JP4193928B2 - 自走式門型クレーンの走行制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテナヤード等で使用されるラバータイヤ式門型クレーン等の自走式門型クレーンの走行制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンテナヤード等でコンテナを移動する装置としては、移動型タワークレーン、トランスファー・クレーン、ストラドル・キャリヤ、ヤード・トラクラ、ヤード・トレーラ等があるが、その一つのトランスファー・クレーンは、移動能力より物上げ能力に優れたものが必要とされ、主としてラバータイヤ式門型クレーン(トランステーナ)と呼ばれる、走行用車輪にラバータイヤを装着してコンテナを荷役する自走式門型クレーンが用いられている。
【0003】
この自走式門型クレーンは、特開昭59−167717号公報等でも紹介されているが、コンテナヤード等で船からコンテナクレーンで陸揚げされてトレーラで運ばれてきたコンテナを、吊り上げて運搬してヤード上に積み上げる装置である。
【0004】
そして、図1に示すように、この自走式門型クレーン1は、主走行方向(x方向)と直角の横方向(y方向)に走行するトロリ3にコンテナ10を昇降するための吊り上げ装置2が備えられている。このトロリ3が、主走行方向xと直角の横方向yに走行するためのレール4aを設けた梁(横桁)4とこの梁4を支える脚部5と、この脚部5を支えるトラック6とから構成されている。
【0005】
この梁4と両脚部5、5とで門型を形成し、脚部5のトラック6にはラバータイヤ7aが装着された走行用車輪7が配置されており、この走行用車輪7の駆動輪を左右個別の走行モータ8で回転駆動することにより移動し、旋回(ステアリング)操作は、両側に配置されている走行用車輪7に走行速度差、即ち回転数の差を与えることにより行っている。
【0006】
そして、従来の自走式門型クレーンの走行制御システムでは、クレーンの走行路上に磁気基準点や磁気基準線、誘導線、白線等で形成される位置指標を設置し、この位置指標を磁気センサ列等で形成される位置指標検出装置によって検出して、走行位置、特に左右方向の位置検出を行っている。
【0007】
この位置情報に基づいて走行コースとの左右のずれ量である走行ずれ量(機体左右偏差)等を算出し、この走行ずれ量をゼロにすべく作成した走行用制御信号によって、クレーンの走行モータの回転数を制御して、両側の走行用車輪に走行速度差を与えながら、直進走行制御を行っている。
【0008】
また、ジャイロコンパスにより目標の走行方向Xに対する走行方向ずれ角度θを検出し、この走行方向ずれ角度θも利用しながら直進走行制御を行っている走行制御システムもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術の走行制御システムにおいては、自走式門型クレーンの走行路上に磁気基準点等の何らかの位置指標を設置して、この位置指標をセンサによって検出し、位置情報を得ているため、走行コースを示す位置指標を走行路に設置する必要がある。そのため、コンテナヤードのように作業領域が広い場合には、この位置指標の設置と保守に多大な手間とコストがかかるという問題がある。
【0010】
また、この走行コースを示す磁気基準点等の位置指標が、走行路の経年変化によって破損または剥離したり、経年変化によって発生した走行路の凹凸に位置指標検出用のセンサが衝突して破損したり、凹凸の走行路を走行するクレーンの振動によって位置指標検出用のセンサが破損したりする等の問題もある。
【0011】
その上、コンテナヤードで使用される自走式門型クレーンで、コンテナを荷役する際には、自走式門型クレーンの下部の位置ではなく、コンテナ用吊具であるスプレッダが懸架されているトロリの位置を正確に決める必要がある。しかし、クレーンの撓みの影響やクレーンの製作精度の影響があるため、クレーンの下部における位置を精度よく決めても、トロリの位置では誤差を生じるので、走行路に対するトロリの位置制御を精度良くすることができないという問題がある。
【0012】
つまり、この自走式門型クレーンでは左右の脚部間のスパンが約20mにも及ぶものがあって、大きな構造物であるため自重による撓みや製作による歪み等も比較的大きく、また、全体としては比較的剛性が低く柔らかい構造をしているため撓み易い。そのため、走行路に近い下部の特定位置における位置検出の精度や走行コースに沿うための走行制御の精度が高くても、コンテナを吊り上げたり、吊り下げたりするトロリの走行路に対する位置を精度良く求めることができない。
【0013】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、コンテナヤード等で使用する自走式門型クレーンにおいて、クレーンの走行路に磁気基準点等の走行コースを示す位置指標を設置する必要がなく、熟練オペレータにしかできなかった、安定した直進走行制御等を自動で行うことができる自走式門型クレーンの走行制御システムを提供することにある。
【0014】
【問題を解決するための手段】
そして、参考及び上記の目的を達成するための本発明の自走式門型クレーンの走行制御システムは、次のように構成される。
【0015】
1)人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する位置検出装置を備えた自走式門型クレーンの走行制御システムであって、主走行方向に対して右側部位または左側部位に第1の位置検出装置を配置し、該第1の位置検出装置から得られる位置情報により、自走式門型クレーンの走行モータの回転数を制御して、直進走行制御を行うように構成される。
【0016】
この位置検出装置は、GPS(Global Positioning System )やDGPS(Differential GPS)等の人工衛星が発信する電波を受信して自己の位置を検出する装置であり、近年様々な測位方式の発展により、測位精度が飛躍的に向上してきている。また、この主走行方向とは、通常走行する方向即ち前後方向であり、図1に示すx方向のことである。そして、直進走行制御とは、この主走行方向において、予め設定された走行コースからのずれがゼロになるような走行を行う制御のことをいう。
【0017】
この構成によれば、人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する位置検出装置によって、位置を検出するので、磁気基準点等の走行コースを示す位置指標を走行路に設置する必要がなくなる。そのため、走行ラインの配設及び保守の手間やコストを削減できる。
【0018】
また、走行コースの変更が容易で、プログラム上の操作により、自由に走行経路を設定できる。
【0019】
2)そして、上記の自走式門型クレーンの走行制御システムにおいて、前記第1の位置検出装置から得られる位置情報により、前記直進走行制御に加えて、横方向直進走行制御又は定位置停止制御の少なくとも一つの制御を行うように構成される。
【0020】
この横方向直進走行制御とは、主走行方向と直角の方向即ち左右方向(図1に示すy方向)における直進走行制御のことをいう。この横方向直進走行は走行車輪を横方向に向けて移動する場合の制御である。また、定位置停止制御とは、所定の位置に停止する制御のことをいう。
【0021】
この構成によれば、コンテナの移動に関係する直進走行制御以外にも、コンテナを吊り上げたり、吊り下げたりする荷役に直接関係する横方向直進走行制御や定位置停止制御を自動で行うことができるので、クレーンによる荷役作業を安全にかつ効率的に行うことができる。
【0022】
しかも、位置検出装置は、そのアンテナが人工衛星からの電波を捉えられるクレーンの上側の部位に設置されるので、吊具であるスプレッダが懸架されているトロリの位置に近くなるため、クレーンの撓みやクレーンの製作誤差の影響を少なくすることができ、トロリの位置を高い精度で検出できる。そのため、クレーンの荷役を安全に、効率的に行う上で重要となる正確な位置決めを行うことができる。
【0023】
3)更に、上記の自走式門型クレーンの走行制御システムにおいて、前記第1の位置検出装置から得られる姿勢角情報により、前記直進走行制御に加えて、定姿勢角停止制御を行うように構成される。
【0024】
この定位置停止制御とは、所定の位置に停止する制御のことをいい、定姿勢角停止制御とは、所定の姿勢角(走行コースの方向に対するクレーンの前後方向又は横方向の角度)で停止する制御のことをいう。
【0025】
この構成によれば、位置検出装置の自己の位置情報によって制御するのみでなく、位置検出装置によって得られる方角情報(姿勢角情報)も使用するので、従来技術で使用していた高価なジャイロ等の角度検出手段が不要となる。
【0026】
4)または、上記のラバータイヤ式門型クレーンの直進走行制御システムにおいて、自走式門型クレーンの主走行方向に対して前記第1の位置検出装置の反対側の部位にも、人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する第2の位置検出装置を設置し、2個の位置検出装置から得られる位置情報により、前記直進走行制御に加えて、横方向直進走行制御と定位置停止制御と定姿勢角停止制御のうちの少なくとも一つの制御を行うように構成される。
【0027】
この構成によれば、第1の位置検出装置の反対側にも、第2の位置検出装置があるので、横方向に走行する時でも、精密な走行制御を行うことができる。
【0028】
また、横方向直進走行制御や定位置停止制御や定姿勢角停止制御を自動で行うことができるので、クレーンによる荷役作業を安全にかつ効率的に行うことができる。
【0029】
5)あるいは、前記の自走式門型クレーンの走行制御システムにおいて、自走式門型クレーンの主走行方向に対して対して前記第1の位置検出装置の反対側の部位に、自走式門型クレーンの走行路に配設した位置指標を検出する位置指標検出装置を配置し、前記位置検出装置から得られる位置情報と、前記位置指標検出装置から得られる位置情報とにより、前記直進走行制御に加えて、横方向直進走行制御と定位置停止制御と定姿勢角停止制御のうちの少なくとも一つの制御を行うように構成する。
【0030】
この構成によれば、位置検出装置と位置指標検出装置を組み合わせることによって、位置検出装置が誤動作した場合にクレーンが走行コースを逸脱することを防止できる。例えば、位置指標として磁気基準点を3mおきに走行路に設置し、位置指標検出装置である磁気センサが常にその上を通過するようにすると、位置検出装置が誤動作によってクレーンが走行コースを逸脱した場合には磁気センサが磁気基準点を検出できなくなるため、異常を検出することができ、安全にクレーンを運用できる。
【0031】
6)また、他の参考の自走式門型クレーンの走行制御システムは、人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する位置検出装置を備えた自走式門型クレーンの走行制御システムであって、主走行方向に対して自走式門型クレーンの中心位置に前記位置検出装置を配置し、該位置検出装置から得られる位置情報と姿勢角情報により、直進走行制御とに加えて、横方向直進走行制御と定位置停止制御と定姿勢角停止制御のうちの少なくとも一つの制御を行うように構成される。
【0032】
この構成によれば、走行方向に対して中心に位置検出装置を設置することにより、特に横方向直進走行制御等の横方向に関する走行及び停止制御を精度よく行うことができる。
【0033】
つまり、クレーンの主走行方向に対して端部(右側部位や左側部位等)に位置検出装置を設置した場合には、横方向の走行において、位置検出装置が設置されている側を前にして走行する時には精密な制御が比較的容易にできるが、その反対方向に走行する時には、クレーンの自重による撓みや製作時の歪み等の影響により精密な制御が困難になるが、この問題を解決できる。
【0034】
7)そして、本発明の自走式門型クレーンの走行制御システムは、人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する位置検出装置を備え、主走行方向と交差する方向に移動するトロリを有する自走式門型クレーンの走行制御システムであって、前記トロリ上に前記位置検出装置を配置し、該位置検出装置から得られる位置情報により、前記トロリの位置検出を行うと共に、自走式門型クレーンの走行モータの回転数を制御して、直進走行制御に加えて、横方向直進走行時はトロリを進行方向前方に移動させてから横方向直進走行する直角方向直進制御を行なうように構成される。更には、自走式門型クレーンの前記走行モータの回転数を制御して、自走式門型クレーンの停止時は前記トロリの位置を荷役するコンテナの中心位置に合わせて停止する定位置停止制御と定姿勢角停止制御を行うように構成される。
【0035】
この構成によれば、コンテナ用吊具であるスプレッダが懸架されているトロリ上に位置検出装置を搭載しているので、トロリの位置と位置検出装置との間の相対位置の検出に際して生じるクレーンの撓みやクレーンの製作誤差の影響を排除できる。そのため、トロリ位置を実際の荷役に必要なコンテナの吊り上げ、吊り下げ位置に精密に合わせることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明に係る自走式門型クレーンの走行制御システムの参考及び実施の形態についてラバータイヤ式門型クレーンを例にして説明する。なお、ここでは走行路12における座標系をX−Y座標系とし、クレーン1に固定した座標系をx−y座標系としている。
【0037】
最初に、この自走式門型クレーン(ラバータイヤ式門型クレーン)の構成について説明する。
【0038】
図1に示すように、この自走式門型クレーン1は、梁(横桁)4と、この梁4を支える脚部5と、この脚部5を支えるトラック6とから構成されており、この梁4と両脚部5、5とで門型を形成している。
【0039】
そして、この梁4には、トロリ3が走行するためのレール4aが設けられ、トロリ3にはコンテナ10を昇降するための吊り上げ装置(スプレッダ)2が備えられており、また、脚部5のトラック6にはラバータイヤ7aが装着された走行用車輪7が配置され、この走行用車輪7の駆動輪を左右個別の走行モータ8で回転駆動することにより移動し、旋回(ステアリング)操作は、両側に配置されている走行用車輪7に走行速度差、即ち回転数の差を与えることにより行っている。
【0040】
この自走式門型クレーン1の走行制御装置は、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)等で形成され、人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する位置検出装置21から、位置情報や方角情報(姿勢角情報)を入力し、所定の走行コースや所定の停止位置や所定の停止姿勢からのずれ量及び姿勢角のずれ角度を算出して、このずれ量及びずれ角度がゼロになるように、左右や前後の走行モータ8の回転数を制御する。
【0041】
この位置検出装置21は、GPS(Global Positioning System )の人工衛星が発信する電波を受信して自己の位置を検出する装置であるが、単独測位方式だけでなく、DGPS(Differential GPS)方式や干渉測位方式等の相対測位方式等の測位方法の発展により、干渉測位方式のキネマティック測位等の相対測位方式では測定誤差が20mm〜30mm程度になるまで測位精度が向上しており、また、方角情報も得られるようになっている。
【0042】
〔第1の参考の形態〕
図2及び図3に示す第1の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムにおいては、人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する第1の位置検出装置21を、主走行方向(x方向)に対して右側部位または左側部位(図1〜図3では右側部位)に配置し、この第1の位置検出装置21から得られる位置情報により、自走式門型クレーン1の左右の走行モータ8の回転数を制御して、直進走行制御を行う。
【0043】
この位置検出装置21は、人工衛星によって発せられた電波によってX方向、Y方向の位置情報(X1,Y1)を検出する。このX方向とはクレーン1の主走行方向(x方向)に対する、走行路12上に設けられた走行コースの方向であり、Y方向とは、このX方向と直角の方向である。
【0044】
そして、図2に示す走行コース(X方向)への直進走行制御においては、この位置情報(X1,Y1)から、走行コース(Y=Y0)からの偏差量(ΔY=Y1−Y0)をゼロにするように、左右の走行モータ8の回転数を別々に制御する。この制御により、所定の走行コース上を直進走行する。
【0045】
また、図3に示す走行コース(Y方向)への横方向直進走行制御においては、走行用車輪7を90度回転させた状態で、横方向(y方向)に走行する。この場合に、走行コース(X=X0)からの偏差量(ΔX=X1−X0)をゼロにするように、クレーン1の前後の走行モータ8の回転数を別々に制御する。この制御により、横方向の所定の走行コース(Y方向)上を直進走行する。
【0046】
そして、直進走行及び横方向直進走行において定位置に停止するための定位置停止制御では、荷役するクレーン1の走行目的位置、例えば、荷役対象のコンテナ10の中心等の所定の位置(Xs,Ys)に、クレーン1の特定の部位の位置(xp,xp)を合わせて停止できるように、左右や前後の走行モータ8の回転数を制御しながら停止する。この制御によって、クレーン1の特定の部位の位置(xp,xp)が、走行路上の所定の位置(Xs,Ys)の直上になるように停止できる。
【0047】
この特定の部位の位置(xp,xp)をトロリ3の吊り上げ装置2の位置(Xp,Yp)とすれば、荷役するコンテナ10の上に吊り上げ装置2が来るように自動的に停止させることができる。
【0048】
更に、位置検出装置21から得られる方角情報から算出される姿勢角情報により、走行コースの方向に対するクレーン1の前後方向(x方向)又は横方向(y方向)の角度を所定の角度(所定の姿勢角)にする定姿勢角停止制御を行うように構成する。この定姿勢角停止制御では、直進走行制御においては走行コースの方向(X方向)にクレーン1の前後方向(x方向)を一致させる場合が多い。
〔第2の参考の形態〕
図4及び図5に示す第2の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムは、第1の参考の形態の構成に加えて、クレーン1の主走行方向(x方向)に対して第1の位置検出装置21の反対側の部位にも、人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する第2の位置検出装置22を設置する。
【0049】
この構成では、第1の参考の形態と同様に、第1の位置検出装置21により、直進走行制御、横方向直進走行制御、定位置停止制御を行うように構成し、定姿勢停止制御においてのみ、左右両側部位の位置検出装置21、22を姿勢角の修正の目的で使用する。
【0050】
つまり、クレーン1は剛性が低いため、第1の位置検出装置21だけを用いた場合には、走行コースの方向(X方向)に対してクレーン1の前後方向(x方向)を高精度で平行に停止させることが困難であるので、第1の位置検出装置21と第2の位置検出装置22の両方で検出したX座標位置Xm1,Xm2と、それぞれに対応する停止位置X01,X02との差がそれぞれゼロとなるようにクレーン1の左右の走行モータ8を制御し、クレーン1を走行コースに対して平行に停止させる。
【0051】
この所定の姿勢角での停止は、走行停止後にクレーン1がコンテナ10を掴む際に、コンテナ10の中心線とクレーン1の中心線がずれている場合に発生する微妙な位置合わせ作業を軽減させるためのものである。
【0052】
なお、制御が多少複雑になるが、2個の位置検出装置21、22の位置情報を平均化した値を使用する等して、クレーンの撓み等の誤差の影響を少なくして、走行制御の精度をより高めることができる。
【0053】
〔第3の参考の形態〕
図6及び図7に示す第3の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムは、第1の参考の形態の構成に加えて、クレーン1の主走行方向(x方向)に対して第1の位置検出装置21の反対側の部位に、自走式門型クレーン1の走行路に配置した磁気基準点等の位置指標32を検出する磁気検出装置等の位置指標検出装置31を配置し、この位置指標検出装置31を姿勢制御用に使用する。
【0054】
この磁気基準点32は、磁気板等を走行路の路面に、例えば、通過部分では約12mの一定間隔をおいて、停止位置近傍ではより狭い間隔、例えば3mの一定間隔で配置する。なお、冷却装置を持ち電源供給を必要とするようなリーファコンテナのエリア等では、ヤードの電源設備の関係で、不定間隔で配置する場合もある。また、定位置停止制御用に停止位置にも埋設しておく。
【0055】
そして、磁気検出装置31は、横方向(y方向)に数十個(例えば80個程度)の磁気センサを所定の間隔(例えば5mm間隔)で並べた磁気センサ列で形成することができ、この磁気センサ列を第1の位置検出装置21の反対側の部位の下側の走行路12の少し上に設ける。
【0056】
この構成で、第1の参考の形態と同様に、第1の位置検出装置21により、直進走行制御、横方向直進走行制御、定位置停止制御を行うように構成し、磁気検出装置(位置指標検出装置)31から得られる位置情報は、第1の位置検出装置21の異常検出と、定姿勢角停止制御における姿勢角の修正に使用する。
【0057】
第1の位置検出装置21の異常検出に関しては、位置指標としての磁気基準点32を走行路12に設置し、磁気検出装置31が常にその上を通過するように構成する。この構成により、位置検出装置21の誤動作によってクレーン1が走行コースを逸脱した場合には、磁気検出装置31が磁気基準点32を検出できなくなるため、位置検出装置21の異常を検出することができる。
【0058】
また、姿勢角の修正を含む定姿勢停止制御に関しては、第1の位置検出装置21を配置した側では、第1の位置検出装置21で検出したX座標位置Xm1と、停止位置X01との差がゼロとなるようにクレーン1のこの部位側の走行モータ8を制御し、磁気検出装置31を配置した側では、停止位置基準点として設置してある磁気基準点32上で磁気検出装置31が磁気を検出した時にこの部位側の走行モータ8を停止するように制御する。これによって、クレーン1を所定の位置に所定の姿勢角で停止させることができる。
【0059】
〔第4の参考の形態〕
図8及び図9に示す第4の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムは、人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する位置検出装置23を、クレーン1の主走行方向(x方向)に対してクレーン1の中心位置に配置する。この位置検出装置23は、トロリ3が移動しても、クレーン1に固定されているため移動しない。
【0060】
そして、この位置検出装置23から得られる位置情報と姿勢角情報により、直進走行制御、横方向直進走行制御、定位置停止制御、定姿勢角停止制御を行う。この直進走行制御、横方向直進走行制御、定位置停止制御、定姿勢角停止制御は第1の参考の形態と同様に行われる。
【0061】
この構成によれば、特に、横方向に関する直進走行及び停止制御を精度よく行うことができる。また、主走行方向に対してクレーン1の中心に位置検出装置23を設置しているため、トロリ3と位置検出装置23の距離が全体としては短くなり、トロリ3の位置制御の精度を向上できる。
【0062】
本発明の実施の形態〕
図10及び図11に示す本発明の実施の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムは、人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する位置検出装置24を、トロリ3上に配置する。この位置検出装置24はトロリ3の移動と共に移動する。
【0063】
そして、この位置検出装置23から得られる位置情報と姿勢角情報により、直進走行制御、横方向直進走行制御、定位置停止制御、定姿勢角停止制御を行うが、この場合は、横方向(y方向)に移動するトロリ3とクレーン1との相対位置を検出し、この相対位置を基にして位置検出装置23から得られる位置情報を補正しながら、直進走行制御、横方向直進走行制御、定位置停止制御、定姿勢角停止制御を行う。
【0064】
そして、停止時は、トロリ3の位置を所定の位置、例えば、荷役するコンテナ10の中心位置に合わせて停止する。また、横方向直進走行時は、安定した制御を行うために、トロリ3を進行方向前方に移動させておく。
【0065】
この構成によれば、吊り上げ装置2が配置されているトロリ3上に位置検出装置24を搭載しているので、トロリ3の位置と位置検出装置24との間の相対位置の検出に際して生じるクレーンの撓みやクレーンの製作誤差の影響を排除できる。そのため、トロリ3及び吊り下げ装置2の位置を実際の荷役に必要なコンテナ10の荷役位置に精密に合わせることができる。
【0066】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る自走式門型クレーンの走行制御システムによれば、次のような効果を奏することができる。
【0067】
人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する位置検出装置によって、位置を検出するので、磁気基準点等の走行コースを示す位置指標を走行路に設置する必要がなくなる。そのため、走行ラインの配設及び保守の手間やコストを削減でき、また、走行路の経年変化に影響されることがない。その上、走行コースの変更が容易で、プログラム上の操作により、自由に走行コースを設定できる。
【0068】
更に、コンテナの移動に関係する直進走行制御以外にも、コンテナを吊り上げたり、吊り下げたりする荷役に直接関係する横方向直進走行や定位置停止や定姿勢停止を自動で行うことができるので、クレーンによる荷役作業を安全にかつ効率的に行うことができる。
【0069】
しかも、位置検出装置は、そのアンテナが人工衛星からの電波を捉えられるクレーンの上側の部位に設置されるので、吊具であるスプレッダが懸架されているトロリの位置に近くなるため、クレーンの撓みやクレーンの製作誤差の影響を少なくすることができる。そのため、クレーンの荷役を安全に、効率的に行う上で重要となる正確な位置決めを行うことができる。
【0070】
特に、吊具であるスプレッダが懸架されているトロリ上に位置検出装置を搭載すると、トロリの位置と位置検出装置との間の相対位置の検出に際して生じるクレーンの撓みやクレーンの製作誤差の影響を排除でき、トロリ位置を実際の荷役に必要なコンテナの吊り上げ、吊り下げ位置に精密に合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自走式門型クレーンの一例であるラバータイヤ式門型クレーンを示す模式的な図であり、(a)は斜視図で、(b)は正面図である。
【図2】 第1の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムにおける位置検出装置の配置と直進走行の方向を示す図であり、(a)は上から見た模式的な図で、(b)は側面から見た模式的な図である。
【図3】 第1の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムにおける位置検出装置の配置と横方向直進走行の方向を示す図であり、(a)は上から見た模式的な図で、(b)は側面から見た模式的な図である。
【図4】 第2の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムにおける位置検出装置の配置と直進走行の方向を示す図であり、(a)は上から見た模式的な図で、(b)は側面から見た模式的な図である。
【図5】 第2の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムにおける位置検出装置の配置と横方向直進走行の方向を示す図であり、(a)は上から見た模式的な図で、(b)は側面から見た模式的な図である。
【図6】 第3の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムにおける位置検出装置の配置と直進走行の方向を示す図であり、(a)は上から見た模式的な図で、(b)は側面から見た模式的な図である。
【図7】 第3の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムにおける位置検出装置の配置と横方向直進走行の方向を示す図であり、(a)は上から見た模式的な図で、(b)は側面から見た模式的な図である。
【図8】 第4の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムにおける位置検出装置の配置と直進走行の方向を示す図であり、(a)は上から見た模式的な図で、(b)は側面から見た模式的な図である。
【図9】 第4の参考の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムにおける位置検出装置の配置と横方向直進走行の方向を示す図であり、(a)は上から見た模式的な図で、(b)は側面から見た模式的な図である。
【図10】 本発明に係る実施の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムにおける位置検出装置の配置と直進走行の方向を示す図であり、(a)は上から見た模式的な図で、(b)は側面から見た模式的な図である。
【図11】 本発明に係る実施の形態の自走式門型クレーンの走行制御システムにおける位置検出装置の配置と横方向直進走行の方向を示す図であり、(a)は上から見た模式的な図で、(b)は側面から見た模式的な図である。
【符号の説明】
1 自走式門型クレーン(ラバータイヤ式門型クレーン)
3 トロリ
8 走行モータ
12 走行路
21,22,23,24 位置検出装置
31 磁気検出装置(位置指標検出装置)
32 磁気基準点(位置指標)

Claims (2)

  1. 人工衛星が発信する電波を受信して位置を検出する位置検出装置を備え、主走行方向と交差する方向に移動するトロリを有する自走式門型クレーンの走行制御システムであって、前記トロリ上に前記位置検出装置を配置し、該位置検出装置から得られる位置情報により、前記トロリの位置検出を行うと共に、自走式門型クレーンの走行モータの回転数を制御して、直進走行制御に加えて、横方向直進走行時は前記トロリを進行方向前方に移動させてから横方向直進走行する直角方向直進制御を行う自走式門型クレーンの走行制御システム。
  2. 自走式門型クレーンの前記走行モータの回転数を制御して、自走式門型クレーンの停止時は前記トロリの位置を荷役するコンテナの中心位置に合わせて停止する定位置停止制御と定姿勢角停止制御を行うことを特徴とする請求項1記載の自走式門型クレーンの走行制御システム。
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