JP4193536B2 - スイッチング電源 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のトランスを備え、特に、薄型に実装するスイッチング電源に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスイッチング電源は、1個のトランスを備えるものである(例えば、特許文献1参照。)。このような従来例では、トランスが大型となってスイッチング電源を薄型にすることは困難である。
【0003】
このような課題に対して、複数のトランスで負荷を分担するスイッチング電源が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献3参照。)。
【0004】
【特許文献1】
米国特許第5673184号公報
【特許文献2】
米国特許第6282103号公報
【特許文献3】
米国特許第6469486号公報
【特許文献4】
米国特許第5790389号公報
【特許文献5】
米国特許第6005780号公報
【特許文献6】
米国特許第6574122号公報
【特許文献7】
特許第3038304号公報
【0005】
複数のトランスを備えるスイッチング電源について、図18を用いて説明する。図18は、スイッチング電源を示す構成図である。
【0006】
同図において、共通電位COM及び共通電位GNDをスイッチング電源の共通電位とする。また、交流電圧Vacはフィルタ回路40を介して整流回路DB1に接続する。そして、整流回路DB1は交流電圧Vacを整流する。
【0007】
さらに、整流回路DB1は第1磁性素子であるインダクタL2とダイオードD2とトランスT41,T42,T43とを介して平滑コンデンサCinに接続する。さらにまた、整流回路DB1はコンデンサCfに接続する。そして、平滑コンデンサCinは整流回路DB1の出力を平滑する。
【0008】
また、トランスT41は第1一次巻線T41n1、第2一次巻線T41n2及び二次巻線T41n3を備える。また、トランスT42は第1一次巻線T42n1、第2一次巻線T42n2及び二次巻線T42n3を備える。さらにまた、トランスT43は第1一次巻線T43n1、第2一次巻線T43n2及び二次巻線T43n3を備える。
【0009】
そして、第1一次巻線T41n1,T42n1,T43n1の巻数をそれぞれ巻数n1とし、第2一次巻線T41n2,T42n2,T43n2の巻数をそれぞれ巻数n2とし、トランスT41,T42,T43の特性がほぼ同じとなるようにする。
【0010】
さらに、トランスT41の第1一次巻線T41n1と、トランスT42の第1一次巻線T42n1と、トランスT43の第1一次巻線T43n1とは、それぞれ並列に接続する。
また、トランスT41の第2一次巻線T41n2と、トランスT42の第2一次巻線T42n2と、トランスT43の第2一次巻線T43n2とは、それぞれ直列に接続する。
【0011】
そして、第1一次巻線T41n1,T42n1,T43n1と、スイッチング素子Q1と、平滑コンデンサCinとを直列に接続する。
また、第2一次巻線T41n2,T42n2,T43n2は、ダイオードD2と平滑コンデンサCinとの間に接続する。
【0012】
したがって、スイッチング素子Q1のオンオフにより平滑コンデンサCinの電圧がトランスT41,T42,T43に印加される。そして、トランスT41,T42,T43の二次巻線T41n3,T42n3,T43n3には出力となる電圧が誘起する。
【0013】
さらに、トランスT41の二次巻線T41n3はダイオードDrec1に接続する。また、トランスT42の二次巻線T42n3はダイオードDrec2に接続する。さらに、トランスT43の二次巻線T43n3はダイオードDrec3に接続する。そして、ダイオードDrec1,Drec2,Drec3はそれぞれ並列に接続し、さらにコンデンサCout及び負荷Loadに接続する。
【0014】
そして、二次巻線T41n3,T42n3,T43n3に誘起する電圧は、ダイオードDrec1,Drec2,Drec3で整流され、コンデンサCoutで平滑され、出力電圧Voutとなり、負荷Loadへ電力を供給する。
【0015】
さらに、出力電圧Voutは制御回路20を介して、スイッチング素子Q1の駆動信号Vgにフィードバックされる。制御回路20は、出力電圧Voutが所定の値となるように制御する。このようにして、交流電圧Vacを出力電圧Voutに変換する。また、トランスT41,T42,T43は負荷をほぼ均等に分割する。
【0016】
さらに、スイッチング素子Q1のオンオフは、第2一次巻線T41n2,T42n2,T43n2とダイオードD2との接続点Pに、高周波交流電圧源を生成する。
【0017】
よって、図18のにおいて、交流電圧Vacと高周波交流電圧源である接続点Pとは、フィルタ回路40と整流回路DB1と第1磁性素子であるインダクタL1とダイオードD2とを介して接続される。また、整流回路DB1と平滑コンデンサCinとの間にブロッキングダイオードD1を接続する。
【0018】
このような図18のは、入力電流Iinの導通が促進され力率は高くなる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図18のは、第1一次巻線T41n1,T42n1,T43n1に平滑コンデンサCinの高い電圧VCinが印加されるため、第1一次巻線T41n1,T42n1,T43n1の巻数を大きく設計する必要があった。また、第2一次巻線T41n2,T42n2,T43n2が必要であった。
【0020】
特に、第1一次巻線T41n1,T42n1,T43n1及び第2一次巻線T41n2,T42n2,T43n2に高耐圧の被覆が施された3層絶縁電線を利用する場合には、厚い被覆のために、トランスT41,T42,T43のボビンにおける銅線の占有率が低下し、利用効率が低下する。
【0021】
さらにまた、トランスT41,T42,T43が小形低背であるとボビンの巻枠が狭く、一層利用効率が低下する。
なお、3層絶縁線は安全規格で要求されるバリアテープが不要となるので巻枠の利用効率をあげるのに好適である。したがって、一般的に、小形のトランスには3層絶縁線を使用する。
安全規格に対応する高耐圧の被覆が施された第1一次巻線及び第2一次巻線は、安全規格で要求されるバリアテープが不要となるため、小形低背のトランスT41,T42,T43と相性がよい。
【0022】
このような、トランスT41,T42,T43の利用効率の低下は、スイッチング電源の小形化の妨げとなる課題がある。
【0023】
本発明の目的は、以上説明した課題を解決するものであり、それぞれのトランスの利用効率を向上させ、小形化に好適なスイッチング電源を提供することにある。また特に、薄型に好適なスイッチング電源を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成する本発明は、次の通りである。
(1)交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、スイッチング回路のオンオフにより前記平滑コンデンサの電圧が印加され、二次巻線に出力となる電圧を誘起する複数のトランスとを備えるスイッチング電源において、それぞれの前記トランスは、それぞれが並列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線とを備えると共に、
前記第1一次巻線と前記第2一次巻線と前記スイッチング回路と前記平滑コンデンサとを直列に接続し、前記第1一次巻線と前記第2一次巻線との接続点はダイオードと第1磁性素子とを介して前記交流電圧に接続することを特徴とするスイッチング電源。
(2)前記整流回路と前記平滑コンデンサとを接続するブロッキングダイオードを備えることを特徴とする(1)記載のスイッチング電源。
(3)交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、スイッチング回路のオンオフにより前記平滑コンデンサの電圧が印加され、二次巻線に出力となる電圧を誘起する複数のトランスとを備えるスイッチング電源において、それぞれの前記トランスは、それぞれが並列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線とを備えると共に、前記第1一次巻線と前記第2一次巻線とが直列に接続され、一端が前記トランスと前記スイッチング回路との接続点に接続され、他端が第1磁性素子と前記整流回路とを介して前記交流電圧に接続されるコンデンサを備えることを特徴とすスイッチング電源。
(4)前記ブロッキングダイオードに直列に接続する第2磁性素子を備え、前記第1磁性素子と前記第2磁性素子とは、磁気結合を有することを特徴とする(2)記載のスイッチング電源。
(5)第1の巻線を前記第1磁性素子とし、第2の巻線を前記第2磁性素子とし、前記第1の巻線の一端が前記ダイオードに接続され、前記第2の巻線の一端が前記ブロッキングダイオードに接続され、前記第1の巻線の他端と前記第2の巻線の他端とが共に前記清流回路に接続されるカップルドインダクタを備えることを特徴とする請求項4記載のスイッチング電源。
(6)前記第1一次巻線は前記平滑コンデンサに接続し、前記第2一次巻線は前記スイッチング回路に接続することを特徴とする(1)記載のスイッチング電源。
(7)交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、スイッチング回路のオンオフにより前記平滑コンデンサの電圧が印加され、二次巻線に出力となる電圧を誘起する複数のトランスとを備えるスイッチング電源において、それぞれの前記トランスは、それぞれが直列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線とを備えると共に、前記第1一次巻線と前記第2一次巻線と前記スイッチング回路と前記平滑コンデンサとを直列に接続し、前記第1一次巻線と前記第2一次巻線との接続点はダイオードと第1磁性素子とを介して前記交流電圧に接続することを特徴とするスイッチング電源。
(8)それぞれの前記トランスは、それぞれが並列に接続されるリセット用巻線を備えることを特徴とする(7)記載のスイッチング電源。
(9)交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、スイッチング回路のオンオフにより前記平滑コンデンサの電圧が印加され、二次巻線に出力となる電圧を誘起する複数のトランスと、前記交流電圧と前記オンオフで発生する高周波交流電圧源との間に接続するダイオード及び第1磁性素子の直列回路とを備えるスイッチング電源において、それぞれの前記トランスは、それぞれが並列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線とを備えると共に、前記第1一次巻線と前記第2一次巻線と前記スイッチング回路と前記平滑コンデンサとを直列に接続することを特徴とするスイッチング電源。
(10)交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、スイッチング回路のオンオフにより前記平滑コンデンサの電圧が印加され、二次巻線に出力となる電圧を誘起する複数のトランスと、前記交流電圧と前記オンオフで発生する高周波交流電圧源との間に接続するダイオード及び第1磁性素子の直列回路とを備えるスイッチング電源において、それぞれの前記トランスは、それぞれが直列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線とを備えると共に、前記第1一次巻線と前記第2一次巻線と前記スイッチング回路と前記平滑コンデンサとを直列に接続することを特徴とするスイッチング電源。
(11)スイッチング回路のオンオフにより直流電圧が印加され、二次巻線に出力となる電圧を誘起する複数のトランスを備えるスイッチング電源において、それぞれの前記トランスは、それぞれが並列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線とを備えると共に、前記第1一次巻線と前記第2一次巻線とを直列に接続することを特徴とするスイッチング電源。
(12)それぞれが並列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線と、スイッチング回路のオンオフにより直流電圧が印加され出力となる電圧を誘起する二次巻線とを具備するトランスを複数個備えるスイッチング電源において、前記第1一次巻線をリセット用巻線として、スイッチング回路がオフのときに、リセットの向きに電圧が印加されるように接続することを特徴とするスイッチング電源。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、図1に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は本発明に係るスイッチング電源の一実施例を示す構成図である。なお、図18のと同等の要素には同等の符号を付し、説明を省略する。
【0026】
図1の実施例の第1の特徴は、それぞれが並列に接続される第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2と、を直列に接続する点にある。
【0027】
また、図1の実施例の第2の特徴は、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2との接続点Jを、ダイオードD2と第1磁性素子であるカップルドインダクタL1と整流回路DB1とフィルタ回路40とを介して、交流電圧Vacに接続する点にある。
【0028】
詳しくは、トランスT1は第1一次巻線T1n1、第2一次巻線T1n2及び二次巻線T1n3を備える。また、トランスT2は第1一次巻線T2n1、第2一次巻線T2n2及び二次巻線T2n3を備える。さらにまた、トランスT3は第1一次巻線T3n1、第2一次巻線T3n2及び二次巻線T3n3を備える。
【0029】
そして、トランスT1の第1一次巻線T1n1とトランスT2の第1一次巻線T2n1とトランスT3の第1一次巻線T3n1とは、それぞれを並列に接続する。
また、トランスT1の第2一次巻線T1n2と、トランスT2の第2一次巻線T2n2と、トランスT3の第2一次巻線T3n2とは、それぞれを直列に接続する。
【0030】
さらに、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1の巻数をそれぞれ巻数n1とし、第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2の巻数をそれぞれ巻数n2とし、トランスT1,T2,T3の特性がほぼ同じとなるようにする。
【0031】
また、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2とを直列に接続する。さらにまた、これらにスイッチング素子Q1と平滑コンデンサCinとを直列に接続する。
【0032】
さらに、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1は平滑コンデンサCinに接続する。また、第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2はスイッチング素子Q1に接続する。
【0033】
こうして、スイッチング素子Q1がオンのとき、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1に印加される電圧と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2とに印加される電圧の比は、(n1/3):n2となる。
【0034】
また、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2との接続点Jを、ダイオードD2と第1磁性素子であるカップルドインダクタL1と整流回路DB1とフィルタ回路とを介して、交流電圧Vacに接続する。
【0035】
なお、図1の実施例は、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2との接続点Jを整流回路DB1に接続する場合であったが、これとは別に、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2との接続点Jを、整流回路DB1以外のダイオードを介して交流電圧Vacに接続してもよい。この場合についての構成及び動作は、後述の図12の実施例で詳しく説明する。
【0036】
また、図18のと同様に、スイッチング素子Q1のオンオフは、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2との接続点Jに、高周波交流電圧源を生成する。
【0037】
そして、図1の実施例において、交流電圧Vacと高周波交流電圧源である接続点Jとは、フィルタ回路40と整流回路DB1と第1磁性素子であるカップルドインダクタL1とダイオードD2とを介して接続される。
【0038】
また、カップルドインダクタL1は巻線np1と巻線np2とを備え、巻線np1と巻線np2とは磁気結合を有する。そして、巻線np1の一端はダイオードD2に接続し、巻線np2の一端はブロッキングダイオードD1に接続する。また、巻線np1の他端と巻線np2の他端とは、共に整流回路DB1に接続する。
【0039】
即ち、整流回路DB1は、第2磁性素子であるカップルドインダクタL1とブロッキングダイオードD1とを介して平滑コンデンサCinに接続される。
【0040】
そして、巻線np1を第1磁性素子とし、巻線np2を第2磁性素子とすれば、第1磁性素子と第2磁性素子とは磁気結合を有する。また、カップルドインダクタL1は第1磁性素子であり、第2磁性素子でもある。
【0041】
さらに、カップルドインダクタL1の巻線np1と巻線np2との結合係数Kが小さいときに、即ち疎結合であるときに、図1の実施例は、一層好適に高力率で電力を変換できる。その詳細の説明は、特許文献2(米国特許第6282103号明細書)に記載があるため、省略する。
【0042】
さらにまた、ブロッキングダイオードD1は、スイッチング電源の起動時に平滑コンデンサCinの充電を促進させ、動作を安定化する作用がある。
【0043】
また、整流回路DB1は第1磁性素子であるインダクタL2とダイオードD2とトランスT1,T2,T3とを介して平滑コンデンサCinに接続する。さらにまた、整流回路DB1はコンデンサCfに接続する。そして、平滑コンデンサCinは整流回路DB1の出力を平滑する。
【0044】
さらに、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1を流れる電流I_T1n1,I_T2n1,I_T3n1と、第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2を流れる電流I_T1n1,I_T2n2,I_T3n2とは、全てスイッチング素子Q1の電流IQ1になる。即ち、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2とは、電力の伝送に直接的に寄与する。
【0045】
このような、図1の実施例の構成の特徴をさらに詳しく説明する。
図1の実施例は、平滑コンデンサCinの高い電圧VCinを第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2とで分圧するため、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1の巻数を小さくできる。
【0046】
例えは、同一のコアにおいて、図18ので巻数n1=60ターンとなる磁束振幅を図1の実施例で実現すると、巻数n1=60×0.3=18ターン及び巻数n2=(60×0.7)/3=14ターンとなり、巻数n1+巻数n2=32ターンとなる。ただし、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1の全体に印加される電圧と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2の全体に印加される電圧との比が3:7としている。
【0047】
したがって、トランスT1,T2,T3の一次側の巻数は小さくてよい。そのため巻線に施される被覆も減少し、相対的に銅線の占有率が増加する。その結果、図1の実施例において、トランスT1,T2,T3の利用効率は上がる。
【0048】
さらに、トランスT1,T2,T3は、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2との接続点JをダイオードD2への接続端に形成するために、実装のときの端子ピンを簡便にできる。
【0049】
また、図1の実施例は、トランスT1,T2,T3にばらつきがあっても、磁束の偏りを自動的に抑制する。
【0050】
例えば、トランスT1の磁束の変化Δφ1があるときは、電磁誘導によりトランスT1の第1一次巻線T1n1に電流Iφ1を誘起する。そしてまた、この誘起された電流IφはトランスT2の第1一次巻線T2n1及びトランスT3の第1一次巻線T3n1に流れ、トランスT2の磁束及びトランスT3の磁束を変化させる。
【0051】
したがって、トランスT1の磁束が増加すると、トランスT2の磁束及びトランスT3の磁束も増加するように作用する。このことにより、磁束の偏りを自動的に抑制する。このためスイッチング電源の信頼性が向上する。
【0052】
同様に、トランスT2の磁束の変化Δφ2があるときも、トランスT1の磁束及びトランスT3の磁束を変化させる。また、トランスT3の磁束の変化Δφ3があるときも、トランスT2の磁束及びトランスT3の磁束を変化させる。
【0053】
このような、磁束の偏りを自動的に抑制する効果は、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1はそれぞれ並列に接続されていて、これらの間の電流が自由に行き来できることに由来する。
【0054】
また、図1の実施例は、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2との接続点JをダイオードD2と第1磁性素子であるカップルドインダクタL1とを介して、交流電圧Vacに接続する配置である。このように形成すると、トランスT1,T2,T3の利用効率の向上に好適である。
【0055】
一方、並列に接続する補助巻線を新たにそれぞれのトランスT1,T2,T3に設けるとトランスの利用効率は低下してしまう。また、それぞれのトランスT1,T2,T3の二次巻線T1n3,T2n3,T3n3を並列に接続すると、二次側の配線の寄生インピーダンス及びダイオードDrec1,Drec2,Drec3の順方向電圧降下のばらつき等の影響を受けやすく、トランスT1,T2,T3で分配する負荷が不均衡になり易いため、実用的でない。
【0056】
このような、図1のの動作は、図18のと類似の動作となり、高力率で電力を変換する。以下に、図1の実施例の動作の詳細を図2〜図5を用いて説明する。図2〜図4は、図1の実施例の各部の動作波形である。また、図5は図1の実施例の各期間の動作模式図である。
【0057】
図1の実施例の動作状態は、期間1から期間7まで遷移した後、再び期間1となる動作を繰り返す。
【0058】
また、図2(a)において、電圧VCinは平滑コンデンサCinの電圧であり、電圧Vp2はカップルドインダクタL1の巻線np2とブロッキングダイオードD1との接続点の電圧であり、電圧VCfはコンデンサCfの電圧である。
【0059】
さらに、図2(b)において、電圧VJは第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2との接続点Jの電圧であり、電圧VCfはコンデンサCfの電圧であり、電圧Vp1fはカップルドインダクタL1の巻線np1とダイオードD2との接続点の電圧である。
【0060】
そして、図2(b)より、電圧VJは高周波交流電圧源となっている。
【0061】
また、図2(c)において、電流Inp1はカップルドインダクタL1の巻線np1の電流であり、電流Inp2はカップルドインダクタL1の巻線np2の電流である。
【0062】
さらに、図3(a)において、電圧Vgはスイッチング素子Q1の駆動電圧である。また、図3(b)において、電流I_T1n3はトランスT1の二次巻線T1n3の電流であり、電流I_T2n3はトランスT2の二次巻線T2n3の電流であり、電流I_T3n3はトランスT3の二次巻線T3n3の電流である。
【0063】
さらにまた、図3(c)において、電流I_T1n2はトランスT1の第2一次巻線T1n3の電流であり、電流I_T2n2はトランスT2の第2一次巻線T2n3の電流であり、電流I_T3n2はトランスT3の第2一次巻線T3n3の電流である。
【0064】
また、図3(d)において、電流I_T1n1はトランスT1の第1一次巻線T1n3の電流であり、電流I_T2n1はトランスT2の第1一次巻線T2n3の電流であり、電流I_T3n1はトランスT3の第1一次巻線T3n3の電流である。
【0065】
さらに、図3(e)において、電圧VQ1はスイッチング素子Q1の電圧であり、電流IQ1はスイッチング素子Q1の電流である。
【0066】
また、図4(a)において、電圧VCfはコンデンサCfの電圧であり、電圧VCinは平滑コンデンサCinの電圧である。さらに、図4(b)において、電流Inp2はカップルドインダクタL1の巻線np2の電流である。また、図4(c)において、電流Inp1はカップルドインダクタL1の巻線np1の電流である。
【0067】
そして、図2(c)、図4(b)及び図4(c)は、電流Inp1と電流Inp2との和が不連続となる、いわゆるインダクタ電流不連続モード(DCM)である場合を示す。
【0068】
さらに、図4(d)において、電圧Vacは交流電圧Vacの電圧であり、入力電流Iinは交流電圧Cinの電流である。
そして、図4(d)は、図1の実施例は高い力率で動作することを示す。
【0069】
以下に、期間1から期間7について図2〜図5を用いて、順に説明する。
【0070】
期間1において、スイッチング素子Q1はオンとなり、ダイオードD2はオン、ブロッキングダイオードD1はオフとなる。また、ダイオードDrec1,Drec2,Drec3はオフとなる。
【0071】
このとき、カップルドインダクタL1の巻線np1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2との回路は、電圧VCf(交流電圧Vac)が印加され、励磁される。また、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2との回路は、電圧VCinが印加され、励磁される。
【0072】
また、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2との接続点Jには、VJ=(3×n2)/(n1+3×n2)×VCinの高周波交流電圧が発生する。さらにまた、カップルドインダクタL1の巻線np1には、(VJ−VCf)の電圧が印加される。
【0073】
そして、スイッチング素子Q1をオフとすることで、期間1が終了し期間2へ遷移する。
【0074】
期間2において、スイッチング素子Q1はオフとなり、ダイオードD2はオン、ブロッキングダイオードD1はオンとなる。また、ダイオードDrec1,Drec2,Drec3はオンとなる。
【0075】
このとき、電流Inp1は減少する。また、電流Inp1は第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1を介して、二次巻線T1n3,T2n3,T3n3に伝達され電流I_T1n3,I_T2n3,I_T3n3を増加させると共に、平滑コンデンサCinを昇圧する。さらにまた、第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2には電流が流れない。また、電流Inp2は平滑コンデンサCinを昇圧する。
そして、電流Inp1がゼロとなり、ダイオードD2がオフとなると期間2が終了し期間3へ遷移する。
【0076】
期間3において、スイッチング素子Q1はオフとなり、ダイオードD2はオフ、ブロッキングダイオードD1はオンとなる。また、ダイオードDrec1,Drec2,Drec3はオンとなる。
【0077】
このとき、電流Inp2は減少する。また、電流Inp2は平滑コンデンサCinを昇圧する。さらに、電流I_T1n3,I_T2n3,I_T3n3は、トランスT1,T2,T3のリセットの電流が流れる。
そして、電流Inp2がゼロとなり、ブロッキングダイオードD1がオフとなると期間3が終了し期間4へ遷移する。
【0078】
期間4において、スイッチング素子Q1はオフとなり、ダイオードD2はオフ、ブロッキングダイオードD1はオフとなる。また、ダイオードDrec1,Drec2,Drec3はオンとなる。
【0079】
このとき、カップルドインダクタL1の磁束はリセットされ、一次側の回路には電流は流れない。
そして、スイッチング素子Q1がオンとすることで、期間4が終了し期間1へ遷移する。
【0080】
このようにして、図1の実施例は、図18のと同様に、高力率で電力を変換する。即ち、入力電流Iinの導通角がひろがる。また、トランスT1,T2,T3は負荷を分担する。さらにまた、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2とは、平滑コンデンサCinの電圧VCinを分圧する。
【0081】
また、図1の実施例は、インダクタ電流不連続モード(DCM)のみならず、インダクタ電流連続モード(CCM)においても好適な特性を示す。その詳細の説明は、特許文献2(米国特許第6282103号明細書)に記載があるため、省略する。
特に、カップルドインダクタL1の巻線np1と巻線np2との結合係数Kが小さいときに、図1の実施例は、インダクタ電流連続モード(CCM)で、一層好適に高力率で電力を変換できる。その詳細な説明は省略する。
【0082】
また、図6は本発明に係るスイッチング電源の第2の実施例を示す構成図である。なお、図1の実施例と同等の要素には同等の符号を付し、説明を省略する。
【0083】
図6の実施例の第1の特徴は、第1一次巻線T11n1,T12n1,T13n1をそれぞれ直列に接続し、第2一次巻線T11n2,T12n2,T13n2をそれぞれ並列に接続する点にある。
即ち、直列と並列との関係が逆になる場合である。
【0084】
詳しくは、トランスT11は第1一次巻線T11n1、第2一次巻線T11n2及び二次巻線T11n3を備える。また、トランスT12は第1一次巻線T12n1、第2一次巻線T12n2及び二次巻線T12n3を備える。さらにまた、トランスT13は第1一次巻線T13n1、第2一次巻線T13n2及び二次巻線T13n3を備える。
【0085】
そして、トランスT11の第1一次巻線T11n1とトランスT12の第1一次巻線T12n1とトランスT13の第1一次巻線T13n1とは、それぞれを直列に接続する。
また、トランスT11の第2一次巻線T11n2と、トランスT12の第2一次巻線T12n2と、トランスT13の第2一次巻線T13n2とは、それぞれを並列に接続する。
【0086】
さらに、第1一次巻線T11n1,T12n1,T13n1の巻数をそれぞれ巻数n1とし、第2一次巻線T11n2,T12n2,T13n2の巻数をそれぞれ巻数n2とし、トランスT11,T12,T13の特性がほぼ同じとなるようにする。
【0087】
また、第1一次巻線T11n1,T12n1,T13n1と第2一次巻線T11n2,T12n2,T13n2とを直列に接続する。さらにまた、これらにスイッチング素子Q1と平滑コンデンサCinとを直列に接続する。
【0088】
こうして、スイッチング素子Q1がオンのとき、第1一次巻線T11n1,T12n1,T13n1に印加される電圧と第2一次巻線T11n2,T12n2,T13n2とに印加される電圧の比は、n1:(n2/3)となる。
【0089】
このような場合でも、図1の実施例と同様に、第1一次巻線T11n1,T12n1,T13n1と第2一次巻線T11n2,T12n2,T13n2とをそれぞれ直列に接続している。その結果、図6の実施例において、トランスT11,T12,T13の利用効率は上がる。
【0090】
例えは、同一のコアにおいて、図18のでn1=60ターンとなる磁束振幅を図6の実施例で実現すると、巻数n1=(60×0.3)/3=6ターン及び巻数n2=60×0.7=42ターンとなり、巻数n1+巻数n2=48ターンとなる。
ただし、第1一次巻線T11n1,T12n1,T13n1の全体に印加される電圧と第2一次巻線T11n2,T12n2,T13n2の全体に印加される電圧との比が3:7としている。
【0091】
したがって、図6の実施例は、図1の実施例と同様に、トランスT11,T12,T13の一次側の巻数は小さくてよい。そのため巻線に施される被覆も減少し、相対的に銅線の占有率が増加する。その結果、図1の実施例において、トランスT11,T12,T13の利用効率は上がる。
【0092】
また、図1の実施例及び図6の実施例は、第1一次巻線(第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1及び第1一次巻線T11n1,T12n1,T13n1)の全体に印加される電圧と、第2一次巻線(第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2及び第2一次巻線T11n2,T12n2,T13n2)の全体に印加される電圧との比が20:80程度から50:50程度のときに、好適な力率となる特性がある。
【0093】
したがって、第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2を直列に接続する図1の実施例は、第1一次巻線T11n1,T12n1,T13n1を直列に接続する図6の実施例よりも、トランス(トランスT1,T2,T3及びトランスT11,T12,T13)の利用効率が高い。
【0094】
さらに、図6の実施例の第2の特徴は、第1一次巻線T11n1,T12n1,T13n1と第2一次巻線T11n2,T12n2,T13n2との接続点Jと交流電圧Vacとの間に配置する第1磁性素子であるインダクタL2を備え、図1の実施例のブロッキングダイオードD1相当を省略する点にある。
【0095】
このような図6の実施例は、部品点数が減少し、低コストになる。
【0096】
また、インダクタンスL2は、トランスT11,T12,T13の第1一次巻線T11n1,T12n1,T13n1及び第2一次巻線T11n2,T12n2,T13n2における漏れインダクタンスで代用しても、等価である。
【0097】
さらに、インダクタンスL2をインダクタンス回路50とする。さらにまた、スイッチング素子Q1をスイッチング回路60とする。
【0098】
このような構成の場合でも、図1の実施例と類似の動作となり、図6の実施例は高力率で電力を変換する。また、図6の実施例はインダクタ電流不連続モード(DCM)で動作できる範囲が広い。その詳細の説明は省略する。
【0099】
さらに、図7は本発明に係るスイッチング電源の第3の実施例を示す構成図である。なお、図1の実施例及び図6の実施例と同等の要素には同等の符号を付し、説明を省略する。
【0100】
図7の実施例の第1の特徴は、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1をそれぞれ直列に接続し、第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2をそれぞれ直列に接続し、さらに、トランスT21,T22,T23は、それぞれが並列に接続されるリセット用巻線T21n4,T22n4,T23n4を備える点にある。
【0101】
詳しくは、トランスT21は第1一次巻線T21n1、第2一次巻線T21n2、二次巻線T21n3及びリセット用巻線T21n4を備える。
また、トランスT22は第1一次巻線T22n1、第2一次巻線T22n2、二次巻線T22n3及びリセット用巻線T22n4を備える。
さらにまた、トランスT23は第1一次巻線T23n1、第2一次巻線T23n2、二次巻線T23n3及びリセット用巻線T23n4を備える。
【0102】
そして、トランスT21の第1一次巻線T21n1とトランスT22の第1一次巻線T22n1とトランスT23の第1一次巻線T23n1とは、それぞれを直列に接続する。
また、トランスT21の第2一次巻線T21n2と、トランスT22の第2一次巻線T22n2と、トランスT23の第2一次巻線T23n2とは、それぞれを直列に接続する。
【0103】
さらにまた、トランスT21のリセット用巻線T21n4と、トランスT22のリセット用巻線T22n4と、トランスT23のリセット用巻線T23n4とは、それぞれを並列に接続する。
そして、リセット用巻線T21n4,T22n4,T23n4は、ダイオードD3を介して、平滑コンデンサCinに接続する。
【0104】
さらに、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1の巻数をそれぞれ巻数n1とし、第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2の巻数をそれぞれ巻数n2とし、トランスT21,T22,T23の特性がほぼ同じとなるようにする。
【0105】
また、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1と第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2とを直列に接続する。さらにまた、これらにスイッチング素子Q1と平滑コンデンサCinとを直列に接続する。
【0106】
このような場合でも、図1の実施例及び図6の実施例と同様に、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1と第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2とをそれぞれ直列に接続している。その結果、図7の実施例において、トランスT21,T22,T23の利用効率は上がる。
【0107】
さらに、リセット用巻線T21n4,T22n4,T23n4はそれぞれ並列に接続されていて、これらの間の電流が自由に行き来できるため、図1の実施例と同様に、トランスT21,T22,T23にばらつきがあっても、磁束の偏りを自動的に抑制する。
【0108】
図7の実施例の第2の特徴は、交流電圧Vacはフィルタ回路40及び整流回路DB1を介してインダクタL3の一端に接続し、インダクタL3の他端はダイオードD2の一端とブロッキングダイオードD1の一端とに接続し、ダイオードD2の他端を第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1と第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2の接続点Jに接続し、ブロッキングダイオードD1の他端を平滑コンデンサCinに接続する点にある。
【0109】
そして、インダクタンスL3をインダクタンス回路50とする。そしてまた、インダクタンス回路50は、交流電圧Vacとオンオフで第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1と第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2の接続点Jに発生する高周波交流電圧源との間に接続される。さらに、インダクタンス回路50は、整流回路DB1と平滑コンデンサCinとの間に接続される。
【0110】
また、インダクタンスL3は、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1と第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2の接続点Jと交流電圧Vacとの間に接続する第1磁性素子であり、整流回路DB1と平滑コンデンサCinとの間に接続する第2磁性素子でもある。即ち、インダクタンスL3は、第1磁性素子と第2磁性素子とを兼用する。
【0111】
このような構成の場合であっても、図1の実施例及び図6の実施例と類似の動作となり、図7の実施例は高力率で電力を変換する。その詳細の説明は省略する。
【0112】
また、図7の実施例の第3の特徴は、フォワード型の方式で電力を変換する点である。一方、図1の実施例及び図6の実施例はフライバック型の方式で電力を変換する一例である。
【0113】
詳しくは、トランスT21の二次巻線T21n3はダイオードDF1及びダイオードDfly1に接続しさらにインダクタLout1に接続する。そして、トランスT2の二次巻線T22n3はダイオードDF2及びダイオードDfly2に接続しさらにはインダクタLout2に接続する。さらに、トランスT23の二次巻線T3n3はダイオードDF3及びダイオードDfly3に接続しさらにはインダクタLout3に接続する。そして、インダクタLout1,Lout2,Lout3はそれぞれ並列に接続し、さらにコンデンサCout及び負荷Loadに接続する。
【0114】
そして、二次巻線T21n3,T22n3,T23n3に誘起する電圧は、ダイオードDF1,DF2,DF3,Dfly1,Dfly2,Dfly3で整流し、インダクタLout1,Lout2,Lout3及びコンデンサCoutで平滑し、出力電圧Voutとなり、負荷Loadへ電力を供給する。
【0115】
さらに、図7の実施例では、トランスT21,T22,T23のコアをリセットするリセット用巻線T1n4,T2n4,T3n4を備える。また、リセット用巻線T1n4,T2n4,T3n4は、図7に示すのように、トランスT21,T22,T23のリセットの向きに接続する。
即ち、リセット用巻線T1n4,T2n4,T3n4は、スイッチング回路60がオフのときに、リセットの向きに平滑コンデンサCinの電圧が印加されるように接続する。
【0116】
そして、トランスT21,T22,T23のコアは、スイッチング回路60がオンのときに励磁され、スイッチング回路60がオフのときにリセット用巻線によってリセットされる。また、リセット用巻線T1n4,T2n4,T3n4は電力の伝送に直接的に寄与しないため、巻線の電流容量は小さく、細いものを利用する。
【0117】
このような図7の実施例は、高力率で電力を変換する。その詳細の説明は省略する。
【0118】
また、図8は本発明に係るスイッチング電源の第4の実施例を示す構成図である。なお、図1の実施例と同じ要素には同一符号を付し、説明を省略する。
【0119】
図8の実施例の第1の特徴は、交流電圧Vacはフィルタ回路40及び整流回路DB1を介してインダクタL2の一端に接続し、インダクタL3の他端はダイオードD2を介して第1一次巻線T1n1,T2n1と第2一次巻線T1n2,T2n2の接続点Jに接続し、さらに整流回路DB1と平滑コンデンサCinとの間にブロッキングダイオードD1を接続する点にある。
【0120】
そして、インダクタンスL2をインダクタンス回路50とする。そしてまた、インダクタンス回路50は、交流電圧Vacとオンオフで第1一次巻線T1n1,T2n1と第2一次巻線T1n2,T2n2の接続点Jに発生する高周波交流電圧源との間に接続される。さらに、インダクタンス回路50は、整流回路DB1と平滑コンデンサCinとの間に接続される。
【0121】
このような構成の場合でも、図1の実施例と類似の動作となり、図6の実施例は高力率で電力を変換する。また、図8の実施例は平滑コンデンサCinの電圧VCinの過剰な上昇を抑制できる。その詳細の説明は省略する。
【0122】
さらに、図8の実施例の第2の特徴は、スイッチング回路60をスイッチング素子Q3、スイッチング素子Q4及びコンデンサCres1で形成する点にある。
【0123】
詳しくは、平滑コンデンサCinにスイッチング素子Q3とスイッチング素子Q4との直列回路を接続する。スイッチング素子Q3とスイッチング素子Q4との接続点は、コンデンサCres1を介してトランスT1及びトランスT2に接続する。
【0124】
また、スイッチング素子Q3とスイッチング素子Q4とを相補的にオンオフする。このようにして、スイッチング素子Q3とスイッチング素子Q4との接続点は高周波交流電圧源となり、コンデンサCres1とトランスT1及びトランスT2との接続点も高周波交流電圧源となり、第1一次巻線T1n1,T2n1と第2一次巻線T1n2,T2n2の接続点Jも高周波交流電圧源となる。
【0125】
したがって、このような構成の場合でも、図1の実施例と類似の動作となり、図6の実施例は高力率で電力を変換する。
【0126】
さらに、図9は本発明に係るスイッチング電源の第5の実施例を示す構成図である。なお、図1の実施例と同じ要素には同一符号を付し、説明を省略する。
【0127】
図9の実施例の特徴は、図1の実施例及び図8の実施例を一般化してさまざまなアプリケーションに適用する点にある。
【0128】
詳しくは、図9の実施例は、トランスT1,T2,・・・,TNを備える。
そして、トランスT1,T2,・・・,TNの二次側は、それぞれ出力回路31,32,・・・,3Nに接続する。出力回路31,32,・・・,3Nは、トランスT1,T2,・・・,TNの二次巻線と整流素子とで形成する。
【0129】
また、第1一次巻線T1n1,T2n1,・・・,TNn1と第2一次巻線T1n2,T2n2,・・・,TNn2との接続点Jは、ダイオードD2とインダクタンス回路50とを介して交流電圧Vacに接続する。
さらに、平滑コンデンサCinは、ブロッキングダイオードD1とインダクタンス回路50とを介して整流回路DB1に接続する。
【0130】
インダクタンス回路50は、図1の実施例のカップルドインダクタL1でもよく、図6,7,8の実施例に示すものであってもよい。また、これ以外の変形もありうる。
【0131】
また、第1一次巻線T1n1,T2n1,・・・,TNn1と第2一次巻線T1n2,T2n2,・・・,TNn2とスイッチング回路60と平滑コンデンサCinとを直列に接続する。
スイッチング回路60は、図1の実施例のスイッチング素子Q1でもよく、図8の実施例に示すものであってもよい。また、これ以外の変形もありうる。
【0132】
さらに、図10は、図9の実施例における出力回路31,32,・・・,3Nの具体的な一実施例を示す構成図である。同図において、(a)はフォワード型であり、(b)はフライバック型であり、(c)はZeta型であり、(d)はフライ・フォワード型であり、(e)はセンタタップ型であり、(f)はブリッジ型であり、(g)はインダクタレスセンタタップ型であり、(h)はカレントダブラ型である。また、これら等を組み合わせた変形も可能である。
【0133】
例えば、図1の実施例及び図6の実施例は図7(b)のフライバック型であり、図7の実施例は図7(a)のフォワード型である。
【0134】
このような図9の実施例も、図1の実施例と類似の動作となり、高力率で電力を変換する。その詳細の説明は省略する。
【0135】
また、図11は本発明に係るスイッチング電源の第6の実施例を示す構成図である。なお、図1の実施例と同じ要素には同一符号を付し、説明を省略する。
【0136】
図11の実施例の第1の特徴は、図1の実施例のダイオードD2の代わりに、コンデンサC2を備える点にある。
【0137】
詳しくは、コンデンサC2は、第1磁性素子であるカップルドインダクタL1に直列に接続する。また、カップルドインダクタL1はインダクタンス回路50とする。
【0138】
また、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2とを直列に接続する。コンデンサC2の一端は、第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2に接続する。コンデンサC2の他端は、第1磁性素子であるカップルドインダクタL1と、整流回路DB1内のダイオードとフィルタ回路40とを介して、交流電圧Vacに接続する。
【0139】
さらに、図11の実施例の第2の特徴は、コンデンサC2の一端をトランスT1,T2,T3とスイッチング回路60との接続点に接続する点にある。
【0140】
詳しくは、トランスT1,T2,T3とスイッチング素子Q1との接続点は、スイッチング回路のオンオフにより、高周波交流電圧源となる。したがって、カップルドインダクタL1とコンデンサC2との接続点も、スイッチング回路のオンオフにより、高周波交流電圧源となる。
【0141】
そして、交流電圧Vacと上述の高周波交流電圧源との間には、整流回路DB1のダイオード及び第1磁性素子であるカップルドインダクタL1の直列回路を接続する。
【0142】
このような図11の実施例も、図1の実施例と類似の動作となり、高力率で電力を変換する。その詳細の説明は省略する。
【0143】
さらに、図12は本発明に係るスイッチング電源の第7の実施例を示す構成図である。なお、図1の実施例及び図7の実施例と同じ要素には同一符号を付し、説明を省略する。
【0144】
図12の実施例の特徴は、図1の実施例のダイオードD2の代わりに、ダイオードD4及びダイオードD5を備える点にある。
そして、図1の実施例のブロッキングダイオードD1は整流回路DB1内のダイオードで代用される。
【0145】
詳しくは、ダイオードD4の一端はフィルタ回路40を介し交流電圧Vacに接続し、ダイオードD4の他端はインダクタンス回路50を介し第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1と第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2との接続点Jに接続する。
【0146】
そして、図12の実施例において、整流回路DB1内のダイオードで、インダクタンス回路50にカソード端が接続されるダイオードは、図1の実施例のブロッキングダイオードD1と等価である。
【0147】
また、ダイオードD5の一端はフィルタ回路40を介し交流電圧Vacに接続し、ダイオードD5の他端はインダクタンス回路50を介し第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1と第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2との接続点Jに接続する。
さらに、インダクタンス回路50は、カップルドインダクタL5で形成する。
【0148】
また、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1と第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2との接続点Jは、ダイオードD4及びダイオードD5とインダクタンス回路50とフィルタ回路40とを介して交流電圧Vacに接続する。
【0149】
このような図12の実施例も、図1の実施例と類似の動作となり、高力率で電力を変換する。その詳細の説明は省略する。
また、図12の実施例は、ダイオードD4の電流とダイオードD5の電流が整流回路DB1を流れないため、順方向電圧降下による損失が小さく、好適である。
【0150】
さらにまた、図13は本発明に係るスイッチング電源の第8の実施例を示す構成図である。なお、図1の実施例と同等の要素には同等の符号を付し、説明を省略する。
【0151】
図13の実施例の第1の特徴は、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1をそれぞれ直列に接続し、第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2をそれぞれ直列に接続する点にある。
【0152】
詳しくは、トランスT21は第1一次巻線T21n1、第2一次巻線T21n2及び二次巻線T21n3を備える。また、トランスT22は第1一次巻線T22n1、第2一次巻線T22n2及び二次巻線T22n3を備える。さらにまた、トランスT23は第1一次巻線T23n1、第2一次巻線T23n2及び二次巻線T23n3を備える。
【0153】
そして、トランスT21の第1一次巻線T21n1とトランスT22の第1一次巻線T22n1とトランスT23の第1一次巻線T23n1とは、それぞれを直列に接続する。
また、トランスT21の第2一次巻線T21n2と、トランスT22の第2一次巻線T22n2と、トランスT23の第2一次巻線T23n2とは、それぞれを直列に接続する。
【0154】
さらに、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1の巻数をそれぞれ巻数n1とし、第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2の巻数をそれぞれ巻数n2とし、二次巻線T21n3,T22n3,T23n3の巻数をそれぞれn3とし、トランスT21,T22,T23の特性がほぼ同じとなるようにする。
【0155】
また、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1と第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2とを直列に接続する。さらにまた、これらにスイッチング素子Q1と平滑コンデンサCinとを直列に接続する。
【0156】
このような場合でも、図13の実施例は、図1の実施例及び図6の実施例と同様に、トランスT21,T22,T23の利用効率は上がる。
【0157】
例えは、同一のコアにおいて、図18のでn1=60ターンとなる磁束振幅を図6の実施例で実現すると、巻数n1=(60×0.3)/3=6ターン及び巻数n2=(60×0.7)/3=14ターンとなり、巻数n1+巻数n2=20ターンとなる。
ただし、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1の全体に印加される電圧と第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2の全体に印加される電圧との比が3:7としている。
【0158】
したがって、図13の実施例は、図1の実施例と同様に、トランスT21,T22,T23の一次側の巻数は小さくてよい。そのため巻線に施される被覆も減少し、相対的に銅線の占有率が増加する。その結果、図13の実施例において、トランスT21,T22,T23の利用効率は上がる。
また、図13の実施例に対して、さらにトランスの数を増すような変形を施す場合には、トランスの利用効率を一層高くできる。
【0159】
しかしながら、図13の実施例は、図1の実施例のように、トランスT21,T22,T23にばらつきがある場合に、磁束の偏りを自動的に抑制することはできない。
【0160】
以下に、図13の実施例の動作について、図14を用いて説明する。図14は、図12の実施例における不平衡のときの各部の動作波形である。ただし、トランスT21のインダクタンス:T22のインダクタンス:T23のインダクタンス=1:2:3となるような極端な不平衡を想定する。また、負荷Loadの電流は8Aとし、巻数n1:巻数n2:巻数n3=7:13:12とする。
【0161】
図14(a)において、磁束密度B_T21はトランスT21のコアの磁束密度であり、磁束密度B_T22はトランスT22のコアの磁束密度であり、磁束密度B_T23はトランスT23のコアの磁束密度である。
【0162】
また、図14(b)において、電流IQ1はスイッチング回路60を流れる電流である。
【0163】
さらに、図14(c)において、電流I_T21n3はトランスT21の二次巻線T21n3の電流であり、電流I_T22n3はトランスT22の二次巻線T22n3の電流であり、電流I_T23n3はトランスT23の二次巻線T23n3の電流である。
【0164】
そして、図14(a)〜図14(c)は、トランスT23のコアが部分的に飽和することを示す。しかしながら、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1及び第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2を直列に接続しているため、一部でコアの飽和が発生しても、スイッチング回路60の電流IQ1の電流は緩やかに上昇する。これは、その他の不飽和のコアによって、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1全体のインダクタンスは極端に低下しないことによる。
このようなことから、特にトランスの直列数が多いときに好適に素子の信頼性が確保される。
【0165】
一方、図14と同等の条件における図1の実施例の動作について、図15を用いて説明する。図15は図1の実施例における不平衡のときの各部の動作波形である。図14の場合と同様に、図15においてトランスT1のインダクタンス:T2のインダクタンス:T3のインダクタンス=1:2:3となるような極端な不平衡を想定する。また、負荷Loadの電流は8Aとし、巻数n1:巻数n2:巻数n3=21:13:12とする。
【0166】
図15(a)において、磁束密度B_T1はトランスT1のコアの磁束密度であり、磁束密度B_T2はトランスT2のコアの磁束密度であり、磁束密度B_T3はトランスT3のコアの磁束密度である。
【0167】
また、図15(b)において、電流IQ1はスイッチング回路60を流れる電流である。
【0168】
さらに、図15(c)において、電流I_T1n3はトランスT1の二次巻線T1n3の電流であり、電流I_T2n3はトランスT2の二次巻線T2n3の電流であり、電流I_T3n3はトランスT3の二次巻線T3n3の電流である。
【0169】
そして、図15(a)〜図15(c)は、トランスT3のコアは飽和していないことを示す。これは、図1の実施例において、磁束の偏りを自動的に抑制する作用によりコアの飽和が抑制されるためである。
【0170】
また、図16は本発明に係るスイッチング電源の第9の実施例を示す構成図である。なお、図1の実施例と同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0171】
図16の実施例の特徴は、図1の実施例の平滑コンデンサCinの代わりに、直流電圧Vinを備える点にある。
【0172】
詳しくは、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2とを直列に接続する。さらにまた、これらにスイッチング素子Q1と直流電圧Vinとを直列に接続する。
【0173】
さらに、図16の実施例は、図1の実施例と同様に、トランスT1,T2,T3の利用効率が高く、トランスT1,T2,T3にばらつきがあっても磁束の偏りを自動的に抑制するため、好適なスイッチング電源を提供できる。
【0174】
また、図17は本発明に係るスイッチング電源の第10の実施例を示す構成図である。なお、図7の実施例と同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0175】
図17の実施例の特徴は、図7の実施例の平滑コンデンサCinの代わりに、直流電圧Vinを備える点にある。
【0176】
詳しくは、図17の実施例は、図16の実施例と同様に、第1一次巻線T21n1,T22n1,T23n1と第2一次巻線T21n2,T22n2,T23n2とを直列に接続する。さらにまた、これらにスイッチング素子Q1と直流電圧Vinとを直列に接続する。さらに、トランスT21,T22,T23は、それぞれが並列に接続されるリセット用巻線T21n4,T22n4,T23n4を備える。
【0177】
ここで、見方を変更して、図16の実施例において、第1一次巻線T1n1,T2n1,T3n1と第2一次巻線T1n2,T2n2,T3n2とを直列接続を第2一次巻線(T1n1,T2n1,T3n1,T1n2,T2n2,T3n2)とし、リセット用巻線T21n4,T22n4,T23n4を第1一次巻線(T21n4,T22n4,T23n4)とすることもできる。
【0178】
この場合は、第1一次巻線(T21n4,T22n4,T23n4)をリセット用巻線T21n4,T22n4,T23n4として、スイッチング回路がオフのときに、トランスT21,T22,T23のリセットの向きに電圧が印加されるように接続している。
【0179】
さらに、図17の実施例は、図16の実施例と同様に、トランスT21,T22,T23の利用効率が高く、トランスT21,T22,T23にばらつきがあっても磁束の偏りを自動的に抑制するため、好適なスイッチング電源を提供できる。
【0180】
【発明の効果】
以上のことにより、本発明によれば、小形化に好適なスイッチング電源を提供できる。また、薄型に好適なスイッチング電源を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1の実施例の各部の動作波形である。
【図3】図1の実施例の各部の動作波形である。
【図4】図1の実施例の各部の動作波形である。
【図5】図1の実施例の各期間の動作模式図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す構成図である。
【図7】本発明の第3の実施例を示す構成図である。
【図8】本発明の第4の実施例を示す構成図である。
【図9】本発明の第5の実施例を示す構成図である。
【図10】出力回路の実施例を示す構成図である。
【図11】本発明の第6の実施例を示す構成図である。
【図12】本発明の第7の実施例を示す構成図である。
【図13】本発明の第8の実施例を示す構成図である。
【図14】図12の実施例における不平衡のときの各部の動作波形である。
【図15】図1の実施例における不平衡のときの各部の動作波形である。
【図16】本発明の第9の実施例を示す構成図である。
【図17】本発明の第10の実施例を示す構成図である。
【図18】スイッチング電源を示す構成図である。
【符号の説明】
Cin 平滑コンデンサ
C2 コンデンサ
DB1 整流回路
D1 ブロッキングダイオード
D2,D3,D4,D5 ダイオード
L1,L5 カップルドインダクタ(第1磁性素子及び第2磁性素子)
L2,L3 インダクタンス(第1磁性素子)
T1,T2,T3,TN,T11,T12,T13,T21,T22,T23トランス
T1n1,T2n1,T3n1,TNn1,T11n1,T12n1,T13n1,T21n1,T22n1,T23n1 第1一次巻線
T1n2,T2n2,T3n2,TNn2,T11n2,T12n2,T13,T21n2,T22n2,T23n2 第2一次巻線
T1n3,T2n3,T3n3,TNn3,T11n3,T12n3,T13n3,T21n3,T22n3,T23n3 二次巻線
T21n4,T22n4,T23n4 リセット用巻線
31,32,3N 出力回路
50 インダクタンス回路(第1磁性素子及び第2磁性素子)
60 スイッチング回路
Vac 交流電圧
Vin 直流電圧
Vout 出力電圧

Claims (10)

  1. 交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、スイッチング回路のオンオフにより前記平滑コンデンサの電圧が印加され、二次巻線に出力となる電圧を誘起する複数のトランスとを備えるスイッチング電源において、
    それぞれの前記トランスは、それぞれが並列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線とを備えると共に、
    前記第1一次巻線と前記第2一次巻線と前記スイッチング回路と前記平滑コンデンサとを直列に接続し、
    前記第1一次巻線と前記第2一次巻線との接続点はダイオードと第1磁性素子とを介して前記交流電圧に接続する
    ことを特徴とするスイッチング電源。
  2. 前記整流回路と前記平滑コンデンサとを接続するブロッキングダイオードを備える
    ことを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源。
  3. 交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、スイッチング回路のオンオフにより前記平滑コンデンサの電圧が印加され、二次巻線に出力となる電圧を誘起する複数のトランスとを備えるスイッチング電源において、
    それぞれの前記トランスは、それぞれが並列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線とを備えると共に、前記第1一次巻線と前記第2一次巻線とが直列に接続され、
    一端が前記トランスと前記スイッチング回路との接続点に接続され、他端が第1磁性素子と前記整流回路とを介して前記交流電圧に接続されるコンデンサを備える
    ことを特徴とすスイッチング電源。
  4. 前記ブロッキングダイオードに直列に接続する第2磁性素子を備え
    前記第1磁性素子と前記第2磁性素子とは、磁気結合を有す
    ことを特徴とする請求項2記載のスイッチング電源。
  5. 第1の巻線を前記第1磁性素子とし、第2の巻線を前記第2磁性素子とし、前記第1の巻線の一端が前記ダイオードに接続され、前記第2の巻線の一端が前記ブロッキングダイオードに接続され、前記第1の巻線の他端と前記第2の巻線の他端とが共に前記整流回路に接続されるカップルドインダクタを備える
    ことを特徴とする請求項4記載のスイッチング電源。
  6. それぞれの前記トランスは、それぞれが並列に接続されるリセット用巻線を備える
    ことを特徴とする請求項7記載のスイッチング電源。
  7. 交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、スイッチング回路のオンオフにより前記平滑コンデンサの電圧が印加され、二次巻線に出力となる電圧を誘起する複数のトランスと、前記交流電圧と前記オンオフで発生する高周波交流電圧源との間に接続するダイオード及び第1磁性素子の直列回路とを備えるスイッチング電源において、
    それぞれの前記トランスは、それぞれが並列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線とを備えると共に、
    前記第1一次巻線と前記第2一次巻線と前記スイッチング回路と前記平滑コンデンサとを直列に接続する
    ことを特徴とするスイッチング電源。
  8. 交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、スイッチング回路のオンオフにより前記平滑コンデンサの電圧が印加され、二次巻線に出力となる電圧を誘起する複数のトランスと、前記交流電圧と前記オンオフで発生する高周波交流電圧源との間に接続するダイオード及び第1磁性素子の直列回路とを備えるスイッチング電源において、
    それぞれの前記トランスは、それぞれが直列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線とを備えると共に、
    前記第1一次巻線と前記第2一次巻線と前記スイッチング回路と前記平滑コンデンサとを直列に接続する
    ことを特徴とするスイッチング電源。
  9. スイッチング回路のオンオフにより直流電圧が印加され、二次巻線に出力となる電圧を誘起する複数のトランスを備えるスイッチング電源において、
    それぞれの前記トランスは、それぞれが並列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線とを備えると共に、
    前記第1一次巻線と前記第2一次巻線とを直列に接続する
    ことを特徴とするスイッチング電源。
  10. それぞれが並列に接続される第1一次巻線と、それぞれが直列に接続される第2一次巻線と、スイッチング回路のオンオフにより直流電圧が印加され出力となる電圧を誘起する二次巻線とを具備するトランスを複数個備えるスイッチング電源において、
    前記第1一次巻線をリセット用巻線として、スイッチング回路がオフのときに、リセットの向きに電圧が印加されるように接続する
    ことを特徴とするスイッチング電源。
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