JP4195782B2 - 攪拌装置および融雪装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に、攪拌装置および融雪装置に関する。より詳細には、本発明は、プロペラ等の機械的な駆動源を必要とすることなしに、液体を効率的に攪拌することができる攪拌装置、および、雪塊を効率的に融解させる融雪装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来の攪拌装置は基本的には、プロペラ等の手段を用いて液体を機械的に攪拌しようとするものであるため、プロペラ等の手段を駆動させるための駆動源を必要としており、これにより、装置の製造コスト、維持コストが高くなり、保守点検に手間がかかるという課題を有している。また、粘性の高い液体を攪拌しようとする場合には、このような型式の攪拌装置では、必ずしも満足のいく攪拌効果が得られない場合もあった。
【0003】
一方、雪塊を温水中に投入して融解させる型式の融雪装置が知られているが、このような融雪装置では、雪塊の融解により温水の温度が徐々に低下するため、良好な融雪効率が得られないという課題があった。
【0004】
このような現状に鑑み、本発明者は、プロペラ等の機械的な駆動源を必要とすることなしに、液体を効率的に攪拌する攪拌装置、および、雪塊を効率的に融解させる融雪装置を提案した(特許第3058876号)。
【0005】
本願発明は、特許第3058876号に係る発明を改良発展させたものであって、より効率的に液体・雪塊を攪拌・融解する攪拌装置および融雪装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
底部に単孔ノズルを備えた円筒形容器内に液体を充填し、単孔ノズルから液体内にガスを吹き込むと上昇気泡噴流が形成されるが、本発明者は、特許第3058876号に示したように、一定条件下において、この上昇気泡噴流によって、液体の攪拌に好ましい旋回現象が発生することを見い出した。すなわち、円筒形容器の内径をD、単孔ノズルと液面との高さの差をH1 とすると、DとH1 との関係が約0.3<H1 /D<約1である場合に、気泡噴流の半径方向変位が比較的小さく、周期が短い旋回現象が発生し、円筒形容器内の液体は、スロッシングに似た挙動を示す。ここで、スロッシングとは、容器が軸方向又は半径方向に加振されることによって液体の振動が誘起される現象をいう。上述の旋回現象は、気泡の上昇に伴う気体から液体への周期的加振によって誘起されたものと推測される。
【0007】
また、本発明者は、単孔ノズルから液体内に液体を噴出させると上昇噴流が形成され、上述のガスを液体内に吹き込んだ場合と同様な現象が発生することを見い出した。
【0008】
なお、H1 /D<約0.3である場合には、気泡噴流(又は、液体噴流)の半径方向変位が極めて小さいため、旋回は、液体を攪拌するには不十分なものとなる。また、H1 /D>約1である場合には、旋回が安定せず、十分な攪拌効果が得られない。
【0009】
上述の旋回現象が気泡(又は、液体)による液体への周期的な加振によって誘起されるものであるため、液体の攪拌に好ましい旋回現象が発生するためには、吹き込まれるガス(又は、液体)の流量が臨界値以上であり、かつ、気泡(又は、吹き込まれた液体)が吹き抜けない流量以下であることが必要である。なお、本明細書において使用される語「吹き抜け」とは、ノズルから液体中に吹き込まれた気体(又は、液体)が気柱(又は、液柱)を作って液面から外部へ出る現象を意味している。
【0010】
本発明者は、ガス(又は、液体)の流量の臨界値を以下のように算定した。スロッシングに関する研究によれば、容器の加振によって液面における波動が誘起され、この波動が粘性を介して液体の内部に伝わり、液体内部の運動が起こるといわれている。したがって、旋回は、液面の波動現象が抑えられることによって止まるものと推測される。本発明者の実験によれば、加振力の主要な部分は、気泡(又は、液体)が上昇して液面から出る際にほぼ周期的に周りの液体に及ぼす力であろうと結論できる。この力は、上昇する液体の慣性力に依存すると仮定する。また、波動を止めようとする力には、表面張力が関与しているであろう。本発明者は、液体の慣性力と表面張力の比として定義されるウェーバー数We =ρL Qg 2 /(σL D3 )が10-5以上であれば、液体の攪拌に好ましい旋回現象が発生することを実験により確かめた。すなわち、上式のウェーバー数We =10-5が臨界値となる。ここで、ρL は液体の密度、Qg はガスの吹き込み流量(又は、液体の噴出流量)、σL は液体の表面張力、Dは円筒形容器の内径である。
【0011】
上述のように、DとH1 との関係が約0.3<H1 /D<約1である場合に液体の攪拌に好ましい旋回現象が発生するが、H1 /D=約0.5の場合に、最も好ましい攪拌効果が得られる旋回現象が発生する。
【0012】
一方、単孔ノズルより上方の液体が、図6の矢印Aで示されるように、一方向に旋回すると、角運動量保存則により、単孔ノズルより下方の液体は、図6の矢印Bで示されるように、逆方向に旋回する。単孔ノズルより下方における旋回流Bは、単孔ノズルより上方における旋回流Aを安定化させており、旋回流Aへの固形物等の投入により旋回流Aの速度の低下や乱れが生じても、旋回流Bが存在していれば、容易に元の状態に復帰することができる。このため、単孔ノズルより下方に一定の深さの領域を設けるのが好ましい。容器の底面と単孔ノズルの高さの差をH2 とすると、最も好ましくは、約0.5D<H2 <約2Dである。
【0013】
さらに、本発明では、円筒形容器の側壁に、単孔ノズルの先端よりも下方に位置する高さのところに側壁の接線方向に配向された別のノズルを配置している。そして、別のノズルから液体を噴射させることにより、旋回流Bの旋回を促進させ、これにより、旋回流Aの旋回を促進させて攪拌効率・融解効率を向上させている。
【0014】
本願請求項1に記載の攪拌装置又は融雪装置は、内径Dの円筒形容器又は内接円径Dの多角形の平面形状をもつ容器を備え、容器内には、攪拌しようとする液体又は融解させようとする雪塊が投入された水が収容されており、液面又は水面から深さH1 のところに上向きに配向され、液体又は水内に気体又は液体を吹き込むための1又は複数の第1のノズルが配置されており、深さH1 と内径又は内接円径Dとの比H1 /Dが、0.3〜1の範囲にあり、第1のノズルから液体又は水内に吹き込まれる気体又は液体の流量Qa が、ρL Qa 2 /(σL D3 )=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密度、σL は液体又は水の表面張力)を満足する流量以上であり、かつ、気体の気泡又は吹き込まれた液体が液面又は水面を吹き抜けない流量以下であり、更に、前記円筒形容器の側壁又は前記多角形の平面形状をもつ容器の側壁に、前記第1のノズルの先端よりも下方に位置する高さのところに前記側壁の接線方向に配向された、1又は複数の第2のノズルが配置されており、第2のノズルから容器内に液体が噴出されることを特徴とするものである。
【0015】
本願請求項2に記載の攪拌装置又は融雪装置は、前記請求項1の装置において、前記第1のノズルのうち少なくとも1つが、容器内のほぼ中央に配置されていることを特徴とするものである。
【0016】
本願請求項3に記載の攪拌装置又は融雪装置は、前記請求項1又は2の装置において、前記気体が空気であることを特徴とするものである。
【0017】
本願請求項4に記載の攪拌装置又は融雪装置は、前記請求項1又は2の装置において、前記気体が反応性ガスであることを特徴とするものである。
【0018】
本願請求項5に記載の攪拌装置又は融雪装置は、前記請求項1〜3のいずれか1項の装置において、深さH1 と内径又は内接径Dとの比H1 /Dが、0.5であることを特徴とするものである。
【0019】
本願請求項6に記載の攪拌装置又は融雪装置は、前記請求項1〜5のいずれか1項の装置において、容器の底から液面又は水面での深さが、H1 以上であることを特徴とするものである。
【0020】
本願請求項7に記載の攪拌装置又は融雪装置は、前記請求項6の装置において、容器の底からノズルまでの深さが、0.5D〜2Dの範囲にあることを特徴とするものである。
【0021】
本願請求項8に記載の攪拌装置又は融雪装置は、底壁のない内径Dの円筒体又は内接円径Dの多角形の平面形状をもつ筒体を備え、円筒体又は筒体が、不整形な領域内に収容された、攪拌しようとする液体又は融解させようとする雪塊が投入された水に挿入されており、円筒体又は筒体によって包囲される液体又は水の領域内の液面又は水面から深さH1 のところに上向きに配向され、液体又は水内に気体又は液体を吹き込むための1又は複数の第1のノズルが配置されており、深さH1 と内径又は内接円径Dとの比H1 /Dが、0.3〜1の範囲にあり、第1のノズルから液体又は水内に吹き込まれる気体又は液体の流量Qa が、ρL Qa 2 /(σL D3 )=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密度、σL は液体又は水の表面張力)を満足する流量以上であり、かつ、気体の気泡又は吹き込まれた液体が液面又は水面を吹き抜けない流量以下であり、更に、前記円筒体の側壁又は前記筒体の側壁に、前記第1のノズルの先端よりも下方に位置する高さのところに前記側壁の接線方向に配向された、1又は複数の第2のノズルが配置されており、第2のノズルから容器内に液体が噴出されることを特徴とするものである。
【0022】
本願請求項9に記載の攪拌装置又は融雪装置は、前記請求項8の装置において、前記気体が空気であることを特徴とするものである。
【0023】
本願請求項10に記載の攪拌装置又は融雪装置は、前記請求項8の装置において、前記気体が反応性ガスであることを特徴とするものである。
【0024】
本願請求項11に記載の攪拌装置又は融雪装置は、前記請求項8〜10のいずれか1項の装置において、深さH1 と内径又は内接径Dとの比H1 /Dが、0.5であることを特徴とするものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態に係る攪拌装置および融雪装置について説明する。図1〜図6において全体として参照符号10で示される本発明の第1の実施の形態に係る攪拌装置は、側壁12aと底壁12bとを有する円筒形容器12を備えている。円筒形容器12の内径は、図5に示されるように、Dである。円筒形容器12内には、底壁12bから液面までの高さがH1 +H2 となるように、攪拌しようとする液体が収容されている。
【0026】
円筒形容器12内のほぼ中央には、液面からの深さがH1 のところに上向きに配向された第1のノズル14が配置されており、第1のノズル14は、気体供給源又は液体供給源(いずれも図示せず)に連結されている。これにより、気体供給源又は液体供給源から供給された気体又は液体が第1のノズル14から液体内に噴射されるようになっている。なお、簡単化のため、以下、第1のノズル14から供給されるのは空気であるとして説明を行う。
【0027】
液面からノズル14までの深さH1 と円筒形容器12の内径Dとの比H1 /Dは、約0.3〜約1の範囲にある。好ましくは、比H1 /Dは、約0.5である。
【0028】
さらに、円筒形容器12の側壁12aには、第1のノズル14の先端よりも下方に位置する高さのところに側壁12aの接線方向に配向された第2のノズル16が配置されており、第2のノズル16は、液体供給源(図示せず)に連結されている。なお、図2では、2つの第2のノズル16が、直径方向に対向した個所に配置されているが、図3に示されるように、第2のノズル16を1つにしてもよく、或いは、図4に示されるように、3つ以上の第2のノズル16を配置してもよい。
【0029】
円筒形容器12の底壁12bには、液体排出口17が設けられている。円筒形容器12内の液体が所望の液面を維持するように、液体排出口17から液体が排出される。
【0030】
図6は、図1の攪拌装置10において第1のノズル14から空気が噴射され、これにより液体が、矢印Aで示されるように旋回している状態を示した模式図である。この場合において、ノズル14から噴射される空気の流量Qa は、上述のように、ρL Qa 2 /(σL D3 )=10-5を満足する流量以上であり、かつ、空気の気泡が液面を吹き抜けない流量以下である。
【0031】
一方、第1のノズル14より下方の液体は、上述のように、角運動量保存則により、矢印Bで示されるように、逆方向に旋回する。さらに、第2のノズル16から噴射される液体により、矢印Bで示される旋回が加速される。矢印Bで示される旋回が加速されると、角運動量保存則により、矢印Aで示される旋回も加速される。これにより、円筒形容器12内の液体の攪拌が一層効率的に行われることになる。
【0032】
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る攪拌装置20を示した概略図である。攪拌装置20は、不整形な領域21内に充填された液体内に円筒体22を挿入する点を除いて、攪拌装置10と実質的に同一である。すなわち、攪拌装置20は、底壁のない、内径Dの円筒体22を備えている。円筒体22のほぼ中央には、攪拌装置10と同様に、液面からの深さがH1 のところに上向きに配向された第1のノズル24が配置されており、第1のノズル24は、気体供給源又は液体供給源(図示せず)に連結されている。
【0033】
さらに、円筒体22の側壁22aには、第1のノズル24の先端よりも下方に位置する高さのところに側壁22aの接線方向に配向された第2のノズル26が配置されており、第2のノズル26は、液体供給源(図示せず)に連結されている。なお、図8では、2つのノズル26が示されているが、第1の実施の形態における場合と同様に、ノズル26の数を1つにしてもよく、或いはノズル26の数を3つ以上にしてもよい。円筒体22には底壁がないため、第1の実施の形態のように液体排出口を設けなくともよいが、図8に示されるように、液体排出口27を設け、円筒体22内の液体をポンプ(図示せず)等で強制的に排出させて、所望の液面が維持されるように構成してもよい。
【0034】
攪拌装置20においては、攪拌装置10と同様に、H1 /Dは、約0.3〜約1の範囲にあり、第1のノズル24から噴射される気体又は液体の流量Qa は、ρL Qa 2 /(σL D3 )=10-5を満足する流量以上であり、かつ、空気の気泡が液面を吹き抜けない流量以下である。以上の構成により、攪拌装置20においては、図7(a)に示されるように、円筒体22内において、液体が旋回する。
【0035】
次に、本発明の効果を実証するために行った実験について説明する。この実験では、直径20cm、高さ40cmの円筒形容器を2つ準備した。そして、第1の円筒形容器には、ほぼ中央の個所に上向きに配向された第1のノズルを配置した。一方、第2の円筒形容器には、第1の円筒形容器と同様に、ほぼ中央の個所に上向きに配向された第1のノズルを配置するとともに、上向きに配向された第1のノズルの先端よりも下方に位置する高さのところに円筒形容器の側壁の接線方向に配向された第2のノズルを配置した。実験に際しては、円筒形容器内に深さ20cmまで水を入れ、上向きに配向された第1のノズルから200cm3 /secの流量で空気を噴射し、接線方向に配向された第2のノズルから100cm3 /secの流量で水を噴射し、2つの円筒形容器における水の均一混合時間を測定した。その結果、接線方向の第2のノズルを有する第2の円筒形容器では、接線方向の第2のノズルを有しない第1の円筒形容器と比較して、水の均一混合時間が約1/2になった。これにより、接線方向の第2のノズルを配置することの有効性が確認された。
【0036】
本発明は、以上の発明の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0037】
たとえば、前記実施の形態では、第1のノズルから噴射される気体は空気であるが、液体を攪拌しつつ反応させようとする場合には、第1のノズルから噴射される気体を、目的に応じて、例えば酸素、二酸化炭素、オゾン、硫化水素、アンモニアのような反応性ガスとするのがよい。また、目的に応じて、第1のノズルから気体を噴射させるのではなく、液体(例えば、水、酸性液、アルカリ性液、溶剤入り液体)を噴射させてもよい。
【0038】
また、本発明の攪拌装置では、攪拌しようとする液体(即ち、容器内に収容される液体)としては、水等の純粋な液体の他、反応性ガスによる化学的な分解処理に供される有機系廃液のような、粘性の高い、攪拌しにくい物質を含有した液体も含まれる。また、容器内に、水と野菜等を入れて、オゾン併用等により殺菌・洗浄装置として利用することもできる。さらに、スクラップのような固形物の溶解装置としても利用することができる。
【0039】
また、図7に示されるように、第2のノズル16と液体排出口17とを管路を介して連結し、当該管路にポンプPを配置することにより、第2のノズル16から噴射された液体を液体排出口17から排出させ、ポンプPによって循環させて第2のノズル16から更に噴射させるように構成してもよい。第2の実施の形態においても同様である。
【0040】
また、前記実施の形態においては、第1のノズル14、24が円筒形容器12又は円筒体22のほぼ中央に配置されているが、第1のノズルを中央から偏心した位置に配置してもよい。本発明者は、ノズルの偏心の影響を確認するため、種々の実験を行ったが、その結果が図9に示されている。図9(a)は、ノズルの偏心eが0の場合における液体の旋回を示した図、図9(b)は、ノズルの偏心eが1/4の場合における液体の旋回を示した図、図9(c)は、ノズルの偏心eが1/3の場合における液体の旋回を示した図、図9(d)は、ノズルの偏心eが1/2の場合における液体の旋回を示した図である。e=0の場合が最も好ましいが、e=1/4〜1/3の場合でも、液体は十分に旋回しているのが分かる。
【0041】
また、前記実施の形態では、第1のノズル14、24の数は1つであるが、複数のノズルを設けてもよい。
【0042】
また、前記実施の形態では、円筒形容器12又は円筒体22の平面形状は円であるが、容器又は筒体の平面形状をn角形(n≧3)にしてもよい。この場合のDは、n角形の内接円の径となる。
【0043】
さらに、前記実施の形態においては、攪拌装置に関連して説明されているが、本発明に係る装置を融雪装置として使用してもよい。融雪装置として使用する場合の装置の構造は、攪拌装置として使用する場合の構造と同じである。融雪装置として使用する場合には、容器等に温水又は水を入れ、その中に雪塊を投入し、温水又は水を旋回させることによって雪塊を融解させる。
【0044】
【発明の効果】
本発明の攪拌装置および融雪装置は、プロペラ等の駆動源を必要としないため、構造が極めて簡単であり、従って、装置の製造コスト、維持コストを廉価に押さえることができ、保守点検に要する時間・手間を減少させることができる。また、本発明の攪拌装置は、単に液体を攪拌するのみならず、反応性ガス等を吹き込むことにより、一種のリアクタとして利用することもできる。また、融雪装置においては、旋回により水温が均一化することに加えて、雪塊に衝突する気泡の衝撃力により、融解効率が高められる。さらに、融雪装置においては、気泡の存在により水の密度が見かけ上減少し、雪塊が沈むことによって融解効率が一層高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る攪拌装置を示した概略斜視図である。
【図2】図1に示した装置の平面図である。
【図3】図1の装置の変形例を示した図2と同様な図である。
【図4】図1の装置の別の変形例を示した図2と同様な図である。
【図5】図1に示した装置の正面図である。
【図6】図1の装置内の液体が旋回している状態を示した模式図である。
【図7】第1の実施の形態の変形例を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る攪拌装置を示した概略斜視図である。
【図9】ノズル位置の偏心の影響を示した図である。
【符号の説明】
10、20 攪拌装置
12、22 円筒形容器又は円筒体
14、24 第1のノズル
16、26 第2のノズル
17、27 液体排出口
Claims (11)
- 内径Dの円筒形容器又は内接円径Dの多角形の平面形状をもつ容器を備えた攪拌装置又は融雪装置であって、容器内には、攪拌しようとする液体又は融解させようとする雪塊が投入された水が収容されており、液面又は水面から深さH1 のところに上向きに配向され、液体又は水内に気体又は液体を吹き込むための1又は複数の第1のノズルが配置されており、深さH1 と内径又は内接円径Dとの比H1 /Dが、0.3〜1の範囲にあり、第1のノズルから液体又は水内に吹き込まれる気体又は液体の流量Qa が、ρL Qa 2 /(σL D3 )=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密度、σL は液体又は水の表面張力)を満足する流量以上であり、かつ、気体の気泡又は吹き込まれた液体が液面又は水面を吹き抜けない流量以下である装置において、
前記円筒形容器の側壁又は前記多角形の平面形状をもつ容器の側壁に、前記第1のノズルの先端よりも下方に位置する高さのところに前記側壁の接線方向に配向された、1又は複数の第2のノズルが配置されており、第2のノズルから容器内に液体が噴出されることを特徴とする装置。 - 前記第1のノズルのうち少なくとも1つが、容器内のほぼ中央に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- 前記気体が空気であることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
- 前記気体が反応性ガスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
- 深さH1 と内径又は内接径Dとの比H1 /Dが、0.5であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
- 容器の底から液面又は水面での深さが、H1 以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
- 容器の底からノズルまでの深さが、0.5D〜2Dの範囲にあることを特徴とする請求項6に記載の装置。
- 底壁のない内径Dの円筒体又は内接円径Dの多角形の平面形状をもつ筒体を備えた攪拌装置又は融雪装置であって、円筒体又は筒体が、不整形な領域内に収容された、攪拌しようとする液体又は融解させようとする雪塊が投入された水に挿入されており、円筒体又は筒体によって包囲される液体又は水の領域内の液面又は水面から深さH1 のところに上向きに配向され、液体又は水内に気体又は液体を吹き込むための1又は複数の第1のノズルが配置されており、深さH1 と内径又は内接円径Dとの比H1 /Dが、0.3〜1の範囲にあり、第1のノズルから液体又は水内に吹き込まれる気体又は液体の流量Qa が、ρL Qa 2 /(σL D3 )=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密度、σL は液体又は水の表面張力)を満足する流量以上であり、かつ、気体の気泡又は吹き込まれた液体が液面又は水面を吹き抜けない流量以下である装置において、
前記円筒体の側壁又は前記筒体の側壁に、前記第1のノズルの先端よりも下方に位置する高さのところに前記側壁の接線方向に配向された、1又は複数の第2のノズルが配置されており、第2のノズルから容器内に液体が噴出されることを特徴とする装置。 - 前記気体が空気であることを特徴とする請求項8に記載の装置。
- 前記気体が反応性ガスであることを特徴とする請求項8に記載の装置。
- 深さH1 と内径又は内接径Dとの比H1 /Dが、0.5であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の装置。
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