JP4202207B2 - 凝集分離装置 - Google Patents

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Description

この発明は、水処理分野に関し、より詳細には原水中の懸濁成分を不溶性の粒状物質のまわりに凝集させてフロックとし、このフロックを粒状物質と共に沈降させて処理水を得る凝集分離装置に関するものである。
従来の凝集分離装置は、凝集スペース、沈降スペース、スラッジ回収タンクおよびスラッジ/砂分離器を限定する一連の相互連結室を含んでいる。凝集スペースは混合室を含み、ここでは未処理液体に凝集剤と細砂が付加され、未処理液体内に含まれているコロイドが不安定化される。さらに凝集スペースは中間凝集室を含み、ここでは不安定化されたコロイドが細砂の粒子のまわりに凝集する。なお、混合室内には、未処理液体を供給するパイプと、凝集剤を供給するパイプと、分離器から細砂を供給するパイプが通じている。混合室はそれぞれ攪拌装置を含んでいる。
沈降スペースは分離板装置を備えた室を含んでいる。この室の上部には、清澄化された液体を除去するためのパイプと結合する液体取出し手段が備えられている。さらに、分離板装置の下側に収集されたスラッジを除去するためのスラッジ除去手段が、スラッジをスラッジ回収タンクに運ぶために備えられている。スラッジ回収手段と分離器は、ポンプ手段を備えたパイプによって連結され、細砂を含んだスラッジがスラッジ回収手段から分離器に送られるようになっている。分離器は実際には液体サイクロンから成り、その取出口からスラッジが細砂を含まずに一方のパイプに排出され、再生された細砂は混合室に他方のパイプによって回収される(例えば、特許文献1参照)。
特許第2634230号(第3頁第17−29行、第1図)
従来の凝集分離装置には、コロイドを細砂のまわりに凝集させてフロックを形成し、細砂の重さによって沈降速度や処理能力を上昇させるという利点がある。しかし、細砂を液体サイクロンによって混合室に回収する際に、本来の細砂よりも重い大きな砂が細砂に混入することがある。また、未処理液体が例えば合流式下水道である場合にも、雨水と共に大きな砂が混合室に流入することがある。したがって、従来の凝集分離装置では、細砂よりも重い大きな砂が流入した場合に次のような問題点が発生する。
(a)大きな砂はフロックを凝集させる核とならないばかりでなく、逆にフロックを破壊することがあり、処理速度を低下させる。
(b)大きな砂が細砂と共に循環しながら内部に蓄積し、処理能力を低下させる。
(c)大きな砂を循環させるためにポンプ手段の吐出圧力を上昇させる必要性が生じ、運転コストを上昇させる。
(d)大きな砂はパイプを閉塞させ易く、処理能力を低下させるばかりでなく保守作業量を増加させる。
(e)大きな砂が細砂と同等の粒子であっても、増加して循環すると上記(b)〜(d)に記載の内容と同様になる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、大きな粒状物質が流入した場合でも、粒状物質の大きさを所定範囲内に収めて処理速度や処理能力を良好に維持することができる凝集分離装置を得ることにある。
この発明に係る凝集分離装置は、無機凝集剤が注入された原水に添加物を注入して撹拌する注入撹拌室、該注入撹拌室から流入する混合物を撹拌するフロック形成室、該フロック形成室から流入する混合物を沈殿分離する固液分離室、および該固液分離室で分離した沈殿物から粒状物質を回収する粒状物質回収サイクロンからなる凝集分離装置において、
前記フロック形成室から混合物を引き抜く引抜用ポンプと、該引抜用ポンプで引き抜いた混合物から粒状物質を排除する粒状物質排除サイクロンと、前記フロック形成室の混合物の濃度を測定する濃度測定と、該濃度測定で測定した混合物の濃度に基づき前記引抜用ポンプおよび前記粒状物質排除サイクロンを制御するコントローラとを備えているものである。
この発明は、粒状物質排除手段を備えているので、被処理水に大きな粒状物質が含まれていても、濃度測定手段の測定結果に基づいて被処理水から大きな粒状物質を排除することができ、粒状物質の粒度の分布を管理することができる。したがって、形成したフロックが大きな粒状物質によって破壊されることがないので、フロックの沈降速度すなわち処理速度を良好に維持することができる。また、大きな粒状物質が内部に蓄積することがないので、処理能力を良好に維持することができる。さらに、循環ラインの圧力を高める必要もなく、循環ラインを閉塞させることもないので、保守作業量や運転コストの増加を抑制することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明を説明するための実施の形態1における凝集分離装置を示すものである。図1において、この凝集分離装置は例えば合流式下水道越流水(CSO)からの原水(被処理水)を処理する処理槽1を備えている。この処理槽1には、その原水を導入するパイプ2、無機凝集剤3を導入するパイプ4、および高分子凝集剤5を導入するパイプ6が通じている。また、処理槽1には、添加物7を備えた添加物供給手段8から添加物7を導入するパイプ9が通じている。処理槽1の最後流側の上部はパイプ10を介して図示しない水処理施設などに通じており、下部はパイプ11、循環用ポンプ12を介して第1のサイクロン(粒状物質回収手段)13に通じている。そして、第1のサイクロン13の下部はパイプ14を介して処理槽1に通じ、上部はパイプ15を介して図示しない汚泥処理施設などに通じている。なお、無機凝集剤3と高分子凝集剤5の注入位置は、無機凝集剤3を高分子凝集剤5よりも先に注入できるように配置する必要がある。
処理槽1は、上流側から順次に例えば急速攪拌室21、注入攪拌室22、フロック形成室23、および固液分離室24に分かれている。上述した原水を導入するためのパイプ2と無機凝集剤3からのパイプ4とは急速攪拌室21に通じており、この急速攪拌室21には攪拌装置25が備わっている。また、上述した高分子凝集剤5からのパイプ6と添加物供給手段8からのパイプ9は注入攪拌室22に通じており、この注入攪拌室22にも攪拌装置26が備わっている。そして、フロック形成室23にも攪拌装置27が備わっている。なお、高分子凝集剤5の注入点は、注入攪拌室22またはフロック形成室23の入口部もしくはフロック形成室23の攪拌装置27の真下部のいずれであってもよく、必要に応じて分注すればよい。
通常、原水は砂や懸濁物質と共にCOD成分、リン成分などを含んでいる。無機凝集剤3は懸濁物質を凝集し易くするためのものであり、塩化鉄、硫酸バンド、PACなどとすることができる。高分子凝集剤5は懸濁物質を更に大きくするためのものであり、例えばアニオン系を用いることができる。添加物7は懸濁物質をフロック化する核となり、フロックに重量を与えてその沈降速度を増加させるものであり、この実施の形態1では微粒砂を用いている。また、添加物7は沈降促進剤と呼ばれることもあるが、微粒砂の代りに酸化ジルコニウム、ガーネットなどの不溶性の粒状物質を使用することができる。
なお、この発明に係る凝集分離装置を説明するために用いる混合物とは、原水、無機凝集材3、高分子凝集材5および添加物7が混合したものを指している。また、この発明に係る凝集分離装置を説明するために用いる粒状物質とは、添加物7だけを指すこともあるが、添加物7と原水に含まれている砂との和を指すことが多い。あるいは、この実施の形態1では混合物を急速攪拌室21から引き抜くので、原水に含まれている砂だけを指す場合もある。したがって、原水に砂が含まれているか否かによって、混合物に含まれている粒状物質の量が増減することになる。
次に、この発明の実施の形態1における凝集処理装置の特徴を説明する。処理槽1のフロック形成室23には、混合物の中の粒状物質の割合を測定する濃度測定器(濃度測定手段)31が設けてある。この種の濃度測定器31には超音波式濃度計、赤外線濃度計などを使用することができる。図1では濃度測定器31はパイプ32、33による循環式として示してあるが、その代りに投込式とすることができる。処理槽1の急速攪拌室21には、パイプ34と引抜用ポンプ35を介して第2のサイクロン(粒状物質排除手段)36が接続してある。また、引抜用ポンプ35の後流側において、パイプ34はバルブ(図示せず)と分岐路34aを介して沈砂池などに接続してある。第2のサイクロン36は、混合物を処理槽1から自然に流下させるように配置することも可能である。第2のサイクロン36の上部はパイプ37を介して処理槽1の注入攪拌室22に通してあり、下部はパイプ38を介して沈砂池などに通してある。そして、上述の各電気機器はコントローラ(制御手段)39に電気的に接続してあり、自動制御が可能としてある。
ここで、添加物供給手段8から供給する添加物7の大きさは100〜400μmとしてある。また、第1のサイクロン13は、100μm以上の大きさの粒状物質を処理槽1へのパイプ14に流出させ、100μm以下の大きさの粒状物質を含む沈殿物、つまり汚泥を汚泥処理施設などへのパイプ15に排出するようにしてある。さらに、第2のサイクロン36は、400μm以上の大きさの粒状物質を沈殿池などへのパイプ38に排出し、400μm以下の大きさの粒状物質を含んだ混合物を処理槽1へのパイプ37に流出させるようにしてある。そして、コントローラ39には、添加物供給手段8、引抜用ポンプ35などを指令するための基準値が設定してある。
このような構成の凝集分離装置では、処理槽1の急速攪拌室21に流入した原水に無機凝集剤3が流入し、この無機凝集剤3は攪拌装置25の作用によって原水中に急速かつ均一に拡散する。次に、無機凝集剤3を含んだ原水は急速攪拌室21から注入攪拌室22に流入し、注入攪拌室22ではその原水に高分子凝集剤5と添加物7が流入し、これらの高分子凝集剤5と添加物7は攪拌装置26の作用によって原水中に均一に拡散し、混合物となる。さらに、混合物は注入攪拌室22からフロック形成室23に流入し、攪拌装置27の作用を伴ってフロックが粒状物質のまわりに大きく凝集する。そして、フロックを含んだ混合物はフロック形成室23から固液分離室24に流入し、粒状物質と共にフロックが沈殿して沈殿物となり、沈殿物の上部には処理水が発生する。この処理水は水処理装置などに向かうパイプ10に流出する。
一方、固液分離室24で生じた沈殿物は、パイプ11と循環用ポンプ12を介して第1のサイクロン13に流入する。第1のサイクロン13は、沈殿物の中から100μm以上の大きさの粒状物質を分離して処理槽1へのパイプ14に排出し、残った汚泥を汚泥処理施設などへのパイプ15に排出する。このように、粒状物質は処理槽1、パイプ11、循環用ポンプ12、第1のサイクロン13、パイプ14を循環しながらフロックを形成するための核となり、フロックの沈降速度を増大させて処理能力を良好に維持する。
この間に、濃度測定器31は処理槽1から混合物を導入し、混合物中の粒状物質の割合を測定する。コントローラ39は濃度測定器31からの測定値と予め設定してある基準値とを比較する。そして、測定値が基準値よりも小さくなったときに、コントローラ39は添加物供給手段8を指令し、測定値が基準値に一致するまで添加物7を処理槽1内に供給する。これに対し、雨水などが合流して濃度測定器31の測定値が上昇した場合には、コントローラ39は引抜用ポンプ35を指令し、急速攪拌室21から混合物を引き抜いて第2のサイクロン36に向けるか沈砂池などへ向ける。
すなわち、最初にコントローラ39は混合物が第2のサイクロン36に向かうように制御する。これにより、第2のサイクロン36は400μm以上の大きさの粒状物質を沈砂池などへのパイプ38に排出し、400μm以下の大きさの粒状物質を含む混合物を処理槽1へのパイプ37に流出させる。一方、所定の時間が経過しても測定値が基準値まで低下しない場合には、コントローラ39は混合物が分岐路34aを介して沈砂池などへ向かうように制御する。そして、測定値が基準値まで低下したときに、コントローラ39は引抜用ポンプ35の作動を停止させる。
上記装置内を循環する添加物7の量を150kgとし、第1回目に装置を4時間稼動させた。この間に、1時間目、2時間目、3時間目の濃度はそれぞれ10000mg/L、12500mg/L、13000mg/Lと時間ごとに増加した。そのときの400μm以上の大きさの粒状物質の割合はそれぞれ0%、10%、20%であった。そして、濃度が13000mg/Lになったときに引抜用ポンプ35と第2のサイクロン36が5分間作動した。これにより、10分後には濃度が11000mg/Lに低下し、このときの400μm以上の大きさの粒状物質の割合は15%であった。そして、合計4時間後の濃度は11500mg/Lとなり、このときの400μm以上の大きさの粒状物質の割合は20%であった。
2回目の運転は1回目に停止したときと同じ条件で開始した。1時間目、2時間目の濃度はそれぞれ12000mg/L、13000mg/Lと時間ごとに増加した。そのときの400μm以上の大きさの粒状物質の割合はそれぞれ30%、36%であった。そして、濃度が13000mg/Lになったときに引抜用ポンプ35と第のサイクロン36が5分間作動した。これにより、5分後には濃度が14000mg/Lになり、このときの400μm以上の大きさの粒状物質の割合は25%であった。同時に、引抜用ポンプ35と第2のサイクロン36が更に作動し、5分後には濃度が11500mg/Lに低下し、このときの400μm以上の大きさの粒状物質の割合は20%であった。そして、合計3時間目、4時間目の濃度はそれぞれ11000mg/L、11500mg/Lとなり、そのときの400μm以上の大きさの粒状物質の割合はそれぞれ23%、20%であった。
このように、実施の形態1における凝集分離装置では、濃度が5000〜14000mg/Lの範囲で運転した場合に、懸濁物質除去率が80%以上という結果を得て、良好に運転できた。これに対し、従来の凝集分離装置では、濃度が10000mg/L程度である場合で、400μm以下の大きさの粒状物質が100%(400μm以上の大きさの粒状物質が0%)であるときに除去率は85%であり、400μm以下の大きさの粒状物質が80%(400μm以上の大きさの粒状物質が20%)であるときは除去率が82%となり、400μm以上の大きさの粒状物質が増加すると除去率が低下した。
以上のように、この実施の形態1における凝集分離装置では、第1のサイクロン13によって処理槽1内の混合物中の粒状物質の大きさを100μm以上に維持するとともに、大きな粒状物質を含んだ原水が処理槽1に流入した場合には、その大きな粒状物質を第2のサイクロン36によって排除するか、分岐路34aを介して外部へ直接排除するので、混合物中の粒状物質の大きさを100〜400μmの範囲内に自動的に維持すること、すなわち混合物中の粒状物質の大きさ(粒度)を自動管理することができる。
したがって、この実施の形態1における凝集分離装置では、流入した原水に含まれている粒状物質によってフロックが破壊されるようなことはなく、フロックを良好に形成することができ、処理速度を良好に維持することができる。また、粒状物質が循環しても内部に蓄積することはなく、処理能力を低下させることはない。さらに、循環用ポンプ12の吐出圧力を上昇させる必要がなく、運転コストの上昇を抑制することができる。また、粒状物質がパイプ11、14などの循環ラインを閉塞させることがないので、処理能力を良好に維持し、かつ保守作業量の増加を抑制することができる。そして、混合物を急速攪拌室21から引き抜くので、処理槽1に流入した直後の大きな粒状物質を引き抜くことになり、大きな粒状物質による影響を最小限に抑えることができる。
実施の形態2.
図2は、この発明を説明するための実施の形態2における凝集分離装置を示すものである。図1と同一の部分には同一の符号を付して重複説明を省略する。上述の実施の形態1における濃度測定器31は混合物を処理槽1の底部から引き抜く循環式としたが、この実施の形態2における濃度測定器41はセンサ式として処理槽1の上方に設けてある。すなわち、濃度測定器41のセンサ部41aを処理槽1内の所定位置に設け、センサ部41aに至るリード線をパイプ42で保護してある。この際に、センサ部41aを実施の形態1のパイプ32の取込口32aと同様な位置に設ければ、実施の形態1と同等の測定値を得ることができる。また、この濃度測定器41はセンサ式に代えて実施の形態1と同様に循環式または投込式としてもよいことは言うまでもない。
そのうえに、上述の実施の形態1では混合物を処理槽1の急速攪拌室21の底壁から引き抜いたが、この実施の形態2ではフロック形成23の底壁から引き抜いている。すなわち、フロック形成室23には、パイプ43と引抜用ポンプ44を介して第2のサイクロン45が接続してある。また、引抜用ポンプ44と第2のサイクロン45の間において、パイプ43はバルブ(図示せず)と分岐路43aを介して沈砂池などに接続してある。第2のサイクロン45の上部はパイプ46を介して処理槽1の注入攪拌室22に接続してあり、下部はパイプ47を介して沈砂池などに接続してある。そして、各電気機器はコントローラ48に接続し、自動制御を可能としてある。



さらに、この実施の形態2における濃度測定器41、第2のサイクロン45およびコントローラ48は上述の実施の形態1における濃度測定器31、第2のサイクロン36およびコントローラ39と同様としてある。したがって、この実施の形態2における凝集分離装置は、固液分離室24に流出する直前の大きな粒状物質を排除することができるので、第1のサイクロン13から処理槽1に戻る粒状物質の大きさが400μm以下に限定され、処理能力を向上させることができる。
実施の形態3.
図3は、この発明を説明するための実施の形態3における凝集分離装置を示すものである。この実施の形態3における凝集分離装置は実施の形態2の変形としてあるので、図2と同一の部分には同一の符号を付して重複説明を省略する。上述の実施の形態2では処理槽1を4室で構成したが、この実施の形態3では実施の形態2で存在していた急速攪拌室21を省き、処理槽51を注入攪拌室22、フロック形成室23および固液分離室24の3室で構成してある。さらに、無機凝集剤3からのパイプ4は原水を導入するパイプ52の途中に連通してある。したがって、この実施の形態3における凝集分離装置は実施の形態2と同様な作用効果を奏するうえに、実施の形態2では必要であった急速攪拌室21を省いたことにより設置スペースを狭くすることができ、かつ実施の形態2では必要であった攪拌装置25が不要となったことにより設備コストおよび運転コストを削減することができる。
実施の形態4.
図4は、この発明を説明するための実施の形態4における凝集分離装置を示すものである。この実施の形態4における凝集分離装置は実施の形態1の変形であるので、図1と同一の部分には同一の符号を付して重複説明を省略する。上述の実施の形態1では処理槽1を1つで構成したが、この実施の形態4では実施の形態1の処理槽1を第1の処理槽53と第2の処理槽54に分割し、第1の処理槽53を急速攪拌室21、注入攪拌室22およびフロック形成室23の3室で構成し、第2の処理槽54に固液分離室24を含めてある。そして、第1の処理槽53と第2の処理槽54をパイプ55によって接続してある。この実施の形態4における凝集分離装置は、実施の形態1と同様な作用効果を奏するうえに、第2の処理槽54の配置の自由度が向上し、設置スペースの有効利用が可能となる。
以上、この発明に係る凝集処理装置を実施の形態1〜4において説明したが、当業者であれば上述の実施の形態1〜4は例として説明したものであって、特許請求の範囲を逸脱することなくその他いろいろな例が可能であることが分かるであろう。例えば、濃度測定器31、41には超音波式濃度計、赤外線濃度計以外の型式のものを使用することができ、第1のサイクロン13、第2のサイクロン36、45はその他の形式の分離手段を用いることができる。また、コントローラ39、48によって全体を自動制御するように構成したが、一部を手動操作するように構成することができる。さらに、基準値である100μmや400μmが実質的で概略的な数値であること、コントローラ39、48に設定する粒状物質の基準値や濃度の基準値が原水や処理水の質や量などに合わせて変更可能であることも言うまでもない。
その他に、原水を処理槽1、51、53に導入するパイプ2、52はコンクリート製などの流路であってもよいことは言うまでもない。また、図1〜図4において、添加物供給手段8からのパイプ9と第1のサイクロン13からのパイプ14とを合流させてあるが、合流させる必要のないことも言うまでもない。この場合に、第1のサイクロン13からのパイプ14の注入位置は高分子凝集剤5からのパイプ6の注入位置の近傍に位置させるのが好ましいが、必要に応じてフロック形成室23に位置させてもよく、この場合も同様の作用効果が得られる。そして、引抜用ポンプ35、44は処理槽1、51、53から離して図示してあるが、それらの底壁に設置することができる。また、引抜用ポンプ35、44による混合物の引抜きを容易にするため、処理槽1、51、53内に掻寄機、スクリューコンベアなどを設けたり、処理槽1、51、53の底壁を傾斜させたりすることも望ましい。
この発明の活用例として、上記の合流式水道越流水(CSO)の処理に加えて、全体的には河川、湖沼、海域などの浄化、より詳細には下水二次処理水の高度処理、降雨時流出水の処理などがある。また、この発明は好気性ろ床などの逆洗排水処理、最初沈殿池の代替、降雨時の初期汚濁水対策などにも利用可能である。
この発明の実施の形態1における凝集分離装置を示す概略ブロック構成図である。 この発明の実施の形態2における凝集分離装置を示す概略ブロック構成図である。 この発明の実施の形態3における凝集分離装置を示す概略ブロック構成図である。 この発明の実施の形態4における凝集分離装置を示す概略ブロック構成図である。
符号の説明
1、51、53 処理槽
3 無機凝集剤供給手段
5 高分子凝集剤供給手段
8 添加物供給手段
13 第1のサイクロン(粒状物質回収手段)
31、41 濃度測定器(濃度測定手段)
36、45 第2のサイクロン(粒状物質排除手段)

Claims (1)

  1. 無機凝集剤が注入された原水に添加物を注入して撹拌する注入撹拌室、
    該注入撹拌室から流入する混合物を撹拌するフロック形成室、
    該フロック形成室から流入する混合物を沈殿分離する固液分離室、
    および
    該固液分離室で分離した沈殿物から粒状物質を回収する粒状物質回収サイクロン
    からなる凝集分離装置において、
    前記フロック形成室から混合物を引き抜く引抜用ポンプと、
    該引抜用ポンプで引き抜いた混合物から粒状物質を排除する粒状物質排除サイクロンと、
    前記フロック形成室の混合物の濃度を測定する濃度測定と、
    該濃度測定で測定した混合物の濃度に基づき
    前記引抜用ポンプおよび前記粒状物質排除サイクロンを制御するコントローラと
    を備えていることを特徴とする凝集分離装置。
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