JP4196171B2 - タンク内ガス圧制御バルブ - Google Patents
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Description
好ましい実施の形態では、この形式のバルブは自動車の燃料タンクに用いられることが多く、特に、横転バルブと組み合わされるものである。
全てのパイプ、継手、その他の構成要素は、温度の変動や燃料による化学侵食に敏感であるという欠点を有し、燃料タンクと外部との間で燃料蒸気を回収して還元する装置の全体としての信頼性を低下させるものである。
本発明は、これら全ての課題を解決するものである。
バルブは、主に本体と、タンクのオリフィスの栓を構成する底部とを有し、予め設定されたタンクの内外の圧力差の値を越えることにより、本体がオリフィスから離間し、本体には、オリフィスと接触したときに前記オリフィスと連通する貫通口を付加的に備え、貫通口は、タンク内外に正の圧力差が生じたときに作動する栓手段を備えるものである。
この、外部との連結手段を持たない構造は、前述の公害防止基準に関する漏洩度の増大の問題を軽減することは明らかである。
また、圧力差が所定の値を越えると、本発明に係るバルブの本体に加わるこの力が本体をタンクのオリフィスから離間させるに十分な力となり、流体は自由に流れることとなる。過度の圧力が加わった場合を別として、オリフィスを囲む弁座およびバルブの底部は、力のバランサーとして機能するための形状を有する。
可能性の一つとして、ボールはガラス製であり、表面研磨がなされている。この材料は、タンク内外の圧力差が正となったときにボールに要求される動作をするに適した密度のものである。
さらに、本発明に係るバルブの本体は筒状に形成され、下端部は概略半球形をなし、通口は本体の軸方向に形成されている。
この形状は、広く標準化を可能とするものであり、かつ、車両に要求される条件にも最も適したものとすることができるものである。なぜならば、可動バルブのタンクの上壁面に形成されたオリフィスの直径を何ら修正することなく、バルブ本体の弁座の径を調節することにより、バルブ開放圧力を変えることができるからである。
さらに、好ましくは、この別部材は、本体に対し十分な密閉性を得られる公差を持ち、本体に組み込まれて機能するものである。
ボールをガイドする本体の貫通口の中央部は、極めて高精度の寸法を有し、好ましくは本体は機械加工による真鍮製である。前記別部材は好ましくはプラスチック成形品であり、プラスチック材料は、燃料蒸気および液体によって寸法の影響を受けないものが選択される。その寸法的特徴を維持し、例えば、流体の影響を受けて膨張しないことが必要である。
さらに、本発明は、オリフィスがタンクの外側表面に設けられ、バルブの本体を案内するための手段を備えた、タンクの上部制御バルブへの適用に特に適したものである。この例では、タンク内の圧力とタンク外の圧力とが所定値に達し、バルブが前記オリフィスの軸方向に沿って直線状に移動する際に、タンクの壁面の外側へと本体を移動させるガイドとなる。
これらの特徴部分は、以下に詳細に説明されている。
図1には、本発明の実施の形態に係るタンク内の圧力を制御するバルブ(C)を示している。このバルブは、主として、例えば機械加工による真鍮製の本体(1)、および好ましくはガラス製のボール(3)の弁座として機能する底部(2)によって構成されている。
以上の三つの要素によって、流体の通過を許容する軸方向の内部貫通口若しくはダクト(4)を備える、コンパクトなバルブ構造が構成されている。
換言すれば、ボールの外径は、貫通口(4)の円筒状中央部の直径よりも小さいことから、圧力低下時にボール(3)の移動を許容して、弁座(6)を塞ぐものである。
ボール(3)が押し上げられると、直ちに、上部弁座(6)に当接し、ボール(3)と上部弁座(6)とが環状接触することにより、流体の流れが止められる。
バルブ(C)の本体(1)は、平行移動用のガイド壁(11)の間に配置され、バルブ(C)は軸方向の移動が可能となっている。かかるバルブの移動の下限は、タンクの上部オリフィス(10)の上部に設けられた弁座(12)によって制限され、上限は、キャップ(8)の上部壁(13)によって制限される。図示のように、ガイド壁(11)は中実ではなく、後述の状態において、流体の通過を許容するための凹部を有している。
バルブ(C)は弁座(12)から離間するバルブの開放圧は、図4の流量と圧力差との関係を示すグラフに符号Paで示されている。図示の例では、流れの正圧が3Kpaとなったときにバルブの開放圧Paとなる。
以上のごとく、本発明の一例を実施の形態に基き説明したが、本発明が以上の説明に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲を越えない限りにおいて種々の変更が可能であることは、当業者にも理解されるであろう。
Claims (9)
- 液体タンク内部のガス圧の制御バルブ(C)であって、前記タンクの上部に設けたオリフィス(10)と協働して、タンク内外の圧力差が所定値に達した時、タンク外部へのガスの流出を許容し、タンク内の圧力が外部の圧力を下回る場合には、逆方向のガスの流れを許容するものにおいて、
本体(1)および底部(2)を含み、該底部は前記タンクのオリフィス(10)の栓として構成され、前記タンク内外の圧力差が所定値を越えたとき、前記本体(1)は前記オリフィス(10)から離間するものであり、
前記本体(1)は、さらに前記オリフィスと接触した状態で前記オリフィス(10)の延長線上で連通する貫通口(4)を含み、前記貫通口(4)は、タンク内の圧力と外気の圧力との差が正圧となったときに作動する栓手段(3)を備え、
前記栓手段は移動部材(3)によって構成され、該移動部材は、前記貫通口(4)の中央部との半径方向の隙間により相対移動自在であり、かつ、前記中央部の上方に配置された上部弁座(6)と協働して前記貫通口(4)の上方を塞ぐものであり、
前記移動部材(3)は、下部ストッパー(5)によって、少なくとも前記貫通口(4)の下部に形成されたダクトを塞ぐことなく前記貫通口の中央部の下方に保持可能であり、前記移動部材(3)の大きさおよび前記貫通口(4)の中央部の構造は、タンクの内圧が外圧を上回るとき、前記移動部材が前記上部弁座(6)に対し押し戻されるように構成され、
前記移動部材(3)の下部ストッパー(5)として機能する底部(2)は、前記タンクのオリフィス( 10 )を形成するために、自己復帰して前記オリフィス( 10 )の上部に設けられた弁座( 12 )に接触し、
タンク内の圧力が外部圧力と同じか若干高い場合には、前記移動部材(3)には本体(1)の上部弁座(6)に押し付けられる力が付与されるが、バルブ(C)を前記弁座( 12 )から引き離すほど十分な大きさではなく、ガスの流れは生じず、
タンクの内部圧力が上昇しつづけバルブの開放圧を上回ると、バルブ(C)は弁座( 12 )から離間し、タンクの上部オリフィス( 10 )に正圧の流れを生み出すように構成されていることを特徴とする請求項1記載のタンク内ガス圧制御バルブ。 - 前記移動部材は、筒状に形成された前記貫通口(4)の中央部内を移動可能なボール(3)であることを特徴とする請求項1記載のタンク内ガス圧制御バルブ。
- 前記ボール(3)はガラス製であり、表面研磨がなされていることを特徴とする請求項1または2記載タンク内ガス圧制御バルブ。
- 前記本体(1)は筒状に形成され下端部は概略半球形をなし、前記貫通口(4)は前記本体(1)の軸方向に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のタンク内ガス圧制御バルブ。
- 前記下部ストッパー(5)および前記ダクトまたは前記貫通口の下部に形成されたダクトは、前記バルブ(C)の本体(1)に密閉状態で固定された別部材(2)に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のタンク内ガス圧制御バルブ。
- 前記本体(1)は機械加工による真鍮製であり、前記下部ストッパー(5)を含む前記別部材(2)はプラスチック成形品であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のタンク内ガス圧制御バルブ。
- 前記バルブ(C)の本体(1)の動作を案内するための手段(11)を前記タンクのオリフィスの外側に備えることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項記載のタンク内ガス圧制御バルブ。
- 前記タンクの上壁面に横転バルブが配置され、該横転バルブの本体(7)は、前記タンク内部に接続され前記オリフィス(10)から外部へと延びる流出口と、前記バルブ(C)の動作の案内手段(11)とを備えることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項記載のタンク内ガス圧制御バルブ。
- 前記タンクは内燃機関を備える自動車の燃料タンクであることを特徴とする請求項1から8記載のいずれか1項記載のタンク内ガス圧制御バルブ。
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