JP4190529B2 - プロジェクタ装置 - Google Patents
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Description
従って、光学補償シート内の液晶分子の遅相軸の方向が液晶パネル内の液晶分子の配向方向に対して平行になるように光学補償シートを取り付けるには、液晶パネルに対する光学補償シートの設置姿勢を調整する調整機構が必要となる。
図48及び図49に示す如く、特許文献1に記載の光学補償シートホルダ(200)は、光学補償シート(290)を保持する略L字状の回動部材(210)と、該回動部材(210)が締結されると共に、光学装置のシャーシ(250)に立設された固定部(251)に取り付けられるべき補助部材(220)とから構成される。
されており、該開口(211)に光学補償シート(290)が嵌め込まれている。回動部材(210)の
上部には、光軸Lを挟んで両側に該光軸Lに沿って長い一対の第1の長孔(212)(212)が開
設されると共に、両側端部に調整作業者が操作すべき操作部が突設されている。
補助部材(220)には、前記一対の第1の長孔(212)(212)に対応する位置に、回動部材(21
0)を締結するためのビス(230)(230)が螺合するビス孔(221)(221)が開設されると共に、光
軸Lを挟んで両側に該光軸Lとは直交する方向に長い一対の第2の長孔(223)(223)と、光
軸Lとは直交する方向に長い第3の長孔(222)とが開設されている。
従って、従来の光学補償シートホルダ(200)によれば、第1及び第2の調整操作を用いて、光学補償シート(290)内の液晶分子の遅相軸の方向が、液晶パネル内の液晶分子の配向方向に対して平行になる様に、光学補償シート(290)の取り付け姿勢を調整することが可能である。
又、前記第2の調整操作によって、補助部材(220)に反りや撓みが生じることがあり、これによって該補助部材(220)に取り付けられた光学補償シート(290)に応力が生じ、この結果、光学補償シート(290)内の液晶分子の遅相軸の方向に狂いが生じてしまう問題があった。
路上に取り付けられており、該光学補償シートホルダは、光学補償シートを保持する枠体
(61)と、該枠体(61)に保持された光学補償シートと直交する回転軸を中心として回動可能
に前記保持ケース(30)に取り付けられた固定部材(62)とを具え、前記枠体(61)は、光学補
償シートと平行な回転軸を中心として回動可能に前記固定部材(62)に取り付けられ、前記枠体(61)の上方に形成された回動端部が光軸方向に沿って移動自在且つ任意の位置で固定できるように構成されている。
ここで、前記枠体(61)は、光学補償シートと平行な回転軸を中心として回動可能に前記固定部材(62)に取り付けられているので、前記第2の調整操作時に基準となる枠体(61)の回転軸の位置は、枠体(61)の回動姿勢に拘わらず常に一定となる。これにより、光学補償シートの取り付け姿勢の調整が従来よりも容易となる。
ところで、光学補償シートの取り付け姿勢の調整は、プロジェクタ装置を用いて調整画像を投射させ、該調整画像の黒色と白色のコントラストが鮮明になるように、前記第1及び第2の調整操作を用いて光学補償シートホルダの取り付け姿勢を調整することによって行なわれる。
従って、具体的構成によれば、光学補償シートの取り付け姿勢の調整が更に容易なものとなる。
該具体的構成によれば、スライド部材(63)を前記光軸に沿ってスライドさせることによって、前記光学補償シートの表面を前記光軸に直交する平面に対する任意の角度にて傾斜させることが出来る。
又、前記第1のビス(64a)を緩めることによって、前記第2の長孔(69c)の範囲内で、前記光軸に沿うスライド部材(63)のスライド操作が可能となり、該スライド操作によって、前記光学補償シートの表面を前記光軸に直交する平面に対して傾斜させる第2の調整操作が可能となる。
全体構成
本発明に係る液晶プロジェクタ装置は、図1に示す如く上半ケース(11)及び下半ケース(12)及びからなる扁平なケーシング(1)を具え、該ケーシング(1)の表面には、複数の操作ボタンからなる操作部(13)と、複数の警告灯からなる警告部(15)とが配備されると共に、ケーシング(1)の前面には投射窓(14)が開設され、該投射窓(14)から投射レンズ(20)が露出している。
図1に示す如く、ケーシング(1)の右側壁には、前記投射レンズ装置を水平方向に往復移動させるための水平操作ダイアル(24)と、該投射レンズ装置を鉛直方向に往復移動させるための垂直操作ダイアル(28)と、該投射レンズ装置を所望の位置にて固定するためのレバー部材(133)のノブ部(134)とが露出している。
下半ケース(12)の後壁と、これに対向するランプユニット(7)の一方の側壁との間には、ランプユニット(7)を冷却するためのランプ冷却ファン(190)が設置されており、下半ケース(12)の左中央部には、排気ファン(191)がその吸気方向をランプユニット(7)に向けて設置されている。
又、映像合成装置(4)の下方には、図4に示す如く、該映像合成装置(4)を構成する複数の光学部品を冷却するための冷却装置(8)が配備されている。
光学系(3)
図5に示す如く、ランプユニット(7)からの白色光は、第1インテグレータレンズ(31)、絞り機構(5)、第2インテグレータレンズ(32)、スリット板(33)、偏光ビームスプリッタ(34)及びフィールドレンズ(35)を経て、第1ダイクロイックミラー(36)に導かれる。
第1インテグレータレンズ(31)及び第2インテグレータレンズ(32)は、図9に示す如く耐熱ガラス製のフライアイレンズから構成され、ランプユニット(7)から発せられる白色光の照度分布を均一化する機能を有している。又、スリット板(33)は、アルミニウム薄板から構成され、偏光ビームスプリッタ(34)に対する不要な入射光を遮断する機能を有し、偏光ビームスプリッタ(34)は、光のP波及びS波の内、一方の成分波のみを抽出する機能を有している。
図5に示す如く、映像合成装置(4)は、立方体状の色合成プリズム(40)の3つの側面にそれぞれ、青色用液晶パネル(43b)、緑色用液晶パネル(43g)及び赤色用液晶パネル(43r)を取り付けて構成される。
図3に示す如く、3枚の液晶パネル(43b)(43g)(43r)の光入射側にはそれぞれ、光学補償シートホルダ(6b)(6g)(6r)が取り付けられており、光学補償シートホルダ(6b)(6g)(6r)には、各液晶パネル(43b)(43g)(43r)に対する不要な光の成分波の入射を遮断するための3枚の光学補償シート(42b)(42g)(42r)が保持されている。
又、第2ダイクロイックミラー(37)によって反射された緑色光は、緑色用の入射側偏光板(41g)に導かれ、該入射側偏光板(41g)、緑色用の光学補償シート(42g)、緑色用液晶パネル(43g)及び緑色用の出射側偏光板(44g)を経て、色合成プリズム(40)へ至る。
同様に、第1ダイクロイックミラー(36)及び第2ダイクロイックミラー(37)を透過し、2枚のフィールドミラー(38a)(38b)によって反射された赤色光は、映像合成装置(4)の赤色用の入射側偏光板(41r)に導かれ、該入射側偏光板(41r)、赤色用の光学補償シート(42r)、赤色用液晶パネル(43r)及び赤色用の出射側偏光板(44r)を経て、色合成プリズム(40)へ至る。
図5に示す如く、光学系(3)を構成する第1インテグレータレンズ(31)と第2インテグレータレンズ(32)の間には絞り機構(5)が配備され、該絞り機構(5)は図3に示す如く、光学系保持ケース(30)の左端部に開設されたスリット状の開口(320)に挿入された状態で、該光学系保持ケース(30)に取り付けられている。
例えば、投射すべき映像の入力データが低輝度領域に集中している場合、即ち投射すべき映像が全体的に暗い映像である場合、絞り機構(5)によりランプユニット(7)から発せられた光の一部を遮断して、各色の液晶パネル(43b)(43g)(43r)に入射させるべき光量を通常時よりも少なく設定すると共に、入力データに対してダイナミックレンジを拡大する補正を施すことにより、投射映像のコントラストの向上を図ることが出来る。
そこで、第2インテグレータレンズ(32)の外周部へ入射されることとなる光を絞り機構(5)によって遮断することにより、各色の液晶パネル(43b)(43g)(43r)に生じる光漏れを防止し、これによって、投射映像のコントラストの向上を図っている。
ベースプレート(51)及びカバープレート(52)にはそれぞれ、矩形状の開口(51a)(52a)が形成されており、図5に示す第1インテグレータレンズ(31)を通過した光は、前記両開口(51a)(52a)を通して第2インテグレータレンズ(32)に照射されることになる。
図7に示す如く、第1絞り板(53)及び第2絞り板(54)の互いに対向する端面には、それぞれ凹部(53c)(54c)が形成されている。両凹部(53c)(54c)はそれぞれ、第1インテグレータレンズ(31)の各セル(31a)から第2インテグレータレンズ(32)の各セル(32a)へ至る複数の光束(300)の間の格子状の境界線に沿う階段状に形成されている。
両絞り板(53)(54)の凹部(53c)(54c)は、図8(a)〜(e)に示す如く、両絞り板(53)(54)のスライド動作に応じて開口(51a)(52a)から露出し、第1インテグレータレンズ(31)を通過した光は、両凹部(53c)(54c)によって包囲された光通過窓(57)を通して、第2インテグレータレンズ(32)に至ることになる。
又、図9(a)〜(e)は、絞り機構(5)が図8(a)〜(e)に示す理想遮光状態に設定されたとき、第2インテグレータレンズ(32)に照射される光の領域をハッチングで示している。図10(a)〜(c)は、絞り機構(5)が図8(a)、図8(c)及び図8(e)に示す各状態に設定されたとき、該絞り機構(5)によって、第1インテグレータレンズ(31)の各セル(31a)から第2インテグレータレンズ(32)の各セル(32a)へ至る全ての光束(300)の内、複数の光束(300)が遮光された状態を示している。
一方、モータ(55)が反時計回りに回転すると、第1絞り板(53)は左方向へスライドすると共に、第2絞り板(54)は右方向へスライドし、この結果、第1絞り板(53)と第2絞り板(54)とが互いに離間することになる。これにより、開口(51a)(52a)から露出する第1絞り板(53)及び第2絞り板(54)の面積が小さくなる。
一方、図8(e)に示す第5の理想遮光状態において、回動部材(56)は、モータ(55)によって時計回りの限界位置まで回動している。この状態においては、図9(e)及び図10(c)に示す如く、第2インテグレータレンズ(32)の中央部を構成する4個のセル(32a)にのみ光が照射されることになる。
又、図8(b)に示す第2の理想遮光状態においては、図9(b)に示す如く、第2インテグレータレンズ(32)の最外周に配列された12個のセル(32a)を除く44個のセル(32a)に光が照射されることになる。
これにより、両絞り板(53)(54)の往復動作の過程で、両絞り板(53)(54)が理想遮光状態に設定される頻度が従来よりも増大し、この結果、色ムラの発生が従来よりも抑制される。
図3に示す如く、光学系保持ケース(30)には、映像合成装置(4)を色合成プリズム(40)の3つの側面に対向する3つの端縁に、光学補償シートホルダ(6b)(6g)(6r)が取り付けられており、各光学補償シートホルダ(6b)(6g)(6r)には、図5に示す光学補償シート(42b)(42g)(42r)がそれぞれ保持されている。各光学補償シート(42b)(42g)(42r)は、図5に示す如く、各色用の入射側偏光板(41b)(41g)(41r)と各色用の液晶パネル(43b)(43g)(43r)の間に配備されている。
尚、各光学補償シート(42b)(42g)(42r)の取り付け姿勢の調整は、液晶プロジェクタ装置の出荷前の調整工程にて行なわれる。
更に、左側の溝部(315a)の内部には、円柱状の軸部(316)が前記光軸に対して平行に形成されており、該軸部(316)には保持部(62a)の凹部(65)が嵌まることになる。
図11に示す如く、光学補償シートホルダ(6b)の固定部材(62)の第3の長孔(69b)には、光学保持ケース(30)の一対のピン(312a)(312b)が貫通しているので、ビス(64b)を緩めることによって、第1の長孔(69a)の範囲内で、光学補償シート(42b)を通過する光の光軸とは直交する左右方向の光学補償シートホルダ(6b)のスライド操作が可能となる。
図11に示す如く、光学補償シートホルダ(6b)のスライド部材(63)は、該スライド部材(63)の第2の長孔(69c)を貫通するビス(64a)によって固定部材(63)に締結されており、ビス(64a)を緩めることにより、第2の長孔(69c)の範囲内で、前記光軸に沿うスライド部材(63)のスライド操作が可能となる。
一方、図14(c)は、ビス(64a)が第2の長孔(69c)の後端にて締結された状態(以下、第5締結状態という)を示している。第5締結状態において、枠体(61)の左上端部は、枠体(61)の右下端部よりも前記光軸に沿って後方側へ後退している。
又、前記第2の調整操作によれば、光学補償シート(42b)の表面の前記光軸に直交する平面に対する傾斜角度を自在に調整することが出来るので、図5に示す液晶パネル(43b)内の液晶分子の前記光軸方向の遅相軸に対して、光学補償シート(42b)の見かけ上の遅相軸を一致させることが出来る。
図2に示す如く、投射レンズ(20)と該投射レンズを保持する筒体(21)とによって投射レンズ装置が構成され、該投射レンズ装置は、レンズシフト機構(2)によって保持されて、光学系保持ケース(30)の前方端部に取り付けられている。
レンズシフト機構(2)は、カラー映像光の明るさが大きく低下しない一定の範囲内で、前記投射レンズ装置を水平方向及び鉛直方向に往復移動させるためのものである。
図17及び図19に示す如く、固定ベース(120)は、金属製の背面ケース(121)の前面に金属製の前面プレート(122)を螺着して構成される。背面ケース(121)及び前面プレート(122)の中央部にはそれぞれ、円形の開口(121a)(122b)が形成されており、両開口(121a)(122b)に筒体(21)が挿入されることになる。
図17に示す如く、筒体(21)の外周面には、矩形状のフランジ部(21a)が形成されており、筒体(21)は、水平可動板(124)と垂直可動板(123)の間にフランジ部(21a)が挟持された状態で、可動部材(125)に取り付けられることになる。
又、連結板(128)の中央部には、水平方向に長い長孔状の係合孔(128b)が開設され、該係合孔(128b)を連結ピン(129)が貫通している。従って、連結板(128)と回動板(127)とは、係合孔(128b)の範囲内で、連結板(128)の回動板(127)に対する水平方向の相対移動が可能に互いに連結されることになる。
そして、水平可動板(124)は、該水平可動板(124)の各水平ガイドピン(124a)が前面プレート(122a)の水平ガイド孔(122a)にガイドされて、左方向へスライドすることになる。
同様に、ユーザが水平操作ダイアル(24)を反時計回りに回転させると、水平可動板(124)、垂直可動板(123)及び投射レンズ装置は、右方向へスライドすることになる。
図22(a)及び図22(b)に示す如く、垂直ロック部材(136)は略L字状を呈し、前記光軸に沿う回転軸(136b)を中心として回動可能に図20に示す取り付け板(139)に取り付けられている。垂直ロック部材(136)の一端には、ギア部(136a)が形成されている。
この結果、垂直ロック部材(136)の他端に形成されたギア部(136a)が、垂直操作ダイアル(28)の平歯車(28a)から離間し、この結果、垂直操作ダイアル(28)の回転操作が可能となる。
図23(a)及び図23(b)に示す如く、水平ロック部材(137)は略L字状を呈し、鉛直方向に沿う回転軸(137b)を中心として回動可能に、図20に示す取り付け板(139)に取り付けられている。水平ロック部材(137)の一端には、ギア部(137a)が形成されている。
この結果、水平ロック部材(137)の他端に形成されたギア部(137a)が、水平操作ダイアル(24)の平歯車(24a)から離間し、この結果、水平操作ダイアル(24)の回転操作が可能となる。
第1の回動部材(135)は、該第1の回動部材(135)の一端に設けられた鉛直方向に沿う回転軸(135a)を中心として回動可能に、図20に示す取り付け板(139)に取り付けられている。
そして、第1の回動部材(135)の凸部(135b)が、第1の渦巻き状溝(150a)の凹部(150b)に係合する際の衝突によって、水平操作ダイアル(24)の操作に対して一定のクリック感が与えられることになる。又、この状態から水平操作ダイアル(24)を更に回転させるには、トーションバネ(153)の付勢力に抗して、第1の回動部材(135)の凸部(135b)を第1の渦巻き状溝(150a)の凹部(150b)から離脱させなければならず、これによって、水平操作ダイアル(24)の回転操作に対して一定の抵抗力が付与されることになる。
第2の回動部材(138)は略L字状を呈し、前記光軸方向に沿って伸びる回転軸(138a)を中心とする回動可能に、図15及び図16に示す取り付け板(139)に取り付けられている。又、コイルバネ(155)は、第2の回動部材(138)の一端と取り付け板(139)との間に張架されている。
そして、第2の回動部材(138)の凸部(138b)が、第2の渦巻き状溝(151a)の凹部(151b)に係合する際の衝突によって、垂直操作ダイアル(28)の操作に対して一定のクリック感が与えられることになる。又、この状態から垂直操作ダイアル(28)を更に回転させるには、コイルバネ(155)の付勢力に抗して、第2の回動部材(138)の凸部(138b)を第2の渦巻き状溝(151a)の凹部(151b)から離脱させなければならず、これによって、垂直操作ダイアル(28)の回転操作に対して、一定の抵抗力が付与されることになる。
図2に示す如く、光源となるランプユニット(7)は、光学系保持ケース(30)の左端部に取り付けられている。
図26に示す如く、ランプユニット(7)は、楕円面状の反射面を有するリフレクタ(71)を矩形状の枠体(72)に接合して構成され、図34に示す如く、リフレクタ(71)の焦点位置には、光源となるランプバルブ(170)が配備されている。ランプバルブ(170)は、円柱状のガラス管(171)の内部に発光体を封止して構成され、該発光体が封入された発光部(172)は球状を呈している。
図26及び図27に示す如く、枠体(72a)は矩形状の開口(72a)を有し、該開口(72a)には、凹レンズ(80)が嵌め込まれている。
又、仮に、ランプユニット(7)が光学系保持ケース(30)に対して傾斜して取り付けられた場合には、投射映像の明るさが低下してしまうため、ランプユニット(7)の取り付け/取り外しを簡単に行なうことが出来、然もランプユニット(7)を光学系保持ケース(30)に対する所定位置に確実に位置決めすることが出来るランプユニット(7)の取り付け構造が必要となる。
光学系保持ケース(30)の左端部の上壁及び下壁には、ランプユニット(7)を位置決めするための2つの位置決め孔(330a)(330b)及び2本の位置決めピン(331)(331)が設けられている。2つの位置決め孔(330a)(330b)及び2本の位置決めピン(331)(331)は、ランプユニット(7)から出射される光の光軸に対して直交する方向に所定の間隔を隔てて並設されている。
尚、各嵌合ピン(76)の外径は5mm、位置決め孔(330a)(330b)の内径は5.1mm、位置決めピン(331)の外径は4mm、嵌合孔(77)の内径は4.1mmである。
この状態において、枠体(72)の端面(72b)は、図31及び図33(b)に示す如く、板バネ部材(340)の第2平坦部(344)を押圧し、これによって板バネ部材(340)は、枠体(72)の端面(72b)と光学系保持ケース(30)の端面(334)の間で狭圧され、板バネ部材(340)には、弾性変形が生じることになる。
図39(a)に示す如く、ランプ冷却ファン(190)から取り込まれた空気をランプバルブ(170)に向けて導入するための3つの空気導入口(74a)(73)(74b)の内、第1空気導入口(74a)及び第2空気導入口(74a)は、ランプバルブ(170)の中心軸を通り且つランプユニット(7)の側壁と直交する平面を挟んで両側に形成され、ランプバルブ(170)の発光部(172)に向けて開口している。第3空気導入口(73)は、第1空気導入口(74a)と第2空気導入口(74a)との間に形成され、ランプバルブ(170)のガラス管(171)の先端に向けて開口している。
又、本発明の液晶プロジェクタ装置は、設置姿勢に拘わらずスクリーンには正常な向きで映像を映し出すことが出来る様に、投射すべき画像を180度回転させる機能及び上下に反転させる機能を有している。
天井から吊り下げて設置した場合、液晶プロジェクタ装置の姿勢は、図1に示す設置姿勢とは天地逆転することとなるため、投射画像を180度回転させる。
この設置状態において、図3に示すランプ冷却ファン(190)から取り込まれた空気は、第1空気導入口(74a)と第2空気導入口(74a)との間に介在するランプユニット(4)の側壁の一部によって強制的に分流され、第1空気導入口(74a)から導入された空気は、ランプバルブ(170)の発光部(172)の下側を流れ、第2空気導入口(74b)から導入された空気は、ランプバルブ(170)の発光部(172)の上側を流れることになる。又、第3空気導入口(73)から導入された空気は、ランプバルブ(170)の先端に向かって流れることになる。
この設置状態において、図3に示すランプ冷却ファン(190)から取り込まれた空気は、第1空気導入口(74a)と第2空気導入口(74a)との間に介在するランプユニット(4)の側壁の一部によって強制的に分流され、第1空気導入口(74a)及び第2空気導入口(74b)から導入された空気は、ランプバルブ(170)の発光部(172)の左右両側を流れることになる。又、第3空気導入口(73)から導入された空気は、ランプバルブ(170)の先端に向かって流れることになる。
ここで、高温となった空気は、流路ハウジング(180)の終端へ向かうことになるが、該空気の流速はエアフィルタ(182)を通過できる程大きなものではなく、エアフィルタ(182)により通過が阻止された高温の空気は、排気ファン(191)の吸引により貫通孔(181)を通って流路ハウジング(180)の外部に排出されることになる。
前記ガスは、高圧状態でランプバルブ(170)内に封入されているので、ランプバルブ(170)の破裂の瞬間、ランプユニット(7)のリフレクタ(71)の内側及び流路ハウジング(180)の内圧は、急激に上昇することになる。これによって、前記ガスが流路ハウジング(180)内の流路に吹き出すことになる。
図43(a)は、計算機シミュレーションによって求めた偏光ビームスプリッタ(34)に結像されるランプユニット(7)のアーク像を示しており、図43(b)は、本発明の凹レンズ(80)の代わりに、光入射側の表面に凹部(80b)が形成されていない従来の凹レンズを用いた場合に偏光ビームスプリッタ(34)に結像されるランプユニット(7)のアーク像を示している。
図42(a)は、本発明の第2インテグレータレンズ(32)の中央部を構成する複数のセル(32a)に結像されるアーク像(350)を示しており、図42(b)は、本発明の凹レンズ(80)の代わりに、光入射側の表面に凹部(80b)が形成されていない従来の凹レンズを用いた場合に第2インテグレータレンズ(32)の中央部を構成する複数のセル(32a)に結像されるアーク像(350)を示している。
そこで、図35(b)及び図41に示す如く、凹レンズ(80)の光入射側の表面の中央部にのみ凹部(80b)を形成した。
図3に示す映像合成装置(4)の下方には、図4に示す如く、該映像合成装置(4)を構成する複数の光学部品を冷却するための冷却装置(8)が配備されている。
該冷却装置(8)は、下半ケース(12)の底面に設置された2つの冷却ファン(81)(81)と、両冷却ファン(81)(81)から取り込まれた外気を図5に示す各色用の液晶パネル(43b)(43g)(43r)及び入射側偏光板(41b)(41g)(41r)に向けて送り込むための流路を構成する流路ハウジング(82)とから構成される。流路ハウジング(82)の上面には、各色用の液晶パネル(43b)(43g)(43r)及び入射側偏光板(41b)(41g)(41r)に向けて、空気吐出口(82b)(82b)(82g)(82g)(82r)(82r)が形成され、両冷却ファン(81)(81)は、流路ハウジング(82)内に配備されている。
(数式1): r3=(r2−r1)/(T2−T1)×(T−T1)+r1
以上のステップを繰り返すことにより、各冷却ファン(81)の回転数が、所定の回転数r1に維持されることになる。
以上のステップを繰り返すことにより、各冷却ファン(81)の回転数が、所定の回転数r2に維持されることになる。
(数式2): V3=(V2−V1)/(r2−r1)×(r3−r1)+V1
以上のステップを繰り返すことにより、各冷却ファン(81)の回転数が、所定の回転数r3に維持されることになる。
この場合、各冷却ファン(81)は外気温度Tによって定まる所定の回転数にて駆動されるため、回転数が上昇することはないものの、各冷却ファン(81)に与えられる駆動電圧が低下することになる。
先ず、ステップS1にて、各冷却ファン(81)から出力される回転数検知信号によって各冷却ファン(81)の回転数Rfを検知し、該回転数Rfに基づいて、各冷却ファン(81)が、外気温度Tによって決まる所定の回転数にて駆動される様に、冷却ファン(81)に与える駆動電圧Vfをフィードバック制御する。
ステップS3にてノーと判断された場合には、ステップS1に移行して、冷却ファン(81)に与える駆動電圧Vfのフィードバック制御を続行する。
尚、ステップS5にて、エアフィルタの目詰まりによる冷却ファン(81)から取り込まれる外気の減少を抑制すべく、冷却ファン(81)の回転数を通常時よりも上昇させる保護動作を行なってもよい。
又、冷却ファン(81)の実際の駆動電圧Vfと基準駆動電圧Vrefとを比較することにより、エアフィルタ(83)に目詰まりが発生したことを検出することが出来るので、従来の如く、図5に示す各色用の液晶パネル(43b)(43g)(43r)や入射側偏光板(41b)(41g)(41r)の温度を検出する温度センサは不要となる。
(11) 上半ケース
(12) 下半ケース
(15) 警告部
(2) レンズシフト機構
(20) 投射レンズ
(21) 筒体
(22) 水平駆動機構
(23) 垂直駆動機構
(24) 水平操作ダイアル
(28) 垂直操作ダイアル
(120) 固定ベース
(123) 垂直可動板
(124) 水平可動板
(125) 可動部材
(126) ラック部
(127) 回動板
(128) 連結板
(133) ロックレバー
(135) 第1の回動部材
(136) 垂直ロック部材
(137) 水平ロック部材
(138) 第2の回動部材
(140) ロック機構
(150) 第1のクリック感付与機構
(151) 第2のクリック感付与機構
(3) 光学系
(30) 光学系保持ケース
(31) 第1インテグレータレンズ
(32) 第2インテグレータレンズ
(33) スリット板
(34) 偏光ビームスプリッタ
(4) 映像合成装置
(42b)(42g)(42r) 光学補償シート
(43b)(43g)(43r) 液晶パネル
(5) 絞り機構
(51) ベースプレート
(52) カバープレート
(53) 第1絞り板
(54) 第2絞り板
(55) モータ
(56) 回動部材
(6) 光学補償シートホルダ
(61) 枠体
(62) 固定部材
(63) スライド部材
(7) ランプユニット
(71) リフレクタ
(73a)(73b) 第1/第2の空気導入口
(74) 第3の空気導入口
(75) 空気排出口
(170) ランプバルブ
(172) 発光部
(180) 流路ハウジング
(181) 貫通孔
(182) エアフィルタ
(190) ランプ冷却ファン
(191) 排気ファン
(330a)(330b) 位置決め孔
(331a)(331b) 位置決めピン
(340) 板バネ部材
(8) 冷却装置
(80) 凹レンズ
(81) 冷却ファン
(83) エアフィルタ
(84) 温度センサ
(89) マイクロコンピュータ
(300) 光束
(350) アーク像
Claims (5)
- 光源と、該光源からの光を3原色の光に分離する光学系(3)と、該3原色の光をカラー映像光に合成する映像合成装置(4)と、該映像合成装置(4)及び前記光学系(3)を保持する保持ケース(30)とを具え、前記3原色の光の光路上にはそれぞれ、液晶パネルと偏光板とが対向配備されると共に、各液晶パネルと偏光板の間には、該液晶パネルによる光の複屈折を補償する矩形状の光学補償シートが配備されているプロジェクタ装置において、
前記各光学補償シートはそれぞれ、光学補償シートホルダによって保持されて前記各光
路上に取り付けられており、該光学補償シートホルダは、光学補償シートを保持する枠体
(61)と、該枠体(61)に保持された光学補償シートと直交する回転軸を中心として回動可能
に前記保持ケース(30)に取り付けられた固定部材(62)とを具え、前記枠体(61)は、光学補
償シートと平行な回転軸を中心として回動可能に前記固定部材(62)に取り付けられ、前記枠体(61)の上方に形成された回動端部が光軸方向に沿って移動自在且つ任意の位置で固定できるように構成されていることを特徴とするプロジェクタ装置。 - 前記枠体(61)の回転軸は、前記液晶パネルの一対の対角線の内、何れか一方の対角線に対して平行若しくは略平行に設けられている請求項1に記載のプロジェクタ装置。
- 前記回転軸は、枠体(61)の外周部に突設形成された一対の円柱状の軸部(61a)(61a)であり、前記固定部材(62)の中央部には、矩形状の開口(62c)が開設されると共に、該開口(62c)の周囲には、前記枠体(61)の軸部(61a)(61a)を枢支する一対の枢支部(66a)(66b)が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプロジェクタ装置。
- 前記枠体(61)の上方に形成された回動端部は、スライド部材(63)の挟持部(63b)により光軸方向に沿って挟持されており、スライド部材(63)は、光軸方向に沿って移動自在且つ任意の位置で固定できるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のプロジェクタ装置。
- 前記固定部材(62)の上方には、前記光軸とは直交する方向に長い第1の長孔(69a)が開設されると共に、前記スライド部材(63)には、前記光軸の方向に長い第2の長孔(69c)が開設され、前記スライド部材(63)は、前記第2の長孔(69c)を貫通する第1のビス(64a)によって固定部材(62)に締結されており、前記固定部材(62)は、第1の長孔(69a)を貫通する第2のビス(64b)によって前記保持ケース(30)に締結されていることを特徴とする請求項4に記載のプロジェクタ装置。
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