JP4193410B2 - 成形用型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は成形用型に関し、特に光ファイバを被覆する樹脂をモールドするために用いられるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂などをモールドするために用いられる上基盤と下基盤の2つの部分からなる成形用型は従来から知られている。このような成形用型では、上基盤と下基盤とを精度良く合わせることによって、所望の形状のモールド部を構成することが重要である。成形用型の位置調整を行う方法としては、特開平6−206732号公報に記載された方法が知られている。
【0003】
上記公報に記載された位置調整方法は、成形用型の上基盤(上型)と下基盤(下型)とを固定するダイセットにそれぞれ円柱状の第1規制部材と、テーパ状の第2規制部材とを設け、第1規制部材と第2規制部材とを嵌合させることによって、ダイセットに固定された成形用型の位置調整を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記位置調整方法では、ダイセットに対する成形用型の固定位置がずれると成形用型の上基盤と下基盤とが正確に合わないという問題点があった。特に、成形用型が光ファイバを被覆する樹脂をモールドするために用いられるものであるような場合、非常に高い精度で基盤を合わせることが要求され、微妙なずれがバリの発生などを引き起こす原因になっていた。
【0005】
そこで、本発明は上記課題を解決し、高い精度で位置調整を行うことができる成形用型を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る成形用型は、第1のモールド溝が形成された第1の基盤と第2のモールド溝が形成された第2の基盤とを合わせることによって、第1のモールド溝と第2のモールド溝によってモールド部を構成する成形用型において、第1の基盤の第1のモールド溝が形成された面に位置調整部材が嵌合される第1の位置調整溝が形成されており、第2の基盤の第2のモールド溝が形成された面に位置調整部材が嵌合される第2の位置調整溝が形成されており、第1の基盤又は第2の基盤の少なくとも一方には、モールド部に樹脂を注入するための樹脂注入路が形成されており、第1の基盤の第1のモールド溝が形成された面には、モールド部から樹脂を排出するための第1の樹脂排出溝が第1のモールド溝及び第1の位置調整溝を横切って形成されており、第2の基盤の第2のモールド溝が形成された面には、モールド部から樹脂を排出するための第2の樹脂排出溝が第2のモールド溝及び第2の位置調整溝を横切って形成されており、第1及び第2の樹脂排出溝はそれぞれ2本形成され、該2本の樹脂排出溝が樹脂注入路を挟むように位置している、ことを特徴とする。
【0007】
このような構成の成形用型によれば、第1の位置調整溝と第2の位置調整溝のそれぞれに位置調整部材を嵌合させることにより、第1の基盤と第2の基盤の位置を調整することができる。第1の位置調整溝と第2の位置調整溝はそれぞれ、第1のモールド溝が形成された面、第2のモールド溝が形成された面に形成されているので、第1の基盤と第2の基盤をダイセットなどの保持部材に固定させるときの精度によらず、確実に合わせ位置を調整できる。さらに、位置調整溝は、モールド溝と同じ面に形成されるので、モールド溝と同じ機器によって加工することができ、高精度に位置調整溝を形成することが容易である。
【0008】
上記成形用型において、第1の基盤又は第2の基盤の少なくとも一方は、紫外線を透過する材料によって構成されていることを特徴としても良い。
【0009】
このような構成を採用することにより、モールド材料として紫外線硬化樹脂を用いることができ、モールド部に注入された紫外線硬化樹脂に紫外線を照射することで硬化させることができる。
【0010】
上記成形用型において、第1の位置調整溝及び第2の位置調整溝はそれぞれ、第1のモールド溝及び第2のモールド溝とほぼ同じ大きさであることを特徴としても良い。
【0011】
位置調整溝をモールド溝とほぼ同じ大きさとすることにより、位置を調整しやすく、成形される製品を精度良く加工することができる。位置調整溝をモールド溝とほぼ同じ大きさとすることにより、成形用型の製造が容易になり、また光ファイバの外径寸法に近く寸法精度の良い適切なガイド部材を用いて上下の型基盤を直接位置合わせすることが可能になる。
【0012】
上記成形用型において、第1の位置調整溝及び第2の位置調整溝は、断面がV字形の直線状の溝であることを特徴としても良い。
【0013】
位置調整溝が断面V字形の直線状の溝である場合には、位置調整溝に円柱状のピンを載置することにより、ガイド溝に接する2直線によってピンが安定して支持されることになる。従って、このような構成を採用することにより、位置調整部材と位置調整溝を嵌合させることが容易となり、スムーズな位置調整を行う上で好ましい。
【0014】
上記成形用型において、第1の位置調整溝及び第2の位置調整溝は、半球状の溝であることを特徴としても良い。
【0015】
位置調整溝を半球状の溝とすることにより、位置調整部材として球を用いることができる。これにより、位置調整部材と位置調整溝を嵌合させることが容易であり、スムーズな位置調整を行う上で好ましい。
【0016】
上記成形用型において、樹脂注入路のモールド溝側の部分は、その流路の開口面積がモールド溝に向かって徐々に広がっていることを特徴としても良い。
【0017】
このように、モールド溝に向かって徐々に開口面積が広くなる流路を有する樹脂注入路を有することにより、樹脂注入路からモールド溝に樹脂が流れ込んだときに、流路の大きさが急速に変化することによって生じる気泡の発生を防止することができる。開口面積を徐々に広くした流路としては、例えば、樹脂注入路とモールド溝との接続部分にRを付けたり、樹脂注入路をテーパ状にするものが考えられる。
【0018】
上記成形用型は、光ファイバを被覆する樹脂をモールドするために用いられることを特徴としても良い。
【0019】
本発明に係る成形用型は、第1の基盤と第2の基盤の合わせ位置を高い精度で調整できるので、光ファイバの樹脂モールドなどに用いられるのが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明に係る成形用型の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0021】
図1(a)は本発明の第1実施形態に係る成形用型の第1の基盤(以下、「下基盤」という)10を示す斜視図、図1(b)は成形用型の第2の基盤(以下、「上基盤」という)20を示す斜視図である。図1(a)及び図1(b)はそれぞれの基盤が合わせられる面(以下、「合わせ面」という)11、21から見た図である。図2は、成形用型によって光ファイバFに紫外線硬化樹脂を被覆するモールド装置を示す図である。モールド装置50は、成形用型の下基盤10を把持するクランプ51と、上基盤20を固定する金具52と、下基盤10と上基盤20とからなる成形用型内に配置された光ファイバF及びモールド溝12に注入された樹脂に紫外線を照射するランプ53と、を有している。ここでは、紫外線を照射するランプ53は上基盤20の側に配置されているが、ランプ53は下基盤10の側に配置されても良いし、また両側に配置されても良い。
【0022】
成形用型について説明する前に、成形用型がどのようにして使用されるかについて説明する。モールド装置50を用いて光ファイバFに樹脂をモールドする方法を説明する。まず、下基盤10のモールド溝12(図1(a)参照)に光ファイバFを載置する。次に、下基盤10に対して上基盤20を合わせて成形用型を閉じる。この際には、下基盤10のモールド溝12と上基盤20のモールド溝22とによって光ファイバFを配置する孔を構成するように、下基盤10と上基盤20は位置合わせされる。そして、上基盤20に形成された樹脂注入路を通じて、モールド溝12、22によって構成される孔に紫外線硬化樹脂を注入し、紫外線を照射して樹脂を硬化させる。このようにして、成形用型内に配置された光ファイバFに樹脂がモールドされる。
【0023】
次に、図1(a)及び図1(b)を参照しながら、成形用型について詳細に説明する。下基盤10の合わせ面11には、光ファイバFを配置すると共に紫外線硬化樹脂を注入するためのモールド溝12が形成されている。モールド溝12は合わせ面11の一辺からその対辺に向かって直線状に延びている。モールド溝12の両側にある合わせ面11を構成する表層15は、紫外線透過を抑制する石英ガラスによって形成されている。この下基盤10はガラスからなり、その全厚みが5mmである。このうち紫外線透過を抑制する表層15の厚みは0.1mm以上である。このようにモールド溝12以外の部分の合わせ面11は、紫外線の透過を抑制する石英ガラスからなる表層15によって構成されているので、モールド溝12以外には樹脂を硬化させるのに十分な紫外線が照射されず、所定圧力で型を合わせたときに生じるわずかな隙間にモールド溝12から滲出した樹脂が硬化することによるバリの形成を防止できる。ここでは、合わせ面の表面を紫外線の透過を抑制する石英ガラスによって構成することによって、繰り返しの使用によって対する耐久性が高く、長年にわたって遮光性を維持することができる成形用型を実現している。上基盤20の合わせ面21にも、下基盤10と同様に、光ファイバFを配置すると共に紫外線硬化樹脂を注入するためのモールド溝22が形成されている。モールド溝22は合わせ面21の一辺からその対辺に向かって直線状に延びている。モールド溝22の両側にある合わせ面21を構成する表層25は、紫外線の透過を抑制する石英ガラスによって形成されている。この上基盤20はガラスからなり、その全厚みが5mmである。このうち紫外線透過を抑制する表層25の厚みは0.1mm以上である。そして、下基盤10のモールド溝12と上基盤20のモールド溝22とは、成形用型の使用時に下基盤10と上基盤20とが合わせられると、成形用型内に光ファイバFを配置するための断面が略円形の孔を構成する関係にある。また、硬化した樹脂が剥離しやすいように、モールド溝12、22には離型性のコーティングがなされている。離型性のコーティングには、離型剤を用いても良いし、フッ素コーティング又はシリコンコーティングをしても良い。
【0024】
下基盤10及び上基盤20のそれぞれの合わせ面11、21には、モールド溝12、22の両側にモールド溝12、22と略平行なガイド溝(位置調整溝)13、23がそれぞれ形成されている。ガイド溝13、23は、下基盤10と上基盤20が合わせられる際に、それぞれの基盤に形成されたモールド溝12、22が正確に位置合わせされるために設けられている。ガイド溝13はガイドピンG1が嵌合される断面V字形の直線状の溝であり、合わせ面11の一辺からその対辺に向かって延びている。ガイド溝23もガイド溝13と同様に、断面V字形の直線状の溝であり、合わせ面21の一辺からその対辺に向かって延びている。2本のガイド溝13の合わせ面11上における位置はそれぞれ、2本のガイド溝23の合わせ面21上における位置に対応している。すなわち、ガイド溝13とガイド溝23とが一致すれば、モールド溝12とモールド溝22とが正確に位置合わせされることとなる。実際に下基盤10と上基盤20とを合わせる場合には、最初に下基盤10のガイド溝13に円柱状のガイドピンG1の下半分を嵌めておき、次に上基盤20を載置する際にガイドピンG1の上半分が上基盤20のガイド溝23に嵌まるように位置合わせする。これによって、下基盤10と上基盤20に形成されたモールド溝12、22の位置が正確に位置合わせされ、モールド溝12、22によって構成される孔の断面を略円形にすることができる。なお、下基盤10と上基盤20とをガイド溝13,23によって位置合わせする前に、下基盤10と把持するクランプ51と上基盤20を固定する金具52の位置を調整することとしても良く、あらかじめ合わせ位置をある程度調整しておくことでガイド溝13,23による位置調整をスムーズに行うことができる。
【0025】
また、下基盤10のモールド溝12は合わせ面11の一辺からその対辺に向かって延びているが、その中途にモールド溝12に樹脂を注入するための樹脂注入溝14が形成されている。樹脂注入溝14とモールド溝12の接続部分14aはRを付けられており、樹脂注入溝14はモールド溝12に向かってその溝幅が徐々に広くされている。これにより、樹脂がモールド溝12に注入される際に、流路の急激な変化に起因して気泡が生じるという問題を防止することができる。樹脂注入溝14に対応する位置において、上基盤20には、上基盤20の合わせ面21とその反対面とを貫く貫通孔24が形成されている。この貫通孔24と前述した樹脂注入溝14とは、モールド溝12、22によって構成される孔に樹脂を注入するための樹脂注入路としての役割を有する。すなわち、樹脂は貫通孔24を通って成形用型内に注入され、樹脂注入溝14を介してモールド溝12、22によって構成される孔に注入される。本実施形態では、下基盤10と上基盤20の両方に樹脂注入路が形成されているが、樹脂注入路は上基盤20のみに形成されていても良く、この場合には例えばモールド溝22から合わせ面21の反対面に貫通する貫通孔によって樹脂注入路を構成できる。
【0026】
第1実施形態に係る成形用型は、モールド溝12、22と略平行なガイド溝13、23が形成され、ガイド溝13、23に位置調整部材であるガイドピンG1を嵌合させて下基盤10と上基盤20の位置合わせを行うことによって、下基盤10と上基盤20とを正確に位置合わせすることができる。すなわち、従来は、下基盤10を把持するクランプ51と上基盤20を固定する金具52の位置を調整する際に顕微鏡を用いて下基盤10と上基盤20とを位置合わせをしていたが、10数μmというオーダーで位置合わせを行うことが困難であり、下基盤10と上基盤20との合わせ位置がずれるという問題があった。本実施形態に係る成形用型では合わせ面11,21に形成されたガイド溝13,23によって直接的に下基盤10と上基盤20との位置を合わせて固定することで、下基盤10と上基盤20のモールド溝12、22によって形成される孔の断面を光ファイバFにモールドされる樹脂の外径に等しい略円形にすることができ、光ファイバFに対してモールドされる樹脂の均肉率を高めることができる。実際に、本実施形態に係る成形用型によってモールドされた樹脂の均肉率は、常に85%以上であった。また、モールド溝12、22の位置合わせが正確になされることにより、合わせ面11、21への樹脂の滲出量を低減させ、バリの形成を抑制することができる。
【0027】
次に、本発明の第2実施形態に係る成形用型について説明する。図3は、第2実施形態に係る成形用型を示す斜視図である。第2実施形態に係る成形用型は、第1実施形態に係る成形用型と基本的な構成は同じであるが、第2実施形態に係る成形用型は、直線状のガイド溝ではなく、椀状のガイド溝が形成されている点が異なる。図3に示されるように、第2実施形態に係る成形用型では、下基盤10aの合わせ面11に略半球に抉られた椀状のガイド溝17が、モールド溝12を挟んで2つずつ形成されている。上基盤20aの合わせ面21にも下基盤10aと同様に、略半球に抉られた椀状のガイド溝27が、モールド溝22を挟んで2つずつ形成されている。4つのガイド溝17の合わせ面11上における位置はそれぞれ、4つのガイド溝27の合わせ面21上における位置に対応している。すなわち、それぞれのガイド溝17とガイド溝27とが一致すれば、下基盤10aと上基盤20aとは正確に位置合わせされることとなる。実際に下基盤10aと上基盤20aとを合わせる場合には、最初に下基盤10aのガイド溝17に位置調整部材である球状のガイドG2の下半分を嵌めておき、次に上基盤20aを載置する際に球状のガイドG2の上半分が上基盤20aのガイド溝27に嵌まるように位置合わせする。
【0028】
第2実施形態に係る成形用型は、下基盤10aの合わせ面11と上基盤20aの合わせ面21に、それぞれ対応する4つのガイド溝17,27が形成されており、ガイド溝17、27に球状のガイドG2を嵌合させて下基盤10aと上基盤20aの位置合わせを行うことによって、下基盤10aと上基盤20aとを正確に位置合わせすることができる。これによって、下基盤10aと上基盤20aのモールド溝12、22によって形成される孔の断面を光ファイバFにモールドされる樹脂の外径に等しい略円形にすることができ、光ファイバFに対してモールドされる樹脂の均肉率を高めることができる。また、モールド溝12、22の位置合わせが正確になされることにより、合わせ面11、21への樹脂の滲出量を低減させ、バリの形成を抑制することができる。
【0029】
以上、本発明の成形用型について実施形態を用いて詳細に説明したが、本発明の成形用型は上記実施形態に限定されるものではない。
【0030】
上記第1実施形態においては、ガイド溝13,23は断面がV字形の溝であったが、ガイド溝は断面が略半円形の直線状の溝であっても良い。
【0031】
上記第1実施形態においては、ガイド溝13,23は下基盤10と上基盤20に2本ずつ形成されていたが、ガイド溝13,23の本数は2本に限定されるものではなく、何本であっても良い。また、第2実施形態においては、ガイド溝17,27は下基盤10aと上基盤20aに4つずつ形成されていたが、ガイド溝17,27の数は4つに限定されるものではなく、いくつであっても良い。さらに、ガイド溝の形状についても直線状の溝と球状の溝とに限定されず、位置調整用の位置調整用部材と嵌合し得る溝であれば良く、位置調整用部材の形状との関係で様々な形状のガイド溝が考えられる。
【0032】
また、上記のガイド溝の構成は、モールド部から樹脂を排出するための樹脂排出路を有する成形用型に適用することも可能である。図4は、樹脂排出路が形成された成形用型を示す斜視図である。図4に示される成形用型は、第1実施形態に係る成形用型と基本的な構成は同じであるが、この成形用型は、下基盤10b、上基盤20bのそれぞれに、モールド溝12、22から樹脂を排出するための樹脂排出溝16、26を有している。下基盤10bに形成された樹脂排出溝16と上基盤20bに形成された樹脂排出溝26は、同じ態様で形成されているので、ここでは下基盤10bに形成された樹脂排出溝16について説明する。下基盤10bの合わせ面11には、モールド溝12及びガイド溝13を横切る樹脂排出溝16が形成されている。樹脂排出溝16は2本形成され、それぞれの樹脂排出溝16は樹脂注入溝14を挟むようにして位置している。このような樹脂排出溝16を有することにより、2本の樹脂排出溝16によって挟まれた部分にのみ樹脂をモールドすることができる。つまり、成形用型の大きさによらず、光ファイバFに樹脂をモールドする範囲を調節できるという効果がある。
【0033】
さらに、光ファイバFの被覆部の一端を図2のように成形用型の外形に合わせるのではなく、図5に示されるように光ファイバFの被覆部の一端をモールド溝の一端に載せて位置合わせをすることにより、モールド溝内で裸ファイバが遊ぶことがないので、モールドされた樹脂が偏肉することなく光ファイバガラス回りに均等なコーティングを形成することができる。この光ファイバFの被覆部の端末を樹脂排出溝16のすぐ外側に設置すれば、光ファイバFの樹脂と切れ目なくモールドすることができるし、樹脂排出溝16とは間隔をおいて設置すれば、光ファイバFの樹脂と隙間を空けてモールドすることができる。
【0034】
また、上記実施形態においては、樹脂注入溝14がモールド溝12に向かって徐々に溝幅が広くなるように、樹脂注入溝14とモールド溝12との接続部分14aにRを付けられていたが、図6に示されるように樹脂注入溝14はテーパ状にされていても良い。
【0035】
また、上記実施形態においては、下基盤10と上基盤20の表層は紫外線透過を抑制する石英ガラスによって構成されている成形用型について説明しているが、紫外線を抑制する膜によって合わせ面11,21を覆った成形用型にも、上記実施形態において説明したようなガイド溝を適用することが可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、第1の位置調整溝と第2の位置調整溝のそれぞれに位置調整部材を嵌合させることにより、第1の基盤と第2の基盤の位置を調整することができる。第1の位置調整溝と第2の位置調整溝はそれぞれ、第1のモールド溝が形成された面、第2のモールド溝が形成された面に形成されているので、第1の基盤と第2の基盤をダイセットなどの保持部材に固定させるときの精度によらず、確実に合わせ位置を調整できる。さらに、位置調整溝は、モールド溝と同じ面に形成されるので、モールド溝と同じ機器によって加工することができ、高精度に位置調整溝を形成することが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る成形用型を示す斜視図である。
【図2】実施形態に係る成形用型が適用されるモールド装置を示す図である。
【図3】第2実施形態に係る成形用型を示す斜視図である。
【図4】樹脂排出路を有する成形用型を示す斜視図である。
【図5】位置合わせの他の例を示す図である。
【図6】樹脂注入路の他の例を示す図である。
【符号の説明】
10…下基盤、11…合わせ面、12…モールド溝、13…ガイド溝、14…樹脂排出溝、15…表層、20…上基盤、21…合わせ面、22…モールド溝、23…ガイド溝、24…貫通孔、25…表層。
Claims (7)
- 第1のモールド溝が形成された第1の基盤と第2のモールド溝が形成された第2の基盤とを合わせることによって、前記第1のモールド溝と前記第2のモールド溝によってモールド部を構成する成形用型において、
前記第1の基盤の前記第1のモールド溝が形成された面に位置調整部材が嵌合される第1の位置調整溝が形成されており、
前記第2の基盤の前記第2のモールド溝が形成された面に前記位置調整部材が嵌合される第2の位置調整溝が形成されており、
前記第1の基盤又は前記第2の基盤の少なくとも一方には、前記モールド部に樹脂を注入するための樹脂注入路が形成されており、
前記第1の基盤の前記第1のモールド溝が形成された面には、前記モールド部から樹脂を排出するための第1の樹脂排出溝が前記第1のモールド溝及び前記第1の位置調整溝を横切って形成されており、
前記第2の基盤の前記第2のモールド溝が形成された面には、前記モールド部から樹脂を排出するための第2の樹脂排出溝が前記第2のモールド溝及び前記第2の位置調整溝を横切って形成されており、
前記第1及び第2の樹脂排出溝はそれぞれ2本形成され、該2本の樹脂排出溝が前記樹脂注入路を挟むように位置している、
ことを特徴とする成形用型。 - 前記第1の基盤又は前記第2の基盤の少なくとも一方は、紫外線を透過する材料によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の成形用型。
- 前記第1の位置調整溝及び前記第2の位置調整溝はそれぞれ、前記第1のモールド溝及び前記第2のモールド溝とほぼ同じ大きさであることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形用型。
- 前記第1の位置調整溝及び前記第2の位置調整溝は、断面がV字形の直線状の溝であることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形用型。
- 前記第1の位置調整溝及び前記第2の位置調整溝は、半球状の溝であることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形用溝。
- 前記樹脂注入路の前記モールド溝側の部分は、その流路の開口面積が前記モールド溝に向かって徐々に広がっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の成形用型。
- 光ファイバを被覆する樹脂をモールドするために用いられる請求項1〜6のいずれか1項に記載の成形用型。
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