却ファン49を回転する。これにより、吸気口53から外気(空気)をカバー体18内に矢印Aの如く取り入れる。
冷却ファン49まで導いた空気の一部を、エアクリーナ52を介して気化器51まで矢印D(破線で示す)の如く導き、気化器51からエンジン15の吸気系に導く。
隔壁55の前側に排出した空気を、隔壁55で矢印Gの如く下方に案内する。これにより、空気を排気管46に沿って流し、排気管46の熱を空気で冷却する。
カバー体18から排出した空気が、吸気口53からカバー体18内に導かれることを防ぐことで、カバー体18内のエンジン15を好適に冷却する。
そこで、隔壁55の上端56とカバー体18の底部43との間に隙間58を設けることで、この隙間58から、マフラー45の放射熱を必要量だけ吸気口53側に導くようにした。
このように、マフラー45の放射熱を必要量だけ吸気口53側に導くようにすることで、マフラー45の放射熱で、カバー体18のうち、吸気口53近傍に付着した雪粉106を融かして蒸発する。
これにより、雪粉106が吸気口53からカバー体18内に取り入れることを防止する。
このように、吸気口53からカバー体18内に雪粉106を取り入れることを防ぐことで、カバー体18内で着氷(アイシング)が発生することを防ぐ。
エンジン15の下方で、かつ左右の走行部26,27間には地面108に臨む空間109が存在し、この空間109にマフラー45を配置する。
これにより、マフラー45を地面108に近づけた状態で配置することが可能になる。
このように、マフラー45を操作者から離し、かつマフラー45の排気騒音を地面108で吸収することで、マフラー45の排気騒音を低減する。
これにより、操作者が除雪機10を操作する際に、操作者の前方視界、特にオーガ部35の前方の視認性を好適に確保する。よって、除雪機10で除雪作業をおこなう際に、除雪作業性を高めることができる。
図6(a),(b)は本発明に係る除雪機の隔壁による空気の流れを説明する平面図であり、(a)は隔壁200を直線状に形成したものを「比較例」として示し、(b)は図1〜図5に示す実施の形態を「実施例」として示したものである。
よって、開口201から排出した空気を、吸気口204からカバー体内に取り入れてしまう。
このように、開口44から排出した空気を、吸気口53から離れた方向に案内することで、開口44から排出した空気を、吸気口53からカバー体18内に取り入れることを防ぐ。
(a)に示すように、マフラー45に備えたテールパイプ67の先端部68を傾斜角θとすることで斜め前方へ延ばし、かつテールパイプ67から排出する排気ガス71がオーガハウジング64の左後角部66に当たらないようにした。
さらに、マフラー45のテールパイプ67の先端部68を斜め前方へ延ばすことで、排気ガス71をテールパイプ67の先端部68から斜め前方に向けて排出する。
排気ガス71の排気音を操作者113に伝わり難くして、排気音の低減を図る。
これにより、雪壁114で反射した排気ガス71が操作者113にかかることを防止する。
(b)において、雪壁114から飛ばされた雪粉116が、除雪機10の後方に向けて流れることを防ぐことで、雪壁114から飛ばされた雪粉116が操作者113にかかることを防止する。
(a)に示すように、マフラー211にテールパイプ212を備え、テールパイプ212の先端部213を横向きに延ばした。
テールパイプ212の先端部213を横向きに延ばすことで、先端部213から排出した排気ガス214が雪壁215で反射した際に、排気ガス214の一部、すなわち後方側の排気ガス214が除雪機210の後方に向けて反射する。
ここで、除雪機210は矢印Nの如く前進しているので、除雪機210の後方に矢印Mの如く向けて流れた排気ガス214が操作者216にかかってしまう。
(b)において、除雪機210は矢印Nの如く前進しているので、雪壁215から除雪機210の後方に飛ばされた雪粉217が操作者215にかかってしまう。
具体的には、前記実施の形態では、隔壁55を、平面視で略コ字形に形成した例について説明したが、例えば隔壁55を平面視で略C字形に形成することも可能である。
加えて、前記実施の形態では、テールパイプ67を、マフラー45から横方向に基端部87を延ばし、基端部45aから上方に中央部88を延ばし、中央部88から横方向に先端部68を延ばすように構成したが、テールパイプ67の形状はこれに限るものではない。
要は、左右の支持体73,74に連結部材75を取り付けることで、マフラー45を保護するように形成されていればよい。
Claims (1)
- 機体にエンジンを搭載し、このエンジンに気化器を接続し、これらの気化器およびエンジンをカバー体で覆い、このカバー体の後部に、外気を上向きに取り入れて前記気化器に空気を導くための吸気口を設け、この吸気口の下側前方にマフラーを設けた除雪機であって、
前記マフラーと吸気口との間に隔壁を介在させ、この隔壁の上端とカバー体との間に隙間を設けたことを特徴とする除雪機。
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