JP2003047835A - 攪拌装置および融雪装置 - Google Patents

攪拌装置および融雪装置

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JP2003047835A JP2001241529A JP2001241529A JP2003047835A JP 2003047835 A JP2003047835 A JP 2003047835A JP 2001241529 A JP2001241529 A JP 2001241529A JP 2001241529 A JP2001241529 A JP 2001241529A JP 2003047835 A JP2003047835 A JP 2003047835A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 プロペラ等の機械的な駆動源を必要とするこ
となしに、液体を攪拌し、融雪する攪拌装置付き融雪装
置。 【解決手段】 内径Dの円筒形容器を備えた攪拌装置1
0又は融雪装置であって、容器内には、攪拌しようとす
る液体又は融解させようとする雪塊が投入された水が収
容されており、液面又は水面から深さH1 のところに第
1のノズルが配置されている。深さH1 と内径又は内接
円径Dとの比H1 /Dが、0.3〜1の範囲にあり、第
1のノズルから流量Qa が、ρL Qa 2 /(σL D3
=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密度、σL は液
体又は水の表面張力)を満足する流量以上の気体、又は
液体を吹き込むことにより融雪装置としての円筒形容器
12内の雪塊を攪拌し効率的に融雪する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に、攪拌装置お
よび融雪装置に関する。より詳細には、本発明は、プロ
ペラ等の機械的な駆動源を必要とすることなしに、液体
を効率的に攪拌することができる攪拌装置、および、雪
塊を効率的に融解させる融雪装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来の攪拌装置は基本
的には、プロペラ等の手段を用いて液体を機械的に攪拌
しようとするものであるため、プロペラ等の手段を駆動
させるための駆動源を必要としており、これにより、装
置の製造コスト、維持コストが高くなり、保守点検に手
間がかかるという課題を有している。また、粘性の高い
液体を攪拌しようとする場合には、このような型式の攪
拌装置では、必ずしも満足のいく攪拌効果が得られない
場合もあった。
【0003】一方、雪塊を温水中に投入して融解させる
型式の融雪装置が知られているが、このような融雪装置
では、雪塊の融解により温水の温度が徐々に低下するた
め、良好な融雪効率が得られないという課題があった。
【0004】このような現状に鑑み、本発明者は、プロ
ペラ等の機械的な駆動源を必要とすることなしに、液体
を効率的に攪拌する攪拌装置、および、雪塊を効率的に
融解させる融雪装置を提案した(特許第3058876
号)。
【0005】本願発明は、特許第3058876号に係
る発明を改良発展させたものであって、より効率的に液
体・雪塊を攪拌・融解する攪拌装置および融雪装置を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】底部に単孔ノズルを備え
た円筒形容器内に液体を充填し、単孔ノズルから液体内
にガスを吹き込むと上昇気泡噴流が形成されるが、本発
明者は、特許第3058876号に示したように、一定
条件下において、この上昇気泡噴流によって、液体の攪
拌に好ましい旋回現象が発生することを見い出した。す
なわち、円筒形容器の内径をD、単孔ノズルと液面との
高さの差をH1 とすると、DとH1 との関係が約0.3
<H1 /D<約1である場合に、気泡噴流の半径方向変
位が比較的小さく、周期が短い旋回現象が発生し、円筒
形容器内の液体は、スロッシングに似た挙動を示す。こ
こで、スロッシングとは、容器が軸方向又は半径方向に
加振されることによって液体の振動が誘起される現象を
いう。上述の旋回現象は、気泡の上昇に伴う気体から液
体への周期的加振によって誘起されたものと推測され
る。
【0007】また、本発明者は、単孔ノズルから液体内
に液体を噴出させると上昇噴流が形成され、上述のガス
を液体内に吹き込んだ場合と同様な現象が発生すること
を見い出した。
【0008】なお、H1 /D<約0.3である場合に
は、気泡噴流(又は、液体噴流)の半径方向変位が極め
て小さいため、旋回は、液体を攪拌するには不十分なも
のとなる。また、H1 /D>約1である場合には、旋回
が安定せず、十分な攪拌効果が得られない。
【0009】上述の旋回現象が気泡(又は、液体)によ
る液体への周期的な加振によって誘起されるものである
ため、液体の攪拌に好ましい旋回現象が発生するために
は、吹き込まれるガス(又は、液体)の流量が臨界値以
上であり、かつ、気泡(又は、吹き込まれた液体)が吹
き抜けない流量以下であることが必要である。なお、本
明細書において使用される語「吹き抜け」とは、ノズル
から液体中に吹き込まれた気体(又は、液体)が気柱
(又は、液柱)を作って液面から外部へ出る現象を意味
している。
【0010】本発明者は、ガス(又は、液体)の流量の
臨界値を以下のように算定した。スロッシングに関する
研究によれば、容器の加振によって液面における波動が
誘起され、この波動が粘性を介して液体の内部に伝わ
り、液体内部の運動が起こるといわれている。したがっ
て、旋回は、液面の波動現象が抑えられることによって
止まるものと推測される。本発明者の実験によれば、加
振力の主要な部分は、気泡(又は、液体)が上昇して液
面から出る際にほぼ周期的に周りの液体に及ぼす力であ
ろうと結論できる。この力は、上昇する液体の慣性力に
依存すると仮定する。また、波動を止めようとする力に
は、表面張力が関与しているであろう。本発明者は、液
体の慣性力と表面張力の比として定義されるウェーバー
数We =ρL Qg 2 /(σL D3 )が10-5以上であれ
ば、液体の攪拌に好ましい旋回現象が発生することを実
験により確かめた。すなわち、上式のウェーバー数We
=10-5が臨界値となる。ここで、ρL は液体の密度、
Qg はガスの吹き込み流量(又は、液体の噴出流量)、
σL は液体の表面張力、Dは円筒形容器の内径である。
【0011】上述のように、DとH1 との関係が約0.
3<H1 /D<約1である場合に液体の攪拌に好ましい
旋回現象が発生するが、H1 /D=約0.5の場合に、
最も好ましい攪拌効果が得られる旋回現象が発生する。
【0012】一方、単孔ノズルより上方の液体が、図6
の矢印Aで示されるように、一方向に旋回すると、角運
動量保存則により、単孔ノズルより下方の液体は、図6
の矢印Bで示されるように、逆方向に旋回する。単孔ノ
ズルより下方における旋回流Bは、単孔ノズルより上方
における旋回流Aを安定化させており、旋回流Aへの固
形物等の投入により旋回流Aの速度の低下や乱れが生じ
ても、旋回流Bが存在していれば、容易に元の状態に復
帰することができる。このため、単孔ノズルより下方に
一定の深さの領域を設けるのが好ましい。容器の底面と
単孔ノズルの高さの差をH2 とすると、最も好ましく
は、約0.5D<H2 <約2Dである。
【0013】さらに、本発明では、円筒形容器の側壁
に、単孔ノズルの先端よりも下方に位置する高さのとこ
ろに側壁の接線方向に配向された別のノズルを配置して
いる。そして、別のノズルから液体を噴射させることに
より、旋回流Bの旋回を促進させ、これにより、旋回流
Aの旋回を促進させて攪拌効率・融解効率を向上させて
いる。
【0014】本願請求項1に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、内径Dの円筒形容器又は内接円径Dの多角形の平
面形状をもつ容器を備え、容器内には、攪拌しようとす
る液体又は融解させようとする雪塊が投入された水が収
容されており、液面又は水面から深さH1 のところに上
向きに配向され、液体又は水内に気体又は液体を吹き込
むための1又は複数の第1のノズルが配置されており、
深さH1 と内径又は内接円径Dとの比H1 /Dが、0.
3〜1の範囲にあり、第1のノズルから液体又は水内に
吹き込まれる気体又は液体の流量Qa が、ρL Qa 2
(σL D3 )=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密
度、σL は液体又は水の表面張力)を満足する流量以上
であり、かつ、気体の気泡又は吹き込まれた液体が液面
又は水面を吹き抜けない流量以下であり、更に、前記円
筒形容器の側壁又は前記多角形の平面形状をもつ容器の
側壁に、前記第1のノズルの先端よりも下方に位置する
高さのところに前記側壁の接線方向に配向された、1又
は複数の第2のノズルが配置されており、第2のノズル
から容器内に液体が噴出されることを特徴とするもので
ある。
【0015】本願請求項2に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、前記請求項1の装置において、前記第1のノズル
のうち少なくとも1つが、容器内のほぼ中央に配置され
ていることを特徴とするものである。
【0016】本願請求項3に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、前記請求項1又は2の装置において、前記気体が
空気であることを特徴とするものである。
【0017】本願請求項4に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、前記請求項1又は2の装置において、前記気体が
反応性ガスであることを特徴とするものである。
【0018】本願請求項5に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、前記請求項1〜3のいずれか1項の装置におい
て、深さH1 と内径又は内接径Dとの比H1 /Dが、
0.5であることを特徴とするものである。
【0019】本願請求項6に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、前記請求項1〜5のいずれか1項の装置におい
て、容器の底から液面又は水面での深さが、H1 以上で
あることを特徴とするものである。
【0020】本願請求項7に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、前記請求項6の装置において、容器の底からノズ
ルまでの深さが、0.5D〜2Dの範囲にあることを特
徴とするものである。
【0021】本願請求項8に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、底壁のない内径Dの円筒体又は内接円径Dの多角
形の平面形状をもつ筒体を備え、円筒体又は筒体が、不
整形な領域内に収容された、攪拌しようとする液体又は
融解させようとする雪塊が投入された水に挿入されてお
り、円筒体又は筒体によって包囲される液体又は水の領
域内の液面又は水面から深さH1 のところに上向きに配
向され、液体又は水内に気体又は液体を吹き込むための
1又は複数の第1のノズルが配置されており、深さH1
と内径又は内接円径Dとの比H1 /Dが、0.3〜1の
範囲にあり、第1のノズルから液体又は水内に吹き込ま
れる気体又は液体の流量Qa が、ρL Qa 2 /(σL D
3 )=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密度、σL
は液体又は水の表面張力)を満足する流量以上であり、
かつ、気体の気泡又は吹き込まれた液体が液面又は水面
を吹き抜けない流量以下であり、更に、前記円筒体の側
壁又は前記筒体の側壁に、前記第1のノズルの先端より
も下方に位置する高さのところに前記側壁の接線方向に
配向された、1又は複数の第2のノズルが配置されてお
り、第2のノズルから容器内に液体が噴出されることを
特徴とするものである。
【0022】本願請求項9に記載の攪拌装置又は融雪装
置は、前記請求項8の装置において、前記気体が空気で
あることを特徴とするものである。
【0023】本願請求項10に記載の攪拌装置又は融雪
装置は、前記請求項8の装置において、前記気体が反応
性ガスであることを特徴とするものである。
【0024】本願請求項11に記載の攪拌装置又は融雪
装置は、前記請求項8〜10のいずれか1項の装置にお
いて、深さH1 と内径又は内接径Dとの比H1 /Dが、
0.5であることを特徴とするものである。
【0025】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して、本発明の好
ましい実施の形態に係る攪拌装置および融雪装置につい
て説明する。図1〜図6において全体として参照符号1
0で示される本発明の第1の実施の形態に係る攪拌装置
は、側壁12aと底壁12bとを有する円筒形容器12
を備えている。円筒形容器12の内径は、図5に示され
るように、Dである。円筒形容器12内には、底壁12
bから液面までの高さがH1 +H2 となるように、攪拌
しようとする液体が収容されている。
【0026】円筒形容器12内のほぼ中央には、液面か
らの深さがH1 のところに上向きに配向された第1のノ
ズル14が配置されており、第1のノズル14は、気体
供給源又は液体供給源(いずれも図示せず)に連結され
ている。これにより、気体供給源又は液体供給源から供
給された気体又は液体が第1のノズル14から液体内に
噴射されるようになっている。なお、簡単化のため、以
下、第1のノズル14から供給されるのは空気であると
して説明を行う。
【0027】液面からノズル14までの深さH1 と円筒
形容器12の内径Dとの比H1 /Dは、約0.3〜約1
の範囲にある。好ましくは、比H1 /Dは、約0.5で
ある。
【0028】さらに、円筒形容器12の側壁12aに
は、第1のノズル14の先端よりも下方に位置する高さ
のところに側壁12aの接線方向に配向された第2のノ
ズル16が配置されており、第2のノズル16は、液体
供給源(図示せず)に連結されている。なお、図2で
は、2つの第2のノズル16が、直径方向に対向した個
所に配置されているが、図3に示されるように、第2の
ノズル16を1つにしてもよく、或いは、図4に示され
るように、3つ以上の第2のノズル16を配置してもよ
い。
【0029】円筒形容器12の底壁12bには、液体排
出口17が設けられている。円筒形容器12内の液体が
所望の液面を維持するように、液体排出口17から液体
が排出される。
【0030】図6は、図1の攪拌装置10において第1
のノズル14から空気が噴射され、これにより液体が、
矢印Aで示されるように旋回している状態を示した模式
図である。この場合において、ノズル14から噴射され
る空気の流量Qa は、上述のように、ρL Qa 2 /(σ
L D3 )=10-5を満足する流量以上であり、かつ、空
気の気泡が液面を吹き抜けない流量以下である。
【0031】一方、第1のノズル14より下方の液体
は、上述のように、角運動量保存則により、矢印Bで示
されるように、逆方向に旋回する。さらに、第2のノズ
ル16から噴射される液体により、矢印Bで示される旋
回が加速される。矢印Bで示される旋回が加速される
と、角運動量保存則により、矢印Aで示される旋回も加
速される。これにより、円筒形容器12内の液体の攪拌
が一層効率的に行われることになる。
【0032】図8は、本発明の第2の実施の形態に係る
攪拌装置20を示した概略図である。攪拌装置20は、
不整形な領域21内に充填された液体内に円筒体22を
挿入する点を除いて、攪拌装置10と実質的に同一であ
る。すなわち、攪拌装置20は、底壁のない、内径Dの
円筒体22を備えている。円筒体22のほぼ中央には、
攪拌装置10と同様に、液面からの深さがH1 のところ
に上向きに配向された第1のノズル24が配置されてお
り、第1のノズル24は、気体供給源又は液体供給源
(図示せず)に連結されている。
【0033】さらに、円筒体22の側壁22aには、第
1のノズル24の先端よりも下方に位置する高さのとこ
ろに側壁22aの接線方向に配向された第2のノズル2
6が配置されており、第2のノズル26は、液体供給源
(図示せず)に連結されている。なお、図8では、2つ
のノズル26が示されているが、第1の実施の形態にお
ける場合と同様に、ノズル26の数を1つにしてもよ
く、或いはノズル26の数を3つ以上にしてもよい。円
筒体22には底壁がないため、第1の実施の形態のよう
に液体排出口を設けなくともよいが、図8に示されるよ
うに、液体排出口27を設け、円筒体22内の液体をポ
ンプ(図示せず)等で強制的に排出させて、所望の液面
が維持されるように構成してもよい。
【0034】攪拌装置20においては、攪拌装置10と
同様に、H1 /Dは、約0.3〜約1の範囲にあり、第
1のノズル24から噴射される気体又は液体の流量Qa
は、ρL Qa 2 /(σL D3 )=10-5を満足する流量
以上であり、かつ、空気の気泡が液面を吹き抜けない流
量以下である。以上の構成により、攪拌装置20におい
ては、図7(a)に示されるように、円筒体22内にお
いて、液体が旋回する。
【0035】次に、本発明の効果を実証するために行っ
た実験について説明する。この実験では、直径20c
m、高さ40cmの円筒形容器を2つ準備した。そし
て、第1の円筒形容器には、ほぼ中央の個所に上向きに
配向された第1のノズルを配置した。一方、第2の円筒
形容器には、第1の円筒形容器と同様に、ほぼ中央の個
所に上向きに配向された第1のノズルを配置するととも
に、上向きに配向された第1のノズルの先端よりも下方
に位置する高さのところに円筒形容器の側壁の接線方向
に配向された第2のノズルを配置した。実験に際して
は、円筒形容器内に深さ20cmまで水を入れ、上向き
に配向された第1のノズルから200cm3 /secの
流量で空気を噴射し、接線方向に配向された第2のノズ
ルから100cm3 /secの流量で水を噴射し、2つ
の円筒形容器における水の均一混合時間を測定した。そ
の結果、接線方向の第2のノズルを有する第2の円筒形
容器では、接線方向の第2のノズルを有しない第1の円
筒形容器と比較して、水の均一混合時間が約1/2にな
った。これにより、接線方向の第2のノズルを配置する
ことの有効性が確認された。
【0036】本発明は、以上の発明の実施の形態に限定
されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範
囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範
囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0037】たとえば、前記実施の形態では、第1のノ
ズルから噴射される気体は空気であるが、液体を攪拌し
つつ反応させようとする場合には、第1のノズルから噴
射される気体を、目的に応じて、例えば酸素、二酸化炭
素、オゾン、硫化水素、アンモニアのような反応性ガス
とするのがよい。また、目的に応じて、第1のノズルか
ら気体を噴射させるのではなく、液体(例えば、水、酸
性液、アルカリ性液、溶剤入り液体)を噴射させてもよ
い。
【0038】また、本発明の攪拌装置では、攪拌しよう
とする液体(即ち、容器内に収容される液体)として
は、水等の純粋な液体の他、反応性ガスによる化学的な
分解処理に供される有機系廃液のような、粘性の高い、
攪拌しにくい物質を含有した液体も含まれる。また、容
器内に、水と野菜等を入れて、オゾン併用等により殺菌
・洗浄装置として利用することもできる。さらに、スク
ラップのような固形物の溶解装置としても利用すること
ができる。
【0039】また、図7に示されるように、第2のノズ
ル16と液体排出口17とを管路を介して連結し、当該
管路にポンプPを配置することにより、第2のノズル1
6から噴射された液体を液体排出口17から排出させ、
ポンプPによって循環させて第2のノズル16から更に
噴射させるように構成してもよい。第2の実施の形態に
おいても同様である。
【0040】また、前記実施の形態においては、第1の
ノズル14、24が円筒形容器12又は円筒体22のほ
ぼ中央に配置されているが、第1のノズルを中央から偏
心した位置に配置してもよい。本発明者は、ノズルの偏
心の影響を確認するため、種々の実験を行ったが、その
結果が図9に示されている。図9(a)は、ノズルの偏
心eが0の場合における液体の旋回を示した図、図9
(b)は、ノズルの偏心eが1/4の場合における液体
の旋回を示した図、図9(c)は、ノズルの偏心eが1
/3の場合における液体の旋回を示した図、図9(d)
は、ノズルの偏心eが1/2の場合における液体の旋回
を示した図である。e=0の場合が最も好ましいが、e
=1/4〜1/3の場合でも、液体は十分に旋回してい
るのが分かる。
【0041】また、前記実施の形態では、第1のノズル
14、24の数は1つであるが、複数のノズルを設けて
もよい。
【0042】また、前記実施の形態では、円筒形容器1
2又は円筒体22の平面形状は円であるが、容器又は筒
体の平面形状をn角形(n≧3)にしてもよい。この場
合のDは、n角形の内接円の径となる。
【0043】さらに、前記実施の形態においては、攪拌
装置に関連して説明されているが、本発明に係る装置を
融雪装置として使用してもよい。融雪装置として使用す
る場合の装置の構造は、攪拌装置として使用する場合の
構造と同じである。融雪装置として使用する場合には、
容器等に温水又は水を入れ、その中に雪塊を投入し、温
水又は水を旋回させることによって雪塊を融解させる。
【0044】
【発明の効果】本発明の攪拌装置および融雪装置は、プ
ロペラ等の駆動源を必要としないため、構造が極めて簡
単であり、従って、装置の製造コスト、維持コストを廉
価に押さえることができ、保守点検に要する時間・手間
を減少させることができる。また、本発明の攪拌装置
は、単に液体を攪拌するのみならず、反応性ガス等を吹
き込むことにより、一種のリアクタとして利用すること
もできる。また、融雪装置においては、旋回により水温
が均一化することに加えて、雪塊に衝突する気泡の衝撃
力により、融解効率が高められる。さらに、融雪装置に
おいては、気泡の存在により水の密度が見かけ上減少
し、雪塊が沈むことによって融解効率が一層高められ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る攪拌装置を示
した概略斜視図である。
【図2】図1に示した装置の平面図である。
【図3】図1の装置の変形例を示した図2と同様な図で
ある。
【図4】図1の装置の別の変形例を示した図2と同様な
図である。
【図5】図1に示した装置の正面図である。
【図6】図1の装置内の液体が旋回している状態を示し
た模式図である。
【図7】第1の実施の形態の変形例を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る攪拌装置を示
した概略斜視図である。
【図9】ノズル位置の偏心の影響を示した図である。
【符号の説明】
10、20 攪拌装置 12、22 円筒形容器又は円筒体 14、24 第1のノズル 16、26 第2のノズル 17、27 液体排出口
フロントページの続き (72)発明者 設楽 守良 北海道帯広市東2条南17丁目15−1 (72)発明者 丸山 敏彦 北海道札幌市厚別区厚別南6丁目9−8 Fターム(参考) 2D026 CN01 4G035 AB36 AB43 AC15 AE02 AE13 4G036 AC03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内径Dの円筒形容器又は内接円径Dの多
    角形の平面形状をもつ容器を備えた攪拌装置又は融雪装
    置であって、容器内には、攪拌しようとする液体又は融
    解させようとする雪塊が投入された水が収容されてお
    り、液面又は水面から深さH1 のところに上向きに配向
    され、液体又は水内に気体又は液体を吹き込むための1
    又は複数の第1のノズルが配置されており、深さH1 と
    内径又は内接円径Dとの比H1 /Dが、0.3〜1の範
    囲にあり、第1のノズルから液体又は水内に吹き込まれ
    る気体又は液体の流量Qa が、ρL Qa 2 /(σL
    3 )=10-5(ここで、ρL は液体又は水の密度、σ
    L は液体又は水の表面張力)を満足する流量以上であ
    り、かつ、気体の気泡又は吹き込まれた液体が液面又は
    水面を吹き抜けない流量以下である装置において、 前記円筒形容器の側壁又は前記多角形の平面形状をもつ
    容器の側壁に、前記第1のノズルの先端よりも下方に位
    置する高さのところに前記側壁の接線方向に配向され
    た、1又は複数の第2のノズルが配置されており、第2
    のノズルから容器内に液体が噴出されることを特徴とす
    る装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のノズルのうち少なくとも1つ
    が、容器内のほぼ中央に配置されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記気体が空気であることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記気体が反応性ガスであることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の装置。
  5. 【請求項5】 深さH1 と内径又は内接径Dとの比H1
    /Dが、0.5であることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の装置。
  6. 【請求項6】 容器の底から液面又は水面での深さが、
    H1 以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載の装置。
  7. 【請求項7】 容器の底からノズルまでの深さが、0.
    5D〜2Dの範囲にあることを特徴とする請求項6に記
    載の装置。
  8. 【請求項8】 底壁のない内径Dの円筒体又は内接円径
    Dの多角形の平面形状をもつ筒体を備えた攪拌装置又は
    融雪装置であって、円筒体又は筒体が、不整形な領域内
    に収容された、攪拌しようとする液体又は融解させよう
    とする雪塊が投入された水に挿入されており、円筒体又
    は筒体によって包囲される液体又は水の領域内の液面又
    は水面から深さH1 のところに上向きに配向され、液体
    又は水内に気体又は液体を吹き込むための1又は複数の
    第1のノズルが配置されており、深さH1 と内径又は内
    接円径Dとの比H1 /Dが、0.3〜1の範囲にあり、
    第1のノズルから液体又は水内に吹き込まれる気体又は
    液体の流量Qa が、ρLQa 2 /(σL D3 )=10-5
    (ここで、ρL は液体又は水の密度、σL は液体又は水
    の表面張力)を満足する流量以上であり、かつ、気体の
    気泡又は吹き込まれた液体が液面又は水面を吹き抜けな
    い流量以下である装置において、前記円筒体の側壁又は
    前記筒体の側壁に、前記第1のノズルの先端よりも下方
    に位置する高さのところに前記側壁の接線方向に配向さ
    れた、1又は複数の第2のノズルが配置されており、第
    2のノズルから容器内に液体が噴出されることを特徴と
    する装置。
  9. 【請求項9】 前記気体が空気であることを特徴とする
    請求項8に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記気体が反応性ガスであることを特
    徴とする請求項8に記載の装置。
  11. 【請求項11】 深さH1 と内径又は内接径Dとの比H
    1 /Dが、0.5であることを特徴とする請求項8〜1
    0のいずれか1項に記載の装置。
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