JP4199312B2 - 植物の改良された形質転換法 - Google Patents

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Description

発明の背景
(i)発明の分野
本発明は、植物細胞特に単子葉植物細胞(特に、トウモロコシ、イネ、コムギおよびオオムギ細胞)の組織培養、および遺伝的に形質転換された植物細胞および植物を得るための改良法に関する。
(ii)関連技術の説明
長年の間、植物の遺伝的形質転換のために多くの技術が開発されてきた。これらの方法の究極の目標は、すべての細胞が、ゲノム(特に、核ゲノム)内に安定に組み込まれた目的の遺伝子(いわゆるトランス遺伝子)を含む外来DNAを含有する、トランスジェニック植物を得ることである。
形質転換は、出発細胞を絶えずDNA(通常、目的の外来遺伝子を含むDNA)に接触させる複雑なプロセスである。DNAへの細胞の接触は、細胞によるDNAの摂取およびDNAの組み込み(細胞のゲノムへの目的の遺伝子の組み込みを含む)を促進する条件下で行われる。
形質転換の出発細胞は、通常インビトロでしばらく培養された細胞である。細胞をDNAに接触させた後、形質転換された細胞は一般に、形質転換された細胞を形質転換されていない細胞から分離するために、および形質転換された細胞から形質転換された植物を再生するために、インビトロで一定期間培養する必要がある。
植物の異なる形質転換法が記載されており、直接DNA移動法(例えば、電気穿孔法、PEG−介在DNA摂取、バイオリスティックス(biolistics))、またはアグロバクテリウム(Agrobacterium)−介在DNA移動法に分類される。バシル(Vasil)(1994)とクリストウ(Christou)(1994)は、穀類について入手できる植物形質転換法を概説している。
アグロバクテリウム−介在DNA移動法は、植物細胞へのDNA移動の最も効率的な方法の1つであり、必要とする技術的ハードウェアはおそらく、種々の形質転換法の中で最も少ないであろう。また定量的には、アグロバクテリウム−介在DNA移動法により形質転換された植物は、染色体中の異なる位置に挿入されるトランス遺伝子の数が少ないこと、および異常なトランス遺伝子の発生頻度が低いことで、優れている。植物のアグロバクテリウム−介在DNA形質転換は、あるアグロバクテリウム株が、そのTi−プラスミドの一部(すなわち、T−DNA)を植物細胞に導入する能力、および細胞の核ゲノム内にこのT−DNAを組み込む能力に基づく。移送され組み込まれるTi−プラスミドの部分は、特異的なDNA配列(いわゆる、左および右のT−DNAボーダー配列)により区別され、これらのボーダー配列の間の天然のT−DNA配列は、外来DNAで置換することができることがわかった(ヨーロッパ特許公報EP116718;デブラエレ(Deblaere)ら、1987)。
単子葉植物のアグロバクテリウム−介在形質転換は、数回報告されている(下記参照)。しかし、報告された方法の使用は、特定の種または遺伝子型に限定されているか、または特定の組織もしくは特殊なアグロバクテリウム株の使用が必要である。報告された方法の大部分では、形質転換効率はまだ改良の余地が大きい。
フーイカース−バンスログテレン(Hooykaas-Van Slogteren)ら(1984)は、発ガン性のアグロバクテリウム株で感染された2つの単子葉植物種(クロロフィツム・カペンセ(Chlorophytum capense)とスイセン属の栽培品種「ペーパーホワイト」(Narcissus cv ’Paperwhite’))における、Ti−プラスミド遺伝子発現の検出を記載している。
ヘルナルスティーンズ(Hernalsteens)ら(1984)とビテビアー(Bytebier)ら(1987)は、天然のアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)単離株ならびに非発ガン性のT−DNAを含むアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)を使用する、アスパラガス・オフィシナリス(Asparagus officinalis)の形質転換を記載している。
米国特許第5,164,310号は、切り出し培養した植物の苗条の頂点にアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)を接種する、植物(トウモロコシとコムギを含む)の形質転換法を記載している。
米国特許第5,187,073号と第5,177,010号は、急速に分裂している細胞を含む苗の部分で苗に傷をつけ、この傷にvir+アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)を接種することを含んでなる、形質転換されたイネ科植物(トウモロコシ)の産生方法を記載している。
PCT特許公報WO92/09696は、形質転換法の出発物質として、単子葉植物(例えば、トウモロコシおよびイネ)の緻密な胚発生カルス(すなわち、トウモロコシのI型カルス)および未成熟胚(機械的または酵素的に傷をつけた)の使用を記載している。
EP0604662A1は、目的の遺伝子を含有するアグロバクテリウム属の細菌による脱分化中または脱分化後に、単子葉植物の培養組織を形質転換する方法を記載している。EP0672752A1は、単子葉植物の未分化未成熟胚の胚盤をアグロバクテリウムで形質転換する方法を記載している。いずれの特許出願も、Ti−プラスミドまたはRiプラスミド以外に、Ti−プラスミドpTiBo542の毒性の強い領域に由来するDNA断片を含有するプラスミドを有するアグロバクテリウム株の使用を記載している。
ライネリ(Raineri)ら(1990)は、胚盤部分を傷つけたイネの2つの品種の胚由来の培養物の、アグロバクテリウム介在遺伝子移動システムを使用する形質転換を記載している。
チャン(Chan)ら(1993)は、ジャガイモ懸濁培養細胞を含有する培地上でアグロバクテリウム株を接種して、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(「2,4−D」)の存在下で2日間培養したイネの未成熟胚を形質転換する方法を記載している。
ムーネイ(Mooney)ら(1991)は、コムギの酵素処理した胚へのカナマイシン耐性遺伝子の、アグロバクテリム−介在導入法を記載している。
形質転換を増強するための同時培養の前の、アセトシリンゴン(acetosyringone)とのアグロバクテリウム株のインキュベート、およびこの細菌との植物細胞の同時培養の間のアセトシリンゴンの添加による、アグロバクテリウム株のTi−プラスミドまたはヘルパープラスミドのvir遺伝子の誘導が、報告されている(バン・ウォルドラゲンとドンス(Van Wordragen and Dons)、1992;ジャック(Jacq)ら、1993;ジェームス(James)ら、1993)。
グイバルチ(Guivarc’h)ら(1993)は、ニンジンの根の円盤状組織をアセトシリンゴンで10分間という短時間だけ前処理する、この組織の一過性アグロバクテリウム−介在形質転換の改良を記載している。
発明の要約と目的
単子葉植物細胞(特に、トウモロコシ、イネ、コムギまたはオオムギ細胞)のゲノムへのDNA断片の組み込み法であって、
1)DNA断片との接触の前に、植物性フェノール性化合物(特に、アセトシリンゴン、α−ヒドロキシ−アセトシリンゴン、シナピン酸、シリンジ酸(syringic acid)、フェルリ酸(ferulic acid)、カテコール、p−ヒドロキシ安息香酸、β−レソルシル酸(β-resorcylic acid)、プロトカテク酸、ピロガロール酸、没食子酸、およびバニリンから選択される植物性フェノール性化合物)を含む培地上で、非形質転換単子葉植物細胞の培養物を、細胞分裂を刺激し外来DNAの組み込み能を増強するのに充分な時間、好ましくは約1〜10日間、特に約4〜5日間、インキュベートする工程;および
2)DNA断片が非形質転換細胞により摂取され、非形質転換細胞のゲノムに安定に組み込まれる条件下で、非形質転換細胞にDNA断片を接触させて、特に電気穿孔法、ポリエチレングリコールを使用する直接遺伝子移動、DNAコーティングしたマイクロプロジェクタイルによる衝撃、またはDNA断片を含むアグロバクテリウム株との同時培養法により、形質転換細胞を産生する工程、
を含んでなる、上記方法が提供される。
場合により、形質転換した細胞は再生して、トランスジェニック単子葉植物にすることができる。
さらに、トウモロコシ植物の細胞のゲノム内にDNA断片を組み込むための方法であって、
DNA断片と接触させる前に、I型カルス、特に断片(特に、最大0.5〜5mmの長さの断片)に切断したI型カルスを、植物性フェノール性化合物(アセトシリンゴン、α−ヒドロキシ−アセトシリンゴン、シナピン酸、シリンジ酸(syringic acid)、フェルリ酸(ferulic acid)、カテコール、p−ヒドロキシ安息香酸、β−レソルシル酸(β-resorcylic acid)、プロトカテク酸、ピロガロール酸、没食子酸、およびバニリンから選択される植物性フェノール性化合物)と、細胞分裂を刺激し外来DNAの組み込み能を増強するのに充分な時間、好ましくは約1〜10日間、特に約4〜5日間、インキュベートする工程;または
DNA断片と接触させる前に、I型カルスを、植物性フェノール性化合物を含む培地上で、細胞分裂を刺激し外来DNAの組み込み能を増強するのに充分な時間インキュベートした後、I型カルスを断片(特に、最大0.5〜5mmの長さの断片)に切断する工程;および
2)DNA断片が非形質転換細胞により摂取され、非形質転換細胞のゲノムに安定に組み込まれる条件下で、非形質転換細胞にDNA断片を接触させて、特に電気穿孔法、ポリエチレングリコールを使用する直接遺伝子移動、DNAコーティングしたマイクロプロジェクタイルによる衝撃、またはDNA断片を含むアグロバクテリウム株との同時培養法により、形質転換細胞を産生する工程、
を含んでなる、上記方法が提供される。
また、植物性フェノール性化合物の存在下で単子葉植物中の安定な形質転換の頻度を増加させる方法が提供され、ここで植物性フェノール性化合物は、培養組織に外来DNAを接触させる前に植物細胞が培養される培地中に含有される。
さらに、少なくとも2つの植物性フェノール性化合物を含む植物培地組成物が提供される。
好適な実施態様の詳細な説明
本発明は、植物のカルス、特にトウモロコシのカルス(特に、トウモロコシの細かく切断したI型カルス)を、植物性フェノール性化合物(例えば、アセトシリンゴン)を含む培地上で約5日間培養すると、細胞分裂が大きく刺激され、アグロバクテリウム−介在形質転換により細胞内に移送された外来DNAのゲノム中への組み込み能が増強されたカルスを再現性良く産生する(これは標準的条件下で回収された形質転換細胞および植物の数に反映される)という観察に基づく。
本明細書において使用される「非形質転換細胞」とは、本発明の方法を応用する時使用されるであろう特定のDNA断片に接触していない細胞を意味する。このような細胞はまた、異なるかまたは同じDNA断片であらかじめ形質転換したトランスジェニック植物または植物組織から得られることは言うまでもない。
本明細書において使用される「形質転換の効率」または「形質転換の頻度」とは、標準的実験条件下(すなわち、外来DNAと接触した細胞の量、送達されたDNAの量、DNA送達のタイプと条件、および一般的培養条件など)で回収される形質転換細胞(または、個々の形質転換細胞から増殖させたトランスジェニック生物)の数により測定することができる。例えば、カルス断片が形質転換の出発物質として使用される時、形質転換の頻度は、形質転換された100個のカルスについて得られるトランスジェニック植物株の数で表現することができる。本発明の方法を使用して、約1%またはそれ以上の形質転換頻度が得られた。
本明細書において使用されるトランスジェニック「植物株」は、再生プロセスの間に得られたある単位の培養細胞(例えば、1つの形質転換されたカルス片)由来の、トランスジェニック植物の群から構成される。一般に、1つの植物株からの植物は遺伝的に同一であり、1つの形質転換事象に由来し、従って同じゲノム位置に組み込まれた同じトランス遺伝子を含む。しかし、本明細書で定義された1つの植物株からの個々の植物は、特にアグロバクテリウム−介在DNA移動法を使用する時、独立した形質転換に由来することができ、従って互いに異なることもある。形質転換頻度を100個の最初のカルス片当たりの植物株の数で表すと、実際の形質転換頻度(形質転換の頻度/100個の最初のカルス片)はさらに高くなる。
本発明に適した「植物性フェノール性化合物」または「植物のフェノール性物質」とは、陽性の走化性応答を誘導することができる、単離され置換されたフェノール性分子、特にアグロバクテリウム種を含有するTi−プラスミド(特に、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)を含有するTi−プラスミド)中でvir遺伝子発現の増加を誘導することができるものである。植物性フェノール性化合物に対する走化性応答を測定する方法は、アシュビ(Ashby)ら(1988)により記載され、vir遺伝子発現の誘導を測定する方法も公知である(スタチェル(Stachel)ら、1985;ボルトン(Bolton)ら、1986)。
植物性フェノール性化合物を含有する培地上の植物組織のインキュベーションが形質転換効率に及ぼす有効な作用は、主に細胞分裂の誘導および植物細胞のゲノム内への外来DNAの取り込み能の増強が原因であると考えられている。多くの単子葉植物(特に、穀類植物)は傷がつくと、多くの双子葉植物で観察されたものと類似の方法では応答しない(ポトリクス(Potrykus)、1991)。植物性フェノール性化合物を外から供給すると、特に単子葉植物に適用した時に傷様の応答を引き起こすことがあることが知られている。前処理した植物組織に摂取される植物性フェノール性化合物の残存濃度によるvir遺伝子の誘導はまた、形質転換効率に影響を及ぼすが、この作用はあまり重要ではないと考えられている。確かに、直接DNA移動法を使用して、形質転換の同様の増強が観察された。
好適な植物性フェノール性化合物は、植物細胞の傷滲出液中に存在するものである。最もよく知られている植物性フェノール性化合物の1つは、アセトシリンゴンであり、これは濃度が異なるが、種々の多くの植物の傷ついた細胞および無傷の細胞中に存在する。しかし、アセトシリンゴン(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシアセトフェノン)は、vir遺伝子の発現を誘導することができる唯一の植物性フェノール性物質ではない。他の例には、α−ヒドロキシ−アセトシリンゴン、シナピン酸(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシケイ皮酸)、シリンジ酸(syringic acid)(4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシ安息香酸)、フェルリ酸(ferulic acid)(4−ヒドロキシ−3−メトキシケイ皮酸)、カテコール(1,2−ジヒドロキシベンゼン)、p−ヒドロキシ安息香酸(4−ヒドロキシ安息香酸)、β−レソルシル酸(β-resorcylic acid)(2,4−ジヒドロキシ安息香酸)、プロトカテク酸(3,4−ジヒドロキシ安息香酸)、ピロガロール酸(2,3,4−トリヒドロキシ安息香酸)、没食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸)、およびバニリン(3−メトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド)があり、これらの植物性フェノール性化合物は、培地中のアセトシリンゴンの代わりに使用しても同様の結果が得られることが知られているかまたは得られることが期待される。本明細書において使用される上記の分子は、植物性フェノール性化合物と呼ぶ。
植物性フェノール性化合物は、単独でまたは他の植物性フェノール性化合物と組合せて、植物の培地に加えることができる。植物性フェノール性化合物の特に好適な組合せは、少なくともアセトシリンゴンとp−ヒドロキシ安息香酸とを含有するが、2つまたはそれ以上の植物性フェノール性化合物の他の組合せも、相乗的に作用して形質転換効率を増強するであろう。
さらに、浸透圧保護物質(例えば、L−プロリン、好ましくは約700mg/lの濃度、またはベタイン)、植物ホルモン(特に、NAA)、オピネス(opines)、または糖などの化合物は、植物性フェノール性化合物と一緒に添加されると相乗作用を示すと予想される。
本発明は、植物細胞(特に、トウモロコシ細胞)への改良されたアグロバクテリウム−介在DNA移動法に特に有用であるが、植物性フェノール性化合物で前処理した植物細胞(特に、単子葉植物)の培養物もまた、直接DNA移動法(例えば、PEG介在DNA移動、粒子衝撃法または電気穿孔法)を使用して、形質転換の効率を改良するのに使用することができる。すなわち、基本的には本発明は、細胞が培養される培地中に、一定時間植物性フェノール性化合物(例えば、アセトシリンゴン)を含有させることにより、植物細胞(特に、単子葉植物細胞、特にトウモロコシ細胞)の遺伝的形質転換のための既存法の改良を提供する。特に植物細胞または植物組織は、アセトシリンゴン(100〜200μM)を含有する培地で5日間培養した後、細胞を外来DNAと接触させて、これを直接または電気穿孔法、PEG介在DNA移動または粒子衝撃法、または好ましくはアグロバクテリウム−介在DNA移動法により、細胞に導入する。
好適な実施態様において本発明の方法は、植物細胞(特に、トウモロコシ細胞)へのアグロバクテリウム−介在DNA移動の形質転換頻度を改良するために使用される。
植物細胞、特に単子葉植物細の遺伝的形質転換のための多くの従来法では、培養細胞、組織または外植体が出発物質として使用され、このような培養物中の細胞は、細胞のゲノム内への外来DNAの摂取を促進する条件下で、少なくとも1つの目的の遺伝子(すなわち、トランス遺伝子)を含む外来DNAと接触させられるであろう。植物細胞、組織、器官または外植体の培養に適した培地は、一般に当該分野で公知である。好適な植物培地は、化学的組成が公知の規定培地である。
本発明のある実施態様において、植物性フェノール性化合物特にアセトシリンゴンは、約4〜5または6日間(好ましくは、少なくとも5日間)培地に加えた後、細胞を外来DNAと接触させることが好ましい。培養細胞をアセトシリンゴンのような植物性フェノール性化合物を含有する培地中でインキュベートする正確な期間は、決定的に重要ではないと考えられているが、おそらく2週間を超えない方がよい。1〜10日間(特に、3〜7日間)が最適な期間であるが、約4〜5または6日間インキュベートした後に接触させると最良の結果が得られるようである。一般に、接触時間の前に、約5日間植物性フェノール性化合物を培地に添加することが有用な期間であると考えられている。
培養組織は、植物性フェノール性化合物含有培地(特に培地に没食子酸を加えた時)でインキュベートすると褐色化または限定的壊死を示すことがあることに注意されたい。しかし、これらの培養細胞、組織または外植体を使用すると、形質転換効率が改良される。
培地中の植物性フェノール性化合物の濃度はまた、組み込み形質転換能の進展に影響を与えると考えられ、これは細胞の性質(種、組織外植体、一般的培養条件など)に依存して変化する。しかし、ある濃度範囲内では、特に培養細胞が7日を超えてインキュベートされない時は、その作用は小さい。培地中の植物性フェノール性化合物の最適濃度範囲は、その組織、細胞または細胞培養物が得られる種、または使用される組織のタイプにより変動するが、多くの目的(例えば、トウモロコシ由来の物質と使用する時)にとって約100μM〜200μMが適当な濃度であると予測される。最適濃度はまた、使用する特定の植物性フェノール牲化合物の性質、特にその細胞分裂促進能に依存する。
例えば、アセトシリンゴンの最適濃度は、約200μMであることが見いだされたが、形質転換効率に対する良好な作用を得るのに、約25μMという低い濃度が使用できる。同様に、約400μMまでの高い濃度が同様の作用を示すと予測される。
他の植物性フェノール性化合物にも同様の濃度が適用され、本発明に従う実験により最適濃度は容易に確立することができる。
上記のように、植物形質転換法は一般に、培養組織に外来DNAを接触させる前に、細胞、細胞培養物、組織または外植体の培養を行う。形質転換法の出発物質としていくつかの組織が記載されており、例えば、乾燥種子、未成熟胚、未成熟の花、葯、花粒粉、胚盤、節、若い葉の基部、胚軸外植体、根(特に、根の先端)、緻密な胚カルス(例えば、トウモロコシのI型)、もろい胚カルス(例えば、トウモロコシのII型)、懸濁培養物、懸濁細胞凝集物の培養物、体細胞胚および苗条頂端があるが、これらに限定されない。外来DNAに接触させる前に、これらの組織、細胞、細胞培養物または外植体がインキュベートされる培地中に植物性フェノール性化合物(特に、アセトシリンゴン)を含有させると、特にアグロバクテリウム−介在形質転換を使用する時に、形質転換効率が改善されるであろう。
「(植物)培地上でインキュベートする」という用語を用いる時はいつも、培地は液体または個体であることは明白である。本発明の範囲において、植物培地は、少なくとも1つの植物性フェノール性化合物を含む。
形質転換法の究極的目標が、植物特に表現型が正常な植物を再生することである時、出発物質は、先行技術で広く記録されているような再生能があることは当然である。
特に好適な実施態様において、形質転換能のある植物細胞、好ましくはアグロバクテリウム形質転換能のある植物細胞は、植物性フェノール性化合物(好ましくはアセトシリンゴン)を含有する培地上に、緻密な再生可能なカルス(例えば、トウモロコシI型カルス)を含有させることにより産生できる。この目的のために、緻密なカルスは、小さい断片に切断することにより分割される。得られるカルスは、全体または少なくとも一部が、カルスの再生可能な(例えば、胚形成性)部分を含む。カルス断片はまた、好ましくは最大長が0.5〜5mm、特に1〜2mm、さらに詳しくは1.25〜1.75mmであり、好ましくは最小長が約0.1mmである。しかし、約1cmまでの大きなI型カルス断片を使用することが好ましい。植物性フェノール性化合物含有培地で培養した後、さらに傷つけたり酵素的前処理をすることなく、カルスを外来DNA、好ましくは外来DNAを含有するアグロバクテリウムに接触させる。
あるいは、傷つける(すなわち、切断する)ことなく、植物性フェノール性化合物を含有する培地上で緻密なカルスをインキュベートし、次に傷をつけ、すなわち小さい断片(特に、上記サイズを有する断片)に切断してから、接触工程を行う。
別の実施態様において、形質転換能のある、特にアグロバクテリウム−形質転換能のある細胞を、植物性フェノール性化合物(好ましくはアセトシリンゴン)含有培地上で、未成熟胚(好ましくは、トウモロコシの未成熟胚)をインキュベートして作成する。この点でトウモロコシのような植物については、未成熟胚は、最大長が約0.5〜2mm、好ましくは0.5〜1.5mmであることが好ましいが、0.5〜1mmの長さの小さい胚も使用することができる。植物性フェノール性化合物含有培地で培養後、さらに傷害または酵素的前処理をすることなく、未成熟胚を外来DNA(好ましくは、外来DNAを含むアグロバクテリウム)と接触させることができる。
本発明を使用して、異なる遺伝子型のトウモロコシ、特に、トウモロコシ、PHH[(Pa91×H99)×H99]、Pa91 HE89またはPHP[(Pa91×H99)×H91]に、アグロバクテリウム−介在DNA移動を行うことができる。従って、本発明は遺伝子型に制限されることなく、特にトウモロコシの形質転換に使用することができると考えられる。
植物細胞特に本発明のトウモロコシ細胞を前培養とすると、アグロバクテリウム−介在DNA移動の形質転換効率が上昇し、この作用は、アグロバクテリウム宿主の染色体バックグランド、使用されるTi−プラスミド、ヘルパー−プラスミドまたはT−DNAベクターのタイプに依存しない。従って本発明の方法は、効率的に使用できるアグロバクテリウム株の範囲を拡大する。
特に好適な細菌の染色体バックグランドは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(A. tumefaciens)C58C1(バン・ラレベケ(Van Larebeke)ら、1974)、A136(ワトソン(Watson)ら、1975)、またはLBA4011(クラプウィジク(Klapwijk)ら、1980)により提供される。
好適な実施態様において、植物性フェノール性化合物とともに前培養される植物組織を形質転換するのに使用されるアグロバクテリウム株は、L,L−スクシンアモピン型Ti−プラスミド(好ましくは、武装していない(disarmed)もの、例えばpEHA101)を含有する。
別の好適な実施態様において、植物性フェノール性化合物とともに前培養した植物組織を形質転換するのに使用されるアグロバクテリウム株は、オクトピン型Ti−プラスミド(好ましくは、武装していない(disarmed)もの、例えばpAL4404)を含有する。一般にオクトピン型Ti−プラスミドまたはヘルパープラスミドを使用する時は、virF遺伝子は削除されるかまたは不活性化されることが好ましい(ジャルスチョウ(Jarschow)ら、1991)。
本発明の方法はまた、特定のアグロバクテリウム株と組合せて使用して、さらに形質転換効率を上げることができ、例えば、vir遺伝子発現および/またはその誘導が、突然変異またはキメラvirAもしくはvirG遺伝子の存在のために変化しているアグロバクテリウム株が使用できる(例えば、ハンセン(Hansen)ら、1994;チェンとウィナンス(Chen and Winans)、1991;シェーレン−グルート(Scheeren-Groot)ら、1994)。
別の実施態様において、追加のvirG遺伝子コピー(特に、pTiBo542由来のいわゆるスーパーvirG遺伝子)(好ましくは、多重コピープラスミドに連結している)を含有するアグロバクテリウム株は、形質転換効率をさらに上げるために使用することができる。
本発明のさらに別の実施態様において、使用されるアグロバクテリウム株は、アグロバクテリウム中で発現される追加のvirB11遺伝子コピー(特に、pTiBo542由来のvirB11遺伝子)を含有する。これは、virBオペレーターの他の介在コード領域の無い、アグロバクテリウム中で発現可能なプロモーター(例えば、単離したvirBプロモーター)に機能的に結合したvirB11コード領域を含むキメラ遺伝子を提供することにより行われる。
植物細胞特にトウモロコシ細胞と同時培養されるアグロバクテリウム細胞は、当業者に公知の如く、アセトシリンゴンまたは他の植物性フェノール性化合物とともにプレインキュベートされるか、またはその培地から単離した後直接使用することができる。アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)の特に好適な誘導条件は、ベルナーデ(Vernade)ら(1988)により記載されている。
本発明の方法は原理的に、植物細胞特にトウモロコシ細胞を任意の外来DNAで形質転換するために使用することができる。一般に外来DNAは、1)形質転換される種である真核細胞(例えば、植物)中でDNAからRNAへの転写を指令することができるプロモーターを有するプロモーター領域と、2)RNA(例えば、アンチセンスRNAまたはリボザイム)またはタンパク質をコードするコード領域とを含む、目的の少なくとも1つの遺伝子を含む。目的の遺伝子はまたしばしば、3)ポリアデニル化シグナルを含有する真核生物遺伝子の3’非翻訳領域を含む。プロモーターは、真核生物の選択された組織中で発現を指令するために選択することができる。例えば、植物のおしべ細胞中で選択的に発現を指令するプロモーター(例えば、タペツム(tapetum))が知られており、このようなプロモーターは、雄の不稔植物と、ハイブリッドを産生するのに有用な他の植物とを産生するのに使用されている(EP344029;EP412911;WO9213956;WO9213957;マリアニ(Mariani)ら、1990;マリアニ(Mariani)ら、1992)。
本発明の方法で使用される外来DNAはまた好ましくは、その発現が、非形質転換細胞(または生物)から形質転換細胞(または生物)を選択することを可能にする選択マーカー遺伝子を含有する。このような選択マーカー遺伝子は一般に、通常は細胞にとって毒性である抗生物質または他の化学的化合物に対して、細胞に耐性を与えるタンパク質をコードする。従って植物において選択マーカー遺伝子は、除草剤、例えば活性成分としてグルタミンシンターゼインヒビター(例えば、ホスヒノトリシン(phosphinothricin))を含有する除草剤に対して耐性を与えるタンパク質もコードする。このような遺伝子の例は、sfr遺伝子またはsfrv遺伝子のようなホスヒノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子である(EP242236;EP242246;デブロック(De Block)ら、1987)。
従って本発明は、DNA移動、特に植物細胞(特に、単子葉植物細胞、特にトウモロコシ細胞、しかしイネ、コムギまたはオオムギ細胞も含む)のアグロバクテリウム−介在DNA移動の形質転換効率を上昇させるための、迅速かつ効率的で再現性のある方法を提供する。さらにアグロバクテリウム−介在形質転換法は、直接遺伝子移動法より、細胞のゲノムに組み込まれるトランス遺伝子コピー数の限定された(特に、1つのトランス遺伝子コピーを有する)、より多数のトランスジェニック植物(特に、トウモロコシ植物)を生成する。さらに、そのゲノム内に2つ以上のトランス遺伝子コピーが組み込まれている、アグロバクテリウム−介在形質転換により得られるトランスジェニック植物(特に、トランスジェニックトウモロコシ植物)は、異なるコピーが独立に遺伝される子孫植物をしばしば産生し、子孫植物中の異なるトランス遺伝子コピーの分離を可能にする。従って、直接遺伝子移動法で得られるトランスジェニック植物の集団より、本発明の形質転換法により低レベルトランスジェニック植物の集団中に、目的の特徴を有する高い比率の「エリート」トランス遺伝子植物が見いだされると予測される。本発明は単子葉植物に特に有用であるが、本発明の方法の出発物質として双子葉植物の培養細胞を使用しても、同様の結果が得られると予測される。
以下の例において本発明を詳細に説明する。以下の例において特に明記しなければ、すべての組換えDNA法は、サムブルーク(Sambrook)ら(1989)モレキュラークローニング、実験室マニュアル(Molecular Cloning: A Laboratory Manual)、第2版、コールドスプリングハーバーラボラトリープレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、ニューヨーク、およびアウスベル(Ausubel)ら(1994)、カレントプロトコールズインモレキュラーバイオロジー、カレントプロトコールズ(Current Protocols in Molecular Biology, Current Protocols)、アメリカ合衆国、に記載の標準的方法に従って行う。植物の分子学的作業の標準的材料や方法は、アール・ディー・ディー・クロイ(R.D.D. Croy)のプラントモレキュラーバイオロジーラボファックス(Plant Molecular Biology Labfax)(1993)[ビオスサイエンティフィック出版(BIOS Scientific Publications Ltd)(英国)とブラックウェルサイエンティフィック出版(Blackwell Scientific Publications)(英国)との共同出版]に記載されている。
本発明の例および説明において、配列リストの以下の配列が参照される:
配列番号1:pGVS71のT−DNAのヌクレオチド配列
配列番号2:adh1イントロンを含むbar遺伝子のコード領域のヌクレオチド配列
配列番号3:pGVS8のT−DNAのヌクレオチド配列
配列番号4:オリゴヌクレオチドVG40のヌクレオチド配列
配列番号5:オリゴヌクレオチドVG41のヌクレオチド配列
実験:例で使用される培地、プラスミドおよび細菌株
1.1.培地
例を通して、植物組織の培養のために以下の培地を使用した:
− MahilVII:N6培地(チュー(Chu)ら、1975)に、100mg/lカゼイン加水分解物、6mM L−プロリン、0.5g/l 2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、0.2Mマンニトール、2%ショ糖、1mg/l 2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4−D)、2.5g/lゲルライト(Gelrite)を補足し、pH5.8に調整する。
− LSIDht1.5VII:MS塩(ムラシゲとスクーグ(Murashige and Skoog)、1968)に、0.5mg/lニコチン酸、0.5mg/lピリドキシンHCl、1mg/lチアミンHCl、100mg/lミオ−イノシトール、6mM L−プロリン、0.5g/l MES、20g/lショ糖、10g/lグルコース、1.5mg/l 2,4−D、2.5g/lゲルライト(Gelrite)を補足し、pH5.2に調整する。
− LSI:MS塩に、LSIDhy1.5VIIのビタミン、1g/lのカザミノ酸、0.2Mショ糖、0.2Mグルコース、1.5mg/l 2,4−D、2.5g/lゲルライト(Gelrite)を補足し、pH5.2に調整する。
− Ahx1.5VII p500ino1000ppT10:MS塩に、1000mg/lミオ−イノシトール、0.5g/l MES、30g/lショ糖、10g/lグルコース、1.5mg/l 2,4−D、2.5g/lフィタゲル(Phytagel)、10mg/lグルホシネート−アンモニウム、500mg/lカルベニシリンを補足し、pH5.8に調整する。
− Mh1VII p500ppT5:N6培地に、0.5g/l MES、20g/lショ糖、1mg/l 2,4−D、5g/lグルホシネート−アンモニウム、500mg/lカルベニシリンを補足し、pH5.8に調整する。
− A37VII p500ppT2:MS塩に、0.5g/l MES、30g/lショ糖、5mg/lゼアチン、2.5g/lフィタゲル(Phytagel)、2mg/lグルホシネート−アンモニウム、500mg/lカルベニシリンを補足し、pH5.8に調整する。
− LSIIDhy1.5XI:LSIDhy1.5VII培地と同様であるが、6mM L−プロリンの代わりに1g/lのカサイノ酸(casaino acids)、そして2.5g/lゲルライト(Gelrite)の代わりに0.5%アガロースBRLウトルラピュア(BRL Utlra Pure)を使用した。
− A6%VII p500ppT2:MS塩に、0.5g/l MES、60g/lショ糖、2.5g/lフィタゲル(Phytagel)、2mg/lグルホシネート−アンモニウム、500mg/lカルベニシリンを補足し、pH5.8に調整する。
1.2. T−DNAベクター:
例を通して、以下のT−DNAベクターを使用した:
− pGSV71:pGSC1700(コルネリセンとバンデビーレ(Cornelissen and Vandewiele)、1989)由来のT−DNAベクターであるが、β−ラクタマーゼ遺伝子が欠如していることと、T−DNAが存在することで異なり、配列番号1の配列を特徴とする。pGVS71は、CaMV35Sプロモーターに機能的に結合した選択性キメラbarマーカー遺伝子と、ノパリンシンターゼ遺伝子の3’末端を有する。
− pTCO114:pGVS71に類似のT−DNAベクターであるが、bar遺伝子のコード配列(ヌクレオチド1437位からヌクレオチド1988位までの配列番号1のヌクレオチド配列)が、トウモロコシのadh1遺伝子のイントロンを含むbar遺伝子の配列(配列番号2のヌクレオチド配列)により置換されている。
− pTCO121:約1.3kbのBglII−SphI断片上にpTiBo542由来の追加のvirG遺伝子を有するT−DNAベクター。T−DNAは基本的にpTCO114と同じである。このベクターは以下の方法で作製された:
約1.3kbのBglII−SphI断片を、pCNL2(リウ(Liu)ら、1992)から精製した。この断片は、virBオペロンの3’末端、完全なvirG遺伝子、およびpTiBo542からのvirCオペロンの3’末端を有する。この断片をT4ポリメラーゼで処理して平滑末端とし、XbaIで線状化しクレノウで処理したpGSV8に連結し、pGSV15を得た。pGSV8は、pGSC1700(コルネリセンとバンデビーレ(Cornelissen and Vandewiele)、1989)由来のT−DNAベクターであるが、β−ラクタマーゼ遺伝子が欠如していることと、T−DNAが存在することで異なり、配列番号3の配列を特徴とする。次の工程で、キメラ選択性barマーカーを有するT−DNAをpGSV15に導入した。このために、pGSV15の約1.2kbのEcoRI−BstEII断片(pGSV15のT−DNA内のEcoRI部位)を、T−DNAを含むpTCO114(右の境界を除く)からの約4kbのEcoRI−BstEII断片で置換し、pTCO121を得た。
− pVE200:pTCO121として同じT−DNAを有するT−DNAベクターであり、virBオペロン(virB11読みとり枠を含む)の3’末端、完全なvirG遺伝子、およびvirCオペロンの3’末端を含む、類似のpTiBo542断片を有するが、virBオペロンの3’末端は、PCR増幅したvirBプロモーター断片により機能的に結合(すなわち、これに先行される)されている。このベクターは以下の方法で作製した:
− プライマーVG40(配列番号4)とVG41(配列番号5)および鋳型としてA348(pSM30)(スタチェルとネスター(Stachel and Nester)、1986)からの総DNAを使用して標準的ポリメラーゼチェイン反応により、virBプロモーター断片を増幅した。ダス(Das)ら(1986)が記載したvirBプロモーターを含む、約390塩基対の得られた断片(基本的に、EMBL受け入れ番号J03216のヌクレオチド475〜ヌクレオチド764の配列に対応する)を、XbaIとNheIで消化し、XbaIで線状化したpCNL2(リウ(Liu)ら、1992)に連結して、pVE194を得た。pVE194では、virBオペロンの3’末端は、virBプロモーターの転写制御下にある。
− 次に、virBプロモーターの制御下にあるpTiBo542のvirBオペロンの3’末端とpTiBo542のvirG遺伝子を含むDNA断片を、pVE194の約1.6kbのXbaI−BglII断片、pVE194の約1.3kbのBglII−SphI断片、およびpGSV8からの約7.2kbのXbaI−SphI断片の間で、3者連結を行い、T−DNAを有するT−DNAベクターに導入した。得られたプラスミドを、pTVE197と命名した。
− pTCO114の選択マーカー遺伝子を、以下の3つの断片の連結により、pTVE197に導入し:
i)virBの3’末端とvirG遺伝子を含む、pTVE197の約5.3kbのBanII−BstEII断片;
ii)右のT−DNA境界を有する、pTVE197の約3.7kbのBanII−EcoRI断片;
iii)キメラ選択bar遺伝子と左のT−DNA境界を有する、pTCO114の約4kbのEcoRI−BstEII断片、
そして、T−DNAベクターpVE200を得た。
1.3. アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)株
T−DNAベクターであるpGSV71、pTCO114、pTCO121、およびpVE200を、3親(triparental)接合プロトコール(ディッタ(Ditta)ら、1980)を使用して、ストレプトマイシン(300μg/ml)とスペクチノマイシン(100μg/ml)に対する耐性について選択して、ヘルパープラスミドpEHA101を有するヘルパーTi−プラスミドpAL4404またはEHA101を含むアグロバクテリウム株LBA4404に導入した。
例を通して、以下の株を使用した:
A3593株:pGSV71を含むLBA4404
A3532株:pTCO121を含むLBA4404
A3638株:pVE200を含むLBA4404
A3460株:PTCO114を含むEHA101
A3533株:PTCO121を含むEHA101
A3637株:pVE200を含むEHA101

例1.トウモロコシからのアセトシリンゴン前処理したI型カルスのアグロバクテリウム−介在形質転換
I型カルス断片は、基本的にWO92/09696に記載のように得た。受粉の9〜12日後に、トウモロコシ株(Pa91×H99)×H99(PHH−株)からの未成熟胚を穀粒から切り出し、表面を滅菌し、I型カルスの誘導のためにMahi1VII上に広げた。I型カルスを、1ヶ月間隔で約2〜6ヶ月間、同じ培地で継代した。次に、I型カルスを、平均長さ約1.5mmの断片に細かく切断し、得られた断片を、100〜200μMアセトシリンゴンを補足したLSIDhy1.5VII基質上で5日間インキュベートした。あらかじめ誘導したカルス片を集め、さらに傷害することなく、適当なアグロバクテリウム株の懸濁液に約3〜約20分間浸漬した。細菌懸濁液を以下の方法で得た:MAG培地[2g/lグルコースを補足した最小A培地(ジェフリー・ミラー(Jeffrey Miller)、1972)]、またはAB培地(チルトン(Chilton)ら、1974)で、細菌を3〜6日間増殖させた。細菌を採取し、100〜200μMアセトシリンゴンを補足した液体LSI基質に、約5×109細胞/mlの濃度で再懸濁した。
細菌懸濁液中に浸漬後、カルス断片を、100〜200μMアセトシリンゴンを補足したLSIIDhy1.5XI培地上で、約25℃で3〜6日間同時培養した(LBA−型株については3日間、EHA−型株については6日間)。
同時培養後、組織をAhx1.5VII p500ino1000ppT10に移し、3〜4日間培養した。増殖しているホスフィノトリシン(PPT)−耐性カルスを切り出し、Mh1VII p500ppT5上で3週間の継代間隔で少なくとも2回継代した。胚形成性PPT−耐性カルスを、再生培地(A37VII p500ppT2.)上に広げ、同じ培地上で10〜14日間の間隔で胚形成性組織を2回継代した。小さい植物を、A6%VII p500T2基質を含有するガラス容器に移してさらに増殖させ、次に、成長してくる苗条を1.5%ショ糖を補足した半強度のMS培地に移して、さらに苗条の伸長と根の成長をさせた。ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(PAT)活性について植物を試験し、PAT陽性植物を温室に移した。PAT陽性植物を、サザンハイブリダイゼーションによりトランス遺伝子の存在について試験した。
Figure 0004199312
I型カルス断片がアセトシリンゴン含有培地でのインキュベーション(実験欄で記載したアグロバクテリウム株による同時培養)により前処理されなかった対照実験では、平均形質転換頻度は0.1%を超えなかった(表1を参照)が、PAT陽性植物が各ケースで得られた。
アセトシリンゴンを用いる前処理により、アグロバクテリウム株との同時培養によるI型カルスの形質転換効率が少なくとも3倍上昇した。アセトシリンゴンで前処理した約1700のカルス断片をA3460株と同時培養すると、5つのPAT陽性株が得られた(平均形質転換頻度は約0.3%;表1を参照)。
(各シリーズの実験について)約4000の前処理カルス断片をアグロバクテリウム株A3638、A3533およびA3637と同時培養すると、それぞれ37、30および33のPAT陽性植物株が得られた(平均形質転換頻度は約1%)。従ってこれらの実験において、形質転換効率は少なくとも約7〜10倍改良された。
アセトシリンゴンとの前処理によりトウモロコシ植物株(Pa91×H99)×Pa91(PHP)から得られたI型カルスとPa91の同時培養について、形質転換頻度が増強された。
例2.追加のキメラvirB11遺伝子の存在は、アグロバクテリウム−介在形質転換頻度を改良する
I型カルス断片は、例1に記載のように得られ、100μMのアセトシリンゴンを補足したLSIDhy1.5VII基質で5日間インキュベートし、次にアグロバクテリウム株A3532とA3638とともに同時培養した。A3532株についてはアセトシリンゴン前処理を行ってもPAT陽性株が1つのみしか得られなかった(形質転換頻度<0.1%)。しかし、T−DNAベクターのvirB11読みとり枠に先行する機能性virBプロモーターの存在は、形質転換効率を少なくともほとんど10倍改良した(表1を参照)。
例3.異なる植物性フェノール性化合物で前処理したトウモロコシからのI型カルスのアグロバクテリウム−介在形質転換
I型カルス断片は、例1に記載のように得られ、表IIに記載の100μMの植物性フェノール性化合物を補足したLSIDhy1.5VII基質で5日間インキュベートした。約200のあらかじめ誘導したカルス断片を、アグロバクテリウム株A3637(またはA3638)で同時培養した。得られたPAT陽性株の数と形質転換頻度を、表IIに要約する。
Figure 0004199312
例4.アセトシリンゴンによるトウモロコシのI型カルスの前処理は電気穿孔法による形質転換頻度を改良する
例1に記載のように、I型カルスから得られ、100μMアセトシリンゴン含有培地で5日間プレインキュベートした、細かく切断したカルスを、さらに傷害することなく、WO92/09696に記載の電気穿孔法に付した。簡単に説明すると、約50のカルス片を、100μlのEPM−KCl緩衝液に再懸濁し、室温で3時間あらかじめ原形質分離した。次にカルス片をEPM+KCl緩衝液で洗浄し、エレクトロキュベットのEPM+KCl緩衝液に移した。プラスミドDNA(10μgのpDE110)を加え、DNAをカルス断片で室温で約1時間インキュベートした。標準的条件(900μFコンデンサーからの初期電界強度375V/cmで1パルス)で電気穿孔法を行った。カルスは決して氷上には置かなかった。ホスフィノトリシン耐性カルスを選択し、既に記載されている(WO92/09696)ように植物を再生した。既に記載されている(WO92/09696)ように、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ活性を検出した。
アセトシリンゴン(約0.23%)で前処理しなかった約5640のカルス片の対照電気穿孔法により13のPAT陽性植物が得られたが、アセトシリンゴン(約0.75%)で前処理した約530のカルス片の電気穿孔法により4つのPAT陽性植物が得られた。すなわち、細かく切断したI型カルスを100μMアセトシリンゴン含有培地で5日間インキュベートして前処理した時、形質転換頻度は約3倍高かった。
例5.植物性フェノール性化合物の組合せは形質転換頻度をさらに上げる
I型カルス断片を例1に記載のように得て、200μMアセトシリンゴン、又は100μMアセトシリンゴンと100μM p−ヒドロキシ安息香酸の組合せで補足したLSKDhy1.5VII基質で5日間インキュベートした。約250のカルス片をアグロバクテリウムA株3533と同時培養した。アセトシリンゴンでプレ誘導後PPT含有培地で2つの苗条再生株(1つのPAT陽性株を含む)が得られ(頻度約1%)、アセトシリンゴン+p−ヒドロキシ安息香酸でプレ誘導後PPT含有培地で7つの苗条再生株(5つのPAT陽性株を含む)が得られた(頻度約3%)。
例6.例1〜5のアグロバクテリウム−介在形質転換により得られたトランスジェニックトウモロコシ植物の解析
前述の例のトランスジェニックトウモロコシ植物を、サザン解析により解析した。
第1の例において、単一のトランスジェニックカルス株から再生されたすべてのトランスジェニック植物が同一であるか、またはこれらは独立の形質転換に由来するかを証明した。24の独立したトランスジェニックカルス株から得られたすべての再生植物をサザンで解析し、37の異なるタイプのT−DNA組み込みを同定した。すなわち、24の植物株(説明の欄に記載した)が、少なくとも37の独立した形質転換を示した。従って、形質転換した100のカルス片について得られたトランスジェニック植物株の数として表した形質転換頻度は、実際の形質転換頻度より小さい。
次に、異なるトウモロコシ株中のトランス遺伝子のコピー数を、サザンハイブリダイゼーションにより解析した。解析した形質転換株(T0)のほとんどは、比較的単純なT−DNA組み込みパターン(4コピー未満)を示した。解析したトランス遺伝子株の約1/3(56/148)は、単一コピーT−DNA組み込みを有した。ほんのわずかの株のみ(<10%)が、より複雑なT−DNA組み込みパターン(>4コピー)を示した。
前述の例のトランス遺伝子トウモロコシ植物を、子孫のトランス遺伝子の分離パターンについても解析した。バスタ(Basta)除草剤スプレーを使用して、57の独立したトランス遺伝子カルス株から再生された113植物中のPAT活性の分離を追跡した。32の独立したトランス遺伝子カルス株から再生した74の植物の子孫では、PAT活性の1:1分離が観察され、T0植物では、1つのコピーまたはいくつかの密接に結合したコピーで除草剤耐性トランス遺伝子が存在することを示していた。18の独立したトランス遺伝子カルス株から再生した31の植物の子孫では、すべての植物がバスタ(Basta)除草剤スプレーに対して耐性があるか、または有意に多くの植物が感受性ではなく耐性であり、T0植物中に2つまたはそれ以上のトランス遺伝子の結合していないコピーが存在することを示していた。最後に、7つの独立したトランス遺伝子カルス株から再生した14の植物の子孫では、耐性のある植物はまったく無いかまたは有意に多くの植物が耐性ではなく感受性であった。これらの後者の植物は、これ以上解析しなかった。
53の独立に形質転換したトウモロコシ植物(T0)についてバスタ(Basta)除草剤に対して耐性のT1子孫の2つの植物のサザン解析は、約70%の解析したケース(35/53)で、両方の子孫の植物はT0親植物株と同じT−DNA組み込みパターンを有することを証明した。約18%(10/53)のケースで分離が観察された。
文献
Figure 0004199312
Figure 0004199312
配列表
(1)一般情報:
(i)出願人:
(A)名称:プラント・ジェネティック・システムズ・エヌ・ブイ(Plant Genetic Systems N.V.)
(B)通り:ジョゼフ・プラトーストラート22(Jozef Plateaustraat 22)
(C)市:ゲント(Gent)
(E)国:ベルギー
(F)郵便番号(ZIP):B−9000
(G)電話:32 9 235 84 54
(H)ファックス:32 9 223 19 23
(ii)発明の名称:植物の形質転換改良法
(iii)配列の数:5
(iv)コンピューターで読める形式:
(A)媒体の型:フロッピーディスク
(B)コンピューター:IBM PCコンパチブル
(C)オペレーティング・システム:PC−DOS/MS−DOS
(D)ソフトウェア:パテントイン・リリース#1.0、バージョン#1.30(PatentIn Release #1.0, Version #1.30)(ヨーロッパ特許庁(EPO))
(2)配列番号:1の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:2345塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「pGSV71のT−DNA」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:1..25
(D)他の情報:/label=RB
/note=「T−DNA右の境界」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:53..1436
(D)他の情報:/note=「CaMV35S P3プロモーター」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:CDS
(B)位置:1437..1988
(D)他の情報:/product=「ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ」
/label=bar
/note=「ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする領域」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:2007..2266
(D)他の情報:/label=3’nos
/note=「アグロバクテリウム(Agrobacterium)T−DNAのノパリンシンターゼ遺伝子のポリアデニル化シグナルを含有する3’非翻訳領域」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:2321..2345
(D)他の情報:/label=LB
/note=「T−DNA左の境界」
(xi)配列:配列番号:1:
Figure 0004199312
Figure 0004199312
(2)配列番号:2の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:1086塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「adh1イントロンを含むbar遺伝子のコード領域」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:CDS
(B)位置:1..233
(D)他の情報:/product=「ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(N末端の半分)」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:intron
(B)位置:234..769
(D)他の情報:/standard_name=「adh1イントロン」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:CDS
(B)位置:770..1086
(D)他の情報:/product=「ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(C末端の半分)」
(xi)配列:配列番号:2:
Figure 0004199312
(2)配列番号:3の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:108塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「pGSV8のT−DNA」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:1..25
(D)他の情報:/label=RB
/note=「pGSV8のT−DNAからの右の境界の配列」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:26..83
(D)他の情報:/label=MCS
/note=「多重クローニング部位」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:84..108
(D)他の情報:/label=LB
/note=「pGSV8のT−DNAからの左の境界の配列」
(xi)配列:配列番号:3:
Figure 0004199312
(2)配列番号:4の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:29塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「オリゴヌクレオチドVG40」
(xi)配列:配列番号:4:
Figure 0004199312
(2)配列番号:5の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:33塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「オリゴヌクレオチドVG41」
(xi)配列:配列番号:5:
Figure 0004199312

Claims (19)

  1. 単子葉植物細胞のゲノムへのDNA断片の組み込み法であって、
    1)DNA断片との接触の前に、植物性フェノール性化合物を含む培地上で、非形質転換単子葉植物細胞の培養物を、1〜10日間インキュベートする工程;および
    2)DNA断片が非形質転換細胞により摂取され、非形質転換細胞のゲノムに安定に組み込まれる条件下で、非形質転換細胞にDNA断片を接触させて形質転換細胞を産生する工程、および
    3)形質転換細胞からトランスジェニック単子葉植物を再生する工程
    を含んでなる、上記方法。
  2. 植物性フェノール性化合物は、アセトシリンゴン、α−ヒドロキシ−アセトシリンゴン、シナピン酸、シリンジ酸(syringic acid)、フェルリ酸(ferulic acid)、カテコール、p−ヒドロキシ安息香酸、β−レソルシル酸(β−resorcylic acid)、プロトカテク酸、ピロガロール酸、没食子酸、またはバニリンである、請求項1に記載の方法。
  3. 植物性フェノール性化合物はアセトシリンゴンである、請求項2に記載の方法。
  4. 植物性フェノール性化合物は、アセトシリンゴン、α−ヒドロキシ−アセトシリンゴン、シナピン酸、シリンジ酸(syringic acid)、フェルリ酸(ferulic acid)、カテコール、p−ヒドロキシ安息香酸、β−レソルシル酸(β−resorcylic acid)、プロトカテク酸、ピロガロール酸、没食子酸、およびバニリンよりなる群から選択される、少なくとも2つの植物性フェノール性化合物を含む混合物である、請求項2に記載の方法。
  5. 混合物は、少なくともアセトシリンゴンとp−ヒドロキシ安息香酸を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 単子葉植物はトウモロコシ、イネ、コムビまたはオオムギである、請求項1に記載の方法。
  7. 単子葉植物はトウモロコンである、請求項1〜5までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 非形質転換単子葉植物細胞の培養物はI型カルスである、請求項7に記載の方法。
  9. I型カルスは、接触工程の前に断片に切断されている、請求項8に記載の方法。
  10. I型カルスは、インキュベーション工程の前又は後に断片に切断されている、請求項9に記載の方法。
  11. I型カルス断片は0.5〜5mmの長さを有する、請求項9に記載の方法。
  12. 非形質転換細胞は、DNA断片との接触の前に、4〜5日間、植物性フェノール性化合物を含む培地上でインキュベートされる、請求項1に記載の方法。
  13. 非形質転換細胞は、DNA断片との接触の前に、4〜5日間、植物性フェノール性化合物を含む培地上でインキュベートされる、請求項11に記載の方法。
  14. 非形質転換細胞は、電気穿孔法、ポリエチレングリコールを使用する直接遺伝子移動、またはDNAコーティングしたマイクロプロジェクタイルによる衝撃により、DNA断片と接触される、請求項1に記載の方法。
  15. 非形質転換細胞は、DNA断片を含むアグロバクテリウム株との同時培養法により、DNA断片と接触される、請求項1に記載の方法。
  16. 非形質転換細胞は、DNA断片を含むアグロバクテリウム株との同時培養法により、DNA断片と接触される、請求項11に記載の方法。
  17. アグロバクテリウム株は追加のvirG遺伝子コピーをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  18. virG遺伝子はpTiBo542から得られる、請求項17に記載の方法。
  19. アグロバクテリウム株は、virBプロモーターに機能的に結合したvirB11コード領域を含むキメラ遺伝子の追加のコピーをさらに含む、請求項15に記載の方法。
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