JP4190939B2 - 板状記憶媒体用ホルダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板状記憶媒体用ホルダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラや、携帯電話などの各種端末機器として、メモリカードなどの板状記憶媒体を筐体に差し込み、データの読み取りおよび/または書き込みを行うものが急速に普及してきている。板状記憶媒体には、例えば、いわゆるメモリースティック、SDカード、メモリースティックデュオなどが知られている。そして、使用する機器の多様化とメモリ容量の増大などにより、次々に新しい接続仕様や形状を有する板状記憶媒体が市場に投入されている。
一方、このような板状記憶媒体に記憶されたデータは、適宜のデータ読み込み手段により、コンピュータに取り込まれることが多い。例えばPCMCIA規格準拠のPCカードスロットを利用する場合がある。すなわち、PCカードの外形やコネクタなどと互換性を有するPCカードアダプタ内に、板状記憶媒体を接続するスロットを設け、板状記憶媒体が接続されたPCカードアダプタをパソコンのPCカードスロットに差し込み、所定のPCカードインタフェースに準拠してデータ交換を行えるようにしている。
従来、このようなPCカードアダプタは、板状記憶媒体の形状に応じて種々の機械的インタファースで製作されている。例えば、特許文献1には、いわゆるSIMカードを進退自在に保持するイジェクタを手動で進退させることが可能なPCカードアダプタとして用いることができるPCカードが記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−298092号公報(第3−5頁、図1−3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の板状記憶媒体用ホルダは、形状の異なる板状記憶媒体を共通の媒体挿入口から挿入することはできなかった。
例えば、従来用いられてきた形状の異なる板状記憶媒体として、図25、図26にそれぞれ示したような形状を有する板状記憶媒体40、50がある。その形状の特徴について簡単に説明する。
図25(a)、(b)、(c)は、それぞれ、板状記憶媒体40の形状を説明するための裏面図、左側面図、平面図である。図26(a)、(b)、(c)は、それぞれ、板状記憶媒体50の形状を説明するための平面図、右側面図、裏面図である。
【0005】
図25に示す板状記憶媒体40は、長さ×幅×厚さが、L×W×Hであるやや細長いほぼ直方体状の外形を有し、その内部に、不揮発メモリなどの記憶素子を含む回路基板からなる記憶媒体本体(いずれも不図示)を収めているものである。
そして、記憶媒体本体に導通する接続端子40a…が、裏面40e(基準面)の先端面40c側に刻設された凹溝内に設けられ、端末機器などへ先端面40c側から挿入して接続する構成がとられている。板状記憶媒体40の先端角部の一方には、平面方向に曲線部40bが形成され、その厚さ方向の裏面40e側に逃げ溝40gが設けられている。その逃げ溝40gと隣接して後端側に、側部40f側から平面視U字状の係止凹部40dが設けられている。この係止凹部40dは、板状記憶媒体40を係合するため媒体側方側から突出される突起物を係合する溝である。
曲線部40bと反対側の側部40fには、裏面40e側の長手方向の中間部に、側部40f側から平面視コ字状の係止凹部40iが設けられている。係止凹部40iは、側部40f側から見て幅寸法がU、その奥行き寸法がDとされている。
表面40hは、裏面40eにほぼ平行な平坦面をなしている。なお、板状記憶媒体40の外周は、接続端子40aを除いて、絶縁体、もしくは接続端子40aおよび記憶媒体本体とは電気的に絶縁されている導電体から構成されている。
【0006】
図26に示す板状記憶媒体50は、長さ×幅×厚さが、L×W×Hであるほぼ直方体状の外形を有し、その内部に、不揮発メモリなどの記憶素子を含む回路基板からなる記憶媒体本体(いずれも不図示)を収めているものである。
そして、記憶媒体本体に導通する接続端子50a…が、裏面50e(基準面)の先端面50c側に刻設された凹溝内部に設けられ、端末機器などへ先端側から挿入して接続する構成がとられている。板状記憶媒体50の先端角部の一方には、平面方向に面取り部50bが形成され、その厚さ方向の裏面50e側に係止溝50gが設けられている。係止溝50gの側部50f側には、先端に平坦な係止面50iが形成されている。また係止溝50gと隣接して後端側に、側部50f側から平面視U字状の係止凹部50dが設けられている。係止凹部50dは、板状記憶媒体50を係合するため側部50f側から突出される突起物を係合する溝である。
面取り部50bと反対側の側部50fには、長手方向の先端面50c側、係止凹部50dよりやや先端側の位置に、裏面50e側からみてコ字状の係止凹部50jが設けられている。係止凹部50jは、側部50f側から見て幅寸法がU、その奥行き寸法がDとされている。
表面50hは、裏面50eにほぼ平行な平坦面をなしている。なお、板状記憶媒体50の外周は、接続端子50aを除いて、絶縁体、もしくは接続端子40aおよび記憶媒体本体とは電気的に絶縁されている導電体から構成されている。
【0007】
板状記憶媒体40、50は、いずれも裏面40e、50eの側に、それぞれ接続端子40a…、50a…を備え、曲線部40bおよび係止凹部40dと、面取り部50bおよび係止凹部50dとは、挿入方向に対して左右の同方向に位置している。
また、それぞれの外形寸法は、L>L、W>W、H>Hの関係にあり、板状記憶媒体50は、板状記憶媒体40の占める体積の中に含まれる大きさとなっている。ただし本例では、WはWに対して数ミリ程度のわずかな差しか有していない。
さらに、接続端子40a…と接続端子50a…とでは、端子間の配設ピッチや信号の割り当てが異なっており、機械的・電気的な互換性を有していない。
【0008】
そのため、例えば、板状記憶媒体40、50のいずれをも利用することができる端末機器を製作しようとすれば、それぞれに応じて複数の板状記憶媒体用ホルダを設けなければならず、端末機器を小型化することができないという問題があった。
例えばそのような板状記憶媒体用ホルダをPCカードアダプタとして設ける場合、PCカードを複数枚差し込む必要があり、パソコンなどの貴重なPCカードスロットが占有されてしまうという問題があった。
それぞれの板状記憶媒体用ホルダを厚さ方向に重ねて設けることで設置面積を低減することも考えられるが、厚さ方向にスペースを取られるという問題があった。特にPCカードアダプタ内に設ける場合は、外形規格が決まっているために、例えば厚さ5mmのPCカードTypeIIに実装することが困難で、厚さ10.5mmのPCカードTypeIIIにしなければならないといったことが起こり、貴重なPCカードスロットが占有されてしまうという問題があった。
さらに、所望の大きさで複数種類の板状記憶媒体を配置できたとしても、例えば、挿脱の利便性を考慮してイジェクタ機構を用いる場合など、外形寸法が異なるために、単一のイジェクタ機構を利用することが難しく、複雑なイジェクト機構をそれぞれに応じて複数設けなければならず、製作費が高価になるという問題があった。
また、特許文献1に記載の技術では、複数種類の板状記憶媒体を共通の挿脱口から挿脱するための技術が記載されていないので、以上に述べたのと同様の問題がある。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、薄型で有りながら異なる形状を有する板状記憶媒体を共通の開口部から挿脱することができ、かつ寸法の異なる記憶媒体の誤挿入を防止して確実な挿脱が可能な板状記憶媒体用ホルダを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、以下の構成を採用した。
本発明の請求項1に記載の発明は、外形がそれぞれ異なる複数種類の板状記憶媒体を挿脱可能に収納する板状記憶媒体用ホルダであって、媒体挿脱方向からみて相対的に大きな厚さを有する第1の板状記憶媒体と、相対的に小さな厚さを有する第2の板状記憶媒体を、共通の媒体挿入口から挿入して収納可能なケーシングを備え、前記ケーシングに、前記第1の板状記憶媒体を収納する第1収納領域と、前記第2の板状記憶媒体を収納する第2収納領域とが、それらの厚さ方向で一部重なるように形成された板状記憶媒体収納部が設けられ、該板状記憶媒体収納部の媒体挿脱方向側部に、前記板状記憶媒体収納部内へ進退可能であり、前記板状記憶媒体の未挿入時に進出位置に付勢される誤挿入防止部材が設けられており、前記誤挿入防止部材が、進出位置にて、前記第1収納領域内へ突出する制止部材と、該制止部材と一体的に設けられるとともに、前記厚さ方向において前記制止部材の前記第2収容領域側に設けられた斜面部材とを備えており、前記斜面部材が、前記第1収納領域と第2収納領域とが重なった領域を一部含む前記第2収納領域内へ前記板状記憶媒体収納部の側部から媒体挿入方向奥側へ延びる斜面部を突出させており、前記板状記憶媒体の挿入時に、前記斜面部にて該板状記憶媒体から押圧されて前記制止部材とともに前記板状記憶媒体収納部の外側へ退避されることを特徴とする。
この発明によれば、第1収納領域内へ進出して媒体の誤挿入を防止し、媒体の正規位置への挿入により外側へ退避可能とされた誤挿入防止部材を設けたので、板状記憶媒体の誤挿入を効果的に防止でき、使い勝手に優れる板状記憶媒体用ホルダとすることができる。また、第1の板状記憶媒体を収納する前記第1収納領域と、第2の板状記憶媒体を収納する第2収納領域とが厚さ方向で互いに重なり合うように形成されているので、厚さ方向のホルダ寸法を小さくすることができる。
【0011】
次に、請求項2に記載の発明は、外形がそれぞれ異なる複数種類の板状記憶媒体を挿脱可能に収納する板状記憶媒体用ホルダであって、媒体挿脱方向からみて相対的に大きな厚さを有する第1の板状記憶媒体と、相対的に小さな厚さを有する第2の板状記憶媒体を、共通の媒体挿入口から挿入して収納可能なケーシングを備え、前記ケーシングに、前記第1の板状記憶媒体を収納する第1収納領域と、前記第2の板状記憶媒体を収納する第2収納領域とが、それらの厚さ方向で一部重なるように形成された板状記憶媒体収納部が設けられ、該板状記憶媒体収納部の媒体挿脱方向側部には、前記板状記憶媒体収納部内に進退可能に設けられた位置規制部材と、該位置規制部材を前記ケーシングとの間に挟持するカバー部材とが設けられており、前記位置規制部材は、アーム部と前記アーム部の基端部に設けられた軸受部とを有するとともに、前記第1の板状記憶媒体の未挿入時に前記アーム部を前記第1収納領域内へ突出させる一方、挿入時には回転して前記第1収納領域から前記アーム部を退避可能とされており、前記アーム部は、前記第2の板状記憶媒体を前記第2収納領域側に位置規制する位置規制面と、前記媒体挿入口に面するとともに媒体挿入方向奥側へ向かって傾斜する傾斜面とを有し、前記軸受部は、前記ケーシングに立設された回転軸に回転支持され、回転方向に弾性力を付勢する第1の弾性部材により回転方向に弾性支持されるとともに、前記位置規制面側へ弾性力を付勢する第2の弾性部材により厚さ方向に弾性支持されており、前記カバー部材のケーシング側面における前記位置規制部材の媒体挿入方向奥側に前記位置規制部材の回動を中途にて制止可能な回動制止部が形成され、該回動制止部が平面視において前記位置規制部材の回動領域内に配置されるとともに、前記厚さ方向において、前記第2の弾性部材による付勢位置における前記位置規制部材の回動領域の外側に配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、媒体挿入口側に傾斜面を向けた状態で回転方向に弾性支持される位置規制部材を設けたことで、挿入された第2の板状記憶媒体の先端面を、前記傾斜面に沿って滑らせるように所定の挿入位置へ案内することができる。さらに、前記位置規制部材の平面視における回動領域内に回動制止部を設けており、この回動制止部は前記傾斜面に板状記憶媒体が当接し、位置規制部材が押圧されて厚さ方向上側へ移動した場合に、位置規制部材の回転を制止するように作用するので、前記傾斜面上で板状記憶媒体が滑り易くなって板状記憶媒体を正規の挿入位置へ案内することができるようになっている。従って、この発明によれば、相対的に薄い板厚の第2の板状記憶媒体を挿入した際に、正確に挿入位置への案内が可能であり、もって円滑な媒体挿入操作を行うことが可能な板状記憶媒体用ホルダを提供することができる。
【0012】
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の板状記憶媒体用ホルダにおいて、前記板状記憶媒体収納部の側部に、さらに前記第1収納領域内へ進退可能な1又は複数の位置規制部材が設けられており、前記位置規制部材が、進出時に前記第1収納領域内へ突出されるアーム部と、該アーム部の基端部に一体的に設けられた軸受部とを有しており、前記軸受部が前記ケーシングに立設された回転軸に回転支持され、回転方向に弾性力を付勢する第1の弾性部材により回転方向に弾性支持され、前記アーム部が、その前記第2収納領域側の面に、前記第2の板状記憶媒体を位置規制する位置規制面を有するとともに、その前記媒体挿入口側の面に、前記第2収納領域における媒体挿入方向奥側へ向かって傾斜した傾斜面を有しており、前記第1の板状記憶媒体の未挿入時は、前記弾性力により前記第1収納領域内へ突出して支持されるとともに、挿入時には、その挿入方向奥側に向けて回転して前記第1の収納領域から退避可能とされたことを特徴とする。
この発明において、さらに媒体挿入口の近傍に上記位置規制部材を増設するならば、第2の板状記憶媒体を所定の挿入位置へ案内する作用を、先の構成において誤挿入防止部材と反対側に設けられた位置規制部材と協働して効果的に奏する板状記憶媒体用ホルダとすることができる。また、媒体の挿入方向奥側に上記位置規制部材をさらに増設するならば、挿入方向奥側において板状記憶媒体が傾斜した場合にも、上記位置規制部材に設けられた傾斜面により所定の位置に板状記憶媒体を案内することができ、板状記憶媒体の挿入時の姿勢をさらに安定に保持できる板状記憶媒体用ホルダとすることができる。
【0013】
次に、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の板状記憶媒体用ホルダにおいて、前記板状媒体収納部が、挿脱方向に対する側部に挿脱方向の位置を所定範囲に保持するための保持溝を有し、外形がそれぞれ異なる複数種類の板状記憶媒体を収納可能とされ、前記板状記憶媒体収納部の側方から、前記第1収納領域、及び第2収納領域内に進退可能に設けられ、進出時にはそれぞれの前記板状記憶媒体を引抜き困難な状態で前記板状記憶媒体収納部に保持し、退避時には前記保持面に前記板状記憶媒体を抜脱する押圧力を付勢しつつ、前記保持溝外部に退避することが可能な可動係合部と、該可動係合部に押圧力を伝達して前記板状記憶媒体を抜脱する抜脱操作部とを備え、前記可動係合部が、その端部に側面視かぎ状の保持爪を有しており、該保持爪のかぎ状基端側が、前記第1収納領域内に配置されて前記第1の板状記憶媒体の挿入時に該板状記憶媒体の保持溝に係合される第1の保持爪とされ、かぎ状先端側が、前記第2収納領域内に配置されて前記第2の板状記憶媒体の挿入時に該板状記憶媒体の保持溝に係合される第2の保持爪とされたことを特徴とする。
この発明によれば、保持溝内に進退して板状記憶媒体を板状記憶媒体収納部に保持し、抜脱操作部から伝達される押圧力を付勢しつつ保持溝から退避して板状記憶媒体を抜脱する可動係合部を設け、かつ第1、第2の板状記憶媒体のそれぞれに対応する第1、第2の保持爪を一体に形成した保持爪を設けたので、板状記憶媒体が保持溝を有していれば、保持溝が挿脱方向に直交する方向に異なる深さを有していても、共通の保持爪を用いて、可動係合部を深さ方向に進出させることにより、確実に保持溝と係合でき、また抜脱時に逆方向に退避させることにより、円滑に保持溝との係合を解除しながら抜脱することができる。
【0014】
次に、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の板状記憶媒体用ホルダにおいて、前記可動係合部が、前記保持溝に係合するために端部に設けられた保持爪と、前記抜脱操作部に連動して係合するための係合機構と、前記保持爪を前記保持面に抜脱する方向に回転させる回転軸とを有する回転アーム部材と、該回転アーム部材の前記回転軸を前記板状記憶媒体の挿脱方向の側部に対して接離する方向に移動可能とする軸案内機構と、前記回転軸が前記板状記憶媒体の前記側部に近づく方向に向けて、前記回転アーム部材に弾性力を付勢する付勢手段とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、回転アーム部材が軸案内機構により、板状記憶媒体の側部に接離する方向に移動可能とされ、付勢手段によりその回転軸が板状記憶媒体に近づく方向に弾性力が付勢されているので、回転アーム部材の端部に設けられた保持爪が、板状記憶媒体の種類により保持溝の深さが変化しても、その変化に応じて保持爪を進出させることができる。その結果、保持爪が保持溝に確実に係合されるとともに、抜脱時に確実な押圧力を付勢できる。また、抜脱時に係止爪を保持溝から退避させて係合を解除する際、回転アーム部材の回転による移動の他に、軸案内機構による側部から離れる方向の移動を加味することができる結果、一層円滑に係合を解除することができる。
【0015】
次に、請求項6に記載の発明では、請求項1〜5のいずれか1項に記載の板状記憶媒体用ホルダにおいて、挿入された前記板状記憶媒体と、それぞれ電気的に接続されたコネクタを備え、該コネクタと接続可能な相手コネクタを有する装置に対して、それらコネクタを介して着脱自在とされたことを特徴とする。
この発明によれば、板状記憶媒体用ホルダが、他の装置に対して着脱自在とされることにより、複数種類の板状記憶媒体をコネクタと電気的に接続することができるので、機械的、電気的に異なる複数種類の板状記憶媒体であっても、接続互換性を有するようにすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る板状記憶媒体用ホルダ1の表面側から見た斜視構成図、図2は、同、裏面側から見た斜視構成図、図3は、同、主要部の斜視分解図、図4は、板状記憶媒体用ホルダ1の基体を成すケーシングの平面構成図、図5は、同、ケーシングの正面構成図である。
【0017】
図1及び図2に示す板状記憶媒体用ホルダ1は、従来用いられているメモリカードなどの板状記憶媒体において形状の異なる複数種類を挿入可能として、板状記憶媒体本体と外部コネクタ7とを導通可能とし、外部コネクタ7を介して装置外部の適宜の電気回路基板と接続することにより、板状記憶媒体に対するデータの読み書きが可能となるものである。具体的には、例えばPCMCIA規格準拠のPCカードスロットに挿脱可能なPCカードアダプタなどに好適に用いることができる。以下では、特に板状記憶媒体40(第1の板状記憶媒体)、板状記憶媒体50(第2の板状記憶媒体)のような形状を有する場合の例について説明する。
【0018】
なお、説明の簡単のために、相対的な位置関係を参照する際、図1に示したように、板状記憶媒体用ホルダ1が厚さ方向を鉛直に向けて水平方向に配置され、板状記憶媒体40、50が、手前側の媒体挿入口11から奥側に挿入されるものとし、そのような配置に基づき、誤解の恐れのない範囲で、上下方向、挿抜方向、挿入方向、抜脱方向、奥側、手前側などと称する場合がある。ただし、これは本発明の板状記憶媒体用ホルダの実使用における配置姿勢を何ら限定するものではない。
【0019】
(全体構成)
本実施形態の板状記憶媒体用ホルダ1は、図1及び図2に示すように、ケーシング2とそれに取り付けられた各部材を主体としてなる。尚、図1では図示を省略しているが、実際にはケーシング2の表面側及び裏面側に、所定規格の外形状を満足する形状を備えたカバー部材が設けられる。
ケーシング2の挿脱方向手前側に、イジェクトボタン9(抜脱操作部)、媒体挿入口11が設けられている。ケーシング2の内部側に、イジェクタ部3(可動係合部)、板状記憶媒体収納部5、電子回路部6および外部コネクタ7が設けられている。イジェクトボタン9とイジェクタ部3とは板状記憶媒体40、50を着脱する着脱機構となっている。また、ケーシング2の挿脱方向手前側のイジェクトボタン9と媒体挿入口11との間に、図示略の発光素子と接続されたインジケータ16が設けられている。
板状記憶媒体用ホルダ1の外形は大略矩形板状とされ、挿脱方向の長さL×幅W×厚さHが、例えばPCMCIA規格準拠のPCカードTypeIIの外形寸法などを有する場合、L=85.6mm、W=54mm、H=5mmである。
【0020】
外部コネクタ7は、板状記憶媒体用ホルダ1の挿脱方向奥側に幅方向にわたって設けられ、板状記憶媒体用ホルダ1を適宜の端末機器やパソコンに挿着して電気的に接続可能とするものである。例えば、PCカードスロットなどに挿着可能な雌型コネクタなどを用いることができる。
電子回路部6は、板状記憶媒体40または50が板状記憶媒体用ホルダ1に挿入されたとき、それらが記憶するデータを、板状記憶媒体用ホルダ1の外部から与えられる制御信号に応じて、適宜のタイミングで適宜の電気的インタフェースに基づくデータ信号として、コネクタ7に送出したり、逆に外部のからの制御信号に応じて、板状記憶媒体40または50に所定形式でデータを書き込んだりするためのデータ入出力制御回路を備えた電気回路基板からなる。そして、外部コネクタ7と後述する板状記憶媒体収納部5との間の平面視L字状をなす空間に配置され、外部コネクタ7と板状記憶媒体収納部5内の後述するコネクタブロック8とにそれぞれ電気的に接続されている。
【0021】
媒体挿入口11とイジェクトボタン9との間に設けられたインジケータ16は、図3に示すように、板状記憶媒体用ホルダ1内部にてアクリル樹脂等の透光性材料からなるロッド状の導光体16aと光学的に接続されており、図示略の発光素子から導光体16aにより導かれた光を放射することで、明滅動作により複数の識別情報を表示する手段として機能するようになっている。
【0022】
ケーシング2は、図4に示すように、平面視で概略矩形状をなし、その内部側に板状、梁状、軸状などの種々の構造を備える枠体からなる。その挿脱方向奥側には、外部コネクタ7を取り付けるためにコネクタ取付部2hが設けられ、その手前側には、電子回路部6を取り付けるための平面視略L字状に区切られた回路基板取付部2gが設けられている。媒体挿入口11と回路基板取付部2gとの間には、板状記憶媒体収納部5を形成するため収納枠部2Xが設けられている。この収納枠部2Xの幅方向に隣接する領域には、イジェクタ部3を形成するためのイジェクタ取付部2Yが設けられている。
【0023】
(板状記憶媒体収納部の構成)
次に、図1に示す板状記憶媒体収納部5について、図1ないし図5を参照して収納枠部2Xの詳細とともに説明する。板状記憶媒体収納部5には、図2に示すようにコネクタブロック8がケーシング2裏面側から取り付けられ、図3に示すように、回転ブロック(位置規制部材)10A、及び回転ブロック(位置規制部材)10B〜10Dと、ストッパーブロック(誤挿入防止部材)15と、これらの部材を所定位置に固定するガイド板20A、20Bとが、収納枠部2Xに取り付けられている。
【0024】
収納枠部2Xには、図3及び図4に示すように、下側にコネクタブロック8を水平方向に配置するための基板受け部2dが設けられている。基板受け部2dには、平面視において後述する端子8a…、端子8b…を避けてこれらの端子8a…、8b…を板状記憶媒体収納部5内へ露出させる開口部2pが設けられている。
上記開口部2pの幅方向両側に位置する基板受け部2d内側面は、板状記憶媒体40が挿入される範囲で板状記憶媒体40の側部40fを幅方向で位置規制する右外側規制面2D、左外側規制面2Eとなっている。これらの幅方向の面間距離は、板状記憶媒体40の幅Wよりわずかに大きい幅wとされて、板状記憶媒体40を位置規制しつつ挿脱を円滑に行えるようになっている。
【0025】
前記開口部2pの手前側には、平坦面状に形成された媒体支持部2rが設けられており、この媒体支持部2rは、図1に示すようにコネクタブロック8とともに、板状記憶媒体収納部5の底面を成し、図3に示す回転ブロック10A〜10Dとの間に板状記憶媒体50を挟持して係る板状記憶媒体50の上下方向の位置規制手段として機能する。前記媒体支持部2rの幅方向両側に位置する側面は、前記開口部2p両側の右外側規制面2D、左外側規制面2Eから連続する右外側規制面2F、左外側規制面2Gとされ、これら右外側規制面2F、左外側規制面2Gと媒体支持部2rとの交差部に、挿脱方向に延在する内側レール部2H,2Jがそれぞれ設けられている。前記右外側規制面2F、左外側規制面2Gは、それらと連続して延びる右外側規制面2D、左外側規制面2Eとともに板状記憶媒体40の幅方向における位置規制手段として機能し、前記内側レール部2H,2Jは、両者の内側面にて板状記憶媒体50の幅方向における位置規制手段として機能するとともに、両者の上面にて板状記憶媒体40の厚さ方向の位置規制手段として機能する。内側レール部2H、2Jの内側面間の距離は、板状記憶媒体50の幅Wよりわずかに大きい幅wとされて前記板状記憶媒体50を位置規制しつつ円滑に挿脱できるようになっている。
【0026】
ガイド板20A、20Bは、図1及び図3に示したように、ケーシング2の上面側に設けられた平面視略矩形状の板状部材であり、回転ブロック10A〜10D、及びストッパーブロック15をケーシング2との間に挟んで固定するとともに、幅方向内側の挿脱方向に延びる辺端部20a、20bの下面側にて、板状記憶媒体40の表面40hを厚さ方向で位置規制するようになっている。
【0027】
上記基板受け部2d、及びガイド板20A、20Bに囲まれた空間からなる板状記憶媒体収納部5は、図5に示す媒体挿入口11側からみた正面構成図において、内側レール部2J、2Hにより形成された段差部を有する略矩形状の領域とされており、この板状記憶媒体収納部5の天井面(図示上面)と、右外側規制面2F,2Dと、内側レール部2J、2Hの上面とに概ね囲まれる正面視略矩形状の空間が、板状記憶媒体40を収納するための第1収納領域41とされ、板状記憶媒体収納部5の底面(図示下面)と、内側レール2H、2Jの内側面とに概ね囲まれる正面視略矩形状の空間が、板状記憶媒体50を収納するための第2収納領域51とされている。そして、第1収納領域41と、第2収納領域51とは、それらの厚さ方向において互いに重なる重複領域45を有して形成され、媒体挿入口11の開口高さ(板状記憶媒体収納部5の厚さ方向の長さ)が、板状記憶媒体40、50の厚さの合計よりも狭くなっている。
上記第1収納領域41の高さは、第1の板状記憶媒体40の厚さHよりもわずかに大きい高さhとされ、第2収納領域51の高さは、第2の板状記憶媒体50の厚さHよりもわずかに大きい高さhとされている。
【0028】
また、図3及び図4に示すように、右外側規制面2F、左外側規制面2Gの幅方向外側、及び右外側規制面2D、左外側規制面2Eの幅方向外側には、後述する回転ブロック10A〜10Dをそれぞれ収容するために、所定位置で幅方向内側に開口する平面視略コ字状の回転ブロック収納穴2e1〜2e4が設けられている。それぞれの回転ブロック収納穴2e1〜2e4内には、収容された回転ブロック10A〜10Dを回転支持するために、各回転ブロック収納穴2e1〜2e4の底面から上方へ延びる回転軸21…が設けられている。
【0029】
また、左外側規制面2Gの上記回転ブロック収納穴2e2、2e4間に、ストッパーブロック15を配設するためのストッパーブロック嵌合部2Lと、このストッパーブロック嵌合部2Lの手前側に設けられ、平面視コ字状を成して幅方向内側に開口するストッパーブロック収容穴2Mとが設けられている。ストッパーブロック収容穴2Mは、手前側に隣接する回転ブロック収容穴2e2に収納された回転ブロック10Bが回動して板状媒体収納部5の外側へ退避したとき、回転ブロック10Bの一部を収納する穴としても機能する。
【0030】
回転ブロック10A〜10Dは、各々回転軸21に対して水平方向に回転可能に嵌合されることにより、収納枠部2Xとともに、板状記憶媒体40、50の挿入位置を規制するためのブロック部材である。図6(a)は、本発明に係る位置規制部材を成す回転ブロック10Aの形状を説明するための平面図、図6(b)は、同、正面図である。図6には、回転ブロック10Aのみを図示しているが、他の回転ブロック10Cは、回転ブロック10Aと概ね同様の形状であり、回転ブロック10B、10Dは、回転ブロック10Aと図3挿脱方向で左右対称である以外は概ね同様の形状であるため、以下では回転ブロック10Aを挙げて説明する。
【0031】
図6に示すように、回転ブロック10Aは、平面視及び正面視で大略矩形状とされたブロック部材を主体として構成され、収納枠部2Xに取り付けた状態で水平方向に延ばされるアーム部10Xと、このアーム部10Xの基端部に一体に設けられた平面視略円筒状の軸受部10Yとからなり、アーム部10Xの図示下面に、板状記憶媒体50の表面50h側を位置規制する下側規制面(位置規制面)10aが形成され、図5(a)下側、図5(b)手前側に板状記憶媒体50の先端面50cを案内する面取り状の傾斜面10bが形成されている。軸受部10Yの略中央部に、下側規制面10aと垂直に貫設された円孔からなる軸受10eが形成されている。
【0032】
また、軸受部10Yには、上面側から軸受10eと同軸にばね収容部10cが刻設され、同、下面側からばね収容部10dが軸受部10dと同軸に刻設されている。ばね収納部10dは収容枠部2Xに回転ブロック10Aを取り付けた状態で、図3に示すねじりコイルばね18を収納し、ばね収容部10cは、図3に示すようにガイド板20Aと回転ブロック10Aとの間に、コイルばね19を収納するようになっている。上記ばね収容部10dに収納されたねじりコイルばね18の弾性力により、回転ブロック10A〜10Dは、図4に示したように板状記憶媒体収納部5内へ幅方向に延びる位置に付勢されるようになっており、ばね収容部10cに収容されたコイルばね19の弾性力によって回転ブロック10Aがガイド板20Aから下方向へ付勢されるようになっている。
尚、回転ブロック10B〜10Dでは、図3に示すようにガイド板20A、20Bとの間にコイルばねを設けない構成とすることができ、その場合には、図5に示すばね収容部10cが形成されていない形状とすることができる。
【0033】
ストッパーブロック(誤挿入防止部材)15は、図3及び図4に示すように、ストッパーブロック嵌合部2Lに幅方向で移動自在に嵌合される平面視L字状の制止部材15aと、この制止部材15aの挿脱方向に延びる部分の内側面下端部から延びてストッパーブロック収容穴2M内に収納可能に設けられた平面視略三角形状の斜面部材15bとからなる。制止部材15aの幅方向に延びる部分が、板状記憶媒体50を誤挿入した際にストッパーとして機能し、前記斜面部材15bは、媒体挿入口11側に向いて挿脱方向奥側に延びる斜面部にて板状記憶媒体40、50から押圧された場合に、ストッパーブロック15を板状記憶媒体収納部5の幅方向外側へ退避させるために設けられている。
【0034】
ストッパーブロック15は、ストッパーブロック嵌合部2Lに板状記憶媒体収納部5内へ進退自在に嵌合されるとともに、その背面側(幅方向外側)に設けられたばねの弾性力により進出位置に付勢されている。係る進出位置にて、平面視L字状の制止部材15aは、その幅方向に延びる部分のみが、板状記憶媒体収納部5の第1収納領域41(図5参照)内へ突出されるようになっており、上記斜面部材15bは、進出位置にて前記斜面部15cを前記第2収納領域51(図5参照)内へ突出させるようになっている。
【0035】
また、前記斜面部材15bの上面の厚さ方向の位置は、回転ブロック10Bを収納する回転ブロック収納穴2e2の上面とほぼ同一又はそれより低い高さとされており、これにより回転ブロック10Bが回動されて板状記憶媒体収納部5の外側へ退避された際に、ストッパーブロック収容穴2Mにて斜面部材15bと回転ブロック10Bのアーム部10Xとが平面視にて重なる位置に収納されるようになっている。
【0036】
次に、図7は、図1及び図2に示す電子回路部6、外部コネクタ7、及びコネクタブロック8の分解斜視図である。電子回路部6は平面視略L字状を成すプリント回路基板を主体としてなり、挿脱方向奥側の幅方向に延びる辺端部6bにて外部コネクタ7と電気的に接続されるとともに、前記辺端部6bと反対側の辺端部6cにてコネクタブロック8と電気的に接続されている。
【0037】
コネクタブロック8は、図1及び図3に示す基板受け部2dに装着した状態で板状記憶媒体収納部5の挿脱方向奥側に配置されるばね状の端子8a…を備えた第1端子部81と、基板受け部2dに装着した状態で板状記憶媒体収納部5の挿脱方向手前側に配置されるばね状の端子8b…を備えた第2端子部82とを備えて構成されており、第2端子部82の奥側、幅方向両端部に設けられた嵌合孔82a、82aに、第1端子部81の幅方向両端部下面に設けられた嵌合凸部81a、81aを嵌合することで、コネクタブロック8を組み立てるようになっている。
【0038】
第1端子部81は、ブロック状の本体部81bと、本体部81bを挿脱方向に貫通し、幅方向に列設された複数(図7では10本)の端子8a…とを主体としてなり、端子8aは、第1の板状記憶媒体40の端子40a…と電気的導通を取るために側面かぎ状に折り曲げられた部分をその先端部に有している。また、端子8a…の本体部81bを貫通して反対側は、電気回路部6と電気的導通を取るための端子8d…とされている。
一方、第2端子部82は、略平板状の本体部82bと、この本体部82bを挿脱方向に貫通し、幅方向に列設された複数(図7では10本)の端子8b…とを主体としてなり、端子8b…の挿脱方向手前側の先端部は、側面視かぎ状に折り曲げられて、第2の板状記憶媒体50の端子50a…と電気的導通を取るようになっている。また、本体部82の反対側で露出された端子8b…の他端側は、図7上方に折り曲げられた端子8c…とされている。この端子8c…は、第1端子部81と第2端子部82とが組み合わされた状態にて、第1端子部81の図示下面側で露出された端子8a…と、それぞれ当接して電気的導通を取るようになっており、従って、端子8b…は、端子8c…、端子8d…を介して電気回路部6と電気的に接続されるようになっている。
【0039】
そして、本体部82の挿脱方向奥側、両端部に凸設された部分の上面部に設けられた嵌合凸部82c、82cを、電気回路部6の辺端部6c両端部に設けられた透孔6a、6aに嵌合することで、電気回路部6に対して固定されるようになっており、このように組み立てられた状態で、本体部82bの挿脱方向手前側、幅方向両端部に貫設された嵌合孔82f、82fを用いて、基板受け部2dの底面側に装着されるようになっている。
第2端子部82の図示上面82Aは、コネクタブロック8を基板受け部2dに装着した状態で、板状記憶媒体収納部5の底面の一部を成しており、より詳細には前記上面82Aは、図5に示す第1収納領域41の底面を成し、本体部82bの手前側で一段下がった位置に形成された上面82Bは、図5に示した第2収納領域51の底面の一部を成すものとされている。
【0040】
また、前記上面82Aの挿脱方向奥側、平面視で端子8a…の幅方向左側に、突起部82eが設けられており、この突起部82eは正規の方向で第1の板状記憶媒体40が挿入された際に、逃げ溝40gと係合され、表裏を誤って挿入された際には、先端面40cを制止して誤挿入を防止するように機能する。また、前記上面82Bにも、端子8b…と幅方向左側に隣接する位置に突起部82dが設けられており、第2の板状記憶媒体50が正規の方向で挿入された際に係止溝50gと係合され、表裏を誤って挿入された際には、先端面50cを制止して誤挿入を防止するように機能する。
【0041】
尚、本実施形態では、コネクタブロック8が第1端子部81と第2端子部82とからなる場合について説明したが、第1端子部81の本体部81bと、第2端子部82の本体部82bとが一体に成形されたものに、端子8a…、及び端子8b…とを配設した構成とすることもできる。また、コネクタブロック8、電気回路部6及び外部コネクタ7のいずれか又は複数は、本発明に係る板状記憶媒体用ホルダに必須のものではなく、係る板状記憶媒体用ホルダが装着されるコンピュータ等の電子機器に設けられていてもよいものであるが、このように板状記憶媒体用ホルダの内部に複数の板状記憶媒体に対する配線構造を設けるとともに、外部装置との電気的接続を行うための外部コネクタ7を備えた構成とすることで、機械的・電気的に異なる複数の板状記憶媒体を接続互換性を外部装置に対して提供できる板状記憶媒体用ホルダとすることができる。
【0042】
(イジェクタ部の構成)
次に、イジェクタ部3について、イジェクタ取付部2Yの詳細とともに説明する。図8は、本発明の実施形態に係るイジェクタ部3を説明するための斜視分解説明図であり、板状記憶媒体用ホルダ1の裏面側からみた図である。
イジェクタ部3は、イジェクトボタン9、コイルばね14(付勢手段)、回転レバー13(回転アーム部材)、支持板12が、イジェクタ取付部2Yに取り付けられてなる。
【0043】
イジェクタ取付部2Yは、イジェクタ支持板部2i上に、イジェクトボタン9を挿脱方向に案内するための突条からなるスライドガイド2nと、回転レバー13の下端を幅方向に移動可能に回転軸支持するための、例えば長穴などからなるスライド軸穴2j(軸案内機構)と、コイルばね14の一端を係止するためのばね係止ピン2kを設けたものである。
イジェクトボタン9は、媒体挿入口11の幅方向に隣接して、挿脱方向に移動可能に支持されるとともに、挿脱方向に延びるロッド状の部材であり、挿脱方向の手前側にボタン部9aを備え、挿脱方向奥側にロッド部9bが延ばされ、その奥側端部に鉛直上方に延ばされた係合ピン9c(係合機構)が設けられている。ロッド部9bの裏面側には、スライドガイド2nと摺動自在に係合するためのスライド溝9dが設けられている。ボタン部9aは、組立状態では、挿脱方向に嵌合可能なガイド孔2m(図4参照)に挿脱方向に移動自在に係合されている。
【0044】
回転レバー13は、鉛直方向に回転軸13aを備え、イジェクタ支持板部2iと支持板12とに挟持されて水平面内で回転可能に支持されたレバー部材であり、一端部に係合ピン9cと回転の周方向に係合可能で回転の径方向にスライド移動可能な平面視U字状のスライド溝13c(係合機構)を備える。また、反対側の端部には、板状記憶媒体50、40の係止凹部50j、40i(保持溝)に水平方向に係合可能な係止爪13b(保持爪)を備える。
【0045】
係止爪13bは、その基端部側(図示下側)に、係止凹部40iに係合するために挿脱方向に幅u(u<U)を有する第1の保持爪13fを備え、その先端側(図示上側)に、係止凹部50jに係合するために挿脱方向に幅u(u<U)を有する第2の保持爪13gを備える側面視かぎ状の形状を有している。ただし、挿脱方向手前側の側面である押圧面13Cは、上下の保持爪13f、13gで揃えられている。本実施形態では、第2の保持爪13gは、第1の保持爪13fに対して回転径方向に幅dだけ突出されている。
回転レバー13の周方向の挿脱方向手前側には、回転レバー13の回転を規制するための突起部13dが、回転径方向に突設されている。突起部13dは、周方向に非対称な形状を有しており、周方向の係止爪13b側は緩やかな傾斜とされ、周方向のスライド溝13c側は、急峻な傾斜を有するか、もしくは突起と緩やかに係合する形状を有している。また、同じく周方向の挿脱方向奥側には、鉛直下方に延ばされて、コイルばね14の他端を係止するためのばね係止ピン(不図示)が設けられている。
【0046】
コイルばね14は、係止爪13bが挿脱方向手前側かつ幅方向の収納枠部2X側に向けられるように、回転レバー13に対して弾性引張力を付勢するためのものである。
支持板12は、イジェクトボタン9、回転レバー13およびコイルばね14をイジェクタ取付部2Yとの間に挟んで、特にボタン部9a、回転レバー13を位置規制するためのものである。そのために、挿脱方向手前側にボタンガイド部12dを備え、中央部のスライド軸穴2j上に回転軸13aの上部を幅方向に移動可能に回転支持するための、例えば長穴などからなるスライド軸穴12a(軸案内機構)を備えている。
スライド軸穴12aとボタンガイド部12dとの間には、幅方向に延ばされた水平面内で可撓性を有し、その中央に挿脱方向奥側に突出する突起部12bが形成された弾性梁12cが設けられている。
突起部12bは、回転レバー13の突起部13dを係止する位置に設けられており、所定荷重以上の回転力が回転レバー13に加わると、弾性梁12cが撓んで、係止が解除されるようになっている。
【0047】
(ストッパーブロックの動作)
次に、本実施形態の板状記憶媒体用ホルダ1の動作について説明する。
図9〜図12は、板状記憶媒体用ホルダ1に板状記憶媒体50を挿入する際のストッパーブロック15の動作を説明するための部分平面図(各(a)図)、及び部分正面図(各(b)図)であり、図9ないし図11は、板状記憶媒体50を正しく挿入した場合の動作を説明する図であり、図12は、厚さ方向で誤った位置にて板状記憶媒体50を挿入した場合の動作を説明する図である。
【0048】
まず、板状記憶媒体50は、その表面50hを上側に向けて、媒体挿入口11に先端面50c側から挿入する。このとき図9(b)に示したように、媒体挿入口11の下側に設けられた第2収納領域51(図5参照)に対して挿入される。また内側レール部2H、2Jの内側面にて幅方向に位置規制されることにより所定の位置精度で挿入することができる。同時に、詳細は後述するが、高さ方向には回転ブロック10A、10Bにより位置規制されるようになっている。また、ストッパーブロック15は、ばね15eによって図示の進出位置に付勢され、図9(b)に示すように、斜面部材15bの斜面部15が、第2収納領域51内へ突出され、制止部材15aが第1収納領域41内へ突出されている。
【0049】
図9(a)に示したように挿入を進めると、面取り部50bがストッパーブロック15の斜面部15cと当接する。次いで、板状記憶媒体50の挿入をさらに進めると、図10(a)に示すように、面取り部50bが斜面部15c上を摺動しながら挿脱方向奥側へ進み、斜面部15cを介してストッパーブロック15を押圧し、幅方向外側へ押し出していく。
さらに挿入を進めると、図11(a)に示すように、ストッパーブロック15は第2収納領域51の外側へ退避され、斜面部材15bの幅方向の先端部にて板状記憶媒体50の側部50fと当接した状態となる。この状態となって以降、板状記憶媒体50は、斜面部材15bの上記先端部を介してばね15eによる幅方向の押圧力を付勢され、幅方向において内側レール部2Hの内側面との間で位置規制された状態で挿脱方向奥側へ挿入され、所定位置にて挿入状態が保持される。
【0050】
次に、図12を参照してストッパーブロック15の動作を説明する。図12は、板状記憶媒体50が正規の位置(第2収納領域51)に挿入されずに、厚さ方向上側にずれて第1収納領域41内へ挿入された場合の説明図である。
図12に示すように、第2の板状記憶媒体50が、第1の板状記憶媒体40を収納するための第1収納領域41内へ挿入されると、板状記憶媒体50は、第2収納領域51内へ突出している斜面部材15bの斜面部15cと接触することなく、斜面部材15b上側の空間を挿入方向奥側へ移動する。つまり、斜面部材15bに板状記憶媒体50が接触しないため、ストッパーブロック15は幅方向外側へ押し出されず、制止部材15aが第1収納領域41内へ突出した状態を保持される。そして、先端面50cがストッパーブロック15の制止部材15aの媒体挿入口側の側面15Aにより干渉されてそれ以上奥側へ挿入されなくなる。このように、本実施形態の板状記憶媒体用ホルダ1は、ストッパーブロック15によって、相対的に薄い板厚の板状記憶媒体50が厚さ方向でずれて誤挿入されるのを防止するようになっている。
【0051】
尚、本実施形態の板状記憶媒体用ホルダ1では、実際には図4に示すように、ストッパーブロック15の挿入方向手前側に回転ブロック10A、10Bが設けられるとともに、それらのアーム部10X、10Xが第1収納領域41内へ突出されている。そして、板状記憶媒体50が厚さ方向にずれて挿入された場合に板状記憶媒体50と干渉するとともに先端面50cを正規の位置へ案内するようになっているが、回転ブロック10A、10Bは挿入方向奥側へ回転して板状記憶媒体収納部5から退避可能に設けられているため、板状記憶媒体50を強引に挿入すると、挿入の方向、角度によっては、これらの回転ブロック10A、10Bが奥側へ回動して板状記憶媒体50が誤った位置に挿入されることも考えられる。そのような場合にも、上記ストッパーブロック15の制止部材15aにより板状記憶媒体50の挿入を中途で停止させることができる。
また本発明に係る板状記憶媒体用ホルダでは、回転ブロック10A〜10Dを設けない構成とすることもでき、係る構成において板状記憶媒体50の誤挿入が生じた場合には、図12に示すように、ストッパーブロック15により板状記憶媒体50の誤挿入を防止することになる。
【0052】
次に、図13〜図15を参照して板状記憶媒体40の挿入に際してのストッパーブロック15の動作を説明する。図13〜図15は、同動作を説明するための部分平面図(各(a)図)、及び部分正面図(各(b)図)である。
板状記憶媒体40を媒体挿入口11から挿入する場合、板状記憶媒体収納部5内に設けられている内側レール部2H、2Jが、媒体挿入口11まで延在されているため、板状記憶媒体40は、図13(b)に示すように、第1収納領域41にのみ挿入することが可能になっている。より詳細には、高さ(厚さ)方向には、表面40hがガイド板20A、20Bの裏面側で位置規制されるとともに、裏面40eが内側レール部2H、2Jの上面にて位置規制され、また幅方向では右外側規制面2F、左外側規制面2Gに位置規制されることにより、板状記憶媒体収納部5のうち、第1収納領域41へ所定の位置精度で挿入することができる。
【0053】
図13(a)に示したように挿入を進めると、先端面40cの逃げ溝40g側の角部が、ストッパーブロック15の斜面部材15bに備えられた斜面部15cに当接し、それを押圧してストッパーブロック15を幅方向外側へ押し出しながら側脱方向奥側へ板状記憶媒体40が挿入されていく。
さらに挿入が進むと、図14(a)に示したように、板状記憶媒体40の逃げ溝40の側部40f側の角部が、ストッパーブロック15の斜面部15cと当接してそれを押圧するようになり、ストッパーブロック15をさらに幅方向外側へ押し出しながら挿脱方向奥側へ板状記憶媒体40が挿入されていく。
そして、さらに挿入が進むと、図15(a)、(b)に示したように、ストッパーブロック15は第1収納領域41の外側へ退避され、斜面部材15bの幅方向先端部にて板状記憶媒体40の側部40fを押圧した状態となる。板状記憶媒体40は、その一方の側部40fを上記先端部に摺動しながらさらに挿入方向奥側へ挿入され、所定位置にて右外側規制面2D、2F、左外側規制面2E、2G、及びストッパーブロック15により位置規制されて挿入状態が保持される。
このように、ストッパーブロック15は、板状記憶媒体40の挿入に際しては、その挿入方向への進行とともに第1収納領域41の外側へ押し出され、板状記憶媒体40と干渉して進行を妨げない構造となっている。
【0054】
(回転ブロックの動作)
次に、板状記憶媒体50を挿入する場合の、図4に示した回転ブロック10Aの動作について、図16から図18を参照して説明する。図16は、回転ブロック10Aの動作を説明するための板状記憶媒体用ホルダ1の部分平面構成図、図17は、同、板状記憶媒体収納部5側から見た部分断面構成図、図18は、板状記憶媒体50を厚さ方向でずれた位置に挿入した場合の回転ブロック10Aの動作を説明するための、板状記憶媒体収納部5側から見た部分断面構成図である。
【0055】
図16及び図17に示すように、回転ブロック10Aは、媒体未挿入時には、回転ブロック収納穴2e1との間に設けられたねじりコイルばね18の弾性力によりアーム部10Xが幅方向に延びる位置で付勢されている。
この状態の板状記憶媒体用ホルダ1に、媒体挿入口11から板状記憶媒体50を正規の収納位置(第2収納領域51)に対して挿入した場合、板状記憶媒体50は、内側レール部2H、2Jにより幅方向で位置規制されるとともに、媒体支持部2rと回転ブロック10Aの下側規制面10aとにより厚さ方向で位置規制され、所定の位置精度で円滑に挿入することができる。
【0056】
次に、図18(a)に示したように、板状記憶媒体50が厚さ方向で上側へずれた位置に挿入された場合、板状記憶媒体50の先端面50cはアーム部10Xの傾斜面10bと当接して、この傾斜面10bを押圧する。ここで、この傾斜面10bはガイド板20A側のアーム部10X角部から挿入方向奥側へ向かって延びる面取り状の傾斜面とされているので、板状記憶媒体50から傾斜面10bに対して作用する押圧力は、傾斜面10bに沿って下側へ向く分力F、傾斜面10bの法線方向上側へ向く分力Fとして作用し、その結果、板状記憶媒体50の先端面50cは、傾斜面10bに沿って厚さ方向下側へ案内され、回転ブロック10Aは水平方向に回転しながら厚さ方向上側へ移動する。
【0057】
ここで、本実施形態に係るガイド板20A内面側の、回転ブロック10Aより挿入方向奥側の位置に、厚さ方向下側に向かって突出する段差部(回動制止部)20cが設けられている。この段差部20cは、平面視において回転ブロック10Aの回転領域内に設けられているが、回転ブロック10Aがコイルばね19により付勢された下側の位置で水平回転する場合には、回転ブロック10Aの回転動作に干渉しないような突出高さに形成されている。従って、図18(b)に示したように、板状記憶媒体50からの押圧力により回転ブロック10Aが厚さ方向上側へ移動され、その位置で回転した場合には、回転ブロック10A上面の挿入方向奥側の角部と干渉し、回転ブロック10Aの回転を制止するようになっている。このようにして、回転ブロック10Aの回転が制止されると、板状記憶媒体50の先端面50cは、傾斜面10bの下側へ案内されるほかなく、その結果、板状記憶媒体50は、回転ブロック10Aと基板支持部2rとの間の空間(すなわち板状記憶媒体50が挿入されるべき第2収納領域51)へ案内され、正規の位置へ挿入される。そして、板状記憶媒体50が、回転ブロック10Aの下側へ潜り込んだ後には、回転ブロック10Aに対する押圧力は取り除かれるので、ねじりコイルばね18、及びコイルばね19から付勢される弾性力により、回転ブロック10Aは、図16に示した付勢位置に復帰し、アーム部10Xの下側規制面10aにより板状記憶媒体50の表面50hを厚さ方向で位置規制するべく作用する。
【0058】
このように、本実施形態の板状記憶媒体用ホルダ1では、上記回転ブロック10Aが設けられていることで、板状記憶媒体50が厚さ方向でずれた位置に挿入された場合に、回転ブロック10Aの傾斜面10bにより板状記憶媒体50の先端面50cを正規の挿入位置へ案内することができ、さらにはガイド板20A内面に設けられた段差部20cにより誤挿入時の回転ブロック10Aの回転を制止できるため、上記傾斜面10bによる先端面50cの案内作用をさらに効果的に奏することができるようになっている。
【0059】
また仮に、上記段差部20cによる回転ブロック10Aの回転制止がうまく働かず、板状記憶媒体50からの押圧力で回転ブロック10Aが退避位置まで回転され、板状記憶媒体50が厚さ方向でずれた位置に挿入されたとしても、本実施形態の板状記憶媒体用ホルダ1では、回転ブロック10Aと反対の側部であって挿脱方向の奥側に先のストッパーブロック15が設けられているので、板状記憶媒体50の誤挿入はこのストッパーブロック15により制止されるようになっており、板状記憶媒体50が誤った位置で奥まで挿入されることはない。
【0060】
また、先のストッパーブロック15は、板状記憶媒体50の誤挿入を確実に制止できる機構は備えているものの、板状記憶媒体50を厚さ方向で位置規制する手段を有していないため、仮に板状記憶媒体収納部5に回転ブロック10A〜10Dが設けられていない構成とした場合を想定すると、媒体挿入口11の高さに比して薄い板厚の板状記憶媒体50を挿入する際に操作者が手間取ることもあり得る。そこで、本実施形態のように、ストッパーブロック15に加え、回転ブロック10Aも設けた構成とすれば、この回転ブロック10Aが傾斜面10bにより板状記憶媒体50の先端面50cを正規位置に案内し、かつ正規位置においてはアーム部10Xの下側規制面10aにより板状記憶媒体50を厚さ方向で位置規制するので、上述のように正規位置への挿入を操作者が手間取ることなく行うことができ、極めて使い勝手の良い板状記憶媒体用ホルダを提供することができる。
【0061】
また、上記では回転ブロック10Aの動作についてのみ図面を参照して説明したが、回転ブロック10Aと対称に設けられた回転ブロック10Bも、アーム部10Xに設けられた面取り状の傾斜面10bにより、上記回転ブロック10Aと同様の先端面50cを案内する作用を奏する。そして、これらの回転ブロック10A及び回転ブロック10Bが協働して先端面50cを正規位置(第2収納領域51)へ案内するようになっていることで、操作者はより円滑かつ正確に板状記憶媒体50の挿入動作を行うことが可能になっている。
【0062】
さらにまた、回転ブロック10C、10Dは、板状記憶媒体50の挿入に際しては、挿入方向奥側における厚さ方向の位置規制手段として機能する。これらの回転ブロック10C、10Dも、回転ブロック10Aと同様の傾斜面10bを有しているので、板状記憶媒体50が挿入の途中で斜めに傾斜された場合にも、回転ブロック10C、10Dの傾斜面10b、10bを滑らせることにより先端面50cを所定位置に案内することができるようになっている。そして、正規の挿入位置にて回転ブロック10C、10Dの下側に挿入されれば、板状記憶媒体50の表面50hは、回転ブロック10C、10Dの下側規制面10a、10aにより厚さ方向で位置規制される。
【0063】
次に、図19及び図20を参照して、板状記憶媒体40を媒体挿入口11から挿入する場合の回転ブロック10Aの動作について説明する。尚、以下では回転ブロック10Aのみを図示して説明するが、回転ブロック10Aと対称位置に設けられた回転ブロック10Bについても、以下の動作は同様である。
図19は、回転ブロック10Aの動作を説明するための板状記憶媒体用ホルダ1の部分平面構成図、図20(a)〜(c)は、同、板状記憶媒体収納部5側から見た部分断面構成図であって、板状記憶媒体40の挿入位置に応じた回転ブロック10Aの動作を説明する図である。
【0064】
板状記憶媒体40を媒体挿入口11から挿入する場合、板状記憶媒体収納部5の挿脱方向奥側から媒体挿入口11まで延在している内側レール部2H、2Jによって厚さ方向で位置規制され、かつ右外側規制面2F及び左外側規制面2Gにより幅方向で位置規制されるため、板状記憶媒体40は所定位置にのみ挿入することが可能になっている。
そして、図19に示すように、媒体挿入口11から板状記憶媒体収納部5へ挿入すると、図20(a)、図20(b)に示すように、板状記憶媒体40の先端面40cと、回転ブロック10A(及び反対側の側部に設けられた回転ブロック10B)の媒体挿入口11側の辺端部とが当接し、続いて先端面40cにより前記辺端部が押圧されて回転ブロック10A(及び回転ブロック10B)が、挿入方向奥側へ水平回転されていく。ガイド板20A内面には、図20に示すように、段差部20cが設けられているが、板状記憶媒体40の挿入に際しては、先端面40cは傾斜面10bではなくアーム部10Xの媒体挿入口11側の辺端部と当接するので、回転ブロック10Aはコイルばね19による付勢位置で水平に回転し、上記段差部20cにより回転を制止されることはない。
さらに挿入を進めると、図19及び図20(c)に示すように、回転ブロック10Aはケーシング2の回転ブロック収納穴2e1内に収納され、板状記憶媒体収納部5の外側に退避される。
このように、板状記憶媒体40の挿入に際して、回転ブロック10A及び回転ブロック10Bは、板状記憶媒体40の進行を妨げない構造となっており、所定位置に板状記憶媒体40を円滑に挿入することができるようになっている。また、図示は省略したが、挿入方向奥側に設けられた回転ブロック10C、10Dについても、上記回転ブロック10A、10Bと同様に動作し、板状記憶媒体40の挿入を妨げないようになっている。
【0065】
(板状記憶媒体の挿脱動作)
次に、板状記憶媒体の挿脱動作について、図21ないし図24を参照して説明する。図21(a)、(b)、図22(c)、(d)は、それぞれ板状記憶媒体用ホルダ1に板状記憶媒体40を挿脱する概略動作を順次説明するための平面視の部分説明図である。図23(a)、(b)、図24(c)、(d)は、それぞれ板状記憶媒体用ホルダ1に板状記憶媒体50を挿脱する概略動作を順次説明するための平面視の部分説明図である。
なお、回転ブロック10B、10Dは、板状記憶媒体40、50を正規位置に挿入する場合において、常に回転ブロック10A、10Cと対称的な動作をするので、適宜図示を省略している。また、以下の挿脱操作においては、板状記憶媒体40、50は正規位置に挿入されているものとされ、従ってストッパーブロック15は板状記憶媒体収納部5に対する進退動作を行うのみであるため、その図示及び説明は省略している。
【0066】
まず、図21、図22を参照して、板状記憶媒体40を挿脱する動作について説明する。
板状記憶媒体40は、表面40hを上側に向けて、媒体挿入口11に挿入する。このとき、図3及び図5に示したように、高さ方向には、表面40h、裏面40eが、ガイド板20A、20Bの辺端部20a、20b内面側(図3参照)、および媒体支持部2rにそれぞれ位置規制されることにより、また、幅方向が右外側規制面2F、左外側規制面2Gに位置規制されることにより、所定の位置精度で挿入することができる。
図21(a)に示したように、挿入を進めると、先端面40c、曲線部40bが、回転ブロック10A、10Bと当接し、それらを押圧して、回転ブロック10A、10Bをそれぞれ左右に回転させていく。回転ブロック10A、10Bは、アーム部10Xを板状記憶媒体40の側部40f、40fと略平行な位置まで退避し、左外側規制面2G、右外側規制面2Fとともに、側部40f、40fを幅方向に位置規制する。
【0067】
一方、板状記憶媒体40の挿入経路には、回転レバー13が突出されている。そこで、先端面40cは、係止爪13bの押圧面13Cに当接し、係止爪13bを図示左回りに回転させながら奥側に挿入される。
このとき、回転レバー13はコイルばね14により幅方向に引張弾性力を付勢されているから、スライド軸穴2j(12a)の幅方向の板状記憶媒体40側(図示右側)に位置している。同時に、スライド溝13cも左回りに回転しているので、係合ピン9cを介してイジェクトボタン9が挿脱方向手前側へ押出される。
【0068】
さらに挿入が進むと、図21(b)に示したように、回転レバー13がさらに回転し、押圧面13Cが左外側規制面2Dの幅方向外側に退避して、先端面40cの押圧を逃れ、その代わりに、第1の保持爪13fの先端面が側部40fに当接するようになる。コイルばね14はさらに引き伸ばされ、ますます大きな引張弾性力が付勢され、回転軸13aは、スライド軸穴2j(12a)の板状記憶媒体40側に強く押し付けられる。このとき、第1の保持爪13fの先端面は、板状記憶媒体40の図示上側に逃げている。
なお、図示では、回転軸13aがスライド軸穴2j(12a)の端面に当接しているように描かれているが、必ずしも当接していなくてもよい。その場合、第1の保持爪13fを介して、コイルばね14の幅方向分力が側部40fに伝達される。
【0069】
一方、この動作に伴い、イジェクトボタン9はさらに手前に押出される。また、突起部13dが弾性梁12cの突起部12bに当接し、突起部12bから回転の抵抗を受けるが、挿入力が上回るため、弾性梁12cが撓んで、突起部13dが突起部12bを乗り越える。
【0070】
さらに挿入を進めると、図22(c)に示したように、板状記憶媒体40が、コネクタブロック8の端子8a…と隣接して設けられた突起部82eと当接して、奥側の所定の挿入位置に到達し、板状記憶媒体40の後端部が略媒体挿入口11内に収まるように収納される。このとき、左右に逆差しされていれば、突起部82bの作用により、奥側の所定位置まで挿入することができないので、操作者には誤挿入であったことが分かる。
このとき、第1の保持爪13fの位置には、側部40fの一部が幅方向に欠損する係止凹部40iが位置するので、第1の保持爪13fが図示右方向に回転して、係止凹部40i内に入り込む。そして、押圧面13Cが係止凹部40iの手前側の壁面に当接する。このとき、第1の保持爪13fの先端面は、略挿脱方向と平行方向を向くように位置関係とされている。
従って、図示とは異なりスライド軸穴2j(12a)が幅方向右側に広い場合には、回転レバー13はさらに図示右側に押し付けられ、第1の保持爪13fの先端面と係止凹部40iの幅方向の壁面が当接するような位置関係となって、さらに幅方向に深く係合することも可能である。
【0071】
また、このとき、突起部13dは、突起部12bに図示右側から係止する位置関係にある。したがって、回転レバー13は、係止凹部40iおよび突起部12bによって、回転を抑止される状態となっている。
このような状態で、板状記憶媒体40を引っ張って抜脱しようとすると、第一に、板状記憶媒体40の後端部がほぼ媒体挿入口11内に挿入されているため、手で掴んで引抜くこと自体が困難である。第二に、なんらかの手段で後端部を掴んだとすれば係止凹部40iの幅が許す範囲で引抜くことができるものの、それ以上は保持爪13f(係止爪13b)が閂状に係止凹部40iに入り込んでいるため、回転レバー13を回転させないと引抜くことができない。回転レバー13は、突起部12bと、急峻な傾斜を有するか、もしくは突起と緩やかに係合する形状を有する側で、係止されているので、比較的大きな力を加えない限り引抜くことができない。
このようにして、板状記憶媒体40の挿入が完了し、挿入状態は保持される。
【0072】
次に、板状記憶媒体40は抜脱するには、図22(d)に示したように、ボタン部9aを挿脱方向の奥側に押し込む。つまり、係合ピン9cが奥側に押し込んで、回転レバー13を図示右回りに回転させる押圧力を作用させる。すると、弾性梁12cが撓んで突起部13dが突起部12bを乗り越えて回転を始める。
それと平行して、押圧面13Cが係止凹部40iを挿脱方向の手前側に押圧し、板状記憶媒体40を抜脱する押圧力を付勢する。その際、第1の保持爪13fが係止凹部40iの内部で回転しようとして、板状記憶媒体40から離れる側の幅方向(図示左側)に押圧分力を発生させる。
【0073】
このような場合、第1の保持爪13fがある程度以上、係止凹部40iの奥側に入り込んでいると、係止凹部40iと第1の保持爪13fの先端面とが干渉して離脱できなくなる。従来のように回転軸13a軸の位置が固定された機構では、第1の保持爪13fを係止凹部40iに対して浅い位置に入り込ませなくてはならなかった。これに対して、本実施形態においては、このような押圧分力が作用すると、スライド軸穴2j(12a)により回転レバー13自体が幅方向に移動できるので、第1の保持爪13fは、挿脱方向手前側に回転しつつ幅方向に退避することができ、係止凹部40iから円滑に離脱することができる。したがって、従来のように、係止凹部40iとのかみ合いを少なくする必要がないから、押圧面13Cの押圧力を確実に係止凹部40iに伝達できるという利点がある。なお、このとき、回転レバー13が幅方向に移動しても、係合ピン9cはスライド溝13c内を移動できるので、係合ピン9cとの係合が回転レバー13の回転および幅方向移動の妨げとならない。この点でも動作が円滑になっている。
【0074】
こうして、第1の保持爪13fが左外側規制面2Dの外側に退避するまで、板状記憶媒体40は抜脱方向に押圧力を付勢される。この状態で、板状記憶媒体40は端子8a…とも接触しない状態となっているので、媒体挿入口11より外側に突出した部分を手に持って容易に挿抜することができる。
なお、板状記憶媒体40が抜脱されると、回転ブロック10A、10Bは、それぞれに備えられたねじりコイルばね18、18の作用により、挿入前のアーム部10Xを板状記憶媒体40の挿入経路に進出させる位置に推し戻されているものである。
このようにして、板状記憶媒体40の抜脱が完了する。このように本実施形態では、ボタン部9aを押し込むという容易な操作で確実に板状記憶媒体40を抜脱することができる。
【0075】
次に、図23、24を参照して、板状記憶媒体50を挿脱する動作について説明する。ただし、板状記憶媒体40の挿脱動作と略同様に行われるので、上記と異なる点について簡単に説明する。
板状記憶媒体50は、表面50hを上側に向けて媒体挿入口11より挿入する。このとき、高さ方向には、表面50h、裏面50eが、回転ブロック10A、10Bの下側規制面10a、10aおよび媒体支持部2rに位置規制されることにより、また、幅方向が内側レール部2H、2Jの内側面に位置規制されることにより、所定の位置精度で挿入することができる。
【0076】
また、先の回転ブロックの動作において説明したように、板状記憶媒体50を挿入する際には、回転ブロック10A、10Bは回転しないか、回転したとしても挿入の早期に、アーム部10Xを板状記憶媒体50の挿入経路下方に進出させる状態に戻り、その後は挿脱の全過程においてその位置を保持するようになっている。そこで、図23、図24では、それらの図示を省略している。
なお、より円滑で確実な挿入を行うためには、板状記憶媒体40の挿入を妨げない程度にねじりコイルばね18…の弾性力を大きくするとともに、回転ブロック10A、10Bの傾斜面10b、10bの挿入方向奥側に向かって緩やかに増大する傾斜とし、角部50mなどが当たっても滑って乗り越えやすい形状としておくことが好ましい。
【0077】
図23(a)に示したように、挿入を進めると、先端面50cが係止爪13bの上側の押圧面13Cに当接し、係止爪13bを図示左回りに回転させていく。また、それに伴いボタン部9aが手前側に押し出される。
そして、挿入の進行とともに、図10(b)に示したように、回転レバー13をさらに回転させ、板状記憶媒体50が収納されるべき第2収納領域51内へ突出されている第2の保持爪13gが側部50f当接するようになる。さらに、図24(c)に示したように、コネクタブロック8に設けられた突起部82dが係止溝50gに入り込む所定の挿入位置に到達し、板状記憶媒体50の後端部がほぼ媒体挿入口11内に収まるように収納される。
このとき、係止凹部40i、50jの挿脱方向手前側の壁面は、略同位置に揃えられているので、回転レバー13が板状記憶媒体40を挿入した位置と略同角度となったときに、第2の保持爪13gが係止凹部50j内に入り込む。そして、押圧面13Cが係止凹部50jの手前側の壁面に当接する。そして、突起部13dが突起部12bに係止されて、回転レバー13の回転が抑止される状態となる。
このようにして、板状記憶媒体50の挿入が完了し、挿入状態が保持される。
【0078】
次に、板状記憶媒体50を抜脱するには、図24(d)に示したように、手前側に押し出されているボタン部9aを挿脱方向の奥側に押し込むことによって、押圧面13Cを、板状記憶媒体50を抜脱する方向に回転させるとともに、第2の保持爪13gが板状記憶媒体50から幅方向に離れる方向に退避させる。
こうして、板状記憶媒体50を抜脱することができる。
【0079】
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る板状記憶媒体用ホルダによれば、板状記憶媒体40と、この板状記憶媒体40と相対的に幅、厚さおよび奥行き寸法が異なり、その占有体積に含まれる形状を有する板状記憶媒体50とを、共通の媒体挿入口から挿入して、挿入状態を引抜き困難に保持し、いずれの板状記憶媒体にも共通な機構を有するイジェクタ部3に連動するイジェクトボタン9を押し込むことにより、容易に抜脱することができる。
その際、板状媒体収納部5において、板状記憶媒体40を収納する第1収納領域41と板状記憶媒体50を収納する第2収納領域51とが、厚さ方向で互いに重なりあうように媒体挿入口を形成しているので、薄型化することができる板状記憶媒体用ホルダとすることができる。
さらに、イジェクタ部3において、回転レバー13を幅方向に移動可能に回転支持することにより、係止爪13bが係止凹部40i、50jに比較的深く入り込んで係合することが可能となり、それにも係らず、そこから、円滑に離れることができ、挿入状態を安定して保持するとともに、抜脱の操作性を向上することができる。
【0080】
なお、上記の説明では、係止凹部50j、40iの位置が、挿脱方向の幅方向に略重なる位置にある例で説明したが、第1の保持爪13f、第2の保持爪13gの挿脱方向における位置、並びに第2の保持爪13gの突出長さを適宜変更すれば、係止凹部50j、40iの挿脱方向幅方向の位置が異なっても、同様の動作を行うことができる。したがって、本発明は、板状記憶媒体の保持溝の形状や、幅方向の挿入位置などが異なる場合にも用いることができる。
【0081】
【発明の効果】
以上に述べたように、請求項1に記載の発明では、誤挿入防止部材を板状媒体収納部の側部に設けたことで、相対的に薄い板厚の第2の板状記憶媒体の誤挿入を効果的に防止できる。さらに、異なる形状を有する板状記憶媒体、特に幅がわずかに異なるような形状であっても、上下方向に重ねてそれぞれの挿脱方向の断面が重なり合う位置関係で共通の媒体挿入口から挿脱することができるので、厚さ方向の寸法を小さくすることができるという効果を奏する。
【0082】
請求項2に記載の発明では、媒体挿入口側に斜面部を有するとともに、その厚さ方向下面(第2収納領域側面)に位置規制面を有する位置規制部材を、板状記憶媒体収納部の側部から進退自在に設けたことで、相対的に薄い厚さを有する第2の板状記憶媒体を所定の挿入位置に正確に案内でき、さらには、強引な誤挿入に際しても、位置規制部材の奥側のカバー部材内面に設けられた回動制止部により位置規制部材の退避動作を制止することで、所定の挿入位置に板状記憶媒体を案内することができるという効果を奏する。
【0083】
請求項3に記載の発明では、さらに他の位置規制部材を設けたことで、より正確かつ容易に板状記憶媒体の姿勢を安定に保持しながら挿入操作を行うことができるという効果を奏する。
【0084】
請求項4に記載の発明では、板状記憶媒体の側部の保持溝に進退させる可動係合部を備えることにより、保持溝の深さや奥行き方向の位置が異なっても共通の着脱機構で、板状記憶媒体を確実かつ容易に保持、抜脱を行うことができるという効果を奏する。
【0085】
請求項5に記載の発明では、回転アーム部材の端部に設けられた保持爪が、板状記憶媒体の種類により保持溝の深さが変化しても、その変化に応じて保持爪を進出させることができるので、板状記憶媒体に対して、抜脱時に確実な押圧力を付勢でき、回転アーム部材の回転による移動と軸案内機構により側部から離れる方向への移動が同時に行えるため、円滑に係合を解除することができ、これらの結果、挿脱操作が確実かつ円滑となり操作性が向上できるという効果を奏する。
【0086】
請求項6に記載の発明では、コネクタを備えて、板状記憶媒体用ホルダが他の装置に対して着脱自在とされることにより、機械的・電気的に異なる複数種類の板状記憶媒体に対して、接続互換性を有する汎用性に富んだ接続アダプタとすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施の形態に係る板状記憶媒体用ホルダ1の表面側から見た斜視構成図。
【図2】 図2は、同、裏面側から見た斜視構成図。
【図3】 図3は、同、主要部の分解斜視図。
【図4】 図4は、板状記憶媒体用ホルダの基体を成すケーシングの平面構成図。
【図5】 図5は、同、ケーシングの正面構成図。
【図6】 図6は、回転ブロックを説明するための図であって、図6(a)は、同、平面構成図、図6(b)は、同、正面構成図。
【図7】 図7は、電気回路部、外部コネクタ、コネクタブロックを説明するための斜視分解説明図。
【図8】 図8は、本発明の実施形態に係るイジェクタ部3を説明するための斜視分解説明図
【図9】 図9(a)は、ストッパーブロックの動作を説明するための部分平面構成図、図9(b)は、同、部分断面構成図。
【図10】 図10(a)は、ストッパーブロックの動作を説明するための部分平面構成図、図10(b)は、同、部分断面構成図。
【図11】 図11(a)は、ストッパーブロックの動作を説明するための部分平面構成図、図11(b)は、同、部分断面構成図。
【図12】 図12(a)は、ストッパーブロックの動作を説明するための部分平面構成図、図12(b)は、同、部分断面構成図。
【図13】 図13(a)は、ストッパーブロックの動作を説明するための部分平面構成図、図13(b)は、同、部分断面構成図。
【図14】 図14(a)は、ストッパーブロックの動作を説明するための部分平面構成図、図14(b)は、同、部分断面構成図。
【図15】 図15(a)は、ストッパーブロックの動作を説明するための部分平面構成図、図15(b)は、同、部分断面構成図。
【図16】 図16は、回転ブロックの動作を説明するための部分平面構成図。
【図17】 図17は、同、部分断面構成図。
【図18】 図18(a)、図18(b)は、板状記憶媒体の誤挿入時の回転ブロックの動作を説明するための部分断面構成図。
【図19】 図19は、回転ブロックの動作を説明するための部分平面構成図。
【図20】 図20(a)〜図20(c)は、同、部分断面構成図。
【図21】 図21(a)、図21(b)は、第2の板状記憶媒体の挿脱操作を説明するための部分平面構成図。
【図22】 図22(c)、図22(d)は、第2の板状記憶媒体の挿脱操作を説明するための部分平面構成図。
【図23】 図23(a)、図23(b)は、第1の板状記憶媒体の挿脱操作を説明するための部分平面構成図。
【図24】 図24(c)、図24(d)は、第1の板状記憶媒体の挿脱操作を説明するための部分平面構成図。
【図25】 図25は、第1の板状記憶媒体の一例を説明するための(a)裏面図、(b)左側面図、(c)平面図である。
【図26】 図26は、第2の板状記憶媒体の一例を説明するための(a)裏面図、(b)左側面図、(c)平面図である。
【符号の説明】
1…板状記憶媒体用ホルダ、2j、12a…スライド軸穴(軸案内機構)、3…イジェクタ部(可動係合部)、5…板状記憶媒体収納部、7…外部コネクタ、8…コネクタブロック、9…イジェクトボタン(抜脱操作部)、9c…係合ピン(係合機構)、11…媒体挿入口、12b…突起部、13…回転レバー(回転アーム部材)、13a…回転軸、13b…係止爪(保持爪)、13c…スライド溝(係合機構)、13d…突起部、13f…第1の保持爪、13g…第2の保持爪、13C…押圧面、14…コイルばね(付勢手段)、18…ねじりコイルばね(第1の弾性部材)、19…コイルばね(第2の弾性部材)、20A、20B…ガイド板、20c…段差部(回動制止部)、40…板状記憶媒体(第1の板状記憶媒体)、40i、50j 係止凹部、50…板状記憶媒体(第2の板状記憶媒体)、41…第1収納領域、51…第2収納領域、45…重複領域

Claims (6)

  1. 外形がそれぞれ異なる複数種類の板状記憶媒体を挿脱可能に収納する板状記憶媒体用ホルダであって、
    媒体挿脱方向からみて相対的に大きな厚さを有する第1の板状記憶媒体と、相対的に小さな厚さを有する第2の板状記憶媒体を、共通の媒体挿入口から挿入して収納可能なケーシングを備え、
    前記ケーシングに、前記第1の板状記憶媒体を収納する第1収納領域と、前記第2の板状記憶媒体を収納する第2収納領域とが、それらの厚さ方向で一部重なるように形成された板状記憶媒体収納部が設けられ、該板状記憶媒体収納部の媒体挿脱方向側に、前記板状記憶媒体収納部内へ進退可能であり、前記板状記憶媒体の未挿入時に進出位置に付勢される誤挿入防止部材が設けられており、
    前記誤挿入防止部材が、進出位置にて前記第1収納領域内へ突出する制止部材と、該制止部材と一体的に設けられるとともに、前記厚さ方向において前記制止部材の前記第2収容領域側に設けられた斜面部材とを備えており、
    前記斜面部材が、前記第1収納領域と第2収納領域とが重なった領域を一部含む前記第2収納領域内へ前記板状記憶媒体収納部の側部から媒体挿入方向奥側へ延びる斜面部を突出させており、前記板状記憶媒体の挿入時に、前記斜面部にて該板状記憶媒体から押圧されて前記制止部材とともに前記板状記憶媒体収納部の外側へ退避されることを特徴とする板状記憶媒体用ホルダ。
  2. 外形がそれぞれ異なる複数種類の板状記憶媒体を挿脱可能に収納する板状記憶媒体用ホルダであって、
    媒体挿脱方向からみて相対的に大きな厚さを有する第1の板状記憶媒体と、相対的に小さな厚さを有する第2の板状記憶媒体を、共通の媒体挿入口から挿入して収納可能なケーシングを備え、
    前記ケーシングに、前記第1の板状記憶媒体を収納する第1収納領域と、前記第2の板状記憶媒体を収納する第2収納領域とが、それらの厚さ方向で一部重なるように形成された板状記憶媒体収納部が設けられ、該板状記憶媒体収納部の媒体挿脱方向側には、前記板状記憶媒体収納部内に進退可能に設けられた位置規制部材と、該位置規制部材を前記ケーシングとの間に挟持するカバー部材とが設けられており
    前記位置規制部材は、アーム部と前記アーム部の基端部に設けられた軸受部とを有するとともに、前記第1の板状記憶媒体の未挿入時に前記アーム部を前記第1収納領域内へ突出させる一方、挿入時には回転して前記第1収納領域から前記アーム部を退避可能とされており、
    前記アーム部は、前記第2の板状記憶媒体を前記第2収納領域側に位置規制する位置規制面と、前記媒体挿入口に面するとともに媒体挿入方向奥側へ向かって傾斜する傾斜面とを有し、前記軸受部は、前記ケーシングに立設された回転軸に回転支持され、回転方向に弾性力を付勢する第1の弾性部材により回転方向に弾性支持されるとともに、前記位置規制面側へ弾性力を付勢する第2の弾性部材により厚さ方向に弾性支持されており、
    前記カバー部材のケーシング側面における前記位置規制部材の媒体挿入方向奥側に前記位置規制部材の回動を中途にて制止可能な回動制止部が形成され、該回動制止部が平面視において前記位置規制部材の回動領域内に配置されるとともに、前記厚さ方向において、前記第2の弾性部材による付勢位置における前記位置規制部材の回動領域の外側に配置されていることを特徴とする板状記憶媒体用ホルダ。
  3. 請求項1又は2に記載の板状記憶媒体用ホルダにおいて、
    前記板状記憶媒体収納部の側部に、前記第1収納領域内へ進退可能な1又は複数の可動位置規制部材がさらに設けられており、
    前記可動位置規制部材が、進出時に前記第1収納領域内へ突出されるアーム部と、該アーム部の基端部に一体的に設けられた軸受部とを有しており、
    前記軸受部が前記ケーシングに立設された回転軸に回転支持され、回転方向に弾性力を付勢する第1の弾性部材により回転方向に弾性支持され、
    前記アーム部が、その前記第2収納領域側の面に、前記第2の板状記憶媒体を位置規制する位置規制面を有するとともに、その前記媒体挿入口側の面に、前記第2収納領域における媒体挿入方向奥側へ向かって傾斜した傾斜面を有しており、前記第1の板状記憶媒体の未挿入時は、前記弾性力により前記第1収納領域内へ突出して支持されるとともに、挿入時には、その挿入方向奥側に向けて回転して前記第1の収納領域から退避可能とされたことを特徴とする板状記憶媒体用ホルダ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の板状記憶媒体用ホルダにおいて、
    前記板状媒体収納部が、挿脱方向に対する側部に挿脱方向の位置を所定範囲に保持するための保持溝を有し、外形がそれぞれ異なる複数種類の板状記憶媒体を収納可能とされ、
    前記板状記憶媒体収納部の側方から、前記第1収納領域、及び第2収納領域内に進退可能に設けられ、進出時にはそれぞれの前記板状記憶媒体を引抜き困難な状態で前記板状記憶媒体収納部に保持し、退避時には前記保持面に前記板状記憶媒体を抜脱する押圧力を付勢しつつ、前記保持溝外部に退避することが可能な可動係合部と、
    該可動係合部に押圧力を伝達して前記板状記憶媒体を抜脱する抜脱操作部とを備え、
    前記可動係合部が、その端部に側面視かぎ状の保持爪を有しており、該保持爪のかぎ状基端側が、前記第1収納領域内に配置されて前記第1の板状記憶媒体の挿入時に該板状記憶媒体の保持溝に係合される第1の保持爪とされ、かぎ状先端側が、前記第2収納領域内に配置されて前記第2の板状記憶媒体の挿入時に該板状記憶媒体の保持溝に係合される第2の保持爪とされたことを特徴とする板状記憶媒体用ホルダ。
  5. 請求項4に記載の板状記憶媒体用ホルダにおいて、
    前記可動係合部が、
    前記保持溝に係合するために端部に設けられた保持爪と、前記抜脱操作部に連動して係合するための係合機構と、前記保持爪を前記保持面に抜脱する方向に回転させる回転軸とを有する回転アーム部材と、
    該回転アーム部材の前記回転軸を前記板状記憶媒体の挿脱方向の側部に対して接離する方向に移動可能とする軸案内機構と、
    前記回転軸が前記板状記憶媒体の前記側部に近づく方向に向けて、前記回転アーム部材に弾性力を付勢する付勢手段とを備えたことを特徴とする板状記憶媒体用ホルダ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の板状記憶媒体用ホルダにおいて、
    挿入された前記板状記憶媒体と、それぞれ電気的に接続されたコネクタを備え、該コネクタと接続可能な相手コネクタを有する装置に対して、それらコネクタを介して着脱自在とされたことを特徴とする板状記憶媒体用ホルダ。
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