JP4200788B2 - 露光システム、露光装置、基板処理装置、パターン形成方法、及び半導体デバイス製造方法 - Google Patents

露光システム、露光装置、基板処理装置、パターン形成方法、及び半導体デバイス製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光システム、露光装置、基板処理装置、パターン形成方法、及び半導体デバイス製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスや液晶表示装置の製造プロセスにおいて行われるフォトリソグラフィ工程は、半導体ウエハや、液晶表示装置用ガラス基板、若しくはフォトマスク(レチクル)用ガラス基板等の基板の表面に、レジスト液を塗布してレジスト膜を形成させ、レチクルを用いて前記レジスト膜を所定のパターンに露光させた後、現像液を塗布して現像処理を行うことにより所定のレジストパターンを形成させるものである。この一連の工程は、塗布、現像装置に露光装置を組み合わせた露光システムにより実施される。更に、該露光システムには、基板の表面に洗浄液を供給して洗浄処理を行う洗浄装置も適宜設置される。
【0003】
上記のレジスト液や現像液、又は洗浄液等の処理液を塗布する装置としては、処理液飛散防止用のカップの性能を維持しつつ、処理液の吐出開始時の衝撃による処理不良を防止することができる基板処理装置等が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
このような露光システム又は基板処理装置で製造される半導体デバイス、特にロジック系デバイスにおいては、近年、安定した高速動作を得るために、基板上に形成される回路チップ内の線幅均一性が重要となっており、線幅均一性の要求精度は、デバイス性能の向上に伴い非常に高いものとなっている。この回路線幅の均一性を決定する要因としては、塗布、現像工程におけるレジスト液及び現像液の塗布の均一性や、露光工程のおけるパターン形成精度、そして、両工程間に行われるPEB(Post Exposure Bake)時の熱板温度均一性等が挙げられる。
従来、スピンコート方式による現像工程では、例えば、図9に示すように、基板上に、基板中心で線幅が太く、基板周縁で線幅が細い、同心円状の線幅分布を有する塗布膜が形成される。一方、露光工程では、スキャンの正逆差や、エッジショット・デフォーカス等に起因して、例えば、図10に示すように、全体に傾斜を有する線幅分布が形成される可能性がある。従って、回路線幅の均一性、即ち、レジスト膜に形成される線幅均一性は、特に、上記の現像工程と露光工程とに起因した線幅分布が複合した結果得られるものといえる。
【0005】
また、近年、スピンコート方式の現像装置に代わり、現像液を塗布するノズルと、基板とが一次元的に相対移動する、所謂スキャン方式の現像装置が提案されており(例えば、特許文献2参照。)、現像装置の主流となりつつある。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−256116号公報
【特許文献2】
特開平11−226474号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術には、以下のような問題が存在する。
例えば、スピンコート方式の現像装置と、露光装置とを組み合わせた露光システムでは、上記のように、現像装置に起因する線幅分布と、露光装置に起因する線幅分布との複合により形成される線幅分布が、現像装置、若しくは露光装置単体により生じる線幅分布よりも粗く、不均一なものになるという問題があった。一方、上記露光システムにおいて、スピンコート方式に代えてスキャン方式の現像装置を採用した場合、スキャン方式の現像装置では、例えば、図11に示すように、基板上に、スキャンの開始位置付近で線幅が細く、スキャンの終了位置付近で線幅が太い、縞状(平行線状)の線幅分布であって、露光装置に起因する線幅分布の形状と同様に、全体に傾斜を有する線幅分布が形成される。しかしながら、現像装置と露光装置との互いの装置に起因する線幅分布全体に、それぞれの線幅分布に現れる傾斜の成分が互いに重なり合い、上記と同様に、複合により形成される線幅分布が、現像装置、若しくは露光装置単体により生じる線幅分布よりも均一性の欠くものになる場合があるという問題があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、基板上に形成されるレジスト膜の線幅均一性を向上させる露光システム、露光装置、基板処理装置、パターン形成方法、及び半導体デバイス製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、実施の形態を示す図1乃至図8に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の露光システムは、露光装置(30、(200))と基板処理装置(50)とを備える露光システム(10)において、露光装置(30)に起因する第1の線幅分布に関係するデータと、基板処理装置(50)に起因する第2の線幅分布に関係するデータとに基づいて、基板処理装置(50)の処理条件を調整する調整装置(52)を備えることを特徴としている。
従って、本発明の露光システムによれば、調整装置(52)により基板処理装置(50)の処理条件が調整されるので、第1の線幅分布と第2の線幅分布の複合により形成される線幅分布の均一性を、露光装置(30)若しくは基板処理装置(50)単体により生じる線幅分布よりも向上させることが可能となる。
ここで、「基板処理装置」とは、レジスト塗布装置、現像装置、若しくは洗浄装置等の、レジスト液や現像液、又は洗浄液等の処理液を基板上に塗布する構成を有する処理装置を示しており、ある処理装置に限定されるものではない。
【0010】
また、本発明の露光システムは、基板処理装置(50)は、基板(W)上に処理液を吐出するノズル(51)と、該ノズル(51)と基板(W)とを相対的に走査させる駆動機構とを備えてなり、調整装置(52)は、処理液を塗布する前に、前記走査方向に対する基板(W)の角度を調整することを特徴としている。従って、処理液を塗布する前に、調整装置(52)で前記走査方向に対する基板(W)の角度を調整することにより、露光装置(30)と基板処理装置(50)とに起因したそれぞれの線幅分布に現れる傾斜の成分を、容易に互いに重なり合わせることができる。
【0011】
また、本発明のパターン形成方法は、露光工程(S2,S20)と基板処理工程(S4,S25)とを有するパターン形成方法において、露光工程(S2,S20)に起因する第1の線幅分布に関係するデータと、基板処理工程(S4,S25)に起因する第2の線幅分布に関係するデータとに基づいて、基板処理工程(S4,S25)の処理条件を調整する調整工程(S3,S24)を有することを特徴としている。
従って、本発明のパターン形成方法によれば、調整工程(S3,S24)により基板処理工程(S4,S25)の処理条件が調整されるので、第1の線幅分布と第2の線幅分布の複合により形成される線幅分布の均一性を、露光工程(S2,S20)若しくは基板処理工程(S4,S25)単体により生じる線幅分布よりも向上させることが可能となる。
【0012】
また、本発明のパターン形成方法は、調整工程(S3,S24)は、前記第1の線幅分布の傾斜成分と、前記第2の線幅分布の傾斜成分とを相殺させることを特徴としている。
従って、露光工程(S2,S20)と基板処理工程(S4,S25)とに起因したそれぞれの線幅分布に現れる傾斜の成分を、互いに好適に重なり合わせるので、第1の線幅分布と第2の線幅分布の複合により形成される線幅分布の均一性を、露光工程(S2,S20)若しくは基板処理工程(S4,S25)単体により生じる線幅分布よりも向上させることが可能となる。
【0013】
また、本発明のパターン形成方法は、基板処理工程(S4,S25)は、ノズル(51)と基板(W)とを相対的に走査させつつ、ノズル(51)から基板(W)に処理液を吐出する工程であって、調整工程(S3,S24)は、露光工程(S2,S20)後の前記第1の線幅分布が形成された基板(W)の角度位置を調整することを特徴としている。
従って、露光工程(S2,S20)と基板処理工程(S4,S25)とに起因したそれぞれの線幅分布に現れる傾斜の成分を、互いに好適に重なり合わせることが可能となる。
【0014】
また、本発明のパターン形成方法は、露光工程(S31)と、ノズル(51)と基板(W)とを相対的に走査させつつ、ノズル(51)から基板(W)に処理液を吐出する基板処理工程(S33)とを有するパターン形成方法において、露光工程(S31)に起因する第1の線幅分布の配列形状に対して、基板処理工程(S33)に起因する第2の線幅分布の配列形状が斜交するように形成されることを特徴としている。
従って、露光工程(S31)に起因する第1の線幅分布の配列形状に対して、基板処理工程(S33)に起因する第2の線幅分布の配列形状を故意に斜交するように形成するので、第1の線幅分布及び第2の線幅分布に生じる線幅のばらつきの要因や、線幅の不均一性などを好適に解析することが可能となる。
【0015】
また、本発明の基板処理装置は、基板(W)上に所定の設計線幅のパターンを形成するために、基板(W)に対して所定の処理を行う基板処理装置(50)であって、基板処理装置(50)とは異なる露光装置(30)に起因する第1の線幅分布に関係するデータを入力する入力装置と、前記所定の処理に起因する第2の線幅分布に関するデータを記憶する記憶装置と、前記第1の線幅分布に関係するデータと前記第2の線幅分布に関係するデータとに基づいて、前記所定の処理の処理条件を調整する調整装置(52)とを備えることを特徴としている。
従って、本発明の基板処理装置によれば、調整装置(52)により基板処理装置(50)の処理条件が調整されるので、第1の線幅分布と第2の線幅分布の複合により形成される線幅分布の均一性を、露光装置(30)若しくは基板処理装置(50)単体により生じる線幅分布よりも向上させることが可能となる。
【0016】
また、本発明の露光装置は、基板(W)上に所定の設計線幅のパターンを形成するために、基板(W)を露光処理する露光装置(30)であって、露光装置(30)に起因する第1の線幅分布に関係するデータを記憶する記憶装置と、露光装置(30)とは異なる所定の基板処理装置(50)に起因する第2の線幅分布に関するデータを入力する入力装置と、前記第1の線幅分布に関係するデータと前記第2の線幅分布に関係するデータとに基づいて、前記所定の処理の処理条件を調整する調整装置とを備えることを特徴としている。
従って、本発明の露光装置によれば、調整装置により露光装置(50)の処理条件が調整されるので、第1の線幅分布と第2の線幅分布の複合により形成される線幅分布の均一性を、露光装置(30)若しくは基板処理装置(50)単体により生じる線幅分布よりも向上させることが可能となる。
【0017】
また、本発明の半導体デバイス製造方法は、上記の露光システム、露光装置、基板処理装置、並びにパターン形成方法を用いて半導体デバイスを製造することを特徴としている。
従って、本発明の半導体デバイス製造方法によれば、露光装置(30)に起因する第1の線幅分布と、基板処理装置(50)に起因する第2の線幅分布の複合により形成される線幅分布の均一性を、露光装置(30)若しくは基板処理装置(50)単体により生じる線幅分布よりも向上させることができる露光システム等を採用するので、断線等の不具合を抑えた高品質の半導体デバイスを効率良く製造することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の露光システム、露光装置、基板処理装置、及びパターン形成方法の実施形態を、図1乃至図8を参照して説明する。ここでは、レジストパターンを形成する基板を半導体ウエハとし、更に、該半導体ウエハには、ノッチ(切り欠き部)が形成されているものとして説明する。
【0019】
〔第1の実施形態〕
図1には、本発明の一実施形態に係る露光システム10の全体構成が概略的に示されている。
露光システム10は、図1に示すように、塗布、現像装置100と、露光装置200とが組み合わされて構成されるのが一般的である。塗布、現像装置100は、基板Wにレジスト液を塗布し、レジスト膜を形成させる塗布部20と、現像液を塗布し、露光装置200で転写されたパターンを現像する現像部50、そして、露光、現像工程間にレジスト膜中の光分解した感光剤を拡散させ、その濃度分布を均一化するための熱処理(PEB)部40とを備えてなり、また、露光装置200は、前記レジスト膜にパターンを転写させる露光部30を備えている。なお、不図示であるが、露光システム10には、搬入位置Fから塗布部20、露光部30、熱処理部40、又は現像部50の各処理部間で、基板Wを自在に受け渡し、搬出位置Fまで移動させる搬送機構を備えている。
【0020】
また、マシンコントローラ3は、露光システム10内の各装置(塗布部20、露光部30、熱処理部40、現像部50)及び搬送機構とそれぞれ接続されており、各装置、及び搬送機構から各種データを収集したり、各装置、及び搬送機構の各種処理パラメータを設定したりすることができる。マシンコントローラ3は、LAN(ローカルエリアネットワーク)2を介してホストコンピュータ1と接続されている。ホストコンピュータ1は、複数のマシンコントローラ3(3′・・・)を介して複数の露光システム10(10′・・・)と接続されており、各露光システム10(10′・・・)を統括制御している。
【0021】
図2は、塗布部20の一例を示す概略図である。
塗布部20は、図2に示すように、基板Wを真空吸着により保持するスピンチャック21と、該スピンチャック21の周囲に設けられた液受けカップ22と、該液受けカップ22の上方側に、レジスト液供給ノズル23とを備えている。スピンチャック21には、モータ及び昇降機構を含む駆動部24を備えており、該駆動部24により、スピンチャック21は、鉛直軸周りに回転自在であり、且つ、昇降自在である。液受けカップ22には、排気管25と、ドレイン管26とを備えている。また、レジスト液供給ノズル23は、基板Wの中央部上方と、液受けカップ22の外側との間で移動自在である。
【0022】
塗布部20においては、前記搬送機構により基板Wが搬入されてスピンチャック21に受け渡される。その後、ノズル23から基板Wの中央部にレジスト液を供給するとともに、予め設定された回転数でスピンチャック21を回転させる。これにより、レジスト液は、遠心力により基板Wの径方向に拡がって、基板Wの表面にレジスト液の液膜が形成され、基板W上から振り切られたレジスト液は、液受けカップ22へと流れ落ち、ドレイン管26を介して回収される。
【0023】
図3は、露光部30の一例を示す概略図である。
露光部30としては、例えば、レチクルと基板とを一次元方向に同期移動しつつ、レチクルに形成された半導体デバイスの回路パターンを基板上に転写する、ステップ・アンド・スキャン方式、又はステップ・アンド・スティッチ方式からなる走査露光方式の露光部が好適に採用できる。
【0024】
露光部30は、図3に示すように、露光用照明光(以下、「照明光」と略述する)ILによりマスクとしてのレチクルR上の矩形状(或いは円弧状)の照明領域を均一な照度で照明する不図示の照明系と、レチクルRを保持するマスクステージとしてのレチクルステージRSTと、レチクルRから射出される照明光ILを基板W上に投射する投影光学系PLと、基板Wを保持する基板ステージWSTとを備えている。
【0025】
照明光ILとしては、例えば超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i線)及びKrFエキシマレーザ光等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光及びF2レーザ光等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。
【0026】
レチクルステージRSTは、レチクルステージ定盤31上に配置されており、該レチクルステージ定盤31上で、レチクルRをY軸方向に大きなストロークで直線駆動させるとともに、X軸方向及びθZ方向(Z軸回りの回転方向)に関しては微小駆動を可能としている。レチクルステージRSTは、レチクルステージ定盤31上でY軸方向に移動するレチクル粗動ステージ32と、該レチクル粗動ステージ32上をX、Y、θZ方向に微少駆動されるレチクル微動ステージ33とを含んで構成されている。レチクルRは、レチクル微動ステージ33に、例えば真空吸着等によって固定されている。
【0027】
投影光学系PLとしては、例えば、物体面(レチクルR)側と像面(基板W)側の両方がテレセントリックで円形の投影視野を有し、石英や螢石を光学硝材とした屈折光学素子(レンズ素子)のみからなり、投影倍率βが1/4(又は1/5)の屈折光学系が使用される。このため、レチクルRに照明光ILが照射されると、レチクルR上の回路パターン領域のうちの照明光ILによって照明された部分からの結像光束が投影光学系PLに入射し、その回路パターンの部分倒立像が投影光学系PLの像面側の円形視野の中央にスリット状に制限されて結像される。これにより、投影された回路パターンの部分倒立像は、投影光学系PLの結像面に配置された基板W上の複数のショット領域のうちの1つのショット領域表面のレジスト層に縮小転写される。
【0028】
基板ステージWSTは、ウエハステージ定盤34と、移動ステージ35と、該移動ステージ35を走査方向であるY軸方向に駆動する不図示の駆動手段と、移動ステージ35をステップ移動方向であるX軸方向に駆動する不図示の駆動手段とを主体として構成されている。
【0029】
基板Wは、搬送装置36の搬入部37を介して露光部30内に受け渡され、基板ステージWST上に搬送される。露光処理された基板Wは、搬送装置36の搬出部38を介して外部に搬出される。
レチクルステージRST、基板ステージWST、搬送装置36は、それぞれ主制御系39に接続されており、主制御系39によって露光部30全体が統括制御されている。また、主制御系39は、マシンコントローラ3と接続されており、マシンコントローラ3との各種データの通信機能を有する。また、主制御系39は、露光部30に起因する第1の線幅分布に関係するデータを記憶する不図示の記憶装置を備えている。
【0030】
次に、露光部30における露光動作について説明する。
まず、移動ステージ35に載置された基板W上のショット領域を適正露光量(目標露光量)で走査露光するための各種の露光条件が予め設定される。その後、レチクルアライメント、ベースライン計測等の準備作業が行われ、次に、基板Wのファインアライメントが行われ、基板W上の複数のショット領域の配列座標が決定される。
【0031】
基板Wの露光のための準備動作が終了すると、アライメント結果に基づいて、基板Wの第1ショットの露光のための走査開始位置に移動ステージ35が移動される。そして、レチクルステージRSTと基板ステージWSTとのY方向の走査を開始し、両ステージRST、WSTがそれぞれの目標走査速度に達すると、照明光ILによってレチクルRのパターン領域が照明され始め、走査露光が開始される。
【0032】
レチクルステージRST及び基板ステージWST(移動ステージ35)は、走査露光時にレチクルステージRSTのY軸方向の移動速度と基板ステージWSTのY軸方向の移動速度とが投影光学系PLの投影倍率(等倍、1/5倍或いは1/4倍)に応じた速度比に維持されるように同期制御される。そして、レチクルRのパターン領域の異なる領域が照明光ILで逐次照明され、パターン領域全面に対する照明が完了することにより、基板W上の第1ショットの走査露光が終了する。これにより、レチクルRのパターンが投影光学系PLを介して第1ショットに縮小転写される。
【0033】
このようにして、第1ショットの走査露光が終了すると、移動ステージ35がX、Y軸方向にステップ移動され、第2ショットの露光のため走査開始位置に移動される。そして、第2ショットに対して上記と同様の走査露光を行う。このようにして、基板W上のショットの走査露光と次ショット露光のためのステッピング動作とが繰り返し行われ、基板W上の露光対象ショットの全てにレチクルRのパターンが順次転写される。即ち、以上のように、ステップ・アンド・スキャン方式の露光が行われる。
【0034】
図4は、現像部50の一例を示す斜視図である。
本実施形態における現像部50は、図4に示すように、不図示の駆動機構によって、現像液を塗布するノズル(ヘッド)51と、基板Wとが一次元的に相対移動する、所謂スキャン方式を採用している。特に、本実施形態の現像部50は、ノズル51の走査方向に対する基板Wの角度を調整する調整機構(調整装置)52を備えることを特徴としている。
【0035】
調整機構52は、基板Wを真空吸着等により保持し、且つ、基板Wの回転角度を自在に設定可能な回転機構53と、基板Wの角度検出を行う基板検出装置54とから構成されている。回転機構53には、角度の微調整が可能となるように、高分解能のモータが採用される。また、基板検出装置54には、例えば、基板Wの有無を判別する、LEDやレーザ等の光線を利用した非接触センサが好適に使用できるが、これに限定されるものではない。上記の回転機構53及び基板検出装置54は、制御装置55に接続されている。
【0036】
制御装置55は、回転機構53の回転角を設定したり、基板検出装置54の動作を制御したりすることにより、現像部50を統括制御する。また、制御装置55は、マシンコントローラ3と接続されており、マシンコントローラ3との各種信号の通信機能を有する。また、制御装置55は、現像部30に起因する第2の線幅分布に関係するデータを記憶する不図示の記憶装置を備えている。
【0037】
図5は、現像部50における一連の現像動作を示す概略図である。
まず、図5(a)に示すように、露光部30より、露光後の基板Wが現像部50内に搬入される。基板Wの外周部には、ノッチNが1カ所形成されており、また、基板検出装置54は、ノッチNを検出可能なように、基板Wの外周部付近に設置されている。
次に、図5(b)に示すように、回転機構53によって基板Wを回転させ、基板検出装置54でノッチNを検出する。このときの基板Wの位置を基準位置として設定する。
次に、図5(c)に示すように、基板Wを、図5(b)の基準位置より所望の回転角度θだけ回転させる。これにより、ノズル51に対する基板Wの所望の設置位置が設定される。
そして、図5(d)に示すように、基板Wの設置位置の設定が終了した後、ノズル51を、基板W上を横切るように、A地点からB地点まで現像液を吐出しつつ移動させ、現像液の塗布が実施される。
【0038】
次に、本発明の露光システムによるパターン形成方法について説明する。
本実施形態のパターン形成方法では、露光工程に起因する第1の線幅分布に関係するデータと、現像工程(基板処理工程)に起因する第2の線幅分布に関係するデータとに基づいて、現像工程の処理条件を調整する調整工程を有することを特徴としている。
露光工程では、基板全体に塗布されたレジスト膜表面に、スキャンの正逆差や、エッジショット・デフォーカス等に起因して、傾斜を有する線幅分布が形成される。同様に、図4に示すような、スキャン方式の現像装置による現像工程においても、露光後の基板表面全体には傾斜を有する線幅分布が形成される。従って、調整工程として、第1の線幅分布の傾斜成分と、第2の線幅分布の傾斜成分とを相殺させ、即ち、露光工程と現像工程とに起因したそれぞれの線幅分布に現れる傾斜の成分を、互いに好適に重なり合わせることにより、第1の線幅分布と第2の線幅分布の複合により形成される線幅分布の均一性を、露光装置若しくは現像装置単体により生じる線幅分布よりも向上させることが可能となる。
【0039】
本実施形態の現像工程(基板処理工程)が、ノズルと基板とを相対的に走査させつつ、ノズルから基板に現像液(処理液)を吐出させる工程、即ち、スキャン方式の現像工程である場合、本発明の調整工程は、露光工程後の第1の線幅分布が形成された基板の角度位置を調整することを特徴としている。特に、本実施形態では、まず、調整工程において好適な均一性が得られる角度の選定を行い、得られた角度値に基づいてパターンの形成を行うものとする。
【0040】
図6は、パターン形成工程を示すブロック図である。図6(a)は、調整工程において設定する好適な角度を選定するための選定工程を示し、図6(b)は、実際にパターンを形成する本工程を示している。
まず、図1乃至図5、及び図6(a)を参照して、パターン形成工程の角度選定工程を説明する。
図1に示すように、レジストパターンを形成させる基板Wを、搬入位置Fに設置し、該搬入位置Fから塗布部20へ搬送して、レジストの塗布を行う(S10)。なお、塗布部20には、図2に示した塗布装置の他に、不図示であるが、レジスト液塗布後の基板を乾燥させる乾燥機構も備えている。
【0041】
レジスト膜が形成された基板Wは、塗布部20からバッファ位置Fに搬送され、待機する。露光装置200の稼働準備が完了した後、基板Wは、バッファ位置Fから露光装置200内の導入位置Fに搬送され、その後、露光部30内の基板ステージWSTに受け渡され、露光が行われる(S11)。露光後の基板Wは、基板ステージWSTから取り出され、排出位置Fから塗布、現像装置100内の分岐位置Fを通過して、熱処理部40及び現像部50へ搬送される。
【0042】
現像部50内に搬入された基板Wを、図5(b)に示すように、回転機構53によって回転させ、基板検出装置54でノッチNを検出した後、図5(c)に示すように、図5(b)の基準位置(ノッチN検出位置)より任意の回転角度θだけ基板Wを回転させる(S12)。この場合、回転角度θの値は、例えば5°などに設定することが好ましいが、これに限定するものではない。
基板Wの設置角度を変更させた後、図5(d)に示すように、基板Wには現像液の塗布が行われる(S13)。
【0043】
現像後の基板Wは、不図示の検査装置に搬送され、基板Wの表面に形成されたレジスト膜の線幅均一性、特に、線幅分布の傾斜成分の状態が検査される(S14)。この場合、前記検査装置としては、電子顕微鏡等の観察機器が好適に用いられるが、これに限定するものではない。また、検査装置の設置場所としては、塗布、現像装置100内のいずれの場所でも良く、例えば、現像部50内に設置しても良い。更に、検査装置を塗布、現像装置100の外部に設け、パターン形成後の基板Wが搬出される搬出位置Fに搬送された後、検査を行っても構わない。
【0044】
このように、上記のS10からS14までの工程を、S12における回転角度θの値を所定量づつ順次変化させながら複数回繰り返すことにより、レジスト膜の線幅均一性が最良となる回転角度が選定される。この回転角度は、例えば、マシンコントローラ3に送信され、記憶される。
【0045】
次に、図6(b)を参照して、上記角度選定工程で選択された回転角度に基づいてパターン形成を行う本工程について説明する。
なお、図6(b)に示す塗布工程S1、露光工程S2、及び現像工程S4は、図6(a)に示した塗布工程S10、露光工程S11、及び現像工程S13とそれぞれ同一の工程であるので説明を省略する。
本工程において角度選択工程と異なる点は、現像工程S4の前工程として、現像部50内に搬入された基板Wを、角度選定工程で選択された回転角度で回転させる調整工程S3を有することにある。この選択された回転角度は、マシンコントローラ3から現像部50の制御装置55に予め送信されている。
【0046】
調整工程S3において、制御装置55は、現像部50内に搬入された基板Wを、図5(b)に示すように、回転機構53によって回転させ、基板検出装置54でノッチNを検出した後、図5(c)に示すように、図5(b)の基準位置(ノッチN検出位置)より、角度選択工程で選択された好適な角度だけ基板Wを回転させる。基板Wの設置角度を変更させた後、図5(d)に示すように、基板Wには現像液の塗布が行われる(S4)。
【0047】
このように、上記のS1からS4までの工程を実施することにより、露光工程S2と現像工程S4とに起因したそれぞれの線幅分布に現れる傾斜の成分を、互いに好適に重なり合わせることができるので、露光工程による第1の線幅分布と現像工程による第2の線幅分布の複合により形成される線幅分布の均一性を、露光装置若しくは現像装置単体により生じる線幅分布よりも向上させることが可能となる。
また、半導体デバイスを製造する半導体デバイス製造方法として、本発明の露光システム、露光装置、基板処理装置、並びにパターン形成方法を採用することにより、断線等の不具合を抑えた高品質の半導体デバイスを効率良く製造することが可能となる。
【0048】
〔第2の実施形態〕
以下、本発明に係るパターン形成工程の第2の実施形態について説明する。
本実施形態の現像工程(基板処理工程)では、第1の実施形態と同様に、スキャン方式の現像工程を有する場合であって、露光工程後の第1の線幅分布が形成された基板の角度位置を調整することを特徴としている。特に、本実施形態と第1の実施形態とが異なる点は、第1の実施形態では、角度選定工程で好適な均一性が得られる角度の選定を行い、得られた角度値に基づいてパターンの形成を行うものとしたが、本実施形態では、上記のような角度選定工程を実施せずに、一連のパターン形成工程において、具体的には、露光工程と現像工程との間の工程において、所望の角度を測定する工程を有する点にある。
なお、本実施形態のパターン形成工程を実施する露光システムは、第1の実施形態に示す露光システムと同一の構成とする。
【0049】
図7は、第2の実施形態に係るパターン形成工程を示すブロック図である。
なお、図7に示す塗布工程S20、露光工程S21、及び現像工程S25は、図6(a)に示した塗布工程S10、露光工程S11、及び現像工程S13とそれぞれ同一の工程であるので説明を省略する。
【0050】
露光工程S21後の基板Wは、基板ステージWSTから取り出され、不図示の検査装置に搬送され、基板Wの表面に形成されたレジスト膜の線幅均一性、特に、線幅分布の傾斜成分の状態が検査される(S22)。検査装置としては、第1の実施形態と同様に、電子顕微鏡等の観察機器が好適に用いられ、且つ、これに限定するものではない。この場合、検査装置の設置場所としては、露光装置200内のいずれの場所でも良く、例えば、露光部30内に設置しても良い。または、塗布、現像装置100内部に設けても良く、現像部50に基板Wを搬入させる搬送路の途中位置、例えば、分岐位置F付近や、更には、現像部50内に設置することも考えられる。
【0051】
上記の検査工程S22で測定された傾斜成分のデータより、傾斜方向と、基板中心とノッチNとを結ぶ線とがなす角θを測定する(S23)。なす角θを測定する装置としては、上記の検査装置を使用することができる。なす角θが測定された基板Wは、現像部50に搬送される。また、このなす角θの値は、露光部30の主制御部39内に送信され、記憶される。
なお、傾斜成分の検査工程S22と、なす角θの測定工程とは、複数の基板に同様なパターン形成処理を施す場合、1枚目の基板の処理時のみ実施すれば良い。
【0052】
現像部50内に搬入された基板Wを、図5(b)に示すように、回転機構53によって回転させ、基板検出装置54でノッチNを検出した後、図5(c)に示すように、図5(b)の基準位置(ノッチN検出位置)より所望の角度だけ基板Wを回転させる(S24)。この場合、現像部50の制御装置55内に、予め現像液の塗布により発生する線幅分布の傾斜方向の傾向が記憶されている。マシンコントローラ3は、前記傾向を示すデータと、前記なす角θの値とに基づいて、好適な回転角度θ2を決定する。マシンコントローラ3からの指令により、現像装置50は、基板Wの設置角度を変更させた後、図5(d)に示すように、基板Wには現像液の塗布が行われる(S25)。
【0053】
このように、上記のS20からS25までの工程を実施することにより、露光工程S21と現像工程S25とに起因したそれぞれの線幅分布に現れる傾斜の成分を、互いに好適に重なり合わせることができるので、露光工程による第1の線幅分布と現像工程による第2の線幅分布の複合により形成される線幅分布の均一性を、露光装置若しくは現像装置単体により生じる線幅分布よりも向上させることが可能となる。更に、露光工程と現像工程との間の工程において、所望の角度を測定する工程を有するので、角度選定のために多くの時間を費やすことがなく、全工程の処理時間を短縮させることが可能となる。
【0054】
なお、本実施形態においては、マシンコントローラ3が、主制御系39内に記憶された角度θ(露光部30に起因する第1の線幅分布に関係するデータ)、及び制御装置55内に記憶された傾斜方向の傾向(現像部30に起因する第2の線幅分布に関係するデータ)に基づいて、現像部50による基板Wの設定角度を設定しているが、本発明は、これに限らない。例えば、ホストコンピュータ1が、上記2つのデータに基づいて現像部50による基板Wの設置角度を設定しても良い。また、現像部50が直接(又はマシンコントローラ3を介して)露光部30に記憶された角度θを入力し、基板Wの設置角度を調整しても良い。
また、現像部50内における基板Wの設置角度は、現像部50以外でも設定可能である。例えば、搬送機構が基板Wの回転ズレを生じさせることなく、一定の関係を持って露光部30から現像部50まで基板Wを搬送するものと仮定する。この場合、露光部30の搬送装置36が、露光処理した基板Wを搬出する際に、基板Wの回転角度を調整すれば、結果的に現像部50内における基板Wの設置角度を任意の値に調整することができる。搬送装置36による基板Wの回転角度の調整は、上述と同様に、マシンコントローラ3からの指令に基づいて行われても良いし、主制御系39が、記憶された角度θと、現像部50からの傾斜方向情報とに基づいて、自ら行っても良い。
【0055】
〔第3の実施形態〕
以下、本発明に係るパターン形成工程の第3の実施形態について説明する。
本実施形態の現像工程(基板処理工程)では、第1及び第2の実施形態と同様に、スキャン方式の現像工程を有する場合であって、露光工程後の第1の線幅分布が形成された基板の角度位置を調整することを特徴としている。
特に、本実施形態と第1及び第2の実施形態とが異なる点は、上記の実施形態では、露光工程と現像工程とに起因したそれぞれの線幅分布に現れる傾斜の成分を互いに好適に重なり合わせるものであったが、第3の実施形態では、露光工程に起因する第1の線幅分布の配列形状に対して、現像工程(基板処理工程)に起因する第2の線幅分布の配列形状を斜交するように形成することにある。
なお、本実施形態のパターン形成工程を実施する露光システムは、第1の実施形態に示す露光システムと同一の構成とする。
【0056】
図8は、第3の実施形態に係るパターン形成工程を示すブロック図である。
なお、図8に示す塗布工程S30、露光工程S31、及び現像工程S33は、図6(a)に示した塗布工程S10、露光工程S11、及び現像工程S13とそれぞれ同一の工程であるので説明を省略する。
本実施形態では、現像工程S33の前工程として、現像部50内に搬入された基板Wを、任意の回転角度で回転させる角度変更工程S32と、現像工程S33後の基板Wの表面状態を解析する解析工程S34を有すること特徴とする。
【0057】
角度変更工程S32では、現像部50内に搬入された基板Wを、図5(b)に示すように、回転機構53によって回転させ、基板検出装置54でノッチNを検出した後、図5(c)に示すように、図5(b)の基準位置(ノッチN検出位置)より、任意の角度θだけ基板Wを回転させる。角度θの値は、露光工程S31に起因する第1の線幅分布の配列形状と、現像工程S33に起因する第2の線幅分布の配列形状とが好適に斜交するような値を選択する。基板Wの設置角度を変更させた後、図5(d)に示すように、基板Wには現像液の塗布が行われる(S4)。
【0058】
現像後の基板Wは、不図示の解析装置に搬送され、基板Wの表面に形成されたレジスト膜の線幅均一性、特に、上記第1の線幅分布の傾斜成分、及び第2の線幅分布の傾斜成分の状態が独立して検査される(S34)。この場合、前記解析装置としては、第1の実施形態の検査工程S14で採用される検査装置が好適に使用できる。即ち、電子顕微鏡等の観察機器が好適に用いられるが、これに限定するものではない。また、解析装置の設置場所としては、塗布、現像装置100内のいずれの場所でも良く、例えば、現像部50内に設置しても良い。更に、検査装置を塗布、現像装置100の外部に設け、パターン形成後の基板Wが搬出される搬出位置Fに搬送された後、解析を行っても構わない。
【0059】
このように、上記のS30からS34までの工程を実施することにより、露光工程S31に起因する第1の線幅分布の配列形状に対して、現像工程S33に起因する第2の線幅分布の配列形状を故意に斜交するように形成するので、第1の線幅分布及び第2の線幅分布に生じる線幅のばらつきの要因や、線幅の不均一性などを好適に解析することが可能となる。
【0060】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更も加え得ることは勿論である。
上記の実施形態では、露光システムには、露光装置に起因する第1の線幅分布に関係するデータと、現像装置に起因する第2の線幅分布に関係するデータとに基づいて、現像装置の処理条件を調整する調整装置を備える構成としたが、本発明は、これに限定するものではなく、例えば、現像装置ではなく、基板Wにレジスト液を塗布する塗布装置や、基板Wに洗浄液を塗布する洗浄装置を採用する場合にも適用可能である。
【0061】
また、図1に示すように、塗布、現像装置100内に分岐位置F及び分岐位置Fとを設置しているが、上記の実施形態に示した一連のパターン形成工程に、分岐位置F若しくは分岐位置Fから一旦基板Wを露光部30内に戻す工程を追加することも考えられる。これによれば、露光部30内に備えられたアライメント系を利用して、基板Wに形成されたレジスト膜の観察等の検査を実施することが可能となる。
【0062】
また、図1に示す熱処理部40の熱板温度特性を調整しても良い。この場合、マシンコントローラ3は、熱処理部40の熱板温度不均一性による線幅ばらつきの傾向(線幅分布に関係するデータ)を予め記憶していることが望ましい。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、露光工程と基板処理工程とに起因したそれぞれの線幅分布に現れる傾斜の成分を、互いに好適に重なり合わせることができるので、露光工程による第1の線幅分布と基板処理工程による第2の線幅分布の複合により形成される線幅分布の均一性を、露光装置若しくは基板処理装置単体により生じる線幅分布よりも向上させることが可能となる。
また、露光工程に起因する第1の線幅分布の配列形状に対して、基板処理工程に起因する第2の線幅分布の配列形状を故意に斜交するように形成するので、第1の線幅分布及び第2の線幅分布に生じる線幅のばらつきの要因や、線幅の不均一性などを好適に解析することが可能となる。
また、半導体デバイスを製造する半導体デバイス製造方法として、本発明の露光システム、露光装置、基板処理装置、並びにパターン形成方法を採用することにより、断線等の不具合を抑えた高品質の半導体デバイスを効率良く製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の露光システムの全体構成を概略的に示す図である。
【図2】 露光システムにおける塗布部を概略的に示す図である。
【図3】 露光システムにおける露光部を概略的に示す図である。
【図4】 露光システムにおける現像部を概略的に示す図である。
【図5】 現像部の一連の動作を示す概略図である。
【図6】 第1の実施形態のパターン形成方法を示すブロック図である。
【図7】 第2の実施形態のパターン形成方法を示すブロック図である。
【図8】 第3の実施形態のパターン形成方法を示すブロック図である。
【図9】 従来のスピンコート方式による現像装置に起因して形成される線幅分布の傾斜成分を示す概念図である。
【図10】 従来の露光装置に起因して形成される線幅分布の傾斜成分を示す概念図である。
【図11】 従来のスキャン方式による現像装置に起因して形成される線幅分布の傾斜成分を示す概念図である。
【符号の説明】
10 露光システム
30 露光部
50 現像部(基板処理装置)
51 ノズル
52 調整機構(調整装置)
S2,S21,S31 露光工程
S3,S24 調整工程
S4,S25,S33 現像工程(基板処理工程)
W 基板

Claims (13)

  1. 露光装置と基板処理装置とを備え、基板上に所定の設計線幅のパターンを形成する露光システムにおいて、
    前記露光装置に起因する前記基板の面内の第1の線幅分布に関係するデータと、前記基板処理装置に起因する前記基板の面内の第2の線幅分布に関係するデータとに基づいて、前記基板処理装置の処理条件を調整する調整装置を備えることを特徴とする露光システム。
  2. 前記基板処理装置は、前記基板上に処理液を吐出するノズルと、該ノズルと前記基板とを相対的に走査させる駆動機構とを備えてなり、
    前記調整装置は、前記処理液を塗布する前に、前記走査方向に対する前記基板の角度を調整することを特徴とする請求項1記載の露光システム。
  3. 前記調整装置には、前記基板の角度を検知する基板検出装置を備えることを特徴とする請求項2記載の露光システム。
  4. 前記基板検出装置は、前記基板に形成されている切り欠き部の位置を検出することを特徴とする請求項3記載の露光システム。
  5. 露光工程と基板処理工程とを有し、基板上に所定の設計線幅のパターンを形成するパターン形成方法において、
    前記露光工程に起因する前記基板の面内の第1の線幅分布に関係するデータと、前記基板処理工程に起因する前記基板の面内の第2の線幅分布に関係するデータとに基づいて、前記基板処理工程の処理条件を調整する調整工程を有することを特徴とするパターン形成方法。
  6. 前記調整工程は、前記第1の線幅分布の傾斜成分と、前記第2の線幅分布の傾斜成分とを相殺させることを特徴とする請求項5記載のパターン形成方法。
  7. 前記基板処理工程は、ノズルと前記基板とを相対的に走査させつつ、前記ノズルから前記基板に処理液を吐出する工程であって、
    前記調整工程は、前記露光工程後の前記第1の線幅分布が形成された基板の角度位置を調整することを特徴とする請求項6記載のパターン形成方法。
  8. 基板上に所定の設計線幅のパターンを形成するために、前記基板に対して所定の処理を行う基板処理装置であって、
    前記基板処理装置とは異なる露光装置に起因する前記基板の面内の第1の線幅分布に関係するデータを入力する入力装置と、
    前記所定の処理に起因する前記基板の面内の第2の線幅分布に関するデータを記憶する記憶装置と、
    前記第1の線幅分布に関係するデータと前記第2の線幅分布に関係するデータとに基づいて、前記所定の処理の処理条件を調整する調整装置と、を備えることを特徴とする基板処理装置。
  9. 基板上に所定の設計線幅のパターンを形成するために、前記基板を露光処理する露光装置であって、
    前記露光装置に起因する前記基板の面内の第1の線幅分布に関係するデータを記憶する記憶装置と、
    前記露光装置とは異なる所定の基板処理装置に起因する前記基板の面内の第2の線幅分布に関するデータを入力する入力装置と、
    前記第1の線幅分布に関係するデータと前記第2の線幅分布に関係するデータとに基づいて、前記所定の処理の処理条件を調整する調整装置と、を備えることを特徴とする露光装置。
  10. 請求項1から4のいずれか一項に記載の露光システムを用いて、半導体デバイスを製造することを特徴とする半導体デバイス製造方法。
  11. 請求項5からのいずれか一項に記載のパターン形成方法を用いて、半導体デバイスを製造することを特徴とする半導体デバイス製造方法。
  12. 請求項記載の基板処理装置を用いて、半導体デバイスを製造することを特徴とする半導体デバイス製造方法。
  13. 請求項記載の露光装置を用いて、半導体デバイスを製造することを特徴とする半導体デバイス製造方法。
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