JP4204874B2 - 画像表示装置、画像表示装置の画像表示方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータ等において構築された3次元の仮想空間に位置する仮想物体を表示する画像表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータ等において構築された3次元の仮想空間に位置する仮想物体を表示する画像表示システムとして、画像を表示する画面の上下方向に仮想物体を伸縮させる第1のスクロールバーと、仮想物体を拡大又は縮小させる第2のスクロールバーと、画面に対して平行方向に移動可能で視点の座標を3次元の仮想空間の原点の座標を中心点の座標として回転移動をさせるカーソルとをマウスで操作することで仮想空間に位置する仮想物体を多角的に表示することができる画像表示システムが提供されていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−010693号公報(第3頁、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の画像表示システムにおいては、着目した仮想物体が3次元の仮想空間の原点の座標から離れていると視点の座標の回転移動により、着目した仮想物体が画面の表示範囲外に位置してしまい、利用者が意図した画像が表示されないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、利用者が意図した画像を表示することができる画像表示システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の画像表示装置は、仮想物体の頂点から底面に下ろした垂線の中点を指定点として記憶する指定座標記憶手段と、視点の座標から前記中点を通過する視線が平面と交わる点を算出点として記憶する算出座標記憶手段と、前記指定座標記憶手段または前記算出座標記憶手段により記憶される指定点または算出点の座標の何れか一方を、回転中心点の座標として選択する選択手段と、前記選択手段により選択された回転中心点の座標を中心とした視点の座標の回転移動における回転量を入力する回転量入力手段と、前記選択手段により選択された回転中心点の座標及び前記回転量入力手段により入力された回転量から新しい視点の座標を算出するとともに、前記回転中心点を注視点の座標とし、算出した新しい視点の座標から該注視点の座標に向かう直線に直交する投影面に投影された画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段によって生成された画像を表示する表示手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の画像表示装置の画像表示方法は、仮想物体の頂点から底面に下ろした垂線の中点を指定点として記憶する指定座標記憶手段と、視点の座標から前記中点を通過する視線が平面と交わる点を算出点として記憶する算出座標記憶手段と、画像を表示する表示手段と、を含む画像表示装置の画像表示方法であって、前記指定座標記憶手段または前記算出座標記憶手段により記憶される指定点または算出点の座標の何れか一方を、回転中心点の座標として選択するステップと、選択された回転中心点の座標を中心とした視点の座標の回転移動における回転量を入力するステップと、選択された回転中心点の座標及び入力された回転量から新しい視点の座標を算出するステップと、前記回転中心点を注視点の座標とし、算出した新しい視点の座標から該注視点の座標に向かう直線に直交する投影面に投影された画像を生成するステップと、生成された画像を表示手段に表示するステップと、を実行することを特徴とする。
【0008】
また、本発明のプログラムは、上記の画像表示装置の画像表示方法における各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の記録媒体は、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態に係る画像表示システムの構成について説明する。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態に係る画像表示システム100は、視点の座標を回転移動させる際の中心点、即ち回転中心点の座標として任意の点の座標を指定する座標指定手段101と、座標指定手段101によって指定された点、即ち指定点の座標を記憶する指定座標記憶手段102と、図2に示すように、原点201から伸びる互いに独立する3方向をそれぞれx軸202、y軸203及びz軸204とした仮想空間200において、仮想物体206の底辺207から頂点208までのz軸の中点209を通過する視点205から伸びる視線210がxy平面と交わる点211の座標を回転中心点の座標として算出する座標算出手段103と、座標算出手段103によって算出された点、即ち算出点の座標を記憶する算出座標記憶手段104とを備える。また、画像表示システム100は、指定座標記憶手段102又は算出座標記憶手段104によってそれぞれ記憶されている指定点の座標又は算出点の座標の何れか一方を回転中心点の座標として選択する選択手段105と、選択手段105によって選択された回転中心点の座標を中心とした視点の座標の回転移動における回転量を入力する回転量入力手段106と、選択手段105によって選択された回転中心点の座標を注視点の座標とし、回転移動後の新しい視点の座標から注視点の座標に向かう視線に直交する投影面に投影された画像を生成する画像生成手段107と、画像生成手段107によって生成された画像を表示する表示手段109とを備えている。
【0021】
なお、CPU108は、上述した座標算出手段103及び画像生成手段107を備えるようになっている。
【0022】
次に、本実施の形態に係る画像表示システム100の動作を示す図3のフローチャートに基づいて画像表示システム100の動作について説明する。
【0023】
まず、図2に示すように、座標算出手段103によって算出点211の座標が算出され(S301)、算出された算出点211の座標が算出座標記憶手段104によって記憶される(S302)。
【0024】
次に、図2と同じ仮想空間200及び仮想物体206を表す図4に示すように、仮想物体206の底辺207から頂点208までのz軸の中点209の座標が座標指定手段101によって指定点409の座標として指定され(S303)、指定された指定点409の座標が指定座標記憶手段102によって記憶される(S304)。
【0025】
次いで、選択手段105によって利用者からの指示に応じて指定点409の座標又は算出点211の座標の何れか一方が回転中心点の座標として選択される(S305)。
【0026】
続いて、ステップS305において指定点の座標が回転中心点の座標として選択された場合、指定座標記憶手段102から指定点の座標が選択手段105によって読み出され(S306)、読み出された指定点の座標が画像生成手段107に出力される。
【0027】
また、ステップS305において算出点の座標が回転中心点の座標として選択された場合、算出座標記憶手段104から算出点の座標が選択手段105によって読み出され(S307)、読み出された算出点の座標が画像生成手段107に出力される。
【0028】
次に、回転量入力手段106によって画像生成手段107にx軸方向、y軸方向及びz軸方向への回転量が入力される(S308)。
【0029】
次いで、画像生成手段107に入力された回転中心点の座標及び回転量から新しい視点の座標が画像生成手段107によって算出される(S309)。
【0030】
続いて、ステップS305において選択された回転中心点の座標が画像生成手段107によって注視点の座標として見なされ、ステップS309において算出された視点の座標から注視点の座標に向かう直線と直交する投影面に投影された画像が画像生成手段107によって生成される(S310)。
【0031】
次に、ステップS310において生成された画像が画像生成手段107から表示手段109に出力され、出力された画像は、表示手段109によって表示される(S311)。
【0032】
ここで、図5(a)に示すように、ステップS307において算出点211の座標が回転中心点の座標として選択手段105によって読み出され、仮想物体206のxz平面に平行な画像を形成するために、ステップS308において投影面512がxz平面と平行になるようにx軸、y軸及びz軸方向にそれぞれ所定量の回転量が回転量入力手段106によって画像生成手段107に入力された場合、投影面512の上部半分のみにしか仮想物体206が投影されず、ステップS311において図5(b)に示すような仮想物体206の上部が画面の範囲を越えてしまう画像が表示手段109によって表示されてしまう。
【0033】
上記に対して、図6(a)に示すように、ステップS306において指定点409の座標が回転中心点の座標として選択手段105によって読み出され、仮想物体206のxz平面に平行な画像を形成するために、ステップS308において投影面612がxz平面と平行になるようにx軸、y軸及びz軸方向にそれぞれ所定量の回転量が回転量入力手段106によって画像形成手段107に入力された場合、投影面612に仮想物体206の全体が投影され、ステップS311において図6(b)に示すような仮想物体206のxz平面に平行な画像が表示手段109によって表示される。
【0034】
以上に説明したように、画像表示システム100は、回転中心点の座標を利用者が任意に指定することができ、指定された回転中心点の座標が注視点の座標となる画像が表示されるので、座標算出手段103によって算出された算出点の座標を回転中心点の座標とした図5(b)と座標指定手段101によって指定された指定点の座標を回転中心点の座標とした図6(b)とを比較しても分かるように、回転中心点が指定されることで、着目した仮想物体が画面の表示範囲を越えることがなく、視点の座標の回転移動により利用者の意図した画像を表示することができる。
【0035】
また、画像表示システム100は、座標算出手段103によって所定の規則に基づいて算出された算出点211の座標又は座標指定手段101によって指定された指定点409の座標の何れか一方を回転中心点の座標として選択することができ、利用者は必要な場合のみに回転中心点の座標を指定することができるので、利用者の作業を簡素化することができる。
【0036】
また、画像表示システム100は、指定座標記憶手段102に予め利用者が指定した指定点409の座標を記憶させ、指定座標記憶手段102に記憶された指定点409の座標を必要に応じて瞬時に回転中心点の座標に設定することができるので、利用者の作業を簡素化することができる。
【0037】
(第2の実施の形態)
まず、第2の実施の形態に係る画像表示システムの構成について説明する。
【0038】
なお、本実施の形態に係る画像表示システムの構成のうち第1の実施の形態に係る画像表示システムの構成と同様である構成については、第1の実施の形態に係る画像表示システムの構成と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0039】
図7に示すように、本実施の形態に係る画像表示システム700は、仮想物体を3次元ソリッドモデルとした場合に、図8に示すように仮想物体801をシェルとして指定するか、又は作業平面802、稜線803及び頂点804という仮想物体が有する位相要素を指定するシェル位相要素指定手段701と、シェル位相要素指定手段701によって指定された仮想物体801の重心の座標、作業平面802の原点の座標、稜線803の中点の座標及び頂点804の座標を回転中心点の座標として算出する中心点座標算出手段703と、中心点座標算出手段703によって算出された回転中心点の座標を記憶する中心点座標記憶手段704とを備える。
【0040】
次に、本実施の形態に係る画像表示システム700の動作を示す図9のフローチャートに基づいて画像表示システム700の動作について説明する。
【0041】
まず、図9に示すように、シェル位相要素指定手段701によって図8に示す仮想物体801がシェルとして指定されるか、又は仮想物体801が有する位相要素が指定される(S901)。
【0042】
次に、シェル位相要素指定手段701によって仮想物体801がシェルとして指定されたか否かが判定され(S902)、仮想物体801がシェルとして指定されたと判定された場合、シェルとして指定された仮想物体801の重心点の座標が回転中心点の座標として中心点座標算出手段703によって算出される(S903)。
【0043】
また、ステップS902において仮想物体801がシェルとして指定されていないと判定された場合、位相要素が指定されたと判定し、指定された位相要素が作業平面802であるか否かが判定される(S904)。
【0044】
次いで、ステップS904において指定された位相要素が作業平面802であると判定された場合、指定された作業平面802の原点の座標が回転中心点の座標として中心点座標算出手段703によって算出される(S905)。
【0045】
また、ステップS904において指定された位相要素が作業平面802でないと判定された場合、指定された位相要素が稜線803であるか否かが判定される(S906)。
【0046】
次に、ステップS906において指定された位相要素が稜線803であると判定された場合、指定された稜線803の中点の座標が回転中心点の座標として中心点座標算出手段703によって算出される(S907)。
【0047】
また、ステップS906において指定された位相要素が稜線803でないと判定された場合、指定された位相要素は頂点804であると判定され、指定された頂点804の座標が回転中心点の座標として中心点座標算出手段703によって算出される(S908)。
【0048】
続いて、中心点座標算出手段703によって算出された回転中心点の座標が中心点座標記憶手段704によって記憶される(S909)。
【0049】
次に、回転入力手段106によって画像生成手段707にx軸方向、y軸方向及びz軸方向への回転量が入力される(S910)。
【0050】
次いで、画像生成手段707によって中心点座標記憶手段704に記憶された回転中心点の座標が取得され、取得された回転中心点の座標及び画像生成手段707に入力された回転量から新しい視点の座標が画像生成手段107によって算出される(S911)。
【0051】
続いて、ステップS909において中心点座標記憶手段704に記憶された回転中心点の座標が画像生成手段107によって注視点の座標として見なされ、ステップS911において算出された視点の座標から注視点の座標に向かう直線と直交する投影面に投影された画像が画像生成手段107によって生成される(S912)。
【0052】
次に、ステップS912において生成された画像が画像生成手段107から表示手段109に出力され、出力された画像は、表示手段109によって表示される(S913)。
【0053】
以上に説明したように、画像表示システム700は、図8にしめすように着目した仮想物体801の更に着目したい作業平面802の原点、稜線803の中点及び頂点804の座標を回転中心点の座標として指定できるので、着目したい位相要素を中心とした画像を表示することができる。
【0054】
また、画像表示システム700は、着目した仮想物体801を3次元ソリッドモデルにおけるシェルとして指定するだけで、着目した仮想物体801の中心となる重心点の座標を回転中心点の座標とすることができるので、着目した仮想物体801が画面の中央に位置する画像が生成でき、利用者の意図した画像を表示することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、利用者が意図した画像を表示することができる画像表示システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像表示システムのブロック図
【図2】x軸、y軸及びz軸からなる仮想空間における仮想物体及び算出点を表す3次元図
【図3】本発明の第1の実施の形態のフローチャート図
【図4】x軸、y軸及びz軸からなる仮想空間における仮想物体及び指定点を表す3次元図
【図5】(a)算出点の座標を回転中心点の座標とした場合における視点の座標の回転移動後の投影面の位置を表す図
(b)算出点の座標を回転中心点の座標とした場合の投影面に投影された仮想物体を表す画像図
【図6】(a)指定点の座標を回転中心点の座標とした場合における視点の座標の回転移動後の投影面の位置を表す図
(b)指定点の座標を回転中心点の座標とした場合の投影面に投影された仮想物体を表す画像図
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る画像表示システムのブロック図
【図8】仮想物体を3次元ソリッドモデルとした場合のシェル及び位相要素を表す図
【図9】本発明の第2の実施の形態のフローチャート図
【符号の説明】
101 中心点座標指定手段(座標指定手段)
102 指定座標記憶手段
103 中心点座標算出手段(座標算出手段)
105 選択手段
109 表示手段
701 シェル位相要素指定手段(座標指定手段)
703 中心点座標算出手段(座標算出手段)
704 中心点座標記憶手段(指定座標記憶手段)

Claims (4)

  1. 仮想物体の頂点から底面に下ろした垂線の中点を指定点として記憶する指定座標記憶手段と、
    視点の座標から前記中点を通過する視線が平面と交わる点を算出点として記憶する算出座標記憶手段と、
    前記指定座標記憶手段または前記算出座標記憶手段により記憶される指定点または算出点の座標の何れか一方を、回転中心点の座標として選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された回転中心点の座標を中心とした視点の座標の回転移動における回転量を入力する回転量入力手段と、
    前記選択手段により選択された回転中心点の座標及び前記回転量入力手段により入力された回転量から新しい視点の座標を算出するとともに、前記回転中心点を注視点の座標とし、算出した新しい視点の座標から該注視点の座標に向かう直線に直交する投影面に投影された画像を生成する画像生成手段と、
    前記画像生成手段によって生成された画像を表示する表示手段と、
    を含む画像表示装置。
  2. 仮想物体の頂点から底面に下ろした垂線の中点を指定点として記憶する指定座標記憶手段と、視点の座標から前記中点を通過する視線が平面と交わる点を算出点として記憶する算出座標記憶手段と、画像を表示する表示手段と、を含む画像表示装置の画像表示方法であって、
    前記指定座標記憶手段または前記算出座標記憶手段により記憶される指定点または算出点の座標の何れか一方を、回転中心点の座標として選択するステップと、
    選択された回転中心点の座標を中心とした視点の座標の回転移動における回転量を入力するステップと、
    選択された回転中心点の座標及び入力された回転量から新しい視点の座標を算出するステップと、
    前記回転中心点を注視点の座標とし、算出した新しい視点の座標から該注視点の座標に向かう直線に直交する投影面に投影された画像を生成するステップと、
    生成された画像を表示手段に表示するステップと、
    を実行することを特徴とする画像表示装置の画像表示方法。
  3. 請求項2に記載の画像表示装置の画像表示方法における各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  4. 請求項3に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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