JP4188660B2 - 荷受台昇降装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貨物自動車の後部又は側部に装着され、荷物の積載や荷降ろしに用いられる荷受台昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の荷受台昇降装置として、例えば、基部側の四角形リンクに対して先端部側の四角形リンクが折り畳み及び展開自在に連結された二段リンク機構よりなる昇降アームの先端部に荷受台を搭載することより、使用時におけるアームレングスを有効に確保しつつコンパクトに格納できるようにしたものがある。
かかる荷受台昇降装置は、車体に上下揺動自在に設けられた四角形リンクよりなる基部リンク機構と、この基部リンク機構に対して折り畳み及び展開自在となるように当該リンク機構の先端側の二つの支点を含む平行リンクで構成された先端部リンク機構と、この先端部リンク機構に設けられた荷受台と、から主構成されている(特許文献1及び2参照)。
【0003】
図9は、上記従来の荷受台昇降装置の概略構造を原理的に示す側面図である。同図において、当該荷受台昇降装置の昇降アームは、不等辺四角形よりなる基部リンク機構ABCDと、それに接続された平行四辺形よりなる先端部リンク機構CDEFとによって構成されている。なお、A及びBは車体上の固定点であり、C,D,E,Fは可動点である。
床面に沿って展開された状態の荷受台200(図9において仮想線で示す荷受台)を格納するには、まず、操作者が荷受台200の先端側プレートを図示のように折り畳み、同荷受台200を持ち上げる。
【0004】
このとき、先端部リンク機構CDEFの先端側の支点である点E及びFは、それぞれ点C及びDを中心に回動して図示の上方側の折り畳み位置に到達する。そして、基部リンク機構ABCDを油圧シリンダで反時計回りに回動させることにより、荷受台200を車体下部の格納位置に格納できるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−274245号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開2002−274246号公報(請求項1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の荷受台昇降装置では、先端部リンク機構CDEFが平行リンクで構成されているため、図10に示すように、当該リンク機構CDEFの回動途中においてすべての支点C〜Fが一直線上に並ぶ瞬間がある。このとき、先端部リンク機構CDEFは、各リンクCD,DF,EF,ECが右回りにも左回りにも回転可能となってリンク動作が不安定になっており、図10に示すように、長辺側の線分CEと線分DFとが互いに交差する異常なクロス変形を生じることがある。
【0007】
こうなると、荷受台200は、図10で仮想線で示すように先端側が下方に大きく傾くことになるので、姿勢を元の水平状態に戻す必要がある。しかし、この種の荷受台昇降装置に使用する荷受台200は重量物であるため、下方に大きく傾いた当該荷受台の姿勢を戻す作業は非常に重労働である。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、折り畳み及び展開自在な二段リンク機構よりなる昇降アームを有する荷受台昇降装置において、先端部リンク機構のクロス変形を発生させずに同リンク機構の操作を行えるようにして、リンク動作を安定させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明は、基部側の四角形リンクに対して先端部側の四角形リンクが折り畳み及び展開自在に連結された二段リンク機構よりなる昇降アームの先端部に荷受台を搭載してなる荷受台昇降装置において、前記先端部リンク機構を構成する四つのリンクアームのうちの相対向する二つのリンクアームに、それらのリンクアームの平行状態を保持する保持アームの各端部が回動自在に連結されていることを特徴とする。
【0009】
上記構成に係る荷受台昇降装置では、先端部リンク機構の構成部材である相対向する二つのリンクアームに、これらのリンクアームの平行状態を保持する保持アームが回動自在に連結されているので、先端部リンク機構の回動途中において四つの支点が一直線に並んだ後でも、先端部リンク機構はその一直線状態から常に正常なリンク形状(相対向する二辺が交差しない平行四辺形の形状)を維持したまま回動を続行する。すなわち、先端部リンク機構の回動途中において従来のような異常なクロス変形が発生せず、安定したリンク動作が行われる。
【0010】
本発明に係る荷受台昇降装置では、また、保持アームを相対向する一対のリンクアーム間に設けられた隙間に収納するようにしたので、同保持アームをデッドスペースに配置することができ、当該保持アームを設けたことに伴う荷受台昇降装置の肥大化を防止することができる。
また、本発明に係る荷受台昇降装置において、先端部リンク機構を構成する四つの支点のうちのいずれか一つが若干の遊びを持った回動支点となっている場合には、組み付け時において各支点間距離に若干の寸法誤差が生じていても、四つの支点が一直線に並ぶ一直線状態付近での先端部リンク機構の回動が円滑になるので、荷受台昇降装置の製造が容易になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る荷受台昇降装置について、図面を参照して説明する。
図1及び図2は、それぞれ、貨物自動車の車体101の後部における荷箱102の下方に取り付けた荷受台昇降装置1の背面図及び側面図である。図2において、後輪103より後方の、シャーシ104の両側面の各々には、ブラケット2Aが取り付けられ、これに支持部材2Bが取り付けられている。荷受台昇降装置1は、この支持部材2Bを介して車体101に取り付けられている。
図2に示す荷受台昇降装置1は、車体101の下部に格納された走行時の状態である。そして、使用時には、図2の状態から、図3、図4、図5、図6の順に示すように車体101の後方に引き出されて展開される。
【0012】
次に、上記荷受台昇降装置1の昇降アームの構造について、展開状態にある図6のアームを抜き出した拡大図である図7、及び、同アームの平面図である図8を参照して説明する。なお、図7及び図8は左舷側(車体後方から見た左側)の昇降アームのみを図示しているが、右舷側にも、それと左右対称な構造の昇降アームが設けられている。
本実施形態の荷受台昇降装置1に採用された昇降アームは、不等辺の四角形リンクよりなる基部リンク機構R1と、この基部リンク機構R1に対して折り畳み及び展開自在となるように当該リンク機構R1の先端側の二つの支点C及びDを含む平行リンクで構成された先端部リンク機構R2とを備えた、二段リンク機構により構成されている。
【0013】
このうち、基部リンク機構R1は、車体101の前後方向(図6の左右方向)に延びる基部下アーム4と基部上アーム8とを備えている。
図8に示すように、上記基部下アーム4は、2枚の長尺板材4a,4bを左右方向に所定間隔をおいて平行に対向配置してなり、基端側に設けられたピン(第一固定支点)5を支点としてこれを中心に所定範囲で回動可能となっている。このピン5は、支持部材2Bに設けられたピン支持部材(ブラケット)2Cを介して支持されている。ピン支持部材2Cは支持部材2Bを介して車体101と一体的であり、基部下アーム4はピン5を支点として車体101に対して回動することになる。また、基部下アーム4の先端部は、作用点としてのピン(第一基部支点)6を介して基部連結部材7と接続されている。
【0014】
前記基部上アーム8は、2枚の長尺板材8a,8bを左右方向に所定間隔をおいて平行に配置して対向配置してなり、基端側に設けられたピン(第二固定支点)9を支点としてこれを中心に所定範囲で回動可能となっている。このピン9は、支持部材2Bに支持されている。支持部材2Bは車体101と一体的であり、基部上アーム8も、車体101に対して回動することになる。また、基部上アーム8の先端部は、作用点としてのピン(第二基部支点)10を介して基部連結部材7と接続されている。
【0015】
ここで、車体101側に固定された基端側の第二固定支点9と第一固定支点5を上下一対の支点A及びBと定義し、その先端側に位置する第二基部支点10と第一基部支点6を作用点C及びDと定義すると、前記基部下アーム4、基部連結部材7及び基部上アーム8からなるアーム部分は、点A,B,C及びDを頂点とする不等辺の四角形リンクよりなる基部リンク機構R1を構成している。
上記基部下アーム4には、駆動装置としての油圧シリンダ(図示省略)が設けられている。この油圧シリンダは、支持部材2Bと基部下アーム4との間に接続され、伸縮によって、ピン5(支点B)を中心として、基部下アーム4を支持部材2Bに対して上下方向に回動駆動する。油圧の供給により基部下アーム4が回動すると、基部上アーム8もこれに従って回動する。なお、油圧シリンダは基部上アーム8側に設けてもよい。
【0016】
先端部リンク機構R2は、基部リンク機構R1の先端部分から車体101の前後方向に延びる先端部下アーム13と先端部上アーム16とを備えている。
図7において、先端部下アーム13は基部アーム4,8に対して最も展開された状態(図6の状態)にあり、前記ピン(第一基部支点)6を介して基部下アーム4に軸着され、図7の位置から反時計回り方向に所定範囲で回動可能に取り付けられている。
【0017】
この先端部下アーム13は、2枚の長尺板材13a,13bを左右方向に所定間隔をおいて平行に対向配置することによって構成されている。この先端部下アーム13の先端部である右端部は、作用点としてのピン(第一先端部支点)14を介して先端部連結部材15に接続されている。
また、先端部上アーム16は、前記ピン(第二基部支点)10を介して基部上アーム8に軸着され、所定範囲で反時計回り方向に回動可能となっている。この先端部上アーム16の先端部である右端部は、作用点としてのピン(第二先端部支点)17を介して先端部連結部材15に接続されている。
【0018】
ここで、前記第二基部支点10(点C)と第一基部支点6(点D)の更に先端側に位置する第二先端部支点17と第一先端部支点14を作用点E及びFと定義すると、前記先端部下アーム13、先端部連結部材15及び先端部上アーム16からなるアーム部分は、点C,D,E及びFを頂点とする平行四辺形からなる先端部リンク機構R2を構成している。
そして、前記基部リンク機構R1(ABCD)、先端部リンク機構R2(CDEF)、及び、この先端部リンク機構R2によって支持される荷受台18は、図6における実線の位置が昇降最下端であり、二点鎖線で示す荷受台18のうち上側の位置が昇降最上端である。なお、2点鎖線で示す荷受台18のうち、下側の位置は昇降中途位置である。
【0019】
また、先端部リンク機構R2は、基部リンク機構R1に対して反時計回り方向に回動することにより、図6の展開状態から図5、図4及び図3の順で示されるように、折り畳み可能である。そして、図3の状態から、基部アーム4,8がピン5及びピン9回りに上昇方向に回動することで、荷受台昇降装置1が図2に示す格納状態となる。
なお、図6に実線で示す展開状態(図7の状態でもある。)においては、先端部リンク機構R2は、点C及び点D回りに時計方向に回動しないように基部リンク機構R1に対して回り止めされている。
【0020】
本実施形態では、荷受台18も折り畳み可能な構造であり、メインプレート19とサブプレート20とによって構成されている。サブプレート20は、メインプレート19に対して図6の位置から反時計回り方向に回動して折り畳み状態となることができる(図5参照)。メインプレート19は、第二先端部支点17(点E)を支持点として図示の位置から反時計回り方向に回動可能に取り付けられている。
また、メインプレート19に取り付けられたストッパ21は、先端部連結部材15の右端面に当接している。メインプレート19の左端に一体形成されたガイド板22は、荷物を積み降ろしする際に荷箱102の床面と荷受台18との隙間を埋める役目をする。
【0021】
上記荷受台18を昇降させるには、油圧シリンダ(図示せず。)を作動させて基部下アーム4及び基部上アーム8を図6に示す範囲で回動させるようにすればよい。すると、同アーム4,8の先端側に接続されかつ基部上アーム8に対して時計回り方向への回り止めが施されている先端部上アーム16が一体的に回動し、これに追随して先端部下アーム13も回動する。また、荷受台18は、ストッパ21によって時計回り方向の回り止めが施されているため、先端部上アーム16の回動に伴って、その水平姿勢をほぼ保ったまま昇降する。
【0022】
次に、図7及び図8に戻り、上述の説明においては省略した、先端部リンク機構R2の平行状態を保持する保持アーム30と、同リンク機構R2の姿勢変更をアシストする付勢手段40について説明する。
このうち、上記保持アーム30は、先端部リンク機構R2を構成する四つのリンクアーム(先端部上アーム16、先端部下アーム13、基部連結部材7及び先端部及び先端部連結部材15)のうち、相対向する上下二つのリンクアームである先端部上アーム16と先端部下アーム13の間に架設されている。
【0023】
図8に示すように、本実施形態の保持アーム30は、一端部が先端部上アーム16の長手方向中途部にピン(第一保持支点)31を介して回動自在に連結されており、かつ、他端部が先端部下アーム13の長手方向中途部にピン(第二保持支点)32を介して回動自在に連結された棒状部材により構成されている。そして、この保持アーム30の両保持支点31,32をそれぞれ点G及びHと定義すると、保持アーム30の線分GHは、基部連結部材7の線分CD及び先端部連結部材15の線分EFと同じ長さでかつそれらと平行になっている。また、保持アーム30は両連結部材7,15と干渉しないように、それらの連結部材7,15の間に配置されている。
【0024】
このため、先端部リンク機構R2の回動途中において、四つの支点C〜Fが一直線に並んだ後でも、先端部リンク機構R2は、その一直線状態から常に正常なリンク形状(相対向する二辺である先端部上アームCEと先端部下アームDFが交差しない平行四辺形の形状)を維持したまま、回動を続行することになる。
なお、上記保持アーム30は、軸方向中途部に設けたねじ軸33によって軸方向長さを微調整できるようになっており、これにより、当該保持アーム30を設けたことによって先端部リンク機構R2が回動し難くなるのを防止するようにしている。
【0025】
更に、本実施形態の荷受台昇降装置1では、先端部リンク機構R2を構成する四つの回動支点C〜Fのうち、回動支点Dを構成するピン6の軸孔を正規寸法よりやや大径にすることにより、当該支点Dが若干の遊びを持った回動支点となっている。このため、組み付け時において各支点C〜F間の距離に若干の寸法誤差が生じていても、四つの支点C〜Fが一直線に並ぶ一直線状態付近での先端部リンク機構R2の回動が円滑になり、荷受台昇降装置1の製造が容易になる。
なお、若干の遊びを持たせる回動支点は点Dに限るものではなく、その他の支点C,E又はFであってもよい。
【0026】
また、基部連結部材7と先端部連結部材15とを先端部上アーム16の同一面側(車体101の幅方向内側:図8の上側)に配置することにより、その先端部上下アーム16,13間に左右方向の隙間34が形成されており、この隙間34に当該保持アーム30が収納されている。このように、本実施形態では、保持アーム30を先端部アーム16,13間のデッドスペースに配置することにより、当該保持アーム30を設けたことに伴う荷受台昇降装置1の肥大化を防止している。
【0027】
図8に示すように、前記付勢手段40は先端部下アーム13の内側面に配置された圧縮スプリング44よりなり、このスプリング44の各端部は、先端部リンク機構R2を構成する四つのリンクアーム(先端部上アーム16、先端部下アーム13、基部連結部材7及び先端部連結部材15)のうち、隣接する二つのリンクアームである先端部下アーム13側と先端部連結部材15側にそれぞれ回動自在に連結されている。
【0028】
すなわち、上記スプリング44の一端側は、先端部下アーム13の基部側近傍から内側に向かって突出する第一支持ピン45に回動自在に連結されている。また、先端部連結部材15に固定された前記ピン(第一先端部支点)14の内端部は、先端部下アーム13を貫通して同アーム13の内面側に突出しており、このピン14の突出端部に固定された第二支持ピン46に、上記スプリング44の他端部が回動自在に連結されている。
従って、当該圧縮スプリング44の他端部は、上記ピン14を介して先端部連結部材15に回動自在に連結されていることになる。
【0029】
このため、上記圧縮スプリング44は、展開状態(図6及び図7の状態)になっている先端部リンク機構R2の角度DFEを拡げる方向に付勢し、これにより、展開状態の先端部リンク機構R2を格納方向(反時計回り方向)に回動するのを補助するアシスト力を当該リンク機構R2に付与する。
他方、同圧縮スプリング44は、格納状態(図3)になっている先端部リンク機構R2に対してもその角度DFEを拡げる方向に付勢し、これにより、格納状態の先端部リンク機構R2を展開方向(時計回り方向)に回動するのを補助するアシスト力を当該リンク機構R2に付与する。
【0030】
以上のように構成された荷受台昇降装置1における一連の通常動作(引出しから昇降及び格納)について、図2〜図6を参照して説明する。
まず、車両を停止してパーキングブレーキを引いた後、図2に示す格納状態から油圧シリンダ(図示せず)を駆動して基部上アーム8及び基部下アーム4を時計回り方向に下降端まで回動させ、図3に示す状態に至る。
次に、折り畳まれた状態の荷受台18を操作者が手で後方に引き出す。ここで、先端部リンク機構R2には、重力による反時計回り方向への回動力を減殺するため、圧縮スプリング44によるアシスト力が付与されている。従って、荷受台18を展開状態にするための負担が軽減され、操作者は容易に荷受台18を引き出すことができる。
【0031】
これにより、先端部下アーム13及び先端部上アーム16がそれぞれピン6及びピン10を中心に時計回り方向に回動する。この回動中において、先端部リンク機構R2を構成する平行四辺形CDEFは形を変えながらも、辺CDと辺EFとは互いに平行の関係を維持する。従って、荷受台18は、一定の姿勢を維持しながら、図4及び図5に示すように、先端部リンク機構R2の各支点CDEFがほぼ一直線上に並ぶ起立状態(図4)と、同リンク機構R2が後方に傾斜した状態(図5)を経て、床面に達する。
一方、図4に示すように、先端部リンク機構R2の回動途中において四つの支点C〜Fが一直線に並んだ状態になっても、保持アーム30によって上下アーム16,13の平行状態が保持され、先端部リンク機構R2が正常なリンク形状を維持したまま回動を続行するので、先端部リンク機構R2の回動途中において異常なクロス変形(図10参照)が発生せず、安定したリンク動作が行われる。
【0032】
その後、操作者が手で荷受台18のサブプレート20を起こして回動させ、図6に示すように展開する。
荷物を降ろす場合は、ここで、油圧シリンダを駆動して基部上アーム8及び基部下アーム4を反時計回り方向に回動させる。これに従って、先端部上アーム16及び先端部下アーム13も回動し、荷受台18が上昇する。この上昇中において、基部リンク機構R1(ABCD)の辺CDが、辺ABに対して徐々に傾動することにより、先端部リンク機構R2(CDEF)の辺EFも同様に傾動し、荷受台18は、チルト状態から緩やかに水平になる。
【0033】
このようにして、荷受台18と荷箱102の床面とが一致する図6の最上位置まで、荷受台18が上昇する。ここで、操作者が荷物を荷箱102から荷受台18に移載する。移載後、油圧シリンダを駆動して基部上アーム8および基部下アーム4を時計回り方向に回動させる。これに従って、先端部上アーム16及び先端部下アーム13も回動し、荷受台18が下降する。
この下降中において、基部リンク機構の辺CDが、辺ABに対して徐々に傾動することにより、辺EFも同様に傾動し、荷受台18は、略水平状態から緩やかにチルト状態に移行して下降端に達する。従って、荷物には衝撃が加わらず、荷物の転倒や落下を防止することができる。なお、荷物を荷箱102に積み込む場合は、上述の動作が逆の順序で行われる。
【0034】
次に、荷受台昇降装置1を格納する場合は、図6の実線に示す状態から、操作者がサブプレート20を折り畳んだ後、折り畳まれた荷受台18を持ち上げる。ここで、先端部リンク機構R2には、重力による時計回り方向への回動力を減殺するため、圧縮スプリング44によるアシスト力が付与されている。従って、荷受台18の格納作業に要する負担が軽減され、操作者は容易に荷受台18を持ち上げることができる。
【0035】
これにより、先端部下アーム13及び先端部上アーム16がそれぞれピン6及びピン10を中心に反時計回り方向に回動し、荷受台18は、図3に示すように車体101の下部領域に格納される。
続いて、操作者は油圧シリンダを駆動して、基部上アーム8及び基部下アーム4を反時計回り方向に回動させる。これにより、荷受台18が上昇して、図2に示すように、車体101の下部領域の上方に格納される。
【0036】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、先端部上アーム16と下アーム13の間に保持アーム30を架設しているが、このアーム30を基部連結部材7と先端部連結部材15の間に架設するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、先端部リンク機構R2に対して、展開方向及び格納方向の双方向にアシスト力を生じる付勢手段40を採用したが、いずれか一方のアシスト力のみでも、操作を容易にする効果が得られることに変わりはない。
【0037】
更に、上記実施形態では、荷受台昇降装置1は車体101の後方に引き出されるものを例示しているが、本発明は、車体101の側方に引き出される荷受台昇降装置1に対しても同様に適用することができる。
また、荷受台18のメインプレート19は、ピン(第二先端部支点)17を支持点として回動可能に取り付けられているが、そのピン17とは別に設けたピンを介して回動可能に取り付けてもよいし、或いは、ピン(第一先端部支点)14を支持点として回動可能に取り付けることも可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明に係る荷受台昇降装置は以下の効果を奏する。すなわち、請求項1の荷受台昇降装置によれば、四つの支点が一直線に並んだ後でも先端部リンク機構がその一直線状態から常に正常なリンク形状を維持したまま回動を続行するので、先端部リンク機構の回動途中において異常なクロス変形が発生せず、安定したリンク動作が行われる。
【0039】
また、請求項の荷受台昇降装置によれば、保持アームをデッドスペースに配置することができるので、当該保持アームを設けたことに伴う荷受台昇降装置の肥大化を防止することができる。
更に、請求項の荷受台昇降装置によれば、組み付け時において各支点間距離に若干の寸法誤差が生じていても、四つの支点が一直線に並ぶ一直線状態付近での先端部リンク機構の回動が円滑になるので、荷受台昇降装置の製造が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る荷受台昇降装置が、貨物自動車の車体後部における荷箱の下方に取り付けられた状態の背面図である。
【図2】同荷受台昇降装置の側面図であり、荷受台が車体に格納されかつ基部リンク機構が上昇している状態を示している。
【図3】同荷受台昇降装置の側面図であり、荷受台が車体に格納されかつ基部リンク機構が下降している状態を示している。
【図4】同荷受台昇降装置の側面図であり、図3の状態から荷受台が後方に引き出されかつ基部リンク機構が下降している状態を示している。
【図5】同荷受台昇降装置の側面図であり、図4の状態から更に荷受台が後方に引き出されかつ基部リンク機構が下降している状態を示している。
【図6】同荷受台昇降装置の側面図であり、荷受台及び先端部リンク機構を展開させつつ基部リンク機構が昇降する場合を示している。
【図7】図6に対応する昇降アームを拡大した側面図である。
【図8】同昇降アームの平面図である。
【図9】従来の荷受台昇降装置の概略構造を原理的に示す側面図である。
【図10】図9に示す従来の荷受台昇降装置において、CDEFの一直線状態から先端部リンク機構が異常なクロス変形に転じた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 荷受台昇降装置
4 基部下アーム
5 第一固定支点(ピン)
6 第一基部支点(ピン)
7 基部連結部材
8 基部上アーム
9 第二固定支点(ピン)
10 第二基部支点(ピン)
13 先端部下アーム
14 第一先端部支点(ピン)
15 先端部連結部材
16 先端部上アーム
17 第二先端部支点(ピン)
18 荷受台
30 保持アーム
34 隙間
101 車体
R1 基部リンク機構
R2 先端部リンク機構

Claims (2)

  1. 車体側に上下揺動自在に設けられた四角形リンクよりなる基部リンク機構と、この基部リンク機構に対して折り畳み及び展開自在となるように当該リンク機構の先端側の二つの支点を含む平行リンクで構成された先端部リンク機構と、この先端部リンク機構に設けられた荷受台とを備えている荷受台昇降装置において、
    前記先端部リンク機構を構成する四つのリンクアームのうちの相対向する二つのリンクアームに、これらのリンクアームの平行状態を保持する保持アームの各端部が回動自在に連結され、前記保持アームは相対向する前記二つのリンクアーム間に設けられた隙間に収納されていることを特徴とする荷受台昇降装置。
  2. 先端部リンク機構を構成する四つの支点のうちのいずれか一つが若干の遊びを持った回動支点となっている請求項に記載の荷受台昇降装置。
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