JP4201540B2 - ステンレス鋼製電気配線用端子 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、銅合金の無垢材,銅めっき材に匹敵する低い表面接触電気抵抗を示し、加工性に優れた電気部品,電子部品用の配線端子に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気部品,電子部品等に組み込まれ、銅電線を接続するハーネス等の配線端子には、導電性の良好な銅系材料が従来から使用されている。銅系材料のなかでも、ばね性に優れ内部抵抗が小さくばね性に優れた冷間圧延材が多用されている。軟質で伸びが低い冷間圧延材は、打抜き加工で小型で精密な部品を製造する際、加工面に加わる打抜き荷重が小さく、バリも発生しにくいことからパンチ,ダイの破損や摩耗が少なく、打抜き加工に適した材料である。
【0003】
しかし、銅系材料は、耐食性に劣る。銅系材料から作製された電気配線端子を露出状態で使用すると、表面酸化が進行して表面接触電気抵抗が増加し、電気部品や電子部品の特性が変わることがある。表面酸化による表面接触電気抵抗の増加は、Sn,Ni等のめっきにより抑制できる。しかし、めっき工程を必要とするため製品コストが高くなり、使用環境によっては必要な耐食性を付与できない場合もある。
そこで、電気部品や電子部品等に組み込まれる電気接点材料の中で、弱電流が流れる配線端子では接続部品の内部抵抗に起因する発熱を考慮する必要がないことから、耐食性,ばね性に優れたステンレス鋼を配線端子の基材に使用することが検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ステンレス鋼表面に形成されている不動態皮膜は、耐食性にとっては有効であるが、比電気抵抗の高い水酸化物,酸化物等から形成されているため表面接触電気抵抗を大きくする原因である。不動態皮膜の悪影響はNi,Sn等のめっきによって回避できるが、結果として製造コストが高くなる。
また、ステンレス鋼は、焼鈍材,冷間圧延材の何れにおいても銅系材料に比較して高強度で延性の大きな材料である。そのため、ステンレス鋼を打抜き加工すると、パンチ,ダイスに大きな負担が加わり、金型寿命が短くなる。具体的には、ステンレス鋼の打抜き加工に使用されるパンチの寿命は、打抜き性を改善した銅系材料に比較すると1/10以下といわれている。
不動態皮膜に起因する高表面接触電気抵抗やステンレス鋼の打抜き加工性が悪いこと等から、無垢のステンレス鋼から作製された電気配線端子は、いまのところ実用化されていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、母材硬さ,伸びの調整で打抜き加工性を改善し、Cuを主体とする第2相(以下、Cuリッチ相という)の析出又はCu濃化層によって導電性を向上させたフェライト系ステンレス鋼板を基材に使用することにより、めっき材と同程度の表面接触電気抵抗を呈し、銅合金と同等の打抜き性をもつステンレス鋼板から製造された電気配線用端子を提供することを目的とする。
【0006】
本発明のステンレス鋼製電気配線用端子は、C+N:0.04質量%以下,Si:0.5質量%以下,Mn:0.5質量%以下,Cr:9.0〜15.0質量%,Cu:1.0〜3.0質量%を、更に必要に応じて(Ti+Nb)≦7(C+N)+0.15を満足する含有量でTi,Nbの1種又は2種を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、母材硬さ220HV以下,伸び12%以下のフェライト系ステンレス鋼板を基材に使用している。
【0007】
ステンレス鋼製電気配線用端子の表面接触電気抵抗は、マトリックスにCuリッチ相を析出させ、或いは基材の最表層をCu濃化層とすることに下げることができる。Cuリッチ相の析出及びCu濃化層の生成を併用すると、表面接触電気抵抗が一層低下した電気配線用端子が得られる。
Cuリッチ相は、0.2体積%以上の割合でマトリックスに分散析出している。Cuリッチ相が析出している表面部では、不動態皮膜が形成されず、導通路となるCuリッチ相が基材表面に露出している。Cu濃化層は、Cu/(Si+Mn)の質量比が0.5以上である限り、基材の最表層,不動態皮膜の何れに生成したものであっても良い。
【0008】
【作用】
電気配線用端子の素材には、優れた打抜き加工性,低位で安定した表面接触電気抵抗が要求される。無垢のステンレス鋼板は、耐食性に優れているものの、銅系材料に比較すると打抜き加工性が悪く、表面接触電気抵抗も高い。
そこで、本発明者等は、ステンレス鋼の材質及び表面状態が打抜き加工性,表面接触電気抵抗に及ぼす影響を調査・検討した。表面状態に関しては、導電性の良好な物質をステンレス鋼板の不動態皮膜又は最表層に含ませることにより、鋼板表面を改質して表面接触電気抵抗を低下すると、ステンレス鋼本来の優れた耐食性によって表面接触電気抵抗が低位に安定することを見出し、Cuリッチ相を0.2体積%以上の割合で分散析出させたステンレス鋼やCu/(Si+Mn)≧0.5で不動態皮膜や最表層にCuを濃化させたステンレス鋼を紹介した(特開2001−89865号公報,特願2002−000002)。
【0009】
基材に使用されるフェライト系ステンレス鋼のCu含有量は、表面接触電気抵抗の低下に有効なCu濃化層及び/又はCuリッチ相を確保する上から1.0質量%以上に規制される。Cu含有量が多くなるほどCuリッチ相の分散析出量も多くなり、不動態皮膜又は基材最表層のCu濃化が進行する。しかし、過剰なCu添加は熱間加工性,耐食性を低下させる虞があるので、Cu含有量の上限を3.0質量%に規定することが好ましい。
【0010】
Cuリッチ相やCu濃化層を除く基材の大部分は現存のフェライト系ステンレス鋼板と同等の特性を示し、銅系材料に比較して伸びが大きく、打抜き加工に使用される金型の寿命が短くなる。基材・ステンレス鋼板の打抜き加工性及び金型寿命を改善するため、フェライト系ステンレス鋼板の機械的特性に関する検討を進めた。その結果、母材硬さを220HV以下,伸びを12%以下に調整すると、銅合金の冷間圧延材と同等の打抜き加工性が得られ、打抜き加工に使用する金型の寿命も著しく改善されることを見出した。
母材硬さ220HV以下,伸び12%以下は、オーステナイト系では見出せず、フェライト系が有望な鋼種であった。特に、C+N:0.04質量%以下,Si:0.5質量%以下,Mn:0.5質量%以下,Cr:9.0〜15.0質量%,Cu:1.0〜3.0質量%を含むフェライト系ステンレス鋼板が好適である。
【0011】
以下、本発明が対象とするフェライト系ステンレス鋼板に含まれる合金成分,含有量等を説明する。
C+N:0.04質量%以下
フェライト系ステンレス鋼板の硬さを上昇させる合金成分であり、打抜き加工性を確保する上で可能な限りC,N含有量を低くするほど好ましい。C,Nの合計量を0.04質量%以下に規制するとき、打抜き加工に悪影響を及ぼさない程度にC,Nによる硬質化を抑制できる。
Si:0.5質量%以下
フェライト系ステンレス鋼板の硬さを上昇させると共に、鋼材表層に濃化して表面接触電気抵抗を上昇させる合金成分でもある。鋼材の硬質化,表面接触電気抵抗の上昇に及ぼすSiの影響は、Si含有量の上限を0.5質量%とすることにより抑制できる。
【0012】
Mn:0.5質量%以下
Siと同様に鋼材を硬質化し、表面接触電気抵抗を上昇させる合金成分であるので、Mn含有量の上限を0.5質量%に設定した。
Cr:9.0〜15.0質量%
ステンレス鋼の耐食性を確保する上で必須の合金成分であり、9.0質量%以上のCr含有量で効果を奏する。しかし、15.0質量%を超えるCrの過剰添加は、フェライト系ステンレス鋼板を硬質化し、製造性も低下させる。
Cu:1.0〜3.0質量%
電気配線用端子に必要な低表面接触電気抵抗をフェライト系ステンレス鋼板に付与する上で必要な合金成分であり、1.0質量%以上のCu含有量で表面接触電気抵抗の低下に有効なCuリッチ相やCu濃化層が形成される。しかし、3.0質量%を超える過剰量のCuが含まれると、製造性,加工性が低下する。
【0013】
(Ti+Nb)≦7(C+N)+0.15
Ti,Nbは必要に応じて添加される合金成分であり、何れも鋼中のC,Nを炭窒化物として固定し、マトリックスに固溶しているC,Nを低減する。その結果、C,Nによる固溶強化作用、ひいてはフェライト系ステンレス鋼板の硬質化が抑えられる。しかし、Ti,Nbの過剰添加は、マトリックスに固溶したTi,Nbにより鋼材を硬質化させる結果となるので、Ti,Nbの合計含有量を7(C+N)+0.15質量%以下に規制する。
【0014】
Cuリッチ相:0.2体積%以上
Cuリッチ相は,フェライト系ステンレス鋼板のマトリックスに均一分散し、同じ分布割合で鋼板表面にも分散している。Cuリッチ相と表面接触電気抵抗との関係を調査した結果、0.2体積%以上の割合でCuリッチ相が析出していると、Niめっき材と同程度の表面接触電気抵抗が得られることが判った。
フェライト系ステンレス鋼板の製造ラインにおける最終焼鈍までの工程でたとえば800℃前後で1時間以上の時効処理を施すことにより、Cuリッチ相が析出する。Cuリッチ相の析出量は、温度,時間等の熱処理条件の他に、Cuリッチ相が析出しやすい状態にフェライト系ステンレス鋼板を調整する圧延条件によっても制御できる。Cuリッチ相の析出に加えて不動態皮膜又は基材最表層にCuが濃化していると、1Ω以下の一層低い表面接触電気抵抗が示される。
【0015】
Cu濃化層:Cu/(Si+Mn)≧0.5
基材の最表層又は不動態皮膜のCu濃度が上昇するほど、表面接触電気抵抗が低下する。Niめっき材と同等の表面接触電気抵抗は、Si,Mnに対するCuの質量比Cu/(Si+Mn)が0.5以上となるCu濃化層を形成することによって達成できる。
Cu濃化層の形成には、最終焼鈍として露点−30℃以下の雰囲気中でフェライト系ステンレス鋼板を光輝焼鈍する方法が採用される。焼鈍雰囲気の露点が低くなると酸化反応が抑制され、比電気抵抗の高い金属酸化物の増量が抑えられ、結果として金属Cu又はCuの酸化物が不動態皮膜又は最表層に濃化する。他方、露点が−30℃を超える焼鈍雰囲気では、Si,Mn等の酸化進行に応じて母材内部から表層へのSi,Mn等の拡散が促進され、比電気抵抗の高い金属酸化物を多量に含む不動態皮膜又は最表層が形成される。
【0016】
光輝焼鈍に代え、大気焼鈍,酸洗の組合せによっても必要なCu濃化層が形成される。ステンレス鋼板を大気焼鈍すると、Cr,Fe,Mn,Si,Cu等の酸化物を含むスケールが鋼板表面に形成されるが、酸洗によってスケールが除去された後で不動態皮膜が形成される。フッ酸−硝酸,硫酸−硝酸等の混酸を用いた酸洗では、基材・ステンレス鋼板からCu,Cuリッチ相が優先的に溶出しないので、基材の最表層や酸洗後に生成した不動態皮膜が高Cu濃度に維持される。酸洗に使用する混酸は、酸の種類や濃度に特段の制約が加わるものではないが,一般的に濃度10体積%程度の硫酸,フッ酸と硝酸との混酸が好ましい。
【0017】
母材硬さ:220HV以下,伸び:12%以下
基材・ステンレス鋼板を軟質化し、伸びを抑制すると、打抜き加工性が向上すると共に金型寿命も長くなる。一般的には、冷間圧延によって鋼材の伸びを抑制できるが、鋼材の加工硬化も同時に進行する。加工硬化は、マトリックスに固溶しているC,NやCr含有量によるところが大きい。そのため、C,N含有量を抑えて固溶C,Nを低減し、必要に応じてTi,NbでC,Nを固定したフェライト系ステンレス鋼を使用する。固溶C,Nを低減したフェライト系ステンレス鋼を焼鈍後に10〜20%程度の圧下率で冷間圧延するとき、220HV以下の母材硬さ,12%以下の伸びをもつフェライト系ステンレス鋼板が得られる。
【0018】
【実施例】
表1の組成をもつフェライト系ステンレス鋼を溶製し、鋳造,熱延,酸洗,焼鈍,冷間圧延を経て、板厚0.3mmの焼鈍材及び冷間圧延材を製造した。表1には、SUS410L,SUS430を比較材として掲げている。
【0019】
Figure 0004201540
【0020】
一部の焼鈍材,冷延焼鈍材については、最終焼鈍至るまでの工程で800℃×24時間の時効処理によってCuリッチ相を析出させた。また、最終焼鈍後の冷間圧延によってフェライト系ステンレス鋼の母材硬さ及び伸びを調質した。製造条件を表2に示す。表2には、リン青銅のNiめっき材も比較材として掲げている。
【0021】
Figure 0004201540
【0022】
各ステンレス鋼板から切り出された試験片を電解研磨した後、金属組織を透過型電子顕微鏡で観察し、マトリックスに分散析出しているCuリッチ相の析出量を求めた。また、試験片をグロー発光分析にかけ、Cu,Si及びMnについて表面/母材の強度比,母材濃度(質量%)から表面濃度(質量%)を求め、Cu/(Si+Mn)として表面層のCu濃度比を算出した。
接触電気抵抗試験では、純金製の対極及び測定端子を試験片表面に接触させ、測定端子に100gの荷重を付加した後で表面接触電気抵抗を測定することにより、表面接触電気抵抗を求めた。
また、直径1.0mmのパンチと直径1.06mmのダイスを用いて1万個まで打抜き加工を繰り返し、1万個までのパンチ損傷状況と1万個打抜いた後のパンチ摩耗状況で打抜き加工性を評価した。
【0023】
表3の調査結果にみられるように、Cu:1.0質量%未満の比較材No.3(SUS410L),No.4(SUS430)、Cuが1.0質量%以上添加されていてもCu/(Si+Mn)<0.5でCuリッチ相が0.2体積%に達しない比較材No.5では、表面接触電気抵抗が高い値を示した。
母材硬さ220HV以下でも伸びが12%を超える比較材No.2,3,5〜7は打抜き加工に用いたパンチの損傷が著しかった。大きな伸びに伴ったパンチの損傷は、伸びが大きいと打抜き加工後のダレやバリが増加してカス詰りやカス上りが多発し、打抜きパンチへの応力が増大して曲り,折れ等が発生しやすくなることによる。他方、伸び12%以下でも母材硬さが220HVを超える比較材No.4,8はパンチの摩耗が著しく、母材硬さが高すぎるとパンチ周辺の摩耗が加速されることを示している。
【0024】
これに対し、母材のCu含有量,Cuリッチ相又はCu濃化層と共に母材硬さ,伸びを本発明で規定した範囲に調節した本発明材No.9〜14では、何れも表面接触電気抵抗が低く、打抜き加工性も優れていた。
この対比から明らかなように、母材のCu含有量,Cuリッチ相又はCu濃化層,母材硬さ,伸びを適正に管理するとき、ステンレス鋼本来の耐食性を活用し長期にわたり表面接触電気抵抗が低位に維持される電気配線用端子が得られることが確認された。
【0025】
Figure 0004201540
【0026】
【発明の効果】
以上に説明したように、Cu含有量が1.0質量%以上で0.2体積%以上のCuリッチ相及び/又はCu/(Si+Mn)≧0.5のCu濃化層があるフェライト系ステンレス鋼板を基材に使用し、基材の母材硬さを220HV以下,伸びを12%以下に調質するとき、表面接触電気抵抗が低く、打抜き加工性にも優れた配線端子用素材が得られる。この素材から作られた電気配線用端子は、ステンレス鋼本来の優れた耐食性が活用され、長期にわたり腐食による表面接触電気抵抗の増加がないので、信頼性の高い電気・電子用部品として使用される。

Claims (4)

  1. C+N:0.04質量%以下,Si:0.5質量%以下,Mn:0.5質量%以下,Cr:9.0〜15.0質量%,Cu:1.0〜3.0質量%を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成と、Cuを主体とする第2相が0.2体積%以上の割合でマトリックスに分散析出した組織をもち、母材硬さ220HV以下,伸び12%以下のフェライト系ステンレス鋼板を基材とし、Cuリッチ相の析出部を除く基材表面に不動態皮膜が形成されていることを特徴とするステンレス鋼製電気配線用端子。
  2. C+N:0.04質量%以下,Si:0.5質量%以下,Mn:0.5質量%以下,Cr:9.0〜15.0質量%,Cu:1.0〜3.0質量%を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成をもち、母材硬さ220HV以下,伸び12%以下のフェライト系ステンレス鋼板を基材とし、基材の最表層がCu/(Si+Mn)の質量比0.5以上のCu濃化層になっていることを特徴とするステンレス鋼製電気配線用端子。
  3. C+N:0.04質量%以下,Si:0.5質量%以下,Mn:0.5質量%以下,Cr:9.0〜15.0質量%,Cu:1.0〜3.0質量%を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成と、Cuを主体とする第2相が0.2体積%以上の割合でマトリックスに分散析出した組織をもち、母材硬さ220HV以下,伸び12%以下のフェライト系ステンレス鋼板を基材とし、Cu主体の第2相の析出部を除く基材表面に不動態皮膜が形成され、不動態皮膜又は基材の最表層がCu/(Si+Mn)の質量比0.5以上のCu濃化層になっていることを特徴とするステンレス鋼製電気配線用端子。
  4. フェライト系ステンレス鋼板が、更に(Ti+Nb)≦7(C+N)+0.15を満足する含有量でTi,Nbの1種又は2種を含むものである請求項1〜3の何れかに記載のステンレス鋼製電気配線用端子。
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