JP4190612B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本明細書で開示する発明は、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする電極や配線を有する半導体装置およびその作製方法に関する。
【0002】
なお、本明細書中では半導体特性を利用して機能しうる装置全てを半導体装置と呼ぶ。従って、上記特許請求の範囲に記載された半導体装置は、TFT等の単体素子だけでなく、TFTで構成した半導体回路や電気光学装置およびそれらを部品として搭載した電気機器をも包含する。
【0003】
【従来の技術】
最近、安価なガラス基板上に薄膜トランジスタ(以下TFTと称する)を作製する技術が急速に発達している。その理由は、アクティブマトリクス型液晶表示装置の需要が高まったことにある。
【0004】
アクティブマトリクス型液晶表示装置は、マトリクス状に配置された数百万個もの画素それぞれにTFT(画素TFTと称する)を配置し、各画素電極に出入りする電荷をTFTのスイッチング機能により制御するものである。
【0005】
また、この画素TFTを駆動するためのTFT(便宜上回路TFTと称する)を周辺駆動回路に組み込み、画素TFTが配置された表示用画素部と、回路TFTが配置された駆動回路部とを同一基板上に形成した集積化回路が考えられている。
【0006】
即ち、このような集積化回路には、数百万個もの画素TFTと数百個以上の回路TFTから形成されている。このような構成においては、当然のことながら生産歩留りの低さが問題となる。
【0007】
例えば、一個の画素TFTが動作しなければ、それに接続された画素電極は表示素子としての機能を失うことになる。これは、いわゆる点欠陥の原因となる。
例えば、ノーマリブラックの液晶表示装置であれば、白色表示した時に点欠陥が黒点として表示され、外観を非常に害してしまう。
【0008】
また、回路TFTが動作しなければ、その回路TFTから駆動電圧を印加される画素TFT全てがスイッチング素子として機能しなくなる。これは、いわゆる線欠陥の原因となり、液晶表示装置として致命的な障害となる。
【0009】
従って、アクティブマトリクス型液晶表示装置は、数百万個ものTFTが長期的に正常、かつ、安定した動作を維持しうるものでなくてはならない。
しかしながら、点欠陥や線欠陥を完全に排除するのは極めて困難であるのが現状である。
【0010】
上記の点欠陥や線欠陥は、TFTの動作不要に主に起因するものである。TFTの動作不良の主な原因の1つに、コンタクト不良が挙げられる。
【0011】
コンタクト不良とは、配線電極とTFTの活性層(薄膜半導体層で構成される)やゲート電極との電気的な接続箇所(以後、コンタクトと呼ぶ)が、接続不良を起こした時に生ずる動作不良のことである。特に、プレーナー型TFTでは、配線電極とTFTとは細い開孔(コンタクトホール)を介して電気的に接続されるため、コンタクト不良は重大な問題となっている。
【0012】
コンタクト不良は半導体素子特性の早期劣化の主原因であり、大電流が流れる場合や高温動作において特に劣化が加速される。従って、コンタクトの信頼性が半導体素子の信頼性を決めるとまで言われている。
【0013】
一般的に、アクティブマトリクス型液晶表示装置における画素表示領域の場合、ゲート電極はそのまま画素表示領域外へ引き出されるため、TFTの活性層とのコンタクトしか存在しない。
【0014】
また、周辺駆動回路の場合は、数十万〜数百万個のコンタクトが存在する。特にゲート電極のコンタクトがあること、大電流動作に伴う温度上昇があることは、コンタクトに対して画素表示領域以上の信頼性が要求されることを意味する。
【0015】
コンタクト不良の原因は、大別して3つを挙げられる。
その1つとしては、配線電極を形成する導電性膜と、TFTのソース/ドレインを形成する半導体膜とが、オーミック接合により接触していないことが挙げられる。
【0016】
これは、接合面に絶縁性の被膜、例えば金属酸化物等が形成されたりすることによる。また、半導体膜表面近傍の状態(不純物濃度、欠陥準位密度、清浄度等)が、コンタクトの性能を大きく左右する。
【0017】
第2の原因としては、配線電極を形成する導電性膜のカバレッジが悪く、コンタクトホール内で断線していることが挙げられる。
この場合、配線電極の成膜方法や成膜条件によって改善を図る必要がある。
【0018】
また、第3の原因としては、コンタクトホールの断面形状等に起因する配線電極の断線が挙げられる。コンタクトホールの断面形状は、コンタクト部に覆われた絶縁物(SiN、SiO2 等)のエッチング条件に強く依存する。
【0019】
特に、オーバーエッチングにより形成されるえぐれやブローホール(巣)はカバレッジを著しく悪化させるため重大な問題となっている。その例として、ゲート電極にえぐれが形成される様子を図8を用いて説明する。
【0020】
図8に示されるのは、プレーナ型薄膜トランジスタのゲート電極と配線を接続させるためのコンタクトホール部分の拡大図である。
【0021】
図8(A)において、1101は陽極酸化可能な材料からなる金属材料、ここではAl(アルミニウム)を主成分とする材料からなるゲート電極である。なお、ゲート電極1101の下はゲート絶縁膜や半導体層等が存在するが図の簡略化のため省略する。
【0022】
1102はゲート電極1101を電解溶液中で陽極酸化することによって形成される陽極酸化膜(Al23 を主成分とする)である。この陽極酸化膜1102は非常に緻密で強固な膜であり、加熱処理工程において加えられる熱からゲート電極1101を保護して、ヒロックやウィスカーの発生を抑制する役割をはたす。
【0023】
ヒロックやウィスカーは、アルミニウムの異常成長に起因する針状あるいは刺状の突起物のことである。
【0024】
さらにゲート電極1102の上には、1103で示される層間絶縁膜が成膜されている。この層間絶縁膜1103としては、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化窒化珪素膜などを用いることができる。
【0025】
そして、図8(A)に示すように層間絶縁膜1103をウェットエッチング法もしくはドライエッチング法によってエッチングして、コンタクトホール1104を形成する。
【0026】
このコンタクトホール1104を形成するためには、まず珪化膜である層間絶縁膜103をエッチングし、次いで、陽極酸化膜1102をエッチングしなければならない。
【0027】
しかし、陽極酸化膜1102は非常に緻密で強固な膜であるためエッチングに時間を要してしまう。そのため、等方性エッチングの際には横方向にもかなりエッチングが進行し、図8(B)に示されるようなえぐれ部分1105が形成されてしまう。
【0028】
この状態で配線電極1106を形成した時の様子を図8(C)に示す。このような場合、図8(C)に示すように、えぐれ部分1105は配線電極1106で被覆することができず、断線を引き起こす原因となる。このような状態は往々にしてコンタクト不良の要因となる。
【0029】
また、陽極酸化膜のエッチング終了時のオーバーエッチングが長いとゲート電極1101のエッチングが少しずつ進行してしまい、ブローホールが形成される場合もある。この場合もコンタクト不良の要因となる。
【0030】
上記問題を避けるには、電極材料として他の金属材料やシリサイド材料等を用いればよいが、低抵抗性を有するというアルミニウムの特質を考えると、一概に、このような対策が得策とはいえない。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】
本明細書で開示する発明は、上記問題を解決してコンタクト不良による半導体装置の動作不良を低減することを課題とする。
【0032】
特に電極としてアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする材料を用いた場合に、コンタクト不良を排除する技術を提供することを課題とする。
【0033】
そして、コンタクトの信頼性を改善することで、半導体装置を用いたデバイスや液晶表示装置の長期信頼性を改善することを課題とする。また、液晶表示装置の点欠陥や線欠陥を排除して、製造工程の歩留りの向上を課題とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本明細書で開示する半導体装置の構成の1つは、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする第1の材料層と、
前記第1の材料層上に形成され、開孔を有する絶縁層と、
前記絶縁層上にアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする第2の材料層とを有する半導体装置であって、
前記第1の材料層と前記第2の材料層とが、前記開孔を通じて電気的に接続され、前記開孔に存在する前記第2の材料層の領域には、12〜15族に属する元素が他の領域と比較して高濃度に存在していることを特徴とする半導体装置である

【0035】
上記第1の材料層および上記第2の材料層としては、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする材料(例えば、配線電極、引き出し配線等を形成する)が挙げられる。
【0036】
本発明において、アルミニウムを主成分とする材料を用いる場合には、スカンジウム、シリコン、銅等を微量に含ませ配線材料の表面におけるヒロックやウィスカーの発生を抑制することが好ましい。
【0037】
なお、上記第1の材料層および上記第2の材料層は、積層構造、または、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする材料で他の金属層(例えばチタン層)を挟み込む構造(Al/Ti/Al)であってもよい。勿論、他の金属材料として、タンタル、チタン、タングステン等の金属を用いることが可能である。
【0038】
また、半導体装置の他の構成は、
半導体層と、
前記半導体層上に形成され、開孔を有する絶縁層と、
アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする材料層と、
を有する半導体装置であって、
前記半導体層と前記材料層とが、前記開孔を通じて電気的に接続され、
前記開孔に存在する前記材料層の領域には、12〜15族に属する元素が他の領域と比較して高濃度に存在していることを特徴とする半導体装置である。
【0039】
上記半導体層としては、導電性を有する半導体材料(例えば、TFTのソース領域、ドレイン領域を形成する)が挙げられる。勿論、シリサイドも導電性を有する半導体材料に含まれる。
【0040】
また、本発明の上記各半導体装置の作製方法の構成の一つは、
アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする第1の材料層を形成する工程と前記第1の材料層上に絶縁層を形成する工程と、
前記絶縁層に開孔を形成し、前記開孔の底部において、前記第1の材料層を露呈させる工程と、
アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする第2の材料層を形成する工程と、
前記第2の材料層と接して、12〜15族に属する元素を含む溶液を塗布し、前記元素を含む層を形成する工程と、
加熱処理を加え、前記第2の材料層を流動化させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
【0041】
更に、本発明の上記各半導体装置の作製方法の他の構成は、
半導体層を形成する工程と、
前記半導体層上に絶縁層を形成する工程と、
前記絶縁層に開孔を形成し、前記開孔の底部において、前記半導体層を露呈させる工程と、
アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする材料層を形成する工程と、
前記材料層と接して、12〜15族に属する元素を含む溶液を塗布し、前記元素を含む層を形成する工程と、
加熱処理を加え、前記材料層を流動化させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
【0042】
本発明は、特にアルミニウム(Al)またはアルミニウムを主成分とする配線材料に対して12〜15族に属する元素を添加することで配線材料の流動化する温度を下げ、加熱処理により前記配線材料を流動化させて、コンタクトホールに対するカバレッジを良好なものとする技術(リフロー技術と呼ぶ)である。
【0043】
上記12〜15族に属する元素としては、特にゲルマニウム、スズ、ガリウム、亜鉛、インジウム、アンチモンから選ばれた一種または複数種類のものを用いる。なお、前記12〜15族(旧2B〜5B族)に属する元素というのは、元素表のZnから始まり、Biで終わる元素のことをいう。
【0044】
本発明においては、溶媒(水、アルコール系溶媒等)を用いて、前記12〜15族に属する元素を含む溶液を作製し、その溶液を塗布し、乾燥させることで12〜15族に属する元素を含む層を形成することを特徴としている。
【0045】
前記12〜15族に属する元素を含む溶液の代表的なものとしては、酸化ゲルマニウム、塩化ゲルマニウム、臭化ゲルマニウム、硫化ゲルマニウムまたは酢酸ゲルマニウムから選ばれた化合物の水溶液等が挙げられる。
【0046】
また、本発明において、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする材料を用いる場合には、配線電極に流動性をもたらす工程(リフロー工程)の温度は、アルミニウムの耐熱性を考慮して450 ℃以下に抑えなくてはならない。
【0047】
450 ℃以下の温度で配線電極に対して流動性をもたらす元素としては、前述の12〜15族に属する元素、例えば、ゲルマニウム、スズ、ガリウム、亜鉛、鉛、インジウム、アンチモン等が挙げられる。
【0048】
上記の構成においては、コンタクトホール内に形成されたゲルマニウムを主成分とする溶液層およびアルミニウムを主成分とする薄膜でなる積層膜を、加熱処理を施すことで化合させて、いわゆる合金層を形成する。勿論、この合金層は450 ℃以下の温度のリフロー工程により容易に流動性を示す。この時の合金層中のゲルマニウム元素の濃度は、共晶点が存在するゲルマニウムの含有率が30原子%であることを考えると、20〜40原子%の濃度であることが望ましい。
【0049】
そして、リフロー工程で用いる加熱手段は電熱炉で加熱する手段、紫外光、赤外光等の強光を照射する手段のいずれによっても良い。例えば、強光を利用する加熱手段としてはRTA(ラピッド・サーマル・アニール)と呼ばれる技術が知られている。
【0050】
なお、本明細書では、プレーナ型TFTの作製方法について説明するが、本発明はTFT構造に拘らず実施できる。即ち、TFT構造は図1、図2に示す構造に限定されるものではなく、例えば逆スタガ型TFTやシリサイド構造を有するような構造であっても実施者の必要に応じて本発明を適用することは容易である。
【0051】
【発明の実施の形態】
例えば、図2に示すような構成において、アルミニウムでなるゲート電極108に対して、アルミニウムでなる配線217をコンタクトさせる場合、図2(A)に示すように、まず、絶縁膜を選択的にエッチングし、ゲートコンタクトホールを形成する。その後、図2(B)に示すように、アルミニウム膜215を形成し、その上にゲルマニウムを含む溶液を塗布し、乾燥させてゲルマニウム層200を形成する。そして、加熱処理(リフロー工程)を行う。
【0052】
上記リフロー工程によって、図2(C)に示すように、アルミニウムとゲルマニウムとでなる混合層220が形成される。この混合層220を形成することで、アルミニウムでなる配線の断線部(えぐれ部分等)が埋められて良好なコンタクトが形成される。
【0053】
【実施例】
〔実施例1〕
本実施例は、薄膜トラジスタの作製工程に関するものであり、配線電極としてアルミニウムを主成分とする金属材料を用いてリフロー工程を施す例を示す。本実施例における薄膜トランジスタ(TFT)の作製工程例を図1、図2に示す。
【0054】
まず、図1(A)に示すように、絶縁表面を有したガラス基板101を用意して、下地膜となる酸化窒化珪素(SiOx y で示される)102を200nm の厚さに成膜した。
【0055】
基板としては、ガラス基板の他に石英基板、結晶化ガラス、セラミックス基板、シリコン基板などの耐熱性の高い材料を用いることができる。また多層構造を有する集積回路において、適当な絶縁膜を基体として用いることもできる。また、基板には必要に応じて下地膜を形成すると良い。なお、下地膜としては、酸化珪素膜や窒化珪素膜を用いることができる。
【0056】
その上に、図示しない50nmの厚さの非晶質珪素膜をプラズマCVD法や減圧熱CVD法により形成し、適当な結晶化方法により結晶化させた。この結晶化は加熱によるものでも、レーザー光の照射によるものでもよい。また、結晶化の際に結晶化を助長する元素(例えばNi)を添加する方法(代表的には、特願平8−335152号)でもよい。加えて、結晶化の際にゲルマニウムを添加する方法でもよい。
【0057】
次に、前記非晶質珪素膜を結晶化して得られた結晶性珪素膜をパターニングして、活性層を構成する島状の半導体層103を形成した。
【0058】
その上に、後にゲート絶縁膜として機能する酸化珪素膜104を150nm の厚さに形成した。この酸化珪素膜104の形成方法は、プラズマCVD法や減圧熱CVD法によれば良い。なお、他にも酸化窒化珪素膜、窒化珪素膜を用いることができる。さらにこれらを組み合わせて積層構造としてもよい。
【0059】
次に、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする材料からなる金属薄膜105を400nm の厚さに形成した。このアルミニウム膜105は、後にゲート電極108を構成するものである。勿論、アルミニウムの他に陽極酸化可能な材料、例えば、タンタル、ニオブ等を用いることも可能である。
【0060】
次に、電解溶液中でアルミニウム膜105を陽極として、陽極酸化を行った。電解溶液としては、3%の酒石酸のエチレングリコール溶液をアンモニア水で中和して、PH=6.92に調整したものを使用した。また、白金を陰極として、化成電流5mA、到達電圧10Vの条件で処理した。この結果、図示しない緻密な陽極酸化膜がアルミニウム膜105の表面に形成された。この緻密な膜質を有する陽極酸化膜の膜厚は、電圧印加時間を制御することで制御することができる。この緻密な陽極酸化膜は、次に形成されるフォトレジストとアルミニウム膜105との密着性を高める効果を奏するものである。(図1(A))
【0061】
こうして、図1(A)の構成が得られたら、図示しないレジストマスクを配置し、アルミニウム膜105をパターニングした。そして、後にゲート電極108と陽極酸化膜106、107を構成する図示しないアルミニウムのパターンを形成した。
【0062】
次に、2度目の陽極酸化を行い、多孔質状の陽極酸化膜106を形成した。電解溶液は3%のシュウ酸水溶液とし、上記のアルミニウムのパターンを陽極とし、白金を陰極として化成電流2〜3mA、到達電圧8Vとして処理した。この時陽極酸化は基板に対して平行な方向に進行する。これは図示しないレジストマスクが上面に存在し、そこでは陽極酸化が進行しないからである。ここでは、電圧印加時間を制御することで多孔質の陽極酸化膜106の長さを制御する。本実施例では、陽極酸化膜106の膜厚を0.7 μmの長さとした。
【0063】
さらに、専用の剥離液でレジストマスクを除去した後、3度目の陽極酸化を行い、図1(B)の状態を得た。この時、電解溶液は3%の酒石酸のエチレングリコール溶液をアンモニア水で中和して、PH=6.92に調整したものを使用した。そして、白金を陰極として化成電流5〜6mA、到達電圧100Vとして処理した。この際形成される陽極酸化膜107は、非常に緻密、かつ、強固である。そのため、ド−ピング工程などの後工程で生ずるダメージや加熱工程の熱からゲート電極08を保護する効果を有する。この陽極酸化工程では、多孔質状の陽極酸化膜106中に電解溶液が侵入するので、陽極酸化膜107がアルミニウムパターンの周囲に形成された。図1(B)において、陽極酸化されずに残存したアルミニウムパターンが実質的なゲート電極108となる。
【0064】
次いで、イオンドーピング法またはプラズマドーピング法により、島状の半導体層103に不純物を注入した。ここでば、Nチャネル型TFTを作製するために、不純物としてP(リン)を用いた。なお、Pチャネル型TFTを形成するのであれば、B(ボロン)を利用する。
【0065】
まず、図1(B)の状態で1度目のイオンドーピングを行った。なお、P(リン)の注入は加速電圧60〜90kV、ドーズ量0.2 〜5 ×1015原子/cm2 で行う。本実施例では、加速電圧80kV、ドーズ量1×1015原子/cm2 としてイオンドーピングを行った。すると、ゲート電極108、多孔質の陽極酸化膜106がマスクとなり、後にソース/ドレインとなる領域109、110が自己整合的に形成される。(図1(C)参照)
【0066】
次に、図1(C)に示す様に、多孔質状の陽極酸化膜106を除去して、2度目のドーピングを行った。なお、2度目のP(リン)の注入は加速電圧60〜90kV、ドーズ量0.1 〜5 ×1014原子/cm2 で行う。本実施例では、加速電圧80kV、ドーズ量1×1014原子/cm2 とした。すると、ゲート電極108がマスクとなり、ソース領域109、ドレイン領域110と比較して不純物濃度の低い、低濃度不純物領域111、112が自己整合的に形成される。
【0067】
同時に、ゲート電極108の直下は不純物が全く注入されないため、TFTのチャネルとして機能する領域113が自己整合的に画定される。また、陽極酸化膜107の膜厚分だけゲート電圧の印加されないオフセット領域(図示せず)が形成される。
【0068】
上記低濃度不純物領域112は、チャネル領域113とドレイン領域110との間に高電界が形成されることを抑制する効果をもつ。この領域は一般にLDD(ライトドープドレイン)領域と称されている。
【0069】
次に、KrFエキシマレ−ザ−光の照射によるレーザーアニール及び熱アニ−ルを行う。本実施例では、レ−ザ−光のエネルギ−密度は250 〜300mJ/cm2 とし、熱アニ−ルは300 〜450 ℃(1hr)で行った。このアニール工程により、イオンド−ピング工程で損傷を受けた、島状の半導体層103の結晶性を改善することができる。
【0070】
次に、図1(D)に示すように、酸化窒化珪素膜からなる第1の層間絶縁膜114をプラズマCVD法により形成した。この層間絶縁膜114は、酸化珪素膜や窒化珪素膜でもよい。また、これらの絶縁膜の多層構造としてもよい。
【0071】
次に、図2(A)に示すように、ソース電極およびゲート電極とTFTとを電気的に接続させるためのコンタクトホール(開孔)を形成する。本実施例では、このコンタクトホールの形成をバッファーフッ酸を用いたウェットエッチング法により行った。なお、このコンタクトホール(開孔)の形成は、ドライエッチング法を用いても良い。
【0072】
この際、ソースコンタクト部とゲートコンタクト部の開孔を同時に形成した。即ち、半導体層に対するコンタクトホールの形成とゲート電極に対するコンタクトホールの形成を同時に行う。この手法は、パターニング回数を減らし、工程を簡略化する上で望ましい手段である。
【0073】
まず、ソースコンタクト部では第1の層間絶縁膜114、ゲート絶縁膜104の順にエッチングされ、島状の半導体層103のソース領域109が露出される。この状態において、ゲートコンタクト部では陽極酸化膜107のエッチングレートが小さいためエッチングはまだ進行中である。
【0074】
また、陽極酸化膜107をフッ酸系のエッチャントでエッチングすると、不均一にエッチングが進むためエッチャントが浸透した箇所からゲート電極108のエッチングも同時に進行してしまう。
【0075】
従って、陽極酸化膜107のエッチングが終了した時点では、ソースコンタクトホール部ではオーバーエッチングが進み、ゲートコンタクトホール部ではゲート電極108が浸食されて、それぞれのコンタクトホール部には図2(A)のようなえぐれ部分が形成されてしまう。
【0076】
このような状態は、程度の問題とはいえ不可避的に発生してしまうものであり、コンタクト不良の大きな要因となっていた。
【0077】
次に、前記コンタクトホール及び第1の層間絶縁膜を覆って、金属薄膜215をスパッタ法により400nm の厚さに成膜する。本実施例では金属薄膜215としてアルミニウムにスカンジウムを0.2wt%添加したアルミニウム膜を用いた。なお、スカンジウムを添加するのは、アルミニウムの異常成長に起因するヒロックやウィスカーの発生を抑制するためである。スカンジウムに代えて、シリコンや銅を添加したものを用いてもよい。
【0078】
上記工程後の状態では、えぐれ部分やブローホールを完全には被覆しきれないため、コンタクトホール内で断線している可能性が高い。この時における、ゲート電極108上部に設けられたコンタクトホールのみに注目した様子を図3(A)を用いて説明する。
【0079】
図3はゲート電極108上に成膜した層間絶縁膜114に設けられたコンタクトホール301の断面形状を示しており、コンタクトホール301内部にはゲルマニウム層200および金属薄膜215が成膜されている。即ち、図2(B)における、ゲート電極108上部のコンタクトホールの拡大断面図に相当する。
【0080】
上記工程後の状態では、図3(A)に示す様に金属薄膜215はコンタクトホール301の底部においてカバレッジ不良による断線を起こしている可能性が高い(302で示される円内)。
【0081】
また、スパッタ法ではコンタクトホール301の側壁に厚い膜を形成しにくく、所望の膜厚よりも極端に薄くなっていることが多い(303で示される円内)。
【0082】
また、コンタクトホール301の開口部入口では、成膜した金属薄膜215が迫り出し(304で示される円内)、場合によっては接触して開口部入口を塞いでしまい、コンタクトホール内部に巣(カスプ)を形成してしまうこともありうる。
【0083】
そこで、本実施例では、金属膜215の成膜工程の次に、前記金属膜を覆って、ゲルマニウムを含む溶液を塗布し、ゲルマニウムを含む層を形成した後、リフロー工程を施すことを特徴としている。
【0084】
その様な溶液としては酸化ゲルマニウム( GeOX 、代表的には GeO2 )、塩化ゲルマニウム( GeCl4)、臭化ゲルマニウム( GeBr4)、硫化ゲルマニウム( GeS2 )、酢酸ゲルマニウム(Ge(CH3CO2))の水溶液が挙げられる。
【0085】
また、場合によっては溶媒としてエタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒を用いても良い。
【0086】
本実施例では、10〜100ppmの酸化ゲルマニウム水溶液を作製して金属膜215上に塗布し、スピン乾燥することで金属膜215上にゲルマニウムを含む層200を形成した。なお、望ましくはスピン乾燥する際、酸素に触れさせることなく実施することが好ましい。
【0087】
この際、コンタクトホール内部に、前記酸化ゲルマニウム水溶液が溜まりやすく、コンタクトホールの底部においてカバレッジ不良(302で示される円内)にも、ゲルマニウムを含む層200を形成することができる。(図3(A))
【0088】
また、リフロー工程は、加熱により金属薄膜215を流動化させ、アルミニウムでなるゲート電極108とアルミニウムでなる金属薄膜215とのコンタクトを確実なものとするための工程である。このリフロー工程はアルミニウムでなるゲート電極108の耐熱性を考慮して、375 〜450 ℃の温度範囲で行う必要がある(本実施例では、陽極酸化膜107で保護されているため、通常より耐熱性が増している)。
【0089】
本実施例では、電熱炉内において450 ℃、1時間の加熱処理を行った。その際、処理雰囲気は真空中、窒素等の不活性雰囲気中、水素雰囲気中とすれば良い。
【0090】
この加熱処理により、まずゲルマニウム層200と金属薄膜215との界面において反応が起こり、アルミニウムとスカンジウムとゲルマニウムを組成に持つ合金層220が形成される。
【0091】
この反応はゲルマニウムおよびアルミニウムの拡散により徐々に進行し、ゲルマニウムを含有した組成を持つようになる。このため、400 ℃の温度で流動性を示すようになり、リフロー工程が進行する。
【0092】
このリフロー工程により金属薄膜215とゲルマニウム層200の界面付近は流動性を持ち、えぐれ部分やブローホールのすきまを断線することなく被覆していく。従って、金属薄膜215の断線箇所または接触不良の箇所はすべて短絡され、完全にゲート電極108(またはソース領域109)と電気的に接続させることができる。
【0093】
リフロー工程終了後のコンタクトホールの拡大断面図を図3(B)に示す。リフロー工程によって一時的に流動性を持った金属薄膜215は、断線箇所または接触不良箇所を被覆してコンタクトホール内部を埋める。なお、コンタクトホール内部は、合金層220となり、コンタクトホール以外の領域では、図示しないが合金層220の下層に金属薄膜215が残存する。従って、コンタクトホール内部(特に、合金層220がコンタクトホールの側壁及び底部に接する領域)は、ゲルマニウム元素がコンタクトホール以外の領域と比較して高濃度に存在する。
【0094】
なお、アルミニウムとゲルマニウムとの共晶点は最低で424℃であるが、上記のゲルマニウムの流動化は400℃程度でも行わすことができる。しかし、このリフロー工程における加熱温度は375℃以上で行うことがその効果の再現性から好ましい。また、その上限は、アルミニウムの耐熱性を考慮して450℃以下とすることが好ましい。
【0095】
以上の工程を経た後、合金層220をパターニングして、ソース電極216、ゲート電極217を形成する。なお、上記工程順序を適宜変更し、例えば、ソース電極216とゲート電極217を形成した後に、前記リフロー工程を実施する工程としてもよい。
【0096】
次いで、第2の層間絶縁膜218を成膜する。本実施例では、まず図示しない窒化珪素膜または酸化窒化珪素膜でソース電極216およびゲート電極217を覆った。これは、樹脂材料を密着性よく成膜するための緩衝膜に相当する。
【0097】
その上に第2の層間絶縁膜218として樹脂からなる材料を積層した。この樹脂材料は酸化珪素や窒化珪素に比較して低い比誘電率を有するものを選択できるので、後に形成される透明電極とTFTとの間に形成される容量の影響を低減させることができる。
【0098】
また、第2の層間絶縁膜218として用いた樹脂からなる材料は、デバイス上面を平坦化するのに優れているため、均一な電圧を透明電極から液晶(図示せず)に加えることができる。
【0099】
最後に、ITOでなる透明電極219を形成して図2(C)に示すようなアクティブマトリクス型の液晶表示装置の画素領域に配置される薄膜トランジスタ(TFT)を作製した。こうして、アクティブマトリクス基板が完成した。後は、公知のセル組み工程によって、対向基板との間に液晶層を挟持すれば、図6に示すようなAMLCDが完成する。
【0100】
本実施例の工程に従って作製されたTFTはコンタクトホールの形状によらず良好なコンタクトを示すため、配線または電極の断線によるTFTの動作不良といった問題の恐れがない。
【0101】
〔実施例2〕 本実施例では、実施例1において、ゲルマニウム層の形成方法として異なる手段を採用した場合の例について説明する。
【0102】
実施例1では、ゲルマニウムを含む溶液を金属膜上に直接塗布しているため、金属薄膜の表面に自然酸化膜が形成される恐れがある。特に、酸化アルミニウムは、後のリフロー工程において、流動化を阻害する可能性がある。そこで、本実施例では、望ましくは大気開放することなく、金属薄膜成膜後、連続してゲルマニウム薄膜を成膜した後、窒素雰囲気下でゲルマニウムを含む溶液をゲルマニウム薄膜上に塗布する。
【0103】
こうすることによって、後のリフロー工程で流動化を妨げる金属薄膜表面の自然酸化膜の形成を防止し、且つ、連続成膜では被覆しきれないコンタクトホールの底部におけるカバレッジ不良の箇所に、ゲルマニウムを含む溶液を存在させることができた。
【0104】
その後、リフロー工程を施し、ゲルマニウムとアルミニウムの合金層で断線箇所または接触不良箇所を被覆してコンタクトホール内部を埋める。こうしてコンタクトホール内部のゲルマニウム元素をコンタクトホール以外の領域と比較して高濃度に存在させた。
【0105】
以上のようにして合金層が得られたら、後は実施例1の工程に従って、アクティブマトリクス基板を完成させる。
【0106】
〔実施例3〕
上記実施例1、2では、トップゲイト型TFTの例を示したが、ボトムゲイト型TFTを用いた構成としてもよい。図にボトムゲイト型TFTの構造の一例を示す。601は基板、602は下地膜、603はゲイト電極、604はゲイト絶縁膜、605はソース領域、606はドレイン領域、607はLDD領域、608はチャネル形成領域、609はチャネル保護膜、610は層間絶縁膜、611はソース電極、612はドレイン電極である。なお、前記ソース電極611、ドレイン電極612は、本願発明で開示したリフロ─工程を用いて実施例1、2と同様に作製する。
【0107】
〔実施例4〕 実施例1〜3に示した構成を含むアクティブマトリクス基板(素子形成側基板)を用いてAMLCDを構成した場合の例について説明する。ここで本実施例のAMLCDの外観を図6に示す。
【0108】
図6(A)において、801はアクティブマトリクス基板であり、画素マトリクス回路802、ソース側駆動回路803、ゲート側駆動回路804が形成されている。駆動回路はN型TFTとP型TFTとを相補的に組み合わせたCMOS回路で構成することが好ましい。また、805は対向基板である。
【0109】
図6(A)に示すAMLCDはアクティブマトリクス基板801と対向基板805とが端面を揃えて貼り合わされている。ただし、ある一部だけは対向基板805を取り除き、露出したアクティブマトリクス基板に対してFPC(フレキシブル・プリント・サーキット)806を接続してある。このFPC806によって外部信号を回路内部へと伝達する。
【0110】
また、FPC806を取り付ける面を利用してICチップ807、808が取り付けられている。これらのICチップはビデオ信号の処理回路、タイミングパルス発生回路、γ補正回路、メモリ回路、演算回路など、様々な回路をシリコン基板上に形成して構成される。図6(A)では2個取り付けられているが、1個でも良いし、さらに複数個であっても良い。
【0111】
また、図6(B)の様な構成もとりうる。図6(B)において図6(A)と同一の部分は同じ符号を付してある。ここでは図6(A)でICチップが行っていた信号処理を、同一基板上にTFTでもって形成されたロジック回路809によって行う例を示している。この場合、ロジック回路809も駆動回路803、804と同様にCMOS回路を基本として構成される。
【0112】
また、本実施例のAMLCDはブラックマスクをアクティブマトリクス基板に設ける構成(BM on TFT)を採用するが、それに加えて対向側にブラックマスクを設ける構成とすることも可能である。
【0113】
また、カラーフィルターを用いてカラー表示を行っても良いし、ECB(電界制御複屈折)モード、GH(ゲストホスト)モードなどで液晶を駆動し、カラーフィルターを用いない構成としても良い。
【0114】
〔実施例5〕
本願発明の構成は、AMLCD以外にも他の様々な電気光学装置や半導体回路に適用することができる。
【0115】
AMLCD以外の電気光学装置としてはEL(エレクトロルミネッセンス)表示装置やイメージセンサ等を挙げることができる。
【0116】
また、半導体回路としては、ICチップで構成されるマイクロプロセッサの様な演算処理回路、携帯機器の入出力信号を扱う高周波モジュール(MMICなど)が挙げられる。
【0117】
図5に示すのは、マイクロプロセッサの一例である。マイクロプロセッサは典型的にはCPUコア11、フラッシュメモリ12(RAMでも良い)、クロックコントローラ13、キャッシュメモリ14、キャッシュコントローラ15、シリアルインターフェース16、I/Oポート17等から構成される。
【0118】
勿論、図5に示すマイクロプロセッサは簡略化した一例であり、実際のマイクロプロセッサはその用途によって多種多様な回路設計が行われる。
【0119】
図5に示すマイクロプロセッサではCPUコア11、クロックコントローラ13、キャッシュコントローラ15、シリアルインターフェース16、I/Oポート17をSOI構造を有するCMOS回路18で構成している。そして、CMOS回路18には本願発明で開示したリフロ─工程を用いた配線電極20が設けられている。なお、図5に示すCMOS回路18の作製方法としては、SIMOX基板を用いた方法や、ELTRAN法や、スマートカット法等を用いたSOI基板を用いる。本実施例では、SIMOX基板を用い、シリコンゲート19を形成して、CMOS回路18を作製した。
【0120】
このように本発明は絶縁ゲート型トランジスタで構成される回路によって機能する全ての半導体装置に対して適用することが可能である。
【0121】
〔実施例6〕
実施例4に示したAMLCDは、様々な電子機器のディスプレイとして利用される。なお、本実施例に挙げる電子機器とは、アクティブマトリクス型液晶表示装置を搭載した製品と定義する。
【0122】
その様な電子機器としては、ビデオカメラ、スチルカメラ、プロジェクター、プロジェクションTV、ヘッドマウントディスプレイ、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ(ノート型を含む)、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話等)などが挙げられる。それらの一例を図7に示す。
【0123】
図7(A)はモバイルコンピュータ(モービルコンピュータ)であり、本体2001、カメラ部2002、受像部2003、操作スイッチ2004、表示装置2005で構成される。本願発明は受像部2003、表示装置2005等に適用できる。
【0124】
図7(B)はヘッドマウントディスプレイであり、本体2101、表示装置2102、バンド部2103で構成される。本発明は表示装置2102に適用することができる。
【0125】
図7(C)は携帯電話であり、本体2201、音声出力部2202、音声入力部2203、表示装置2204、操作スイッチ2205、アンテナ2206で構成される。本願発明は音声出力部2202、音声入力部2203、表示装置2204等に適用することができる。
【0126】
図7(D)はビデオカメラであり、本体2301、表示装置2302、音声入力部2303、操作スイッチ2304、バッテリー2305、受像部2306で構成される。本願発明は表示装置2302、音声入力部2303、受像部2306に適用することができる。
【0127】
図7(E)はリア型プロジェクターであり、本体2401、光源2402、表示装置2403、偏光ビームスプリッタ2404、リフレクター2405、2406、スクリーン2407で構成される。本発明は表示装置2403に適用することができる。
【0128】
図7(F)はフロント型プロジェクターであり、本体2501、光源2502、表示装置2503、光学系2504、スクリーン2505で構成される。本発明は表示装置2503に適用することができる。
【0129】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。また、他にも電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイなどにも活用することができる。
【0130】
【発明の効果】
アルミニウムを主成分とする配線電極にコンタクトを形成する際に、12〜15族に属する元素、代表的にはゲルマニウムやスズ等の元素を含む溶液を塗布し、リフロー工程を施すことにより、当該元素の作用によって確実なコンタクトを形成することができる。
【0131】
その結果、コンタクトホール内にえぐれ部分やブローホールが形成された場合においても良好なコンタクトをとることが可能となり、TFTの信頼性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のTFTの作製工程を示す図
【図2】 実施例1のTFTの作製工程を示す図
【図3】 実施例1のTFTの作製工程を示す図であり、リフロー工程の説明図。
【図4】 本願発明をボトムゲ─ト型TFTに適用した図(実施例3)
【図5】 本願発明を半導体回路に適用した図(実施例5)
【図6】 AMLCD装置の構成を示す図
【図7】 応用製品としての半導体装置を示す図。
【図8】 従来例のコンタクトホールの拡大断面図を示す図
【符号の説明】
101 基板
102 下地膜
103 島状の半導体層
104 ゲート絶縁膜
105 金属薄膜
106 多孔質の陽極酸化膜
107 緻密な陽極酸化膜
108 ゲート電極
109 ソース領域
110 ドレイン領域
111 低濃度不純物領域
112 低濃度不純物領域
113 チャネル形成領域
114 第1の層間絶縁膜
200 12〜15族に属する元素でなる溶液層
215 金属薄膜
216 ソース電極
217 ドレイン電極
218 第2の層間絶縁膜
219 透明電極
220 合金層
301 コンタクトホール(開孔)

Claims (10)

  1. アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする第1の金属膜を形成
    前記第1の金属膜上に層間絶縁を形成
    前記層間絶縁に開孔を形成し、前記開孔の底部において、前記第1の金属膜を露呈させ、
    前記開孔及び前記層間絶縁膜を覆って、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする第2の金属膜を形成
    前記第2の金属膜と接して、ゲルマニウム膜を成膜し、
    前記ゲルマニウム膜上に、ゲルマニウムを含む溶液を塗布し、前記ゲルマニウムを含む層を形成
    加熱処理を加え、前記第2の金属膜を流動化させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 半導体層を形成
    前記半導体層上にゲート絶縁を形成
    前記ゲート絶縁に開孔を形成し、前記開孔の底部において、前記半導体層を露呈させ、
    前記開孔及び前記ゲート絶縁膜を覆って、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする金属膜を形成
    前記金属膜と接して、ゲルマニウム膜を成膜し、
    前記ゲルマニウム膜上に、ゲルマニウムを含む溶液を塗布し、前記ゲルマニウムを含む層を形成
    加熱処理を加え、前記金属膜を流動化させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする第1の金属膜を形成し、
    前記第1の金属膜上に層間絶縁膜を形成し、
    前記層間絶縁膜に開孔を形成し、前記開孔の底部において、前記第1の金属膜を露呈させ、
    前記開孔及び前記層間絶縁膜を覆って、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする第2の金属膜を形成し、
    前記第2の金属膜と接して、ゲルマニウム膜を成膜し、
    前記ゲルマニウム膜上に、ゲルマニウムを含む溶液として酸化ゲルマニウム水溶液、塩化ゲルマニウム水溶液、臭化ゲルマニウム水溶液、硫化ゲルマニウム水溶液または酢酸ゲルマニウム水溶液を塗布し、
    加熱処理を加え、前記第2の金属膜を流動化させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 半導体層を形成し、
    前記半導体層上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜に開孔を形成し、前記開孔の底部において、前記半導体層を露呈させ、
    前記開孔及び前記ゲート絶縁膜を覆って、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする金属膜を形成し、
    前記金属膜と接して、ゲルマニウム膜を成膜し、
    前記ゲルマニウム膜上に、ゲルマニウムを含む溶液として酸化ゲルマニウム水溶液、塩化ゲルマニウム水溶液、臭化ゲルマニウム水溶液、硫化ゲルマニウム水溶液または酢酸ゲルマニウム水溶液を塗布し、
    加熱処理を加え、前記金属膜を流動化させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする第1の金属膜を形成し、
    前記第1の金属膜上に層間絶縁膜を形成し、
    前記層間絶縁膜に開孔を形成し、前記開孔の底部において、前記第1の金属膜を露呈させ、
    前記開孔及び前記層間絶縁膜を覆って、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする第2の金属膜を形成し、
    前記第2の金属膜と接して、ゲルマニウム膜を成膜し、
    前記ゲルマニウム膜上に、ゲルマニウムを含む溶液として10〜100ppmの酸化ゲルマニウム水溶液を塗布し、スピン乾燥し、
    加熱処理を加え、前記第2の金属膜を流動化させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  6. 請求項5において、
    前記スピン乾燥する際、酸素に触れさせることなく行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 半導体層を形成する工程と、
    前記半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜に開孔を形成し、前記開孔の底部において、前記半導体層を露呈させ、
    前記開孔及び前記ゲート絶縁膜を覆って、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする金属膜を形成し、
    前記金属膜と接して、ゲルマニウム膜を成膜し、
    前記ゲルマニウム膜上に、ゲルマニウムを含む溶液として10〜100ppmの酸化ゲルマニウム水溶液を塗布し、スピン乾燥し、
    加熱処理を加え、前記金属膜を流動化させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  8. 請求項7において、
    前記スピン乾燥する際、酸素に触れさせることなく行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  9. 請求項1、請求項3、請求項5又は請求項6において、
    前記第2の金属膜成膜後、大気開放することなく、連続して前記ゲルマニウム膜を成膜し、
    窒素雰囲気下で、前記ゲルマニウム膜上に前記ゲルマニウムを含む溶液を塗布することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  10. 請求項2、請求項4、請求項7又は請求項8において、
    前記金属膜成膜後、大気開放することなく、連続して前記ゲルマニウム膜を成膜し、
    窒素雰囲気下で、前記ゲルマニウム膜上に前記ゲルマニウムを含む溶液を塗布することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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