JP4194337B2 - 雨水ポンプ運転支援装置、及び当該雨水ポンプ運転支援装置を備えた雨水排出システム - Google Patents
雨水ポンプ運転支援装置、及び当該雨水ポンプ運転支援装置を備えた雨水排出システム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポンプ井に流入する雨水を河川等に排出する雨水ポンプの制御情報を含む排出過程制御情報を提供することができる雨水ポンプ運転支援装置、及び当該雨水ポンプ運転支援装置を備えた雨水排出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
地上に降り注いだ雨水は、通常、地中に設けられた流入幹線を経てポンプ井へ流入し、その後、雨水ポンプによってポンプ井から河川等へ排出される。
【0003】
このとき、ポンプ井に流入する雨水を、雨水ポンプによってポンプ井から河川等へ効率的に排出させるために、様々な手法が考えられている。
【0004】
例えば、類似日検索により過去のある程度似たような降雨状況の運転を参考にするような、過去の運転実績を利用した雨水ポンプの制御手法が考えられている。
【0005】
また、雨量レーダ、管渠内水位計、地上雨量計等を用いて、ポンプ井への雨水の流入量予測、あるいは管渠内の雨水の貯留量予測を行って、その予測結果から雨水ポンプの運転台数を求める手法が考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上述のような手法に基づいて雨水ポンプを制御することにより、ポンプ井から河川等への効率的な雨水の排出が図られていた。
【0007】
このような従来の手法は、降雨状態に応じた雨水ポンプの必要十分な稼動を実現することに関して、非常に有用なものであった。そして、より効率的な雨水の排出を実現するために、更に有用な手法を用いた装置・システムの開発が望まれていた。
【0008】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、ポンプ井に流入する雨水を、雨水ポンプによってポンプ井から河川等へ効率的に排出させるために有用な排出過程制御情報を求めることができる雨水ポンプ運転支援装置、及び当該雨水ポンプ運転支援装置を備えた雨水排出システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、流入幹線を経てポンプ井に流入した雨水を雨水ポンプによってポンプ井から排出する際の雨水ポンプの制御情報を含む排出過程制御情報を提供することができる雨水ポンプ運転支援装置であって、流入幹線内の雨水の流量を計測する幹線流量計と、幹線流量計に接続され、幹線流量計の計測値に基づいて現在の降雨に対する排出過程制御情報を提供するプロセスコントローラと、を備え、プロセスコントローラは、幹線流量計の計測値に基づいて、現在の降雨における流入幹線内の雨水の積算流入量を算出する積算流入量算出機能と、幹線流量計の計測値に基づいて、現在の降雨における流入幹線内の雨水の単位時間当たりの最大流入量を算出する最大流入量算出機能と、過去の降雨における流入幹線内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させた実績制御情報を保持する運転実績保存機能と、積算流入量算出機能が算出した現在の降雨における積算流入量と、最大流入量算出機能が算出した現在の降雨における最大流入量と、運転情報データ保持機能が保持する実績制御情報と、に基づいて、現在の降雨に対する排出過程制御情報を求めることができる制御情報獲得機能と、を有することを特徴とする雨水ポンプ運転支援装置である。本発明によれば、雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラの各機能によって、幹線流量計の計測値に基づき現在の降雨に対する排出過程制御情報が求められる。
【0010】
また、本発明は、流入幹線を経てポンプ井に流入した雨水を雨水ポンプによってポンプ井から排出する際の雨水ポンプの制御情報を含む排出過程制御情報を提供することができる雨水ポンプ運転支援装置であって、流入幹線内の雨水の流量を計測する幹線流量計と、幹線流量計に接続され、幹線流量計の計測値に基づいて現在の降雨に対する排出過程制御情報を提供するプロセスコントローラと、を備え、プロセスコントローラは、幹線流量計の計測値に基づいて、現在の降雨における雨水のポンプ井への流入量を演算する雨水ポンプ井流入量演算機能と、雨水ポンプ井流入量演算機能の演算値に基づいて、現在の降雨における雨水のポンプ井への積算流入量を算出する積算流入量算出機能と、雨水ポンプ井流入量演算機能の演算値に基づいて、現在の降雨における雨水のポンプ井への単位時間当たりの最大流入量を算出する最大流入量算出機能と、過去の降雨における雨水のポンプ井への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させた実績制御情報を保持する運転実績保存機能と、積算流入量算出機能が算出した現在の降雨における積算流入量と、最大流入量算出機能が算出した現在の降雨における最大流入量と、運転情報データ保持機能が保持する実績制御情報と、に基づいて、現在の降雨に対する排出過程制御情報を求めることができる制御情報獲得機能と、を有することを特徴とする雨水ポンプ運転支援装置である。本発明によれば、雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラの各機能によって、幹線流量計の計測値に基づき現在の降雨に対する排出過程制御情報が求められる。
【0011】
本発明は、地上へ降雨した雨水を集水する流入幹線と、流入幹線からの雨水を貯留するポンプ井と、上記の雨水ポンプ運転支援装置と、雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラに接続され、ポンプ井から雨水を排出することができる1以上の雨水ポンプと、を備え、雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラは、ポンプ制御情報獲得機能の求めた現在の降雨に対する排出過程制御情報に基づいて雨水ポンプを制御する制御機能を更に有していることを特徴とする雨水排出システムである。本発明によれば、プロセスコントローラの制御機能によって、現在の降雨に対する排出過程制御情報に基づき雨水ポンプが適切に制御されうる。
【0012】
本発明は、地上へ降雨した雨水を集水する流入幹線と、流入幹線からの雨水を貯留するポンプ井と、上記に記載の雨水ポンプ運転支援装置と、雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラに接続され、ポンプ井から雨水を排出することができる1以上の雨水ポンプと、雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラに接続されると共に、流入幹線とポンプ井との間に設けられ、流入幹線からポンプ井に流入する雨水の流量を調整する流入量調整ゲートと、を備え、雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラは、ポンプ制御情報獲得機能の求めた現在の降雨に対する排出過程制御情報に基づいて、雨水ポンプ及び流入量調整ゲートのうち少なくともいずれか一方を制御する制御機能を更に有していることを特徴とする雨水排出システムである。本発明によれば、プロセスコントローラの制御機能によって、現在の降雨に対する排出過程制御情報に基づき雨水ポンプ及び流入量調整ゲートが適切に制御されうる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
第1の実施の形態
図1乃至図4は、本発明に基づく雨水排出システムの第1の実施の形態を示す図である。図1は、雨水排出システムの全体構成を示す概略図である。図2は、雨水排出システムの機能的な関係を示す概略図である。図3は、過去の降雨に基づく実績制御情報基準グラフと、現在の降雨に基づく降雨軌跡と、を示す図である。図4は、雨水ポンプの運転台数等に関する排出過程制御情報を算出する過程の概略を示すフローチャート図である。
【0015】
図1に示すように、本実施の形態における雨水排出システム1は、地中に設けられた流入幹線3と、流入渠4を介して流入幹線3に接続されたポンプ井5と、ポンプ井5に設置された1以上(本実施の形態では複数)の雨水ポンプ6と、流入幹線3とポンプ井5との間に設けられた流入量調整ゲート7と、を備えている。また、雨水排出システム1は雨水ポンプ運転支援装置2を備えており、当該雨水ポンプ運転支援装置2は、流入幹線3内の雨水の流量を計測する幹線流量計11と、幹線流量計11に接続された後述されるプロセスコントローラ13と、を有している。
【0016】
流入幹線3は、地上へ降雨した雨水を集水するようになっており、流入幹線3に集水された雨水は、流入渠4を経てポンプ井5へ流入するようになっている。
【0017】
ポンプ井5は、流入幹線3から流入渠4を介して送られてくる雨水が貯留されるようになっている。
【0018】
雨水ポンプ6は、雨水ポンプ運転支援装置2のプロセスコントローラ13に接続されており、ポンプ井5から雨水を排出することができるようになっている。なお、雨水ポンプ6によってポンプ井5から排出された雨水は、河川等へ放出されるようになっている。また、各雨水ポンプ6には吐出弁8が設けられており、吐出弁8の開閉の程度を調節することによって、ポンプ井5からの雨水の排出量を調整することができるようになっている。そして、各雨水ポンプ6の稼動の有無や吐出弁8の開度等は、雨水ポンプ運転状態信号21として、プロセスコントローラ13に送られるようになっている。
【0019】
流入量調整ゲート7は、雨水ポンプ運転支援装置2のプロセスコントローラ13に接続されており、流入幹線3からポンプ井5に流入する雨水の流量を調整することができるようになっている。そして、流入量調整ゲート7の開閉の程度等は、ゲート運転状態信号23として、プロセスコントローラ13に送られるようになっている。
【0020】
雨水ポンプ運転支援装置2は、上述の幹線流量計11及びプロセスコントローラ13の他に、プロセスコントローラ13に接続された降雨検知器15と、プロセスコントローラ13に伝送路17を介して接続された情報提示装置19と、を有している。
【0021】
降雨検知器15は地上雨量計を含んで構成されており、地上における降雨の開始及び終了を検知することができるようになっている。具体的には、降雨検知器15によって検出される所定の降雨パルス(降雨がある場合に検出されるパルスであって、例えば0.5mmの降雨量に対応するパルス)の間隔が所定の時間(例えば、m時間)に達した場合には、当該所定時間を介した先の降雨と後の降雨とは別の降雨と判断し、当該所定の降雨パルスの最初の検出タイミングが降雨開始のタイミングとして検知されるようになっている。そして、降雨検知器15によって検知された地上における降雨の開始及び終了は、降雨量信号25として、プロセスコントローラ13に送られるようになっている。
【0022】
雨水ポンプ運転支援装置2のプロセスコントローラ13は、図2に示すように、積算流入量算出機能31と、最大流入量算出機能33と、運転実績保存機能35と、制御情報獲得機能37と、制御機能39と、を有しており、幹線流量計11の計測値に基づいて現在の降雨に対する排出過程制御情報を提供することができるようになっている。なお、ここでいう排出過程制御情報とは、雨水ポンプ6の必要運転台数に関する情報と、流入量調整ゲート7の運転状態に関する情報と、を含む情報である。
【0023】
幹線流量計11は、計測した流入幹線3内の雨水の流量を、流量信号27として、プロセスコントローラ13に送るようになっている。
【0024】
プロセスコントローラ13の積算流入量算出機能31は、幹線流量計11の計測値と、降雨検知器15による地上における降雨の開始及び終了に関する検知結果と、に基づいて、現在の降雨における流入幹線3内の雨水の積算流入量を算出するようになっている。
【0025】
プロセスコントローラ13の最大流入量算出機能33は、幹線流量計11の計測値と、降雨検知器15による地上における降雨の開始及び終了に関する検知結果と、に基づいて、現在の降雨における流入幹線3内の雨水の単位時間当たりの最大流入量を算出するようになっている。
【0026】
プロセスコントローラ13の運転実績保存機能35は、過去の降雨における流入幹線3内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させた実績制御情報を保持するようになっている。
【0027】
また、当該運転実績保存機能35は、降雨検知器15によって現在の降雨の終了が検知された際に、当該現在の降雨に関する流入幹線3内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該現在の降雨における実際の排出過程制御情報と、を反映させた補正を実績制御情報に加えて、当該補正後の実績制御情報を保持するようになっている。
【0028】
なお、運転実績保存機能35が保持する実績制御情報は、ポンプ運転情報と、ゲート運転情報と、を含んだ情報である。ここでいうポンプ運転情報とは、過去の降雨における流入幹線3内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における雨水ポンプ6の運転台数に関する情報と、を対応させた情報である。また、ゲート運転情報とは、過去の降雨における流入幹線3内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における流入量調整ゲート7に関する情報と、を対応させた情報である。
【0029】
プロセスコントローラ13の制御情報獲得機能37は、基準グラフ作成機能41と軌跡作成機能43と照合機能45とを有しており、積算流入量算出機能31の算出した現在の降雨における積算流入量と、最大流入量算出機能33の算出した現在の降雨における最大流入量と、運転情報データ保持機能の保持する実績制御情報と、に基づいて、現在の降雨に対する排出過程制御情報を求めることができるようになっている。
【0030】
制御情報獲得機能37の有する基準グラフ作成機能41は、運転実績保存機能35が保持する実績制御情報に基づいて、過去の降雨における流入幹線3内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させた実績制御情報基準グラフを作成するようになっている。
【0031】
具体的には、過去の降雨における流入幹線3内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させたものを、実績制御情報に含まれる過去の情報に基づいてグラフ上にプロットする。そして、このようにしてプロットされたグラフにおいて、過去の降雨における流入幹線3内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させたゾーンを作成して、当該グラフを実績制御情報基準グラフとするようになっている(図3参照)。
【0032】
制御情報獲得機能37の有する軌跡作成機能43は、積算流入量算出機能31が算出した現在の降雨における流入幹線3内の雨水の積算流入量と、最大流入量算出機能33が算出した現在の降雨における流入幹線3内の雨水の最大流入量と、に基づいて、現在の降雨に関する流入幹線3内の雨水の積算流入量と単位時間当たりの最大流入量とを対応させた降雨開始時からの降雨軌跡を作成するようになっている(図3参照)。
【0033】
制御情報獲得機能37の有する照合機能45は、基準グラフ作成機能41によって作成された雨水ポンプ運転情報基準グラフと、軌跡作成機能43によって作成された降雨軌跡と、を照らし合わせて、現在の降雨に対する排出過程制御情報を求めるようになっている。
【0034】
また、プロセスコントローラ13の有する制御機能39は、ポンプ制御情報獲得機能37の求めた現在の降雨に対する排出過程制御情報に基づいて、雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7のうち少なくともいずれか一方を制御するようになっている。
【0035】
一方、情報提示装置19は、プロセスコントローラ13の制御情報獲得機能37によって求められた排出過程制御情報を提示する機能と、プロセスコントローラ13の運転実績保存機能35の保持する実績制御情報を提示することができる機能と、有している。当該情報提示装置19は、ガイダンス形式や音声を伴った形式によって情報(排出過程制御情報、実績制御情報、等)を提示することができるようになっている。
【0036】
上述のような構成を有する雨水ポンプ運転支援装置2は、流入幹線3を経てポンプ井5に流入した雨水を雨水ポンプ6によってポンプ井5から排出することに関連した雨水ポンプ6の制御情報を含む排出過程制御情報を提供することができるようになっている。
【0037】
なお、幹線流量計11、降雨検知器15、雨水ポンプ6、流入量調整ゲート7及び情報提示装置19と、プロセスコントローラ13と、の接続は、有線方式、無線方式のいずれであっても構わない。従って、プロセスコントローラ13とプロセスコントローラ13に接続される各装置との間で送受信される各信号は、例えば、有線通信方式によって伝えられる電気的信号であってもよく無線通信によって伝えられる電波的信号であってもよい。
【0038】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0039】
降雨が始まると、降雨検知器15によって降雨の開始が検知され、当該検知結果が、雨水ポンプ運転支援装置2のプロセスコントローラ13へと伝えられる。また、降雨により地上に降り注いだ雨水は、地中に染み込んで流入幹線3に集水され、流入幹線3から流入渠4を経てポンプ井5に流入する。
【0040】
この時、流入量調整ゲート7の開閉の程度によって、流入幹線3からポンプ井5に流入する雨水の流量が調整されている。また、流入幹線3内の雨水の流量は、幹線流量計11によって計測され、プロセスコントローラ13へ伝えられる。
【0041】
そして、ポンプ井5に流入して貯留されている雨水は、雨水ポンプ6によって吸い上げられて、ポンプ井5から河川等へ排出される。これにより、雨水がポンプ井5から溢れ出してしまうことを防止することができるようになっている。
【0042】
ところで、このような降雨時における雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7は、以下のようにして、雨水ポンプ運転支援装置2により制御されている。
【0043】
すなわち、降雨検知器15によって降雨の開始が検知されると、雨水ポンプ運転支援装置2のプロセスコントローラ13の積算流入量算出機能31によって、現在の降雨における流入幹線3内の雨水の積算流入量が算出される。この時、積算流入量算出機能31は、降雨検知器15によって降雨の開始が検知された後における、幹線流量計11から送られてくる流入幹線3内の雨水の流量に基づいて、積算流入量を算出する。
【0044】
また、降雨検知器15によって降雨の開始が検知されると、プロセスコントローラ13の最大流入量算出機能33によって、現在の降雨における流入幹線3内の雨水の単位時間当たりの最大流入量が算出される。この時、最大流入量算出機能33は、降雨検知器15によって降雨の開始が検知された後における、幹線流量計11から送られてくる流入幹線3内の雨水の流量に基づいて、現在の降雨における流入幹線3内の雨水の単位時間当たりの最大流入量を算出する。
【0045】
そして、運転実績保存機能35が保持する実績制御情報に基づき、プロセスコントローラ13の制御情報獲得機能37の基準グラフ作成機能41によって、過去の降雨における実績制御情報基準グラフが作成される。また、積算流入量算出機能31により算出された積算流入量及び最大流入量算出機能33により算出された最大流入量に基づいて制御情報獲得機能37の軌跡作成機能43によって、現在の降雨における降雨軌跡が作成される。そして、制御情報獲得機能37の照合機能45によって、作成された雨水ポンプ運転情報基準グラフと降雨軌跡とが照らし合わせられ、現在の降雨に対する排出過程制御情報が求められる。
【0046】
例えば、基準グラフ作成機能41及び軌跡作成機能43によって、図3に示すような実績制御情報基準グラフ及び降雨軌跡が作成されている場合について考えてみる。図3に示す実績制御情報基準グラフにおいて、X軸は積算流入量を示し、Y軸は最大流入量を示し、雨水ポンプの必要運転台数及び流入量調整ゲートの運転操作の有無に対応する各ゾーンが、境界線によって仕切られている。照合機能45によって降雨軌跡の先端位置に対応する実績制御情報基準グラフの情報が求められ、図3に示されるような場合には、現在の降雨に対する雨水ポンプ6の必要運転台数は3台であるという排出過程制御情報が照合機能によって求められる。
【0047】
そして、上記のようにして制御情報獲得機能37により求められられた排出過程制御情報に基づいて、プロセスコントローラ13の制御機能39によって、雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7の運転状態が制御される。例えば、上述した図3に示すような排出過程制御情報が求められた場合には、制御機能39によって3台の雨水ポンプ6が稼動制御されることとなる。
【0048】
なお、雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7の制御を、上述のようにプロセスコントローラ13の制御機能39によって自動的に行う方式の他に、運転員等による手動的に行う方式によっても実現することが可能である。このような運転員等による手動的な方式として、例えば、情報提示装置37を介してプロセスコントローラを制御する方式等が考えられる。従って、制御情報獲得機能37によって求められた雨水ポンプの必要運転台数及び流入量調整ゲートの運転状態に関する排出過程制御情報と、実際の雨水ポンプの稼動運転台数及び流入量調整ゲートの運転状態とは、必ずしも一致しない。
【0049】
一方、上記のようにして制御情報獲得機能37により求められた排出過程制御情報は、情報提示装置19によって、運転支援情報としてガイダンス形式や音声を伴った形式により運転員等に対して提示される。同様にして、運転実績保存機能35の保持する実績制御情報に含まれる任意のデータを、情報提示装置19によって、履歴再生情報として文字表示等によるガイダンス形式や音声を伴った形式により運転員等に対して提示することも可能である。
【0050】
上述のような、排出過程制御情報を求めて運転員等に当該排出過程制御情報を提示するまでの一連の過程は、例えば図4に示されている各ステップ(STEP)に従って行われうる。
【0051】
すなわち、軌跡作成機能43によって現在の降雨における降雨軌跡が描かれる(図4のSTEP−a1)と共に、降雨検知器15によって現在の降雨の終了の有無が検知される(STEP−a2)。そして、現在の降雨が終了が検知されない場合には、降雨軌跡が描かれ、当該降雨軌跡が実績制御情報基準グラフに示されている各ゾーンの境界線を横切った場合には(STEP−a3)、降雨軌跡の先端位置に対応する排出過程制御情報が情報提示装置19において提示される(STEP−a4)。また、プロセスコントローラ13の制御機能39は、降雨軌跡の先端位置に対応する排出過程制御情報に基づいて、雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7を制御する。
【0052】
現在の降雨が継続している間は、上述のようにして、雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7が制御されると共に、情報提示装置19を介して排出過程制御情報や実績制御情報が提供される。一方、降雨検知器15によって降雨の終了が検知されると(STEP−a2)、当該検知結果が、雨水ポンプ運転支援装置2のプロセスコントローラ13へと伝えられる。
【0053】
そして、プロセスコントローラ13は、降雨検知器15から降雨が終了した旨の検知結果が送られてきた場合には、運転実績保存機能35によって、当該現在の降雨に関する流入幹線3内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該現在の降雨における実際の排出過程制御情報と、を反映させた補正を実績制御情報に加えて、当該補正後の実績制御情報を保持する(STEP−a5)。これにより、基準グラフ作成機能41によって作成される実績制御情報基準グラフにおいて、雨水ポンプ6の運転台数に関する情報及び流入量調整ゲート7の運転情報を含む実績制御情報に関する境界線(図3参照)を変更する必要が生じた場合であっても、実績制御情報に対して確実にこの変更が加えられることとなる。
【0054】
以上説明したように、本実施の形態の雨水排出システム1では、過去の実績情報(実績制御情報)に基づいた有効な運転支援情報(排出過程制御情報)を運転員等に提供することができると共に、過去の実績情報(実績制御情報)に基づいた雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7の有効な制御が可能である。このため、降雨の際には、比較的信頼性の高い運転支援情報を提供することができると共に、雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7の比較的信頼性の高い制御が可能となる。
【0055】
また、排出過程制御情報は、幹線流量計11の計測値及び降雨検知器15の検知結果に基づく比較的簡素な算出によって算出されうる。このため、排出過程制御情報を短時間で算出することができると共に、精度良く求めることができる。
【0056】
更に、幹線流量計11が設置されている流入幹線3は、ポンプ井5に流入渠4を介して直接的に接続されており、幹線流量計11をポンプ井5に対して比較的近接した位置で設置することができる。このため、幹線流量計11に対応する機器類を地上等設ける雨水排出システムに比べて、本実施の形態の雨水排出システム1は、ポンプ井5に流入する雨水の積算流入量や最大流入量を精度良く求めることが可能となる。特に、ポンプ井5に対する幹線流量計11の位置を調節することにより、ポンプ井5への雨水流入量の計測精度の調整が可能となる。
【0057】
また、過去の実績情報である実績制御情報は、降雨が終了する毎に、当該降雨に基づく補正が加えられるので、次回の降雨の際には、最新の情報を加味した実績制御情報に基づいて運転支援情報(排出過程制御情報)が算出されうることとなる。このため、運転実績保存機能35は信頼性の高い実績制御情報を常に保持しうることとなり、例えば、プロセスコントローラ13の制御情報獲得機能37によって算出された雨水ポンプ6の運転台数等に関する排出過程制御情報と、実際の排出過程制御情報とが相異する降雨が生じた場合には、当該降雨時の実際の排出過程制御情報が反映された排出過程制御情報に基づいて、次回以降の降雨に対応しうることとなる。
【0058】
また、本実施の形態の雨水排出システム1は、幹線流量計11や降雨検知器15のような比較的小型の機器類によって構成されており、従来技術で用いられていた雨量レーダーのような大規模な設備を必要としない。このため、本実施の形態の雨水排出システム1は、比較的安価に実現されうる。
【0059】
なお、制御機能39によって雨水ポンプ6の運転を制御する際には、各雨水ポンプ6のポンプ駆動源の稼動の有無を調整したり、吐出弁8の開度を調節したりすることにより、各雨水ポンプ6による雨水排出量を制御してもよい。
【0060】
第2の実施の形態
図5及び図6は、本発明に基づく雨水排出システムの第2の実施の形態を示す図である。図5は、雨水排出システムの機能的な関係を示す概略図である。図6は、現在の降雨における雨水のポンプ井への積算流入量を算出する過程の概略を示す説明図である。
【0061】
本実施の形態では、雨水ポンプ運転支援装置2のプロセスコントローラ13は、図5に示すように、雨水ポンプ井流入量演算機能40と、積算流入量算出機能31と、最大流入量算出機能33と、運転実績保存機能35と、制御情報獲得機能37と、制御機能39と、を有しており、幹線流量計11の計測値に基づいて現在の降雨に対する排出過程制御情報を提供することができるようになっている。
【0062】
プロセスコントローラ13の雨水ポンプ井流入量演算機能40は、幹線流量計11の計測値に基づいて、ポンプ井5へ流入する雨水の流入量(ポンプ井流入量)Qpを演算することができるようになっている。具体的には、幹線流量Qsとポンプ井流入量Qpとの関係を関数fによって表した、Qp=f(Qs)、という関係式に基づいて、幹線流量Qsからポンプ井流入量Qpを演算するようになっている。
【0063】
この関数fは、過去の幹線流量Qs及びポンプ井流入量Qpのデータを用いて統計的に処理することにより求めた関数が用いられうるようになっている。通常は、関数式の形を決めて、実際のデータから誤差が最小となるような係数を決める方法を用いることができる。これにより、幹線流量計11とポンプ井5との間において流入幹線3内に流入した雨水(横流入)の分をも考慮した、ポンプ井流入量Qpを演算することが可能となる。
【0064】
プロセスコントローラ13の積算流入量算出機能31は、雨水ポンプ井流入量演算機能40を介して送られてくる、ポンプ井流入量Qpと、降雨検知器15による地上における降雨の開始及び終了に関する検知結果と、に基づいて、現在の降雨における雨水のポンプ井5への積算流入量を算出するようになっている。
【0065】
プロセスコントローラ13の最大流入量算出機能33は、雨水ポンプ井流入量演算機能40を介して送られてくる、ポンプ井流入量Qpと、降雨検知器15による地上における降雨の開始及び終了に関する検知結果と、に基づいて、現在の降雨における雨水のポンプ井5への単位時間当たりの最大流入量を算出するようになっている。
【0066】
プロセスコントローラ13の運転実績保存機能35は、過去の降雨における雨水のポンプ井5への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させた実績制御情報を保持するようになっている。
【0067】
また、当該運転実績保存機能35は、降雨検知器15によって現在の降雨の終了が検知された際に、当該現在の降雨に関する雨水のポンプ井5への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該現在の降雨における実際の排出過程制御情報と、を反映させた補正を実績制御情報に加えて、当該補正後の実績制御情報を保持するようになっている。
【0068】
なお、運転実績保存機能35が保持する実績制御情報は、ポンプ運転情報と、ゲート運転情報と、を含んだ情報である。ここでいうポンプ運転情報とは、過去の降雨における雨水のポンプ井5への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における雨水ポンプ6の運転台数に関する情報と、を対応させた情報である。また、ゲート運転情報とは、過去の降雨における雨水のポンプ井5への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における流入量調整ゲート7に関する情報と、を対応させた情報である。
【0069】
プロセスコントローラ13の制御情報獲得機能37は、基準グラフ作成機能41と軌跡作成機能43と照合機能45とを有しており、積算流入量算出機能31の算出した現在の降雨における積算流入量と、最大流入量算出機能33の算出した現在の降雨における最大流入量と、運転情報データ保持機能の保持する実績制御情報と、に基づいて、現在の降雨に対する排出過程制御情報を求めることができるようになっている。
【0070】
制御情報獲得機能37の有する基準グラフ作成機能41は、運転実績保存機能35が保持する実績制御情報に基づいて、過去の降雨における雨水のポンプ井5への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させた実績制御情報基準グラフを作成するようになっている。
【0071】
具体的には、過去の降雨における雨水のポンプ井5への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させたものを、実績制御情報に含まれる過去の情報に基づいてグラフ上にプロットする。そして、このようにしてプロットされたグラフにおいて、過去の降雨における雨水のポンプ井5への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させたゾーンを作成して、当該グラフを実績制御情報基準グラフとするようになっている。
【0072】
制御情報獲得機能37の有する軌跡作成機能43は、積算流入量算出機能31が算出した現在の降雨における雨水のポンプ井5への積算流入量と、最大流入量算出機能33が算出した現在の降雨における雨水のポンプ井5への最大流入量と、に基づいて、現在の降雨に関する雨水のポンプ井5への積算流入量と単位時間当たりの最大流入量とを対応させた降雨開始時からの降雨軌跡を作成するようになっている。
【0073】
制御情報獲得機能37の有する照合機能45は、基準グラフ作成機能41によって作成された雨水ポンプ運転情報基準グラフと、軌跡作成機能43によって作成された降雨軌跡と、を照らし合わせて、現在の降雨に対する排出過程制御情報を求めるようになっている。
【0074】
本実施の形態における雨水排出システムの他の構成は、図1乃至図4に示されている第1の実施の形態における構成と略同一である。第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0075】
本実施の形態では、降雨時における雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7は、以下のようにして、雨水ポンプ運転支援装置2により制御されている。
【0076】
すなわち、降雨検知器15によって降雨の開始が検知されると、雨水ポンプ運転支援装置2のプロセスコントローラ13の雨水ポンプ井流入量演算機能40によって、ポンプ井5へ流入する雨水の流入量(ポンプ井流入量)Qpが演算される。この時、雨水ポンプ井流入量演算機能40は、図6に示すように、幹線流量計11の計測値と、降雨検知器15による地上における降雨の開始及び終了に関する検知結果と、に基づき、Qp=f(Qs)、という関係式を用いて、ポンプ井5へ流入する雨水の流入量(ポンプ井流入量)Qpを演算する。
【0077】
そして、ポンプ井流入量演算機能40の演算したポンプ井流入量Qpに基づき、プロセスコントローラ13の積算流入量算出機能31によって、現在の降雨における流入幹線3内の雨水の積算流入量が算出される。この時、積算流入量算出機能31は、降雨検知器15によって降雨の開始が検知された後における、幹線流量計11から送られてくる雨水のポンプ井5への流量(ポンプ井流入量Qp)に基づいて、積算流入量を算出する。
【0078】
また、降雨検知器15によって降雨の開始が検知されると、プロセスコントローラ13の最大流入量算出機能33によって、現在の降雨における雨水のポンプ井5への単位時間当たりの最大流入量が算出される。この時、最大流入量算出機能33は、降雨検知器15によって降雨の開始が検知された後における、雨水ポンプ井流入量演算機能40から送られてくる雨水のポンプ井5への流量(ポンプ井流入量Qp)に基づいて、現在の降雨における雨水のポンプ井5への単位時間当たりの最大流入量を算出する。
【0079】
そして、運転実績保存機能35が保持する実績制御情報に基づき、プロセスコントローラ13の制御情報獲得機能37の基準グラフ作成機能41によって、過去の降雨における実績制御情報基準グラフが作成される。また、積算流入量算出機能31により算出された積算流入量及び最大流入量算出機能33により算出された最大流入量に基づいて制御情報獲得機能37の軌跡作成機能43によって、現在の降雨における降雨軌跡が作成される。そして、制御情報獲得機能37の照合機能45によって、作成された雨水ポンプ運転情報基準グラフと降雨軌跡とが照らし合わせられ、現在の降雨に対する排出過程制御情報が求められる。
【0080】
そして、上記のようにして制御情報獲得機能37により求められられた排出過程制御情報に基づいて、プロセスコントローラ13の制御機能39によって、雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7の運転状態が制御される。
【0081】
一方、上記のようにして制御情報獲得機能37により求められた排出過程制御情報は、情報提示装置19によって、運転支援情報としてガイダンス形式や音声を伴った形式により運転員等に対して提示される。同様にして、運転実績保存機能35の保持する実績制御情報に含まれる任意のデータを、情報提示装置19によって、履歴再生情報として文字表示等によるガイダンス形式や音声を伴った形式により運転員等に対して提示することも可能である。
【0082】
以上説明したように、本実施の形態の雨水排出システム1においても、過去の実績情報(実績制御情報)に基づいた有効な運転支援情報(排出過程制御情報)を運転員等に提供することができると共に、過去の実績情報(実績制御情報)に基づいた雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7の有効な制御が可能である。このため、降雨の際には、比較的信頼性の高い運転支援情報を提供することができると共に、雨水ポンプ6及び流入量調整ゲート7の比較的信頼性の高い制御が可能となる。
【0083】
次に本実施の形態の一変形例について説明する。
【0084】
プロセスコントローラ13の制御情報獲得機能37の基準グラフ作成機能41は、作成した実績制御情報基準グラフを記憶することも可能である。この場合、照合機能45は、基準グラフ作成機能41が記憶している実績制御情報基準グラフに基づいて排出過程制御情報を求めるようになっている。
【0085】
そして、図7のフローチャート図に示すように、現在の降雨が終了した旨の検知結果が降雨検知器15からプロセスコントローラ13へ送られた場合には、制御情報獲得機能37は、当該現在の降雨に関する補正を基準グラフ作成機能41の記憶する実績制御情報基準グラフ加えるようになっている。すなわち、降雨検知器15によって現在の降雨が終了したか否かが検知され(図7のSTEP−b1)、現在の降雨が終了した旨が検知された場合には、基準グラフ作成機能41によって当該現在の降雨の情報を実績制御情報基準グラフにプロットする(STEP−b2)。そして、当該現在の降雨に対応するプロットによって、実績制御情報基準グラフの各ゾーンの境界線を変更する必要があるか否かが基準グラフ作成機能41によって判断され(STEP−b3)、変更が必要であると判断された場合には境界線が変更される(STEP−b4)。これにより、基準グラフ作成機能41の記憶する実績制御情報基準グラフは、最新の情報が考慮された補正が加えられたものとなる。そして、上述の実施の形態と同様にして、運転実績保存機能35の記憶する実績制御情報にも補正が加えられるようになっている(STEP−b5)。
【0086】
なお、上述の本実施の形態及びその変形例では、図3に示すようなグラフ状のデータが用いられているが、本件発明はこれに限定されるものではない。例えば、数値データの状態で、過去の降雨における各種データ(情報)と、現在の降雨における各種データ(情報)と、を照合して、雨水ポンプ6の必要運転台数や流入量調整ゲート7の運転状態に関する排出過程制御情報を得ることも、本件発明によれば可能である。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラの各機能によって、幹線流量計の計測値に基づき現在の降雨に対する排出過程制御情報が、比較的簡便に精度良く求められる。このため、このようにして求められる排出過程制御情報は、ポンプ井に流入する雨水を、雨水ポンプによってポンプ井から河川等へ効率的に排出させるために有用な情報として活用されうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の雨水排出システムの全体構成を示す概略図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の雨水排出システムの機能的な関係を示す概略図である。
【図3】過去の降雨に基づく実績制御情報基準グラフと、現在の降雨に基づく降雨軌跡と、を示す図である。X軸は積算流入量を示し、Y軸は最大流入量を示し、雨水ポンプの必要運転台数及び流入量調整ゲートの運転操作の有無に対応する各ゾーンが、境界線によって仕切られている。
【図4】雨水ポンプの運転台数等に関する排出過程制御情報を算出する過程の概略を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の雨水排出システムの機能的な関係を示す概略図である。
【図6】現在の降雨における雨水のポンプ井への積算流入量を算出する過程の概略を示す説明図である。
【図7】一実施の形態の変形例において、実績制御情報基準グラフに補正を加える過程を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 雨水排出システム
3 流入幹線
4 流入渠
5 ポンプ井
6 雨水ポンプ
7 流入量調整ゲート
8 吐出弁
2 雨水ポンプ運転支援装置
11 幹線流量計
13 プロセスコントローラ
15 降雨検知器
17 伝送路
19 情報提示装置
21 雨水ポンプ運転状態信号
23 ゲート運転状態信号
25 降雨量信号
27 流量信号
31 積算流入量算出機能
33 最大流入量算出機能
35 運転実績保存機能
37 制御情報獲得機能
39 制御機能
41 基準グラフ作成機能
43 軌跡作成機能
45 照合機能
Claims (18)
- 流入幹線を経てポンプ井に流入した雨水を雨水ポンプによってポンプ井から排出する際の雨水ポンプの制御情報を含む排出過程制御情報を提供することができる雨水ポンプ運転支援装置であって、
流入幹線内の雨水の流量を計測する幹線流量計と、
幹線流量計に接続され、幹線流量計の計測値に基づいて現在の降雨に対する排出過程制御情報を提供するプロセスコントローラと、を備え、
プロセスコントローラは、
幹線流量計の計測値に基づいて、現在の降雨における流入幹線内の雨水の積算流入量を算出する積算流入量算出機能と、
幹線流量計の計測値に基づいて、現在の降雨における流入幹線内の雨水の単位時間当たりの最大流入量を算出する最大流入量算出機能と、
過去の降雨における流入幹線内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させた実績制御情報を保持する運転実績保存機能と、
積算流入量算出機能が算出した現在の降雨における積算流入量と、最大流入量算出機能が算出した現在の降雨における最大流入量と、運転情報データ保持機能が保持する実績制御情報と、に基づいて、現在の降雨に対する排出過程制御情報を求めることができる制御情報獲得機能と、
を有することを特徴とする雨水ポンプ運転支援装置。 - プロセスコントローラの制御情報獲得機能は、
運転実績保存機能が保持する実績制御情報に基づいて、過去の降雨における流入幹線内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させた実績制御情報基準グラフを作成する基準グラフ作成機能と、
積算流入量算出機能が算出した現在の降雨における流入幹線内の雨水の積算流入量と、最大流入量算出機能が算出した現在の降雨における流入幹線内の雨水の最大流入量と、に基づいて、現在の降雨に関する流入幹線内の雨水の積算流入量と単位時間当たりの最大流入量とを対応させた降雨軌跡を作成する軌跡作成機能と、
基準グラフ作成機能によって作成された実績制御情報基準グラフと、軌跡作成機能によって作成された降雨軌跡と、を照らし合わせて、現在の降雨に対する排出過程制御情報を求めるデータ照合機能と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - プロセスコントローラに接続され、地上における降雨の開始及び終了を検知する降雨検知器を更に備えた雨水ポンプ運転支援装置であって、
プロセスコントローラの積算流入量算出機能は、降雨検知器による地上における降雨の開始及び終了に関する検知結果に基づいて、現在の降雨に関する流入幹線内の雨水の積算流入量を算出し、
プロセスコントローラの最大流入量算出機能は、降雨検知器による地上における降雨の開始及び終了に関する検知結果に基づいて、現在の降雨に関する流入幹線内の雨水の単位時間当たりの最大流入量を算出する
ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - プロセスコントローラの運転実績保存機能は、降雨検知器によって現在の降雨の終了が検知された際に、当該現在の降雨に関する流入幹線内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該現在の降雨における実際の排出過程制御情報と、を反映させた補正を実績制御情報に加えて、当該補正後の実績制御情報を保持する
ことを特徴とする請求項3に記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - プロセスコントローラの運転実績保存機能が保持する実績制御情報は、過去の降雨における流入幹線内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における雨水ポンプの運転台数に関する情報と、を対応させたポンプ運転情報を含み、
プロセスコントローラの制御情報獲得機能は、雨水ポンプの必要運転台数に関する情報を含む排出過程制御情報を求める
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - 流入幹線とポンプ井との間には、流入幹線からポンプ井に流入する雨水の流量を調整する流入量調整ゲートが更に設けられており、
プロセスコントローラの運転実績保存機能が保持する実績制御情報は、過去の降雨における流入幹線内の雨水の積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における流入量調整ゲートに関する情報と、を対応させたゲート運転情報を含み、
プロセスコントローラの制御情報獲得機能が提供する排出過程制御情報は、流入量調整ゲートの運転状態に関する情報を含む
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - 流入幹線を経てポンプ井に流入した雨水を雨水ポンプによってポンプ井から排出する際の雨水ポンプの制御情報を含む排出過程制御情報を提供することができる雨水ポンプ運転支援装置であって、
流入幹線内の雨水の流量を計測する幹線流量計と、
幹線流量計に接続され、幹線流量計の計測値に基づいて現在の降雨に対する排出過程制御情報を提供するプロセスコントローラと、を備え、
プロセスコントローラは、
幹線流量計の計測値に基づいて、現在の降雨における雨水のポンプ井への流入量を演算する雨水ポンプ井流入量演算機能と、
雨水ポンプ井流入量演算機能の演算値に基づいて、現在の降雨における雨水のポンプ井への積算流入量を算出する積算流入量算出機能と、
雨水ポンプ井流入量演算機能の演算値に基づいて、現在の降雨における雨水のポンプ井への単位時間当たりの最大流入量を算出する最大流入量算出機能と、
過去の降雨における雨水のポンプ井への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させた実績制御情報を保持する運転実績保存機能と、
積算流入量算出機能が算出した現在の降雨における積算流入量と、最大流入量算出機能が算出した現在の降雨における最大流入量と、運転情報データ保持機能が保持する実績制御情報と、に基づいて、現在の降雨に対する排出過程制御情報を求めることができる制御情報獲得機能と、
を有することを特徴とする雨水ポンプ運転支援装置。 - プロセスコントローラの制御情報獲得機能は、
運転実績保存機能が保持する実績制御情報に基づいて、過去の降雨における雨水のポンプ井への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における排出過程制御情報と、を対応させた実績制御情報基準グラフを作成する基準グラフ作成機能と、
積算流入量算出機能が算出した現在の降雨における雨水のポンプ井への積算流入量と、最大流入量算出機能が算出した現在の降雨における雨水のポンプ井への最大流入量と、に基づいて、現在の降雨に関する雨水のポンプ井への積算流入量と単位時間当たりの最大流入量とを対応させた降雨軌跡を作成する軌跡作成機能と、
基準グラフ作成機能によって作成された実績制御情報基準グラフと、軌跡作成機能によって作成された降雨軌跡と、を照らし合わせて、現在の降雨に対する排出過程制御情報を求めるデータ照合機能と、
を有することを特徴とする請求項7に記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - プロセスコントローラに接続され、地上における降雨の開始及び終了を検知する降雨検知器を更に備えた雨水ポンプ運転支援装置であって、
プロセスコントローラの積算流入量算出機能は、降雨検知器による地上における降雨の開始及び終了に関する検知結果に基づいて、現在の降雨における雨水のポンプ井への積算流入量を算出し、
プロセスコントローラの最大流入量算出機能は、降雨検知器による地上における降雨の開始及び終了に関する検知結果に基づいて、現在の降雨における雨水のポンプ井への単位時間当たりの最大流入量を算出する
ことを特徴とする請求項7又は8のいずれかに記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - プロセスコントローラの運転実績保存機能は、降雨検知器によって現在の降雨の終了が検知された際に、当該現在の降雨に関する雨水のポンプ井への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該現在の降雨における実際の排出過程制御情報と、を反映させた補正を実績制御情報に加えて、当該補正後の実績制御情報を保持する
ことを特徴とする請求項9に記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - プロセスコントローラの運転実績保存機能が保持する実績制御情報は、過去の降雨における雨水のポンプ井への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における雨水ポンプの運転台数に関する情報と、を対応させたポンプ運転情報を含み、
プロセスコントローラの制御情報獲得機能は、雨水ポンプの必要運転台数に関する情報を含む排出過程制御情報を求める
ことを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - 流入幹線とポンプ井との間には、流入幹線からポンプ井に流入する雨水の流量を調整する流入量調整ゲートが更に設けられており、
プロセスコントローラの運転実績保存機能が保持する実績制御情報は、過去の降雨における雨水のポンプ井への積算流入量及び単位時間当たりの最大流入量と、当該過去の降雨における流入量調整ゲートに関する情報と、を対応させたゲート運転情報を含み、
プロセスコントローラの制御情報獲得機能が提供する排出過程制御情報は、流入量調整ゲートの運転状態に関する情報を含む
ことを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - プロセスコントローラに接続され、プロセスコントローラの制御情報獲得機能によって求められた排出過程制御情報を提示する機能を有する情報提示装置を更に備えている
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - 情報提示装置は、プロセスコントローラの運転実績保存機能の保持する実績制御情報を提示することができる機能を更に有する
ことを特徴とする請求項13に記載の雨水ポンプ運転支援装置。 - 情報提示装置は、ガイダンス形式によって情報を提示することを特徴とする請求項13又は14のいずれかに記載の雨水ポンプ運転支援装置。
- 情報提示装置は、音声を伴った形式によって情報を提示することを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の雨水ポンプ運転支援装置。
- 地上へ降雨した雨水を集水する流入幹線と、
流入幹線からの雨水を貯留するポンプ井と、
請求項1乃至16のうちいずれか1項に記載の雨水ポンプ運転支援装置と、
雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラに接続され、ポンプ井から雨水を排出することができる1以上の雨水ポンプと、を備え、
雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラは、ポンプ制御情報獲得機能の求めた現在の降雨に対する排出過程制御情報に基づいて雨水ポンプを制御する制御機能を更に有している
ことを特徴とする雨水排出システム。 - 地上へ降雨した雨水を集水する流入幹線と、
流入幹線からの雨水を貯留するポンプ井と、
請求項6又は12のうちいずれか1項に記載の雨水ポンプ運転支援装置と、
雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラに接続され、ポンプ井から雨水を排出することができる1以上の雨水ポンプと、
雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラに接続されると共に、流入幹線とポンプ井との間に設けられ、流入幹線からポンプ井に流入する雨水の流量を調整する流入量調整ゲートと、を備え、
雨水ポンプ運転支援装置のプロセスコントローラは、ポンプ制御情報獲得機能の求めた現在の降雨に対する排出過程制御情報に基づいて、雨水ポンプ及び流入量調整ゲートのうち少なくともいずれか一方を制御する制御機能を更に有している
ことを特徴とする雨水排出システム。
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