JP4199388B2 - ユニットバスの排水装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユニットバスの排水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、特開平3−260230号公報等に記載されているように、浴槽の下方に浴槽パンが設けられ、浴槽パンの側方に洗い場が設けられ、浴槽の排水部と浴槽パンの排水部とが管により連通され、浴槽パンの排水部と洗い場の排水部とが管により連通され、浴槽パンの排水部には、フロートを備えた逆流防止装置が設けられ、浴槽の排水時に浴槽パンの排水部を介して浴槽パンへの逆流を防止できるようになっているユニットバスの排水装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにユニットバスの排水装置においては、フロートは比重が1以上の単一素材の弾性体により構成されているので、このようなフロートを押し上げて浴槽パンへの逆流を防止するには、フロートを押し上げる一定以上の水圧が必要であり、例えば、洗面器の使用水を洗い場より排水させるときや、一定水量以下のシャワーを使用する場合には、フロートを押し上げる力が作用しないために逆流を防止することができない。又、浴槽排水時にも浴槽内の水量が少ないときもフロートを押し上げる力が作用しないために逆流を防止することができない。
【0004】
本発明は、従来のユニットバスの排水装置における、このような問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、上記の問題を解決し、浴槽パンへの逆流を確実に防止することができるユニットバスの排水装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るユニットバスの排水装置は、
浴槽の下方に浴槽パンが設けられ、浴槽パンの側方に洗い場が設けられ、浴槽の排水部と浴槽パンの排水部とが管により連通され、浴槽パンの排水部と洗い場の排水部とが管により連通され、浴槽パンの排水部には、フロートを備えた逆流防止装置が設けられ、浴槽の排水時に浴槽パンの排水部を介して浴槽パンへの逆流を防止できるようになっているユニットバスの排水装置において、フロートは比重が1未満の芯材の表面がシリコンゴム等の軟質材からなる表面材で被覆されていることを特徴とするものである。
【0006】
本発明において、比重が1未満の芯材の材質としては、従来からフロートの材質として使用されているものがそのまま使用できるものであって、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等の発泡体又は中空体が好適に使用できる。
【0007】
又、軟質材の材質としては、耐水性に富み、排水口に密接できるものであればよいものであって、特に限定されるものではなく、例えば、シリコンゴム等の合成ゴム、軟質塩化ビニル樹脂等が好適に使用できる。
【0008】
〔作用〕
本発明に係るユニットバスの排水装置においては、フロートは比重が1未満の芯材を使用するものであるから、浮力が大きく弱い押し上げ力によっても確実に排水口を閉塞し、芯材の表面がシリコンゴム等の軟質材からなる表面材で被覆されているので、排水口に密接し、浴槽パンへの逆流を確実に防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係るユニットバスの排水装置の一例を示す断面図、図2は図1に示す本発明に係るユニットバスの排水装置の要部拡大断面図である。
【0010】
図1〜2において、1はFRP製浴槽、2は浴槽1の下方に設けられたFRP製浴槽パン、3は浴槽パン2の側方に設けられたFRP製洗い場である。浴槽1の排水部11と浴槽パン2の排水部21とが排水管12により連通され、浴槽パン2の排水部21には逆流防止装置23が設けられ、洗い場3の排水部31にはトラップ32が設けられ、逆流防止装置23とトラップ32とは排水管22により連通されている。
【0011】
逆流防止装置23の本体231内にはフロート受け支持筒232が設けられ、フロート受け支持筒232の雄ねじ2321が本体231の雌ねじ2311にねじ込まれることにより本体231にフロート受け支持筒232が取付けられている。
【0012】
233は本体231のフランジ2312とフロート受け支持筒232のフランジ2322との間に挿入されたUパッキンであり、Uパッキン233の開口内には浴槽パン2の底壁が挿入されている。
【0013】
234はフロート受け支持筒232の内側にパッキン236を介して設けられたフロート受けであり、フロート受け234の下方にはフロート受け板2341が設けられ、上方には排水口2342が穿設され、排水口2342により浴槽パン2に溜まった水が排水されるようになっている。フロート受け234の筒部2343には排水管12が挿入されるようになっている。
【0014】
235は環状フロートであり、環状フロート235はフロート受け234に支持され、環状フロート235は図3に拡大して示すように環状の比重1未満のポリエチレン発泡体からなる芯材2351の表面がシリコンゴム製の軟質材2352により被覆されて構成されている。環状フロート235の外径Dは78mmであり、内径dは46.5mmであり、厚みtは6mmである。
【0015】
図4は環状フロートの他の例を示す断面図であり、図4に示す環状フロート235aにおいては、環状のポリエチレン中空体からなる芯材2351aの表面がシリコンゴム製の軟質材2352により被覆されて構成されている。
【0016】
トラップ32の下半部本体321には上半部本体322が接合され、上半部本体322に設けられた雌ねじ3221には簀子受け323の雄ねじ3231がねじ込まれることにより上半部本体322に簀子受け323が取付けられている。簀子受け323のフランジ3232には円筒324の上端フランジ3241が係止され、円筒324の下端部は下半部本体321の筒部3211内に挿入されている。簀子受け323には簀子325が載置されている。簀子受け323のフランジ3233と上半部本体322との間にUパッキン326が挿入され、Uパッキン326の開口部には洗い場3の底壁が挿入されている。
【0017】
図1、2に示す本発明に係るユニットバスの排水装置においては、フロート受け234に環状フロート235が支持され、環状フロート235は図3に拡大して示すように比重1未満の環状のポリエチレン発泡体からなる芯材2351の表面がシリコンゴム製の軟質材2352により被覆されているので、浴槽1の排水管12からの僅かな水量によっても、洗い場3の排水部31からの僅かな水量によってもフロート235が浮上して排水口2342を閉塞し、浴槽パンへの逆流を確実に防止することができる。
【0018】
以上、本発明の実施例を図により説明したが、本発明の具体的な構成は図示の実施例に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更は本発明に含まれる。
【0019】
【発明の効果】
本発明に係るユニットバスの排水装置においては、フロートは比重が1未満の芯材を使用するものであるから、浮力が大きく弱い押し上げ力によっても確実に排水口を閉塞し、芯材の表面がシリコンゴム等の軟質材からなる表面材で被覆されているので、排水口に密接し、浴槽パンへの逆流を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るユニットバスの排水装置の一例を示す断面図。
【図2】図1に示すユニットバスの排水装置の要部拡大断面図。
【図3】フロートの拡大断面図。
【図4】フロートの他の一例を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1 浴槽
11 浴槽の排水部
12 排水管
2 浴槽パン
21 排水部
22 排水管
23 逆流防止装置
235 フロート
3 洗い場
31 排水部
32 タラップ
Claims (1)
- 浴槽の下方に浴槽パンが設けられ、浴槽パンの側方に洗い場が設けられ、浴槽の排水部と浴槽パンの排水部とが管により連通され、浴槽パンの排水部と洗い場の排水部とが管により連通され、浴槽パンの排水部には、フロートを備えた逆流防止装置が設けられ、浴槽の排水時に浴槽パンの排水部を介して浴槽パンへの逆流を防止できるようになっているユニットバスの排水装置において、フロートは比重が1未満の芯材の表面がシリコンゴム等の軟質材からなる表面材で被覆されていることを特徴とするユニットバスの排水装置。
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-
1999
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