JP4189093B2 - セラミック製搬送アーム及びその製造方法 - Google Patents

セラミック製搬送アーム及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の物品を搬送するのに用いるセラミック製搬送アーム及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体ウエハ等の物品を搬送するために、セラミック製搬送アームが用いられている。
【0003】
図6(a)は従来のセラミック製搬送アームの一例を示す正面図、図6(b)は(a)のB−B線断面図で、アルミナやジルコニアなど剛性が高く反りのない長尺状セラミック板42からなり、一方の主面先端を、物品(不図示)を載せるための載置面44と成し、該載置面43には開口部44を備えるとともに、長尺状セラミック板42中には前記開口部44と連通する吸引孔45を備えたものがあった。そして、物品を載置面43に載せ、開口部44より真空吸引することによって物品を載置面43に吸着固定するようになっていた。
【0004】
また、この種のセラミック製搬送アーム(以下、搬送アームという)には、前記真空吸着タイプ以外に、載置面に物品を単に載せるだけのものや、載置面下部の長尺状セラミック板中に電極を埋設し、電極と物品との間に電圧を印加して静電気力によって物品を載置面に吸着固定する静電吸着タイプのものなどもあった。
【0005】
そして、例えば図6(a)(b)に示す搬送アーム41を用いて、ラックに並べられた半導体ウエハを搬送するには、図7に示すように、ロボットアームの50の先端に搬送アーム41を取り付け、ラック51に並べられた半導体ウエハW間に搬送アーム41を挿入されたあと、ロボットアーム50を上昇させ、搬送アーム44の載置面43に上方の半導体ウエハWが当接した段階で開口部44より真空吸引して半導体ウエハWを載置面43に吸着固定させ、しかるのちロボットアーム50を引き戻すことにより半導体ウエハWをラック51から取り出し、次いで所定の工程へ搬送するようになっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、ラック51への収納枚数を多くするために半導体ウエハW間の隙間が狭くなり、より薄肉でかつ自重による撓みの小さな搬送アーム41が望まれている。
【0007】
しかしながら、搬送アーム41の薄肉化と撓みの問題は相反するものであり、薄肉化は長尺状セラミック板42を剛性の高いアルミナセラミックスやジルコニアセラミックス等で形成することにより達成できても、撓みの問題を軽減するには材質面の改善だけでは限界があった。
【0008】
即ち、図8に示す点線のように、搬送アーム41を水平に設置すると、如何に剛性の高い材質で形成された搬送アーム41といえども、図8の実線で示すように、搬送アーム41の先端が自重によって撓んでしまうため、載置面43を水平に維持することができず、このような状態で隙間が小さくなったラック51中の半導体ウエハWを取り出しに行くと、載置面43上に半導体ウエハWを安定して載せることができず、引き出しの際に半導体ウエハを取り損なって落としたり、撓んだ搬送アーム41の先端が半導体ウエハWと接触して傷を付けたり、破損させるといった課題があった。
【0009】
そこで、この撓みの問題を少しでも改善するため、図9に示すように、楔型のスペーサ52を介して搬送アーム41を斜め上方に向けて設置したり、図10に示すように、搬送アーム41の後端を斜めに切除し、取り付けた際には搬送アーム41が斜め上方を向くようにすることで、撓んだ時には載置面43が水平面に近づくようにすることが行われていた。
【0010】
しかしながら、これらの取り付け方法を採用しても搬送アーム41はその中央が凸となるような弧を描くだけで、載置面43を水平に保つことはできず、依然として半導体ウエハWの取り損ないを防ぐことができなかった。
【0011】
しかも、これらの取付け方法においては、搬送アーム41をラック51中の半導体ウエハW間に挿入すると、下側の半導体ウエハWが搬送アーム41の下面中央部で接触してしまい、搬送アーム41を所定の位置まで挿入することができず、無理に押し込もうとすると下側の半導体ウエハWを破損させてしまういった課題もあった。
【0012】
さらに、搬送アーム41の固定は通常、ネジにて取り付けられるのであるが、搬送アーム41の取付部におけるネジ穴46は、長尺状セラミック板42の主面に対して垂直に穿孔されているため、図9や図10の取付け方法においては、ネジがネジ穴46に斜めに挿入され、ネジの締め付けが強すぎると、ネジとの接触部に応力集中に伴うクラックが発生してネジ穴46が破損してしまうといった不都合もあった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題に鑑み、本発明のセラミック製搬送アームは、一方の主面先端に物品を載せる載置面を有する長尺状セラミック板の他方の主面における表面粗度が、算術平均粗さ(Ra)で0.5μm〜3.0μmの範囲で、前記一方の主面における表面粗度より粗くされ、前記一方の主面が、自重による撓みが発生していない状態で凹に反っていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、前記セラミック製搬送アームを製造するために、一方の主面先端に物品を載せる載置面を有するセラミック製搬送アームの他方の主面に、ブラスト加工又はエッチング加工を施し、前記長尺状セラミック板の他方の主面における表面粗度を、算術平均粗さ(Ra)で0.5μm〜3.0μmの範囲で、前記一方の主面における表面粗度より粗くして、前記一方の主面を、自重による撓みが発生していない状態で凹となるように反らせることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0016】
図1は本発明に係るセラミック製搬送アームの一例を示す図で、(a)はその正面図、(b)は(a)のX−X線断面図である。
【0017】
このセラミック製搬送アーム1は、薄肉の長尺状セラミック板2であって、その一方の主面2a先端に物品(不図示)を載せる載置面3を有するとともに、載置面3には開口部4を備え、長尺状セラミック板2中に前記開口部4と連通する吸引孔5を具備している。そして、載置面3に物品を載せ、開口部4より真空吸引すれば、物品を載置面3に吸着固定するようになっている。なお、6は搬送アーム1を装置や部材にネジ(不図示)にて取り付けるためのネジ穴である。
【0018】
載置面3は物品を傷付けないようにするため、平坦でかつ平滑に仕上げてあり、その表面粗度は算術平均粗さ(Ra)で0.6μm以下、好ましくは0.4μm以下としてある。
【0019】
また、載置面3を除く一方の主面2aは載置面3と同程度あるいは若干粗い程度の表面粗度に仕上げてあり、本発明の搬送アーム1は、他方の主面2bの表面粗度を前記一方の主面2aの表面粗度より粗くし、一方の主面2aが凹となるように長尺状セラミック板2を反らせたことを特徴とする。
【0020】
そして、この搬送アーム1を用いて、図7に示すようにラック51に並べられた半導体ウエハWを取り出すには、図2にその状態図を示すように、ロボットアーム50の先端に、搬送アーム1を点線で示すように設置すると、搬送アーム1には自重による撓みが発生するが、搬送アーム1は予め載置面3を形成してある一方の主面2aが凹となるように反らせてあることから、撓んだ時には搬送アーム1の全長がほぼ水平に保たれ、載置面3を水平または若干凸に反った状態とすることができる。
【0021】
その為、搬送アーム1を微少隙間の半導体ウエハW間に挿入しても下側の半導体ウエハWと接触しないため、傷付けたり破損するようなことがなく、また、搬送アーム1を所定の位置まで挿入することができる。
【0022】
そして、載置面3は水平に保たれていることから、ロボットアーム50を上昇させると、載置面3のほぼ全面を半導体ウエハWと当接させることができ、この状態で前述したように開口部4より真空吸引すれば、載置面3上の半導体ウエハWを確実に吸着固定することができ、引き出し時に落下させるようなことなく安定した搬送を実現することができる。
【0023】
ところで、このような効果を奏するためには、搬送アーム1の取付部を基準として水平に設置した時、この水平線から撓んだ搬送アーム1の先端までの距離Tが±0.3mm以下の範囲にあり、かつ搬送アーム1の先端が水平又は若干凸に反っていることが必要であり、好ましくは水平線から撓んだ搬送アーム1の先端までの距離Tが±0.1mm以下の範囲にあるものが良い。
【0024】
そして、搬送アーム1の反り量は、基本的に搬送アーム1の撓み量と同程度に設定すれば良く、長尺状セラミック板2の寸法や材質の剛性等を考慮し、さらに後述する製造方法にて製作することができる。
【0025】
即ち、まず、反りの少ないセラミック製搬送アーム1を製作する。この時、搬送アーム1の一方の主面2aにおける表面粗度は、物品と当接する時には載置面3と同様に算術平均粗さ(Ra)で0.6μm以下に仕上げておけばよく、物品と接することがない時には粗くても算術平均粗さ(Ra)で1.6μmまで、さらにはRa1.0μmまでの範囲若干粗くしても構わない。
【0026】
次に、搬送アーム1を形成する長尺状セラミック板2の他方の主面2bにブラスト加工やエッチング加工を施し、他方の主面2bにおける表面粗度を、算術平均粗さ(Ra)で0.5μm〜3μmの範囲で前記一方の主面2aより粗くすると、一方の主面2aを形成するセラミックスの結晶間に働く引張応力が、他方の主面2bを形成するセラミックスの結晶間に働く引張応力より大きくなり、主面間の均衡が崩れることから一方の主面2aが凹となるように長尺状セラミック板2を反らせることができる。
【0027】
ただし、他方の主面2bを粗くしすぎると、長尺状セラミック板2の強度が劣化して、繰り返し使用しているうちに破損する恐れがある。その為、他方の主面2bは前記範囲内で一方の主面2aより粗せば良い。また、反り量が大きくなりすぎた時には他方の主面2bにラップ加工やポリッシュ加工を施して所望の反り量となるようにすれば良い。
【0028】
なお、本発明のセラミック製搬送アーム1を形成する長尺状セラミック板2としては、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素を主体とするセラミックスを用いることができる。これらのセラミックスは、ビッカース硬度(Hv1.0)1000以上の高硬度を有し、3点曲げ強度15〜180kgf/mm2 、破壊靱性値(K1C)3〜7MPa・m1/2 の高強度、高靱性を有するとともに、ヤング率150GPa以上を備え、しかも、耐薬品性にも優れるため、長期間にわたって使用することができる。
【0029】
例えば、アルミナ系セラミックスとしては、アルミナ(Al2 3 )99〜99.9重量%に対し、焼結助剤としてシリカ(SiO2 )、マグネシア(MgO)、カルシア(CaO)を合計で0.1〜1重量%添加して、所望の形状に成形した後、大気雰囲気中や真空雰囲気中にて1500〜1800℃の温度で焼成したものや、アルミナ(Al2 3 )93〜99重量%に対し、イットリア(Y2 3 )、マグネシア(MgO)、カルシア(CaO)、セリア(CeO2 )等の安定化剤で安定化あるいは部分安定化されたジルコニアを1〜7重量%添加して、所望の形状に成形した後、大気雰囲気中、水素雰囲気中あるいは窒素雰囲気中にて1500〜1700℃の温度で焼成したもの、あるいはアルミナ(Al2 3 )60〜80重量%に対し、炭化チタン(TiC)を40〜20重量%添加して、所望の形状に成形した後、大気雰囲気中、減圧雰囲気下、真空雰囲気化、不活性ガス雰囲気化、あるいはN2ガス雰囲気化にて1300〜2000℃の温度で焼成したものなどを用いることができる。
【0030】
また、ジルコニア系セラミックスとしては、3〜9mol%のイットリア(Y2 3 )で部分安定化したジルコニア(ZrO2 )や、16〜26mol%のマグネシア(MgO)で部分安定化したジルコニア(ZrO2 )、あるいは8〜12mol%のカルシア(CaO)で部分安定化したジルコニア(ZrO2 )や8〜16mol%のセリア(CeO2 )で部分安定化したジルコニア(ZrO2 )を所望の形状に成形した後、大気雰囲気中あるいは真空雰囲気中にて1400〜1700℃の温度で焼成したものを用いれば良い。
【0031】
また、炭化珪素系セラミックスとしては、炭化珪素(SiC)90〜99.8重量%に対し、焼結助剤として硼素(B)と(C)、あるいはアルミナ(Al2 3 )とイットリア(Y2 3 )を合計で10〜1重量%添加したものを所望の形状に成形した後、不活性ガス雰囲気中あるいは真空雰囲気中にて1900〜2100℃の温度で焼成したものを用いることができる。
【0032】
さらに、窒化珪素系セラミックスとしては、窒化珪素(Si3 4 )96〜98重量%に対し、焼結助剤としてアルミナ(Al2 3 )とイットリア(Y2 3 )を合計で2〜4重量%添加したものを、所望の形状に成形した後、窒素雰囲気中あるいは真空雰囲気中にて1800〜2000℃の温度で焼成したものを用いれば良い。
【0033】
以下、本発明の他の実施形態について説明する。
【0034】
図3に示すセラミック製搬送アーム11は、正面形状がY字状をした薄肉の長尺状セラミック板12からなり、その一方の主面12aであるY字の2端とその結合部に凸板13a〜13cをそれぞれ貼り合わせ、その上面を各々載置面13とし、物品を3点で支持するとともに、前記凸板13cには開口部14を設け、長尺状セラミック板12の他方の主面12bに刻設する溝と連通するようにしたもので、前記溝は金属箔板17で塞いで吸引孔15としたものである。そして、この搬送アーム11もまた他方の主面12bにおける表面粗度を一方の主面12aの表面粗度より粗くし、該一方の主面12aが凹となるように長尺状セラミック板12を反らせてある。なお、16は搬送アーム11を装置や部材にネジ(不図示)にて取り付けるためのネジ穴である。
【0035】
この搬送アーム11によれば、図1に示す搬送アーム1に比べて大きな物品を安定して保持することができる。
【0036】
図4に示すセラミック製搬送アーム21は、正面形状が長方形をした薄肉の長尺状セラミック板22をしたもので、その一方の主面22aには円板状をした物品の形状に合致する凹部22cを備え、該凹部22cの底面を載置面23としてあり、この搬送アーム21もまた他方の主面22bにおける表面粗度を一方の主面22aの表面粗度より粗くし、該一方の主面22aが凹となるように長尺状セラミック板12を反らせてある。なお、26は搬送アーム21を装置や部材にネジ(不図示)にて取り付けるためのネジ穴である。
【0037】
この搬送アーム21によれば、図1に示す搬送アーム1のように開口部4や吸引孔5が不要で、簡単な構造でありながら物品を保持することができる。なお、図4では凹部22cの形状として、円板状をした物品を保持するのに適した例を示したが、物品の形状に合わせて適宜最適な形状の凹部22cとすれば良い。
【0038】
図5に示すセラミック製搬送アーム31は、図1の搬送アーム1と同様に、正面形状が長方形をした薄肉の長尺状セラミック板32をしたもので、その一方の主面32a先端を載置面33とするとともに、載置面33下部の長尺状セラミック体32中に正方形の電極34を埋設したもので、この搬送アーム31もまた他方の主面32bにおける表面粗度を一方の主面32aの表面粗度より粗くし、該一方の主面32aが凹となるように長尺状セラミック板32を反らせてある。
【0039】
この搬送アーム31によれば、物品が導電性あるいは半導電性を有するものである場合、物品と電極34との間に直流電圧を印加することで両者間に静電吸着力を発現させ、物品を載置面33に吸着固定することができる。なお、36は搬送アーム31を装置や部材にネジ(不図示)にて取り付けるためのネジ穴である。
【0040】
以上のように、本実施形態では、図1及び図3乃至図5にさまざまな形状のセラミック製搬送アームを示したが、本発明はこれらの構造をしたものだけに限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない程度に改良したものでも良いことは言うまでもない。
【0041】
【実施例】
図1に示すセラミック製搬送アーム1を用意し、載置面3と反対側の主面にブラスト加工を施した時の反り量を確認するとともに、搬送アーム1の取付部を基準として水平に設置し、この水平線から撓んだ搬送アーム1の先端までの距離Tを測定する実験を行った。
【0042】
本実験にあたっては、セラミック製搬送アーム1の形状として平面形状が長方形をなし、その寸法が330mm×100mm×2mm、195mm×40mm×2mm、240mm×70mm×1.2mmである3種類の長尺状セラミック板2からなり、一方の主面2a先端を載置面3とし、該載置面3に開口部4を有するとともに、長尺状セラミック板2中に前記開口部4と連通する吸引孔5を備えたものを使用した。なお、いずれの長尺状セラミック板2もアルミナ純度が99.7%であるアルミナセラミックスにより形成した。
【0043】
なお、ブラスト加工の条件は、メディアに#120の炭化珪素粒子を用いるとともに、照射距離を150mmとした。
【0044】
それぞれの結果は表1〜表3に示す通りである。なお、反り量がマイナスとは、載置面3側の主面2aが凹に沿っていることを指し、搬送アーム1の先端の位置がマイナスとは、基準となる水平線より搬送アーム1の先端が下側にあることを指す。
【0045】
【表1】
Figure 0004189093
【0046】
【表2】
Figure 0004189093
【0047】
【表3】
Figure 0004189093
【0048】
これらの結果、いずれも載置面3と反対側の主面2bにおける表面粗度を、載置面3側の主面2aにおける表面粗度より粗くしていくことで、反り量を大きくできることが判る。この結果、反り量はブラスト条件を設定することにより自由に調節できることが判る。そして、搬送アーム1は載置面3側が凹に沿っており、かつ水平に設置した時には、水平線から搬送アーム1の先端までの距離Tが±0.3μm以下であることが必要であるため、表1においては、ブラスト回数を6回以上行えば良く、表2においては、ブラスト回数を12回以上行えば良く、表3においては、4回以上行えば良いことが判る。
【0049】
さらに、図6に示す従来の搬送アーム41を図9のように取り付けたものと本発明の搬送アーム1とを比較したところ、従来の搬送アーム41では、本発明の搬送アーム1より水平線からの距離Tが0.3mm〜0.35mmが大きく、この結果、本発明の搬送アーム1は従来の搬送アーム41よりも狭い隙間にも挿入可能であることが判る。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、一方の主面先端に物品を載せる載置面を有する長尺状セラミック板からなるセラミック製搬送アームの他方の主面にブラスト加工又はエッチング加工を施し、前記他方の主面における表面粗度を前記一方の主面における表面粗度より粗くし、載置面側の一方の主面が凹に反ったセラミック製搬送アームを製作したことから、簡単な方法で搬送アームの反り量を調整できるとともに、取付部を基準として水平に設置した時、撓んだ搬送アームをほぼ水平の保持し、かつ載置面を水平に保つことができる。
【0051】
その為、本発明のセラミック製搬送アームを用いてラックに並べられた半導体ウエハを取り出す場合、狭い隙間でも他の半導体ウエハを傷付けることなく挿入することができ、確実に半導体ウエハを保持することができるため、ラック中に並べることができる半導体ウエハの枚数を増やすことができ、結果として生産効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る搬送アームの一例を示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)のX−X線断面図である。
【図2】図1の搬送アームの使用状態を示す図である。
【図3】本発明に係る搬送アームの他の例を示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線断面図である。
【図4】本発明に係る搬送アームのさらに他の例を示す図で、(a)は正面図、(b)はZ−Z線断面図である。
【図5】本発明に係る搬送アームのさらに他の例を示す図で、(a)は正面図、(b)はA−A線断面図である。
【図6】従来のセラミック製搬送アームを示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。
【図7】セラミック製搬送アームを用いてラック中の半導体ウエハを取り出す状態を示す模式図である。
【図8】従来の搬送アームの設置状態を示す図である。
【図9】従来の搬送アームの他の設置状態を示す図である。
【図10】従来の搬送アームのさらに他の設置状態を示す図である。
【符号の説明】
1・・・セラミック製搬送アーム 2・・・長尺状セラミック板
3・・・載置面 4・・・開口部 5・・・吸引孔

Claims (2)

  1. 長尺状セラミック板の一方の主面先端に物品を載せる載置面を有するセラミック製搬送アームにおいて、
    前記長尺状セラミック板の他方の主面における表面粗度が、算術平均粗さ(Ra)で0.5μm〜3.0μmの範囲で、前記一方の主面における表面粗度より粗くされ、
    前記一方の主面が、自重による撓みが発生していない状態で凹に反っていることを特徴とするセラミック製搬送アーム。
  2. 長尺状セラミック板の一方の主面先端に物品を載せる載置面を有するセラミック製搬送アームの他方の主面に、ブラスト加工又はエッチング加工を施し、前記長尺状セラミック板の他方の主面における表面粗度を、算術平均粗さ(Ra)で0.5μm〜3.0μmの範囲で、前記一方の主面における表面粗度より粗くして、前記一方の主面を、自重による撓みが発生していない状態で凹となるように反らせることを特徴とするセラミック製搬送アームの製造方法。
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