JP2002088856A

JP2002088856A - 浴室の床排水目皿

Info

Publication number: JP2002088856A
Application number: JP2000287121A
Authority: JP
Inventors: Takuma Miyawaki; 琢磨宮脇
Original assignee: Inax Corp
Current assignee: Inax Corp
Priority date: 2000-09-21
Filing date: 2000-09-21
Publication date: 2002-03-27

Abstract

(57)【要約】【目的】ゴム弁が瞬時に開閉され、逆流を良好に防ぐ
ことができるとともに、破封時にも悪臭を遮断すること
のできる浴室の床排水目皿の提供を目的とする。【構成】浴室の床面１に取り付けられた排水用の目皿
３であって、目皿３の上面側の上部弁座面Ｐ１の下方に
は下部弁座面Ｐ２が形成され、上部弁座面Ｐ１と下部弁
座面Ｐ２間には、ゴム弁６が上下動可能に内装されてな
り、目皿３内が満水状態では、ゴム弁６が上部弁座面Ｐ
１に密着し逆流を防ぐことができ、また、破封時には、
ゴム弁６が下部弁座面Ｐ２に密着して悪臭を遮断するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、浴室の床排水用の目
皿に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】従来、図４の要部断面図で
示すように、浴室の床面を構成する防水パン１には排水
用の目皿８が取り付けられ、この目皿８の差込口８ａに
は、浴槽の排水口に繋がる排水パイプ５が差込み接続さ
れており、差込口８ａの側方には、通水孔８ｂが形成さ
れ、この通水孔８ｂの下面が弁座面８ｃとなっており、
この弁座面８ｃに開閉可能に平弁９が設けられたものと
なっている。また、目皿８の下面にはＵパッキン２を介
在させて排水エルボ４が螺合接続されており、排水エル
ボ４は排水トラップに連通されたものとなっている。

【０００３】このような従来の目皿８においては、浴槽
とか洗い場から大量の排水があった時や、水撃により、
排水エルボ４側から逆流が生じた時には、前記平弁９が
弁座面８ｃに当接して防水パン１上への逆流を防ぐよう
に構成されているが、平弁９が弁座面８ｃに密着した状
態では、平弁９と弁座面８ｃ間に表面張力が生じて密着
状態が維持され、水位が下がった時に自重で平弁９が図
４のようにスムーズに開かず、そのため、防水パン１上
の水が通水孔８ｂから流下することができずに、一時的
に防水パン１上に排水が滞留するという問題点があっ
た。また、従来構造では、排水トラップ側が真空状態と
なって排水エルボ４内の水が排水トラップ側へ引かれて
水がなくなってしまう「破封」が生じた時には、悪臭が
排水エルボ４を通って通水孔８ｂから上昇し、浴室内に
悪臭が漂ってしまうという問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、弁を良好に開閉させる
ことができて逆流を良好に防ぐとともに、万一の破封時
にも悪臭などを遮断することのできる浴室床排水目皿を
提供せんことを目的とし、その第１の要旨は、浴室の床
面に取り付けられる排水用の目皿であって、該目皿の上
面側の上部弁座面の下方には下部弁座面が形成されてい
るとともに、上部弁座面と下部弁座面間にはゴム弁が内
装されてなり、目皿内が満水状態ではゴム弁が前記上部
弁座面に密着し、目皿内から水が抜けた状態ではゴム弁
が前記下部弁座面に密着するように構成したことであ
る。また、第２の要旨は、前記ゴム弁は、水に浮く比重
であることである。また、第３の要旨は、前記ゴム弁に
は、前記上部弁座面及び下部弁座面に当接する凸条が形
成されていることである。また、第４の要旨は、前記凸
条が同芯円状に形成されているとともに、目皿上面の通
水孔も同芯円状に形成されていることである。また、第
５の要旨は、前記ゴム弁の凸条は、前記通水孔の存在し
ない前記上部弁座面に当接するように構成されているこ
とである。

【０００５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、排水目皿の取付状態の縦断面拡大構成図
であり、図２は、目皿の上面側から見た平面構成図であ
る。

【０００６】浴室の床面を構成する防水パン１には、Ｕ
パッキン２を介在させて、目皿３が防水パン１と面一状
に水密状に取り付けられており、目皿３の下面側には排
水エルボ４が螺合接続されて、排水エルボ４は図示しな
い排水トラップにその下流端が連通接続されたものとな
っている。

【０００７】目皿３の構成を詳しく説明すると、目皿３
の中央部には中央差込口３ａが形成されており、この中
央差込口３ａには、図示しない浴槽の排水口に接続され
た排水パイプ５の下流先端側が差込状に取り付けられる
ものである。この中央差込口３ａは縦方向の内筒壁３１
で形成されており、この円筒状の内筒壁３１の上端に
は、外側へほぼ水平状に突出した内上鍔３１ａが形成さ
れ、また、内筒壁３１の下端には、内上鍔３１ａと平行
状に外側へ突出して内下鍔３１ｂが一体形成されてい
る。

【０００８】また、内筒壁３１と平行状に外側には縦方
向に外筒壁３２が配置され、この外筒壁３２の上端に
は、内側へほぼ水平状に突出して前記内上鍔３１ａと対
向状に外上鍔３２ａが形成されており、また、外筒壁３
２の下端には、前記内下鍔３１ｂと対向状に内側へ突出
して外下鍔３２ｂが形成されたものとなっており、ま
た、外筒壁３２の外周には外周ネジ３２ｃが形成されて
いる。また、外筒壁３２の上端には、前記外上鍔３２ａ
と反対側の外側へ面一状に突出して延出鍔部３３が一体
形成されている。

【０００９】また、外上鍔３２ａの内周側には、前記内
上鍔３１ａとの間に、所定間隔をおいて３個の同芯円状
の通水孔３４が上下方向に貫通形成されている。この通
水孔３４の存在しない前記内上鍔３１ａから外上鍔３２
ａに至る下面で上部弁座面Ｐ１が形成されており、この
上部弁座面Ｐ１の下面にゴム弁６が密着状に当接できる
ように構成されている。また、前記内下鍔３１ｂと外下
鍔３２ｂ間には、上下に貫通する下開口孔３５が形成さ
れており、この内下鍔３１ｂと外下鍔３２ｂの上面で下
部弁座面Ｐ２が形成されている。この下部弁座面Ｐ２と
上部弁座面Ｐ１間で、ゴム弁６が上下動できる弁室Ｓが
形成され、この弁室Ｓ内にゴム弁６が内装されて水位に
より上下動できるように設定されている。

【００１０】なお、目皿３の前記外周ネジ３２ｃに対
し、下方側より排水エルボ４の内周ネジ４ｂが螺合され
て排水エルボ４が接続されるものであり、排水エルボ４
の上端で外側へ突出する鍔部４ａと前記目皿３の延出鍔
部３３間にＵパッキン２を挟み込んで、防水パン１に対
し目皿３が水密状に取り付けられている。

【００１１】前記ゴム弁６は図３の一部破断斜視図で示
すような構造となっており、水よりも比重が小さく、水
に浮くことのできるゴム製で形成されており、中央部に
は中央孔６ａが上下に貫通形成されて、この中央孔６ａ
の内径寸法は、前記目皿３の内筒壁３１の外径寸法より
も大きな寸法に設定されている。この中央孔６ａから上
方に向かって突出して内周上凸条６１ａが一体形成さ
れ、また、下方へ突出して内周下凸条６１ｂが形成され
ている。また、ゴム弁６の外周には、上方へ突出して外
周上凸条６２ａと、下方へ向かって突出して外周下凸条
６２ｂが形成されている。また、内周上凸条６１ａと外
周上凸条６２ａ間の上面には、間隔をおいて２本の同芯
円状の同芯円凸条６３が上方へ向かって突出形成されて
いる。なお、このゴム弁６の外径寸法は、前記目皿３の
外筒壁３２の内径寸法よりも小さく設定されている。

【００１２】このゴム弁６の上面側の内周上凸条６１ａ
が、図１に示すように、目皿３の内上鍔３１ａの下面に
当接し、また、外周上凸条６２ａが目皿３の外上鍔３２
ａの下面に当接するように構成されており、また、同芯
円凸条６３，６３は、通水孔３４の存在しない部分に当
接して、即ち、ゴム弁６の上面側が上部弁座面Ｐ１に当
接するように設定されている。また、図１の想像線で示
すように、ゴム弁６が下方側へ移動した時には、ゴム６
の内周下凸条６１ｂが目皿３の内下鍔３１ｂの上面に当
接し、ゴム弁６の外周下凸条６２ｂが目皿３の外下鍔３
２ｂの上面に当接して、即ち、下部弁座面Ｐ２に当接し
て、下開口孔３５を閉止できるように構成されている。

【００１３】ゴム弁６は水に浮く比重であるために、目
皿の弁室Ｓ内の水位により良好に弁室Ｓ内で上下動する
ことができ、浴室に設置された浴槽上面から大量の排水
があった時とか、浴室の洗い場で大量の排水があった時
などには、排水トラップ側から排水エルボ４を通り弁室
Ｓ内に排水が逆流して水位が上昇するが、この逆流状態
では、図１の実線で示すように、ゴム弁６は上部弁座面
Ｐ１に密着状態となり、通水孔３４を密閉して、逆流が
防水パン１上に溢れることを良好に防ぐことができ、防
水パン１上への溢れ水がドア等から外側に漏れ出すこと
を確実に防げるものとなる。

【００１４】弁室Ｓ内の水位が下がった時には、水位の
下降に伴いゴム弁６は良好に下降し、通水孔３４を開く
ことができるものである。即ち、従来のように表面張力
でゴム弁６が密着することがない。即ち、ゴム弁６には
凸条６１ａ，６２ａ，６３が突出状に形成されているた
め、表面張力の影響を受けることが少なく、良好にゴム
弁６が開閉動作されるものである。従って、通常は良好
に通水孔３４から防水パン１上の水を弁室Ｓ内に流し込
んで、排水エルボ４を通し排水トラップへ排出すること
ができるものである。

【００１５】なお、万一「破封」が起こった時には、水
が排水トラップ側へ引かれて弁室Ｓ内が空っぽとなるた
め、この時には図１の想像線で示すように、ゴム弁６の
内周下凸条６１ｂが目皿３の内下鍔３１ｂの上面に当接
し、また、ゴム弁６の外周下凸条６２ｂが目皿３の外下
鍔３２ｂの上面に当接して、下開口孔３５を密閉状に閉
止するために、排水トラップ側から排水エルボ４を通り
上昇しようとする悪臭は下開口孔３５を通過することは
できず、防水パン１上に悪臭が立ち上がるのを防ぎ、防
臭機能を良好に達成することができるものとなる。

【００１６】

【発明の効果】本発明は、浴室の床面に取り付けられる
排水用の目皿であって、目皿の上面側の上部弁座面の下
方には下部弁座面が形成されているとともに、上部弁座
面と下部弁座面間にはゴム弁が内装されてなり、目皿内
が満水状態ではゴム弁が上部弁座面に密着し、目皿内か
ら水が抜けた状態ではゴム弁が下部弁座面に密着するよ
うに構成したことにより、逆流が生じた時にはゴム弁が
上部弁座面に密着して、浴室内へ逆流が噴き上がること
を確実に防いで、浴室外に水が漏れることを確実になく
することができるものとなり、また、万一「破封」が起
こった時には、ゴム弁が下部弁座面に密着して悪臭を遮
断し、浴室内に悪臭が立ち上がることを良好に防ぐこと
ができるものとなる。

【００１７】また、ゴム弁は、水に浮く比重であること
により、目皿内での水位の上下動により良好にゴム弁は
追従して上下動することができ、ゴム弁の作動が良好な
ものとなる。

【００１８】また、ゴム弁には、上部弁座面及び下部弁
座面に当接する凸条が形成されていることにより、凸条
が存在するために表面張力の影響を受けることが少な
く、ゴム弁が上部弁座面などに密着して離れないような
事態が生ずることがなく、水位の上下動により良好にゴ
ム弁が開閉され、良好な作動状態が得られるものとな
る。

【００１９】また、凸条が同芯円状に形成されていると
ともに、目皿上面の通水孔も同芯円状に形成されている
ことにより、同芯円状の通水孔に対しゴム弁の凸条が同
芯円状に形成されて、確実に通水孔を密閉または解放す
ることができるものとなる。

【００２０】また、ゴム弁の凸条は、通水孔の存在しな
い上部弁座面に当接するように構成されていることによ
り、ゴム弁の凸条が目皿の上部弁座面に密着された時に
は、通水孔の内側及び外側を完全に凸条で密閉させるこ
とができるものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】目皿の設置状態の要部拡大縦断面構成図であ
る。

【図２】図１の目皿を上面から見た平面構成図である。

【図３】ゴム弁の一部破断斜視構成図である。

【図４】従来の目皿の設置状態の縦断面構成図である。

【符号の説明】

１防水パン２Ｕパッキン３目皿３ａ中央差込口４排水エルボ４ａ鍔部４ｂ内周ネジ５排水パイプ６ゴム弁６ａ中央孔３１内筒壁３１ａ内上鍔３１ｂ内下鍔３２外筒壁３２ａ外上鍔３２ｂ外下鍔３２ｃ外周ネジ３３延出鍔部３４通水孔３５下開口孔６１ａ内周上凸条６１ｂ内周下凸条６２ａ外周上凸条６２ｂ外周下凸条６３同芯円凸条Ｓ弁室Ｐ１上部弁座面Ｐ２下部弁座面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】浴室の床面に取り付けられる排水用の目
皿であって、該目皿の上面側の上部弁座面の下方には下
部弁座面が形成されているとともに、上部弁座面と下部
弁座面間にはゴム弁が内装されてなり、目皿内が満水状
態ではゴム弁が前記上部弁座面に密着し、目皿内から水
が抜けた状態ではゴム弁が前記下部弁座面に密着するよ
うに構成したことを特徴とする浴室の床排水目皿。
【請求項２】前記ゴム弁は、水に浮く比重であること
を特徴とする請求項１に記載の浴室の床排水目皿。
【請求項３】前記ゴム弁には、前記上部弁座面及び下
部弁座面に当接する凸条が形成されていることを特徴と
する請求項１または請求項２に記載の浴室の床排水目
皿。
【請求項４】前記凸条が同芯円状に形成されていると
ともに、目皿上面の通水孔も同芯円状に形成されている
ことを特徴とする請求項３に記載の浴室の床排水目皿。
【請求項５】前記ゴム弁の凸条は、前記通水孔の存在
しない前記上部弁座面に当接するように構成されている
ことを特徴とする請求項４に記載の浴室の床排水目皿。