JP4199232B2 - 半導体集積回路装置の量産方法 - Google Patents

半導体集積回路装置の量産方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体集積回路装置の量産技術に関し、特に、大量のウエハを複数の工程に渡って連続処理する際に、ルテニウム(Ru)などの遷移金属を含有する膜を堆積したウエハに対するリソグラフィ工程と、他の工程群に属するウエハに対するリソグラフィ工程とを共用する量産ラインで行われる半導体製造プロセスに適用して有効な技術に関する。
従来、半導体製造以外の産業分野においては、廃棄物などに含まれる白金族元素の回収を目的として、白金族元素を溶解液に溶かして分離する技術が知られている。
特開平7−157832号公報(伊藤等)(特許文献1)は、廃電子部品、貴金属含有廃触媒、廃宝飾品などに含まれる金や白金族元素などの貴金属を溶解液に溶かして回収する技術を開示している。貴金属の溶解には、2種類のハロゲンからなるハロゲン間化合物(ClF、BrF、BrCl、ICl、ICl、IBrなど)の水溶液とハロゲン化オキソ酸(ヨウ素酸、臭素酸または塩素酸)の水溶液とを1:9〜9:1の範囲で混合した溶解液が使用される。この溶解液に溶解した貴金属は、まずハロゲン化錯体として分離され、次いでこのハロゲン化錯体を分解する液(水酸化ナトリウム、水酸化ホウ素ナトリウム、ヒドラジンまたはその塩、亜硫酸またはその塩、重亜硫酸など)を添加することにより、金属として回収される。
特開平7−224333号公報(和田等)(特許文献2)は、使用済み核燃料の再処理工程で発生する不溶解残渣中に含まれるルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)などの貴金属を含む核分裂生成合金を、ヨウ素単体(または臭素単体)を添加したヨウ化水素酸(または臭化水素酸)の溶解液に浸漬することにより、液体金属抽出などの前処理を経ることなく水溶液として溶解させる技術を開示している。ここで、上記溶解液は、ヨウ化水素酸(または臭化水素酸)の濃度を5〜57重量%の範囲、添加するヨウ素単体(または臭素単体)の濃度を前者の水溶液1リットル当たり0.01〜0.5モルの範囲とすることが好ましいとされている。
特開平7−157832号公報 特開平7−224333号公報
1Gbit以降の大容量DRAM(Dynamic Random Access Memory)は、微細化されたメモリセルの蓄積電荷量を確保するために、情報蓄積容量素子(キャパシタ)の容量絶縁膜を、比誘電率が100以上のABO型酸化物、すなわちペロブスカイト型複酸化物であるBST((Ba,Sr)TiO)などの高誘電体材料で構成する。また、さらに次世代の容量絶縁膜材料として、PZT(PbZrTi1−X)、PLT(PbLaTi1−X)、PLZT、SBT、PbTiO、SrTiO、BaTiOといったペロブスカイト型結晶構造を含む強誘電体材料の導入も検討されている。
キャパシタの容量絶縁膜に上記のような高/強誘電体材料を使用する場合は、容量絶縁膜を挟む上下部電極用の導電膜も上記高/強誘電体材料に対して親和性が高い金属、例えば白金族金属(Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、Os(オスミウム)、Ir(イリジウム)、Pt(白金))を主構成材料として含有する導電膜を使用する必要がある。特に、ルテニウム(Ru)は、エッチングの制御性や膜の安定性に優れていることから、容量絶縁膜を前記のような高/強誘電体材料で構成するキャパシタの電極材料として有力視されている。
一方、高速ロジックLSIの分野では、配線幅の微細化に伴う配線抵抗の増大および信頼性の低下を防ぐ対策として、基板上に堆積した絶縁膜に配線溝(およびスルーホール)を形成し、次いでこの配線溝(およびスルーホール)の内部を含む絶縁膜上にAl膜よりも電気抵抗が低い銅(Cu)膜を堆積した後、配線溝の外部の不要な銅膜を化学機械研磨(CMP)法によって除去する、いわゆるダマシン(Damascene)法による埋め込み銅配線の導入が進められている。この埋め込み銅配線は、ロジックLSIのみならず、DRAMなどのメモリ分野においても導入が検討されている。
しかし、上記した白金族金属、ペロブスカイト型高/強誘電体あるいは銅のように、従来のウエハプロセスでは使用されていなかった新規な遷移金属やそれを含有する材料を半導体製造プロセスに導入するに際しては、これらの遷移金属によるウエハの汚染を防止する対策が必要となる。特に、銅などの遷移金属はシリコン(Si)中での拡散係数が大きく、アニール工程(熱処理工程)で容易に基板に到達するため、極めて低濃度であってもデバイス特性に深刻な悪影響を及ぼす怖れがある。
例えばDRAMなどの汎用LSIの製造プロセスでは、設備投資を極力抑制して製造コストを低減するために、リソグラフィ装置(光露光装置、EB露光装置)、各種検査装置、アニール(熱処理)装置などをゲート絶縁膜形成前の初期素子形成工程および配線工程で共用しており、前記のような新材料を使用するキャパシタ形成工程でもこれらの共用装置が使用される。すなわち、これらの共用装置においては、キャパシタ形成工程を実行するためのウエハが装置から搬出された後、初期素子形成工程を実行するためのウエハや配線工程を実行するためのウエハが装置に搬入される。また、キャパシタの上層の配線を前述したダマシン法による埋め込み銅配線とする場合には、キャパシタの上層に堆積した銅膜をアニール(熱処理)するためのウエハが他の工程を実行するためのウエハと前後して共用装置に搬入される。
スパッタリング法やCVD法を用いてウエハのデバイス面に堆積した白金族金属、ペロブスカイト型高/強誘電体あるいは銅などの遷移金属を含有する膜は、ウエハの外縁部(エッジ部)や裏面にも堆積する。そのため、ウエハの外縁部や裏面に堆積した遷移金属含有膜を十分に除去せずにウエハを共用装置に搬入すると、ウエハの外縁部や裏面と接触したウエハステージ、ウエハキャリア、コンベアなどの表面に遷移金属含有膜が付着し、その後に共用装置に搬入されてくる下層工程(ゲート絶縁膜形成前の初期素子形成工程、配線工程)を実行するためのウエハが遷移金属に汚染されてしまう。
従って、上記のような遷移金属含有膜を堆積したウエハに対するリソグラフィ工程と、下層工程を含む他の工程群に属するウエハに対するリソグラフィ工程とを共用装置を使って実行する量産ラインにおいては、遷移金属含有膜を堆積したウエハを共用装置に搬入するに先だって、ウエハの外縁部や裏面に堆積した遷移金属含有膜を除去するための洗浄工程が不可欠となる。
しかしながら、前述した遷移金属の中には、例えばルテニウムなどのように、これを溶解する溶液が見出されていないために有効な洗浄方法が確立されていないものもある。前記のように、半導体製造以外の産業分野では白金族金属の溶解液が幾つか提案されているが、これらの溶解液は、ルテニウムを溶解する速度が極めて遅いことから、半導体の量産ラインで使用することができない。
また、遷移金属によるウエハの汚染を防ぐ別の対策として、遷移金属含有膜を堆積したウエハに対するリソグラフィ工程を実行するための専用装置を前記共用装置とは別に用意することは、製造コスト低減の観点から現実的でない。
本発明の目的は、ゲート絶縁膜形成前の初期素子形成工程、配線工程および遷移金属含有膜加工工程でリソグラフィ装置、検査装置、アニール(熱処理)装置などを共用する半導体量産プロセスにおいて、初期素子形成工程や配線工程を実行するウエハが遷移金属によって汚染される不具合を確実に防止する技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の半導体集積回路装置の量産方法は
a)ウエハプロセスを流れる第1の工程群に属する各ウエハに対して、ルテニウム含有膜の堆積処理を行う工程、
(b)前記ルテニウム含有膜が堆積された前記各ウエハに対して、そのデバイス面の外縁部または裏面の前記ルテニウム含有膜を除去する工程、
(c)前記ルテニウム含有膜が除去された前記各ウエハに対して、前記ウエハプロセスを流れる大量のウエハのうち、前記第1の工程群と比較して、下層工程群に属するウエハ群と共用関係にあるリソグラフィ工程、検査工程または熱処理工程を実行する工程
を含み、
前記ルテニウム含有膜の除去は、オルト過ヨウ素酸を含む溶液を用いて行われるものである。
上記した発明以外の本願発明の概要を簡単に項分けして記載すれば、以下の通りである。すなわち、
1.以下の工程からなる半導体集積回路装置の量産方法;
(a)ウエハプロセスを流れる複数枚のウエハのうち、第1のウエハのデバイス面上に白金族金属膜を堆積する工程、
(b)前記白金族金属膜が堆積された前記第1のウエハのデバイス面の外縁部または裏面の前記白金族金属膜を除去する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記第1のウエハのデバイス面上の前記白金族金属膜を、リソグラフィ工程により形成した耐エッチングマスクパターンを使ってパターニングする工程、
(d)前記ウエハプロセスを流れる複数枚のウエハのうち、第2のウエハのデバイス面上に前記白金族金属膜とは異なる被加工膜を堆積する工程、
(e)前記リソグラフィ工程により、前記第2のウエハの前記デバイス面上に堆積された前記被加工膜をパターニングする工程。
2.前記1項において、前記白金族金属膜は、ルテニウム膜であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
3.前記1項または2項において、前記被加工膜をパターニングする工程は、前記白金族金属膜をパターニングする工程よりも下層の工程であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
4.前記1項〜3項のいずれか一項において、前記白金族金属膜の除去は、オルト過ヨウ素酸を含む溶液を用いて行われることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
5.前記1項〜4項のいずれか一項において、前記白金族金属膜の除去は、オルト過ヨウ素酸と第2の酸とを含む溶液を用いて行われることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
6.前記5項において、前記第2の酸は、硝酸であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
7.前記6項において、前記溶液におけるオルト過ヨウ素酸の濃度は、20wt%から40wt%であり、硝酸の濃度は、20wt%から40wt%であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
8.前記6項において、前記溶液におけるオルト過ヨウ素酸の濃度は、25wt%から35wt%であり、硝酸の濃度は、25wt%から35wt%であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
9.前記5項において、前記第2の酸は、酢酸であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
10.前記1項〜9項のいずれか一項において、前記白金族金属膜の除去は、少なくとも前記各ウエハの前記裏面のほぼ全面および前記デバイス面の外縁部について行われることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
11.以下の工程からなる半導体集積回路装置の量産方法;
(a)ウエハプロセスを流れる複数枚のウエハのうち、第1のウエハのデバイス面上に遷移金属含有膜を堆積する工程、
(b)前記遷移金属含有膜が堆積された前記第1のウエハのデバイス面の外縁部または裏面の前記遷移金属含有膜を除去する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記第1のウエハのデバイス面上の前記遷移金属含有膜を、リソグラフィ工程により形成した耐エッチングマスクパターンを使ってパターニングする工程、
(d)前記ウエハプロセスを流れる複数枚のウエハのうち、第2のウエハのデバイス面上に前記遷移金属含有膜とは異なる被加工膜を堆積する工程、
(e)前記リソグラフィ工程により、前記第2のウエハの前記デバイス面上に堆積された前記被加工膜をパターニングする工程。
12.前記11項において、前記遷移金属含有膜は、ペロブスカイト型高誘電体または強誘電体からなることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
13.前記12項において、前記ペロブスカイト型高誘電体または強誘電体は、BSTであることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
14.前記12項において、前記ペロブスカイト型高誘電体または強誘電体は、PZT、PLT、PLZT、SBT、PbTiO、SrTiO、BaTiOのいずれかであることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
15.前記11項において、前記遷移金属は、銅であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
16.以下の工程からなる半導体集積回路装置の量産方法;
(a)ウエハプロセスを流れる複数枚のウエハのうち、第1のウエハのデバイス面上にRu膜を堆積する工程、
(b)前記Ru膜が堆積された前記第1のウエハのデバイス面の外縁部または裏面の前記Ru膜を除去する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記第1のウエハのデバイス面上の前記Ru膜を、リソグラフィ工程により形成した耐エッチングマスクパターンを使ってパターニングすることによって、キャパシタの電極を形成する工程、
(d)前記ウエハプロセスを流れる複数枚のウエハのうち、第2のウエハのデバイス面上に前記Ru膜とは異なる被加工膜を堆積する工程、
(e)前記リソグラフィ工程により、前記第2のウエハの前記デバイス面上に堆積された前記被加工膜をパターニングする工程。
17.前記16項において、前記被加工膜をパターニングする工程は、前記Ru膜をパターニングする工程よりも下層の工程であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
18.前記16項または17項において、前記Ru膜の除去は、オルト過ヨウ素酸を含む溶液を用いて行われることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
19.前記16項または17項において、前記Ru膜の除去は、オルト過ヨウ素酸と第2の酸とを含む溶液を用いて行われることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
20.前記19項において、前記第2の酸は、硝酸であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
21.前記20項において、前記溶液におけるオルト過ヨウ素酸の濃度は、20wt%から40wt%であり、硝酸の濃度は、20wt%から40wt%であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
22.前記20項において、前記溶液におけるオルト過ヨウ素酸の濃度は、25wt%から35wt%であり、硝酸の濃度は、25wt%から35wt%であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
23.以下の工程からなる半導体集積回路装置の量産方法;
(a)ウエハプロセスを流れる複数枚のウエハのうち、第1のウエハのデバイス面上にRu膜を堆積する工程、
(b)オルト過ヨウ素酸を含む溶液を用いて、前記Ru膜が堆積された前記第1のウエハのデバイス面の外縁部または裏面の前記Ru膜を除去する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記第1のウエハのデバイス面上の前記Ru膜を、リソグラフィ工程により形成した耐エッチングマスクパターンを使ってパターニングすることによって、DRAMのキャパシタの電極を形成する工程、
(d)前記ウエハプロセスを流れる複数枚のウエハのうち、第2のウエハのデバイス面上に前記Ru膜とは異なる被加工膜を堆積する工程、
(e)前記リソグラフィ工程により、前記第2のウエハの前記デバイス面上に堆積された前記被加工膜をパターニングする工程。
24.前記23項において、前記被加工膜をパターニングする工程は、前記Ru膜をパターニングする工程よりも下層の工程であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
25.前記24項において、前記被加工膜をパターニングする工程は、ゲート電極を形成する工程またはビット線を形成する工程であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
26.前記23項から25項のいずれか一項において、前記Ru膜の除去は、オルト過ヨウ素酸と硝酸とを含む溶液を用いて行われることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
27.前記26項において、前記溶液におけるオルト過ヨウ素酸の濃度は、20wt%から40wt%であり、硝酸の濃度は、20wt%から40wt%であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
28.前記27項において、前記溶液におけるオルト過ヨウ素酸の濃度は、25wt%から35wt%であり、硝酸の濃度は、25wt%から35wt%であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
29.以下の工程からなる半導体集積回路装置の量産方法;
(a)ウエハプロセスを流れる複数枚のウエハのうち、第1のウエハのデバイス面上にペロブスカイト型高誘電体または強誘電体からな遷移金属含有膜を堆積する工程、
(b)前記遷移金属含有膜が堆積された前記第1のウエハのデバイス面の外縁部または裏面の前記遷移金属含有膜を除去する工程、
(c)前記(b)工程の後、前記第1のウエハのデバイス面上の前記遷移金属含有膜を、リソグラフィ工程により形成した耐エッチングマスクパターンを使ってパターニングすることによって、DRAMのキャパシタの容量絶縁膜を形成する工程、
(d)前記ウエハプロセスを流れる複数枚のウエハのうち、第2のウエハのデバイス面上に前記遷移金属含有膜とは異なる被加工膜を堆積する工程、
(e)前記リソグラフィ工程により、前記第2のウエハの前記デバイス面上に堆積された前記被加工膜をパターニングする工程。
30.前記29項において、前記ペロブスカイト型高誘電体または強誘電体は、BSTであることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
以下、本願において使用する用語の一般的意味について説明する。
1.「CMIS集積回路」とは、相補性絶縁ゲート型FETよりなる集積回路を示し、一般のCMOS集積回路の他、例えば窒化シリコンや酸化タンタルのような酸化膜以外の誘電体材料からなるゲート絶縁膜を有するデバイスを含む。
2.「デバイス面」とは、ウエハの主面であって、その面にフォトリソグラフィにより、複数のチップ領域に対応する集積回路パターンが形成される面をいう。すなわち、「裏面」に対して、その反対側の主面をいう。
3.「埋め込み配線」とは、シングルダマシン(Single Damascene)やデュアルダマシン(Dual Damascene)などのように、絶縁膜に溝などを形成して、そこに銅などの導電膜を埋め込み、その後に不要な導電膜を除去する配線形成技術によりパターニングされた配線をいう。
4.「半導体集積回路ウエハ」または「半導体ウエハ」とは、半導体集積回路の製造に用いるシリコン単結晶基板(一般にほぼ円形)、サファイア基板、ガラス基板その他の絶縁、反絶縁または半導体基板などならびにそれらの複合的基板をいう。また、「半導体集積回路装置」(あるいは「電子装置」、「電子回路装置」など)というときは、単結晶シリコン基板上に作られるものだけでなく、特にそうでない旨が明示された場合を除き、上記した各種基板、あるいはさらにSOI(Silicon On Insulator)基板、TFT(Thin Film Transistor)液晶製造用基板、STN(Super TwistedNematic)液晶製造用基板などといった他の基板上に作られるものを含むものとする。
5.「チップ形成部」とは、ウエハのデバイス面上の複数のチップ領域を含む部分であって、周辺のチップを作ることを意図しない「外縁部」を除いた内部領域をいう。
6.「高誘電体」とは、Taのような比誘電率が20以上の高誘電体材料や、さらに比誘電率が100を越えるBST((Ba,Sr)TiO)などのなどの高誘電体材料などをいう。
7.「強誘電体」とは常温で強誘電相にあるペロブスカイト構造を含むPZT、PLT、PLZT、SBT、PbTiO、SrTiOおよびBaTiOなどをいう。
8.「遷移金属」とは、一般に周期律表のイットリウム、ランタンなどの属する3族から銅などの属する11族までの元素をいう。「遷移金属含有膜」とは、遷移金属または遷移金属を主要なまたは副次的な構成要素として含む材料を含む膜をいう(例えばRu、RuO、Taなど)。「遷移金属含有膜堆積処理」とは、前記遷移金属含有膜が意図的にまたは意図に反して付着または堆積する処理をいう。従って、絶縁膜や金属膜の堆積工程のほか、そのエッチング工程も含まれる。本願において、「有害遷移金属」とは、半導体プロセスに使用される遷移金属のうち、現時点でコンタミネーションとしての性質が十分に検証されていないものであって、例えば白金族および銅族のみからなる群から選ばれたものをいう。また、本願において、「銅からなる」という場合には、特に限定する旨の明示がない限り純粋な銅に限定されるものではなく、その機能を損なわない範囲で他の構成要素、添加物、不純物などを含んだものを包含することはいうまでもない。
9.「白金属元素」とは、一般に周期律表8から10族に属する元素のうち、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金をいう。
10.ウエハプロセスについて「下層工程群」とは、一つのウエハに注目した場合は当該工程より先に通過する被加工膜形成、同レジスト膜形成工程、露光、現像、前記膜のパターニングなどからなる一連の工程の集合をいう。例えば下層配線工程群は上層配線工程群より下層工程である。その逆を「上層工程群」という。ただし、必ずしも物理的上下関係に限らない。
11.「リソグラフィ工程」とは、例えば光露光の場合、ある膜の形成工程の後、同ウエハに対してフォトレジストを塗布する工程から、そのフォトレジストを露光して現像する工程(必要に応じてベーク工程などを含む)までをいう。リソグラフィ工程について「共用関係」とは、異なる工程群に属するウエハが同一の設備からなるリソグラフィ工程を通過する関係をいう。この場合、同一の設備といっても、すべての装置を共有する必要はない。どれか一つの装置、例えば露光装置(光露光装置、EB露光装置)を共有するだけでもよい。
12.ウエハラインについて「量産」とは、一般にスループットがウエハで1000枚/日程度のものをいうが、本願においては、ウエハの大口径化を考慮して、100枚/日程度のものも含めるものとする。この場合、品種などが同一である必要はないことはいうまでもない。
13.「化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)」とは、一般に被研磨面を相対的に軟らかい布様のシート材料などからなる研磨パッドに接触させた状態で、スラリを供給しながら面方向に相対移動させて研磨を行うことをいい、本願においてはその他、被研磨面を硬質の砥石面に対して相対移動させることによって研磨を行うCML(Chemical Mechanical Lapping)なども含むものとする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
ゲート絶縁膜形成前の初期素子形成工程、配線工程および遷移金属含有膜加工工程でリソグラフィ装置、検査装置、アニール(熱処理)装置などを共用する半導体量産プロセスにおいて、上記装置を使用して初期素子形成工程や配線工程を実行するウエハの遷移金属汚染を確実に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
さらに、以下の実施の形態では、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示したときおよび原理的に明らかに特定の数に限定されるときを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップなどを含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素などの形状、位置関係などに言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合を除き、実質的にその形状などに近似または類似するものなどを含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
本発明の実施形態であるDRAMの製造方法を図1〜図28を用いて工程順に説明する。
まず、図1に示すように、例えばp型で比抵抗が10Ωcm程度の単結晶シリコンからなる半導体基板(ウエハ)1の主面に素子分離溝2を形成した後、基板1にp型ウエル3を形成する。素子分離溝2は、素子分離領域の基板1をドライエッチングして溝を形成した後、溝の内部を含む基板1上にCVD法で酸化シリコン膜4を堆積し、続いて酸化シリコン膜4を化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)法で研磨して溝の内部に残すことにより形成する。また、p型ウエル3は、基板1にn型不純物、例えばP(リン)をイオン打ち込みし、続いて基板1をアニール(熱処理)してn型不純物を拡散させることにより形成する。
次に、p型ウエル3の表面をフッ酸(HF)系の洗浄液を使って洗浄した後、基板1をウェット酸化してp型ウエル3の表面に清浄なゲート酸化膜5を形成する。
次に、図2に示すように、ゲート酸化膜5の上部にゲート電極6(ワード線WL)を形成し、続いてゲート電極6の両側のp型ウエル3に低不純物濃度のn型半導体領域7を形成する。
ゲート電極6(ワード線WL)は、例えばPなどのn型不純物をドープした多結晶シリコン膜を基板1上にCVD法で堆積し、次いでその上部にWN(窒化タングステン)膜とW(タングステン)膜とをスパッタリング法で堆積し、さらにその上部に窒化シリコン膜8をCVD法で堆積した後、フォトレジスト膜をマスクにしてこれらの膜をドライエッチングすることにより形成する。また、n型半導体領域7は、p型ウエル3にn型不純物、例えばヒ素(As)をイオン打ち込みして形成する。
次に、図3に示すように、基板1上にCVD法で窒化シリコン膜9および酸化シリコン膜10を堆積し、続いて酸化シリコン膜10の表面を化学機械研磨法で平坦化する。
次に、図4に示すように、フォトレジスト膜(図示せず)をマスクにしてn型半導体領域7の上部の酸化シリコン膜10および窒化シリコン膜9をドライエッチングしてコンタクトホール11、12を形成した後、図5に示すように、コンタクトホール11、12の内部に多結晶シリコン膜からなるプラグ13を形成する。プラグ13は、例えばコンタクトホール11、12の内部および酸化シリコン膜10の上部にPなどのn型不純物をドープした多結晶シリコン膜をCVD法で堆積した後、酸化シリコン膜10の上部の多結晶シリコン膜を化学機械研磨(またはエッチバック)法で除去してコンタクトホール11、12の内部に残すことにより形成する。
続いて、基板1をアニール(熱処理)し、プラグ13を構成する多結晶シリコン膜中のn型不純物を基板1(n型半導体領域7)に拡散させることにより、高不純物濃度のn型半導体領域14(ソース、ドレイン)を形成する。ここまでの工程により、DRAMのメモリセルの一部を構成するnチャネル型のメモリセル選択用MISFETQsが完成する。
次に、図6に示すように、酸化シリコン膜10の上部にCVD法で酸化シリコン膜15を堆積し、続いて酸化シリコン膜15をドライエッチングしてコンタクトホール11の上部にスルーホール16を形成した後、スルーホール16の内部にプラグ17を形成し、さらにプラグ17の上部にビット線BLを形成する。
プラグ17は、例えばスルーホール16の内部および酸化シリコン膜15の上部にCVD法またはスパッタリング法でTiN(窒化タングステン)膜およびW膜を堆積した後、酸化シリコン膜15の上部のTiN膜およびW膜を化学機械研磨法で除去してスルーホール16の内部に残すことにより形成する。また、ビット線BLは、例えば酸化シリコン膜15の上部にスパッタリング法でW膜を堆積した後、フォトレジスト膜をマスクにしてW膜をドライエッチングすることにより形成する。ビット線BLは、スルーホール16内のプラグ17およびコンタクトホール11内のプラグ13を介してメモリセル選択用MISFETQsのソース、ドレインの一方(n型半導体領域14)と電気的に接続される。
次に、図7に示すように、酸化シリコン膜15の上部にCVD法で酸化シリコン膜18を堆積し、酸化シリコン膜18の上部にスパッタリング法でTiN膜19を堆積した後、TiN膜19および酸化シリコン膜18をドライエッチングしてコンタクトホール12の上部にスルーホール20を形成し、さらにスルーホール20の内部にプラグ21を形成する。プラグ21は、例えばスルーホール20の内部およびTiN膜19の上部にPなどのn型不純物をドープした多結晶シリコン膜をCVD法で堆積した後、TiN膜19の上部の多結晶シリコン膜をエッチバック法で除去してスルーホール20の内部に残すことにより形成する。このとき、プラグ21を構成する多結晶シリコン膜をオーバーエッチングし、プラグ21の表面をTiN膜19の表面よりも下方に後退させておく。
次に、図8に示すように、プラグ21の上部にバリアメタル22を形成する。バリアメタル22は、例えばスルーホール20の内部およびTiN膜19の上部にスパッタリング法でWN膜を堆積した後、TiN膜19の上部のWN膜を化学機械研磨(またはエッチバック)法で除去してスルーホール20の内部に残すことにより形成する。
プラグ21の上部のバリアメタル22は、次の工程でTiN膜19の上部に堆積する情報蓄積容量素子の下部電極材料(Ru)とプラグ21(多結晶シリコン膜)との反応を防止したり、容量絶縁膜材料(BST)中の酸素によるプラグ21(多結晶シリコン膜)の酸化を防止したりする目的で形成する。バリアメタル22は、WNの他、TiN、TaN(窒化タンタル)、TaSiN、WSiN、TiSiNなどによって構成することもできる。
次に、図9に示すように、TiN膜19の上部に情報蓄積容量素子の下部電極材料であるRu膜23をスパッタリング法で堆積する。
ところで、DRAMのような汎用LSIの製造プロセスでは、設備投資を極力抑制して製造コストを低減するために、図10に示すように、リソグラフィ装置(光露光装置、EB露光装置)、各種検査装置、アニール(熱処理)装置などをゲート絶縁膜形成前の初期素子形成工程および配線工程で共用しており、上記Ru膜23や後述するBST膜など、従来のウエハプロセスで使用されていない新規な遷移金属やそれを含有する材料を加工する情報蓄積用容量素子の形成工程においても、これらの共用装置が使用される。そのため、これらの共用装置においては、上記Ru膜23やBST膜が堆積されたウエハ(基板)1が装置から搬出された後、初期素子形成工程あるいは配線工程を実行するためのウエハ1が装置に搬入される。なお、ここで配線工程とは、前記図2〜図8に示したゲート電極6およびビット線BLの形成工程と、後述する情報蓄積容量素子の上部の配線形成工程とをいう。
図11は、Ru膜23が堆積されたウエハ1の周辺部を示す断面図である。図示のように、スパッタリング法を用いてRu膜23をウエハ(基板)1のデバイス面(主面)上に堆積すると、Ru膜23は、デバイス面のチップ形成部および外縁部のみならず側面(エッジ部)にも堆積し、その一部はウエハ1の裏面にも付着する。そのため、側面や裏面のRu膜23を十分に除去せずにウエハ1を共用装置に搬入すると、ウエハ1の側面や裏面と接触したウエハステージ、ウエハキャリア、コンベアなどの表面にRu膜23が付着し、その後に共用装置に搬入されてくる下層工程群(ゲート絶縁膜形成前の初期素子形成工程、配線工程)のウエハ1がRuに汚染されてしまう。
そこで、本実施形態では、Ru膜23が堆積されたウエハ1を共用装置に搬入して下部電極を形成する工程に先だち、ウエハ1の側面や裏面に堆積した不要なRu膜23を次のような方法によって除去する。
図12は、ウエハ1の側面や裏面に堆積したRu膜23の除去に用いる洗浄装置の一例を示す概略断面図、図13は、この洗浄装置のステージを示す平面図である。
洗浄装置100の処理室101の中央部には、ウエハ1を載置するステージ102が設置されている。ステージ102の上面にはウエハ1の側面と接触する4本のピン103が等間隔で配置されている。これらのピン103は、それ自体が水平面内で回転できるようになっている。ウエハ1は、これらのピン103に挟まれることにより、その裏面を上に向けた状態で水平に保持される。ピン103によって支持されたウエハ1は、ピン103と接触している側面の4点を除き、ステージ102とは非接触状態となる。
処理室101の下方には、ステージ102を水平面内で回転させる駆動部104と、窒素などの不活性ガスが充填されたガス供給部105とが設置されている。ガス供給部105内の窒素ガスは、ステージ102の下部の配管106を通ってステージ102の上面に供給される。
図14に示すように、ステージ102の上面に配置された4本のピン103は、ウエハ1から離れる方向に水平移動できるようになっている。ウエハ1を4本のピン103で保持するときは、あらかじめこれらのピン103をウエハ1から離れる位置に移動させておき、まずウエハ1の下面に前記窒素ガスを供給することによってウエハ1を浮遊させ、この状態でウエハ1の側面にピン103を押し付ける。
ステージ102の上方には、洗浄槽108が設置されている。洗浄槽108の内部には、ウエハ1の側面や裏面に堆積したRu膜23を除去するための洗浄液107が充填されている。この洗浄液107は、ノズル109を通じてウエハ1の上面(裏面)に供給され、ピン103に保持された状態で回転するウエハ1の裏面と側面とを洗浄する。このとき、ステージ102の回転速度を制御することにより、ウエハ1の下面(デバイス面)の外縁部に洗浄液107を回り込ませることもできる。
次に、上記洗浄液107の組成について説明する。まず、半導体製造プロセスで使用されている各種洗浄液によるRuのエッチングレートを図15に示す。試料は、膜厚100nmのRu膜を堆積した3cm×4cm角のシリコンチップを使用し、1分間当たりにエッチングされるRu膜の厚さを測定した。図示のように、いずれの洗浄液を使用した場合も、Ruのエッチングレートは0.1nm/分以下であった。なお、0.1nm/分は、ここで使用した機器の測定限界値である。この結果から、半導体製造プロセスで使用されている既知の洗浄液では、Ruを除去できないことが判る。
次に、Ruの溶解メカニズムについて説明する。Ru膜23を除去するためには、Ruを溶解することのできる薬液を用いる必要があるが、Ruを溶解するためには、Ruを酸化する必要がある。Ruの酸化反応は、次式に示すとおりであり、
Ru+4HO→RuO+8H+8e(pH=0)
Ru+8OH→RuO+4HO+8e(pH=14)
このとき必要な酸化還元電位(E)は、酸性水溶液(pH=0)中で1.13V、アルカリ性水溶液(pH=14)中で0.30Vである。従って、Ruを酸化するためには、酸性水溶液中で1.13V以上、またはアルカリ性水溶液中で0.30V以上の酸化還元電位を持った酸化剤が必要である。
図16は、上記の値より大きい酸化還元電位を持った各種酸化剤(ヨウ素を除く)の所定濃度におけるRuのエッチングレートを示している。なお、使用した試料およびエッチングレートの測定方法は、前記図15と同じである。
図示のように、酸性で大きいエッチングレートを示す酸化剤は、オルト過ヨウ素酸(HIO)のみである。また、アルカリ性で大きいエッチングレートを示す酸化剤は、次亜塩素酸、メタ過ヨウ素酸およびオルト過ヨウ素酸の3種である。しかし、アルカリ性で大きいエッチングレートを示す酸化剤のうち、次亜塩素酸およびメタ過ヨウ素酸は、ナトリウム(Na)のようなアルカリ金属の塩であるため、アルカリ金属による汚染を嫌う半導体製造プロセスでは使用できない。従って、これらの酸化剤のうち、Ru膜23の洗浄液107として使用できる酸化剤は、実質的にオルト過ヨウ素酸のみといえる。酸性で使用される酸化剤の利点としては、アルカリ性で使用される酸化剤と異なり、溶質との間で塩を生成することがない点が挙げられる。
図17は、各種濃度のオルト過ヨウ素酸水溶液(温度60℃)とRuのエッチングレート(nm/min)との関係を示すグラフである。図示のように、水溶液中のオルト過ヨウ素酸濃度が約10wt%以上の場合、Ruのエッチングレートはオルト過ヨウ素酸の濃度にほぼ比例して増加することが判る。従って、オルト過ヨウ素酸水溶液をRu膜23の洗浄液107として使用する場合は、オルト過ヨウ素酸の濃度を約10wt%〜飽和濃度の範囲とすればよい。
また、本発明者らは、上記オルト過ヨウ素酸水溶液に硝酸を混合することによって、Ruのエッチングレートがさらに大きくなるという知見を得た。
図18は、濃度47wt%のオルト過ヨウ素酸水溶液に硝酸を添加した水溶液(温度60℃)を使ってRuをエッチングしたときの硝酸濃度とエッチングレートとの関係を示すグラフである(試料は前記図15で使用したものと同じ)。図示のように、硝酸濃度が〜2mol/lの範囲では、硝酸の添加量にほぼ比例してRuのエッチングレートが増加した。
また、図19は、4種類の濃度(20wt%、30wt%、40wt%、50wt%)のオルト過ヨウ素酸水溶液10に対し、濃度69wt%の硝酸水溶液を0(無添加)、1、2、5、10の比率で添加した水溶液(温度60℃)を使ってRuをエッチングしたときの硝酸混合比率とエッチングレートとの関係を示すグラフである(試料は前記図15で使用したものと同じ)。いずれの場合も、硝酸を添加することにより、オルト過ヨウ素酸単独の場合に比べてRuのエッチングレートが大幅に増加した。
図20は、上記図19の例において、オルト過ヨウ素酸および硝酸の濃度を重量%として計算し直し、Ruのエッチングレートを等高線(単位:nm/分)で表示したグラフである。図示のように、オルト過ヨウ素酸濃度が20wt%〜40wt%、かつ硝酸濃度が20wt%〜40wt%の水溶液は、Ruのエッチングレートの変動が少ない。特に、図の破線で示すオルト過ヨウ素酸濃度が25wt%〜35wt%、かつ硝酸濃度が25wt%〜35wt%の水溶液は、Ruのエッチングレートの変動が10%程度と小さいことが判る。
このことから、Ru膜23の洗浄液107として、オルト過ヨウ素酸と硝酸とを含んだ水溶液を使う場合は、オルト過ヨウ素酸濃度および硝酸濃度がそれぞれ20wt%〜40wt%の範囲、好ましくはオルト過ヨウ素酸濃度および硝酸濃度がそれぞれ25wt%〜35wt%の範囲の水溶液を使うことにより、洗浄液107の濃度変化によるRuのエッチングレートの変動を抑制することができ、プロセスマージンを広く取ることが可能となる。すなわち、上記濃度範囲のオルト過ヨウ素酸+硝酸混合水溶液は、大量のウエハを連続処理する量産プロセスに好適な洗浄液である。
オルト過ヨウ素酸水溶液に硝酸を混合することによって、Ruのエッチングレートが大きくなる理由は、次のようであると推定される。すなわち、オルト過ヨウ素酸(HIO)は、水溶液中で次式で示される電離平衡状態にある。
IO ⇔ HIO +H
IO ⇔ HIO 2−+H
IO 2− ⇔ HIO 3−+H
IO ⇔ IO +H
2HIO 2− ⇔ H10 4−+2H
水溶液中に含まれるこれらの分子やイオン種のうち、Ruを酸化する能力を備えているのはオルト過ヨウ素酸(HIO)のみである。このオルト過ヨウ素酸水溶液に硝酸を加えると、水溶液中には硝酸に由来するプロトン(H)の濃度が高くなるために、上記の平衡が左辺側に進む。その結果、Ruを酸化することのできるオルト過ヨウ素酸(HIO)の濃度が高くなり、Ruのエッチングレートが大きくなるものと推定される。
従って、硝酸に限らず上記の平衡を左辺側に進めるような酸を添加することにより、Ruのエッチングレートを大きくすることができる。例えば図21は、オルト過ヨウ素酸水溶液に市販の各種酸を添加した場合のRuのエッチングレートの変化を示している。図示のように、硝酸だけでなく酢酸を添加した場合でもRuのエッチングレートが大きくなることが分かる。
Ruのエッチングレートを大きくする酸としては、例えば上記酢酸やHCOOH(ギ酸)に代表されるカルボン酸;
HF(フッ化水素)、HBr(臭化水素)、HI(ヨウ化水素)などのハロゲン化水素酸;
HClO(塩素酸)、HClO(過塩素酸)、HBrO(臭素酸)、HBrO(過臭素酸)などのハロゲン化オキソ酸;
S(硫化水素)、H、Hなどのポリ硫化水素、HSe(セレン化水素)、HTe(テルル化水素)などの6族元素水素化物;
(チオ硫酸)、H(二硫酸)、HSO(ポリチオン酸)、HSO(ペルオキソ硫酸)、H(ペルオキソ二硫酸)などの硫黄のオキソ酸;HSeO(セレン酸)、HTeO(テルル酸);
PO(オルトリン酸)、H(ピロリン酸)、H10(三リン酸)、H13(四リン酸)などのポリリン酸、(HPO(cyclo-リン酸)に代表されるリンのオキソ酸;
AsO(ヒ酸)、HN(アジ化水素)、HCO(炭酸)、HBO(ホウ酸)などを例示することができる。
次に、オルト過ヨウ素酸水溶液またはこれに上記の各種酸を混合した水溶液からなる洗浄液107を使ったウエハ1の洗浄方法を前記図12〜図14を参照しながら説明する。
まず、Ru膜23が堆積されたウエハ1を洗浄装置100の処理室101に搬入し、ガス供給部105からステージ102の上面に窒素ガスを供給することによってウエハ1を浮遊させ(図14)、次いでウエハ1の側面にピン103を押し付けることによって、ウエハ1を水平に保持する(図12、図13)。
続いて、ステージ102を回転させながらウエハ1の上面(裏面)にノズル109を通じて洗浄槽108内の洗浄液107を供給し、ウエハ1の裏面と側面とを洗浄する。また、必要に応じてウエハ1の下面(デバイス面)の外縁部も洗浄する。洗浄液107は、例えば60℃に加温したオルト過ヨウ素酸(濃度30wt%)と硝酸(濃度30wt%)の混合水溶液を使用する。
洗浄中は、ウエハ1と接触しているピン103を水平面内で回転させる。これにより、ピン103との摩擦力によってウエハ1が回転し、ピン103と接触している側面の位置が変わるために、ウエハ1の側面全体を洗浄することができる。なお、ここで用いた洗浄装置100については、本発明者らによる特願平11−117690号に詳細な記載がある。
本実施形態の洗浄液107を使ったウエハ1の裏面および側面洗浄は、例えば公知のベルヌーイチャック式スピンエッチング装置など、上記洗浄装置100以外の装置を使って行うこともできる。また、本実施形態の洗浄に先だって、ウエハ1の裏面をブラシ洗浄してもよい。
上記オルト過ヨウ素酸+硝酸混合水溶液(60℃)を使用したRu膜23のエッチングレートは、重量換算で2.244×10−3g/分であった。これに対し、前記特開平7−157832号公報の場合、33%HIO:20%ICl=1:1の溶液(100℃)を使用したときのRuのエッチングレートは、1.567×10−6g/分、また前記特開平7−224333号公報の場合、37%HI+0.01mol/lI溶液(70℃)を使用したときのRuのエッチングレートは、0.9625×10−6g/分といずれも極めて小さく、定性的には実質的に溶解しないということができる。すなわち、本発明方法によれば、これらの従来技術に比べて1000倍以上の高いエッチングレートでRuを溶解することができる。しかも、本発明方法は、従来技術の溶液よりも低い温度でRuを溶かすことができる、という利点もある。
次に、Ru膜23を電極材料に使った下部電極の形成方法を説明する。まず、上記の洗浄処理が終わったウエハ1を前記図10に示す共用の検査装置に搬入し、裏面や側面の汚染度をチェックした後、共用のアニール(熱処理)装置を使い、700℃程度の窒素雰囲気中でウエハ1をアニール(熱処理)することにより、Ru膜23の応力を緩和する。
次に、ウエハ1をCVD装置(図示せず)に搬送し、図22に示すように、Ru膜23の上部に酸化シリコン膜24を堆積する。Ru膜23のドライエッチングには酸素系のガスが使用されるので、エッチングのマスクには酸化シリコン膜24のような耐酸化性の材料が使用される。
次に、上記ウエハ1に対し、前記図10に示す共用装置を使ってリソグラフィ工程を実行する。すなわち、図23に示すように、酸化シリコン膜24の上部に堆積したフォトレジスト膜25をマスクにして酸化シリコン膜24をドライエッチングすることにより、Ru膜23をドライエッチングするためのハードマスクを形成する。
次に、上記フォトレジスト膜25をアッシングで除去した後、図24に示すように、酸化シリコン膜24をマスクにしてRu膜23をドライエッチングすることにより、情報蓄積用容量素子の下部電極23Aを形成する。Ru膜23のエッチングには、例えば酸素ガスと塩素ガスとの混合ガスを使用する。また、エッチング装置は、誘導結合プラズマエッチング装置、ECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマエッチング装置、ICP(Inductively CoupledPlasma)エッチング装置、マグネトロンRIE(Reactive Ion Etching)プラズマエッチング装置、ヘリコン波プラズマエッチング装置などを使用する。Ru膜23のエッチングは、下層のTiN膜19をエッチングのストッパに用い、例えばTiの発光ピークである波長406nmの光をモニタしながら行う。
次に、Ru膜23のエッチング残渣を除去するために、前記図12〜図14に示す洗浄装置を使ってウエハ1を洗浄する。このとき、洗浄液として前述したオルト過ヨウ素酸+硝酸混合水溶液を使用することにより、ウエハ1の側面や裏面に付着したRu残渣を十分に除去することができる。
次に、図25に示すように、酸化シリコン膜24をマスクにしてTiN膜19をドライエッチングする。TiN膜19のエッチングには、例えば三塩化ホウ素(BCl)と塩素との混合ガスを使用する。また、エッチング装置は、例えばECRプラズマエッチング装置を使用する。
次に、酸化シリコン膜24をドライエッチングで除去した後、図26に示すように、下部電極23Aの上部に容量絶縁膜材料であるBST膜26をCVD法でを堆積する。続いて、前記図12〜図14に示す洗浄装置を使ってウエハ1を洗浄することにより、ウエハ1の側面や裏面に堆積したBST膜26を除去する。このときの洗浄液は、例えばフッ酸を使用する。
容量絶縁膜材料には、上記BST膜26の他、Ta(酸化タンタル)のような高誘電体材料や、PZT、PLT、PLZT、SBT、PbTiO、SrTiO、BaTiOといったペロブスカイト型結晶構造を含む強誘電体材料を使用することもできる。この場合も、前記図12〜図14に示す洗浄装置を使ってウエハ1を洗浄することにより、ウエハ1の側面や裏面に堆積した不要な高/強誘電体膜を除去する。これらの材料の洗浄液には、例えば高濃度フッ酸を使用する。
次に、BST膜26の結晶欠陥を除去するために、700℃程度の酸素雰囲気中でウエハ1をアニール(熱処理)する。また、前記Taのような高誘電体材料や、PZT、PLT、PLZT、SBT、PbTiO、SrTiO、BaTiOといったペロブスカイト型結晶構造を含む強誘電体材料を使用する場合も、結晶欠陥を除去するために酸素雰囲気中でウエハ1をアニール(熱処理)する。
次に、図27に示すように、BST膜26の上部に上部電極材料であるRu膜27をCVD法で堆積する。この場合も、Ru膜27の成膜後に前記図12〜図14に示す洗浄装置を使ってウエハ1を洗浄する。このとき、洗浄液として前述したオルト過ヨウ素酸+硝酸混合水溶液を使用することにより、ウエハ1の側面や裏面に付着したRu膜27を十分に除去することができる。
これにより、Ru膜23からなる下部電極23A、BST膜26からなる容量絶縁膜およびRu膜27からなる上部電極29によって構成される情報蓄積用容量素子Cが完成する。また、ここまでの工程により、メモリセル選択用MISFETQsとこれに直列に接続された情報蓄積容量素子Cとで構成されるDRAMのメモリセルが完成する。
その後、図28に示すように、情報蓄積容量素子Cの上部にCVD法で酸化シリコン膜28、窒化シリコン膜29および酸化シリコン膜30を順次堆積した後、窒化シリコン膜29をエッチングのストッパにしたドライエッチングで酸化シリコン膜30に配線溝31を形成し、続いて配線溝31の内部にバリアメタル膜32を介して埋め込みCu配線33を形成する。
埋め込みCu配線33を形成するには、例えば配線溝31の内部および酸化シリコン膜30の上部にスパッタリング法(またはCVD法)でTiN膜、TaN膜などからなるバリアメタル膜32を堆積し、続いてバリアメタル膜32の上部にスパッタリング法でCu膜(33)を堆積する。
次に、ウエハ1の側面や裏面に付着したCu膜を除去するために、前記図12〜図14に示す洗浄装置を使ってウエハ1を洗浄する。洗浄液には、例えば硝酸または濃硫酸などを使用する。この洗浄を行うことにより、下層工程群(ゲート絶縁膜形成前の初期素子形成工程、配線工程)のウエハ1のCu汚染を防止することができる。
次に、Cu膜(33)をアニール(熱処理)して配線溝31の内部にCu膜(33)を十分に埋め込んだ後、配線溝31の外部の不要なCu膜(33)を化学機械研磨法によって除去する、いわゆるダマシン法によって埋め込みCu配線33を形成する。なお、埋め込みCu配線33の形成方法については、特願平11−117690号(田辺)に詳細な記載がある。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
前記実施の形態では、洗浄液として、溶質との反応やウエハへの汚染が問題とならない水を溶媒とする水溶液を使用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、例えば有機溶媒や水以外の無機溶媒を使用したものであってもよい。
前記実施の形態では、キャパシタの電極をRuで構成した場合について説明したが、本発明のウエハ洗浄方法は、キャパシタの電極をRu以外の白金属金属、例えばPt(白金)、Ir(イリジウム)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、Os(オスミウム)などで構成する場合にも適用することができる。電極をIrで構成する場合の洗浄液には、オルト過ヨウ素酸などを使用する。また、Ptの洗浄液には王水を使用し、Pdの洗浄液には王水や濃硝酸を使用する。
本発明は、キャパシタ材料に遷移金属含有膜を使用するDRAMのみならず、例えばMISFETのゲート絶縁膜をTa(酸化タンタル)のような高誘電体材料で構成するCMIS集積回路などにも適用することができる。
本発明は、ルテニウム(Ru)などの遷移金属を含有する膜を堆積したウエハを大量に連続処理する半導体製造プロセスに適用することができる。
本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 半導体集積回路装置の量産プロセスにおけるリソグラフィ工程の共用概念を説明する図である。 Ru膜が堆積されたウエハの周辺部を示す断面図である。 本発明の一実施の形態で使用する洗浄装置の一例を示す概略断面図である。 図12に示す洗浄装置のステージを示す平面図である。 図12に示す洗浄装置のウエハ保持方法を示す概略断面図である。 半導体製造プロセスで使用されている各種洗浄液によるRuのエッチングレートを示す図である。 各種酸化剤におけるRuのエッチングレートを示す図である。 各種濃度のオルト過ヨウ素酸水溶液とRuのエッチングレートとの関係を示すグラフである。 オルト過ヨウ素酸水溶液に硝酸を添加した水溶液を使ってRuをエッチングしたときの硝酸濃度とエッチングレートとの関係を示すグラフである。 (a)〜(d)は、オルト過ヨウ素酸水溶液に硝酸水溶液を添加した溶液を使ってRuをエッチングしたときの硝酸混合比率とエッチングレートとの関係を示すグラフである。 オルト過ヨウ素酸水溶液に硝酸水溶液を添加した溶液におけるRuのエッチングレートを等高線で表示したグラフである。 オルト過ヨウ素酸水溶液に市販の各種酸を添加した場合のRuのエッチングレートの変化を示す図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の量産方法を示す半導体基板の要部断面図である。
符号の説明
1 半導体基板(ウエハ)
2 素子分離溝
3 p型ウエル
4 酸化シリコン膜
5 ゲート酸化膜
6 ゲート電極
7 n型半導体領域
8、9 窒化シリコン膜
10 酸化シリコン膜
11、12 コンタクトホール
13 プラグ
14 n型半導体領域(ソース、ドレイン)
15 酸化シリコン膜
16 スルーホール
17 プラグ
18 酸化シリコン膜
19 TiN膜
20 スルーホール
21 プラグ
22 バリアメタル
23 Ru膜
23A 下部電極
24 酸化シリコン膜
25 フォトレジスト膜
26 BST膜
27 Ru膜
28 酸化シリコン膜
29 窒化シリコン膜
30 酸化シリコン膜
31 配線溝
32 バリアメタル
33 埋め込みCu配線
100 洗浄装置
101 処理室
102 ステージ
103 ピン
104 駆動部
105 ガス供給部
106 配管
107 洗浄液
108 洗浄槽
109 ノズル
BL ビット線
C 情報蓄積用容量素子
Qs メモリセル選択用MISFET
WL ワード線

Claims (12)

  1. a)ウエハプロセスを流れる第1の工程群に属する各ウエハに対して、ルテニウム含有膜の堆積処理を行う工程、
    (b)前記ルテニウム含有膜が堆積された前記各ウエハに対して、そのデバイス面の外縁部または裏面の前記ルテニウム含有膜を除去する工程、
    (c)前記ルテニウム含有膜が除去された前記各ウエハに対して、前記ウエハプロセスを流れる大量のウエハのうち、前記第1の工程群と比較して、下層工程群に属するウエハ群と共用関係にあるリソグラフィ工程、検査工程または熱処理工程を実行する工程
    を含み、
    前記ルテニウム含有膜の除去は、オルト過ヨウ素酸を含む溶液を用いて行われることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
  2. 請求項記載の半導体集積回路装置の量産方法であって、前記溶液は酸性水溶液であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
  3. 請求項記載の半導体集積回路装置の量産方法であって、前記溶液はオルト過ヨウ素酸と硝酸を含むことを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
  4. 請求項記載の半導体集積回路装置の量産方法であって、前記溶液におけるオルト過ヨウ素酸の濃度は20wt%から40wt%であり、硝酸の濃度は20wt%から40wt%であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
  5. 請求項記載の半導体集積回路装置の量産方法であって、前記溶液におけるオルト過ヨウ素酸の濃度は25wt%から35wt%であり、硝酸の濃度は25wt%から35wt%であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
  6. 請求項1記載の半導体集積回路装置の量産方法であって、前記下層工程群における各ウエハに対する最高熱処理温度は、前記第1の工程群における各ウエハに対する最高熱処理温度と比較して高いことを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
  7. 以下の工程からなる半導体集積回路装置の量産方法;
    (a)その主面側にチップ形成部と外縁部とを有する半導体ウエハを準備する工程と、
    (b)前記半導体ウエハの主面にルテニウム膜を堆積する工程と、
    (c)オルト過ヨウ素酸を含む溶液を用いることにより、前記半導体ウエハの外縁部から前記ルテニウム膜を除去する工程と、
    (d)前記工程(c)の後に、前記ルテニウム膜の上部にフォトレジスト膜を設け、前記フォトレジスト膜にリソグラフィ工程を実行することにより、所定パターンのフォトレジスト膜を形成する工程と、
    (e)前記所定パターンのフォトレジスト膜をマスクにして前記ルテニウム膜にエッチング処理を施すことにより、前記所定パターンのルテニウム膜を選択的に残す工程。
  8. 請求項7記載の半導体集積回路装置の量産方法であって、前記溶液は酸性水溶液であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
  9. 請求項8記載の半導体集積回路装置の量産方法であって、前記溶液はオルト過ヨウ素酸と硝酸を含むことを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
  10. 請求項9記載の半導体集積回路装置の量産方法であって、前記溶液における前記オルト過ヨウ素酸の濃度は20wt%から40wt%であり、前記硝酸の濃度は20wt%から40wt%であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
  11. 請求項9記載の半導体集積回路装置の量産方法であって、前記溶液における前記オルト過ヨウ素酸の濃度は25wt%から35wt%であり、前記硝酸の濃度は25wt%から35wt%であることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
  12. 請求項7記載の半導体集積回路装置の量産方法であって、
    (f)前記工程(c)と工程(d)との間に、前記ルテニウム膜上に絶縁膜を形成する工程と、
    (g)前記所定パターンのフォトレジスト膜をマスクにして前記絶縁膜にエッチング処理を施す工程と、
    をさらに有し、
    前記ルテニウム膜のエッチングは、前記絶縁膜をマスクにして行われることを特徴とする半導体集積回路装置の量産方法。
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