JP4201231B2 - カメラのレンズフード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はカメラの鏡筒に装着されるレンズフードに関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラの鏡筒には、レンズフードが装着される他に、円偏光フィルタやクロスフィルタなどのアクセサリが装着される。
そして、アクセサリが円偏光フィルタやクロスフィルタである場合には、鏡筒に装着した後に、そのフィルタを、鏡筒の軸心を中心として回転させることがしばしばある。
例えば、アクセサリが円偏光フィルタである場合には、円偏光フィルタの偏光方向を、除去したい反射光などの偏光方向に直交させるため、撮影時に、回転操作することが必要になる。
一方、レンズフードはレンズ画角以外からの有害光線を遮断するものであり、カメラの鏡筒に装着されて用いられている。
そして、レンズフードを鏡筒に装着した場合、前記円偏光フィルタはレンズフードの内側に位置することになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、従来のカメラでは、レンズフードを鏡筒に装着した場合、円偏光フィルタなどのアクセサリをレンズフードの内側で操作しなければならず、回転操作しにくい不具合があった。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、レンズフードを装着した場合であっても円偏光フィルタなどのアクセサリの回転操作を簡単に行なえるようにしたカメラのレンズフードを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明は、カメラの鏡筒に装着されるレンズフードであって、
前記レンズフードは鏡筒に脱着可能に取着されるフード部材を備え、前記フード部材の外周に操作部材が設けられ、前記フード部材の内周に、前記操作部材に連結されると共に、前記鏡筒に配設されるアクセサリに連結可能な連結機構が設けられ、前記連結機構はフード部材を鏡筒に取着した状態でアクセサリに連結され、操作部材を操作すると、アクセサリを鏡筒の軸心を中心として回転させるように構成され、前記連結機構は、操作部材の操作により鏡筒の軸心を中心として回転しかつフード部材の軸方向に移動可能なスライド部材と、前記スライド部材をフード部材の軸方向に付勢する弾性部材とを備え、前記スライド部材は、フード部材を鏡筒に連結した状態で前記弾性部材によりアクセサリに弾接されてスライド部材と共にアクセサリを回転させるように構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、カメラの鏡筒に装着されるレンズフードであって、前記レンズフードは鏡筒に脱着可能に取着されるフード部材を備え、前記フード部材の外周に操作部材が設けられ、前記フード部材の内周にアクセサリを脱着可能に保持する枠状の保持部材が設けられ、前記操作部材と保持部材とを連結する連結機構が設けられ、前記連結機構は、操作部材を操作すると保持部材を鏡筒の軸心を中心として回転させるように構成され、前記操作部材はフード部材の周方向に回転可能に配設され、前記保持部材は前記操作部材と一体にフード部材の周方向に回転するよう連結されていることを特徴とする。
また、本発明は、カメラの鏡筒に装着されるレンズフードであって、前記レンズフードは鏡筒に脱着可能に取着されるフード部材を備え、前記フード部材の外周に操作部材が設けられ、前記フード部材の内周にアクセサリを脱着可能に保持する枠状の保持部材が設けられ、前記操作部材と保持部材とを連結する連結機構が設けられ、前記連結機構は、操作部材を操作すると保持部材を鏡筒の軸心を中心として回転させるように構成され、前記操作部材はフード部材の外周に、フード部材の半径方向を通る中心軸を中心として回転可能に配設され、前記保持部材は、前記操作部材を前記中心軸を中心として回転させるとフード部材の周方向に回転するように連結されていることを特徴とする。
【0005】
本発明によれば、フード部材の外側において操作部材を操作すると、鏡筒の内側やフード部材の内側に配設されるアクセサリが回転される。したがって、アクセサリの回転操作を簡単に行なえるようになる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
まず、図1乃至図5を参照して第1の実施の形態を説明する。
図1はカメラの鏡筒と円偏光フィルタとレンズフードとの関係を示す第1の実施の形態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図、図2はカメラの鏡筒に円偏光フィルタ及びレンズフードを装着した状態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図、図3は回転環の斜視図、図4はスライド部材の斜視図、図5(A)は回転環とスライド部材とが結合された状態の斜視図、(B)は回転環とスライド部材とが結合された状態でその一部を破断した斜視図である。
図1に示すように、カメラの鏡筒12の前部には撮影レンズ14が支持され、鏡筒12の前端に、アクセサリとして写真用フィルタである円偏光フィルタ16が脱着可能に装着され、鏡筒12の前部外周にレンズフード用取り付け部1202が設けられ、このレンズフード用取り付け部1202を介して鏡筒12の前端にレンズフード18が脱着可能に装着される。
前記円偏光フィルタ16は、円板状のフィルタ部1602と、フィルタ部1602を保持する環状の第1ケース1604と、第1ケース1604を回転可能に支持する第2ケース1606とを備えており、第2ケース1606の外周の雄ねじが鏡筒12の内周前端の雌ねじに結合される。これにより第1ケース1604が第2ケース1606よりもカメラの前方に位置すると共に、フィルタ部1602が鏡筒12と同軸上で鏡筒12により回転可能に支持されることになる。
【0007】
前記レンズフード18はフード部材20と、フード部材20の外周に配設される操作部材22と、フード部材20の内周に配設される連結部材24と、弾性部材26などを備えている。
前記フード部材20は鏡筒12よりも大きい内径で前後長さを有する筒部2002と、筒部2002の後端に筒部2002よりも小さい内径で設けられた縮径部2004とを備えている。
前記筒部2002の後部に、筒部2002の中心に対して90度もしくは90度よりも若干大きい範囲で筒部2002の周方向に延在する溝2006が、筒部2002の周方向に間隔をおいて複数形成されている。
また、前記縮径部2004の内周に前記レンズフード用取り付け部1202に脱着可能な鏡筒用取り付け部2008が設けられ、鏡筒用取り付け部2008は円偏光フィルタ16よりも大きな内径で形成されている。レンズフード用取り付け部1202と鏡筒用取り付け部2008には、バヨネット機構などの従来公知の構造が用いられ、これら取り付け部1202,2008を介してフード部材20が鏡筒12に脱着可能に取着され、フード部材20が鏡筒12に取着された状態でフード部材20は鏡筒12と同軸上で支持されることになる。
【0008】
前記操作部材22は環状を呈し、前記溝2006を覆うように筒部2002の後部外周に回転可能に配設されている。
前記連結部材24は、図5(A)、(B)に示すように、前記溝2006を覆うように筒部2002の後部内周に回転可能に配設された回転環2402と、回転環2402の内周に配設されたスライド部材2404とを備えている。
前記回転環2402は、図3に示すように、筒部2002の内周に回転可能に装着される外径で筒状に形成され、その前端には回転環2402の周方向に間隔をおいて半径方向内方に突出する突起2402Aが複数(本実施の形態では4つ)形成され、筒部2002の後端には雌ねじ2450が形成されている。
前記操作部材22と回転環2402は、図1、図2に示すように、前記溝2006を挿通し前記雌ねじ2405に螺合されたねじ28により結合され、ねじ28が溝2006内に位置する箇所に軸受部材30が配設されている。そして、指を触れて操作部材22を回転させると、操作部材22と回転環2402とが筒部2002と同軸上で回転し、指を離すとその回転状態が保持されるように構成されている。
【0009】
前記スライド部材2404は、図4に示すように、前記回転環2402の内径よりも小さい寸法の外径で形成された筒部2404Aを備え、筒部2404Aの後端外周面に、回転環2402の内周に挿入される鍔部2404Bが形成されている。
また、筒部2404Aの外周面に、筒部2404Aの周方向に間隔をおき筒部2404Aの軸心方向に延在する溝2404Cが複数(本実施の形態では4つ)形成され、さらに、筒部2404Aの長手方向中間部でその内周全周にわたり、筒部2404Aの半径方向内方に突出する環板状の当接板2404Dが設けられている。
そして、前記当接板2404Dが後方に臨む面には、ゴムなどのような摩擦係数の高い材料からなる環板状の摩擦板2404Eが取着され、摩擦板2404Eは、円偏光フィルタ16の第1ケース1604の前端に当接可能に設けられている。
【0010】
前記回転環2402とスライド部材2404は、図5(A)、(B)に示すように、突起2402Aが溝2404Cに挿入され、突起2402Aと鍔部2404Bとが対向するように配設され、このように配設された後、図1、図2に示すように、スライド部材2404の前端に環板状のストッパ2404Fが取着される。これにより、スライド部材2404は、スライド部材2404の溝2404Cと回転環2402の溝2404Cとの係合を介して、回転環2402に対してフード部材20の筒部2002の周方向に一体的に回転し、かつ、筒部20の軸方向に移動可能に結合される。
前記弾性部材26はコイルばねからなり、スライド部材2404の筒部2404Aの外周と回転環2402の内周との間で、突起2402Aと鍔部2404Bとの間の空間に配設され、突起2402Aと鍔部2404Bとを互いに引き離す方向に付勢している。したがって、突起2402Aを有する回転環2402は軸方向に移動不能に設けられていることから、スライド部材2404は常時後方に付勢されることになり、このスライド部材2404の後退限界位置は、例えば、図1に示すように、スライド部材2404の後端が縮径部2004の前端に当接することで規制される。
なお、本実施の形態では、前記連結部材24(回転環2402、スライド部材2404)、弾性部材26、ねじ28などにより特許請求の範囲の連結機構が構成されている。
【0011】
第1の実施の形態では、円偏光フィルタ16が装着された鏡筒12にレンズフード18を、取り付け部1202,2008を介して取着する際、第1ケース1604の前端が摩擦板2404Eに当接し、これにより弾性部材26が圧縮されつつスライド部材2404が回転環2402に対して前方にスライドされる。
そして、レンズフード18が鏡筒12に取着された状態では、図2に示すように、弾性部材26が圧縮され、この弾性部材26の付勢力により第1ケース1604の前端と摩擦板2404Eが弾接された状態となる。
したがって、カメラの使用者が撮影時に、操作部材22を回転させると、操作部材22と一体に回転環2402、スライド部材2404が回転し、また、第1ケース1604の前端と摩擦板2404Eとの摩擦力により、第1ケース1604と摩擦板2404Eが一体に回転し、フィルタ部1602が操作部材22と一体に回転することになる。
したがって、レンズフード18の外側から操作部材22を回転させるという簡単な操作で円偏光フィルタ16などのアクセサリを回転させることができ、アクセサリの回転操作を簡単に行なえるようになる。
【0012】
次に、図6乃至図8を参照して第2の実施の形態を説明する。なお、以下に説明する第2乃至第4の実施の形態において第1の実施の形態と同様な部材、箇所に同一の符号を付して説明する。
図6はカメラの鏡筒と円偏光フィルタとレンズフードとの関係を示す第2の実施の形態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図、図7はカメラの鏡筒に円偏光フィルタ及びレンズフードを装着した状態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図、図8はつまみ部の操作で回転する歯車と回転環の歯部が噛合した状態の斜視図である。
第2の実施の形態では、操作部材32の形状及び、連結部材24を構成する回転環34の形状が第1の実施の形態と異なっている。
すなわち、操作部材32は、円板状のつまみ部3202と、つまみ部3202の中心から突設する軸部3204と、軸部3204の先端に設けられた歯車3206とからなり、フード部材20の筒部2002の後端に取着された軸受部材36の孔に前記軸部3204が挿通され、つまみ部3202が筒部2002の外側に位置し、歯車3206が筒部2002の内側に位置した状態で、筒部2002の半径方向を通る中心軸を中心として回転可能に配設される。なお、つまみ部3202と軸部3204はねじ38により脱着可能に結合される。
【0013】
前記回転環34は、図8に示すように、筒部2002の内周に回転可能に装着される外径で筒状に形成された筒部3402と、筒部3402の前端から筒部3402と同軸上に延在する筒部3402よりも外径の小さい小径部3404とを備えている。
前記小径部3404上で筒部3402の前端に歯部3406が形成され、また、小径部3404の前端で周方向に間隔をおいた箇所からそれぞれ半径方向内方に突起3408が複数(本実施の形態では4つ)突設されている。
そして前記歯車3206が筒部2002の内周と回転環34の小径部3404の外周との間に位置し、図8に示すように、前記筒部3402の前端の歯部3406に噛合しており、小径部3404の前端に環板状のストッパ2404Fが取着されている。なお、筒部3402の後端が筒部2002後端の壁部に当接し、歯部3406に歯車3206が噛合することで、回転環34は筒部2002の軸方向に移動不能に配設されることになる。
【0014】
前記回転環34とスライド部材2404は、突起3408が溝2404Cに挿入され、突起3408と鍔部2404とが対向するように配設され、このように配設された後、スライド部材2404の前端に環板状のストッパ2404Fが取着される。
そして、弾性部材26がスライド部材2404の筒部2404Aの外周と回転環34の小径部3404の内周との間で、突起3408と鍔部2404Bとの間の空間に配設され、突起3408と鍔部2404Bとを互いに引き離す方向に付勢している。したがって、突起3408を有する回転環34は軸方向に移動不能に設けられていることから、スライド部材2404は常時後方に付勢されることになり、このスライド部材2404の後退限界位置は、例えば、図6に示すように、スライド部材2404の後端が縮径部2004の前端に当接することで規制される。
なお、本実施の形態では、軸部3204、歯車3206、連結部材24(回転環34、スライド部材2404)、弾性部材26などにより特許請求の範囲の連結機構が構成されている。
【0015】
第2の実施の形態では、円偏光フィルタ16が装着された鏡筒12にレンズフード18を、取り付け部1202,2008を介して取着する際、第1ケース1604の前端が摩擦板2404Eに当接し、これにより弾性部材26が圧縮されつつスライド部材2404が回転環34に対して前方にスライドされる。
そして、レンズフード18が鏡筒12に取着された状態では、図7に示すように、弾性部材26が圧縮され、この弾性部材26の付勢力により第1ケース1604の前端と摩擦板2404Eが弾接された状態となる。
したがって、カメラの使用者が撮影時に、操作部材32のつまみ部3202を回すと、歯車3206と歯部3404を介して操作部材32と一体に回転環34が回転し、また、突起3408と溝2404Cの係合を介して回転環34とスライド部材2404が一体に回転し、さらに、第1ケース1604の前端と摩擦板2404Eとの摩擦力により第1ケース1604と摩擦板2404Eが一体に回転し、フィルタ部1602が操作部材32の回転操作に追従して回転することになる。
したがって、レンズフード18の外側からつまみ部3202を回すという簡単な操作で円偏光フィルタ16などのアクセサリを回転させることができ、アクセサリの回転操作を簡単に行なえるようになる。
【0016】
次に、図9、図10を参照して第3の実施の形態を説明する。
図9はカメラの鏡筒に円偏光フィルタ及びレンズフードを装着した状態の第3の実施の形態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図、図10は円偏光フィルタを取り外しレンズフードを逆被せした状態の鏡筒の軸心の上半部の断面図である。
第3の実施の形態では、円偏光フィルタ40が鏡筒12ではなくレンズフード42に脱着可能に取着される点が前記第1の実施の形態および第2の実施の形態と異なっており、したがって、第3の実施の形態では、レンズフード42を鏡筒12に装着することで円偏光フィルタ40が鏡筒12の前方に配置されることになる。
【0017】
前記円偏光フィルタ40は、円板状のフィルタ部4002と、フィルタ部4002を保持する環状の第1ケース4004と、第1ケース4004を回転可能に支持する第2ケース4006とを備えており、第2ケース4006の外周の雄ねじ4010は、鏡筒12の内周前端の雌ねじ1210よりも大きな寸法で形成されている。
前記レンズフード42は、円偏光フィルタ40を脱着可能に保持するフード部材44と、フード部材44の外周に配設される操作部材46と、フード部材44の内周に配設される回転環48(特許請求の範囲の保持部材に相当)などを備えている。
【0018】
前記フード部材44は鏡筒12よりも大きい内径で前後長さを有する筒部4402と、筒部4402の後端に筒部4402よりも小さい内径で設けられた縮径部4404とを備えている。
前記筒部4402の後部に、筒部4402の中心に対して90度もしくは90度よりも若干大きい範囲で筒部4402の周方向に延在する溝4406が、筒部4402の周方向に間隔をおいて複数形成されている。
また、前記縮径部4404の内周に鏡筒12の外周前端のレンズフード用取り付け部1202に脱着可能な鏡筒用取り付け部4408が設けられている。レンズフード用取り付け部1202と鏡筒用取り付け部4408には、バヨネット機構などの従来公知の構造が用いられ、これら取り付け部1202,4408を介してフード部材44が鏡筒12に脱着可能に取着され、フード部材44が鏡筒12に取着された状態でフード部材44は鏡筒12と同軸上で支持されることになる。
【0019】
前記操作部材46は環状を呈し、前記溝4406を覆うように筒部4402の後部外周に回転可能に配設されている。
前記回転環48は、前記溝4406を覆うように筒部4402の後部内周に回転可能に配設されている。
前記回転環48は、筒部4402の後部内周に回転可能に装着される外径で筒状に形成された筒部4802と、この筒部4802の前端から半径方向内方に環状に突出された環板部4804とを備えている。
そして、前記環板部4804の内周に、第2ケース4006の雄ねじ4010に螺合可能な雌ねじ4806(特許請求の範囲の保持部に相当)が形成されている。この雌ねじ4806の内径は、鏡筒12の外径およびレンズフード用取り付け部1202の外径よりも大きな寸法で形成されている。
前記操作部材46と回転環48は、前記溝4406を挿通するねじ50により結合され、ねじ50が溝4406内に位置する箇所に軸受部材52が配設されている。このように操作部材46と回転環48とが結合されることで、回転環48は筒部4402の軸方向に移動不能に配設されることになる。そして、指を触れて操作部材46を回転させると、操作部材46と回転環48とが筒部4402と同軸上で回転し、指を離すとその回転状態が保持されるように構成されている。したがって、本実施の形態では、筒部4402の内周やねじ50により特許請求の範囲の連結機構が構成されている。
【0020】
第3の実施の形態では、雄ねじ4010と雌ねじ4806の螺合により円偏光フィルタ40がフード部材44に同軸上に取着され、このように円偏光フィルタ40が取着されたフード部材44が、取り付け部1202、4408を介して鏡筒12に装着される。
したがって、カメラの使用者が撮影時に、操作部材46を回転させると、操作部材46と一体に回転環48が回転し、また、回転環48と第2ケース4006とが一体に回転し、円偏光フィルタ40全体が回転環48と一体に回転する。
したがって、レンズフード42の外側から操作部材46を回転させるという簡単な操作で円偏光フィルタ40などのアクセサリを回転させることができ、アクセサリの回転操作を簡単に行なえるようになる。
また、図10に示すように、円偏光フィルタ40を回転環48から取り外し、筒部4402を後方に向けてレンズフード42を取り付け部1202、4408を介して鏡筒12に装着でき、いわゆる筒部4402の内側に鏡筒12を位置させる逆被せも可能となり、レンズフード42の取り扱いが便利となる。
【0021】
次に、図11、図12を参照して第4の実施の形態を説明する。
図11はカメラの鏡筒に円偏光フィルタ及びレンズフードを装着した状態の第4の実施の形態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図、図12は円偏光フィルタを取り外しレンズフードを逆被せした状態の鏡筒の軸心の上半部の断面図である。
第4の実施の形態は、前記第3の実施の形態と同様に円偏光フィルタ40がレンズフード42に脱着可能に取着され、レンズフード42を鏡筒12に装着することで円偏光フィルタ40が鏡筒12の前方に配置されるものである。
【0022】
前記レンズフード42は、円偏光フィルタ40を脱着可能に保持するフード部材44と、フード部材44の外周に配設される操作部材56と、フード部材44の内周に配設される回転環58(特許請求の範囲の保持部材に相当)などを備えている。
前記操作部材56は、円板状のつまみ部5602と、つまみ部5602の中心から突設する軸部5604と、軸部5604の先端に設けられた歯車5606とからなり、フード部材44の筒部4402の後端に取着された軸受部材60の孔に前記軸部5604が挿通され、つまみ部5602が筒部4402の外側に位置し、歯車5606が筒部4402の内側に位置した状態で、筒部4402の半径方向を通る中心軸を中心として回転可能に配設される。なお、つまみ部5602と軸部5604はねじ62により脱着可能に結合される。
【0023】
前記回転環58は、筒部4402の内周に回転可能に装着される外径で筒状に形成された筒部5802と、筒部5802の前端から筒部5802と同軸上に延在する筒部5802よりも外径の小さい小径部5804とを備え、小径部5804上で筒部5802の前端に歯部5806が形成されている。
そして、前記歯車5606が、筒部4402の内周と回転環58の小径部5804の外周との間に位置し、前記歯部5806に噛合しており、小径部5804の前端に環板状のストッパ5808が取着されている。なお、筒部5802の後端が筒部4402後端の壁部に当接し、歯部5806に歯車5606が噛合することで回転環58は筒部4402の軸方向に移動不能に配設されることになる。また、前記小径部5804の前端内周に、第2ケース4006の雄ねじ4010に螺合可能な雌ねじ5810(特許請求の範囲の保持部に相当)が形成されている。この雌ねじ5810の内径は、鏡筒12の外径およびレンズフード用取り付け部1202の外径よりも大きな寸法で形成されている。
本実施の形態では、筒部4402の内周部や、歯車5606、歯部5806などにより特許請求の範囲の連結機構が構成されている。
【0024】
第4の実施の形態では、雄ねじ4010と雌ねじ5810の螺合により円偏光フィルタ40がフード部材44に同軸上に取着され、このように円偏光フィルタ40が取着されたフード部材44が、取り付け部1202、4408を介して鏡筒12に装着される。
したがって、カメラの使用者が撮影時に、操作部材56のつまみ部5602を回すと、歯車5606と歯部5806を介して操作部材56と一体に回転環58が回転し、また、回転環58と第2ケース4006とが一体に回転し、円偏光フィルタ40全体が回転環58と一体に回転する。
したがって、レンズフード42の外側から操作部材56を回すという簡単な操作で円偏光フィルタ40などのアクセサリを回転させることができ、アクセサリの回転操作を簡単に行なえるようになる。
また、図12に示すように、円偏光フィルタ40を回転環58から取り外し、筒部4402を後方に向けてフード部材44を取り付け部1202、4408を介して鏡筒12に装着でき、いわゆる筒部4402の内側に鏡筒12を位置させる逆被せも可能となり、第3の実施の形態と同様に、レンズフード42の取り扱いが便利となる。
【0025】
なお、本発明においてカメラの鏡筒とは、カメラのハウジングと一体的に設けられた鏡筒のみならず、カメラに装着される交換レンズの鏡筒をも含むものである。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明は、鏡筒に脱着可能に取着されるレンズフードのフード部材の外周に操作部材が設けられ、前記操作部材は、鏡筒または鏡筒の前方に配設されるアクセサリを鏡筒の軸心を中心として回転させるように構成されている。
そのため、レンズフードの外側から写真用フィルタなどのアクセサリの回転操作を簡単に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラの鏡筒と円偏光フィルタとレンズフードとの関係を示す第1の実施の形態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図である。
【図2】カメラの鏡筒に円偏光フィルタ及びレンズフードを装着した状態の第1の実施の形態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図である。
【図3】回転環の斜視図である。
【図4】スライド部材の斜視図である。
【図5】 (A)は回転環とスライド部材とが結合された状態の斜視図、(B)は回転環とスライド部材とが結合された状態でその一部を破断した斜視図である。
【図6】カメラの鏡筒と円偏光フィルタとレンズフードとの関係を示す第2の実施の形態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図である。
【図7】カメラの鏡筒に円偏光フィルタ及びレンズフードを装着した状態の第2の実施の形態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図である。
【図8】つまみ部の操作で回転する歯車と回転環の歯部3406が噛合した状態の斜視図である。
【図9】カメラの鏡筒に円偏光フィルタ及びレンズフードを装着した状態の第3の実施の形態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図である。
【図10】円偏光フィルタを取り外しレンズフードを逆被せした状態の鏡筒の軸心の上半部の断面図である。
【図11】カメラの鏡筒に円偏光フィルタ及びレンズフードを装着した状態の第4の実施の形態の説明図で鏡筒の軸心の上半部の断面図である。
【図12】円偏光フィルタを取り外しレンズフードを逆被せした状態の鏡筒の軸心の上半部の断面図である。
【符号の説明】
12 鏡筒
16、40 円偏光フィルタ
18、42レンズフード
20、44 フード部材
22、32、46、56 操作部材
2402、34、48、58 回転環
2404 スライド部材
26 弾性部材
Claims (7)
- カメラの鏡筒に装着されるレンズフードであって、
前記レンズフードは鏡筒に脱着可能に取着されるフード部材を備え、
前記フード部材の外周に操作部材が設けられ、
前記フード部材の内周に、前記操作部材に連結されると共に、前記鏡筒に配設されるアクセサリに連結可能な連結機構が設けられ、
前記連結機構はフード部材を鏡筒に取着した状態でアクセサリに連結され、操作部材を操作すると、アクセサリを鏡筒の軸心を中心として回転させるように構成され、
前記連結機構は、操作部材の操作により鏡筒の軸心を中心として回転しかつフード部材の軸方向に移動可能なスライド部材と、前記スライド部材をフード部材の軸方向に付勢する弾性部材とを備え、
前記スライド部材は、フード部材を鏡筒に連結した状態で前記弾性部材によりアクセサリに弾接されてスライド部材と共にアクセサリを回転させるように構成されている、
ことを特徴とするカメラのレンズフード。 - 前記操作部材はフード部材の周方向に回転可能に配設され、前記連結機構は、フード部材の内周にフード部材の周方向に回転可能かつフード部材の軸方向に移動不能に配設された回転環を備え、前記操作部材と回転環はフード部材の周方向に一体に回転するように連結され、前記スライド部材は、前記回転環に一体に回転可能にかつフード部材の軸方向に移動可能に結合されていることを特徴とする請求項1記載のカメラのレンズフード。
- 前記操作部材はフード部材の外周に、フード部材の半径方向を通る中心軸を中心として回転可能に配設され、前記連結機構は、フード部材の内周にフード部材の周方向に回転可能かつフード部材の軸方向に移動不能に配設された回転環を備え、前記操作部材と回転環は、前記操作部材を前記中心軸を中心として回転させると回転環がフード部材の周方向に回転するように連結され、前記スライド部材は、前記回転環に一体に回転可能にかつフード部材の軸方向に移動可能に結合されていることを特徴とする請求項1記載のカメラのレンズフード。
- カメラの鏡筒に装着されるレンズフードであって、
前記レンズフードは鏡筒に脱着可能に取着されるフード部材を備え、
前記フード部材の外周に操作部材が設けられ、
前記フード部材の内周にアクセサリを脱着可能に保持する枠状の保持部材が設けられ、
前記操作部材と保持部材とを連結する連結機構が設けられ、
前記連結機構は、操作部材を操作すると保持部材を鏡筒の軸心を中心として回転させるように構成され、
前記操作部材はフード部材の周方向に回転可能に配設され、
前記保持部材は前記操作部材と一体にフード部材の周方向に回転するよう連結されている、
ことを特徴とするカメラのレンズフード。 - カメラの鏡筒に装着されるレンズフードであって、
前記レンズフードは鏡筒に脱着可能に取着されるフード部材を備え、
前記フード部材の外周に操作部材が設けられ、
前記フード部材の内周にアクセサリを脱着可能に保持する枠状の保持部材が設けられ、
前記操作部材と保持部材とを連結する連結機構が設けられ、
前記連結機構は、操作部材を操作すると保持部材を鏡筒の軸心を中心として回転させるように構成され、
前記操作部材はフード部材の外周に、フード部材の半径方向を通る中心軸を中心として 回転可能に配設され、
前記保持部材は、前記操作部材を前記中心軸を中心として回転させるとフード部材の周方向に回転するように連結されている、
ことを特徴とするカメラのレンズフード。 - 前記保持部材は、フード部材の内周にフード部材の周方向に回転可能かつフード部材の軸方向に移動不能に配設され、前記保持部材の内周部にアクセサリを脱着可能に保持する保持部が設けられていることを特徴とする請求項4または5記載のカメラのレンズフード。
- 前記保持部の内周部は、カメラの鏡筒の前部の外径よりも大きい内径で形成されていることを特徴とする請求項6記載のカメラのレンズフード。
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