JP4197632B2 - 用紙搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる用紙搬送装置に関する。
用紙搬送装置において、用紙のジャムが発生した場合は、ガイド板の開閉により搬送ローラ対の加圧を解除し、ジャム紙を取り除いていた。しかしながら、スペース上の制約から、ガイド板の開閉が不可能な箇所においては、搬送ローラ対が加圧されたままの状態が発生してしまい、ジャム紙の除去は困難を極めるだけでなく、用紙の破損による紙片残り等が発生する。
そこで、例えば特許文献1には、ジャムを検出した際に搬送ローラ対の加圧力を解除し、搬送ローラ対間の隙間を空ける技術が提案されている。
特開2002−128314号公報
しかしながら、ジャム紙を除去する時にも不測の事態でシワやキズ等を発生させてしまう場合もあり、このような状態では、ジャム紙を引き抜く際に、摩擦力の高い搬送手段(例えばゴムローラ)等にジャム紙の一部分が少しでも接触すると、その自由度が拘束され、ジャム除去性が極端に低下することが懸念される。また、最悪はガイド板間にジャム紙が挟まり、装置の破損も招きかねない。
そこで本発明では、このような場合を極力避け、ジャム除去性を低下させない用紙搬送装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、用紙を搬送させるための搬送ゴムローラと、前記搬送ゴムローラに当接して搬送力を与える従動加圧コロと、搬送される用紙をガイドする一対のガイド板を有し、前記一対のガイド板の間隙を搬送路として前記用紙が搬送される用紙搬送装置において、前記搬送路上に出没可能であって、前記搬送路上に位置させた場合には、前記搬送ゴムローラの搬送面全体を被うと同時に前記従動加圧コロの搬送面に当接する樹脂又は金属の搬送ゴムローラカバー部材を、前記搬送ゴムローラの回転軸上を回動するように設けたことを特徴とする用紙搬送装置を提供するものである。
本発明においては、前記搬送ゴムローラカバー部材における前記従動加圧コロとの接触面が低摩擦部材(対用紙の摩擦係数<0.1)で形成されることが好ましい
本発明によれば、省スペースで搬送ゴムローラへの加圧が解除できないような構成であっても、ジャム紙を除去する過程において、搬送ゴムローラと従動加圧コロの間に搬送ゴムローラカバー部材を挿入させることにより、良好なジャム除去性を確保することができる。また、ジャム除去の過程で発生が懸念される搬送ゴムローラの汚れやキズを確実に防止できる。
また搬送ゴムローラカバー部材を搬送ゴムローラの回転軸上で回動可能な構成としたことにより、省スペースで且つ、機構の簡素化を図ることが可能となる。
また搬送ゴムローラカバー部材に低摩擦係数の部材を用いることにより、用紙と接触する面を低摩擦面として、用紙に対する抵抗を大幅に低減し、ジャム除去性が大幅に向上することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は用紙搬送装置の基本正面構成図、図2は図1に示す用紙搬送装置においてガイド板を開放した状態を示す図、図3は図1に示す用紙搬送装置において自由同コロを開放した状態を示す図、図4はジャム紙を引く様子を示す図、図5は用紙搬送装置内にジャム紙が挟まった状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、図6は本発明の実施の形態に係る用紙搬送装置の要部正面図、図7は同じく斜視図、図8はジャムが発生したときの要部正面図である。
図1に示すように、用紙搬送装置は、ゴムローラ等の用紙に対する摩擦係数(μR)の比較的高い搬送手段1、搬送手段1に当接する従動コロ2、従動コロ2を支持して実際の搬送力(加圧力)を付与するための板バネ3、用紙Pの搬送をガイドするための上下ガイド板4a,4bから構成され、板バネ3による加圧力Wにより最大でF=W・μRの搬送力を用紙Pに与えてA方向に搬送する。
仮に用紙Pが搬送手段1に挟まれた状態で滞留させられた場合は、図2に示すように、一方のガイド板(ここでは上ガイド板4a)を上側B方向に開放し、従動コロ2を搬送手段1より離間・脱圧させ、滞留した用紙(以降、ジャム紙)を取り除く。
しかしながら、用紙搬送装置を有する本体装置内に余分なスペースが無く、図2に示すようなガイド板開放が不可能な時は、用紙を掴んで引き摺り出すか、何らかの手段を用いて加圧を解除しなければならない。引き摺り出す場合は、搬送手段1が構成上回転しない程度の負荷を持っているとすると、先に示した搬送力Fと同じ分の力が必要となる。
図3では従動コロ2をC方向に持ち上げ、搬送手段1に対して隙間δを空ける(ニップ解除)。この方式であれば、通常のジャム紙除去性は確保できる。しかしながら、このニップの解除動作を行う前に用紙を引き抜こうとした場合は、図4に示す様に、真直ぐ(D方向)引く場合は問題ないが、誤って斜め方向(E方向)に引いてしまった場合は、ジャム紙にダメージを与え、図5に示すように、ガイド板4とそこから突出している搬送手段1の間にジャム紙が挟まり、ジャム除去性は大幅に低下してしまうことは前述した通りである(ゴムローラ表面とガイド板に座屈した用紙が噛み込む)。ここで、7は開放可能なガイド板である(ジャム処理時にはF方向開放)。搬送力が大きければ大きい程、この現象は顕著に現れる(図1のμRやWが大きい場合)。
そこで、本発明では、図6〜図8に示すように搬送手段1の軸1aを中心に回動可能なカバー部材5を設けている。また、このカバー部材5には、扇型のギヤ5−1が設けてあり、ギヤ6に連結する構成となっている。そして、ギヤ6をG方向に回転させると、カバー部材5はH方向に回動する。
この構成により、ジャムが発生したら、ギヤ軸6aを廻し、ギヤ6を回転させ、カバー部材5を上方の従動コロ2側に回動させる(H方向)。そして、搬送手段1と従動コロ2の間にカバー部材5を挿入する。回転止め4cは、下ガイド板4bに形成されている。これが図8の状態である。
カバー部材5を摺動樹脂部材やSUS等の金属部材で形成すれば、用紙に対する摩擦係数μGは0.1〜0.2となり、用紙を引き抜くのに要する力は大幅に低減できる。通常搬送手段1がゴムローラであれば、用紙に対する摩擦係数は1.0以上であり、引き抜き力でいえば、1/5〜1/10若しくはそれ以下に低減できる(引き抜き力f≪F)。
よって、本発明では配置スペースが無く、従動コロ2の解除機構が設けられないような場合であっても、カバー部材5を用紙と搬送手段1の間に介在させることにより、用紙の噛み込み状態を緩和させ、良好なジャム処理性を確保することができる。そして、誤って用紙を少し斜めに引いてしまっても、用紙のダメージを最小限に抑えることが可能で、且つ、カバー部材が搬送手段1をカバーするため、搬送手段1に対する汚れやダメージに対する懸念も最小限に抑えることが可能となる。
また、カバー部材5を搬送手段1の回転軸上に設け回動可能な構成にすることにより、省スペースな構成が実現できる。また、カバー部材1の用紙に対する摩擦係数が更に低い部材(μG<0.1)、例えばテフロン(R)系コート部材等を用いることにより、上記の効果は格段に向上する。
用紙搬送装置の基本正面構成図である。 図1に示す用紙搬送装置においてガイド板を開放した状態を示す図である。 図1に示す用紙搬送装置において自由同コロを開放した状態を示す図である。 ジャム紙を引く様子を示す図である。 図5は用紙搬送装置内にジャム紙が挟まった状態を示す図である。 本発明の実施の形態に係る用紙搬送装置の要部正面図である。 同じく斜視図である。 同じくジャムが発生したときの要部正面図である。
符号の説明
1 搬送手段
2 従動コロ(従動加圧手段)
4 ガイド板
5 カバー部材

Claims (2)

  1. 用紙を搬送させるための搬送ゴムローラと、前記搬送ゴムローラに当接して搬送力を与える従動加圧コロと、搬送される用紙をガイドする一対のガイド板を有し、前記一対のガイド板の間隙を搬送路として前記用紙が搬送される用紙搬送装置において、
    前記搬送路上に出没可能であって、前記搬送路上に位置させた場合には、前記搬送ゴムローラの搬送面全体を被うと同時に前記従動加圧コロの搬送面に当接する樹脂又は金属の搬送ゴムローラカバー部材を、前記搬送ゴムローラの回転軸上を回動するように設けたことを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 前記搬送ゴムローラカバー部材における前記従動加圧コロとの接触面が低摩擦部材(対用紙の摩擦係数<0.1)で形成されていることを特徴とする請求項記載の用紙搬送装置。
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