JP4204453B2 - 車いす - Google Patents

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Description

この発明は、回転駆動させる主輪と、本体フレームの前方部分に設けたキャスタによって本体フレームを支持して走行する車いすにおいて、本体フレームを前後方向に自由に傾斜させ、傾斜位置を維持することによって、使用者の立ち上がり動作もしくは着席動作を容易に行うことができる車いすに関する発明である。
従来の一般的な手動式車いすは、使用者の座面が本体フレームに形成されており、かつ本体フレームを自由に傾斜させることができないため、使用者が立ち上がるには、深く座った姿勢から体を起こさなければならず、使用者本人もしくは介護者に大きな負担をかけるものであった。また、食事をする場合、車いすに深く座った姿勢では、食卓までの距離が離れているため食事がしにくいという問題があった。そのため、例えば食事などに際して、車いすの後端部を持ち上げて固定しておくなどの方法が使用者において工夫されている。
上記問題を解決するため、特許文献1ないし3に開示されるように、車いすの本体フレームに取り付けられている座面を傾斜させる方法が種々提案されている。
特開2003−052754 特開2002−065749 特開2003−126169
従来の、座面を傾動させる方法では、本体フレームそのものが定位置にあるため、例え座面を傾斜させることができるとしても、肘掛の位置やステップの位置が変らないため、使用者は必ずしも容易に立ち上がるなどの動作を行うことができない欠点がある。また、従来の座面を傾動させる方法は、主として介護者が操作することを前提としており、使用者自身が操作を行うには不適当な構造であった。また、本体フレームの後部を持ち上げて固定する場合は、本体フレームが安定せず危険であるとともに、作業が面倒であるという欠点があった。
上記、従来技術の欠点に鑑み、本発明はレバー操作によって本体フレームそのものを自由に傾動させ、しかも傾動させた状態を維持することによって使用者が立ち上がり又は着席する動作を容易に行うことができるとともに、食事や手作業の際にテーブルに向けて本体フレームを傾けて安定させておくことができる新規な構造の車いすを提供することを目的とするものである。また、前記本体フレームを傾動させる操作は、使用者自身によって容易に行うことができるものであって、比較的簡単な構造の傾動式車いすを提供することを目的とするものである。
本発明は、手などで回転駆動させる主輪2と、本体フレームの前方部分に設けたキャスタによって本体フレームを支持して走行する車いすに係るものである。
上記目的を達成する請求項1記載の発明は、本体フレーム1の一部にメインアーム4の一部を軸支し、メインアーム4の軸支位置と先端の操作部5の中間位置に主輪2を支持させるとともに、メインアーム4は先端の操作部5を持って前後方向に回動させることによって本体フレームを傾動させる。そして、メインアーム4にはメインアーム4を前方に押し出し、本体フレーム1を前方に傾けた位置でメインアーム4の回動を係止するロック手段を備えることによって、本体フレーム1を傾けた状態に保持することができるものである。
請求項2記載の発明は、本体フレーム1にブラケット6を固定し、このブラケットに対して先端に操作部5を備えたメインアーム4の基端部をブラケットの一部に軸支するものである。そして、請求項1記載の発明と同様、メインアーム4の軸支位置と先端の操作部5の中間位置に主輪2を支持させ、先端の操作部5を持ってメインアーム4を前後方向に回動させることによって本体フレーム1を傾動可能とする。メインアーム4とブラケット6とは、メインアームを前方に押し出し本体フレーム1を前方に傾けた位置でメインアーム4の回動を係止するロック手段を備えることによって、本体フレーム1を傾けた状態に保持することができる。
請求項3記載の発明は、ブラケット6にメインアーム4との軸支位置を中心とする円弧状であって複数位置に係合部分を形成したガイド部7を備え、ガイド部7の係合部分にメインアーム4に備えた係止爪8を係合させることによって、メインアーム4を所定の回動位置に係止させるものである。
請求項4に記載の発明は、ブラケット6のガイド部7に、メインアーム4の右方向の回動に対して係止爪8が係合する係合部分と、メインアーム4の左方向の回動に対して係止爪8が係合する係合部分を形成するとともに、メインアーム4に備える係止爪8は支持軸を中心に左右両側に爪を有し、操作部の操作によって左方向又は右方向に回動させるものである。これにより、使用状況に応じて係止爪8の左右両側の爪8a,8bのいずれかをブラケットの前記係合部分に係合させ、メインアーム4の右方向の回動又は左方向の回動のいずれ方向の回動に対しても、メインアーム4が回動、換言すれば本体フレーム1の傾動を、係止させることができるようにしたことである
請求項5記載の発明は、メインアーム4の先端部分に備える操作部5の構造に係るものである。この操作部5は、メインアーム4に固定した固定部材9に対して押し及び引きの両方の方向に回動するレバー10を有するとともに、メインアーム4の前方及び後方への動作に連動させて、主輪2の回転を防止するブレーキ手段を設けたものである。
請求項6記載の発明は、メインアーム4を常時前方に押し出す方向に付勢する付勢手段、例えばガススプリング11を備えたものである。この付勢手段は、使用者がメインアーム4を前方に押し出す力を補助し、本体フレームの前傾動作すなわち同立ち上がり操作を容易なものとする。
請求項7記載の発明は、本体フレームの後部に通常は接地しない位置に補助キャスタ40を設け、メインアームを前方に倒して主輪を通常の走行位置よりも前方に移動させた状態で本体フレームを後方に傾け、前方のキャスタが浮き上がって後方の補助キャスタ40が接地し、主輪と補助キャスタ40によって本体フレームを後傾させた状態に維持することができるようにしたものである。
請求項1記載の本発明車いすによれば、メインアーム4を回動させることによってメインアームの中間位置に支持されている主輪2が本体フレーム1に対して昇降する。主輪2が昇降すると、本体フレーム1は主輪2と前方のキャスタ3で支持されているため、主輪2の昇降にともなって本体フレーム1が前方又は後方に傾動する。すなわち、メインアーム4を前方に押し出すと、本体フレーム1に対して主輪2が下方に移動することによって前方に傾く。この状態で、メインアームの回動を係止すると、本体フレーム1は前方に傾いた状態を維持し、座っていた使用者は大きく立ち上がる必要がなく容易に立ち上がることができる。また、立った状態から車いすに座る場合にも、立った姿勢から大きく姿勢を変えることなく座面に腰を掛けることができ、その状態でメインアームを後方に引くことによって前方に傾いていた本体フレーム1が後方に傾動し、正常な使用状態に座ることができる。座った状態から立ち上がる場合だけでなく、メインアーム4の係止位置が、本体フレーム1を少し前傾するような位置で係止させるものである場合は、本体フレームの座面に座った使用者の上体をテーブルに近づけ、食事や手作業などに適した姿勢を保持することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1と同じ作用効果を奏するものであるとともに、本体フレーム1に対して傾動機構の一部であるブラケット6を固定するものであるため、本体フレーム1とは別にブラケット6を製造し、これを本体フレーム1に固定することによって能率的に製造することができる効果がある。
請求項3記載の発明によれば、ブラケット6の形状を工夫することによって、メインアーム4を前方に回動させた位置に固定するロック手段を簡単に実現することができるとともに、メインアーム4の係止位置を複数形成することによって、本体フレーム1の傾きが異なる複数位置でロックすることができ、使用者の好みや体格、あるいは各種の使用状態に対応することができる。
請求項4記載の発明によれば、本体フレーム1の前傾及び後傾のいずれに対してもロックさせることができ、その切り替えは、メインアーム4に設けたシーソー運動、すなわち右方向の回動と左方向の回動を行う係止爪8によって実現することができる。これにより、例えば本体フレーム1を前傾させているときに、力が抜けて本体フレーム1が不用意に後方に傾くような危険性や、逆に本体フレーム1が後方に回動した通常使用位置から、前方に傾動してしまうといった危険性を防止することができる。
請求項5記載の発明によれば、メインアーム4を前方に押し出して本体フレーム1を傾けて立ち上がろうとする場合や、着席しようとする場合に、本体フレーム1すなわち車いす全体が不用意に後方に移動し、使用者が転倒するなどの危険を防止することができる。 特に、メインアーム4の操作部5にブレーキレバー12を設けておき、このブレーキレバー12が主輪2を押圧するようにしておくと、メインアーム4の回動分だけ主輪2が前方に回転する。このことは、立ち上がろうとする人の後押しをするように作用し、より一層楽に立ち上がることができる効果を有する。また、座る場合にも車いすが大きく移動してしまうのを防止することができるため、極めて取り扱い易いものとなる効果がある。
請求項6記載の発明によれば、メインアーム4を常時前方へ押し出す付勢力、換言すれば本体フレーム1を持ち上げる力が作用しているため、その分小さな力で傾動操作を行うことができる。このとき、メインアーム4を押し出す付勢力は過大なものではなく、使用者の操作力を補助する程度としておくことによって、力の弱い人でも自力で立ち上がり動作を行うことが可能となる。
請求項7記載の発明によれば、本体フレームを後方に傾斜させることができるようにするため、同じ姿勢を長時間継続することによって疲労する使用者の姿勢を後傾姿勢に変更することができる。この姿勢は、特に体を動かすことが困難で、介護者を必要とする人の場合に仰向けに寝た姿勢を実現し、座面との間に生じる体圧を分散させ、床ずれ状況が発生するのを防止することができるものである。
以下、本発明に係る車いすの好ましい実施形態を、添付の図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る車いす全体の側面図、図2及び図3は本体フレームを前方に傾ける状態を示す車いす全体の側面図、図4は操作部を省略した駆動機構の分解斜視図、図5は操作部の分解斜視図、図6及び図7は操作部の側面図である。
図示実施形態の車いすは、本体フレーム1の左右両側に回転自在の主輪2,2が設けられ、主輪2の外側にハンドリム13が取り付けられているとともに、本体フレーム1の前方位置には本体フレーム1の前方部分を支持し、かつ方向転換を円滑に行うことができるように、キャスタ3が設けられている。したがって、車いすの使用者は、本体フレーム1に形成した座面に腰掛け、左右の主輪2,2に固定されているハンドリム13,13を手で動かして前進又は後退や方向転換を行う。
左右の主輪2の内側には、それぞれ本体フレーム1の傾動駆動機構を設けている。傾動駆動機構の主要部は、本体フレーム1に固定するブラケット6と、ブラケット6に基端を軸支したメインアーム4とで構成している。メインアーム4の先端には、回動操作を行うための操作部5を設けるとともに、ブラケット6との軸支位置と操作部5の中間位置に主輪2、すなわち主輪2のハブ14を支持している。したがって、本体フレーム1は主輪2とキャスタ3とで支持され、メインアーム4を前方に回動させることによって主輪2はメインアームの回動軌跡に沿って前下方に移動し、図2及び図3に示すように本体フレーム1を前方に傾動させることができる。このとき、前方に移動する主輪2と前方のキャスタ3が衝突しないように、キャスタ3を主輪2よりも内側に寄せて配置している。メインアーム4に主輪を取り付けるための構造として、図示例ではメインアーム4の中間部分に略三角形の幅広部4aを設け、この幅広部4aに穿設した取付け孔18にハブ14のハブ軸14aをネジ止めしている。
なお、従来の車いすでは、キャスタの真後ろに主輪を位置させているのに対し、前記したように本発明に係る実施形態では、主輪とキャスタが衝突しないようにキャスタを内方に寄せている。キャスタを内方に寄せるには、特別に本体フレームを設計することもできるが、既存の本体フレームを利用し、キャスタ取付け位置に内方に向けて金具を装着し、該金具にキャスタを取り付けることもできる。この場合、既存の本体フレームを利用することができる。
本体フレーム1に固定するブラケット6は、図4に示すように略四分の一円形状に形成し、全体の中央上部に穿設したボルト孔19部分において、ボルト16を用いて本体フレーム1に固定するとともに、前後二箇所においてU字ボルト17,17を使用して該部分を本体フレーム1に固定する。U字ボルト17,17を使用する前後二箇所の固定は、固定位置に長孔18,18を設けることによって位置調整が可能な状態としている。このようにブラケット6は、中央位置と前後位置の三箇所で本体フレーム1に固定することによって、本体フレーム1にしっかりと固定している。
ブラケット6には、前記メインアーム4との軸支位置を中心とする円弧状のガイド部7を設けるとともに、ガイド部7よりも内径部分に、ガイド部7と同心の副ガイド部20 を設け、主輪1のハブ14、具体的にはハブ軸14aが副ガイド部20に沿って移動するようにしている。もっとも、副ガイド部20は、ブラケット6自体の強度を向上させる構造部分である。円弧状のガイド部7の外周縁には、その複数位置に配置した係合段部21a,21b・・・によって構成する係合部分21を設けている。この係合部分21の係合段部21a,21b・・・は、メインアーム4に設けた係止爪8が係合することによってメインアーム4を所定の回動位置に保持する。
メインアーム4には、上記ガイド部7に形成した係合部分21に係合するための係止爪8を設けている。この係止爪8は、メインアーム4に穿設した取付け孔22にビス23によって軸支し、該軸支した係止爪8の爪8a又は8bが係合し、メインアーム4を所定の回動位置に保持させるものである。すなわち、係止爪8は左右両側に爪8a,8bを備え、ビス23による軸支位置を中心としてシーソー運動するものであって、一方の爪8aがいずれかの係合段部に係合する場合はメインアーム4が後方に回動するのを防止し、他方の爪8bがいずれかの係合段部に係合した場合は、メインアーム4が前方に回動するのを防止する。
シーソー運動が可能な係止爪8の動きは、メインアーム4の先端部分に配置した操作部5の動きに連動して回動するように取り付けられている。すなわち、係止爪8の左右上部にそれぞれバネ24と25の一端をビス26,27によって取付け、一方のバネ24は他端を連結杆29の一端に取り付けている。連結杆29の他端は、メインアーム4の先端に配置する操作部に連結され、メインアーム4を押し出す動作に連動して下方に移動するように構成している。他方のバネ25の他端は、ビス30によってメインアーム4の定位置に取り付けられ、一定の力で引っ張っている。上記逆止機構は、図示実施形態以外に、ラチェット機構など他の逆止構造を採用することもできる。
メインアーム4は、ブラケット6に沿って円滑に移動するようにブラケット6との間にガイド手段を設けている。図示実施形態では、メインアーム4の幅広部4aと略同形のガイド板31をブラケット6の内側面に配置し、メインアームの幅広部4aとガイド板31でブラケット6を挟むことによってガイド手段としている。ブラケット6を挟んでガイド板31を取り付けるには、両者をボルト32,33で締め付け固定する。締め付け固定するに際し、例えばボルト及びハブ軸14aにスリーブ状のスペーサ34,35,36を介在させて、ナットで締め付けることによって一定間隔を保持させ、メインアーム4を円滑に動かせるようにする。スペーサ34〜36は、ガイド部7の内周縁及び副ガイド部20の外周縁に対するガイドローラとして機能させることができる。メインアーム4とブラケット6のガイド手段は、上記構造以外にガイド溝を設けるなどの構造も考えられる。図4に示すガイド板31は、メインアームの広幅部4aと全く同形ではなく、突出部を形成することによってメインアーム4に面方向の力が作用したときに抵抗として作用するフリクションを減じるようにしている。また、メインアーム4は、ブラケットに対してタイトな状態でガイドされるのではなく、ある程度ルーズで、メインアームの作動に対して余分な力、ブレーキが作用しないようにするのが好ましい。
ブラケット6とメインアーム4には、メインアーム4を常時前方に押し出す方向に作用する付勢手段を設ける。付勢手段として、図示例ではガススプリング37を採用している。すなわち、ガススプリング37のヘッド37aをメインアーム4の中間位置に連結するとともに、基端部37bをブラケット6の左端上部に連結している。メインアーム4の中間位置には、複数の取付け孔38,38を設け、任意の取付け孔38に連結させることによって、使用者の体重、体力や好みに応じて作用する力を調節するとともに、ブラケット6の左端上部には長孔39を設け、長孔39の範囲で取付け位置を変更することができるようにしている。ガススプリング37による付勢力は、本体フレームを前方に傾ける方向に作用するものであるため、使用者が立ち上がる場合にもこれを補助するように作用する。一方で、この力が過大であると、立ち上がる場合にバランスを崩す可能性があるため、あまり大きな付勢力とするのは好ましくない。付勢手段として、図示例ではガススプリングを採用しているが、シリンダーやバネなど任意の付勢手段を選定することが可能である。
メインアーム4の基端には、略90度上方に折曲させた方向の延長部4bを設け、その先端に補助キャスタ40を取り付けている。この補助キャスタ40は、図9に示すように本体フレーム1を後方に傾けた姿勢をとることができるようにするものである。本体フレーム1を後方に傾けて補助キャスタ40を接地させる場合は、前方のキャスタ3が浮き上がり、主輪2と補助キャスタ40が接地する。補助キャスタ40を取り付けた支持杆は、二箇所の長孔で固定することによって、取付け位置や方向を調整することができるようにしている。
メインアーム4の先端部分に設ける操作部5の具体的な構造は、図5から理解することができる。メインアーム4の先端部分に形成した二つの長孔41,42を利用して固定部材9を固定し、この固定部材9に対して回動片43を回動自在に取り付ける。固定部材9は、上端位置の取付け孔45を中心とする円弧部9aの下位置に取付け孔46を配置し、取付け孔45と46にビス47と48を用いてメインアーム4に固定する。下位置の取付け孔47に対しては、固定部材9をメインアーム4に直接固定するものであるが、上位置の取付け孔45にビス48で固定部材9を固定するに際し、スリーブ49を回動片43の貫通孔50に嵌め込み、回動片43を挟んで締め付けることによって、回動片43を自由に回動させることができる状態で固定部材9をメインアーム4に固定している。
固定部材9の下位置にある取付け孔46の側方にはピン孔51を穿設し、スリーブ53を装着するビス52によって、略L字形に形成したブレーキレバー12の先端部分に軸支する。回動片43は全体を略三角形に形成し、その中央部分に前記貫通孔50を配置するとともに、下辺部分に二つのガイドピン54,55を取り付けている。そして、回動片43を貫通させたガイドピン54,55の先端が、前記固定部材9の円弧部9aに内接することによって、回動片43が一定の角度範囲を回動することができるようにしている。回動片43の一側縁(図面上の左側縁)に折曲部56を形成し、この折曲部56にレバー10を取り付けている。また、回動片43の他側縁(図面上の右側縁)には、外方に向けて突出片57を形成し、その先端部分に穿設した連結孔58に、先に述べた係止爪8に連動する連結杆29の一端を支持させている。
一端がビス52によって軸支されるブレーキレバー12には、軸支位置であるビス孔59から一定寸法離れた位置にビス孔60を設け、このビス孔60に扇形カム61を軸支している。すなわち、扇形カム61の円弧中心部分に穿設した取付け孔62にスリーブ63を嵌め込むことによって回動自在とした状態でビス64を貫通させ、その先端を前記ビス孔60に螺着している。扇形カム61の外周部分には二箇所に係合凹部65,66を形成してある。係合凹部65,66は、前記回動片43に設けたガイドピン54,55にそれぞれ係合するものである。
扇形カム61を取り付けるビス64には、コイルバネ67の下端を支持させるとともに、略三角形に形成する回動片43の上端部分にビス68を取付け、コイルバネ67の上端を支持させている。これにより、ブレーキレバー12はコイルバネ67の力によって、図6に示すように常時上方に引き上げられブレーキが掛からない状態に維持される。したがって、通常の移動の使用状態においては支障を生じることがない。
図1に示す通常の走行可能な状態から、本体フレーム1を前方に傾動させるには、レバー10を握って前方に押し出す。レバー10を前方に押し出すと、図6に矢印で示すように操作部5において回動片43がビス48による軸支部分を中心として図7に示す状態に回動し、回動片43に取り付けられたピン54,55のうちのピン55が回動しながら下方に移動する。このとき、ピン55は扇形カム61の係合凹部66に係合していることから、扇形カム61は回動しながら下方に押し下げられる。扇形カム61は、ビス64によってブレーキレバー12のビス孔60に固定されているため、ブレーキレバー12のビス孔60位置が下方に移動し、図7に示すように、ブレーキレバー12の折曲部が下方に移動し、主輪2の表面に押し付けられて主輪の回転が阻止される。
上記、主輪の回転が阻止された状態でメインアーム4を前方に倒していくと、メインアーム4の中間位置、すなわち主輪2の取り付け位置が本体フレーム1の下方に移動する。このことは、主輪2が接地しているため本体フレーム1の後部が持ち上げられるとともに、メインアームによる主輪の回動分だけ前方に移動し、使用者の立ち上がり動作を補助することになる。本体フレーム1の後部が持ち上げられると、図2に示すように本体フレーム1全体が前方に傾く。さらにメインアーム4を前方に押し出すと、本体フレーム1は一層傾き、図3に示すように、本体フレーム1に取り付けられているステップ69が接地するまで傾動し、この状態でメインアーム4の回動を係止させると、車いすの使用者は、半ば立ち上がった姿勢となっており、容易に立ち上がることができる。
図7に示すように、レバー10を前方に押し出し、回動片43が図面上右方向に回動した位置では、回動片43に形成した突出片57が下方に移動し、突出片57に形成した連結孔58に支持されている連結杆29を押し下る。連結杆29が押し下げられると、バネ24を介して連結されている係止爪8が図面上左方向に回動し、係止爪8の左方向の爪8aがブラケット6のガイド部7に形成されている係合段部に係合し、メインアーム4の逆方向の回動、すなわち、メインアーム4の左方向への回動を防止する。これにより、本体フレームの傾動状態を安定的に維持し、使用者は傾けた状態の車いすを安心して使用することができる。
立った姿勢から車いすに着席する場合は、前記場合とは逆に本体フレーム1に軽く腰掛けて、メインアーム4のレバー10を後方に倒す。レバー10を後方に倒すと、図7に示す状態から図6に示す状態を経て、図7に示す状態とは逆に回動片43が左方向に回動される。回動片43が左方向に回動されると、扇形カム61の係合凹部65がガイドピン54に係合した状態でブレーキレバー12が下方に押し下げられ、ブレーキレバー12が主輪の回転を防止する状態でメインアーム4を後方に回動させ、前方に傾動させた本体フレーム1を、走行の使用状態である水平状態に戻すことができる。ただし、このときは回動片43が前記場合とは逆に回動し、突出片57が上方に引き上げられる状態であるため、連結杆29を介して係止爪8が引き上げられ、係止爪8が図面上右方向に回動し、係止爪8の右側の爪8bがブラケット6のガイド部7に形成されている係合段部に係合し、メインアーム4の逆方向の移動、すなわち、メインアーム4の右方向への回動を防止する。
以上述べたように係止爪8のシーソー運動は、連結杆29の移動によって回動方向が変更されるものであるが、係止爪8の左右両側には、それぞれバネ24と25によって支持されているものであるため、バネ24と25の弾性力のバランスによって円滑にシーソー運動、すなわち左右に回動するように設定される。
メインアーム4をどの回動位置で係止させるがことができるようにするかは、使用者が必要とする姿勢や、使用者の体力を勘案して自由に決定すべき事項であり、ブラケット6の係合部分21の形状によって決定される。図8は、係合部分21を拡大して示す側面図である。図8に示す実施形態では、切欠構造によって複数の係合段部21a,21b,21c,21d,21e,21fが形成してある。上記複数の係合段部のうち、21a,21d,21eは、メインアーム4が図面の左方向に回動するのを係止させるものであって、本体フレーム1を前方に傾動させた状態を維持するために機能する。そして、係止爪8の爪8aを係合させる係合段部によって本体フレームの傾きを変化させる。例えば、係合段部21aは本体フレーム1を僅かにリフトした状態であって食事時に使用し、係合段部21d,21eは立ち上がるときに使用する。
係合段部21b,21c,21fは、メインアーム4が前方(図面の右方向)に回動するのを防止するために機能する係合段部である。係合段部21bは、人が乗らない場合にガススプリング11の力によって本体フレーム1がリフトされてしまうのを防止するとともに、係合段部21cと21fは本体フレーム1全体を、図9に示すように例えば介護者が本体フレーム全体を後傾させるティルト状態の場合に、本体フレーム1が前方に回動してしまうのを防止するために使用する。21cと21fは異なった傾斜角度を維持することを可能とするものである。係合段部の形状や数は自由に設計することができるとともに、ロック構造として爪以外の方法で任意所定位置に係止させるようにすることも可能である。
図示実施形態では、本体フレーム1にブラケット6を固定し、このブラケット6に対してメインアーム4を軸支する構成としているが、本体フレームそのものにメインアーム4を軸支し、本体フレーム1にメインアーム4の係止手段を設けるように構成することも可能である。
図1は、本発明に係る車いす全体の側面図、 図2は、本体フレームを前方に傾ける中間位置の状態を示す車いす全体の側面図、 図3は、本体フレームを前方に大きく傾けた状態を示す車いす全体の側面図、 図4は操作部を省略した駆動機構の分解斜視図、 図5は操作部の分解斜視図、 図6は走行時の状態を示す操作部の側面図で、 図7は本体フレームをリフトする状態の操作部の側面図、 図8は、係合部分21を拡大して示す側面図ブラケットのみの側面図、 図9は、本体フレームを後傾させるティルト状態を示す車いす全体の側面図。
符号の説明
1…本体フレーム、 2…主輪、 3…キャスタ、 4…メインアーム、 4a…幅広部、4b…延長部、 5…操作部、 6…ブラケット、 7…ガイド部、 8…係止爪、 8a,8b…爪、9…固定部材、 9a…円弧部、 10…レバー、 11…ガススプリング、 12…ブレーキレバー、 13…ハンドリム、 14…ハブ、 14a…ハブ軸、 15,16…ボルト、 17…U字ボルト、 18…取付け孔、 19…ボルト孔、 20…副ガイド部,21…係合部、 21a,21b,21c,21d,21e, 21f…係合段部、 22…取付け孔、 23…ビス、 24,25…バネ、 26,27…ビス、 29…連結杆、 30…ビス、 31…ガイド板、 32,33…ボルト、 34,35,36…スペーサ、 37…ガススプリング、 37a…ヘッド、 37b…基端部、 38…取付け孔、 39…長孔、 40…補助キャスタ、 41,42…長孔、 43…回動片、 45,46…取付け孔、 47,48…ビス、 49…スリーブ、 50…貫通孔、 51…ピン孔、 52…ビス、 53…スリーブ、 54,55…ガイドピン、 56…折曲片、 57…突出片、 58…連結孔、 59,60…ビス孔、 61…扇形カム、 62…取付け孔、 63…スリーブ、 64…ビス、 65,66…係合凹部、 67…コイルバネ、 68…ビス、 69…ステップ。

Claims (7)

  1. 回転駆動させる主輪と、本体フレームの前方部分に設けたキャスタによって本体フレームを支持して走行する車いすにおいて、
    本体フレームの一部にメインアームの一部を軸支し、該メインアームの軸支位置と先端の操作部の中間位置に主輪を支持させるとともに、メインアームは先端の操作部を持って前後方向に回動させることによって本体フレームを傾動させ、メインアームを前方に押し出し本体フレームを前方に傾けた位置でメインアームの回動を係止するロック手段を備えたことを特徴とする車いす。
  2. 回転駆動させる主輪と、本体フレームの前方部分に設けたキャスタによって本体フレームを支持して走行する車いすにおいて、
    本体フレームにブラケットを固定し、先端に操作部を備えたメインアームの基端部をブラケットの一部に軸支し、該メインアームの軸支位置と先端の操作部の中間位置に主輪を支持させメインアームは先端の操作部を持って前後方向に回動させることによって本体フレームを傾動させるとともに、メインアームとブラケットの間にはメインアームを前方に押し出し本体フレームを前方に傾けた位置でメインアームの回動を係止するロック手段を備えたことを特徴とする車いす。
  3. ブラケットにはメインアームとの軸支位置を中心とする円弧状であって複数位置に係合部分を形成したガイド部を備え、該ガイド部の係合部分にメインアームに備えた係止爪を係合させることによって、メインアームの回動を係止することを特徴とする請求項2記載の車いす。
  4. ブラケットのガイド部に、メインアームの右方向の回動に対して係止爪が係合する係合部分と、左方向の回動に対して係止爪が係合する係合部分を形成するとともに、メインアームに備える係止爪は支持軸を中心に左右両側に爪を有し、操作部の操作によって左方向又は右方向に回動させ、左側の爪と右側の爪のいずれかをブラケットの前記係合部分に係合させることを特徴とする請求項3記載の車いす。
  5. メインアームの先端部分に備える操作部は、メインアームに固定した固定部材に対して押し及び引き方向に回動するレバーを有するとともに、メインアームの前方及び後方への動作に連動して主輪の回転を防止するブレーキ手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車いす。
  6. メインアームを常時前方に押し出す方向に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車いす。
  7. 本体フレームの後部に通常は接地しない位置に補助キャスタを設け、メインアームを前方に倒して主輪を通常の走行位置よりも前方に移動させた状態で本体フレームを後方に傾け、前方のキャスタが浮き上がって後方の補助キャスタが接地し、主輪と補助キャスタによって本体フレームを後傾させた状態に維持することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の車いす。
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