JP2007211470A - 排水管用臭気止めトラップ - Google Patents
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Abstract
【課題】排水管に連通する弁座にボール弁が確実に着座し、排水管から臭気が逆流することを防止するとともに、トラップ本体に滞留した排水を速やかに排出することのできる排水管用臭気止めトラップを提供する。
【解決手段】上部に排水流入管6の挿入部11を有し底部に筒状の裾部12が立設されるとともに、略中央部13が直径方向に膨出した中空球体状のトラップ本体1と、ボール弁3と、このボール弁3の遊動を規制する規制手段2と、弁座部4とからなり、上記規制手段2は上記裾部12に内嵌するリング体21とこのリング体21に立設された複数のガイド爪22とからなり、上記弁座部4は上記裾部12に外側から螺合する外管41とこの外管41に連設される内管42とからなり、該内管42の開口縁421に上記ボール弁3を着座させることにより、該内管42の開口部5を封止して排水管7からの臭気を防止する排水管用臭気止めトラップ。
【選択図】図3
【解決手段】上部に排水流入管6の挿入部11を有し底部に筒状の裾部12が立設されるとともに、略中央部13が直径方向に膨出した中空球体状のトラップ本体1と、ボール弁3と、このボール弁3の遊動を規制する規制手段2と、弁座部4とからなり、上記規制手段2は上記裾部12に内嵌するリング体21とこのリング体21に立設された複数のガイド爪22とからなり、上記弁座部4は上記裾部12に外側から螺合する外管41とこの外管41に連設される内管42とからなり、該内管42の開口縁421に上記ボール弁3を着座させることにより、該内管42の開口部5を封止して排水管7からの臭気を防止する排水管用臭気止めトラップ。
【選択図】図3
Description
本発明は、臭気止めトラップに関する。さらに詳しくは、一般家庭からの生活排水を排出するための排水管から臭気が逆流して漏れることを防ぐための排水管用臭気止めトラップに関する。
従来、上記排水管からの臭気漏れを防止するための各種臭気止めトラップが提案されている。例えば、下記特許文献1にはその図1に示されているように、トラップ本体を、排水が流入する流入用開口を上部に有する筒状の胴部と、該胴部の下端から半径方向に向かって湾曲又は傾斜して下方に延びる椀状の底部と、該底部の下端に設けた排出用開口と、該排出用開口に連通して前記底部に下方に向けて立設した筒状の裾部と、該裾部上端開口縁に設けた弁座とから構成し、前記トラップ本体内には前記弁座に離着座可能な球弁を遊動自在に設けたことを特徴とする臭気止めトラップが提案されている。
すなわち、上記球弁が弁座に着座して閉弁状態で臭気の逆流を防止し、排水が流れる状態では合成樹脂製の中空の球弁は排水中を浮遊する状態となり、排水は排水用開口から排出され、臭気は排水自身によって逆流を防止する技術が開示されている。
実開平7−35575号公報(第1〜2頁、第1図、第2図)
しかしながら、上記特許文献1に記載の排水管用臭気止めトラップは、例えば、排水中に含まれる成分によって球弁が胴部に付着して弁座から離れたままとなり、遊動自在とならず、臭気の逆流を防止できないおそれがある。また、遊動自在であるため、排水が偏って流れ、球弁が常に正しく作動するとは限らず着座位置がずれて臭気が漏れるという問題もある。
本発明はこのような問題を解決して、排水管に連通する弁座にボール弁が確実に着座し、排水管から臭気が逆流することを防止するとともに、トラップ本体に滞留した排水を速やかに排出することのできる排水管用臭気止めトラップを提供することをその課題とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、つぎのような技術的手段を講じている。すなわち、請求項1に記載の発明によれば、上部に排水流入管の挿入部を有し底部に筒状の裾部が立設されるとともに、略中央部が直径方向に膨出した中空球体状のトラップ本体と、ボール弁と、このボール弁の遊動を規制する規制手段と、弁座部とからなり、上記規制手段は上記裾部に内嵌するリング体とこのリング体に立設された複数のガイド爪とからなり、上記弁座部は上記裾部に外側から螺合する外管とこの外管に連設される内管とからなり、該内管の開口縁に上記ボール弁が着座することにより、該内管の開口部を封止して排水管からの臭気を防止する排水管用臭気止めトラップが提供される。上記トラップ本体は、例えば硬質塩化ビニル樹脂等、容易に入手でき、易成形性の合成樹脂から形成されたものが好ましく用いられる。
請求項2に記載の排水管用臭気止めトラップは、請求項1に記載の発明に加えて、上記ボール弁の比重が0.5〜0.9のものが好ましく用いられ、とくに比重が0.7〜0.9の合成樹脂製もしくは発泡した合成樹脂製のボール弁が好適に用いられる。
請求項3に記載の排水管用臭気止めトラップは、請求項1に記載の発明に加えて、上記複数のガイド爪が内方に湾曲するとともにリング体に立設され、軟質弾性体から一体的に形成されたものであることが好ましい。上記軟質弾性体としては、例えばゴム、合成樹脂等が好ましく用いられる。
請求項1に記載の発明にかかる排水管用臭気止めトラップは上記のとおりであり、略中央部が直径方向に膨出した中空球体状のトラップ本体と、ボール弁と、リング体とこのリング体に立設された複数のガイド爪とからなる規制手段と、弁座部とからなり、上記規制手段は複数のガイド爪によって空間を画成し、ボール弁は画成された一定空間内を遊動するのみとなり、主として上下動を行うためその動きはフリーとはならず、確実に排水管に連通する内管の開口部を封止して排水管から臭気が逆流することを防止する。
また、トラップ本体の略中央部が直径方向に膨出した中空球体状とされているため、トラップ本体内に滞留水が溜まったときは滞留水自身が臭気を封止し、排水流入管からの排水の流入が停止して排水管へ排出する際、ボール弁とトラップ本体の直径方向の膨出部との間の空間が排出空間となり、該空間を滞留水が通って容易に排水することができる。
請求項2に記載の排水管用臭気止めトラップは上記のとおりであり、請求項1の排水管用臭気止めトラップの有する効果に加え、上記ボール弁の比重が0.5〜0.9、好ましくは0.7〜0.9とされているため、当初、排水管に連通する開口部を封止し、排水管からの臭気の逆流を防止したボール弁は、排水が流入して滞留を開始するとともに、浮力によって水面上に浮いて開弁状態となり、排水はトラップ本体内の膨出空間を通って容易に排水管へ排出することができる。
請求項3に記載の排水管用臭気止めトラップは上記のとおりであり、請求項1の排水管用臭気止めトラップの有する効果に加え、上記複数のガイド爪が内方に湾曲するとともにリング体に立設され、軟質弾性体から一体的に形成されたものであるため、上記リング体がトラップ本体の底部に立設された裾部に弾性的にしっかりと内嵌するとともに、該リング体に立設されたガイド爪がクッション性を持ってボール弁を保持し、その遊動を規制するため、ボール弁は確実に内管の開口縁に着座して開口部を封止して臭気の逆流を防止し、排水の流入により水面に浮上して滞留水を排出させることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明にかかる排水管用臭気止めトラップを示す縦断面図であり、ボール弁3が閉弁した状態を示す。図1において、トラップ本体1は硬質塩化ビニル樹脂からなり、その上部に排水流入管6の挿入部11を有し、底部に筒状の裾部12が立設され、略中央部13が直径方向に膨出した中空球状体とされている。また、図1に示されているように、上記筒状の裾部12にはボール弁3の遊動を規制する規制手段2が内設されている。ボール弁3は、通常、合成樹脂製もしくは発泡した合成樹脂製であり、その比重は約0.8とされている。
図2は、リング体21とガイド爪22とからなる規制手段2を示す斜視図である。図2に示すように、規制手段2は、上記筒状の裾部12に内嵌するリング体21と、このリング体21に適当な間隔で立設され、内方に湾曲するガイド爪22とからなり、両者はゴム、合成樹脂等の軟質弾性体から一体的に形成されている。また、裾部12には外管41とこの外管41に連設される内管42とからなる弁座部4が着脱自在に取付けられる。
すなわち、図1に示されるように、上記裾部12の外側にはネジ切りがなされており、上記外管41の内側に切られたネジと螺合することにより弁座部4がトラップ本体1の底部に取付けられる。また、上記外管41に連設された内管42の平面視円形の開口縁421にはボール弁3が着座し、内管42に外嵌された排水管7からの臭気を防ぎ、離座してトラップ本体1の滞留水が排出される。
つぎに本発明にかかる排水管用臭気止めトラップの作用について説明する。排水が流入していない状態ではボール弁3の外径が内管42の内径よりも大きいため、図1に示すように、ボール弁3は上記開口縁421に着座して閉弁状態となり、内管42の開口部5を封止し、排水管7から逆流する悪臭を防止する。一方、上記排水流入管6から排水が流入するとトラップ本体1内の排水の滞留量が増して、上記着座状態にあるボール弁3は、比重が約0.8であるため、浮力により遊動して滞留排水の水面上に浮き開弁状態となる。
図3は上記開弁状態にある本発明の排水管用臭気止めトラップを示す縦断面図である。図3に示されているように、浮遊状態にあるボール弁3は規制手段2のリング体21に立設された複数のガイド爪22によって、画成された空間内を遊動するためその動きはフリーとはならない。したがって、ボール弁3は一定空間内を遊動するのみとなり、主として上下動を行って、確実に内管42の開口部5を封止する。ボール弁3が封止状態で、排水が流入して滞留を開始するとともに、ボール弁3は水面上に浮き開弁状態となる。開弁状態では、図3に示すように、排水はトラップ1本体内を通って排水管7へ排出され、下水道に放流される。
上記排水流入管6からの排水の流入が停止すると、トラップ本体1内の排水は排水管7へ排出されるのみとなり、排水の滞留量は減少して滞留排水の水面は下降する。上記滞留排水の水面下降とともに、ボール弁3も下降し、図1に示すように開口縁421に着座して内管42の開口部5を封止し、排水管7から逆流する悪臭を防止する。
本発明にかかる排水管用臭気止めトラップは上記のように構成されているので、ボール弁3の上昇、下降は複数のガイド爪22によって、画成された空間内に規制され、ボール弁3は確実に内管42の開口縁421に着座して開口部5を封止し、排水管7からの臭気の逆流を防止する。また、トラップ本体1内の排水の滞留量が増すと、上記着座状態にあるボール弁3は浮力により画成された空間内で上方に遊動して滞留排水の水面上に浮き、確実に排水を排水管7へ排出させることができる。
1 トラップ本体
11 挿入部
12 裾部
13 略中央部
2 規制手段
21 リング体
22 ガイド爪
3 ボール弁
4 弁座部
41 外管
42 内管
421 開口縁
5 開口部
6 排水流入管
7 排水管
11 挿入部
12 裾部
13 略中央部
2 規制手段
21 リング体
22 ガイド爪
3 ボール弁
4 弁座部
41 外管
42 内管
421 開口縁
5 開口部
6 排水流入管
7 排水管
Claims (3)
- 上部に排水流入管の挿入部を有し底部に筒状の裾部が立設されるとともに、略中央部が直径方向に膨出した中空球体状のトラップ本体と、ボール弁と、このボール弁の遊動を規制する規制手段と、弁座部とからなり、上記規制手段は上記裾部に内嵌するリング体とこのリング体に立設された複数のガイド爪とからなり、上記弁座部は上記裾部に外側から螺合する外管とこの外管に連設される内管とからなり、該内管の開口縁に上記ボール弁が着座することにより、該内管の開口部を封止して排水管からの臭気を防止する排水管用臭気止めトラップ。
- 上記ボール弁の比重が0.5〜0.9である請求項1に記載の排水管用臭気止めトラップ。
- 上記複数のガイド爪が内方に湾曲するとともにリング体に立設され、軟質弾性体から一体的に形成されたものである請求項1に記載の排水管用臭気止めトラップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006031802A JP2007211470A (ja) | 2006-02-09 | 2006-02-09 | 排水管用臭気止めトラップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006031802A JP2007211470A (ja) | 2006-02-09 | 2006-02-09 | 排水管用臭気止めトラップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007211470A true JP2007211470A (ja) | 2007-08-23 |
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ID=38490153
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006031802A Pending JP2007211470A (ja) | 2006-02-09 | 2006-02-09 | 排水管用臭気止めトラップ |
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JP (1) | JP2007211470A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106149813A (zh) * | 2016-08-25 | 2016-11-23 | 无锡市东北塘永丰橡塑厂 | 一种台盆防臭防堵下水软管 |
US9657854B2 (en) | 2015-01-28 | 2017-05-23 | Green Drain, Inc. | Sliding skirt valve |
-
2006
- 2006-02-09 JP JP2006031802A patent/JP2007211470A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9657854B2 (en) | 2015-01-28 | 2017-05-23 | Green Drain, Inc. | Sliding skirt valve |
CN106149813A (zh) * | 2016-08-25 | 2016-11-23 | 无锡市东北塘永丰橡塑厂 | 一种台盆防臭防堵下水软管 |
CN106149813B (zh) * | 2016-08-25 | 2018-07-10 | 无锡市东北塘永丰橡塑厂 | 一种台盆防臭防堵下水软管 |
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