JP2008243461A - カードコネクタ - Google Patents

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修 清水
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悟 吉田
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Abstract

【課題】大きさの異なる2つのICカードを選択的に1つ装着できるカードコネクタにおいて、簡単な構造で、特定の2つのICカード以外のICカードの挿入をできるだけ防止できるようにしたカードコネクタを提供する。
【解決手段】カバー部材と、ベース部材と、カバー部材とベース部材とにより形成されるとともに、後方にカード挿入口を有するカード収容空間と、カード収容空間内に突出している識別突起をそれぞれが有する弾性変形可能な左右一対のガイドと、カード収容空間を横断して延在し、左右一対のガイドそれぞれの識別突起がいずれもカード収容空間から後退することによりロックが解除されるアクチュエータと、カード収容空間のアクチュエータより前方に前後に配列される第1のコンタクト列と第2のコンタクト列とを備えるカードコネクタであって、左右一対のガイドのうち少なくとも一方には、識別突起の下方に切欠凹部が形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、大きさの異なる2つのICカードを選択的に1つ装着できるカードコネクタに関する。より詳細には、このような2つのICカードを装着できるカードコネクタであって、装着を予定されている特定の2つのICカード以外のICカードの挿入をできるだけ防止できるようにしたカードコネクタに関する。
携帯電話機、電話機、PDA(personal digital assistance)、携帯型オーディオ、カメラ、ゲーム機または情報端末機器などの電子機器においては、各種の機能拡張を図るために、中央処理装置(CPU)あるいはメモリ用の集積回路が内蔵されるSIM(subscriber identity module)カード、SD(secure digital)カードなどのICカードがカードコネクタを介して各電子機器に装着される。
ところで、近年、電子機器の小型化に伴い、装着されるICカードも小型化、薄型化が進み、大きさの異なる種々のICカードが出現している。このため、機能拡張を図るため、従来のICカードなどを含め、大きさの異なる種々のICカードをできるだけ多く併用できるカードコネクタが要求され、提案されている。
例えば、特許文献1に提案されるカードコネクタは、外部端子のピッチが同じで、大きさが異なる、特定された2つのICカードを選択的に1つ装着できるように構成されている。このような大きさの異なるICカードを併用できるカードコネクタにおいては、特定された2つのカードのうちの一方の小さなICカードが他方の大きなICカードの収容空間内に入り込みICカードを取り出すことができなくなる恐れがある。したがって、小さなICカードの入り込みを防止するために、特許文献1のカードコネクタは、挿入されるICカードの幅を識別するための左右一対のガイドからなるガイド機構と該ガイド機構の識別結果により開閉されるアクチュエータを備えている。
小さいICカードを挿入口からカードコネクタ内に挿入すると、小さいICカードは、左右一対のガイドに案内され、アクチュエータに形成される開口を通って小さいカード用の収容空間内に押し込まれる。小さいICカードの外部接点であるパッドがその収容空間内に配置されている対応する複数のコンタクトに接触することで、小さいICカードの装着が完了する。他方、大きいICカードを挿入口からカードコネクタに挿入すると、大きいICカードは、左右一対のガイドを偏倚させ、アクチュエータのロックを解除する。それにより、大きいICカードのさらなる挿入に伴い、アクチュエータが開けられる(図9、10参照)。したがって、大きいICカードは、大きいICカード用のカード収容空間内へ押し込まれ、大きいICカードのパッドがその収容空間内に配置されている対応する複数のコンタクトに接触し、大きいICカードの装着が完了する。
特開2005−209550号公報
大きさの異なる種々のICカードが出現してくることに伴い、上述したような特許文献1に提案されるICカードにおいては、想定外の、すなわち、装着を予定されている特定の2つのICカード以外のICカードの挿入が可能となる場合がある。
問題となるのは、挿入される想定外のICカードの幅(左右方向の長さ)または奥行(前後方向の長さ)の一方が、特定の大きなICカードの幅と同じであり、他方が特定のICカードの奥行より充分小さく、その厚さ(上下方向の長さ)が特定の大きいICカードと同じかそれ以下であるICカードの場合である。この場合、該想定外のICカードは、カードコネクタ内に挿入可能となる。すなわち、想定外のICカードを所定の方向にカードコネクタ内に挿入すると、左右一対のガイドを偏倚させ、アクチュエータのロックを解除するので、想定外のICカードは、特定の大きいカード用収容空間内に進入することができる。それにより、想定外のICカードは、カードコネクタ内に入り込み、アクチュエータの復帰力などが想定外のICカードに作用することより、カードコネクタから取り出すことが不可能になる恐れが生じる。また、無理やり取り出すと、アクチュエータを始めとしてカードコネクタの構成部品が傷む恐れもある。
なお、例えば、挿入される想定外のICカードが、特定の2つのICカードのうちの小さいカードの幅、奥行または厚さより小さいICカードであると、想定外のICカードは、特定の小さなICカードと同様に、その小さなICカード用の収容空間内にまで挿入され得る。しかしながら、この場合は、想定外のICカードは、小さいため、該収容空間内で何ら外的力を受けることがないので、例えば、電子機器を傾けるなどして容易にカードコネクタ内から取り出すことが可能であり、特に問題とはならない。また、想定外のICカードが特定の2つのICカードの中間の大きさを有するICカードである場合、アクチュエータのロックが解除されないので、該想定外のICカードは、アクチュエータより奥に入り込むことができない。したがって、この場合も問題とはならない。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、大きさの異なる2つのICカードを選択的に1つ装着できるカードコネクタにおいて、簡単な構造で、装着を予定されている特定の2つのICカード以外のICカードの挿入をできるだけ防止できるようにしたカードコネクタを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係るカードコネクタは、少なくとも上壁及び左右の側壁を有するカバー部材と、底壁、左右の側壁及び前壁を有するベース部材と、前記カバー部材と前記ベース部材とにより形成されるとともに、後方にカード挿入口を有するカード収容空間と、前記カード収容空間内に突出している識別突起をそれぞれが有する弾性変形可能な左右一対のガイドから構成されるガイド機構と、前記カード収容空間を横断して延在し、該ガイド機構を構成する左右一対のガイドそれぞれの識別突起がいずれも前記カード収容空間から後退することによりロックが解除されるアクチュエータと、前記カード収容空間のアクチュエータより前方であって、前後に配列される第1のコンタクト列と第2のコンタクト列とを備える大きさの異なる2つのICカードを選択的に1つ装着できるカードコネクタであって、前記左右一対のガイドのうち少なくとも一方には、前記識別突起の下方に切欠凹部が形成されていることを特徴とする。
本発明に係るカードコネクタは、また、前記カバー部材の前記上壁後方には、前記左右一対のガイドの識別突起に対応してその内側に配置されている左右一対の舌片状のばね部材が形成されていることを特徴とする。
本発明のカードコネクタは、また、前記カード収容空間のアクチュエータより前方には、カード収容空間を上下に2つに区画する仕切り板をさらに備え、該仕切り板は、左右の側壁及び底壁を含み、左右の側壁の高さは、大きさの異なる2つのICカードのうちの大きいICカードの厚さより小さく設定され、前記底壁下方には、仕切り板を前記カバー部材の上壁に押し付けるとともに、仕切り板により区画される下側のカード収容空間に大きさの異なる2つのICカードのうちの小さなカードが収容される高さに該仕切り板を弾性的に支持する左右一対の弾性脚部と、左右一対の舌片状ストッパ片が設けられていることを特徴とする。
さらに、本発明のカードコネクタは、前記ガイド機構を構成する左右一対のガイドが、それぞれロック孔をさらに有し、アクチュエータは、前記ベース部材の底壁上に配置される左右一対の回動軸、該回動軸の上方に配置され、前記ロック孔に係合する左右一対のロックアームを有し、前記アクチュエータは、前記カード収容空間を横断するシャッター部材及び該シャッター部材の下に位置し、大きさの異なる2つのICカードのうちの小さなカードが通過し得る通路を含んでいることを特徴とする。
本発明に係るカードコネクタは、左右一対のガイドのうち少なくとも一方の識別突起の下方に切欠凹部を設けることで、装着を予定されている大きいICカードの幅と同じ長さの幅または奥行を有し厚さが薄い想定外のICカードがカードコネクタに入り込み、該カードコネクタから取外せなくなることが防止される。
さらに、本発明に係るカードコネクタは、カバー部材の上壁後方に左右一対の舌片状ばね部材を設けることで、想定外のICカードを切欠凹部に案内し得るので、該想定外のICカードの挿入を確実に防止することができる。また、該左右一対の舌片状ばね部材は、大きいICカードがカードコネクタに装着されているとき、該大きいICカードのカードコネクタからの抜けを防止する役目も果たす。
本発明に係るカードコネクタは、また、仕切り板を備えることで、大きさの異なる2つのICカードをカード収容空間の所定の位置に確実に装着することができる。さらに、仕切り板は、側壁を有するとともに弾性的に上方に向けて付勢されているので、2つのICカードの外部接点は、カード収容空間内に配置される対応するコンタクトと所定の接圧で電気的に接触することができる。
また、本発明に係るカードコネクタは、ガイド機構を構成する一対のガイドと連動するアクチュエータを備えることで、大きさの異なる2つのICカードを仕切り板で区画される所定のカード収容空間に案内するとともに、ガイド機構でICカードを識別することで、大きさの異なるICカードが所定外のカード収容空間内に入ることを防止することができる。
以下、図1ないし10を用いて本発明に係るカードコネクタの実施態様に付き詳細に説明する。図1は、本発明に係るカードコネクタを示し、(a)は、カードコネクタの斜視図であり、(b)は、カバー部材を取り外した状態のカードコネクタの斜視図である。図2は、2つの特定のICカードのうちの一方の大きなICカードがカードコネクタに装着される状態を説明するための図であり、(a)は、特定の大きなICカードの挿入直前の状態を示す、カードコネクタのカバー部材が取り外されている上面図であり、(b)は、該大きなICカードの装着が完了した状態を示す、(a)と同様に、カードコネクタのカバー部材が取り外されている上面図である。図3は、2つの特定のICカードのうちの他方の小さなICカードがカードコネクタに装着される状態を説明するための図であり、(a)は、特定の小さなICカードの挿入直前の状態を示す図2(a)と同様の上面図であり、(b)は、該小さなICカードの装着が完了した状態を示す、図2(b)と同様の上面図である。図4は、想定外のICカードを挿入する直前のカードコネクタの上面図であり、図5は、図4のA−A線に沿う断面図である。図6は、想定外のICカードの挿入が阻止される状態を説明するための図5と同様の断面図である。図7は、カードコネクタを構成する一対のガイド機構の一方のガイドを示し、(a)は、斜視図であり、(b)は、側面図である。図8は、カードコネクタを構成する仕切り板を示し、(a)は、斜視図であり、(b)は、上面図である。図9は、カードコネクタを構成するアクチュエータが閉じている状態を示す図であり、(a)は、カバー部材が取り除かれた状態のカードコネクタの上面図であり、(b)は、(a)のB−B線に沿う断面図である。図10は、カードコネクタを構成するアクチュエータが開いている状態を示す図であり、(a)は、カバー部材が取り除かれた状態のカードコネクタの上面図であり、(b)は、(a)のC−C線に沿う断面図である。
なお、本明細書において、用語「前」及び「後」は、それぞれ、図1(a)において、+x方向及び−x方向を示し、用語「左」及び「右」は、それぞれ、図1(a)において、+y方向及び−y方向を示し、用語「上」及び「下」は、それぞれ、図1(a)において、+z方向及び−z方向を示すものとする。
本発明の実施態様に係るカードコネクタ1は、図1(a)に示されるように、扁平状の直方体をなし、図2(a)、(b)、図3(a)、(b)に示されるように、大きさの異なる2つのICカードを選択的に1つ装着できるように構成されている。なお、本実施態様においては、カードコネクタ1に装着を予定されている大きさの異なる2つのICカードは、外部接点としてのパッドの数及び該パッドのピッチが同じである。また、大きさの異なる2つのICカードは、幅、奥行及び厚さがいずれも大きいメモリースティック(登録商標)91(以下、単に、「大きいICカード」という。)と、幅、奥行及び厚さがいずれも小さいメモリースティックデュオ(登録商標)92(以下、単に、「小さいICカード」という。)である。さらに、装着を予定されていない想定外のICカード99(図4〜6参照)は、その奥行が大きいICカード91の幅とほぼ同じであり、その厚さが大きいICカード91より薄いものとする。
カードコネクタ1は、概略、カバー部材10、ベース部材20、ガイド機構30、アクチュエータ40、仕切り板50及び複数のコンタクト60を備えている。
カバー部材10は、金属薄板からプレス加工などにより形成される。カバー部材は、上から見て概略矩形状をなし、上壁11、左右の側壁12、13及び前壁14を備え、下方及び後方が開放している。本実施態様においては、カバー部材10の上壁11後方には、その前端を自由端とする舌片状のばね部材15、16が左右に対をなして下向きに切り起こされている。左右一対の舌片状のばね部材15、16は、後述するガイド機構30を構成する左右一対のガイド31、32に対応し、それぞれ、該左右のガイド31、32に設けられている識別突起31d、32dの内側(左ばね部材15は、左ガイド31の右側、右ばね部材16は、右ガイド32の左側)に形成される。該ばね部材15、16は、カードコネクタ1に装着された大きいICカード91の抜けを防止するとともに、想定外のICカード99を下方に案内する役目を果たす。なお、ばね部材15、16は、挿入されるICカードの案内及び装着後のICカードの抜け防止を考慮すれば、本実施態様で示されるように、前端を自由端とすることが好ましく、それにより、ICカードを傷つける恐れも少なくなる。
ベース部材20は、電気絶縁性の合成樹脂から射出成形などにより形成される。ベース部材20は、上から見てカバー部材10と相似形の概略矩形状をなし、底壁21、左右の側壁22、23及び前壁24を備え、上方及び後方が開放している。
ベース部材20にカバー部材10を上から重ね合わせることで、装着を予定されている大小のICカード91、92を収容するカード収容空間8(図5参照)が形成される。該カード収容空間8の後方は開放され、ICカード91、92を挿抜するカード挿入口5として利用される。
ベース部材20の底壁21前方には、複数のコンタクト60をそれぞれ固定する複数の固定溝21aが形成されている。該固定溝21aは、ベース部材20の前壁24を前後方向に貫通する複数の貫通孔24aに連続している。
ベース部材20の左右の側壁22、23は、装着を予定されている大きいICカード91の幅とほぼ同じ間隔をあけて配置されている。本実施態様では、装着を予定されている大きいICカード91は、カード収容空間8の上方に収容し、装着を予定されている小さいICカード92をカード収容空間8の下方に収容し得るように構成されている。そのため、本実施態様では、ベース部材20の左右の側壁22、23の内側には、大小のICカード91、92をそれぞれカード収容空間8の上下に案内すべく、断面階段状にレール25、26が対をなして形成されている。左右のレール25、26は、左側のレール25と右側のレール26との間隔が小さなICカード92の幅にほぼ等しくなるように、ベース部材20の左右の側壁22、23の内側に設けられる。したがって、大きいICカード91は、左右のレール25、26の上面25a、26a及び左右の側壁22、23に沿って案内され、小さいICカード92は、左右のレール25、26の内側側面及び底壁21に沿って案内される。なお、レール25、26は、カード挿入口5から後述するアクチュエータ40が設けられている位置まで延在している。
ベース部材20の左右の側壁22、23後方には、後述するガイド機構30を構成する対をなす左右のガイド31、32それぞれが収容される有底のガイド収容凹部22a、23aが左右に対をなして形成されている。左右に対をなすガイド収容凹部22a、23aは、いずれも、上方に向かって開放するとともに、その底面がいずれもレール25、26の上面25a、26aにほぼ等しいか、レール25、26の上面25a、26aより若干高い位置に位置するように、左右の側壁22、23に形成される。左右のガイド収容凹部22a、23aは、左右対称形であるので、ここでは、右側壁23に形成される右ガイド収容凹部23aについて詳細に説明し、左側壁22に形成される左ガイド収容凹部22aについては省略する。なお、図番22にアルファベットを付された部材は、以下説明される右ガイド収容凹部23aの図番23に同じアルファベットを付された部材と同じ左ガイド収容凹部22aにおける部材を示す。
右ガイド収容凹部23aは、上から見てほぼ細長い長方形をなし、後方カード挿入口5近傍から前方アクチュエータ40が設けられている位置を若干過ぎるまで延在する。右ガイド収容凹部23aの内側(右側)壁23bには、前方から、カード収容空間8に連通する第1、第2の連通口23c、23dが形成されている。第1の連通口23cは、右ガイド32のロック孔32hに対応して形成され、第2の連通口23dは、右ガイド32の識別突起32dに対応して形成されている。なお。第1の連通口23cは、アクチュエータ40を構成する右脚部43にも対応している。本実施態様では、右ガイド収容凹部23aには、略U字形の右ガイド32の形状に対応して前後方向に延びる仕切り壁23eが形成されている。
ベース部材20の右側壁23前方の前壁24と交差する角部には、大きいICカード91の逆差しを防止するための傾斜壁29が形成されている。
次に、ガイド機構30は、左右一対のガイド31、32から構成される。ガイド機構30は、装着を予定されている大きいICカード91と小さいICカード92のどちらのICカードが挿入されたかを識別し、小さいICカード92が大きいICカード91の収容空間8aに入り込むことを防止する部材である。本実施態様では、左右ガイド31、32が左右対称であり、左ガイド31にのみ本発明の特徴である構成が設けられていることを考慮し、ここでは、左ガイド31を中心に説明する。
左ガイド31は、金属製で、固定片31a、湾曲部31b及び変形片31cを含み、図7(a)、9(a)、10(a)に示されるように、後方に形成される湾曲部31bで折り返され、上から見て略U字形をなしている。左右のガイド31、32は、湾曲部31b、32bを有することで弾性変形可能に形成されている。
固定片31aは、前方において下方に突出する2つの固定突起31a1、31a2を有している。2つの固定突起31a1、31a2は、左ガイド収容凹部22aの仕切り壁22e外側に形成される係合孔(不図示)に圧入され、それにより、左ガイド31が左ガイド収容凹部22a内に固定、支持される。固定片31aの2つの固定突起31a1、31a2の間には、折り曲げ片31a3がさらに設けられる。該折り曲げ片31a3は、固定片31aから下方に延び、その先端が変形片31c側に向くように直角に折り曲げられている。折り曲げ片31a3は、後述するアクチュエータ40の左回転軸44の回転を許容するが、該回転軸44の少なくとも上方への移動を阻止する働きをする。
変形片31cは、固定片31aに対して湾曲部31bを介して弾性変形可能に形成されており、前方から後方へ順に、突出片31g、ロック孔31h及び識別突起31dを含んでいる。突出片31gは、後述するアクチュエータ40の左ロックアーム46とロック孔31hとの係合を調整する部材であり、変形片31cから下方に向かって突出形成されている。ロック孔31hは、通常、アクチュエータ40の左ロックアーム46が係合し、アクチュエータ40が前方に向けて回動することを防止する。識別突起31dは、挿入されるICカードを識別する部材であり、変形片31cから内側(右側;固定片31aと反対側)に向けて突出形成されている。
左ガイド31は、左ガイド収容凹部22a内に配置されたとき、変形片31cは、固定片31a側に若干偏倚された状態に置かれる。すなわち、左ガイド31の変形片31cは、いずれのICカードも挿入または装着されていない当初位置にあるとき、左ガイド収容凹部22aの内側壁に押し付けられた状態にある。このとき、左ガイド31の識別突起31dは、通常、該左ガイド収容凹部22aの内側壁22bに形成される第2の連通孔22dからカード収容空間8内に突出するように配置される。左ガイド31の識別突起31dは、同様にカード収容空間8内に左右対称形に突出する右ガイド32の識別突起32dと該識別突起31dとの間の間隔が少なくとも大きいICカード91の幅より小さくなるように、変形片31cからの突出量が設定される。本実施態様では、小さいカード92の幅より大きく設定されている。すなわち、左右の識別突起31d及び32dは、それぞれ、左右のレール25、26を覆う程度に突出している。
左右のガイド31、32の識別突起31d及び32dの間の間隔が、大きいICカード91の幅より小さく設定されることで、大きいICカード91が挿入されたとき、左右の識別突起31d及び32dは、左右に開かれ、偏倚する。すなわち、識別突起31d及び32dは、カード収容空間8から引っ込み、それぞれ、第2の連通孔22d、23dを通ってガイド収容凹部22a、23a内に同時に後退する。それにより、左右のガイド31、32それぞれの変形片31c及び32cも左右に偏倚し、それぞれの変形片31c、32cに形成されるロック孔31h、32hがアクチュエータ40の左右のロックアーム46、47から外れる。結果として、後述するように、アクチュエータ40が回動可能な状態になる(図2(b)、図10(a)参照)。
本実施態様では、図7(b)に示されるように、左ガイド31の変形片31cの少なくとも識別突起31dの下方部分が横から見て矩形状に切り欠かれ、切欠凹部31eを形成している。切欠凹部31eの変形片31cの下面31fからの高さ(上下方向の長さ)Hは、大きいICカード91の厚さより小さく設定される。このように切欠凹部31eを形成することにより、厚さが切欠凹部31eの高さHより薄い想定外のICカード99がカードコネクタ1に挿入されたとき、該ICカード99が左ガイド31の識別突起31dに当接することがない。すなわち、想定外のICカード99が、装着を予定されている大きいICカード91の幅と同じ幅または奥行きを有していても、厚さが切欠凹部31eの高さHより薄ければ、左ガイド31は、ICカードの挿入を識別し得ない。したがって、その厚さが切欠凹部31eの高さHより薄い限りにおいて、ロックが解除されずアクチュエータ40は回動不能であり、想定外のICカード99がカード収容空間8内に完全に入り込むことを阻止する。
なお、本実施態様では、右ガイド32の識別突起32dの下方には切欠凹部が形成されていない。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、左ガイド31と同様に右ガイド32に切欠凹部を設けてもよい。
変形片31cの前端に形成される突出片31gは、変形片31cから下方に向けて突出し、変形片31cの前端が移動する(開閉する)とき、その下面が左ガイド収容凹部22aの底面と接触するとともに、それらの間で小さな摩擦が生じるように構成されている。なお、突出片31gの下面が接触する左ガイド収容凹部22aの底面部分は、一段低く形成されている。このように構成することにより、変形片31cのロック孔31hとアクチュエータ40のロックアーム46との係合が円滑に実行され得る。すなわち、カードコネクタ1から大きいカード91を取外すとき、変形片31cの前端が開いている(左側に偏倚している)状態から当初の閉じた(内側壁22bに当接している)位置に戻る。この時、突出片31gの下面が左ガイド収容凹部22aの一段低く形成されている底面部分と摩擦を持って接触するため、変形片31cの前端が開いている状態から戻ることを遅延させる。したがって、アクチュエータ40が当初の起立した位置に戻って後、変形片31cが当初位置に戻るため、アクチュエータ40のロックアーム46は、変形片31cのロック孔31hに確実に係合し得る。
次に、アクチュエータ40について図1(b)図9、図10を用いて説明する。アクチュエータ40は、上記ガイド機構30により大きいICカード91が挿入されたことを識別されたとき、その識別結果に基づきロックが解除され、大きいICカード91の装着を可能とする部材である。アクチュエータ40は、カード収容空間8内後方であって、レール25、26の前方に回動自在に配置される。アクチュエータ40は、図1(b)及び図9(a)、(b)に示されるように、通常は起立した位置(以下、「第1の位置」ともいう)にあり、大きいICカード91がそこを通過及び装着されているときは、図10(a)、(b)に示されるように倒れた位置(以下、「第2の位置」ともいう)にある。
アクチュエータ40は、金属製であり、シャッター部材41、左右一対の脚部42、43、左右一対の回転軸44、45及び左右一対のロックアーム46、47を含んでいる。アクチュエータ40は、また、該アクチュエータ40を構成するシャッター部材41及び左右一対の脚部42、43に囲まれる扁平状の矩形通路49を有する。アクチュエータ40は、さらに、図1(b)に示されるように、該アクチュエータ40を通常第1の位置に向けて付勢するねじりコイルばね48を含んでいる。
アクチュエータ40を構成するシャッター部材41は、カード収容空間8を横断するように延在し、その左右両端には、対をなす2つの脚部42、43がシャッター部材41に対して直交するように配置される。上述したように、シャッター部材41と2つの脚部42、43とで扁平状の矩形通路49を形成する。該扁平状の矩形通路49は、カードコネクタ1に装着を予定されている小さなICカード92の通過を許す大きさを有する。言い換えれば、扁平状の矩形通路49の幅(左右の長さ)及び高さ(上下の長さ)は、小さなICカード92の幅及び厚さにほぼ等しい。したがって、左右の2つの脚部42、43の間隔は、小さなICカード92の幅に等しくなるように設定される。
また、シャッター部材41は、図1(b)に示されるように、アクチュエータ40が第1の位置にあるとき、小さなICカード92の通過を許すとともに、カード収容空間8の概略上半分を塞ぐように、その大きさが設定される。アクチュエータ40が図1(b)、図9に示されるような第1の位置にあるときのシャッター部材41及び2つの脚部42、43の奥行(前後方向の長さ)は、以下のようにして設定される。すなわち、アクチュエータ40が図10に示されるような第2の位置にあるとき、大きなICカード91がそれらの上に存在する(図2(b)参照)ことから、これらの奥行は、第2の位置にあるとき、レール25、26の上面を超えないように設定される。
図10(a)に明瞭に示されるように、左脚部42には、下端に円柱状の左回転軸44、該左回転軸44の上方に右ロックアーム46が、いずれも左脚部42から外側(左側)に向けて直角に突出形成される。同様に、右脚部43には、下端に右回転軸45、該右回転軸45の上方に右ロックアーム47が右脚部43から外側(右側)に向けて直角に突出形成される。左右の回転軸44、45及び左右のロックアーム46、47は、それぞれ左右対称に配置されている。
左右の円柱状回転軸44、45は、左右のガイド31、32それぞれの折り曲げ片31a3、32a3とベース部材20の底壁21との間に配置されている。アクチュエータ40は、左右の回転軸44、45を軸としてベース部材20の底壁21上で回転し得る。アクチュエータ40の回転を容易にするため、左右の脚部42、43の下面は、それぞれの円柱状回転軸44、45の下側半円柱面と面一に形成されていることが好ましい。また、左右の回転軸44、45の少なくとも一方、本実施態様では、左回転軸44には、アクチュエータ40を起立させる方向に(第1の位置に向けて)付勢するねじりコイルばね48が巻き付けられている。左右のロックアーム46、47は、アクチュエータ40が図1(b)、図9(b)に示されるように第1の位置にあるとき、左右のガイド31、32それぞれのロック孔31h、32hに係合し、それにより、アクチュエータ40の回転を阻止する。
次に、仕切り板50は、カード収容空間8のアクチュエータ40より前方を、大きいICカード91が収容されるための空間部分8aと小さなICカード92が収容される空間部分8bとの2つに上下に区画する部材である。図8(a)、(b)に示されるように、仕切り板50は、断面略U字形をなし、底壁51、左右の側壁52、53を含み、金属薄板からプレス加工により製造される。底壁51は、左右に弾性脚部54、55、左右の舌片状ストッパ片56、57、及びその前端と後方に形成される2つの開口窓58、59を有する。左右の弾性脚部54、55及び左右一対の舌片状ストッパ片56、57は、底壁51から下方に向けて切り起こされている。左右の側壁52、53は、その高さが、装着を予定されている大きいICカード91の厚さより小さく設定される。
底壁51に設けられる左右の弾性脚部54、55は、弾性を有し、カードコネクタ1として組み立てられたとき、仕切り板50をカバー部材10の上壁11に対して弾性的に押し付ける。これにより、仕切り板50の底壁51とカバー部材10の上壁11との間には、装着を予定されている大きいICカード91が収容される大きいICカード用空間部分8aが形成される。該大きいICカード用空間部分8aに大きいICカード91が挿入されると、仕切り板50は押し下げられる。その反力で、仕切り板50は、大きいICカード91をカバー部材10の上壁11に押し付ける。また、仕切り板50の底壁51とベース部材20の底壁21との間には小さいICカード92が収容される小さいICカード用空間部分8bが形成される。該小さいICカード用空間部分8bは、小さいICカード92の厚さと同じ高さを有する。
左右のストッパ片56、57は、小さいICカード92が挿入されたとき、該小さいICカード92の先端に当接し、小さいICカード92のこれ以上の前方への進入を阻止する。
仕切り板50の底壁51の前端に設けられる開口窓58は、大きいICカード91のパッドに接触する第1のコンタクト列61の接点部が大きいICカード用空間部分8a内に突出できるように配置される。底壁51の後方に設けられる開口窓59は、小さいICカード92のパッドに接触する第2のコンタクト列62の接点部に対応している。該開口窓59は、大きいICカード91が挿入されたとき、仕切り板50が下降するが、この時、仕切り板50の底壁51を介して第2のコンタクト列62が短絡することを防止するために設けられている。
最後に、本実施態様におけるコンタクト60は、複数のコンタクトを有する第1のコンタクト列61と第1のコンタクト列と同数のコンタクトを有する第2のコンタクト列62を含んでいる。本実施態様においては、上述したように、第1のコンタクト列61のコンタクトと第2のコンタクト列62のコンタクトは、それぞれ、カードコネクタ1が搭載される電子機器の外部端子に電気的に接続される接続端子部63を共有する。複数のコンタクト60は、上述したように、ベース部材20の底壁21に設けられた複数の固定溝21a内にそれぞれ圧入され、固定される。
以下、本発明の上記実施態様に係るカードコネクタ1に、装着を予定されている2つのICカード91及び92を装着する動作及び想定外のICカード99の装着の動作を図2ないし6及び図9、10を用いて説明する。
最初に、装着を予定されている大きいICカード91のカードコネクタ1への装着について説明する。
図2(a)は、大きいICカード91がカードコネクタ1の挿入される直前の図を示している。図2(a)の状態にある時、図9(a)に示されるように、ガイド機構30を構成する左右のガイド31、32は閉じている。具体的には、左右のガイド31、32それぞれの変形片31c、32cは、それぞれが収容されているガイド収容凹部22a、23aの対応する左右の内側壁22b、23bに当接している。また、左右のガイド31、32それぞれの識別突起31d、32dは、第2の連通孔22d、23dを通ってカード収容空間8内に突出している。アクチュエータ40は、図9(b)に示されるように、起立した第1の位置にある。また、アクチュエータ40を構成する左右のロックアーム46、47は、第1の連通孔22c、23cを通って、閉じている左右のガイド31、32それぞれのロック孔31h、32hに係合している。さらに、仕切り板50は、左右の弾性脚部54、55によりカバー部材10の上壁11に押し付けられている。
図2(a)の状態において、大きいICカード91は、カード挿入口5から左右のレール25、26の上面に載せられ、左右の側壁22、23の間をカード収容空間8内前方に押し込まれる(挿入される)。上述したように、大きいICカード91の幅は、左右の側壁22、23の間の間隔とほぼ同じである。したがって、大きいICカード91は、その前方への移動に伴い、カード収容空間8内に突出するガイド機構30を構成する左右のガイド31、32の識別突起31d、32dをそれぞれ左右のガイド収容凹部22a、23a内に押し込む。それにより、左右のガイド31、32の変形片31c、32cが外側(左右)に開き、アクチュエータ40の左右のロックアーム46、47は、左右の変形片31c、32cのロック孔31h、32hとの係合(ロック)を解除される。
大きいICカード91がさらに前方に押し込まれる(挿入される)と、その先端がアクチュエータ40のシャッター部材41に当たる。アクチュエータ40は、ロックが解除されているので、大きいICカード91の前方への移動に伴い、アクチュエータ40は、第1の位置から第2の位置へ回転する。具体的には、アクチュエータ40のシャッター部材41は、起立している第1の位置から左右の回転軸44、45を軸にねじりコイルばね48の付勢力に抗して前方に回転し、図10(b)に示されるように第2の位置まで倒される。それにより、大きいICカード91のさらなる挿入が許容され、大きいICカード91は、仕切り板50で区画される大きいICカード用空間部分8a内に進入することが可能となる。また、仕切り板50は、大きいICカード91の空間部分8a内への進入により、仕切り板50の左右の弾性脚部54、55の付勢力に抗して下方に押し下げられる。
なお、大きいICカード用空間部分8aの高さは、上記したように、大きいICカード91の厚さより小さい。したがって、大きいICカード91の先端下面には、先端に行くに従い厚さが薄くなる傾斜面が形成されていることが必要である。このような傾斜面が先端に形成されることで、大きいICカード91の間違った挿入が防止できる。
大きいICカード91がさらに前方に押し込まれ、その先端がベース部材20の前壁24に当接することで、図2(b)に示されるように、大きいICカード91のカードコネクタ1への装着が完了する。この時、大きいICカード91は、仕切り板50の左右の弾性脚部54、55の反作用により、カバー部材10の上壁11に押し付けられている。また、大きいICカード91の複数のパッドは、第1のコンタクト列61の対応する接点部と所定の接圧で電気的に接触し得る。
大きいICカード91をカードコネクタ1から取り出す場合は、カード挿入口5から突出している大きいICカード91の後端部を掴んで後方に引っ張るだけでよい。この場合、アクチュエータ40のロックは、以下のように行われる。大きいICカード91が第2の位置にあるアクチュエータ40を通り過ぎると、アクチュエータ40は、ねじりコイルばね48の付勢力により、左右の回転軸44、45を軸として前方へ回転し、当初の起立した第1の位置へ戻る。続いて、大きいICカード91が左右のガイド31、32の識別突起31d、32dを通り過ぎると、該識別突起31d、32dは、カード収容空間8内に突出し、左右の変形片31c、32cがゆっくりと閉じ、当初位置へ戻る。それにより、ロック孔31h、32hが対応するアクチュエータ40の左右のロックアーム46、47に係合し、アクチュエータ40はその回転動作をロックされる。
次に、装着を予定されている小さいICカード92のカードコネクタ1への装着について説明する。
図3(a)は、小さいICカード92がカードコネクタ1の挿入される直前の図を示している。図3(a)の状態にある時、ガイド機構30、アクチュエータ40及び作動板50は、上記した大きいICカード91の装着の場合と同じ状態にある。
図3(a)の状態において、小さいICカード92は、カード挿入口5からベース部材20の底壁21の上面に載せられ、左右のレール25、26の間をカード収容空間8内前方に押し込まれる。上述したように、小さいICカード92の幅は、左右のレール25、26の間の間隔とほぼ同じであるとともに、左右のガイド31、32の左右の識別突起31d、32dの間の間隔よりもほぼ同じかそれより小さい。したがって、小さいICカード92は、左右のレール25、26に案内され、識別突起31d、32dに触れることなく前方へ進む。
小さいICカード92がさらに前方に押し込まれると、アクチュエータ40はロックされたままであるが、アクチュエータ40の下方に形成される扁平状の矩形通路49を通過し得る。したがって、小さいICカード92は、仕切り板50の下に区画される小さいカード用空間部分8bに進入する。
小さいICカード92がさらに前方に押し込まれ、その先端が仕切り板50の左右のストッパ片56、57に当接することで、図3(b)に示されるように、小さいICカード92のカードコネクタ1への装着が完了する。この時、小さいICカード92は、仕切り板50の底壁51下面に押し付けられている。また、小さいICカード92の複数のパッドは、第2のコンタクト列62の対応する接点部と所定の接圧で電気的に接触し得る。小さいICカード92をカードコネクタ1から取り出す場合は、大きいICカード91の場合と同様、カード挿入口5から突出している大きいICカード91の後端部を掴んで後方に引っ張るだけでよい。
次に、本発明の特徴である想定外のICカード99のカードコネクタ1への装着について説明する。
図4、5は、想定外のICカード99がカードコネクタ1の挿入される直前の図を示している。図4、5の状態にある時、ガイド機構30、アクチュエータ40及び作動板50は、上記した大きいICカード91の装着の場合と同じ状態にある。
図4、5の状態において、想定外のICカード99は、図4に示されるように、横向きにされた状態でカード挿入口5からカード収容空間8内に挿入される。この時、想定外のICカード99は、カバー部材10に設けられている左右の舌片状バネ部材15、16により下方に案内され、左右のレール25、26の上面に載せられるとともに、左右の側壁22、23の間をカード収容空間8内前方に押し込まれる。上述したように、想定外のICカード91の奥行は、大きいICカード91の幅と同じであり、したがって、左右の側壁22、23の間の間隔とほぼ同じである。想定外のICカード99は、その前方への移動に伴い、カード収容空間8内に突出するガイド機構30を構成する左右のガイド31、32の識別突起31d、32dに接触しようとする。
想定外のICカード99は、右ガイド32の識別突起32dには接触し得るので、大きいICカード91の場合と同様、右ガイド32の変形片32cが作動し、アクチュエータ40のロックアーム47と右ガイド32のロック孔32hとの係合は解除される。
しかしながら、本実施態様では、左ガイド31の識別突起31dの下方には、切欠凹部31eが形成されている。そのため、想定外のICカード99の厚さが該切欠凹部31eの高さより小さければ、想定外のICカード99は、識別突起31dに触れることができず、識別突起31dを対応するガイド収容空間22a内に押し込むことができない。したがって、アクチュエータ40のロックアーム46と左ガイド31のロック孔31hとの係合は解除されず、結果として、アクチュエータ40の回転動作に対するロックは解除されないことになる。
このように、アクチュエータ40が前方に回転することができない状態にあるので、想定外のICカード99は、図6に示されるように、アクチュエータ40のシャッター部材41により、カード収容空間8の前方へのこれ以上の進入が阻止される。したがって、厚さが少なくとも切欠凹部31eの高さHより薄い想定外のICカード99がカードコネクタ1内に入り込み、取り出せなくなることが防止される。
本実施態様においては、大きさの異なる2つのICカードは、外部接点としてのパッドの数及びピッチが同じであるとして説明されてきた。しかしながら、本発明において適用され得る大きさの異なる2つのICカードは、これに限られるものではない。例えば、パッドのピッチが異なる2つのICカードであってもよいし、パッドの数が異なるICカーであってもよい。パッドのピッチが異なる場合、それぞれが接点部、端子部を有する複数のコンタクトが前後に2列、大きさの異なる2つのICカードのパッドのピッチにそれぞれ対応して配列される。
また、本発明に係るカードコネクタは、ICカードを該カードコネクタから取り出すことを容易にするために、従来周知のエジェクト機構(カード排出機構)を備えていてもよい。
本発明に係るカードコネクタを示し、(a)は、カードコネクタの斜視図であり、(b)は、カバー部材を取り外した状態のカードコネクタの斜視図である。 2つの特定のICカードのうちの一方の大きなICカードがカードコネクタに装着される状態を説明するための図であり、(a)は、特定の大きなICカードの挿入直前の状態を示す、カードコネクタのカバー部材が取り外されている上面図であり、(b)は、該大きなICカードの装着が完了した状態を示す、(a)と同様に、カードコネクタのカバー部材が取り外されている上面図である。 2つの特定のICカードのうちの他方の小さなICカードがカードコネクタに装着される状態を説明するための図であり、(a)は、特定の小さなICカードの挿入直前の状態を示す図2(a)と同様の上面図であり、(b)は、該小さなICカードの装着が完了した状態を示す、図2(b)と同様の上面図である。 想定外のICカードの挿入が阻止される状態を説明するための図であり、想定外のICカードが挿入される直前のカードコネクタの上面図である。 想定外のICカードの挿入が阻止される状態を説明するための図であり、図4のA−A線に沿う断面図である。 想定外のICカードの挿入が阻止される状態を説明するための図であり、想定外のICカードの挿入が阻止されている状態を示す図5と同様の断面図である。 カードコネクタを構成する一対のガイド機構の一方のガイドを示し、(a)は、斜視図であり、(b)は、側面図である。 カードコネクタを構成する仕切り板を示し、(a)は、斜視図であり、(b)は、上面図である。 カードコネクタを構成するアクチュエータが閉じている状態を示す図であり、(a)は、カバー部材が取り除かれた状態のカードコネクタの上面図であり、(b)は、(a)のB−B線に沿う断面図である。 カードコネクタを構成するアクチュエータが開いている状態を示す図であり、(a)は、カバー部材が取り除かれた状態のカードコネクタの上面図であり、(b)は、(a)のC−C線に沿う断面図である。
符号の説明
1 カードコネクタ
5 カード挿入口
8 カード収容空間
10 カバー部材
11 (カバー部材の)上壁
12 (カバー部材の)左側壁
13 (カバー部材の)右側壁
15、16 左右一対の舌片状ばね部材
20 ベース部材
21 (ベース部材の)底壁
22 (ベース部材の)左側壁
23 (ベース部材の)右側壁
24 (ベース部材の)前壁
30 ガイド機構
31 左ガイド
31d (左ガイドの)識別突起
31e (左ガイドの)切欠凹部
31h (左ガイドの)ロック孔
32 右ガイド
32d (右ガイドの)識別突起
32h (右ガイドの)ロック孔
40 アクチュエータ
41 シャッター部材
44、45 左右一対の回転軸
46、47 左右一対のロックアーム
49 矩形通路
50 仕切り板
51 (仕切り板の)底壁
52 (仕切り板の)左側壁
53 (仕切り板の)右側壁
54 (仕切り板の)左弾性脚部
55 (仕切り板の)右弾性脚部
56、57 左右一対の舌片状ストッパ片
60 コンタクト
61 第1のコンタクト列
62 第2のコンタクト列
91 大きいICカード
92 小さいICカード
99 想定外のICカード

Claims (6)

  1. 少なくとも上壁及び左右の側壁を有するカバー部材と、
    底壁、左右の側壁及び前壁を有するベース部材と、
    前記カバー部材と前記ベース部材とにより形成されるとともに、後方にカード挿入口を有するカード収容空間と、
    前記カード収容空間内に突出している識別突起をそれぞれが有する弾性変形可能な左右一対のガイドから構成されるガイド機構と、
    前記カード収容空間を横断して延在し、該ガイド機構を構成する左右一対のガイドそれぞれの識別突起がいずれも前記カード収容空間から後退することによりロックが解除されるアクチュエータと、
    前記カード収容空間のアクチュエータより前方であって、前後に配列される第1のコンタクト列と第2のコンタクト列と、
    を備える大きさの異なる2つのICカードを選択的に1つ装着できるカードコネクタであって、
    前記左右一対のガイドのうち少なくとも一方には、前記識別突起の下方に切欠凹部が形成されていることを特徴とするカードコネクタ。
  2. 前記カバー部材の前記上壁後方には、前記左右一対のガイドの識別突起に対応してその内側の前記カード収容空間内に配置される左右一対の舌片状ばね部材が形成されていることを特徴とする請求項1に記載されるカードコネクタ。
  3. 前記カード収容空間のアクチュエータより前方には、カード収容空間を上下に2つに区画する仕切り板をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載されるカードコネクタ。
  4. 前記仕切り板は、左右の側壁及び底壁を含み、
    左右の側壁の高さは、大きさの異なる2つのICカードのうちの大きいICカードの厚さより小さく設定され、
    前記底壁下方には、仕切り板を前記カバー部材の上壁に押し付けるとともに、仕切り板により区画される下側のカード収容空間に大きさの異なる2つのICカードのうちの小さいICカードが収容される高さに該仕切り板を弾性的に支持する左右一対の弾性脚部と、左右一対の舌片状ストッパ片が設けられていることを特徴とする請求項3に記載されるカードコネクタ。
  5. 前記ガイド機構を構成する左右一対のガイドは、それぞれロック孔をさらに有し、
    前記アクチュエータは、前記ベース部材の底壁上に配置される左右一対の回動軸、該回動軸の上方に配置され、前記ロック孔に係合する左右一対のロックアームを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載されるカードコネクタ。
  6. 前記アクチュエータは、前記カード収容空間を横断するシャッター部材及び該シャッター部材の下に位置し、大きさの異なる2つのICカードのうちの小さなカードが通過し得る通路を含んでいることを特徴とする請求項5に記載されるカードコネクタ。
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