JP4204398B2 - 石英ガラスの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質石英ガラス体を熱処理して得られる石英ガラスの製造方法に関する。
【0002】
【関連技術】
合成石英ガラスの製造は、主にハロゲン化珪素の火炎加水分解により得られた多孔質体を、高温で緻密化して製造する方法がよく知られている。このようにして得られる合成石英ガラス体は、火炎加水分解工程を経ているため、多孔質体内に多量の水酸基を含んでいる。石英ガラスの水酸基が多量に存在すると、ガラスの粘度や耐熱性が下がり、1000℃以上で使用される半導体工業用石英ガラス治具用途としては、変形を起こすため好ましくない。
【0003】
この対策として、特許文献1では、ガラス形成原料を熱酸化又は加水分解して、支持棒の端面に二酸化珪素(SiO2)を主成分とするガラス形成物質を付着させ、多孔質ガラスを作製し、この多孔質ガラス燒結体を800℃〜1000℃でハロゲン元素を含むガラス形成原料ガスにさらした後、透明ガラス化して、無水ガラス母材を作製することを開示している。ガラス原料としては、SiCl4、SiBr4、GeCl4、BBr3、POCl3、PCl3等を例示している。
【0004】
【特許文献1】
特開昭54−127914号公報
【特許文献2】
特開平4−254433号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の方法によって得られる合成石英ガラスは、不純物が少ないことから、半導体製造工程において使用される天然水晶を原料とする石英ガラス素材に代わるものとして期待されてきたが、高温製造工程における変形が大きな欠点として認識されてきた。
【0006】
また、従来、黒色石英ガラスを製造する方法としては、酸化銅、二酸化マンガン、三二酸化クロム、三二酸化鉄、及び五酸化バナジウム等の金属酸化物類を添加することにより黒色に着色する方法が知られている(特許文献2等)。しかしながら、黒色化剤を用いた方法では、完全に均一な黒色ガラスを得ることが困難であった。
【0007】
本発明の目的は、天然石英ガラス並の高温粘度特性を有し、高温環境下にあっても変形し難い合成石英ガラスの製造方法並びにその石英ガラスの製造方法により容易に得られる高粘度の透明石英ガラス体及び黒色石英ガラス体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
従来の製造方法によって得られる合成石英ガラスは、加水分解反応を伴うため、得られる多孔質体中に多量の水酸基を含む。この水酸基は、ガラスの粘度を下げ、半導体工業用分野に使用される石英素材としては、好ましくないため、通常、上記したように、塩素系のガスを使用して、多孔質体中の水酸基と反応させて除去する脱水処理が行われている。しかしながら、塩素系のガスを使用する脱水処理によって、多孔質体中には相当量の塩素が残ることになる。
【0009】
本発明者らは、鋭意研究の結果、多孔質体中に残留する塩素が、加熱処理して緻密化した石英ガラスの高温での粘度を下げる一因となっていることを見出した。さらに、高温での粘度を上げるには、多孔質体中の脱水処理から緻密工程に入るまでの間に、脱水を完全に実施するとともに、残留する塩素濃度を粘度に対する影響がでないレベルまで低減すればよいことを見出した。また、本発明者らは、水酸基を含むシリカ多孔質ガラスとハロゲン化シランを除く揮発性珪素化合物、特に窒素を含む珪素化合物とを反応させる際の反応温度に応じて、容易に透明及び黒色石英ガラスを得ることができることを見出した。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の石英ガラスの製造方法は、水酸基を含むシリカ多孔質ガラス体を、ハロゲン化シランを除く揮発性珪素化合物雰囲気中で気相反応させた後、焼成して緻密なガラス体とすることを特徴とする。
【0011】
前記揮発性珪素化合物が、窒素を含む珪素化合物であることが好ましい。
【0012】
前記窒素を含む珪素化合物としては、シラザン及びオルガノシラザンからなる群から選択された少なくとも1種の化合物が好ましく、ヘキサメチルジシラザンが更に好ましい。
【0013】
本発明の石英ガラスの製造方法において、上記気相反応を100℃以上800℃以下の反応温度で行った後、1300℃以上1900℃以下で焼成することにより、透明なガラス体を得ることができる。
【0014】
また、本発明の石英ガラスの製造方法において、上記気相反応を800℃を超え1300℃以下の反応温度で行った後、1300℃以上1900℃以下で焼成することにより、緻密化した黒色ガラス体を得ることができる。
【0015】
本石英ガラス体は、上記石英ガラスの製造方法で製造される石英ガラス体である。
【0016】
本透明石英ガラス体は、水酸基を含むシリカ多孔質ガラス体を、ハロゲン化シランを除く揮発性珪素化合物、好ましくは窒素を含む珪素化合物、より好ましくはシラザン及びオルガノシラザンからなる群から選択された少なくとも1種の化合物、さらに好ましくはヘキサメチルジシラザン、雰囲気中で気相反応させた後、焼成して緻密なガラス体とすることを特徴とする上記石英ガラスの製造方法において、上記気相反応を100℃以上800℃以下の反応温度で行った後、1300℃以上1900℃以下で焼成することにより得られる透明石英ガラス体であって、含有される窒素の濃度が1ppm以上300ppm以下及び含有される炭素の濃度が300ppm以下であり且つ水酸基の濃度が1ppm未満及び塩素の濃度が30ppm未満であることを特徴とする。
【0017】
本黒色石英ガラス体は、水酸基を含むシリカ多孔質ガラス体を、ハロゲン化シランを除く揮発性珪素化合物、好ましくは窒素を含む珪素化合物、より好ましくはシラザン及びオルガノシラザンからなる群から選択された少なくとも1種の化合物、さらに好ましくはヘキサメチルジシラザン、雰囲気中で気相反応させた後、焼成して緻密なガラス体とすることを特徴とする上記石英ガラスの製造方法において、上記気相反応を800℃を超え1300℃以下の反応温度で行った後、1300℃以上1900℃以下で焼成することにより得られる緻密化した黒色ガラス体であって、含有される炭素の濃度が300ppmを超え50000ppm以下であり且つ水酸基の濃度が1ppm未満及び塩素の濃度が30ppm未満であることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、これらの実施の形態は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
【0019】
本発明の石英ガラスの製造方法によれば、ハロゲン化珪素の火炎加水分解で得た水酸基を含むシリカ多孔質ガラス体とハロゲン化シランを除く揮発性珪素化合物を気相反応させた後、焼成して緻密なガラス体を得ることができる。
【0020】
上記ハロゲン化シランを除く揮発性珪素化合物(反応ガス)としては、Si−X結合を有さない揮発性珪素化合物(ただし、X=F,Cl,Br及びI)であれば特に限定されないが、窒素を含む珪素化合物を用いることが好ましく、シラザンやオルガノシラザン等のSi−N結合を有する珪素化合物がより好ましく、ヘキサメチルジシラザン等のオルガノシラザンがさらに好ましい。
【0021】
本発明で用いられる揮発性珪素化合物としては、具体的には、酢酸珪素、オルガノアセトキシシラン(例えば、アセトキシトリメチルシラン等)、メタ珪酸、シラン(例えば、モノシラン、ジシラン、トリシラン等)、オルガノシラン(例えば、メチルシラン、テトラメチルシラン、トリメチルプロピルシラン、アリルトリメチルシラン、ジメチルシラン、テトラエチルシラン、トリエチルシラン、テトラフェニルシラン等)、オルガノポリシラン(例えば、ヘキサメチルジシラン、ヘキサエチルジシラン等)、オルガノシラノール(例えば、トリメチルシラノール、ジエチルシランジオール等)、トリメチル(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)シラン、トリメチル(メチルチオ)シラン、アジドトリメチルシラン、シアノトリメチルシラン、(エトキシカルボニルメチル)トリメチルシラン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、シロキサン(例えば、ジシロキサン、トリシロキサン等)、オルガノシロキサン(例えば、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン、オクタメチルスピロ[5.5]ペンタシロキサン等)、シラザン(例えば、ジシラザン、トリシラザン等)、オルガノシラザン(例えば、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、ヘキサフェニルシラザン、トリエチルシラザン、トリプロピルシラザン、トリフェニルシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン、ヘキサエチルシクロトリシラザン、オクタエチルシクロテトラシラザン、ヘキサフェニルシクロトリシラザン等)、アルコキシシラン(例えば、テトラメトキシシラン、トリメトキシメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、メトキシトリメチルシラン、トリメトキシフェニルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、テトラエトキシシラン、トリエトキシメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、トリエトキシフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、トリメトキシヘキシルシラン、トリエトキシヘキシルシラン、トリメトキシデシルシラン、トリエトキシデシルシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ヘプタデカトリフルオロデシルトリメトキシシラン等)、アロキシシラン(例えば、トリメチルフェノキシシラン等)、オルガノシランカルボン酸(例えば、トリメチルシリルプロピオン酸、トリメチルシリル酪酸等)、オルガノシランチオール(例えば、トリメチルシランチオール等)、オルガノシリコンイソシアナート(例えば、トリメチルシリコンイソシアナート、トリフェニルシリコンイソシアナート等)、オルガノシリコンイソチオシアネート(例えば、トリメチルシリコンイソチオシアナート、フェニルシリコントリイソチオシアナート等)、オルガノシルチアン(例えば、ヘキサメチルジシルチアン、テトラメチルシクロジシルチアン等)、オルガノシルメチレン(例えば、ヘキサメチルジシルメチレン、オクタメチルトリシルメチレン等)などが挙げられる。上記揮発性珪素化合物は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0022】
また、上記シリカ多孔質ガラス体に反応ガスを供給するに先立ち、シリカ多孔質ガラス体を減圧雰囲気で反応温度近傍で余熱するのが好ましい。多孔質ガラス体を反応ガスと反応させた後、減圧下で焼成することが好適である。さらに上記シリカ多孔質ガラス体として、ゾルゲル法によって得られた多孔質体を用いることができる。
【0023】
以下に、本発明の石英ガラスの製造方法において、反応ガスとして使用するガスとして、ヘキサメチルジシラザン:[(CH3)3Si]2NHを用いた態様を例に詳細に説明する。まず、公知の方法でテトラクロロシランを加水分解してシリカ微粒子を堆積させて多孔質体を作る。この多孔質体を電気炉内に設けられた石英ガラス製の炉心管内にセットし、所定の温度まで昇温する。このとき多孔質体を反応温度近傍で一定時間保持することにより多孔質体に吸着している水分を除くことが好ましい。
【0024】
次にヘキサメチルジシラザン蒸気を窒素ガスで希釈しながら流し、多孔質体と結合している水酸基とヘキサメチルジシラザンとを反応させる。このとき下記式(1)のような反応が起こると考えられる。
【0025】
【化1】
【0026】
反応の終了した多孔質体を1×10−3mmHg以下の減圧雰囲気内に移し加熱する。反応温度が、100〜800℃の温度では、反応終了後、多孔質体をこの温度範囲で減圧排気し、ついで1300〜1900℃の温度で緻密化することによって、透明な石英ガラス体が得られる。加熱温度が約800℃を超えると、多孔質体中に残留したシラザンガスが分解して、遊離炭素を多量に生成し、その後の減圧下での加熱においてもガラス体中に残留して、得られた石英ガラスは黒色に着色する。いずれの場合も、多孔質体中に残留したSi−N−[(CH3)3Si]2は、Si−N又はSi−Cを一部形成し、粘度の向上に寄与する。
【0027】
【実施例】
以下に本発明の実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、この実施例は例示的に示されるもので、限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
【0028】
(実施例1〜4)
テトラクロロシランの火炎加水分解によって得た、直径100mmの柱状をした石英ガラスの多孔質体約1kgを、電気炉内に装着された石英ガラス製の炉心管(直径200mm)内にセットした。次いで、炉心管内を排気した後、500℃に加熱し、この温度で60分間予熱した。その後反応温度まで昇温し、多孔質体中の水酸基と反応ガスとしてヘキサメチルジシラザンガス蒸気をN2ガスで希釈しながら供給し、反応させた。加熱は、表1に示した反応温度にて、表示された反応時間の間その温度にて保持して行った。なお、N2ガスの流量は1mol/hrである。反応終了後、処理された多孔質体を真空炉内に移し、800℃に昇温し、1×10−3mmHg以下に減圧後、1時間保持し、さらに1600℃に昇温して緻密化された石英ガラスを得た。
【0029】
【表1】
【0030】
(比較例1〜3)
比較例1として、反応ガスに従来の塩素ガスを用いて脱水反応を行った。比較例2として、反応ガスとしてトリクロロメチルシランを用いて脱水反応を行った。比較例3は、反応ガスを使用しないでN2ガス雰囲気下で多孔質体の焼成を行ったものである。多孔質体と反応ガスとの反応を表1に示す通りにした以外は、実施例1〜4と同様の処理条件にて緻密化された石英ガラスを得た。
【0031】
天然品として、天然水晶を酸水素火炎により溶融して石英ガラスとしたものを用いた。
【0032】
得られた石英ガラス中に残留する水酸基(OH)及び塩素(Cl)をそれぞれ赤外分光光度法及び比濁塩素分析法を用いて測定し、炭素(C)及び窒素(N)をそれぞれ燃焼−赤外線吸収法及び水蒸気蒸留−中和滴定法で測定した。さらに1280℃に加熱してビームベンディング法によりその温度における粘度を測定した。また、目視により石英ガラスの色を判別した。その結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
表2に示したように、実施例1〜4で得られた石英ガラスの高温時の粘度は、いずれも天然水晶を原料とする天然石英の粘度に比較して、同程度ないしそれ以上であって、高温環境下にあっても変形し難いものであった。これに対して、比較例1の石英ガラスは、脱水は充分になされていたが、塩素の残留濃度が高く、比較例2の石英ガラスは、脱水は充分になされていたが、塩素の残留濃度が数百ppm確認された。比較例3の石英ガラスは、真空での焼成の為、多少減少してはいるものの水酸基が残留していた。比較例1〜3で得られた石英ガラスの高温時の粘度は、天然石英に比較して、明確に低い値を示した。また、表2に示したように、反応温度300℃(実施例1)、500℃(実施例2)及び700℃(実施例3)では透明な石英ガラス体が得られ、反応温度1000℃(実施例4)では黒色の石英ガラス体が得られた。
【0035】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、水酸基を含むシリカ多孔質ガラス体を、窒素を含む珪素化合物雰囲気中で気相反応させた後焼成して緻密なガラス体とすることによって、天然水晶を原料とする天然石英ガラスと同等の高温時の粘度を有し、高温環境下において変形し難い透明及び黒色の合成石英ガラスを容易に得ることができる。
Claims (6)
- 水酸基を含むシリカ多孔質ガラス体を、ハロゲン化シランを除く揮発性珪素化合物雰囲気中で気相反応させた後、焼成して緻密なガラス体とすることを特徴とする石英ガラスの製造方法。
- 前記揮発性珪素化合物が、窒素を含む珪素化合物であることを特徴とする請求項1記載の石英ガラスの製造方法。
- 前記窒素を含む珪素化合物が、シラザン及びオルガノシラザンからなる群から選択された少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項2記載の石英ガラスの製造方法。
- 前記オルガノシラザンが、ヘキサメチルジシラザンであることを特徴とする請求項3記載の石英ガラスの製造方法。
- 前記気相反応を100℃以上800℃以下の反応温度で行った後、1300℃以上1900℃以下で焼成して透明なガラス体を得ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の石英ガラスの製造方法。
- 前記気相反応を800℃を超え1300℃以下の反応温度で行った後、1300℃以上1900℃以下で焼成して、緻密化した黒色ガラス体を得ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の石英ガラスの製造方法。
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