JP4192538B2 - 車両用駆動装置 - Google Patents

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  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用駆動装置の一形式として、駆動手段である電動モータと駆動輪を駆動力伝達可能に連結する駆動力伝達機構内にクラッチを備え、クラッチを結合した状態で電動モータの駆動力を駆動輪に伝達して駆動輪を駆動させる形式の車両用駆動装置がある。
【0003】
当該形式の車両用駆動装置は、例えば、前後輪駆動車の補助駆動装置として採用され、必要時、例えば滑りやすい路面での発進時や主駆動輪がスリップした時等に主駆動装置と共に駆動して、車両を前後両輪駆動(例えば四輪駆動)の走行状態を形成するものである。また、前後輪のいずれか一方の単独駆動(例えば二輪駆動)の走行状態を形成する場合には、補助駆動装置の駆動手段を非駆動にするとともにクラッチの結合を解除して、補助駆動装置の駆動手段である電動モータと駆動輪の駆動力伝達可能な連結状態を遮断するものである。
【0004】
当該形式の駆動装置においては、前後輪のいずれか一方の単独駆動(例えば二輪駆動)の走行時には、クラッチの結合を解除して駆動手段である電動モータと非駆動の駆動輪との駆動力伝達可能な連結を遮断することから、駆動輪側から駆動手段である電動モータ側へのトルク伝達も遮断し得て、駆動輪側から駆動手段である電動モータ側への伝達トルクに起因するトラブルを解消し得るようになっている。
【0005】
このように、当該形式の車両用駆動装置を駆動するに当たっては、電動モータの駆動に対応してクラッチを結合することが不可欠であるが、クラッチの結合時に、電動モータの回転速度と駆動輪側の車輪速に大きな回転数差があると、クラッチで大きなショックが発生することになる。このため、駆動装置を駆動する際のクラッチの結合時には、大きなショックの発生をできるかぎり抑制することが望まれ、当該形式の従来の車両用駆動装置においては、クラッチの結合時におけるショックの発生を抑制する2つの対策が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0006】
上記した特許文献1に記載の車両用駆動装置が有する、ショックの発生を抑制する第1の対策は、駆動装置の駆動時、クラッチを結合してから電動モータの出力トルクを徐々に立ち上げるようにする手段であり、また、その第2の対策は、駆動装置の駆動前に、電動モータの回転速度が車輪速に相当する速度に等しくなるように電動モータを空転させて、電動モータの回転速度が車輪速に相当する速度に等しくなった時点でクラッチを結合する手段である。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−243608号公報(車両用電動式駆動装置)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ショックの発生を抑制する両対策は、いずれも、電動モータの回転速度が車輪速に相当する速度に近似しまたは一致した時点でクラッチの結合を完了させることによって、クラッチ結合時のショックの発生を防止または大きく抑制するものである。
【0009】
しかしながら、ショックの発生を抑制する両対策においては、その第2の対策にあっては、電動モータの回転速度を検出するための検出手段が不可欠で、車両用駆動装置に検出手段を配設しなければならない点でコスト的に不利である。また、その第1の対策にあっては、電動モータの回転速度を検出するための検出手段を必要としない点では有利であるが、電動モータの回転速度の検出手段に替わる手段として、下記に示す極めて複雑で面倒な制御手段を採っている。
【0010】
すなわち、当該制御手段は、車輪速と角加速度とに基づいて車輪速のその後の変化を予測する方程式を演算すること、この予測方程式と電動モータの速度立上り特性とから電動モータの回転速度が車輪速に相当する速度に等しくなるまでに要する時間を演算すること、当該時間に相当する所定時間電動モータを空転させること、電動モータを所定時間空転した後一時停止した状態でクラッチを入れること、その後電動モータを再起動して出力トルクを徐々に立上げること等の多くの動作を一体に組合わせた制御手段である。
【0011】
従って、本発明の目的は、当該形式の車両用駆動装置におけるクラッチ結合時のショックの発生を抑制する対策として、電動モータの回転速度を検出するための検出手段が不要でコスト的に有利であって、かつ、複雑で面倒な制御手段が不要で簡単な制御で済む、ショックの発生を抑制する対策を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は車両用駆動装置に関するもので、本発明に係る車両用駆動装置は、駆動手段である電動モータと駆動輪を駆動力伝達可能に連結する駆動力伝達機構内に電磁クラッチを備え、同電磁クラッチを結合した状態で前記電動モータの駆動力を前記駆動輪に伝達して同駆動輪を駆動させる車両用駆動装置であって、前記駆動輪の駆動に際しては、前記電磁クラッチに対する印加電流を漸次増加して同電磁クラッチを結合させる車両用駆動装置である。
【0013】
しかして、本発明に係る車両用駆動装置は、前記電磁クラッチに対する印加電流を印加時間に対して2次曲線的に増加させて同電磁クラッチを結合させるものであり、印加時間に応じて印加電流が2次曲線的に変化するとともに車両の車輪速に応じて2次曲線の変化度合いを異にする複数の2次曲線的電流値を示す印加電流マップを備え、同印加電流マップから前記複数の2次曲線的電流値の1つを車両の車輪速に応じて選択して、前記電磁クラッチに対する印加電流を制御することを特徴とするものである。
【0014】
本発明に係る車両用駆動装置において、採用する電磁クラッチは、摩擦クラッチを主体とする電磁パイロット式の電磁クラッチ装置であることが好ましい。当該駆動装置は、前後輪駆動車を構成する補助駆動装置として、好適に採用されるものである。
【0015】
【発明の作用・効果】
本発明に係る車両用駆動装置においては、電磁クラッチの結合時におけるショックの発生を防止または大きく抑制すべく、駆動輪の駆動に際しては、電磁クラッチに対する印加電流を漸次増加して同電磁クラッチを結合させるものである。電磁クラッチは、印加電流の増加に応じて摩擦係合力を漸次強めて最後の結合するもので、電磁クラッチに対する印加電流を漸次増加させていくと、電磁クラッチはショックを発生することなく円滑に結合する。
【0016】
このように、本発明に係る車両用駆動装置で採用しているショックの発生の抑制手段は、電動モータの回転速度を検出するための検出手段が不要であるとともに、複雑かつ面倒な制御手段が不要であることから、従来のショックの発生の抑制手段に比較してコスト的に極めて有利である。
【0017】
本発明に係る車両用駆動装置においては、特に、前記電磁クラッチに対する印加電流を印加時間に対して2次曲線的に増加させて同電磁クラッチを結合させるものであって、印加時間に応じて印加電流が2次曲線的に変化するとともに車両の車輪速に応じて2次曲線の変化度合いを異にする複数の2次曲線的電流値を示す印加電流マップを備え、同印加電流マップから前記複数の2次曲線的電流値の1つを車両の車輪速に応じて選択して、前記電磁クラッチに対する印加電流を制御するものであることから、複数の2次曲線的電流値から車輪速に応じた1つの2次曲線的電流値を選択することで、車輪速に応じて印加電流の上昇度合いを最適に制御することができ、車輪速の大小に関わりなく、電磁クラッチの結合時のショックの発生を防止または大きく抑制し得て、電磁クラッチをより円滑に結合させることができる。
【0018】
本発明に係る車両用駆動装置においては、電磁クラッチとして、摩擦クラッチを主体とする電磁パイロット式の電磁クラッチ装置を採用することが好ましく、これにより、当該駆動装置を、前後輪駆動車を構成する補助駆動装置として好適に採用し得て、前後輪駆動車を構成する主駆動装置とともに作動して車両を前後両輪駆動の走行状態を形成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、車両用駆動装置に関するものである。図1は、本発明の一例に係る駆動装置を補助駆動装置に採用して構成した前後輪駆動車を示している。当該前後輪駆動車は、主駆動輪である前輪側を駆動する主駆動装置10と、補助駆動輪である後輪側を駆動する補助駆動装置20と、補助駆動装置20を制御する制御装置30を備えている。当該前後輪駆動車においては、補助駆動装置20が本発明に係る車両用駆動装置の一実施形態である。
【0020】
当該前後輪駆動車を構成する主駆動装置10は、内燃機関であるエンジン11を備えている。主駆動装置10においては、エンジン11の駆動力は、トランスミッション12、減速ギヤ列13、および、フロントディファレンシャル14を経て各ドライブシャフト15に分配され、各ドライブシャフト15にて前輪16が駆動される。また、主駆動装置10は、ジェネレータ17を備え、ジェネレータ17はエンジン11にて駆動して発電し、発電された電力はバッテリー18に蓄電される。蓄電された電力は、後述する補助駆動装置20を構成する駆動手段である電動モータ20aの駆動エネルギーとして供給される。
【0021】
補助駆動装置20は、電動モータ20a、減速ギヤ列20b、電磁クラッチ装置20cおよびリヤディファレンシャル20dを備えている。補助駆動装置20においては、減速ギヤ列20b、電磁クラッチ装置20cおよびリヤディファレンシャル20dが駆動力伝達機構を構成していて、電磁クラッチ装置20cは減速ギヤ列20b内の入力側と出力側間に配設されている。当該補助駆動装置20においては、電磁クラッチ装置20cとして電磁パイロット式の電磁クラッチ装置が採用されている。
【0022】
当該補助駆動装置20において、電動モータ20aは必要時、制御装置30からの指令信号に基づいて電力の供給を受けて駆動するもので、電磁クラッチ装置20cが結合状態にある場合には、電動モータ20aの駆動力は、減速ギヤ列20bの入力側から電磁クラッチ装置20cを介して減速ギヤ列20bの出力側へ伝達され、減速ギヤ列20bの出力側からリヤディファレンシャル20dに伝達される。伝達された駆動力は、リヤディファレンシャル20dにて各ドライブシャフト21aに分配されて、各ドライブシャフト21aにて後輪21bが駆動される。
【0023】
制御装置30は、前後両輪駆動(4WD)を選択する4WDスイッチの状態を検出するスイッチセンサS1、スロットル開度センサS2、車輪速センサS3、シフトポジションセンサS4等に接続されているもので、MPU(マイクロプロセッサ)および駆動回路を備えている。MPUは、CPUおよびメモリーを備え、メモリーは、電磁クラッチ装置20cや電動モータ20a等を制御する制御プログラムやデータを保持している。制御装置30においては、各センサS1〜S4から出力される検出信号を、インタフェースを介して取込み、MPUは、取込んだ各検出信号に基づいて補助駆動装置20の作動すべき状態を判定し、補助駆動装置20を作動すべきであると判定した場合には、電動モータ20aや電磁クラッチ装置20cを動作すべき指令信号を、インタフェースを介して駆動回路に出力する。
【0024】
駆動回路は、MPUからの指令信号に基づいて、電磁クラッチ装置20cのON(結合)−OFF(遮断)を制御するとともに、電動モータ20aに対する電力の供給を制御するもので、MPUが補助駆動装置20を作動すべきであると判定した場合には、MPUからの指令信号に基づいて、設定された電圧の電力を電動モータ20aに供給するとともに電磁クラッチ装置20cをONする。これにより、補助駆動装置20は駆動して、各ドライブシャフト21aを介して後輪21b側を駆動させ、車両を前後輪駆動状態に形成する。
【0025】
しかして、補助駆動装置20の駆動力伝達機構を構成する電磁クラッチ装置20cは、図2に示す電磁パイロット式の電磁クラッチ装置である。当該電磁クラッチ装置20cはそれ自体公知のもので、アウタハウジング22、インナシャフト23、メインクラッチ24、パイロットクラッチ機構25、およびカム機構26にて構成されている。アウタハウジング22とインナシャフト23は、互いに同心的かつ回転可能に支持されているもので、アウタハウジング22とインナシャフト23が形成する環状空間部に、メインクラッチ24、カム機構26、およびパイロットクラッチ機構25がこの順序で配設されている。
【0026】
メイン機構24は、多数のアウタプレート24aとインナプレート24bからなるもので、各アウタプレート24aはアウタハウジング22の内周側に一体回転可能に組付けられ、かつ、各インナプレート24bはインナシャフト23の外周側に一体回転可能に組付けられている。各アウタプレート24aと各インナプレート24bは、互いに交互に配置されていて、押圧力の作用にて互いに摩擦係合するとともに、高い所定の押圧力の作用を受けた場合には互いに結合状態を形成する。
【0027】
パイロットクラッチ機構25は、アウタハウジング22のリヤカバー22aにヨークを介して回転可能に組付けられている電磁コイル25aと、リヤカバー22aの内面側に組付けられている摩擦クラッチ25bと、摩擦クラッチ25bのリヤカバー22aの反対側に位置するアーマチャ25cとからなり、摩擦クラッチ25bを構成する各アウタプレートはアウタハウジング22の内周側に一体回転可能に組付けられ、かつ、各インナプレートは後述するカム機構26を構成する第1カム部材26aの外周に一体回転可能に組付けられている。
【0028】
摩擦クラッチ25bを構成する各アウタプレートと各インナプレートは、交互に位置して互いに相対回転可能である。アーマチャ25cは、アウタハウジング22の内周側に一体回転可能に組付けられているもので、電磁コイル25aへの電流の印加によって発生する磁力の作用によって摩擦クラッチ25b側に吸引されて、摩擦クラッチ25bを摩擦係合すべく機能する。
【0029】
カム機構26は、パイロットクラッチ機構25とメインクラッチ24間に配設されているもので、第1カム部材26a、第2カム部材26bおよびカムフォロアー26cを備えている。第1カム部材26aは、インナシャフト23上に回転可能に組付けられていて、その外周側には、摩擦クラッチ25bを構成する各インナプレートが一体回転可能に組付けられている。第2カム部材26bは、インナシャフト23上に一体回転可能に組付けられて、メインクラッチ24とアーマチャ25c間に位置している。これらの各カム部材26a,26bの互いに対向する対向面には、複数のカム溝が形成されていて、カム溝にカムフォロアー26cが嵌合されている。
【0030】
当該電磁クラッチ装置20cにおいては、アウタハウジング22が減速ギヤ列20bを構成する入力側の駆動軸27aに駆動力伝達可能に連結し、かつ、インナシャフト23が出力側の駆動軸27bに駆動力伝達可能に連結している。駆動軸27bの出力ギヤ27cは、リヤディファレンシャル20dのリングギヤ27dに噛合している。電磁クラッチ装置20cは、この状態で減速ギヤ列20bの入力側と出力側間に配設されている。
【0031】
当該電磁クラッチ装置20cは、パイロットクラッチ機構25の電磁コイル25aに電流を印加することによって作動する。パイロットクラッチ機構25の電磁コイル25aに電流が印加されると、印加電流に応じて発生する磁力の作用によってアーマチャ25cが摩擦クラッチ25b側に吸引されて、摩擦クラッチ25bを摩擦係合する。この結果、アウタハウジング22とインナシャフト23間に回転差がある場合には、カム機構26を構成する両カム部材26a,26b間に相対回転が発生して、カムフォロアー26cが第2カム部材26bをメインクラッチ24側に押圧し、第2カム部材26bはメインクラッチ24を摩擦係合する。カム機構26は、パイロットクラッチ機構25で発生した推力を倍力してメインクラッチ24に伝達して、メインクラッチ24を結合すべく機能する。メインクラッチ24が結合された場合には、アウタハウジング22とインナシャフト23は互いに連結される。
【0032】
当該補助駆動装置20においては、電磁クラッチ装置20cが結合すると、電動モータ20aと後輪21b側が減速ギヤ列20b、電磁クラッチ装置20cおよびリヤディファレンシャル20dを介して連結されて、左右の各後輪21bが各ドライブシャフト21aを介して駆動される。電磁クラッチ装置20cにおいては、パイロットクラッチ機構25の電磁コイル25aへの電流の印加が停止されると、メインクラッチ24の結合状態が解除されて非作動となる。
【0033】
また、当該補助駆動装置20においては、車両の走行方向の相違によって、電磁クラッチ装置20cを構成するアウタハウジング22とインナシャフト23間の相対回転方向が相違し、カム機構26は図3に示すように、互いに正逆異なる方向に作動して、車両の走行方向が前後いずれの方向であっても、メインクラッチ24を結合状態とする。例えば、図3(a)は、車両が前進走行の場合の作動状態を示し、また、図3(b)は車両が後進走行の場合の作動状態を示す。
【0034】
当該前後輪駆動車では、主駆動装置10を構成するエンジン11を始動することで、前輪駆動の二輪駆動走行状態を形成することができるとともに、4WDを選択する4WDスイッチをON操作した場合には、制御装置30は補助駆動装置20の作動を制御して、前後両輪駆動の四輪駆動走行状態を形成する。
【0035】
補助駆動装置20の駆動制御では、制御装置30は、4WDスイッチの操作状態を検出するスイッチセンサS1、スロットル開度センサS2、車輪速センサS3、シフトポジションセンサS4から出力される検出信号を、インタフェースを介して取込み、MPUは、取込んだ各検出信号に基づいて補助駆動装置20の作動すべき状態を判定し、補助駆動装置20を作動すべきであると判定した場合には、電動モータ20aおよび電磁クラッチ装置20cを動作すべき指令信号を、インタフェースを介して駆動回路に出力する。駆動回路は、MPUからの指令信号に基づいて、設定された電圧の電力を電動モータ20aに供給する。制御装置30は、補助駆動装置20の駆動制御のプログラムを、図4に示すフローチャートに基づいて実行する。
【0036】
制御装置30は、エンジン11の始動時に動作し、制御装置30を構成するマイクロコンピュータは、ステップ101にて4WDスイッチのON−OFF状態を判定し、4WDスイッチがOFF状態にあるものと判定した場合にはプログラムをステップ102に進め、モータ非駆動状態(電動モータ20aに対する電流印加停止)、および、クラッチOFF状態(電磁クラッチ装置20cに対する電流印加停止)に保持してプログラムの実行を終了する。また、マイクロコンピュータは、ステップ101にて4WDスイッチがON状態にあるものと判定した場合にはプログラムをステップ103に進める。
【0037】
マイクロコンピュータは、ステップ103では、スロットル開度、車輪速、シフトポジションを読込み、ステップ104にて、補助駆動装置20の駆動制御をすべき状態か否かの判定を行う。マイクロコンピュータは、ステップ103にて、補助駆動装置20を駆動制御すべき状態ではないと判定した場合には、ステップ102にてモータ非駆動状態、クラッチをOFF状態に保持してプログラムの実行を終了する。
【0038】
また、マイクロコンピュータは、ステップ104にて、補助駆動装置20を駆動制御すべき状態であるものと判定した場合には、プログラムをステップ105に進め、ステップ105にて車両の走行方向を判定する。マイクロコンピュータは、ステップ105にて、車両の走行方向が前進方向であると判定した場合には、ステップ106にて電動モータ20aを正転駆動(車両前進走行)し、かつ、車両の走行方向が後進方向であると判定した場合には、ステップ107にて電動モータ20aを逆転駆動(車両後進走行)して、車両を前後両輪駆動の四輪駆動状態に形成する。
【0039】
制御装置30は、上記した補助駆動装置20の基本的な駆動制御プログラムの他に、電磁クラッチ装置20cの結合タイミングを制御するクラッチ制御プログラムを備えている。クラッチ制御プログラムは、各車輪速における電磁クラッチ装置20cの電磁コイル25aに対する印加電流と印加時間との関係を表わす、図5に示すグラフ(マップ)を備えている。当該マップは、印加電流が印加時間に対して2次曲線的に増加する関係を示し、かつ、この印加電流の2次曲線的な増加関係は、車輪速の増加に応じて漸次低減する関係にあることを示している。
【0040】
当該クラッチ制御プログラムでは、印加電流のマップから、検出した車輪速に対応する印加電流の2次曲線的電流値を選択して、当該2次曲線的電流値に応じて、電磁クラッチ装置20cの電磁コイル25aに電流を所定時間印加する。すなわち、電磁クラッチ装置20cの結合時には、電磁クラッチ装置20cの電磁コイル25aに対して、印加電流を当該2次曲線的電流値に応じて漸次増大する。例えば、車輪速N1,N2,N3である場合には、2次曲線的電流値A1,A2,A3を選択して、各2次曲線的電流値A1,A2,A3を各所定時間t1,t2,t3だけ印加する。
【0041】
これにより、電磁クラッチ装置20cにおいては、印加電流の増加に応じてメインクラッチ24の摩擦係合力を高めて最後に結合状態となる。このため、電磁クラッチ装置20cは、何等ショックを発生させることなく円滑に結合し、電動モータ20aの駆動力を後輪21b側へ伝達して、車両を前後両輪駆動の四輪駆動走行状態に形成する。
【0042】
図6は、クラッチ制御プログラムの基本的なプログラムを実行するためのフローチャートであり、制御装置30を構成するマイクロコンピュータは、補助駆動装置20を駆動制御すべきであると判定した場合には、補助駆動装置20を駆動するに先だって、すなわち、図4のステップ106またはステップ107を実行するに先だって、当該クラッチ制御プログラムを図6に示すフローチャートに基づいて実行する。マイクロコンピュータは、ステップ111にて車輪速Nを読込み、ステップ112にて、車輪速Nに対応する印加電流の2次曲線的電流値をマップから選択し、プログラムをステップ113に進める。
【0043】
マイクロコンピュータは、ステップ113にて、電磁コイル25aに電流を所定時間印加してクラッチをONにするとともに、電動モータ20aに電流を印加して駆動する。電磁コイル25aに対する印加電流は、車輪速Nに基づいて選択された2次曲線的電流値であって、電磁クラッチ装置20cは、何等ショックを発生させることなく円滑に結合し、電動モータ20aの駆動力を後輪21b側へ伝達して、車両を前後両輪駆動の四輪駆動走行状態に形成する。
【0044】
図7は、補助駆動装置20の駆動制御とクラッチ制御を一体にした制御プログラムを実行するためのフローチャートである。当該制御プログラムを実行する制御装置30において、マイクロコンピュータは、ステップ121にて4WDスイッチのON−OFF状態を判定し、4WDスイッチがOFF状態にあるものと判定した場合にはプログラムをステップ122に進め、クラッチをOFF状態(電磁クラッチ装置20cに対する電流印加停止)に、および、モータを非駆動状態(電動モータ20aに対する電流印加停止)に保持してプログラムの実行を終了する。また、マイクロコンピュータは、ステップ121にて4WDスイッチがON状態にあるものと判定した場合にはプログラムをステップ123に進める。
【0045】
マイクロコンピュータは、ステップ123では、スロットル開度、車輪速、シフトポジションを読込み、ステップ124にて、補助駆動装置20の駆動制御をすべき状態か否かの判定を行う。マイクロコンピュータは、ステップ124にて、補助駆動装置20を駆動制御すべき状態ではないと判定した場合には、ステップ122にてクラッチをOFF状態に、モータを非駆動状態に保持してプログラムの実行を終了する。
【0046】
また、マイクロコンピュータは、ステップ124にて、補助駆動装置20を駆動制御すべき状態であるものと判定した場合には、プログラムをステップ125に進め、ステップ125にて車両が走行中か否か判定する。マイクロコンピュータは、ステップ125にて、車両が停止中であると判定した場合には、ステップ126にて、クラッチをON状態(電磁クラッチ装置20cに対して電流印加)に、モータを駆動状態(電動モータ20aに対して電流印加)にする。この場合の電磁クラッチ装置20cの電磁コイル25aに対する電流印加は、車輪速が0km/hであることから、所定の電流を一機に印加してよい。これにより、車両は、前後両輪駆動の四輪駆動状態で発進して走行する。
【0047】
マイクロコンピュータは、ステップ125にて、車両が走行中であると判定した場合には、ステップ127にて、車輪速Nに対応する印加電流の2次曲線的電流値をマップから選択し、プログラムをステップ128に進める。マイクロコンピュータは、ステップ128にて、電磁コイル25aに電流を所定時間印加してクラッチをONにするとともに、電動モータ20aに電流を印加して駆動する。電磁コイル25aに対する印加電流は、車輪速Nに基づいて選択された2次曲線的電流値であって、電磁クラッチ装置20cは、何等ショックを発生させることなく円滑に結合し、電動モータ20aの駆動力を後輪21b側へ伝達して、二輪駆動走行中の車両を前後両輪駆動の四輪駆動走行状態に形成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る駆動装置を補助駆動装置とする前後輪駆動車の概略的構成図である。
【図2】同補助駆動装置の駆動力伝達機構を構成する電磁クラッチ装置の断面図である。
【図3】同前後輪駆動車の走行方向が相違する場合における電磁クラッチ装置のカム機構の作動説明図(a),(b)である。
【図4】同補助駆動装置の基本的な駆動制御プログラムを実行するためのフローチャートである。
【図5】同補助装置における電磁クラッチ装置の電磁コイルへの印加電流の印加時間の経過にともなう2次曲線的に増加状況を示すグラフである。
【図6】同電磁クラッチ装置のクラッチ制御プログラムの基本的プログラムを実行するためのフロチャートである。
【図7】同補助駆動装置の駆動制御とクラッチ制御を一体にした制御プログラムを実行するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10…主駆動装置、11…エンジン、12…トランスミッション、13…減速ギヤ列、14…フロントディファレンシャル、15…ドライブシャフト、16…前輪、17…ジェネレータ、18…バッテリー、20…補助駆動装置、20a…電動モータ、20b…減速ギヤ列、20c…電磁クラッチ装置、20d…リヤディファレンシャル、21a…ドライブシャフト、21b…後輪、22…アウタハウジング、22a…リヤカバー、23…インナシャフト、24…メインクラッチ、24a…アウタプレート、24b…インナプレート、25…パイロットクラッチ機構、25a…電磁コイル、25b…摩擦クラッチ、25c…アーマチャー、26…カム機構、26a…第1カム部材、26b…第2カム部材、26c…カムフォロアー、27a,27b…出力軸、27c…出力ギヤ、27d…リングギヤ。

Claims (3)

  1. 駆動手段である電動モータと駆動輪を駆動力伝達可能に連結する駆動力伝達機構内に電磁クラッチを備え、同電磁クラッチを結合した状態で前記電動モータの駆動力を前記駆動輪に伝達して同駆動輪を駆動させる車両用駆動装置であり、当該車両用駆動装置は、前記駆動輪の駆動に際しては、前記電磁クラッチに対する印加電流を漸次増加して同電磁クラッチを結合させる車両用駆動装置であって、前記電磁クラッチに対する印加電流を印加時間に対して2次曲線的に増加させて同電磁クラッチを結合させるものであり、印加時間に応じて印加電流が2次曲線的に変化するとともに車両の車輪速に応じて2次曲線の変化度合いを異にする複数の2次曲線的電流値を示す印加電流マップを備え、同印加電流マップから前記複数の2次曲線的電流値の1つを車両の車輪速に応じて選択して前記電磁クラッチに対する印加電流を制御することを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 請求項1に記載の車両用駆動装置であり、当該車両用駆動装置が有する電磁クラッチは、摩擦クラッチを主体とする電磁パイロット式の電磁クラッチ装置であることを特徴とする車両用駆動装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用駆動装置であり、当該駆動装置は前後輪駆動車を構成する補助駆動装置であって、前後輪駆動車を構成する主駆動装置とともに作動して車両を前後両輪駆動の走行状態を形成するものであることを特徴とする車両用駆動装置。
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