JP4201074B2 - デジタルデータ送受信システムおよびその方法 - Google Patents

デジタルデータ送受信システムおよびその方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルデータ送受信システムに関し、特に、受信したコンテンツデータのファイル記録方法に関する。
【0002】
【従来技術】
今日、デジタル放送を蓄積記憶しておき、これを読み出してモニターに表示できるデジタル受信装置が知られている。
【0003】
かかるコンテンツデータの蓄積方法について説明する。
【0004】
送信側では以下のようにしてモジュールデータが構成モジュール管理情報であるデータDIIとともに送信される。図3に示すディレクトリ構造のコンテンツデータが記憶されている場合、与えられたモジュール特定情報に基づいて、各コンテンツデータはモジュール化される。ここでは、ディレクトリ/shop1/books/indexに属するファイルindex.bml,index.pngがそれぞれ1のモジュール、ディレクトリ/shop1/books/ebook/indexに属するファイルebook-index.bml,ebook-index.pngがそれぞれ1のモジュール・・・として計62のモジュールにモジュール化されたとする。
【0005】
各モジュールデータはモジュール群特定情報に基づいて所定のモジュール群として同じデータDIIにてカルーセル形式で繰り返し送信される。例えば、ディレクトリ/shop1/booksに属するモジュールを1のモジュール群として送信する場合、前記62個のモジュールでモジュール群が構成されて、そのデータDIIとともに送信される。データDIIには当該モジュール群を構成するモジュールに関する管理データが含まれている。かかる管理データには、受信側で蓄積記憶する場合のディレクトリ構造が書き込まれる。なお、データDIIはモジュールデータの送信に先立って送信される。
【0006】
受信側ではかかるデータDIIを受信すると、データDIIに格納されているディレクトリ構造を読み出す。データDIIの受信後、モジュールデータを受信するとこれを一旦バッファに書き込み、各モジュールを1のファイルとしてハードディスクに蓄積記憶するためのファイル書き込み準備処理(ファイルオープン処理)を行う。ファイルオープン処理完了すると、ハードディスクへの書き込み処理を行う。ハードディスクへの書き込み処理が終了するとバッファをクリアする。このようにして、受信側で図3のようなディレクトリ構造にてコンテンツデータを蓄積記憶することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記受信装置においては以下のような問題があった。データDIIに基づいてハードディスク上へのファイル書き込み準備処理時間は、各モジュールデータの容量にかかわらずほぼ一定である。モジュールのデータ容量が大きい場合には、モジュールデータを受信している間に、つぎのモジュールデータのファイルオープン処理をすればいいので、かかるファイル管理情報の作成時間はそれほど問題とならない。これに対して、各モジュールのデータ容量が小さくなると、相対的にファイルオープン処理が間に合わず、その結果、バッファメモリへの一時記憶量が増大していき、バッファメモリがオーバフローとなるおそれがある。
【0008】
かかる問題を防止するために、送信側では、各コンテンツデータをモジュール化して送信するときに、各モジュールのデータ量を所定量よりも多くなるように、マルチパート化して送信することも考えられる。しかし、これでは、各モジュールを構成するデータ量に制約ができる。
【0009】
この発明は、上記問題を解決し、バッファメモリの容量を増やすことなく、1の構成モジュール管理情報で管理できるモジュールのデータ容量の自由度を高めたデータ送受信システムまたはその方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
1)本発明にかかるデジタルデータ送受信システムは、送信装置に、コンテンツデータを、ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶しておき、前記送信装置から前記ディレクトリ構造の情報および前記複数のファイルをデジタル放送するとともに、受信装置で前記ディレクトリ構造の情報および前記複数のファイルを受信し、前記ディレクトリ構造にて前記複数のファイルを蓄積記憶するデジタルデータ送受信システムにおいて、前記送信装置は、前記ディレクトリ構造の情報をデータDIIのプライベート領域に格納して、当該DIIの送信を複数回繰り返すことにより、前記複数のファイルをDDBメッセージデータにて送信するまでの所定の猶予時間を確保し、前記受信装置は、前記データDIIを受信すると、前記プライベート領域から前記ディレクトリ構造の情報を読み出して、そのディレクトリ構造で示されるファイルのファイル書き込み準備処理を複数まとめて実行する。
したがって、受信装置側でファイルの書き込み準備処理が間に合わないというおそれを少なくし、受信装置側では一時的に記憶しておくバッファ容量が少なくとも、より確実に蓄積記憶が可能となる。すなわち、データDIIで管理される1モジュールのデータ量を小さくしても、確実な蓄積記憶が可能なデジタルデータ送受信システムを提供することができる。また、従来の送信処理を変更するだけで前記猶予時間を受信装置側に与えることができる。また、データDIIが繰り返し送られてくるので、データDIIの受信タイミングを多くすることができる。
【0011】
2)本発明にかかるデジタルデータ受信装置は、ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶されたコンテンツデータがデジタル放送されると、これを受信して前記ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて蓄積記憶するデジタルデータ受信装置において、データDIIを受信すると、当該データDIIの前記プライベート領域から、管理するファイルのディレクトリ構造の情報を読み出して、そのディレクトリ構造で示されるファイルのファイル書き込み準備処理を複数まとめて実行し、DDBメッセージデータにて前記複数のファイルを受信すると、前記書き込み準備ファイルに書き込み処理をする。
したがって、受信装置側でファイルの書き込み準備処理が間に合わないというおそれを少なくし、受信装置側では一時的に記憶しておくバッファ容量が少なくとも、より確実に蓄積記憶が可能となる。
【0012】
3)本発明にかかるデジタルデータ送信装置は、コンテンツデータを、ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶しておき、前記ディレクトリ構造の情報および前記複数のファイルをデジタル放送するデジタルデータ送信装置において、前記ディレクトリ構造の情報をデータDIIのプライベート領域に格納して、当該DIIの送信を複数回繰り返すことにより、前記複数のファイルをDDBメッセージデータにて送信するまでに所定の猶予時間を確保する。
したがって、受信装置側でファイルの書き込み準備処理が可能となり、これにより、受信装置側では一時的に記憶しておくバッファ容量が少なくとも、より確実に蓄積記憶が可能となる。
【0013】
)本発明にかかるデジタルデータ送信装置においては、1のデータDIIで管理する総モジュール数は2つであり、前記所定時間は30秒間である。したがって、受信装置側でファイルの書き込み準備処理が可能となる。
【0015】
)本発明にかかるデジタルデータ受信装置においては、前記読み出したディレクトリ構造の情報で管理されるファイルのうち、ファイル書き込み準備処理をまとめて実行した複数のファイルについて、当該複数のファイルの書き込み処理を終了してから、当該複数のファイルについての閉じ処理をする同じデータDIIで特定される全ファイルの書き込み終了してから、前記全ファイルの閉じ処理をする。したがって、書き込み処理が何らかの原因で中断された場合には、書き込みは完了しない。これにより、更新等の場合に、一部のみ更新されるというおそれがない。
【0016】
)本発明にかかるデジタルデータ受信装置においては、前記コンテンツデータは、他のコンテンツデータへのリンク情報を含んでいる。したがって、複数のコンテンツデータによって、多彩なコンテンツを提供することができる。
【0017】
)本発明にかかるデジタルデータ受信装置においては、1のモジュールを1ファイルに記憶する。したがって、1のデータDIIで管理されるモジュール数が増える場合でも、受信機にてより確実に蓄積記憶させることができる。
【0019】
)本発明にかかるデジタルデータ受信装置においては、ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶されたコンテンツデータがデジタル放送されると、これを受信して前記ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて蓄積記憶するデジタルデータ受信装置において、データDIIのプライベート領域から読み出したディレクトリ構造の情報で管理されるファイルのうち、ファイル書き込み準備処理をまとめて実行した複数のファイルについて、当該複数のファイルの書き込み処理を終了してから、当該複数のファイルについての閉じ処理をする。したがって、一部の書き込みが未完了で終了した場合には、ファイルの閉じ処理を行わず、全体として書き込みが終了しない限り、ファイル閉じ処理がなされない。
【0020】
)本発明にかかるデジタルデータ受信装置は、デジタル放送されたコンテンツデータを受信して蓄積記憶するデジタルデータ受信装置において、データDIIを受信すると、当該データDIIの前記プライベート領域から前記ディレクトリ構造の情報を読み出して、そのディレクトリ構造で示されるファイルのファイル書き込み準備処理を複数まとめて実行する。したがって、受信装置側でファイルの書き込み準備処理が可能となり、これにより、受信装置側では一時的に記憶しておくバッファ容量が少なくとも、より確実に蓄積記憶が可能となる。
【0021】
10)本発明にかかるデジタルデータ受信装置は、前記データDIIを受信すると、当該データDIIの前記プライベート領域から前記ディレクトリ構造の情報を読み出してファイル開き処理準備の必要なファイルを決定する。したがって、データDIIに開き処理決定に必要な情報を格納させることにより、1のモジュール数のデータ量を小さくしても、確実に各コンテンツデータを記憶させることができる。
【0022】
11)本発明にかかるデジタルデータ受信装置においては、前記複数まとめて実行されるファイル書き込み準備処理は、前記モジュールのインデックスデータを含むデータDIIを受信する前に、所定数のファイルについて仮ファイル名で開き処理準備をしておき、データDIIを受信すると、前記ディレクトリ構造で管理されるファイル名を抽出し、前記開き処理準備したファイルのファイル名を前記抽出したファイル名に変更する。したがって、予め多くのファイルについて開き準備処理が可能となる。
【0023】
14)本発明にかかるデジタルデータ受信装置は、ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶されたコンテンツデータがデジタル放送されると、これを受信して前記ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて蓄積記憶するデジタルデータ受信装置において、ファイル管理情報を受信すると、当該ファイル管理情報にて管理するファイルのディレクトリ構造の情報を、当該ファイル管理情報から読み出して、そのディレクトリ構造で示されるファイルのファイル書き込み準備処理を複数まとめて実行する。したがって、受信装置側でファイルの書き込み準備処理が間に合わないというおそれを少なくし、受信装置側では一時的に記憶しておくバッファ容量が少なくとも、より確実に蓄積記憶が可能となる。
【0024】
18)本発明にかかるデジタルデータ送受信システムは、コンテンツデータを複数のモジュール化し、各モジュールをモジュール群毎にまとめて、当該モジュール群に属するモジュールに関する構成モジュール管理情報とともにデジタル放送する送信装置、前記構成モジュール管理情報に基づいて、受信したモジュール化コンテンツデータをモジュール毎に1のファイルとして蓄積記憶する受信装置、を備え、前記送信装置は、前記ディレクトリ構造の情報をデータDIIのプライベート領域に格納して、当該DIIの送信を複数回繰り返すことにより、前記複数のファイルをDDBメッセージデータにて送信するまでに所定の猶予時間を確保し、前記受信装置は、前記構成モジュール管理情報を受信すると、前記モジュール化コンテンツデータをモジュール毎に1のファイルとして蓄積記憶させるためのファイル書き込み準備処理を、複数ファイルについてまとめて実行する。したがって、受信装置側でファイルの書き込み準備処理が間に合わないというおそれを少なくし、受信装置側では一時的に記憶しておくバッファ容量が少なくとも、より確実に蓄積記憶が可能となる。
【0025】
19)本発明にかかるデジタルデータ送信装置は、モジュール化されたコンテンツデータを記憶しておき、各モジュールをモジュール群規則に基づいてモジュール群化して、モジュール群に属するモジュールに関する構成モジュール管理情報とともにデジタル放送するデジタルデータ送信装置において、前記構成モジュール管理情報の送信を複数回繰り返すことにより、前記前記モジュール化されたコンテンツデータを送信するまでの所定の猶予時間を確保する。したがって、受信装置側でファイルの書き込み準備処理が間に合わないというおそれを少なくし、受信装置側では一時的に記憶しておくバッファ容量が少なくとも、より確実に蓄積記憶が可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
1.〔機能ブロックの説明〕
図1に、本発明にかかる発明にかかるデータ送受信システムをデジタル放送システムに適用した場合の機能ブロック図を示す。デジタル放送システム1000は、送信装置101および受信装置110を備えている。
【0027】
送信装置101は、コンテンツデータ記憶手段103、モジュール化手段105、モジュール化データ記憶手段106、構成モジュール管理情報生成手段107,および送信手段109を備えている。コンテンツデータ記憶手段103は、伝送対象であるコンテンツデータをファイル形式で記憶する。モジュール化手段105は、コンテンツデータ記憶手段103に記憶された各コンテンツデータをモジュール化規則に基づいて、モジュール化する。モジュール化データ記憶手段106は、モジュール化されたデータを記憶する。構成モジュール管理情報生成手段107は、モジュール化手段5から与えられたモジュール群規則に基づいてモジュール群化するときの構成モジュール管理情報を生成する。送信手段109は、構成モジュール管理情報生成手段107で生成された構成モジュール管理情報を所定回数繰り返し送信する。構成モジュール管理情報の繰り返し送信が終わると、当該モジュール管理情報で管理されるモジュールデータを送信する。
【0028】
このような送信方法を採用したのは、後述するように、構成モジュール管理情報を受信装置が受信後、所定の猶予時間経過してから前記各モジュールデータを受信できるようにするためである。
【0029】
受信装置110は、受信手段111、一時記憶手段113、制御手段115、および記憶手段117を備えている。受信手段111は前記送信されたモジュールデータのうち、選別条件に合致する構成モジュール管理情報およびモジュールデータを選別して受信する。一時記憶手段113は受信したデータを一時記憶する。制御手段115は、一時記憶手段113に一時記憶された構成モジュール管理情報に基づいて、記憶手段117の必要なファイル構築の前処理を行う。その際、前記モジュール化されたデータをファイルとして蓄積記憶させるためのファイル書き込み準備処理を複数ファイルについて実行する。これにより、複数のファイルについてファイルクリエイトおよびオープン処理が実行される。制御手段115は、複数のファイルについてのファイルクリエイトおよびオープン処理が終わると、一時記憶手段113に一時記憶されたモジュールデータを読み出して、記憶手段117に書き込むとともに、一時記憶手段113に一時記憶されたモジュールデータを消去する。その後、前処理が完了している次順位のモジュールデータについて、前記処理を繰り返す。
【0030】
1のファイルについてファイルクローズ処理がなされると、前記構成モジュール管理情報で特定される次順位ファイルについて、前記前処理を行う。
【0031】
このように、送信側では、構成モジュール管理情報を送信後、所定の猶予時間経過してから前記各モジュールデータを送信することにより、受信装置では、モジュールデータを受信前に構成モジュール管理情報に基づいて予め複数のファイルについてのクリエイト処理が可能となる。したがって、一時記憶手段113につぎつぎとデータが蓄積されてオーバフロー状態となることがない。
【0032】
以下この発明を地上波デジタル放送に適用した場合について説明する。
【0033】
2.〔送信装置の概要〕
図2に、上記の送信装置1の詳細ブロック図を示す。送信装置101は地上波デジタル放送用の送信装置であり、各コンテンツデータ(BMLファイル、画像データなど)を1のリソースとして、図8に示すように、複数のリソースをまとめた1のモジュールデータを生成し、これをブロック化したDDB(Download Data Block)メッセージデータをカルーセル形式で繰り返し送信する。各カルーセルには、当該カルーセルにて送信されているデータの管理データとして、各カルーセルごとにデータDII(Download Info Indication)が送信される。
【0034】
なお、受信側では、後述するように、データDIIを参照して、必要なDDBメッセージデータを受信し、各DDBメッセージのブロックデータを読み出して連結することにより、各コンテンツデータ(リソース)を再現することができる。
【0035】
コンテンツデータ記憶部161には、図3に示すようなコンテンツデータが各ディレクトリに分類され、ファイルとして記憶されている。制御部162はスケジュール記憶部164に記憶された配信スケジュールデータに基づき、配信時刻よりも所定時間前になると、コンテンツデータ取得部163に取得命令を与える。コンテンツデータ取得部163は、コンテンツデータ記憶部161からデータを読み出して、記憶しているモジュール化規則に基づいて、モジュール化処理し、記憶する。
【0036】
本実施形態においては、最下層ディレクトリ(ルートディレクトリから一番遠いディレクトリ)に記憶されているファイルを1のモジュールとしてマルチパート化するようにした。例えば、/shop1/books/index/index.bml,/shop1/books/index/index.pngの各ファイルについては、同じディレクトリ/shop1/books/indexに属しているので、これを1つのモジュールとする。
【0037】
また、どのモジュールについて同じデータDIIで送るかについても、モジュール化規則に記憶されている。
【0038】
たとえば、サブディレクトリ"/books"に属する各モジュールを同じデータDIIで送る(1のカルーセルで送信する)場合、以下のようにモジュール化される。
【0039】
図2に示す制御部162はDDB生成部165にDDBメッセージデータの生成命令を与える。DDB生成部165は、コンテンツデータ取得部163に記憶されたモジュール化データを読み出して、図6に示すようなDDBメッセージデータを生成し、記憶する。DDBメッセージデータのデータ構造は従来のデジタル放送の規格と同様である。本実施形態においては、図3に示すようなディレクトリ構造で各ファイルが管理されており、各ファイルにはコンテンツデータ(以下リソースと呼ぶ)が記憶されている。各モジュールは、図6に示すように、複数のリソースから構成される。各リソース間の関係(リソースのディレクトリ構造を表すリスト)はリソースリストに記述される。
【0040】
たとえば、図3において、ディレクトリ/shop1/books/indexに属するファイルindex.bml,index.pngで1のモジュール、ディレクトリ/shop1/books/ebook/indexに属するファイルebook-index.bml,ebook-index.pngで1のモジュール、ディレクトリ/shop1/books/ebook/ebook1に属するファイルbook1.bml,ebook1.pngで1のモジュール、・・・と計31のモジュールにモジュール化され、さらに、これら31個のモジュールが1のモジュール群として1のデータDIIにて送信される場合には、図13に示す各モジュールのディレクトリ構造がデータDIIに記述される。また、各モジュールのリソースリストには、当該モジュールにおける各リソースが相対パス形式で記述される。なお、1のモジュールで送信されるコンテンツデータについては、当該モジュールを構成するDBBメッセージデータを全て受信し、これを連結することにより、目的のリソース(コンテンツ)を特定が可能となる。
【0041】
このように、本実施形態においては、各モジュールが属するディレクトリ情報はデータDIIに、各モジュール内のリソースについてのリソース間の関係はリソースリストに分けて記憶されている。しかし、これに限定されず、データDIIに各リソースについてのディレクトリ構造を記憶させてもよい。
【0042】
なお、上記実施形態においては、最下層ディレクトリに記憶されているリソースを1のモジュールとしてマルチパート化するようにしたが、モジュール化規則を変更することにより、1のモジュール内にさらにサブディレクトリが存在するように、モジュール化することもできる。この場合には、リソースリストに当該サブディレクトリの構造を記述される。
【0043】
このようにモジュール内のリソースリストはリソースをまとめたディレクトリからの相対パスで記述することにより、絶対パスで記述した場合と較べて、リソースリストのデータ容量が膨大になることを防ぐことができる。
【0044】
データDIIについて説明する。データDII生成部166は、図7に示すようなデータ構造のデータDIIを生成する。データDIIのデータ構造自体は、従来のデジタル放送の規格に則ったものである。データDIIのデータ構造について説明する。データDIIは、DSM-CCメッセージヘッダ、ダウンロード識別子、モジュール数、モジュール管理データ、プライベートデータなどで構成されている。モジュール管理データは、モジュールごとに、モジュール識別子(id)、モジュールサイズ、モジュール情報で構成されている。
【0045】
プライベートデータ領域には、各ファイルが所属するルートディレクトリがルート記述子(StoreRoot記述子)に、そのサブディレクトリ構造がサブディレクトリ記述子に記憶されている。例えば、図3において、サブディレクトリ「/shop1/books」に属するファイルを1のデータDIIで送信する場合は、ルート記述子にディレクトリ「shop1」が、そのサブディレクトリ記述子に「books」が記憶される。なお、サブディレクトリ「books」以下のディレクトリ構造は、既に説明したように、DDBメッセージデータのリソースリストに記述される。
【0046】
データDIIを構成するデータのうち、モジュール数はコンテンツデータ取得部163のモジュール化規則に基づいて決定される。
【0047】
制御部162はスケジュール記憶部164に記憶された配信スケジュールに基づき、配信時刻になると、データDII送出部176に対して、データDIIを所定回数繰り返し送るようにデータDII送出命令を与える。データDII送出部176は、これによって、データDIIを多重化コントローラ180に送出する。制御部162はまた、データDII送出命令を与えたあと、DDB送出部175にDDB送出命令を与える。多重化コントローラ180はこれらを多重化し、変調部181に出力する。これにより、トランスポートストリームとしてデータDIIおよび当該データDIIにて管理されるDDBメッセージデータが図8に示すように、送信される。
【0048】
なお、本実施形態においては、複数のファイルのデータを1のモジュールにまとめたマルチパート形式で送信したが、シングルパート形式(1のモジュールで1のファイルを送る)ようにしてもよい。
【0049】
3.〔送信装置のハードウェア構成〕
図4を用いて、送信装置101のハードウェア構成について説明する。本実施形態においては、送信装置101は、多重化処理部および変調部以外は、CPUを用いてソフトウェアで実現した。
【0050】
送信装置101は、CPU123、メモリ127、ハードディスク126、モニタ131、入力部130、およびバスライン129を備えている。CPU123は、ハードディスク126に記憶されたプログラムにしたがいバスライン129を介して、各部を制御する。ハードディスク126には、モジュール化規則、配信スケジュールデータ、コンテンツデータおよび制御プログラムが記憶される。図5を用いて、かかる制御プログラムによる処理について説明する。
【0051】
CPU123は、配信スケジュールデータに基づいて、コンテンツデータをハードディスク126から読み出して、モジュール化規則に基づいて、モジュール化してメモリ127に記憶する(ステップS1)。処理番号kを初期化し(ステップS2)、モジュール化規則に基づいて、処理番号k番目のデータDIIで送信するモジュールデータを決定する(ステップS3)。データDIIを生成し、メモリ127に記憶する(ステップS5)。データDIIを構成するデータのうち、モジュール数をモジュール化規則に基づいて決定するとともに、各コンテンツデータがファイルとして管理されていた際の、各ファイルの関係、すなわち、ディレクトリ構造をデータDIIのプライベート領域に書き込む。また、ステップS1にてメモリに書き込んだモジュール化データを、所定の固定長のブロック(4066バイト)に分割して、DDBメッセージデータとして、メモリに書き込む(ステップS7)。
【0052】
CPU123は、データDII繰り返し送出回数を決定する(ステップS9)。本実施形態においては、データDII先出し期間を20秒とし、20秒間繰り返されるように、送出回数を決定した。
【0053】
CPU123は、配信スケジュールデータに基づいて、データDII送出開始時期か否かを判断する(ステップS11)。データDII送出開始時期になると、データDIIを多重化コントローラ180に送出する(ステップS13)。所定回数データDIIを繰り返し送出したか否か判断し(ステップS15)、所定回数送出するまで、ステップS13の処理を繰り返す。所定回数データDIIを送出すると、当該データDIIを管理データとするDDBメッセージデータを多重化コントローラ180に送出する。多重化コントローラ180はこれを多重化して、トランスポートストリームとして変調部181から送信される。
【0054】
CPU123は、全モジュールを送信したか否か判断し(ステップS19)、送信していない場合には、処理番号kをインクリメントし(ステップS20)、ステップS3以下の処理を繰り返す。送信済みの場合には処理を終了する。
【0055】
4.〔受信装置のハードウェア構成〕
図9を用いて、図1に示す受信装置110のハードウェア構成について説明する。受信装置110は、チューナ132、トランスポートストリームデコーダ(TSデコーダ)134、AVデコーダ136、OSD(On Screen Display)138、ROM140、RAM142、CPU144、ハードディスク146、モデム148、信号受信部150を備えている。
【0056】
衛星放送のデータ受信機能としては、従来とほとんど同様である。簡単に説明すると、アンテナ130は、送信装置からの電波を捕捉して、チューナー132に供給する。チューナー132は、CPU144の指示に従って、1つのトランスポートストリームを選択的に受信する。さらに、チューナー132は、復調処理や誤り訂正処理などを行い、トランスポートデコーダ(以下TSデコーダという)134に出力する。
【0057】
TSデコーダ134は、トランスポートストリームに多重化されているパケットのうち、CPU144によってセットされたフィルタリング条件に基づいて、所望のパケットだけを選別する。TSデコーダ134は、パケットのヘッダ情報に基づいて、各種の制御データおよびMPEG2システムデータをRAM142に記憶する。DDBメッセージデータを1モジュール分受信すると、RAM142にモジュールとして一時記憶する。蓄積部であるハードディスク146には、後述する蓄積処理によって、受信したコンテンツが蓄積記憶される。なお、信号受信部150は、リモコン装置からの信号などを受信するためのものである。
【0058】
本実施形態においては、1のモジュールに複数のリソース(コンテンツデータ)がマルチパート化されており、RAM142にはリソース単位ではなく、モジュール単位で記憶される。RAM142に一時記憶されたデータは、ハードディスク146に書き込まれると、削除される。すなわち、ハードディスク146には、モジュールの数だけのファイルが記憶される。
【0059】
なお、このプログラムは、単独で機能するプログラムであってもよいが、オペレーティングシステム(マイクロソフト社のwindows CEなど)を前提として機能するものであってもよい。
【0060】
5.〔受信制御プログラム〕
かかる処理を行う制御プログラムについて図10〜図12を用いて説明する。ROM140には、制御プログラム(図示せず)が記録されている。なお、CPU144に対する指令は、リモコン(図示せず)から与えられ、信号受信部150がこれを受信して、CPU147に与えられる。以下では、図3に示すようなディレクトリ構造で各モジュールに格納されたコンテンツデータを、はじめて蓄積記憶する場合について説明する。
【0061】
ユーザがサービス受信命令を与えると、CPU144は、データDIIのパケットID(PID)などのフィルタリング条件を、図9に示すTSデコーダ134に設定する。これにより、チューナ132によって選択されたトランスポートストリーム中から、データDIIが選択され、CPU144に与えられる
CPU144は、データDIIを受信したか否か判断しており(ステップS21)、データDIIを受信すると、前処理を行う(ステップS23)。ステップS23の処理の詳細フローチャートを図11に示す。
【0062】
CPU144は、データDIIから、当該モジュールデータを構成するコンテンツデータの所属ディレクトリ名を取得する(ステップS51)。当該ディレクトリが既に存在するか否か判断し(ステップS52)、存在しない場合には、蓄積先ディレクトリを作成する(ステップS53)。例えば、データDIIに図13に示すようなディレクトリ情報が記述されている場合、ディレクトリ"/shop1/books/index"、"/shop1/books/ebook/index"・・・などが既に存在するか否か判断する。この場合存在しないので、蓄積先ディレクトリを生成する。
【0063】
蓄積先ディレクトリ生成処理の詳細フローチャートを図12に示す。CPU144は、ハードディスク146に記憶されたディレクトリインデックスを取得する(ステップS61)。この場合、はじめてなので、ディレクトリインデックスは存在しない。したがって、ディレクトリ情報としてはルートディレクトリが存在することだけが、読み出される。
【0064】
CPU144は、各モジュールを格納するファイルのファイルインデックスを作成する(ステップS63)。具体的には、そのファイルのデータを格納する領域へのリンク情報を記憶する。例えば、あるモジュールを構成するデータをそのモジュール識別子で特定されるファイル名で領域xxxxx1〜xxxxx9に格納する場合、当該ファイル名と当該領域とのリンク情報が記憶される。本実施形態においては、当該ファイル名として、モジュールIDを用いるようにした。
【0065】
CPU144は、生成したファイルインデックスをインデックスリストに追加する(ステップS65)。具体的には、ファイル管理システムが管理するインデックスリストに、作成したファイルインデックスを追加する。この場合、ステップS63で生成されたファイル名と当該領域とのリンク情報が追加記憶される。
【0066】
CPU144は、ディレクトリインデックスを更新する(ステップS67)。具体的には、追加したファイルインデックスへリンクを張るためのインデックスをステップS61で取得したディレクトリインデックスに追加する。この場合、所属するディレクトリとして、ルートディレクトリの下に、ディレクトリ/shop1/books/indexが存在することが記憶される。
【0067】
つぎに、CPU144は、カルーセル内の全モジュール数を取得する(図11ステップS55)。カルーセル内の全モジュール数とは、当該データDIIで管理されるモジュール数であり、データDIIのモジュール数領域(図7参照)を参照すればよい。
【0068】
つぎに、CPU144は、一括処理ファイル数nを算出する。一括処理ファイル数nとして、本実施形態においては、以下の計算式を満たす一括処理ファイル数nの最大値を求めるようにした。
【0069】
Td>N*Tcl+Tm*d+n*Tcr・・・・(1)
ここで、Td:データDII先出し期間(固定)、Tcr:1ファイルのファイル作成所要時間(固定)、N:1のデータDIIで管理できる最大モジュール数(固定)、Tcl:1ファイルのファイルクローズの所要時間(固定)、Tm:ディレクトリ作成所要時間(固定)、d:ディレクトリ階層最大数(固定)とする。
【0070】
なお、前記(1)式にて、ファイルクローズの時間をファイル数N分考慮しているのは、その前のデータDIIにてオープンしたファイルをクローズする必要があるからである。後述するように、ファイルクローズ処理をまとめて行う場合には、考慮する必要はない。
【0071】
つぎにCPU144は、ステップS57で決定したn個分のファイルについて、オープン処理をまとめて行う(ステップS59)。
【0072】
かかる前処理が終了すると、CPU144は、処理番号iを初期化するとともに、次期オープンファイル番号jをj=n+1とする(図10ステップS25)。CPU144は、最初のファイルに格納するモジュールデータを受信するか否か判断し(ステップS27)、これを受信すると、ハードディスクに書き込む(ステップS29)。書き込みが完了するまでこれを繰り返し(ステップS31)、書き込みが完了すると、一時記憶していたメモリのバッファ領域から当該モジュールデータを削除する(ステップS32)。
【0073】
CPU144は、次期オープンファイル番号jが最大ファイル数Nを越えていないか否か判断し(ステップS33)、越えていない場合には、j番目のファイルについて、ファイル作成処理およびファイルオープン処理を行う(ステップS35)。次期オープンファイル番号jおよび処理番号iをインクリメントし(ステップS37、ステップS39)、処理番号iが最大ファイル数を越えていなければステップS27以下を繰り返す。処理番号iが最大ファイル数を越えると、終了と判断して、N個のファイルについてファイルクローズ処理を行う(ステップS43)。
【0074】
かかる蓄積データの再生処理については従来と同様である。操作者から与えられた操作指令が蓄積コンテンツの再生である場合には、ハードディスクから該当のリソースを読み出して、モニタ(図示せず)に出力する。これにより、蓄積コンテンツが再生される。なお、この場合1のモジュールデータは、複数のリソースで構成されており、必要なリソースについてはリソースリストを参照することにより、読み出すことができる。
【0075】
本実施形態においては、所定時間繰り返して送られてくるデータDIIを受信している間に、比較的時間を要するオープン処理を、DDBメッセージデータ受信前に複数ファイルについてまとめて行う。これにより、1のモジュールのデータ量を少なくして、モジュール数が増えた場合であっても、データDII送出後、連続してDBBメッセージデータを送出するような形式であっても、受信装置にてバッファがあふれるおそれを少なくすることができる。
【0076】
かかる効果について、図14〜図16を用いて説明する。図14は1のモジュールのデータ量が多い場合である。この場合には、結果的にモジュールの数が少なくなるので、各モジュールの前処理および後処理がそれほど頻繁におこらず、バッファ使用量がハードディスクへの書き込み処理が完了すると、つぎつぎと増えていくおそれがほとんど無い。
【0077】
一方、図15は1のモジュールのデータ量が少なく、結果的にモジュールの数が多くなる場合である。このような場合には、所要時間が必要な各モジュールの前処理および後処理が頻繁におこる。このため、バッファしておく必要のあるデータが減らず、バッファ使用量がどんどん増えていき、バッファがオーバフローするおそれがある。
【0078】
このように1のモジュールのデータ量が少なく、結果的にモジュールの数が多くなる場合であっても、本実施形態のように複数ファイルについて、ファイルオープン処理をデータDII受信中に行っておくことにより、バッファオーバフローを防止しやすくなる。
【0079】
また、送信側にて、1のモジュールで送るデータ量が小さくなった場合に、送信側にてデータDIIの繰り返し送信期間を変更し、これを受信側に通知することにより、受信側のバッファオーバフローにならないようコントロールすることもできる。
【0080】
なお、図14〜図16においては、1モジュールを1ファイルに格納する場合について説明したが、蓄積コンテンツについては、各リソースを1のファイルとして展開して記憶するようにしてもよい。
【0081】
なお、上記実施形態においては、データDIIを繰り返し送ることにより、データDII送出後、DDBメッセージデータ受信開始までの猶予時間を確保するようにしている。かかる繰り返し送信処理は、プログラムを若干修正することができるので、対応が容易である。なお、DDBメッセージデータ受信開始までの猶予時間を確保できる形式であれば、データDIIを繰り返し送らなくてもよい。
【0082】
上記実施形態においては、新たに蓄積コンテンツを記憶する場合について説明したが、蓄積コンテンツを更新する場合には以下のような処理をすればよい。なお、更新か否かは、既に同じ名前のファイルが記憶されているかはないかで判断すればよい。更新の場合は、ファイル作成およびオープン処理の際に、空ファイルで、実行する。そして、この空ファイルに一旦データを書き込み、更新元のファイルを削除してから、前記空ファイルのファイル名を削除したファイル名に変更すればよい。このように、更新の際には、更新元ファイルの削除およびファイル名変更の時間がかかることから、図11ステップS57の一括処理ファイル数nの算出時には、更新元ファイルの削除およびファイル名変更の時間を考慮するようにすればよい。
【0083】
本実施形態においては、1のモジュールに複数のファイルがマルチパート化されている場合について説明したが、複数のモジュールで1のファイルを構成するようにしてもよい。この場合は、各モジュールを構成する全DDBメッセージデータを一時記憶し、各モジュールデータを再現し、さらにこれらのモジュールデータから1のファイルを再現するようにすればよい。
【0084】
上記実施形態においては、後処理をまとめて実行するようにした(図10ステップS43参照)。これにより、更新の際には、1のカルーセルで送信される全モジュールが、受信された場合に更新されることとなる。
【0085】
また、データDII受信後、モジュールデータを受信する前に、前処理を複数モジュールについてまとめて行っているが、これに限定されない。
【0086】
上記実施形態においては、受信装置110として、いわゆるセット・トップ・ボックスを例として説明したが、モニタを含むテレビ受像機として構成してもよい。
【0087】
なお、上記実施形態においては、ファイルをMPEG−2トランスポートストリーム上のDSM−CCオブジェクトカルーセルとDSM−CCデータカルーセルで伝送したが、同様の処理が行える他のプロトコルで伝送してもよい。
【0088】
上記各実施形態においてはデジタル衛星放送でデジタルデータ伝送を行う場合について説明したが、デジタル地上波放送、さらにケーブルテレビ等の有線放送にも同じように適用することができる。
【0089】
上記実施形態においては、図1の各ブロックの機能をハードウェアおよびCPUを用いて実現した場合について説明したが、いずれをハードウェアで構成するかについては、特に限定されず、さらに、ソフトウェアで構成した部分を一部または全部をハードウェアロジックによって構成してもよい。
【0090】
本実施形態においては、ROMに表示プログラムを記憶するようにしたが、ICカードやCD−ROM等の記憶媒体に記憶し、ICカードドライブやCD−ROMドライブを介して、不揮発性メモリに転送して記憶するようにしてもよい。さらに、通信(放送を含む)でかかるプログラムを転送して、不揮発性メモリに記憶するようにしてもよい。
【0091】
また、前記プログラムは、信号搬送波と一体化されたコンピュータデータ信号として、伝送することができる。
【0092】
なお、本実施形態においては、コンテンツデータの記述形式として、BMLデータを用いたが、文書データを表示する場合の配置位置、文字列の大きさ、参照する図形データに関する情報等の表示指定情報が付加されたデータであればどのような物であってもよく、SGML,HTML,XML型データ、MHEG規格のデータ等であってもよい。また、かかるBMLデータにリンクされる画像、音声データ等もコンテンツデータを構成する。
【0093】
なお、本実施形態においては、コンテンツデータが多層の階層構造で記憶されている場合について説明したが、かかる階層構造については限定されない。
【0094】
また、上記実施形態においては、本件発明を、1のデータDIIで送信するモジュール数が増えた場合の課題を解決するものとして説明した。しかしながら、1のデータDIIで送信する総モジュール数が少ない場合でも、バッファ領域からハードディスクへの1モジュール単位ではなくそのつど転送し、転送されるとバッファからデータ削除する場合には、本発明を適用することにより、少ないバッファ容量でもバッファオーバフローを防止することができる。
【0095】
たとえば、1のデータDIIで送信する最大モジュール数が2つである場合、1のカルーセルで送信できる最大サイズは254.125MB(4066×216バイト)である。したがって、1のカルーセルを構成するモジュールの総サイズは254.125メガバイト(4066×216バイト)以下となる。この場合、第1のモジュールデータについてハードディスクへの書き込みが終了してから、第2のモジュール用のファイルをハードディスクに前処理すると、当該前処理が完了するまで第2のモジュール用のデータをバッファに蓄積しておく必要がある。これに対して、本件発明のように、送信側ではデータDIIを所定時間(例えば30秒)送信しておき、受信側では、前記2つのモジュールデータ蓄積用のファイルをまとめて前処理しておくことにより、前記2つのモジュールデータの受信が開始されても、バッファ領域に一時記憶したデータのうち、ハードディスクに転送したデータについては、その都度データを削除することができる。このように、第2のモジュール用のファイル前処理に要する時間が不要となり、バッファ容量を少なくすることができる。
【0096】
6.〔他の実施形態〕
本発明にかかる他の実施形態における受信システムのブロック図を図17に示す。なお、以下のすべての実施の形態において、同様の機能を有する構成要素には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0097】
図17の受信システムは、受信装置10、および記録媒体20を有する。受信装置10は、受信部11、記録部12および一括処理数保持部13を有する。受信部11は、データ群を受信する。データ群の受信は、一般的にはデジタルテレビ放送であるが、アナログテレビ放送でも、ケーブルテレビでも、インターネットなどの通信によるデータ受信でも良い。また、データ群とは、データの集合であり、固定長でも不定長でも良い。また、データ群は、動画であるテレビ番組や静止画、テキストからなるデータ、静止画およびテキストの組み合わせ、音楽データ、コンピュータプログラム、スクリプトなど何でも良い。
【0098】
記録部12は、受信部11で受信したデータを記録媒体20に記録する。記録媒体20については、以下に詳述する。
【0099】
一括処理数保持部13は、記録部12が一括処理するデータ群の数を保持する。記録媒体20は、例えばハードディスクである。しかし、記録媒体20は、ハードディスクだけにとどまらず、CD、DVD―RAMなどの光ディスク、半導体メモリなど、データを記録可能な媒体はいずれの媒体でも良い。
【0100】
次に、図18のフローチャートに基づいて受信装置10の動作を説明する。
【0101】
(ステップS201)記録部12は、受信部11がヘッダー情報を受信したか否か判断する。ヘッダー情報を受信しておれば、ステップS202に行く。ヘッダー情報を受信していなければステップS201に戻る。なお、ヘッダー情報とは、データ群を送信する前に送られる情報であり、例えば、データ群を格納するディレクトリ名や、受信するデータ群の数や一括処理するデータ群数などの情報が記入されている。ただし、上記の三種類の情報だけでなく、ヘッダー情報の内容は、種々考えられ、また上記三種類の情報が必須であるとも限らない。
【0102】
(ステップS202)記録部12は、受信部11が受信したヘッダー情報からディレクトリ名を取り出す。記録部12は、そのディレクトリ名を持つディレクトリを作成する。
【0103】
(ステップS203)記録部12は、ヘッダー情報から一括処理数(ここでは、nとする。)を取り出す。ここで、一括処理数とは、記録部12が一括処理するデータ群数である。
【0104】
(ステップS204)記録部12は、n個のデータ群を記録媒体20に記録するための前処理(以下、前処理という。)を行う。ここで、例えば、1データ群を1ファイルに記録する場合を想定する。この場合、前処理とは、ファイル生成処理およびファイルオープン処理である。
【0105】
(ステップS205)記録部12は、ステップS204の処理がエラーか否かを判断する。エラーであればステップS204に戻り、エラーでなければステップS206に行く。前処理におけるエラーか否かの判断は、例えばファイルポインタが正常にリターンされない、等で判断可能である。内部の処理では記録媒体における記憶領域が確保できなかった場合などが該当する。
【0106】
(ステップS206)変数iに0を代入する。
【0107】
(ステップS207)記録部12は、受信部11がi番目のデータ群を受信したか否かを判断する。受信していればステップS208に行き、受信していなければステップS207に戻る。
【0108】
(ステップS208)記録部12は、i番目のデータ群を記録媒体20に記録するため処理(以下、本処理という。)を行う。ここで、本処理とは、データ群の書きこみ処理である。
【0109】
(ステップS209)記録部12は本処理にエラーが発生したか否かを判断する。エラーが発生していればステップS208に戻る。エラーは発生していなければステップS210に行く。なお、エラーが発生したか否かは、例えばデータDII中にあるデータ群のサイズを取り出し、記録したデータ群のデータサイズと比較して、一致していなければエラーが発生したと判断する。その他、記録(write)処理が正常終了しなかった場合はエラーとして判断する、など種々、エラー判断の方法は考えられる。
【0110】
(ステップS210)記録部12は、i番目のデータ群を記録媒体20に記録した後の処理(以下、後処理という。)を行う。ここで、後処理とはファイルクローズ処理である。
【0111】
(ステップS211)記録部12は、ステップS210における後処理にエラーが発生したか否かを判断する。エラーが発生していればステップS210に戻り、エラーが発生していなければステップS212に行く。後処理のエラーとは、ファイルのクローズに失敗した場合がある。
【0112】
(ステップS212)記録部12は、(n+i)番目のデータ群の前処理を行う。
【0113】
(ステップS213)記録部12は、ステップS212での処理がエラーか否かを判断する。エラーであれば、ステップS212に戻り、エラーでなければステップS214に行く。ここで、例えば、ファイルオープン処理(関数fileopen()を実行する)を行った場合を想定する。エラーか否かの判断は、ファイルオープン関数の実行時のリターン値(ファイルポインタがリターンされる)が妥当なファイルポイントであるか否かによる。
【0114】
(ステップS214)iにi+1を代入する。ステップS207に行く。
【0115】
次に、上記で説明した受信装置の具体的なデータ群の書き込み処理の例について図19を用いて説明する。本具体例において、受信装置はデジタルテレビである。また、データ群は、1MBのデータである。また、記録部12における記録は、データ群をファイルに記録する。また、前処理は、ファイル生成処理(create)、ファイルオープン処理(open)である。本処理は、データ群の書き込み処理(write)である。後処理は、ファイルクローズ処理(close)である。
【0116】
かかる場合に、放送局からデータDIIというヘッダーが送信される。データDIIは、データ群の長さ(本具体例では、1MB)、データ群の数、データ群の識別子、データ群のバージョン、データ群を記録するディレクトリ名、一括処理するデータ群数(一括処理数)などを含む。なお、データ群とは、図3においては、モジュール(module)と言う。
【0117】
次に、受信部11はデータDIIを受信する。ここで、受信部11は、例えば、チューナーおよびデータを記録するメモリなどのハードウェアで実現されている。次に、記録部12は、データDIIからディレクトリ名を取り出し、ディレクトリを作成する。そして、記録部12は、データDII中の一括処理数(本具体例では、5とする。)を取得する。次に、記録部12は一括処理数を一括処理数保持部13に記録する。なお、一括処理数は、データDII中に含まれていることが必須ではなく、受信装置に予め格納されていても良いし、インターネットを経由して通信で取得される、またはDVD等の蓄積媒体から取得されるなど、種々の手段で取得されても良い。
【0118】
そして、記録部12は取得した一括処理数(5)のファイルの生成およびオープンを行う。記録部12は、以上の前処理により5つのファイルポインタを得る。そして、受信部11は0番目(0番目から始まる)のモジュールを受信する。次に、記録部12は、0番目のモジュールを受信部11から取り出し、モジュールの内容を記録媒体20に記録(write)する。記録の際に、0番目のファイルポインタを記録する関数に引数として渡す。記録が終了すると、0番目のファイルをクローズする。
【0119】
次に、5番目のファイルの前処理(create、open)を行う。なお、記録部12が0番目のモジュールを受信部11から取り出した後、1番目のモジュールを受信部11が受信する。この1番目のモジュールを受信している間に、上記の処理、つまり、0番目のデータのwrite、close、5番目のデータのcreate、openを行う。このファイル処理(create、open、write、close)は、ソフトウェアにより実現される。勿論、図示しないCPUがソフトウェアを解釈実行して、ファイル処理を行う。つまり、記録部12は、例えばCPUとソフトウェアで実現されている。
【0120】
次に、記録部12は、1番目のモジュールを取り出し、1番目のファイルポインタで識別されるファイルにそのモジュールを記録する。そして、記録部12は、1番目のファイルをクローズする。
【0121】
次に、記録部12は、6番目のファイルの前処理を行う。
【0122】
以下、図19に示す流れで処理が行われる。
【0123】
なお、上記において複数のデータ群に対する前処理は一括して行われた。この「一括して行う」とは、前処理のcreate、openが連続して行われた場合だけでなく、2つの処理の間に別の処理があっても良い。また、「一括して行う」の意味として、モジュール0の前処理とモジュール1の前処理は連続して行われることが普通であるが、これに限らず、モジュール0の前処理とモジュール1の前処理の間に別の処理が行われる場合も含まれる。つまり、「一括して行う」とは、前処理をモジュールの書き込み処理中には行わず、前もって行うことを言う。
【0124】
以上のように、本実施の形態によれば、複数のデータ群を連続して受信して記録する際に、最初に複数のデータ群の前処理を一括して行うことにより、データ群受信または記録中にエラーが発生した場合にも、エラーとなった処理を再度行う(リトライする)ことにより、すべてのデータ群を安全に記録媒体に記録することができる。
【0125】
なお、本実施の形態において、データはファイルに記録されたが、データベースに記録されても良い。かかる場合、前処理は、例えばテーブル生成およびテーブルオープンであり、本処理はテーブルへの書き込みであり、後処理はテーブルクローズである。また、ファイルやデータベース以外の論理構造を持つ対象に記録されても良い。以下、すべての実施の形態において同じである。
【0126】
また、本実施の形態において、受信部11はチューナーを含むハードウェアで実現され、記録部12はCPUとソフトウェアで実現されていたが、受信部11も一部ソフトウェアで実現しても良いし、記録部12もソフトウェアではなく、すべてハードウェア(回路)で実現しても良い。
【0127】
また、本実施の形態において、データ群は1MBの固定長のデータブロックであったが、不定長のデータであっても良い。かかる場合、データ群の長さは、データDII(ヘッダー)に格納されているのが通常である。以下、すべての実施の形態において、データ群は同様である。
【0128】
さらに、上述の記録部12の記録処理をソフトウェアで実現して、そのソフトウェアをインターネット等のネットワークや放送により流布しても良い。また、そのソフトウェアをCD−RやDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記録して流通させても良い。以下、すべての実施の形態において、記録部の各種処理は同様である。
【0129】
他の実施形態における受信システムの概要図を図20に示す。
【0130】
図20の受信システムは、受信装置40、記録媒体20を有する。受信装置40は、受信部11、記録部42を有する。記録部42は、受信部11で受信したデータを記録媒体20に記録する。記録の方法が記録部12とは異なる。
【0131】
本実施形態における記録部42の記録の方法について以下、詳述する。まず、図21のフローチャートに基づいて受信装置40の動作を説明する。
【0132】
(ステップS201)記録部42は、受信部11がヘッダー情報を受信したか否か判断する。ヘッダー情報を受信しておれば、ステップS202に行く。ヘッダー情報を受信していなければステップS201に戻る。
【0133】
(ステップS202)記録部42は、受信部11が受信したヘッダー情報からディレクトリ名を取り出す。記録部42は、そのディレクトリ名を持つディレクトリを作成する。
【0134】
(ステップS203)記録部42は、ヘッダー情報から一括処理数(ここでは、nとする。)を取り出す。
【0135】
(ステップS204)記録部42は、n個のデータ群の前処理を行う。
【0136】
(ステップS205)記録部42は、ステップS204の処理がエラーか否かを判断する。エラーであればステップS204に戻り、エラーでなければステップS206に行く。
【0137】
(ステップS206)変数iに0を代入する。
【0138】
(ステップS207)記録部42は、受信部11がi番目のデータ群を受信したか否かを判断する。受信していればステップS208に行き、受信していなければステップS207に戻る。
【0139】
(ステップS208)記録部12は、i番目のデータ群の本処理を行う。
【0140】
(ステップS209)記録部12は本処理にエラーが発生したか否かを判断する。エラーが発生していればステップS208に戻る。エラーは発生していなければステップS214に行く。
【0141】
(ステップS214)iにi+1を代入する。
【0142】
(ステップS501)記録部42は、iをnで割った余りが0か否かを判断する。0であればステップS502に行き、0でなければステップS206に戻る。
【0143】
(ステップS502)jに0を代入する。
【0144】
(ステップS503)記録部42は、(i−n+j)番目のデータ群の後処理を行う。
【0145】
(ステップS504)記録部42は、ステップS503での後処理がエラーでないか否かを判断する。エラーであればステップS503に戻る。エラーでなければステップS505に行く。
【0146】
(ステップS505)iにj+1を代入する。
【0147】
(ステップS506)jがn−1と等しいか否かを判断する。等しければステップS507に行き、等しくなければステップS503に戻る。
【0148】
(ステップS507)記録部42は、n個のデータ群の前処理を行う。
【0149】
(ステップS508)記録部42は、ステップS507での前処理がエラーでないか否かを判断する。エラーであればステップS507に戻る。エラーでなければステップS207に行く。
【0150】
次に、上記で説明した受信装置の具体的なデータ群の書き込み処理の例について図22を用いて説明する。本具体例において、受信装置はデジタルテレビである。また、データ群(モジュール)は、1MBのデータである。また、記録部42における記録は、モジュールをファイルに記録する。また、前処理は、ファイル生成処理(create)、ファイルオープン処理(open)である。本処理は、データ群の書き込み処理(write)である。後処理は、ファイルクローズ処理(close)である。
【0151】
かかる場合に、放送局からデータDIIが送信される。次に、受信部11はデータDIIを受信する。次に、記録部42は、データDIIからディレクトリ名を取り出し、ディレクトリを作成する。そして、記録部42は、データDII中の一括処理数(本具体例では、nとする。)を取得する。
【0152】
そして、記録部42は取得した一括処理数(n)のファイルの生成およびオープンを行う。記録部42は、以上の前処理によりn個のファイルポインタを得る。そして、受信部11は0番目(0番目から始まる)のモジュールを受信する。次に、記録部42は、0番目のモジュールを受信部11から取り出し、モジュールの内容を記録媒体20に記録(write)する。記録の際に、0番目のファイルポインタを記録する関数に引数として渡す。なお、本実施の形態においては、後処理を本処理の直後に行わず、後処理も一括して行う。
【0153】
次に、1番目のモジュールの本処理を行う。さらに、2番目のモジュールの本処理、n−2番目のモジュールの本処理、n−1番目のモジュールの本処理を次々に行っていく。かかる本処理とは別に受信部11が0番目からn−1番目のモジュールを受信する。受信部11がn−m番目のモジュールの受信(受信部11が保持する記録手段に記録すること)を完了してからn−m+1番目のモジュールの受信を開始する(n−m+1番目のモジュールの記録を開始する)までに、記録部42はn−m番目のモジュールを記録媒体20に記録する。
【0154】
次に、一括処理すべきモジュールの本処理が完了した段階で、本処理した分のモジュールの後処理を行う。後処理とは、ファイルクローズである。
【0155】
さらに、次のn個のモジュールについて前処理を行う。
【0156】
なお、上記において複数のデータ群に対する前処理は一括して行われた。この「一括して行う」とは、前処理のcreate、openが連続して行われた場合だけでなく、2つの処理の間に別の処理があっても良い。また、「一括して行う」の意味として、モジュール0の前処理とモジュール1の前処理は連続して行われることが普通であるが、これに限らず、モジュール0の前処理とモジュール1の前処理の間別の処理が行われる場合も含まれる。また、後処理もn個の後処理が連続して行われているが、他の処理が間に入る場合も、「一括して行う」に含まれる。つまり、「一括して行う」とは、前処理および後処理をモジュールの書き込み処理中には行わず、前もって行って、または後で別途行うことを言う。
【0157】
なお、図22に示すように、本実施形態において、n個のモジュールが連続して送信された後、一括した後処理および一括した前処理のために一定以上の時間的間隔が置かれるものとする。
【0158】
以上のように、本実施の形態によれば、複数のデータ群を連続して受信して記録する際に、最初に複数のデータ群の前処理だけではなく、後処理をも一括して行うことにより、データ群受信または記録中にエラーが発生したにも、エラーとなった処理を再度行う(リトライする)ことによりすべてのデータ群をさらに安全に記録媒体に記録することができる。
【0159】
なお、本実施の形態において、通常、記録部42はCPUとソフトウェアで実現されているが、すべてハードウェア(回路)で実現しても良い。
【0160】
さらに、本実施の形態において、前処理と後処理の双方を一括して行ったが、後処理のみを一括して行っても良い。かかる場合でも、前処理、本処理、後処理をシーケンシャルに行うより、エラーに強い受信装置が実現できる。
【0161】
本発明にかかる他の実施形態の概要図を図23に示す。
【0162】
図23の受信システムは、受信装置70、記録媒体20を有する。受信装置70は、受信部11、記録部72、属性情報保持部73、一括処理数決定部74を有する。属性情報保持部73は、受信装置70のCPU能力やメモリサイズなどの受信装置70の属性に関する情報(以下、属性情報という。)を保持する。
【0163】
一括処理数決定部74は、属性情報保持部73で保持している属性情報に基づいて一括して処理するデータ群数を決定する。
【0164】
次に、図24のフローチャートに基づいて受信装置70の動作を説明する。
【0165】
(ステップS801)記録部72は、予め決められた名称のディレクトリを作成する。
【0166】
(ステップS802)一括処理数決定部74は、属性情報取得部73が保持する属性情報を取得する。
【0167】
(ステップS803)一括処理数決定部74は、取得した属性情報に基づいて一括処理するデータ群数を決定する。詳細は、以下に述べる。
【0168】
(ステップS204)記録部72は、n個のデータ群を記録媒体20に記録するための前処理(以下、前処理という。)を行う。ここで、例えば、1データ群を1ファイルに記録する場合を想定する。この場合、前処理とは、ファイル生成処理およびファイルオープン処理である。
【0169】
(ステップS205)記録部72は、ステップS204の処理がエラーか否かを判断する。エラーであればステップS204に戻り、エラーでなければステップS206に行く。前処理におけるエラーか否かの判断は、例えばファイルポインタが正常にリターンされない、等で判断可能である。内部の処理では記録媒体における記憶領域が確保できなかった場合などが該当する。
【0170】
(ステップS206)変数iに0を代入する。
【0171】
(ステップS207)記録部72は、受信部11がi番目のデータ群を受信したか否かを判断する。受信していればステップS208に行き、受信していなければステップS207に戻る。
【0172】
(ステップS208)記録部72は、i番目のデータ群の本処理を行う。
【0173】
(ステップS209)記録部72は本処理にエラーが発生したか否かを判断する。エラーが発生していればステップS208に戻る。エラーは発生していなければステップS210に行く。
【0174】
(ステップS210)記録部72は、i番目のデータ群の後処理を行う。
【0175】
(ステップS211)記録部72は、ステップS210における後処理にエラーが発生したか否かを判断する。エラーが発生していればステップS210に戻り、エラーが発生していなければステップS212に行く。
【0176】
(ステップS212)記録部72は、(n+i)番目のデータ群の前処理を行う。
【0177】
(ステップS213)記録部72は、ステップS212での処理がエラーか否かを判断する。エラーであれば、ステップS212に戻り、エラーでなければステップS214に行く。
【0178】
(ステップS214)iにi+1を代入する。ステップS207に行く。
【0179】
次に、上記で説明した受信装置の特徴的処理は、ステップS803である。つまり、属性情報から一括処理するデータ群数を決定する処理である。以下、その処理について詳述する。
【0180】
今、属性情報保持部73に、受信装置70のCPU能力とメモリサイズが格納されているとする。そして、一括処理数決定部74は、CPU能力とメモリサイズに基づいて一括処理数を決定する。通常、CPU能力が大であればあるほど一括処理数が増加する。また、メモリサイズが大きければ大きいほど一括処理数が増加する。
【0181】
具体的には、一括処理数決定部74は、関数z=f(x、y)(zは一括処理数、xはCPU能力、yはメモリサイズ)に基づいて一括処理数を決定する。ただし、一括処理数決定部74において、上記のような関数により一括処理数を決定しても良いが、CPU能力とメモリサイズから一括処理数が決定できる表により一括処理数を決定しても良い。
【0182】
さらに、属性情報はCPU能力とメモリサイズだけではなく、その他受信装置70の属性情報を用いれば何でもよい。また、一括処理数決定部74は、受信装置70の属性情報を用いていれば、当該属性情報に加えて外部からの情報をも用いて一括処理数を決定しても良い。
【0183】
次に、図25のフローチャートに基づいて受信装置70の別の動作を説明する。先の場合と違うのは、複数のデータ群の後処理も一括して行っている点である。
【0184】
(ステップS801)記録部72は、予め決められた名称のディレクトリを作成する。
【0185】
(ステップS802)一括処理数決定部74は、属性情報取得部73が保持する属性情報を取得する。
【0186】
(ステップS803)一括処理数決定部74は、取得した属性情報に基づいて一括処理するデータ群数を決定する。詳細は、以下に述べる。
【0187】
(ステップS204)記録部72は、n個のデータ群の前処理を行う。
【0188】
(ステップS205)記録部72は、ステップS204の処理がエラーか否かを判断する。エラーであればステップS204に戻り、エラーでなければステップS206に行く。
【0189】
(ステップS206)変数iに0を代入する。
【0190】
(ステップS207)記録部72は、受信部11がi番目のデータ群を受信したか否かを判断する。受信していればステップS208に行き、受信していなければステップS207に戻る。
【0191】
(ステップS208)記録部72は、i番目のデータ群の本処理を行う。
【0192】
(ステップS209)記録部72は本処理にエラーが発生したか否かを判断する。エラーが発生していればステップS208に戻る。エラーは発生していなければステップS214に行く。
【0193】
(ステップS214)iにi+1を代入する。
【0194】
(ステップS501)記録部72は、iをnで割った余りが0か否かを判断する。0であればステップS502に行き、0でなければステップS207に戻る。
【0195】
(ステップS502)jに0を代入する。
【0196】
(ステップS503)記録部72は、(i−n+j)番目のデータ群の後処理を行う。
【0197】
(ステップS504)記録部72は、ステップS503での後処理がエラーでないか否かを判断する。エラーであればステップS503に戻る。エラーでなければステップS505に行く。
【0198】
(ステップS505)iにj+1を代入する。
【0199】
(ステップS506)jがn−1と等しいか否かを判断する。等しければステップS507に行き、等しくなければステップS503に戻る。
【0200】
(ステップS507)記録部72は、n個のデータ群の前処理を行う。
【0201】
(ステップS508)記録部72は、ステップS507での前処理がエラーでないか否かを判断する。エラーであればステップS507に戻る。エラーでなければステップS207に行く。
【0202】
以上のように、本実施の形態によれば、受信装置の属性情報に基づいて適切な一括処理数が決定されることにより、すべてのデータ群をさらに安全に記録媒体に記録することができる。
【0203】
本発明にかかる他の実施形態のブロック図を図26に示す。
【0204】
図26の受信システムは、受信装置100、記録媒体20を有する。受信装置100は、受信部11、n個の記録部(91から9n)を有する。記録部91等は、受信部11で受信したデータを記録媒体20に記録する。記録の方法が記録部12、記録部42等とは異なる。以下、本実施の形態における記録部91等の記録の方法について詳述する。
【0205】
次に、図27のモジュールの記録処理の流れを示す概要図を用いて、記録部91から記録部9nの動作について説明する。
【0206】
今、nは3である。そして、記録部91はCPU1に該当する。記録部92はCPU2に、記録部93はCPU3に該当する。CPU1は、前処理を専門に行う。CPU2は本処理を行う。CPU3は後処理を行う。そして、各CPU間で各処理に必要な情報が渡される。
【0207】
そして、受信部11は、データDIIを受信した後、連続してモジュールを受信する。
【0208】
以上の状況で、まずCPU1がモジュール0の前処理(例えば、ファイル生成、ファイルオープン)を行う。そして、CPU1からファイルポインタをCPU2に渡す。次に、CPU2は本処理を行う。つまり、渡されたファイルポインタにより特定されるファイルにモジュールを書き込む。書き込みが終了すると、CPU2はファイルポインタをCPU3に渡す。さらに、CPU3は後処理を行う。具体的には、CPU3は、渡されたファイルポインタで特定されるファイルをクローズする。
【0209】
以上のように、3つのCPUを用いて、パイプライン処理を行い、連続して送信されるモジュールを安全に記録する。
【0210】
なお、上記によれば、パイプライン処理により安全にモジュールを記録する処理を行ったが、複数のCPUがある環境であれば、モジュール0の記録処理(前処理、本処理、後処理)をCPU1で行い、モジュール1の記録処理をCPU2で行うなど、モジュール処理毎に担当するCPUを分けても良い。この場合、どのCPUがどのモジュールを処理するかは、他のCPUで制御しても良いし、メッセージパッシングによって知らせあっても良い。
【0211】
以上説明したように、本発明によれば、複数のデータ群を連続して受信して記録する際に、複数のデータ群の前処理または/および後処理を一括して行うことにより、エラーが発生してもすべてのデータ群を安全に記録媒体に記録することができる。
【0212】
本発明は以下のような装置または方法にかかる発明として把握することができる。
【0213】
(1)複数のデータ群を受信する受信部と、前記受信部で受信したデータ群を記録媒体に記録する記録部とを具備する受信装置であって、前記記録部は、データ群を記録媒体に記録するための前処理と、データ群を記録媒体に記録する本処理と、データ群を記録媒体に記録するための後処理を行い、複数のデータ群に対する前処理を本処理の前に一括して行うことを特徴とする受信装置。
【0214】
(2)複数のデータ群を受信する受信部と、前記受信部で受信したデータ群を記録媒体に記録する記録部とを具備する受信装置であって、前記記録部は、データ群を記録媒体に記録するための前処理と、データ群を記録媒体に記録する本処理と、データ群を記録媒体に記録するための後処理を行い、複数のデータ群に対する後処理を本処理の後に一括して行うことを特徴とする受信装置。
【0215】
(3)複数のデータ群を受信する受信部と、前記受信部で受信したデータ群を記録媒体に記録する記録部とを具備する受信装置であって、前記記録部は、データ群を記録媒体に記録するための前処理と、データ群を記録媒体に記録する本処理と、データ群を記録媒体に記録するための後処理を行い、複数のデータ群に対する前処理を本処理の前に一括して行い、かつ複数のデータ群に対する後処理を本処理の後に一括して行うことを特徴とする受信装置。
【0216】
(4)一括して前処理を行うデータ群数を保持する一括処理数保持部をさらに具備し、前記記録部は、前記一括処理数保持部で保持しているデータ群数のデータ群の前処理を一括して行うことを特徴とする前記(1)〜(3)いずれかに記載の受信装置。
【0217】
(5)受信装置の属性である属性情報を保持する属性情報保持部と、前記属性情報保持部で保持する属性情報に基づいて一括して前処理を行うデータ群数を決定するデータ群数決定部とをさらに具備し、前記記録部は、前記一括処理数保持部で保持しているデータ群数のデータ群の前処理を一括して行うことを特徴とする前記(1)〜(3)いずれかに記載の受信装置。
【0218】
(6)複数のデータ群を受信する受信部と、前記受信部で受信したデータ群を記録媒体に記録するために第一の記録部と第二の記録部と第三の記録部とを具備する受信装置であって、前記第一の記録部はデータ群を記録媒体に記録するための前処理を行い、前記第二の記録部はデータ群を記録媒体に記録する本処理を行い、前記第三の記録部はデータ群を記録媒体に記録するための後処理を行い、前記3つの記録部がデータ群に対する前処理、本処理、後処理をリレーして行うことを特徴とする受信装置。
【0219】
(7)前記記録部はデータ群をファイルとして記録媒体に記録し、前記前処理はファイル作成およびファイルオープン処理であり、前記本処理はファイル書きこみ処理であり、前記後処理はファイルクローズ処理であることを特徴とする前記(1)〜(6)いずれかに記載の受信装置。
【0220】
(8)受信された複数のデータ群を記録媒体に記録するプログラムであって、前記プログラムは、データ群を記録媒体に記録するための前処理ステップと、データ群を記録媒体に記録する本処理ステップと、データ群を記録媒体に記録するための後処理ステップを有し、複数のデータ群に対する複数の前処理ステップを本処理ステップの前に一括して行うことを特徴とするプログラム。
【0221】
(9)受信された複数のデータ群を記録媒体に記録するプログラムであって、前記プログラムは、データ群を記録媒体に記録するための前処理ステップと、データ群を記録媒体に記録する本処理ステップと、データ群を記録媒体に記録するための後処理ステップを有し、複数のデータ群に対する複数の後処理ステップを本処理ステップの後に一括して行うことを特徴とするプログラム。
【0222】
(10)受信された複数のデータ群を記録媒体に記録するプログラムであって、前記プログラムは、データ群を記録媒体に記録するための前処理ステップと、データ群を記録媒体に記録する本処理ステップと、データ群を記録媒体に記録するための後処理ステップを有し、複数のデータ群に対する複数の前処理ステップを本処理ステップの前に一括して行い、かつ複数のデータ群に対する複数の後処理ステップを本処理ステップの後に一括して行うことを特徴とするプログラム。
【0223】
(11)記憶されている一括して前処理を行うデータ群数を取得するデータ群数取得ステップをさらに具備し、前記前処理ステップは、前記データ群数のデータ群の前処理を一括して行うことを特徴とする請求項8または請求項10いずれか記載のプログラム。
【0224】
(12)記録している属性情報に基づいて一括して前処理を行うデータ群数を決定する一括処理数決定ステップとをさらに具備し、前記前処理ステップは、前記一括処理数決定ステップで決定した一括処理数のデータ群の前処理を一括して行うことを特徴とする前記(8)〜(10)いずれかに記載の受信装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる送受信システムの全体構成を示す図である。
【図2】送信装置1の機能ブロック図である。
【図3】コンテンツデータのディレクトリ構造である。
【図4】送信装置1のハードウェア構成の一例である。
【図5】送信装置1の送信処理フローチャートである。
【図6】モジュールデータのデータ構造を示す図である。
【図7】データDIIのデータ構造を示す図である。
【図8】データDIIが繰り返し送信された後、DBBメッセージデータが送信された状態を説明するための図である。
【図9】受信装置のハードウェア構成を示す図である。
【図10】モジュール蓄積恣処理のフローチャートである。
【図11】前処理の詳細フローチャートである。
【図12】ディレクトリ作成処理のフローチャートである。
【図13】ディレクトリ構造を示す図である。
【図14】バッファ使用量とモジュール書き込み処理との関係を示す図である。
【図15】バッファ使用量とモジュール書き込み処理との関係を示す図である。
【図16】バッファ使用量とモジュール書き込み処理との関係を示す図である。
【図17】他の実施形態における受信システムのブロック図である。
【図18】図17の受信装置10の動作を説明するフローチャートである。
【図19】受信装置10の書き込み処理を示す図である。
【図20】他の実施形態における受信システムのブロック図である。
【図21】受信装置40の動作を説明するフローチャートである。
【図22】受信装置40の書き込み処理を示す図である。
【図23】他の実施形態における受信システムのブロック図である。
【図24】受信装置70の動作を説明するフローチャートである。
【図25】受信装置70における他の動作を説明するフローチャートである。
【図26】他の実施形態における受信システムのブロック図である。
【図27】受信装置100の書き込み処理を示す図である。
【符号の説明】
101・・・・・送信装置
103・・・・・コンテンツデータ記憶手段
105・・・・・モジュール化手段
106・・・・・モジュール化データ記憶手段
107・・・・・構成モジュール管理情報生成手段
110・・・・・受信装置
111・・・・・受信手段
113・・・・・一時記憶手段
115・・・・・制御手段
117・・・・・記憶手段

Claims (22)

  1. 送信装置に、コンテンツデータを、ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶しておき、前記送信装置から前記ディレクトリ構造の情報および前記複数のファイルをデジタル放送するとともに、受信装置で前記ディレクトリ構造の情報および前記複数のファイルを受信し、前記ディレクトリ構造にて前記複数のファイルを蓄積記憶するデジタルデータ送受信システムにおいて、
    前記送信装置は、前記ディレクトリ構造の情報をデータDIIのプライベート領域に格納して、当該DIIの送信を複数回繰り返すことにより、前記複数のファイルをDDBメッセージデータにて送信するまでの所定の猶予時間を確保し、
    前記受信装置は、前記データDIIを受信すると、前記プライベート領域から前記ディレクトリ構造の情報を読み出して、そのディレクトリ構造で示されるファイルのファイル書き込み準備処理を複数まとめて実行すること、
    を特徴とするデジタルデータ送受信システム。
  2. ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶されたコンテンツデータがデジタル放送されると、これを受信して前記ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて蓄積記憶するデジタルデータ受信装置において、
    データDIIを受信すると、当該データDIIの前記プライベート領域から、管理するファイルのディレクトリ構造の情報を読み出して、そのディレクトリ構造で示されるファイルのファイル書き込み準備処理を複数まとめて実行し、
    DDBメッセージデータにて前記複数のファイルを受信すると、前記書き込み準備ファイルに書き込み処理をすること、
    を特徴とするデジタルデータ受信装置。
  3. コンテンツデータを、ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶しておき、前記ディレクトリ構造の情報および前記複数のファイルをデジタル放送するデジタルデータ送信装置において、
    前記ディレクトリ構造の情報をデータDIIのプライベート領域に格納して、当該DIIの送信を複数回繰り返すことにより、前記複数のファイルをDDBメッセージデータにて送信するまでの所定の猶予時間を確保すること、
    を特徴とするデジタルデータ送信装置。
  4. 請求項3のデジタルデータ送信装置において、
    1のデータDIIで管理する総モジュール数は2つであり、
    前記所定時間は30秒間であること、
    を特徴とするデジタルデータ送信装置。
  5. 請求項2のデジタルデータ受信装置において、
    前記読み出したディレクトリ構造の情報で管理されるファイルのうち、ファイル書き込み準備処理をまとめて実行した複数のファイルについて、当該複数のファイルの書き込み処理を終了してから、当該複数のファイルについての閉じ処理をする同じデータDIIで特定される全ファイルの書き込み終了してから、前記全ファイルの閉じ処理をすること、
    を特徴とするデジタルデータ受信装置
  6. 請求項2のデジタルデータ受信装置において、
    前記コンテンツデータは、他のコンテンツデータへのリンク情報を含んでいること、
    を特徴とするデジタルデータ受信装置
  7. 請求項2のデジタルデータ受信装置において、
    1のモジュールを1ファイルに記憶すること、
    を特徴とするデジタルデータ受信装置
  8. ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶されたコンテンツデータがデジタル放送されると、これを受信して前記ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて蓄積記憶するデジタルデータ受信装置において、
    データDIIのプライベート領域から読み出したディレクトリ構造の情報で管理されるファイルのうち、ファイル書き込み準備処理をまとめて実行した複数のファイルについて、当該複数のファイルの書き込み処理を終了してから、当該複数のファイルについての閉じ処理をすること、
    を特徴とするデジタルデータ受信装置。
  9. デジタル放送されたコンテンツデータを受信して蓄積記憶するデジタルデータ受信装置において、
    データDIIを受信すると、当該データDIIの前記プライベート領域から前記ディレクトリ構造の情報を読み出して、そのディレクトリ構造で示されるファイルのファイル書き込み準備処理を複数まとめて実行すること、
    を特徴とするデジタルデータ受信装置。
  10. 請求項のデジタルデータ受信装置において、
    前記データDIIを受信すると、当該データDIIの前記プライベート領域から前記ディレクトリ構造の情報を読み出してファイル開き処理準備の必要なファイルを決定すること、
    を特徴とするデジタルデータ受信装置。
  11. 請求項のデジタルデータ受信装置において、
    前記複数まとめて実行されるファイル書き込み準備処理は、前記モジュールのインデックスデータを含むデータDIIを受信する前に、所定数のファイルについて仮ファイル名で開き処理準備をしておき、データDIIを受信すると、前記ディレクトリ構造で管理されるファイル名を抽出し、前記開き処理準備したファイルのファイル名を前記抽出したファイル名に変更すること、
    を特徴とするデジタルデータ受信装置。
  12. 請求項2、請求項5〜請求項11のいずれかのデジタルデータ受信装置を含むデジタル放送用のセットトップボックス。
  13. 請求項2、請求項5〜請求項11のいずれかのデジタルデータ受信装置を含むデジタル放送用のテレビ。
  14. ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶されたコンテンツデータがデジタル放送されると、これを受信して前記ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて蓄積記憶するデジタルデータ受信装置において、
    ファイル管理情報を受信すると、当該ファイル管理情報にて管理するファイルのディレクトリ構造の情報を、当該ファイル管理情報から読み出して、そのディレクトリ構造で示されるファイルのファイル書き込み準備処理を複数まとめて実行すること、
    を特徴とするデジタルデータ受信装置。
  15. 送信装置に、コンテンツデータを、ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶しておき、前記放送装置から前記ディレクトリ構造の情報および前記複数のファイルをデジタル放送するとともに、受信装置で前記ディレクトリ構造の情報および前記複 数のファイルを受信し、前記ディレクトリ構造にて前記複数のファイルを蓄積記憶するデジタルデータ送受信方法において、
    前記送信装置は、前記ディレクトリ構造の情報をデータDIIのプライベート領域に格納して、当該DIIの送信を複数回繰り返すことにより、前記複数のファイルをDDBメッセージデータにて送信するまでの所定の猶予時間を確保し
    前記受信装置は、前記データDIIを受信すると、前記プライベート領域から前記ディレクトリ構造の情報を読み出して、そのディレクトリ構造で示されるファイルのファイル書き込み準備処理を複数まとめて実行すること、
    を特徴とするデジタルデータ送受信方法。
  16. コンテンツデータを、ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶しておき、前記ディレクトリ構造の情報および前記複数のファイルをデジタル放送するデジタルデータ送信方法において、
    前記ディレクトリ構造の情報をデータDIIのプライベート領域に格納して、当該DIIの送信を複数回繰り返すことにより、前記複数のファイルをDDBメッセージデータにて送信するまでの所定の猶予時間を確保すること、
    を特徴とするデジタルデータ送信方法。
  17. 請求項22のデジタルデータ送信方法において、
    1のデータDIIで管理する総モジュール数は2つであり、前記所定時間は30秒間であること、
    を特徴とするデジタルデータ送信方法
  18. コンテンツデータを複数のモジュール化し、各モジュールをモジュール群毎にまとめて、当該モジュール群に属するモジュールに関する構成モジュール管理情報とともにデジタル放送する送信装置
    前記構成モジュール管理情報に基づいて、受信したモジュール化コンテンツデータをモジュール毎に1のファイルとして蓄積記憶する受信装置、
    を備えたデジタルデータ送受信システムにおいて、
    前記送信装置は、前記構成モジュール管理情報の送信を複数回繰り返すことにより、前記モジュール化されたコンテンツデータを送信するまでの所定の猶予時間を確保し、
    前記受信装置は、前記構成モジュール管理情報を受信すると、前記モジュール化コンテンツデータをモジュール毎に1のファイルとして蓄積記憶させるためのファイル書き込み準備処理を、複数ファイルについてまとめて実行すること、
    を特徴とするデジタルデータ送受信システム。
  19. モジュール化されたコンテンツデータを記憶しておき、各モジュールをモジュール群規則に基づいてモジュール群化して、モジュール群に属するモジュールに関する構成モジュール管理情報とともにデジタル放送するデジタルデータ送信装置において、
    前記構成モジュール管理情報を所定時間経過するまで繰り返し送信した後、前記モジュール化されたコンテンツデータを送信すること、
    を特徴とするデジタルデータ送信装置。
  20. 送信装置に、コンテンツデータを複数のモジュール化し、各モジュールをモジュール群毎にまとめて、当該モジュール群に属するモジュールに関する構成モジュール管理情報とともにデジタル放送させ、受信装置にて、前記構成モジュール管理情報に基づいて、受信したモジュール化コンテンツデータをモジュール毎に1のファイルとして蓄積記憶させるデジタルデータ送受信方法において、
    前記送信装置は、前記構成モジュール管理情報を所定時間経過するまで繰り返し送信した後、前記モジュール化されたコンテンツデータを送信し、
    前記受信装置は、前記構成モジュール管理情報を受信すると、前記モジュール化コンテンツデータをモジュール毎に1のファイルとして蓄積記憶させるためのファイル書き込み準備処理を、複数ファイルについてまとめて実行すること、
    を特徴とするデジタルデータ送受信方法。
  21. 1) 設定された選別条件に基づいてモジュールデータを選別受信し各モジュールデータを出力する選別受信部および 2) CPUを有するデジタルデータ受信装置を、
    ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて記憶されたコンテンツデータがデジタル放送されると、これを受信して前記ディレクトリ構造で管理された複数のファイルに分けて蓄積記憶するデジタルデータ受信装置であって、ファイル管理情報を受信すると、当該ファイル管理情報にて管理するファイルのディレクトリ構造の情報を、当該ファイル管理情報から読み出して、そのディレクトリ構造で示されるファイルのファイル書き込み準備処理を複数まとめて実行するデジタルデータ受信装置、として機能させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
  22. 請求項21のプログラムを記録した記録媒体。
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